JP2898020B2 - スピーカ用ダンパーの製造方法 - Google Patents
スピーカ用ダンパーの製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は各種音響機器に利用されるスピーカ用ダンパ
ーの製造方法に関するものである。
ーの製造方法に関するものである。
従来の技術 一般に、スピーカは第2図に示すように構成されてい
た。すなわち、センターポール1を有するプレート2上
にリング状のマグネット3を積層し、このマグネット3
上に同じくリング状の上部プレート4を積層し結合して
磁気回路5を構成している。磁気回路5上である上部プ
レート4上に、フレーム6を結合し、このフレーム6の
周縁部にガスケット7とともに、フリーエッジなどのエ
ッジ8を取付け、さらに、このエッジ8に振動板9の周
縁部を結合している。この振動板9の中央部には、磁気
回路5の界磁部の磁気ギャップ10に正しくはまり込むよ
うにダンパー11で中間部を支持されたボイスコイル12を
結合し、しかも、この振動板9の中央部上面にダストキ
ャップ13を貼付けている。以上により、スピーカ14が構
成されていた。
た。すなわち、センターポール1を有するプレート2上
にリング状のマグネット3を積層し、このマグネット3
上に同じくリング状の上部プレート4を積層し結合して
磁気回路5を構成している。磁気回路5上である上部プ
レート4上に、フレーム6を結合し、このフレーム6の
周縁部にガスケット7とともに、フリーエッジなどのエ
ッジ8を取付け、さらに、このエッジ8に振動板9の周
縁部を結合している。この振動板9の中央部には、磁気
回路5の界磁部の磁気ギャップ10に正しくはまり込むよ
うにダンパー11で中間部を支持されたボイスコイル12を
結合し、しかも、この振動板9の中央部上面にダストキ
ャップ13を貼付けている。以上により、スピーカ14が構
成されていた。
このようなスピーカ14において、従来のダンパー11
は、綿布または芳香族ポリアミドなどの基材に熱硬化性
樹脂を含浸させ、200℃以上の高熱で短時間に波形形状
に加熱成形されたものが用いられていた。
は、綿布または芳香族ポリアミドなどの基材に熱硬化性
樹脂を含浸させ、200℃以上の高熱で短時間に波形形状
に加熱成形されたものが用いられていた。
発明が解決しようとする課題 上記従来のスピーカ用ダンパーは、高熱で短時間に成
形プレスするため、ダンパー11の繊維を損傷させて、繊
維の弾性率が低くなり、第3図の曲線Aに示すようにダ
ンパー11の力−変位特性が大振幅時に非直線となるとい
う欠点があった。このため、従来のスピーカにおいて
は、低域において高調波歪が生じるという問題があっ
た。
形プレスするため、ダンパー11の繊維を損傷させて、繊
維の弾性率が低くなり、第3図の曲線Aに示すようにダ
ンパー11の力−変位特性が大振幅時に非直線となるとい
う欠点があった。このため、従来のスピーカにおいて
は、低域において高調波歪が生じるという問題があっ
た。
本発明は上記従来の問題を解決するもので、ダンパー
の力−変位特性のリニアリティを向上するこてができ、
スピーカにおける低域で、非直線性による高調波歪の生
じないスピーカ用ダンパーの製造方法を提供することを
目的とするものである。
の力−変位特性のリニアリティを向上するこてができ、
スピーカにおける低域で、非直線性による高調波歪の生
じないスピーカ用ダンパーの製造方法を提供することを
目的とするものである。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明のスピーカ用ダンパ
ーの製造方法は、綿布または芳香族ポリアミドを基材と
し、リン酸エステルを含浸した後に約100℃で第1の予
備乾燥を行い、フェノール系熱硬化性樹脂を含浸した後
に130℃〜150℃の雰囲気中で第2の予備乾燥を行い半硬
化乾燥した後に加熱成形プレスし、所定の形状に打ち抜
くものである。
ーの製造方法は、綿布または芳香族ポリアミドを基材と
し、リン酸エステルを含浸した後に約100℃で第1の予
備乾燥を行い、フェノール系熱硬化性樹脂を含浸した後
に130℃〜150℃の雰囲気中で第2の予備乾燥を行い半硬
化乾燥した後に加熱成形プレスし、所定の形状に打ち抜
くものである。
作用 上記構成により、綿布または芳香族ポリアミドを基材
とし、この基材に、剛性および湿潤強度の向上さらには
成形性の保持などのために熱硬化性樹脂を含浸させ、ま
た、離型性の向上を図り生産性を高めるために離型剤も
含浸させる。さらに、含浸後、半硬化乾燥させることに
よって、加熱成形プレス時の繊維の損傷が防止され、繊
維の弾性率が低下することなく、高いため、ローリング
強度および、ダンパーの力−変位特性のリニアリティの
向上が図られ、スピーカ低域で高調波歪が防止される。
とし、この基材に、剛性および湿潤強度の向上さらには
成形性の保持などのために熱硬化性樹脂を含浸させ、ま
た、離型性の向上を図り生産性を高めるために離型剤も
含浸させる。さらに、含浸後、半硬化乾燥させることに
よって、加熱成形プレス時の繊維の損傷が防止され、繊
維の弾性率が低下することなく、高いため、ローリング
強度および、ダンパーの力−変位特性のリニアリティの
向上が図られ、スピーカ低域で高調波歪が防止される。
実施例 以下、本発明の一実施例におけるスピーカ用ダンパー
の製造方法について説明する。
の製造方法について説明する。
まず、綿布または芳香族ポリアミドの基材に重量比で
