JP2897045B2 - ゴムクローラ - Google Patents

ゴムクローラ

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JP2897045B2 JP1335369A JP33536989A JP2897045B2 JP 2897045 B2 JP2897045 B2 JP 2897045B2 JP 1335369 A JP1335369 A JP 1335369A JP 33536989 A JP33536989 A JP 33536989A JP 2897045 B2 JP2897045 B2 JP 2897045B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、トラクターや不整地走行用の運搬車両、農
業用の作業機械等に用いられるゴムクローラに関し、特
に、クローラ本体の表面から突出されるラグを、クロー
ラの移動方向の前後の土に当接する面を曲面で構成し、
轍の跡の土を乱さずに走行させ得るようにするゴムクロ
ーラに関する。
(従来の技術) トラクターや不整地走行用の運搬車両、農業用の作業
機械等において、ゴムタイヤや、鉄製のクローラを用い
る装置の他に、ゴムクローラを用いるものが使用される
場合がある。
前記ゴムクローラは、例えば、特開昭59−106378号公
報等に示されるように、ゴムで成形されたクローラ本体
の長手方向に、補強用のスチール等のコードを多数条配
置し、該本体の長手方向に対して直角な方向に、芯金を
所定の間隔で埋設している。そして、前記芯金の位置に
対応させて、走行面にラグを突出させるようにして配置
し、これらを一体にしてゴム製のエンドレス状のクロー
ラとして構成している。
前記従来例のようなゴムクローラを用いた走行車両
は、接地面がゴムであることと、接地圧を低く設定出来
る等の長所を有するもので、通常のクローラ装置の場合
と同様に、不整地を走行することが可能である。この他
に、一般の道路や、工場の構内等を走行させる場合で
も、ゴムタイヤを装備した車両と同様に、路面を傷付け
たりしないという特性を有し、鉄クローラの場合のよう
な振動や騒音が発生しない等の利点を有している。
さらに、ゴムクローラを用いた車両は、鉄製のクロー
ラを用いる車両のように、走行速度が制限されることも
なく、比較的高速走行に適しているという特性がある。
そして、トラクターにゴムクローラを使用する車両は、
走行速度を15Km/H以上に設定することが可能であり、該
車両の移動速度を向上させることによって、作業能率を
向上させることが出来る。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、前述したような従来のゴムクローラに
おいては、クローラ本体の表面に突出されているラグ
が、略台形に構成されているものであるために、車両を
整地された場所で走行させる際に、ラグによって地面を
掘り下げるような作用が発生する。
つまり、第7図に示されるように、クローラ45の表面
にラグ41を突出させて設けた場合を考えると、該ラグの
基部はクローラが駆動輪等にしたがって移動する際に、
サイクロイド曲線40を描いて、地面35から離れることに
なる。
これに対して、クローラの表面から突出して設けられ
るラグ41は、その先端部が、地面35に突き刺さった位置
P0から、サイクロイド曲線に類似する円弧を描いて移動
され、点P1を経て、点P2の位置になるように、曲線Bに
したがって移動する。
その際に、該ラグ41は、前記曲線Bに示される部分
で、地面を掘り取る作用を行うことになり、その曲線B
に相当する部分の土がラグによって掘り取られることに
なる。なお、前述した例は、ラグが直線状にクローラか
ら突出している場合であるが、該ラグが他の形状の場合
でも、前述したように曲線Bよりも内側にある場合に
は、土が掘り取られることは避けられないものとなる。
また、ゴムクローラの場合には、通常の鉄製のクロー
ラを用いたブルドーザの場合よりは少ないものの、車両
が走行した後の轍の部分で掘り取られた土が散乱するこ
との他に、ラグの跡が乱れた状態で残ることになり、走
行面を荒す等の大きな問題がある。この路面を荒すとい
う問題は、特に、車両を方向変換させる際に大きな欠点
となる。
すなわち、クローラを用いた車両を回転させたりする
際には、双方のクローラを反対方向に駆動して、車両の
中心部を支点にした状態で大きく回転させるような手段
が用いられる。また、一方のクローラのみを駆動し、他
方のクローラを支点にした状態で駆動して、車両の方向
変換を行う等の手段が用いられる。
ところが、従来のゴムクローラを用いた車両において
は、クローラ本体から突出するラグの断面が略台形等に
構成されているために、該車両が回転する際や、方向変
換する際に土を掘り取る等の作用が発生し、轍の跡の路
面を大きく乱すような不都合が発生する。
この点は、従来のゴムクローラを用いた車両では、解
決出来ない問題であるとされていたが、該車両を農業用
のトラクターとして用いる場合には、走行面を荒すとい
う問題は重大な欠点となる。
(発明の目的) 本発明は、上記したような従来のゴムクローラを用い
る車両の欠点を解消するもので、クローラのラグの突出
形状を改良することにより、車両に十分な牽引力を発揮
させ得るとともに、路面を荒すことを防止出来るような
ゴムクローラを提供することを目的としている。
(問題点を解決するための手段および作用) 本発明は、ゴムで無端状に成形されたクローラ本体の
長手方向に補強部材を配置し、前記ゴムクローラを駆動
輪により駆動する装置にに関する。
本発明においては、前記ゴムクローラの本体の長手方
向に対して直角な方向に芯金を一定の間隔で埋設し、前
記クローラ本体の表面の前記芯金の位置に対応させた位
置に、前記クローラ本体の長さ方向に直角で、その巾と
ほぼ等しい長さのラグを突出させて配置し、前記ラグの
頂部を巾の狭い平面として構成し、前記ラグのクローラ
本体の表面から頂部に至る走行方向の前後の側面を円弧
部として構成するとともに、前記ラグの側面の円弧面
を、前記駆動輪の半径の20〜30%に設定し、前記ラグの
側面の円弧面は、ラグが地面に突入した孔から抜け出す
際に、孔の壁にラグが摺動しないものとして構成してい
る。
前記したように構成することによって、本発明のゴム
クローラにおいては、通常の走行を行う場合にも、ラグ
の部分が路面を掘り取る等の不都合が発生せず、路面を
大きく荒したりすることが防止され、ラグによる凹部の
みが地面に整然と残る程度になる。
また、本発明のゴムクローラによると、車両が方向転
換したり回転の動作を行う場合でも、ラグの走行方向の
円弧状の形状によって、該ラグが地面の孔から浮き上が
るような状態になるので、走行面を大きく荒すことがな
い。そして、前記孔から滑り出すという特性は、特に、
農業用のトラクター等のように、その車両自体の荷重の
小さいものの場合には、水田や牧草地、畑等の農地での
走行に際して、轍の跡の地面を荒すことがなく、作業を
良好な状態で行うことが出来る。
(実施例) 図示された例に従って、本発明のゴムクローラの構成
を説明する。
第1図ないし第3図に示される本発明の実施例におい
て、ゴムクローラ20は、従来例のゴムクローラの場合と
同様に、巾が広く、比較的厚みのある無端状のクローラ
本体21の表面(地面に接する側)に、ゴム製のラグ22を
所定の間隔で突出させた状態で設けている。
また、前記クローラ本体21の裏面には、前記ラグ22に
対応する位置に、ガイド突起32を突出させて設け、後述
するように、トラクターの走行部のローラ等が、前記ガ
イド突起32を案内するようになっている。
前記ゴムクローラ20の本体21には、前記ラグ22、ガイ
ド突起32の部分に、芯金30を埋め込んでおり、さらに、
前記芯金30の表面側に、ピアノ線やタイヤコードに類似
した補強部材31を配置している。また、前記補強部材31
は、第2図に示されるように、芯金30の下側の中央部を
除いた両側部分に配置されるもので、従来のゴムクロー
ラの場合と同様に、ゴムクローラにおける張力に対向さ
せる部材として用いる。
前記芯金30は、図示されるように、クローラ本体の巾
方向に所定の間隔をおいて配置される2つのガイド突起
32と、本体の内部に埋設される板状部とからなり、該板
状部は2つのガイド突起の間の部分が巾の狭いものとし
て構成される。
なお、前記芯金の中間部の巾の狭い部分には、第3図
に見られるように、スプロケット歯の係合孔33が配置さ
れ、ゴムクローラ20を駆動輪により駆動する際に、該駆
動輪の駆動用の歯が前記係合孔33に係合するようにな
る。
本発明のクローラ本体の表面に突出させるラグ22は、
第1図に示されるように、芯金30の埋設位置に設けられ
るもので、車両の走行方向の前後の部分、つまり、ラグ
の両側が円弧部24、25に形成され、頂部23が平面部とし
て形成される。
前記ラグ22の全体の形状は、インボリュート歯車の歯
の形状に近似する形状に構成されることが望ましいが、
円弧状部24、25の円弧の曲率rは、駆動輪の半径Rに対
して、20〜30%の曲率に形成される。
例えば、1つの例として、トラクターの走行部に設け
る駆動輪の半径Rが40cmの場合に、円弧状部の半径rを
10cm程度に形成し、ラグ22の突出高さを5cm程度に形成
する。また、ゴムクローラの巾を40cm、クローラ本体の
厚さを5.5cmとして形成し、ラグのピッチを15cm程度に
形成することが出来る。また、前記各部材の数値は任意
に設定が可能であり、トラクター等の車両の負担する重
量や、その用途等に応じて、ゴムクローラの各部材のサ
イズや、その他の条件を変えることが出来る。
前述したように構成される本発明のゴムクローラ20に
おいて、駆動輪15とゴムクローラ20との関係は、第4図
に示されるようになる。前記駆動輪15には、その円周上
にラグ22のピッチに対応させて、駆動用の歯15aが突出
されており、該歯15aが、ゴムクローラ20の裏面に設け
た係合孔に入り込んだ状態で、ゴムクローラに対する駆
動を行う。
前記第4図に示される例は、車両が矢印X方向に移動
する場合を示しているが、車両の下部に位置するゴムク
ローラの直線部では、各ラグ22が地面35にめり込んだ状
態で、地面35には、孔36がラグのピッチに対応して形成
される。
これに対して、車両の走行方向後部に配置される駆動
輪15、または従動輪のいずれかのスプロケットの部分で
は、図示されるように、クローラ本体21の裏面部に突出
されているガイド突起32の間に駆動輪15が入り、該駆動
輪の円周上に突出している歯15aが、係合孔33に入るよ
うになる。
前記ゴムクローラのラグ22が、地面から離間する位置
では、符号Aの部分で示すように、孔36からラグ22が抜
け出すようになるが、本発明の実施例の場合には、第5
図に示されるような状態で、ラグが孔36から離間するよ
うになる。
第5図に示される例において、ゴムクローラに設けた
ラグ22が、地面に形成した孔36に対して描く軌跡は、通
常の歯車装置における歯の係合関係と同様なものと、仮
定して考えることが出来る。
本発明のゴムクローラにおいて、地面35に形成した孔
36と、ゴムクローラのラグ22との関係は、ラックとピニ
オンとの係合関係と同様に、水平状に配置される地面の
孔36……に対して、歯車の歯としてのラグが噛合う状態
と同様である。
前述したように、ラグが地面に形成した孔から抜け出
す際には、第5図の〜の記号で示されるような状態
で、ラグが孔から抜け出すとともに、孔から離間する動
作が行なわれる。つまり、矢印X方向に車両が移動する
場合には、ラグ22の進行方向側の円弧状部25は、孔36の
一方の壁38に対して、一部が摺動するようにして接しな
がら、孔から抜け出す状態となる。
これに対して、車両の進行方向の後方の円弧状部24
は、孔36の他方の壁37から初期の段階で押圧状態が解除
され、その後は、円弧状部24が壁37に対して若干摺動す
るようになる。その場合に、ゴムクローラの表面に突出
するラグ22の高さが非常に大きい場合には、ラグの頂部
と円弧状部24の交点pが、孔36の点Pから離間した後
で、壁37をこする等の問題が発生する。
従来の台形やその他の形状のラグの場合には、地面に
形成した孔から、ラグが抜け出す際に、ラグの角の部分
が後側の壁を擦ったり、掻き取ったりして、地面を乱す
原因となっていたのである。
これに対して、本発明のゴムクローラに設ける曲面を
有するラグの場合には、前述したように、ラグが地面に
形成した孔から抜け出す際に、該ラグの形状を規定する
ことによって、土を乱すことなしに、容易に抜け出るこ
とが出来るものとなる。
したがって、本発明のゴムクローラにおいては、畑や
牧草地等のような比較的柔かい地盤上を走行する場合で
も、車両の走行跡はラグに相当する孔が浅く形成される
だけになり、掘り取られた土が走行した跡に残されると
いう問題が発生することはない。
なお、本発明のゴムクローラにおいては、クローラ本
体とラグとがゴムで構成されているものであることよ
り、前記第4図に示される走行状態で、車両の下側の直
線部分では、車両の荷重が負荷されているために、ゴム
が圧縮される状態となる。
したがって、ラグによって地面に形成される孔は、実
際のラグの寸法よりも小さくなり、第5図に示される場
合において、ラグが孔から抜け出す際には、該ラグが荷
重による押圧が解除された時点で膨脹するものと考える
ことが出来る。
そこで、本発明においては、ラグの形状を、一般のイ
ンボリュート歯車のピッチ円の上部の形状に近似するも
のとして構成するが、本発明のラグにおいては、前記ラ
グ側面の円弧の曲率を、前記第7図に示された曲面Bよ
りも大きな円弧を描くように構成すると、ラグが土を掘
り取るという問題が発生することを防止出来る。
つまり、本発明のラグは、該ラグの頂部は巾の狭い平
面として構成し、本体の表面から頂部に至る走行方向の
両方の面を曲面として構成するものであり、さらに、ク
ローラ本体の表面から頂部に至る曲面は、走行方向の後
部が地面に形成した孔から該ラグが抜け出す際に、該孔
の後側の壁に摺動しない形状に構成される。
したがって、本発明のゴムクローラにおいては、車両
の重量によって押圧され、地面の孔にラグが入っている
状態から、そのラグが抜け出して、若干膨脹した状態で
孔から外れる場合でも、前述した形状のように構成して
いることによって、孔の壁をラグの角の部分がこすった
りする等の問題が生じることを防止出来るものとなる。
また、ラグが孔から抜け出す際に、そのゴムの性質に
よって、若干膨脹するということは、ラグの表面に粘着
性の大きな土が付着した場合でも、その土を払い落す作
用が発揮されることになる。さらに、本発明のラグが、
曲面を主体に構成しているものであることより、その表
面に土等が付着しにくいという利点も発揮される。した
がって、前記したような理由によって、本発明のゴムク
ローラにおいては、畑や粘度質の不整地を走行する場合
でも、車両の通過した轍はラグにより形成された孔(凹
溝)が整然と残るだけとなる。
前述したように構成される本発明のゴムクローラは、
車両が通常の走行を行う場合には、土を跳ね上げたりす
ることがないという利点を発揮するが、該車両がカーブ
路にしたがって曲がったり、180゜方向変換したりする
場合には、ラグの両面が大きな半径の円弧状部として構
成されているために、該円弧状部がすべりを生じて地面
から浮き上がる状態となる。
つまり、本発明のゴムクローラにおいては、通常の直
線路を走行する際には、多数のラグが地面に食込んだ状
態になるために、通常のクローラ装置の場合と同様に、
十分な牽引力を発揮させることが出来る。これに対し
て、車両が大きく回転しようとする場合には、ラグの円
弧状の面が土に対して滑る状態となり、ラグが地面の孔
から浮き出すような状態となり、ラグが地面を大きく引
掻いたりせずに駆動されることになる。そして、該ラグ
により地面に形成される乱れは、従来の台形等の形状を
有するラグの場合のように、土が引掻き回された状態と
はならず、比較的浅く地面に乱れが生じる程度となる。
このことは、非常に柔かい畑のような場所で、トラク
ターを使用する際に、非常に大きな効果を奏するものと
なる。すなわち、ゴムクローラを用いた車両は、その接
地圧が非常に低い値であることより、通常の走行では、
土を圧密することが少ないものであり、それに加えて、
ラグにより轍を乱すことが少ないことと、回転する場合
にも、地面を大きく掘り取る等の不都合が発生しないと
いう長所が発揮される。
なお、本発明のゴムクローラにおいて、車両の走行方
向の前方では、前記第5図に示された場合と反対に、地
面に対してラグが接近し、次第に孔を形成することにな
るが、その場合には、ラグにより圧密される部分の前後
の位置では、土がラグの両側に押し上げられてから、ク
ローラ本体の平面部によって押圧される状態となる。し
かし、本発明のゴムクローラの場合には、ラグの突出高
さが大きくはないことと、土に対する圧密の作用が、ラ
グの頂部と円弧状部の接線に直角な方向に均等に行なわ
れるので、クローラ本体の下部に盛り上がって、圧密さ
れる土の量は、非常に少ないものとなる。
前述したように構成される本発明のゴムクローラは、
第6図に示されるようなトラクター1に適用することが
出来る。前記第6図に示されるトラクター1において
は、通常のトラクターと同様に、エンジン部2と、操作
部3とを設けた本体の前後に、前部アタッチメント5と
後部アタッチメント4とを配置し、それぞれのアタッチ
メントを介して、作業装置を取りつけることが出来るよ
うになっている。
前記トラクター1の本体下部に走行部10が配置され、
該走行部10には、本体の下部フレーム11を囲むようにし
