JP2897299B2 - 位相シフトマスク,位相シフトマスクの製造方法,及び位相シフトマスクを用いた半導体装置の製造方法 - Google Patents

位相シフトマスク,位相シフトマスクの製造方法,及び位相シフトマスクを用いた半導体装置の製造方法

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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 以下の順序で本発明を説明する。
産業上の利用分野 発明の概要 従来の技術及び問題点 発明の目的 問題点を解決するための手段及び作用 実施例 実施例−1 実施例−2 実施例−3 発明の効果 〔産業上の利用分野〕 本発明は、位相シフトマスク、位相シフトマスクの製
造方法、及び位相シフトマスクを用いた半導体装置の製
造方法に関する。位相シフトマスクは、各種パターン形
成技術等に用いることができ、例えば半導体装置製造プ
ロセスにおいて、レジストパターンを形成する場合など
に利用することができる。
〔発明の概要〕
本出願の請求項1の発明は、遮光部と、光透過部と、
位相シフト膜とを備えた位相シフトマスクにおいて、位
相シフト膜を形成すべき遮光部には、該遮光部の外縁の
全周に沿って、露光光の位相をシフトさせる位相シフト
膜を設けた構成とすることによって、位相シフト膜外縁
に生ずる光強度の減衰による影響を防止し、該位相シフ
ト膜パターンの外周近傍の光コントラストを改善すると
ともに、従来位相シフトマスクによっては形成しにくか
った孤立パターン等をも容易に形成できるようにしたも
のである。
本出願の請求項2の発明は、遮光部と、光透過部と、
位相シフト膜とを備えた位相シフトマスクの作成方法に
おいて、露光光に対して透明な基板の遮光部が形成され
た側の面に塗布ガラス膜を形成することにより位相シフ
ト膜形成用膜を形成し、遮光部から成るパターンの少な
くとも一つのパターンについてその外周の全周にわたっ
て該塗布ガラス膜を残す構成とすることによって、請求
項1の発明の位相シフトマスクを容易かつ信頼性高く得
られるようにしたものである。
本出願の請求項3の発明は、請求項1の位相シフトマ
スクを用いて半導体装置を製造する半導体装置の製造方
法である。
〔従来の技術及び問題点〕
半導体装置等は、その加工寸法が年々微細化される傾
向にある。一方半導体装置のパターン形成等に用いられ
るフォトリソグラフィー技術においては、その露光装置
の限界性能近くになると、光強度のプロファイル(光強
度分布形状)が劣化し、これにより解像力限界が決ま
る。このような事情から、上記した如き微細化した半導
体装置を得るフォトリソグラフィーの技術において、そ
の解像度を更に向上させるため、マスクを透過する光に
位相差を与え、これにより光強度プロファイルを改善す
るいわゆる位相シフト技術が脚光を浴び始めた。
位相シフト法については、特開昭58-173744号公報
や、MARC D.LEVENSON他“Improving Resolution in Pho
tolithography with a Phase-Shifting Mask"IEEE TRAN
SACTIONS ON ELECTRON DEVICES.VOL.ED-29,No.12,DECEM
BER 1982,P.1828〜1836、またMRC D.LEVENSON他 “The
Phase-Shifting Mask II:Imaging Simulations and Su
bmicrometer Resist Exposures"同誌Vol.ED-31,No.6,JU
NE 1984,P753〜763に記載がある。
従来より知られている位相シフト法について、第9図
を利用して説明すると、次のとおりである。例えばライ
ン・アンド・スペースのパターン形成を行う場合、通常
の従来のマスクは、第9図(a)に示すように、石英基
板等の透明基板1上に、Cr(クロム)などの遮光性の材
料を用いて遮光部10を形成し、これによりライン・アン
ド・スペースの繰り返しパターンを形成し、露光用マス
クとしている。この露光用マスクを透過した光の強度分
布は、第9図(a)に符号A1で示すように、理想的には
遮光部10のところではゼロで、他の部分(透過部12a,12
b)では透過する。1つの途過部12aについて考えると、
被露光材に与えられる透過光は、光の回折などにより、
第9図(a)にA2で示す如く、両側の裾に小山状の極大
をもつ光強度分布になる。透過部12bの方の透過光は、
一点鎖線で示した。各透過部12a,12bからの光を合わせ
ると、A3に示すように光強度分布はシャープさを失い、
光の回折による像のぼけが生じ、結局、シャープな露光
は達成できなくなる。これに対し、上記繰り返しパター
ンの光の透過部12a,12bの上に、1つおきに第9図
(b)に示すように位相シフト膜11aを設けると、光の