約3%のリン酸エステルを含浸し、約100℃で乾燥す
る。次に、フェノール系熱硬化性樹脂を重量比で約10%
〜30%基材に含浸し、約140℃の雰囲気中で乾燥させ
る。これを200℃以上で加熱成形プレスして第1図
(a)(b)に示すダンパー21を構成した。本発明のダ
ンパー21の力−変位特性を第3図の曲線Bに示す。従来
のダンパー11の力−変位特性の曲線Aに比べて本発明の
ダンパー21の力−変位特性の曲線Bはリニアリティが向
上している。したがって、スピーカにおいて、特に、低
域で、非直線性による高調波歪は防止される。
約3%のリン酸エステルを含浸し、約100℃で乾燥す
る。次に、フェノール系熱硬化性樹脂を重量比で約10%
〜30%基材に含浸し、約140℃の雰囲気中で乾燥させ
る。これを200℃以上で加熱成形プレスして第1図
(a)(b)に示すダンパー21を構成した。本発明のダ
ンパー21の力−変位特性を第3図の曲線Bに示す。従来
のダンパー11の力−変位特性の曲線Aに比べて本発明の
ダンパー21の力−変位特性の曲線Bはリニアリティが向
上している。したがって、スピーカにおいて、特に、低
域で、非直線性による高調波歪は防止される。
発明の効果 以上のように本発明のスピーカ用ダンパーの製造方法
によれば、リン酸エステルを含浸した後に約100℃で第
1の予備乾燥を行うことにより、ダンパー繊維の湿潤強
度の向上と加熱成形プレス時の離型性の向上とを図るこ
とができ、さらに、フェノール系熱硬化性樹脂を含浸し
た後に130℃〜150℃の雰囲気中で第2の予備乾燥を行う
ことにより、加熱成形プレス時のダンパー繊維の損傷が
防止でき、ダンパー繊維の弾性率を低下させることがな
いので、ローリング強度が強く、ダンパーの力−変位特
性に示すようにリニアリティの高いダンパーが得られ、
スピーカ低域での高調波歪みを低減できる。
によれば、リン酸エステルを含浸した後に約100℃で第
1の予備乾燥を行うことにより、ダンパー繊維の湿潤強
度の向上と加熱成形プレス時の離型性の向上とを図るこ
とができ、さらに、フェノール系熱硬化性樹脂を含浸し
た後に130℃〜150℃の雰囲気中で第2の予備乾燥を行う
ことにより、加熱成形プレス時のダンパー繊維の損傷が
防止でき、ダンパー繊維の弾性率を低下させることがな
いので、ローリング強度が強く、ダンパーの力−変位特
性に示すようにリニアリティの高いダンパーが得られ、
スピーカ低域での高調波歪みを低減できる。
第1図(a)(b)はそれぞれ本発明の一実施例のスピ
ーカ用ダンパーの製造方法によるダンパーの正面図およ
び一部断面側面図、第2図は従来のスピーカの断面図、
第3図は従来および本発明の一実施例のスピーカ用ダン
パーの製造方法によるダンパーの力−変位特性図であ
る。 21……ダンパー。
ーカ用ダンパーの製造方法によるダンパーの正面図およ
び一部断面側面図、第2図は従来のスピーカの断面図、
第3図は従来および本発明の一実施例のスピーカ用ダン
パーの製造方法によるダンパーの力−変位特性図であ
る。 21……ダンパー。
Claims (1)
- 【請求項1】綿布または芳香族ポリアミドを基材とし、
リン酸エステルを含浸した後に約100℃で第1の予備乾
燥を行い、フェノール系熱硬化性樹脂を含浸した後に13
0℃〜150℃で第2の予備乾燥を行い半硬化乾燥した後に
加熱成形プレスし、所定の形状に打ち抜くスピーカ用ダ
ンパーの製造方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21816289A JP2898020B2 (ja) | 1989-08-24 | 1989-08-24 | スピーカ用ダンパーの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21816289A JP2898020B2 (ja) | 1989-08-24 | 1989-08-24 | スピーカ用ダンパーの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0380800A JPH0380800A (ja) | 1991-04-05 |
JP2898020B2 true JP2898020B2 (ja) | 1999-05-31 |
Family
ID=16715606
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21816289A Expired - Fee Related JP2898020B2 (ja) | 1989-08-24 | 1989-08-24 | スピーカ用ダンパーの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2898020B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5499721B2 (ja) * | 2010-01-12 | 2014-05-21 | パナソニック株式会社 | スピーカ用振動板の製造方法およびこのスピーカ用振動板の製造方法により製造されたスピーカ用振動板 |
-
1989
- 1989-08-24 JP JP21816289A patent/JP2898020B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0380800A (ja) | 1991-04-05 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |