JP2897134B2 - 連続焼鈍炉の炉温制御方法 - Google Patents

連続焼鈍炉の炉温制御方法

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JP2897134B2 JP31736789A JP31736789A JP2897134B2 JP 2897134 B2 JP2897134 B2 JP 2897134B2 JP 31736789 A JP31736789 A JP 31736789A JP 31736789 A JP31736789 A JP 31736789A JP 2897134 B2 JP2897134 B2 JP 2897134B2
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稔也 佐藤
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は連続焼鈍炉の炉温制御方法に係り、特にステ
ンレス鋼帯の連続焼鈍ラインにおいて大幅に焼鈍条件を
変更する板の切換わり点にダミー材を挿入した時の炉温
制御方法に関し、多種のステンレス鋼帯を連続焼鈍分野
に利用される。
〔従来の技術〕
ステンレス鋼帯の連続焼鈍ラインでは、通常需要者の
多種多様の要望に応ずるため、鋼板の鋼種、寸法ともに
多種多様の鋼帯を通板して処理している。
また、一方製造コストを低減するために、例えば焼鈍
と酸洗の両方が行える多機能ラインとなつているライン
も少くない。
このような連続焼鈍ラインでは、通常先行鋼帯の後端
に引続き後行鋼帯の先端を接続した後、連続通板による
連続焼鈍を実施するのであるが、この時残念ながら先行
鋼帯のヒートパターンおよび焼鈍温度、更にこれに影響
を及ぼす製品板材の厚さ、幅、鋼種、放射率等の焼鈍条
件と、後行鋼帯の焼鈍条件に大幅な差異を生じないよう
に、後行鋼帯を選択して接続し連続焼鈍を中断すること
なく実施する必要がある。
しかし、納期等の理由から、上記関係の持続が保て
ず、大幅に焼鈍条件が異なる後行鋼帯を組合わせなけれ
ばならないことがしばしば起る。
このような場合には、先行鋼帯と、後行鋼帯との間
に、長さ数百メートルのダミー鋼帯を介在させて、該ダ
ミー鋼帯を通板中に連続焼鈍炉の炉温を後行鋼帯の焼鈍
条件に調整した後、後行鋼帯の焼鈍を行なうのが現状で
ある。
一方、通常用いられる連続焼鈍炉は、加熱帯、均熱
帯、冷却帯等数ゾーンから構成されており、各ゾーン毎
にゾーン温度を制御できるようになつている。すなわ
ち、各ゾーン毎に炉の温度を上げる場合には、例えば直
火式であれば燃料量を増加する等、熱エネルギーの投入
を増加し、逆に炉温を下げる場合には、熱エネルギーの
投入量を減じるとか、更に急冷する場合には冷媒を投入
する等の操作によつて炉温を各ゾーン毎に目標とする温
度に調整する。
かくの如き各ゾーンの温度制御の目的は、処理材料の
鋼帯を最適のヒートパターンに合致する温度値に制御す
ることであり、通常直接材料温度を測定してヒートパタ
ーンが所望の温度値になるように熱エネルギーの投入量
を制御して焼鈍することが望ましい。しかし、ステンレ
ス鋼帯の焼鈍温度は900℃以上と高温であるほか、鋼帯
表面の熱吸収率は0.3〜0.4程度と、きわめて低いので、
搬送されているステンレス鋼帯の表面温度を工業的に精
度よく測定する測温装置は未だ開発されていない現状で
ある。
従つて、ステンレス鋼帯の連続焼鈍は、通常炉温と板
温との間のデータを実験的に数多く求めておき、両者の
相関関係を知り、工業的な熱処理に適用している。すな
わち、処理材を目標とするヒートパターンおよび板温ど
おりに焼鈍しようとする場合には、炉温を制御して処理
材の特性に見合つたハートパターンおよび板温を得る方
法である。この方法によつて焼鈍条件の大幅な差異のな
い先行鋼帯と後行鋼帯の板換わり点における焼鈍条件の
変更を行つている。すなわち、焼鈍炉の各ゾーンの温度
を後行鋼帯向けの温度に調整するか、もしくは通板密度
の変更で対処していた。この方法は、板厚、板幅、ライ
ン速度の変動差により、ガス投入量をその変動差分だけ
変更し、炉温が変化しないように制御する方法である。
その考え方は次式で表わされる。
ここに ρ:板比重 Ci:板比熱 η:炉効率 Fi:板厚,板幅,ライン速度の積 TOi:iゾーンの出口板温 TIi:Iゾーンの入口板温 Qi:ガス投入量 この考え方は、特公昭62−16256に開示されているよ
うに、Fiの変化分だけガス投入量を変えることにより、
板温TOi,TIiと関係を制御する方法であり、ガス量をフ
イードフオワード制御する方法である。
ところが、前記の如くダミー材を先行処理材と後行処
理材の間に介在させる場合には、ダミー材は通常普通鋼
板であるので、処理材がステンレス鋼板の場合、先行お
よび後行ステンレス鋼帯とダミー材の普通鋼帯の間に
は、光沢度の大なる差異により熱吸収率が大幅に異なる
ことによつて炉温に急激な変動が発生するという問題点
があつた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、ステンレス鋼帯の連続焼鈍におい
て、先行鋼帯と大幅に焼鈍条件の異なる後行鋼帯の焼鈍
前に、ダミー材を介在せしめて炉温を調整する際に発生
する炉温の急激な変動を防止して、ダミー材から製品材
への円滑な切換わりを行なうための炉内温度の効果的な
制御方法を提供するにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の要旨とするところは次の如くである。すなわ
ち、ステンレス鋼帯の連続焼鈍時の通板する板の切換わ
り点においてダミー材を挿入し板情報および各ゾーンの
出口、入口の板温ならびに板温目標値に基づいて最適加
熱条件を設定するフイードフオワード制御と、炉温もし
くは板温偏差に応じて加熱条件を変更するフイードバツ
ク制御とを併用する炉温制御方法において、前記ダミー
材の先端が焼鈍炉に突入すると同時にフイードバツク制
御を固定し前記ダミー材への熱投入量と製品材への熱投
入量との差と、前記ダミー材と製品材料との同一炉温条
件下でのヒートパターンの差異に基づく熱負荷の差によ
り決まる係数の積を燃料の制御ループに加えたフイード
フオワード制御を行ない、前記ダミー材通過後にフイー
ドバツク制御に戻すことを特徴とする連続焼鈍炉の炉温
制御方法である。
本発明の詳細を、加熱帯、均熱帯、冷却帯等複数ゾー
ンに分割され、それぞれ独立して加熱制御装置を有する
連続焼鈍炉において実施する場合について説明する。
すなわち、加熱帯の入口にダミー材と次の製品材の溶
接部が達した時点で上記要旨による制御を行う場合につ
いて説明する。
すなわち、次の製品材の焼鈍条件を満足させるため
に、ダミー材通板中に各ゾーンの設定炉温を従来は次の
製品材に適する温度にしているが、その時に使用してい
るガス量Qは、ダミー材の板温を上昇させるために使用
したガス量と、炉体を目標温度に保持するために要する
ガス量Qiとの和である。
すなわち、(1)式から ただし ρ:ダミー材板比重 C:ダミー材板比熱 η:炉効率 Fi:板厚,板幅,ライン速度の積 TDO:各ゾーンにおけるダミー材出口板温 TDI:各ゾーンにおけるダミー材入口板温 Qi:炉体を目標温度に保持するガス投入量 ところがダミー材と製品材では同一板寸法であつても製
品材がステンレス鋼板、ダミー材は普通鋼板のため
(2)式の第1項(TDO−TDI)の値が異なるために、各
ゾーンにおける熱収支のバランスが崩れ、炉温の急激な
変動を生ずることとなる。
そこで、本発明者らは、上記炉温の急激な変動を防止
するため、予め求めている製品材通板時の動特性、静特
性の補正を行つていたガス必要量への炉温のフイードバ
ツクグループを一時切ることによつて固定し、ダミー材
への熱投入量と製品材への熱投入量との差と、両者の同
一炉温条件下でのヒートパターンの差異に基づく熱負荷
の差により決る係数との積を燃料の制御ループに加えた
フイードフオワード制御を炉内で両者が切換る時に行
い、ダミー材通過後にフイードバツク制御に戻すことに
した。この方法により、従来、炉温を一定に保持するこ
とができなかつたダミー材から製品材への切換わりにお
いても円滑に炉温を最適温度に保持することが可能とな
つた。
〔実施例〕
第1図はタイトラインで構成されるステンレス鋼帯の
連続焼鈍装置の配置を示す模式図である。すなわち、ペ
イオフリール2で巻き出された鋼帯4は先行鋼帯6と溶
接装置8にて溶接され、入側ルーパー10を経由して連続
焼鈍炉12に入り連続焼鈍された後、出側ルーパー14を経
由してシヤー16にて切断され、テンシヨンリール18にて
製品コイルとして巻取られる。一般にステンレス鋼板の
連続焼鈍炉には、第2図に示す如く、加熱帯20、均熱帯
22および冷却帯24が連設されている。
本発明による加熱帯20、均熱帯22についての温度制御
の実施例について説明する。
ステンレス鋼帯4の進行方向に従つて、加熱帯20を20
−A1,20−A2,20−A3の温度ゾーンの異なる3ゾーンに分
割し、均熱帯22も同様に22−B1,22−B2,22−B3の温度制
御ゾーンに分割されている。これらの各温度制御ゾーン
は製品コイルが所定のヒートパターンで昇温するように
与えられた設定炉温でカスケード制御されている。
本発明によりダミー材を介在させる場合には、後行材
が製品材であるので、製品材を目標とするヒートパター
ンAで昇温する時の炉温を、第3図に示す如く加熱帯で
はθA1A2A3とし、均熱帯の炉温をθB1B2B3
とすれば、ダミー材、製品材の寸法およびライン速度が
同一であれば、製品材に比して放射率の高いダミー材は
第3図に示す如く、加熱帯で急激に板温が上昇するヒー
トパターンBとなつた。従つて加熱帯の前半においては
ダミー材の方が炉温を一定値に保つためには、ガス消費
量が多いということになり、溶接部で製品材に切換つた
時には、この余分なガスが炉温の急激な上昇を招くこと
が判明した。
そこで、本発明では、ダミー材通板時は一時フイード
バツク制御を切り固定し、ダミー材への熱投入量と製品
材への熱投入量の差と、ダミー材と製品材との熱負荷の
差により決る係数との積を燃料の制御ループに加えるフ
イードフオワード制御を行い、ダミー材通過後にフイー
ドバツク制御に戻す方法をとつた。
この方法によりダミー材から製品材への切換わりにお
いても、製品材通板時の炉の異常高温が防止され、製品
材の最適温度による焼鈍が可能となつた。
〔発明の効果〕
本発明は、ステンレス鋼帯の連続焼鈍において、著し
く焼鈍条件の異なる後行鋼帯の焼鈍時に、先行鋼帯と後
行鋼帯の間にダミー材を介在させ、ダミー材通板時には
フイードバツク制御を固定し、ダミー材への熱投入量と
製品材への熱投入量との差と、両者の熱負荷の差により
決まる係数との積を燃料の制御ループに加えるフイード
フオワード制御を行ない、ダミー材通過後にフイードバ
ツク制御に戻す方法をとつたので、ダミー材から製品材
への切換わり点においても、異常高温をもたらすことな
く、製品材を最適温度にて焼鈍することができる効果を
挙げることができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の施行に使用した連続焼鈍炉の
各装置の配置を示す模式断面図、第2図は連続焼鈍炉の
加熱区分を示す模式断面図、第3図は連続焼鈍炉の加熱
帯、均熱帯における炉温と、ダミー材および製品材の板
温の変化を示すヒートパターン例を示す線図である。 4……鋼帯,8……溶接装置 12……連続焼鈍炉,20……加熱帯 22……均熱帯,24……冷却帯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21D 1/26,9/46,9/48 C21D 9/52,9/56,11/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステンレス鋼帯の連続焼鈍時に通板する板
    の切換わり点においてダミー材を挿入し板情報および各
    ゾーンの出口、入口の板温ならびに板温目標値に基づい
    て最適加熱条件を設定するフイードフオワード制御と、
    炉温もしくは板温偏差に応じて加熱条件を変更するフイ
    ードバツク制御とを併用する炉温制御方法において、前
    記ダミー材の先端が焼鈍炉に突入すると同時にフイード
    バツク制御を固定し前記ダミー材への熱投入量と製品材
    への熱投入量との差と、前記ダミー材と製品材との同一
    炉温条件下でのヒートパターンの差異に基づく熱負荷の
    差により決まる係数の積を燃料の制御ループに加えたフ
    イードフオワード制御を行ない、前記ダミー材通過後に
    フイードバツク制御に戻すことを特徴とする連続焼鈍炉
    の炉温制御方法。
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