回折による像のぼけが位相の反転によって打ち消され、
シャープな像が転写され、解像力や焦点裕度が改善され
る。即ち、第9図(b)に示す如く、一方の透過部12a
に位相シフト膜11aが形成されると、それが例えば180°
の位相シフトを与えるものであれば、該位相シフト膜11
aを通って光は符号B1で示すように反転する。それに隣
合う透過部12bからの光は位相シフト膜11aを通らないの
で、かかる反転は生じない。被露光材に与えられる光
は、互いに反転した光が、その光強度分布の裾において
図にB2に示す位置で互いに打ち消し合い、結局被露光材
に与えられる光の分布は第9図(b)にB3で示すよう
に、シャープな理想的な形状になる。
上記の場合、この効果を最も確実ならしめるには位相
を180°反転させることが最も有利であるが、このため
には、 (nは位相シフト膜の屈折率、λは露光波長)なる膜厚
で位相シフト膜11aを設ける。
なお露光によりパターン形成する場合、縮小投影する
ものをレティクル、1対1投影するものをマスクと称し
たり、あるいは原盤に相当するものをレティクル、それ
を複製したものをマスクと称したりすることがあるが、
本発明においては、このような種々の意味におけるマス
クやレティクルを総称して、マスクと称するものであ
る。
上述したように、位相シフト技術は、近接する光の位
相をシフト(例えば180°反転)させることにより近接
光の相互干渉によるコントラスト低下を防止して、良好
な光強度分布を得る手段である。この技術は原理の優秀
性は高く評価されている。しかしこの技術を実用化し、
原理のもたらす効果を実現するためには、種々の問題点
を解決しなければならない。
第1の問題点は、位相シフト膜パターンの切れ目(位
相シフト膜の外縁部)には、光強度がゼロの部分が出
来、不要なパターンが形成される場合があるということ
である。
第2の問題点は、位相シフトマスクは、孤立パターン
の形成に使用することは困難であるということである。
第3の問題点は、マスクの作成が技術的に難しく、新
しい技術開発をまたなければならないということであ
る。
以下上記の問題点について、順次説明する。
まず、第1の問題点について説明する。
第10図(a)(b)に示すように、マスク基板1上に
クロム等(例えば800Å厚のクロム)により遮光部10を
形成するとともに、光透過部12a〜12dに一つおきに位相
シフト膜11a,11bを形成すると、光の位相は同図(c)
に示すように理想的(原理的)には符号B1で示す如く矩
形波状になり、実際にもB4で示す形状となる。光強度分
布も同図(d)に示すように理想的にはB5、実際にはB3
で示す分布形状となり、確かに位相シフトの手法を用い
ない同図(e)の光強度分布(理想的にはA1だが実際に
はA3で示すようにコントラストが弱い)よりも改善され
る。従って、この位相シフトマスクにより例えばポジ型
フォトレジストによりパターン形成を行うと、第11図に
符号Cで示すように良好な形状のライン・アンド・スペ
ースレジストパターンが得られる。第10図(b)中、符
号dは位相シフト膜11a,11bの膜厚であり、180°位相反
転するように設定してある。
上記は、第10図(a)に示すようにマスクの大部分の
面が遮光部10で、その小部分を抜いて光透過部12a〜12d
や位相シフト膜11a,11bとしたダークフィールドのマス
クであるので、特に問題なくレジストパターン形成がで
きる。ところが第12図(a)に示すように、透明な基板
1上にクロム等でライン状の遮光部10a〜10eを形成し、
該遮光部10a〜10e間に一つおきに位相シフト膜11a,11b
を形成したブライトフィールドのマスクであると、図に
矢印D1〜D4で示す位相シフト膜の切れ目に鋭い光強度低
下部分ができてしまい、形成すべきでないパターンが形
成されてしまう。
即ち、第13図に示すように、必要なレジストパターン
Cのほか、符号D11〜D14で示す不必要なパターンが形成
されてしまうのである。
これは次のような理由による。
第14図(a)に、透明なマスク基板1に位相シフト膜
11が形成されている状態を拡大して示す。透過光の位相
は、理想的には同図(b)に符号B6で示すように丁度位
相シフト膜11の外縁部11′(切れ目)で反転する破線で
示す形状となり、よって光強度分布は理想的には同じく
同図(c)に符号B8で示すように光の強弱のない分布と
なる筈である。しかし実際には位相は同図(b)に符号
B7で示す如くややなだらかになり、実際の強度分布も同
図(c)に符号B9で示すように光強度がゼロになる点B1
0が生ずる。
このように、位相シフト膜11を用いると、その外縁部
11′において事実上不可避的に光強度のきわめて弱い部
分が出来てしまうのである。
結局、位相シフト膜の切れ目はブライトフィールド
(透明部)上には実際上形成することはできない。
第15図(a)(b)に示すように、基板1上にダーク
フィールドをなす遮光部10を形成し、そこに透孔状に光
透過部12を設け、この光透過部12上に図の如くライン状
に位相シフト膜11a,11bを形成した場合を考えても、透
過光の位相は理想的には同図(c)に符号B12で示す破
線のようになり、光強度も理想的には同図(d)に符号
B13で示す破線のようなフラットな光強度分布になる筈
なのであるが、実際には位相は同図(c)に符号B14で
示すように裾が広がったものになり、光強度も同図
(d)に符号B15で示すように位相シフト膜11a,11bの各
縁部において鋭い光強度低下部が生じる光強度分布にな
る。
実際に位相シフトマスクを使って半導体装置等のデバ
イスを作成する場合、第10図(a)に示すようにダーク
フィールドの場合ばかりということはあり得ないので、
上記のことは実際上必ず問題になる。
この問題を回避するには、従来技術にあっては位相シ
フト膜の切れ目(外縁部)を影響のない個所までもって
いって逃がす程度のことしかないが、これにも限界があ
る。
次に、第2の問題、即ち位相シフト技術は繰り返しで
ない孤立パターンの形成の場合には使いにくいという問
題について述べる。
繰り返しでない孤立パターン、例えば第16図(a)
(b)にそれぞれ示すような孤立のラインパターンE
や、孤立のホールパターンFの形成の場合、近接光が存
在しないので、そのままでは位相シフト技術を実現でき
ない。
この場合、第17図(a)(b)にそれぞれ示すよう
に、形成すべきパターンに対応した光透過部12e,12fを
基板1上の遮光部10中に形成するとともに、補助の透光
部パターン12g,12h;12i〜12lを各光透過部12e,12fの両
側ないし周辺に形成して、これらに位相シフト膜11c,11
d;11e〜11hをかぶせるようにして、強引に位相シフトを
かけるようにせざるを得ない。但しここで、補助パター
ンとなる透光部パターン12g,12h;12i〜12lは、解像限界
以下の光を透過させるようにする。そうすると第17図
(e)に示すように位相は光透過部12eからの光による
ものE1と、補助パターンからの位相反転したものE2とに
なり、光強度分布は同図(f)に示すような形になっ
て、の解像光F1の両側には解像限界以下の光強度の光F2
が分布する形となり、一応、所望のパターン形成を位相
シフト技術により達成できる。なお第17図(e)(f)
は、第17図(a)(c)に対応する場合について示し
た。
しかし上記が煩瑣な技術であることは、上記説明から
も明らかであろう。
次に第3の問題点、即ち位相シフトマスクの形成に
は、新技術の開発が不可欠であることについて、述べ
る。
位相シフトマスクには遮光部のパターンと位相シフト
膜のパターンとが必要なわけであり、かつ位相シフト膜
は従来原則として交互に配置されることを要するとされ
ていたわけであるが、このようなパターン形成は必ずし
も容易ではない。即ちこのような各種パターンのうち
に、交互に有・無で位相シフト膜を連続形成するときに
は、該位相シフト膜は、その有無の連続性を維持した構
成で選択エッチング等により加工し形成する必要があ
り、高度な加工技術を要する。かかるマスク形成を実用
レベルで実現するには、CAD(コンピューター援助設
計)技術を用いるのがよいと考えられるが、従来の位相
シフトマスク構造にあっては、かかるパターンをCAD技
術で発生して形成するソフトの開発は、きわめて困難で
あって、実際上、位相シフトマスク製造上の最大の隘路
となっている。
更に、位相シフト膜のパターンを形成するときのエッ
チング加工時には、アライメント(位置合わせ)を要す
るが、これも容易ではない。即ち、遮光部パターン(一
般にCrから成るパターン)と位相シフト膜のパターンと
の位置合わせを精密に行う必要があるが、現状の技術で
はマスク作成装置であるEB(電子線)描画装置にはかか
るアライメントの機能がない。よって従来の技術では、
アライメントのためには特別な手当てが必要になって、
煩瑣な工程となることが避けられない。
また更に、位相シフト膜は所定の位相シフトをもたら
すものでなくてはならないが、位相シフト膜の材料や膜
形成手段によっては材料の屈折率や厚さがばらつくこと
があり、所定の位相シフトからずれてしまって、パター
ン転写に悪影響を及ぼすことがある。一般に好ましくは
180°の位相反転を行わせ、そのために屈折率nと露光
光の波長λとから前掲の式で定まる厚さdで位相シフト
膜を形成するが、必ずしもこの厚さdが精密かつ均一に
作成できず、あるいは屈折率のばらつきを防止できない
ことがある。
〔発明の目的〕
本出願の各発明は、上記した問題点を解決しようとす
るものである。
即ち、本出願の請求項1の発明は、位相シフトマスク
の難点である位相シフト膜外縁部における光強度分布の
劣化を防止して、不要なパターンの発生等の不都合を解
消し、かつ孤立パターン等従来の位相シフト技術では形
成困難であったパターンをも容易に形成できるように
し、もって解像力にすぐれ、露光裕度も広く、良好で信
頼性の高いパターンが形成でき、かつ汎用性に富む位相
シフトマスクを提供することを目的としている。
本出願の請求項2の発明は、上記のような有利な位相
シフトマスクを、特別な新規技術や、新たな装置を開発
する必要なく、特別な位置合わせ手段も要さず、簡便で
容易に、しかも信頼性高く作成することができる位相シ
フトマスクの製造方法を提供することを目的としてい
る。
本出願の請求項3の発明は、上記のような有利な位相
シフトマスクを用いて、良好で信頼性の高い半導体装置
が得られる半導体装置の製造方法を提供することを目的
としている。
〔問題点を解決するための手段及び作用〕
本出願の請求項1の発明は、遮光部と、光透過部と、
位相シフト膜とを備えた位相シフトマスクにおいて、位
相シフト膜を形成すべき遮光部には、該遮光部の外縁の
全周に沿って、露光項の位相をシフトさせる位相シフト
膜を設けたことを特徴とする位相シフトマスクであっ
て、この構成を採ることによって、上記目的を達成した
ものである。
本出願の請求項2の発明は、遮光部と、光透過部と、
位相シフト膜とを備えた位相シフトマスクの製造方法に
おいて、露光光に対して透明な基板の遮光部が形成され
た側の面に塗布ガラス膜を形成することにより位相シフ
ト膜形成用膜を形成し、遮光部から成るパターンを少な
くとも一つのパターンについてその外周の全周にわたっ
て該塗布ガラス膜を残すことを特徴とする位相シフトマ
スクの製造方法であって、この構成を採ることによっ
て、上記目的を達成したものである。
本出願の請求項3の発明は、請求項1の位相シフトマ
スクを用いて半導体装置を製造する構成とすることによ
って、上記目的を達成したものである。
以下各発明の構成について、更に詳述する。
請求項1の位相シフトマスクについて説明する。
請求項1の発明において、遮光部とは、露光光を遮光
するものであり、所望のパターン状に形成されるもので
ある。よってこの遮光部は、露光光に対して不透明であ
るか、あるいは通常光化学反応によって生ずる解像が進
行しない程度の光透過性しか有さないものであれば、任
意の材料から形成できる。通常好ましくは金属クロムか
ら形成される。遮光部のパターン形成も任意手段により
達成できるが、EB描画法によるリソグラフィ技術が好適
に用いられる。
この発明において光透過部とは、露光光を透過するも
のであり、これも形成したいパターンに応じて、所望の
パターン状に設けられる。光透過部は露光光に対して透
明であればよい。あるいは、少なくとも解像を進行させ
る程度に光を透過するものであればよい。通常、露光光
に対して透明な材料から成る基板において、上記遮光部
が形成された以外の部分がこの光透過部となる。但し、
遮光材料に抜き部を設けて光透過部にするなど、必ずし
も基板を用いなくてもよい場合も含む。
この発明において、位相シフト膜とは、露光光の位相
をシフトトさせるものであり、これも所望のパターン状
に形成されてよいものであるが、特にこの発明では、少
なくとも、遮光部パターンのいずれかについて、その外
縁の全周に沿って形成する。但し勿論、かかる位相シフ
ト膜が外縁に形成されていない遮光部パターンが他に存
在することは妨げないし、また、遮光部とは独立の位相
シフト膜が他に存在することも妨げない。
位相シフト膜による露光光の位相のシフトの程度は任
意であり、位相シフトにより所望の効果が出る程度にす
ればよいが、通常好ましくは位相を180°ずらして、位
相反転させるように構成する。但し、厳密に180°でな
くてよい場合もあり、あるいは90°、270°の如く位相
シフトや、これら位相シフトの組みあわせであってもよ
い。
位相シフト膜による位相のシフト量は、一定の露光光
波長に対しては、材料の屈折率と膜厚とによって定ま
る。従って、露光光の波長と材料の屈折率に応じて、必
要なシフト量になるように膜厚dを定めればよい。180
°の位相反転を行わせる場合の波長λと屈折率nにより
定まる膜厚dは、前出の式で導かれるとおりである。
一般に、位相シフト膜は、基板等上に位相シフト膜を
構成する材料をパターニングして得ることができる。本
発明においては、該位相シフト膜は、シラノール基の形
でシリコンを含み、溶剤に溶かすことによって、塗布可
能になっている塗布ガラスから形成する。かかる塗布ガ
ラスは、塗布可能であり、かつ塗布後焼成することでSi
O2を得ることのできるものである。
次にこの発明において、位相シフトマスクを形成すべ
き遮光部には、その全周に沿って位相シフトマスクを設
ける。
この構成について、例えば、後記詳述するこの発明の
一実施例を示す第1図の例示を用いて説明すると、次の
とおりである。
即ち本発明においては、第1図(a)(b)に例示す
るように、位相シフト膜を形成すべき遮光部10a,10b,10
cには、該遮光部10a,10b,10cの外縁の全周に沿って、位
相シフト膜11a,11b,11cが形成されている。図示例では
遮光部10a〜10cの周辺を含めて全体を位相シフト膜11a
〜11cがおおうようになっている。但し位相シフト膜11a
〜11cは、遮光部10a〜10cの少なくとも外縁について、
その全周に沿って設けられていればよい。
もし遮光部10a〜10cのみで、位相シフト膜11a〜11cが
形成されていない従来型のマスクであると、光強度分布
は第2図に示すように理想的にはA1で示す形であるが、
実際には隣接パターンからの光の干渉や、回折などによ
り、A3で示すような形になり、シャープや分布は得られ
ない。
しかし本発明によるとシャープでコントラストが良い
光強度分布が得られ、しかも従来のように位相シフト膜
の切れ目である外周縁部における光強度分布の劣化の問
題が解決できる。この作用について、第3図を用いて説
明すると次のとおりである。
第3図(a)は、透明基1上における1組の遮光部10
a及びこの外縁全周に設けられた位相シフト膜11aを示
す。位相シフト膜11aは、遮光部10aの外縁全周に形成さ
れるので、遮光部10aから透明部(基板1)へ張り出し
ているが、この位相シフト膜11aの張り出し部分11a1,11
a2において、光の位相反転が生ずる。理想的には第3図
(b)に、符号G1,Gで示す如く破線で描いたような矩形
状に位相反転する。これは第14図(b)に実線で示して
説明したように、実際にはなだらかになり、第3図
(b)に符号H1,H2で示した形になる。しかし第14図
(b)の場合と異なり、両光分布H1,H2の間は、遮光部1
0aが存在する部分であるので、透過光は理想的にはゼロ
である。実際には符号Iで示すように中央部で光量が減
衰した形になる。光強度分布は、符号Jで示した太い実
線のような形になる。中央部に不透明部である遮光部10
aが存在するので、全体にわたって光の位相反転がなさ
れるのではないが、その不足は遮光部10aをおおった位
相シフト膜1aの張り出し部分11a1,11a2が補う形で全体
的な光分布を得たのと同等になる。
第3図(b)に符号Jで示すように、本発明の構成を
採れば、光強度分布パターンのパターンエッジでは切れ
の鋭い(傾斜の急な)光強度プロファイルが得られる。
かかるエッジ部を図中に符号J1,J2で示す。このような
光強度分布曲線Jとなる結果、極めて高いコントラスト
が得られる。これによって、解像度の著しい向上が達成
できる。
なおこの位相シフトマスクを用いると、ライン・アン
ド・スペースのパターンの形成の場合、第15図に示した
従来のシフトなしの場合の技術のときの感覚に対して
は、ピッチの数で言って、1/2になると言える。
次に、請求項2の位相シフトマスクの製造方法につい
て述べる。
請求項2の発明において、遮光部及び光透過部は、請
求項1の発明におけると同義である。また、位相シフト
マスクも請求項1の発明におけると同義である。すなわ
ちこの発明においても、位相シフト膜は、シラノール基
の形でシリコンを含み、溶剤に溶かすことによって、塗
布可能になっている塗布ガラスから形成する。この塗布
ガラスは、塗布可能であり、かつ塗布後焼成することで
SiO2を得ることのできるものである。これは、シリコン
を含み(シラノール基の形で含む)、有機溶剤等の溶剤
に溶かして塗布できるものである。具体的には、一般に
SOGと称されるものを好ましく用いることができるが、
かかる塗布ガラス成分としては、シラノールSi(OH)4
エチルアルコールC2H5OHに溶解して成るもの、オルガノ
シラノールRnSi(OH)4-n(nは1〜3)をブチルセルソ
ルブHOCH2CH2OC4H9に溶解して成るもの等を挙げること
ができる。
この発明について、後記詳述するこの発明の一実施例
を示す第8図の例示を用いて説明すると、次のとおりで
ある。
即ち、請求項2の位相シフトマスクの製造方法におい
ては、第8図(a)に例示のように、露光光に対して透
明な基板1の遮光部10a〜10dが形成された側の面に塗布
ガラス膜2を形成することにより位相シフト膜形成用膜
を形成する。この位相シフト膜形成用の塗布ガラス膜2
をパターニングして、位相シフト膜を得るのである。即
ち第8図(a)の後、第8図(b)〜(e)に一例を示
すような各種パターニング技術により、遮光部10a〜10d
から成るパターンの少なくとも一つのパターン(図示例
示では図示部分の全パターン)についてその外周の全周
にわたって該塗布ガラス膜2を残すことにより、第8図
(f)に例示するような、遮光部10a〜10dと、光透過部
12a〜12cと、位相シフト膜11a〜11d(残された塗布ガラ
ス膜である塗布ガラス膜パターン2a〜2d)とを備えた位
相シフトマスクを得る。
この請求項2の発明によれば、請求項1の位相シフト
マスクを簡便で容易に、しかも信頼性高く作成すること
ができる。特に本発明によれば、特別な新規技術や、新
たな装置の開発の必要なく、請求項1の位相シフトマス
クを得ることができる。即ち、この発明を用いれば、CA
D技術上で位相シフトパターン発生の新たなソフトを開
発するというような必要なく、位相シフトマスクを形成
できる。かつアライメントについても、特別に煩瑣な手
段を用いる必要がない。更に、塗布ガラス膜を用いるの
で、元来その平坦性は良好であり、精密に膜厚制御で
き、屈折率のばらつきも制御できるので、所望の位相シ
フトを信頼性良く達成できる。
〔実施例〕
次に本出願の各発明の実施例について、図面を参照し
て説明する。但し当然の事こではあるが、本出願の各発
明は以下に述べる実施例により限定されるものではな
く、その他種々の態様をとることができる。
実施例−1 この実施例は、請求項1の発明を具体化した半導体リ
ソグラフィ用の位相シフトマスクである。
本実施例の位相シフトマスクは、第4図(a)に平面
図を示し、第4図(b)に断面図を示すように、基板
1、特にここでは透明基板である石英を基板1として用
い、この基板1上にEB描画装置により通常のEBリソグラ
フィ技術を用いて金属クロムにより遮光部パターンを形
成した。即ち、全面にクロム膜を形成しこれをパターニ
ングして図示12a〜12fの部分のクロムを除去してここを
光透過部12a〜12f、それ以外の部分を遮光部10(第4図
(a)において特に斜線を施して示す)とした。なお第
4図中、光透過部12a〜12cは、ライン・アンド・スペー
スのパターン形成用のマスクを構成する部分であり、光
透過部12d〜12fは孤立ホールパターン形成用のマスクを
構成する部分である。
本実施例において、位相シフト膜11は、遮光部10の全
面及び上記各光透過部12a〜12f上に張り出させるように
して形成した。図で符号11a〜11fで示すのが、この張り
出し部分に該当する。本実施例ではこのような構成によ
り、遮光部10の外縁の全周に沿って位相シフト膜11を形
成した。第4図(a)(b)おいて、位相シフト膜11に
は、細点を施して示した。位相シフト膜11は、露光光の
位相を180°シフト(位相反転)させる厚さで形成し
た。
本実施例では位相シフト膜11の材料として、SOG、特
に東京応化(株)製のOCD type2を用いた。
また、基板1についても石英以外に通常のガラスや、
その他適宜各種成分を含有させたガラス等を用いること
ができ、遮光部10もクロム以外に酸化クロム、もしくは
高融点金属(W、Mo、Be等)全般、及びその酸化物など
を用いることができる。
本実施例の位相シフトマスクにおいて、光透過部12a
〜12cのうち位相シフト膜11におおわれていない部分の
幅W1(つまり位相シフト膜11が抜き形成されている抜き
部分の幅W1)は2.5μmとし、光透過部と隣り合う光透
過部の幅W2(例えば光透過部12a,12b間の幅W2、つまり
この部分でライン状になった遮光部10の幅W2)は、2.5
μmとした。また、各光透過部12a〜12cに張り出す位相
シフト膜11の張り出し部分の幅W3(例えば張り出し部分
11aの幅W3)は、0.5μmとした。孤立ホールパターン形
成用の部分もこれに準じた寸法とした。
勿論寸法に限定はなく、例えば張り出し部分の幅W3
は、本実施例の構成では、0.5〜2μm程度の範囲にお
いては、いずれも良好なパターニングが達成できた。
第4図に示す本実施例の位相シフトマスクを用いてパ
ターン形成して得た形状を、第5図に示す。図示の如く
良好なライン・アンド・スペースのパターンP1が得ら
れ、また、孤立パターンについても、良好な孤立ホール
パターンP2が得られた。
本実施例の構成を用いて、孤立スペース(またはライ
ン)パターンが良好に形成できることは容易に理解され
よう。
上述のとおり本実施例は、請求項1の発明を用いたこ
とによって、コントラストの良好な光強度分布が得られ
ることにより、形状の良いパターン形成ができる。しか
も従来は位相シフト技術を使いにくかった孤立パターン
についても、良好にパターン形成することができたもの
である。
本実施例によれば光リソグラフィの限界解像力の向上
を実現でき、具体的には、露光装置の性能限界を向上で
きる。例えば0.8μm程度しか解像しない露光装置(1/5
縮小ステップアンドリピート式の縮小投影露光装置、い
わゆる「ステッパー」)を用いたところ、その性能が向
上し、0.5〜0.6μmの解像力が得られた。
従って、非常に高価である露光装置の寿命を伸ばすこ
とが可能で、この点でも有利である。
またリソグラフィプロセスの許容範囲(ラチチュー
ド)の拡大も可能であり、同一解像度ならば焦点深度の
拡大、露光余裕度の拡大ができ、これによりマスクを用
いて形成される製品の歩留り向上も可能である。
なお本実施例によれば、第4図(b)及び第5図から
理解されるように、パターン寸法は従来の遮光部(クロ
ム)パターンエッジで決まるものから、位相シフトマス
クエッジにて決まるものとなる(第6図に、対応する従
来技術によるマスクの構造を示す)。この影響は現実に
は問題なく、一般に縮小露光法を用いる場合、マスク寸
法は通常5倍であり、位相シフト膜11の張り出し分(幅
W3)は数ミクロンつまり0.5〜2μm程度であるので、
十分吸収でき、問題とはならない。
実施例−2 本実施例では、請求項1の発明を、第1図(a)
(b)に示したような位相シフトマスクとして具体化
し、実施した。即ち本実施例は、実施例−1がダークフ
ィールド上に形成した位相シフトマスクであるのに対
し、ブラストフィールド上に形成したものである。即
ち、従来は位相シフト技術を用いにくかった場合なので
あるが、この場合も、第3図(a)(b)で示したよう
に、不必要なパターン(第13図のD11〜D14で示す部分、
及び関連する説明を参照)の形成が防止でき、良好なパ
ターン形成が実現できる。
その他具体的な点は、実施例−1と同様である。
実施例−3 本実施例は、請求項2の発明を具体化して、位相シフ
トマスクを形成した例である。
本実施例では、従来法で用いているフォトマスクをそ
のまま用いて、位相シフト製造プロセスに適用する。こ
こでは第7図に示すようなマスク(マスク製造の原盤に
該当し、レティクルと称される)を用いた。6はこのマ
スク基板、7はマスク材パターンである。
第8図を参照する。
本実施例においては、塗布ガラス材料として液状のガ
ラス材であるSOG(ここでは東京応化(株)製のOCD Typ
e2を使用)を回転塗布して、第8図(a)に示すように
透明基板1(石英ガラス等のガラス材から成る)上に塗
布ガラス膜2から成る膜(位相シフト膜形成用の膜であ
って、平坦に形成し、パターニングされて位相シフト膜
となるもの)を形成する。具体的には、SOGを塗布後焼
成(300〜500℃)して、所望膜厚を得る。
この塗布ガラスの屈折率nは大幅1.45前後であるの
で、g線(波長λ=436nm)によるリソグラフィについ
ては、180°の位相反転を行わせるためには、所要膜厚
は4844.4Åとなる(前記式参照)。塗布ガラス膜は従来
より下地を平坦化する平坦化膜として用いられており、
均一な膜厚で塗布形成できる。なお屈折率nの大きい物
質を用いれば、膜厚は更に薄くてすむが、本実施例にお
いても膜は厚すぎはせず、この程度で充分な薄膜であ
る。
次に、上述塗布ガラス膜2の上に、ポジ型のフォトレ
ジストを同じく回転塗布する。ごく一般的なキノンジア
ジド−ノボラック系のフォトレジストを用いるのでよ
い。回転塗布後ベーキングする。これによりレジスト膜
3を形成して、第8図(b)の構造にする。レジスト膜
3の膜厚は、現像後に張り出す量(即ち張り出し部分の
幅W3)との兼ね合いで決定する。
次いで第8図(c)に示すように、マスク裏面より、
露光光4、例えば紫外光を照射して全面露光し、前記フ
ォトレジスト膜3を感光させた。このときの露光光4の
波長、平行度は特に限定はない。露光量も任意である
が、これは現像後のパターン幅に関係するので、条件出
しをして適宜適正に定める。
上記露光後、アルカリ溶液に浸漬、またはスプレイ法
等で、現像する。現像液は使用したレジストに対応する
ものであればよく、本例でもアルカリなら何でもよい
が、一般的にTMAH(テトラメチルアンモニアハイドロオ
キサイド)水溶液を用いるのがよい。
現像時の条件、即ち現像液濃度、現像法、温度、時間
等は任意である。但しこれらは出来上がりパターン幅に
関係するので、所望のパターン幅に応じて、選定する。
これによりレジストパターン3a〜3dを有する第8図
(d)に示す構造が得られる。
なお出来上がりパターン幅の制御のため、上記の現像
時の条件設定のほか、現像後のレジストパターンに加工
(例えば熱によるフロー)を施し、これにより更に張り
出し量をかせぐようにすることもできる。
次に第8図(d)の状態にした後、このレジストパタ
ーン3a〜3dをマスクに、塗布ガラス膜2のパターンを行
う。ここでは、フッ素系ガス(SF6等)を用いて、異方
性のエッチング、特に、反応性イオンエッチング(RI
E)を行った。図に符号5でこのエッチングを模式的に
示す。一般的に、塗布ガラス膜2を形成するSOGの方
が、基板ガラスよりもこのエッチングの速度が大きいの
で、これを利用し、塗布ガラス膜2と基板1の界面(SO
G/基板ガラス界面)で、エッチングが停止するように条
件設定する。この場合、塗布ガラス(SOG)のエッチン
グ速度は、焼成温度が高いと低下するので、焼成を低め
の温度で行っておき、エッチング後のレジスト除去後
に、再び焼成するようにして、塗布ガラス膜2と基板1
とのエッチング速度の差を大ならしめてエッチングを行
うようにすることも可能である。
このようにして、塗布ガラス膜2をパターニングし
て、遮光部10a〜10dの外縁部をおおう形で塗布ガラス膜
パターン2a〜2dが残った第8図(e)の構造を得る。
次に、O2プラズマアッシング処理や、また酸処理な
ど、適宜の手段によって、不要になったフォトレジスト
を除去する。
これによって、第8図(f)に示す、遮光部10a〜10d
を塗布ガラス膜パターン2a〜2dがおおうとともに、該遮
光部10a〜10dの縁部から張り出し、これにより遮光部10
a〜10dの外縁の全周に該塗布ガラス膜パターン2a〜2dが
形成された構造が得られる。
上記塗布ガラス膜パターン2a〜2dが、位相シフト膜11
a〜11dであるので、これにより所望の位相シフトマスク
が形成されるのである。完成した位相シフトマスクは、
検査後、使用に供する。
位相シフト膜11a〜11dの寸法は実施例−1と同様にし
てよく、例えば位相シフト膜の寸法が、マスクの遮光部
10a〜10d(不透明部分)の寸法よりもわずかに(0.5〜
1.0μm)大きくなるように形成すればよい。
上記したように、本実施例によれば、従来製作困難で
あった位相シフトマスクを、従来の手法の利用で、即ち
新規技術や装置の開発なしで、簡単に、かつ信頼性良く
製作することができる。特に、位相シフトパターンの発
生ソフト、及び煩瑣なアライメントが不要となり、現在
最も大きな課題が一挙に解決でき、位相シフトマスクの
実用化に当たって、きわめて有利である。
〔発明の効果〕
上述の如く、本出願の請求項1の発明は、位相シフト
膜外縁部における光強度分布の劣化を防止して、不要な
パターンの発生等の不都合を解消し、かつ孤立パターン
等従来の位相シフト技術では形成困難であったパターン
をも容易に形成できるようにし、もって解像力にすぐ
れ、露光裕度も広く、良好で信頼性の高いパターンが形
成でき、かつ汎用性に富む位相シフトマスクを提供する
ことができる。
また本出願の請求項2の発明は、請求項1の発明のよ
うな有利な位相シフトマスクを、特別な新規技術や、新
たな装置を開発する必要なく、特別な位置合わせ手段も
要さず、簡便で容易に、しかも信頼性高く作成すること
ができる位相シフトマスクの製造方法を提供することが
できる。
また本出願の請求項3の発明は、有利な位相シフトマ
スクを用いて、良好で信頼性の高い半導体装置が得られ
る半導体装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)(b)は本出願の請求項1の位相シフトマ
スクの構成及び作用を示すとともに、実施例−2の位相
シフトマスクを示す構成図である。第2図は対比として
従来例の作用を説明するための図である。第3図(a)
(b)は本発明の位相シフトマスクの作用を説明するた
めの図である。第4図(a)(b)は実施例−1の位相
シフトマスクの構成を示す図、第5図は該位相シフトマ
スクにより得られたパターンを示す図である。第6図は
対比として示す従来例の構成図である。第7図は実施例
−3に用いるマスク(レティクル)の図である。第8図
(a)〜(f)は実施例−3を工程順に断面図で示す図
である。第9図は位相シフトマスクの原理説明図であ
る。第10図〜第17図は、従来技術及びその問題点を説明
するための図である。 1……基板、10,10a〜10d……遮光部、11,11a〜11f……
位相シフトマスク、12,12a〜12f……光透過部、2……
塗布ガラス膜。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遮光部と、光透過部と、位相シフト膜とを
    備えた位相シフトマスクにおいて、 位相シフト膜を形成すべき遮光部には、該遮光部の外縁
    の全周に沿って、露光光の位相をシフトさせる位相シフ
    ト膜を設けるとともに、該位相シフト膜は、シラノール
    基の形でシリコンを含み、溶剤に溶かすことによって、
    塗布可能になっている塗布ガラスから形成されてなるも
    のであることを特徴とする位相シフトマスク。
  2. 【請求項2】遮光部と、光透過部と、位相シフト膜とを
    備えた位相シフトスマクの作成方法において、 露光光に対して透明な基板の遮光部が形成された側の面
    に、シラノール基の形でシリコンを含み、溶剤に溶かす
    ことによって、塗布可能になっている塗布ガラスを用い
    てこれを塗布することによって、塗布ガラス膜を形成す
    ることにより平坦化膜を形成し、 遮光部から成るパターンを少なくとも一つのパターンに
    ついてその外周の全周にわたって該塗布ガラス膜を残す
    ことを特徴とする位相シフトマスクの製造方法。
  3. 【請求項3】遮光部と、光透過部と、位相シフト膜とを
    備えた位相シフトマスクであって、位相シフト膜を形成
    すべき遮光部には、該遮光部の外縁の全周に沿って、露
    光光の位相をシフトさせる位相シフト膜を設けるととも
    に、該位相シフト膜は、シラノール基の形でシリコンを
    含み、溶剤に溶かすことによって、塗布可能になってい
    る塗布ガラスから形成されてなるものである位相シフト
    マスクを用いて、半導体装置を製造することを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
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