て、ゴムクローラ20が配置される。前記走行部10は、下
部フレーム11の一方の側に設ける駆動輪15と、他方の側
にテンション付与手段を介して設けられる従動輪16、お
よび、走行部の下部に配置される中間ローラアッセイ17
とに対して、その周囲にゴムクローラを巻き掛けるよう
にしている。
また、前記中間ローラアッセイ17は、図示される例で
は、2つの中間ローラ19、19をローラフレーム18に設
け、該ローラフレーム18をゴムブロック12を介して下部
フレーム11に取り付け、該ゴムブロックを介して、車体
を支持させることにより、車両の走行時の振動を吸収さ
せ得るようにし、乗り心地を向上させ得るようにする。
前述したような本発明のゴムクローラを用いたトラク
ターにおいて、該車両は、前後方向のいずれにも任意に
走行出来るものであるが、該車両が、前進方向(図の右
側方向)に走行する場合には、駆動輪15による曲面を案
内される状態で、ゴムクローラのラグが地面から離間す
る作用が行なわれる。そして、その場合には、前述した
ように、ラグの描く軌跡が、地面に形成した孔の形状を
乱すことがないので、畑のような柔かい地面の上での走
行を、良好な状態で行うことが出来るものとなる。
これに対して、車両が後退する場合に、従動輪16の側
では、端部の中間ローラの部分から従動輪の間で、ゴム
クローラが小さい角度で上昇されるので、ラグは地面か
ら垂直に近い状態で抜き出され、その後で従動輪の曲面
に沿って回転する。つまり、本発明の実施例において
は、車両が後退する場合には、ラグによる地面の乱れは
問題とはならない。
しかし、一般のトラクター等の車両においては、駆動
輪と従動輪とを同一のレベルに設けた軸で支持すること
が多いので、前記第6図に示されるように、従動輪の部
分でゴムクローラを転向させる前に、地面からラグを抜
き出すような作用は行なわれず、前記駆動輪の場合と同
様な作用が車両の前後で行なわれることになる。
また、本発明のゴムクローラを用いる車両としては、
前述したようなトラクターに限定されるものではなく、
その他に、任意の運搬車両、ブルドーザ等にも用いるこ
とが出来る。
さらに、本発明のゴムクローラにおいては、クローラ
本体の巾と、厚さ、およびラグの突出高さ等は、通常の
鉄製のクローラを装備する車両における場合や、従来の
ゴムクローラを用いる車両の場合と同様に、接地圧や付
加される重量、その他の条件に応じて形成されるもので
ある。
(発明の効果) 本発明のゴムクローラは、上記したような構成を有す
るものであるから、通常の走行を行う場合にも、ラグの
部分が路面を掘り取る等の不都合が発生せず、路面を大
きく荒したりすることが防止され、ラグによる凹部のみ
が地面に整然と残る程度になる。
また、本発明のゴムクローラによると、車両が方向転
換したり回転の動作を行う場合でも、ラグが浮き上がる
ような状態になるので、走行面を大きく荒すことがな
く、特に、農業用のトラクター等のように、その車両自
体が負担する荷重の小さいものの場合には、水田や牧草
地、畑等の農地での作業を良好な状態で行うことが出来
る。
すなわち、本発明のゴムクローラにおいては、車両が
大きく回転しようとする場合には、ラグが地面を大きく
引掻いたりせずに、ラグが浮いた状態で駆動されること
になる。そして、該ラグにより地面に形成される乱れ
は、従来の台形等の形状を有するラグの場合のように、
土が引掻き回された状態とはならず、比較的浅く地面に
乱れが生じる程度となる。
前述したように、本発明のゴムクローラを用いた車両
は、その接地圧が非常に低い値であることより、通常の
走行では、土を圧密することが少ないものであり、それ
に加えて、ラグにより轍を乱すことが少ないことと、回
転する場合にも、地面を大きく掘り取る等の不都合が発
生せず、非常に柔かい畑のような場所で、トラクターを
使用する際に、非常に大きな効果を奏することが出来
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のゴムクローラの縦断面図、第2図はラ
グ部分での横断面図、第3図はゴムクローラの平面図、
第4図はゴムクローラとスプロケットとの関係を示す側
面図、第5図はラグが土から抜け出す状態の説明図、第
6図は本発明のゴムクローラを適用可能な車両の側面図
であり、第7図はラグによる土の掘り取り作用の説明図
である。 図中の符号 1……トラクター、10……走行部、11……下部フレー
ム、15……駆動輪、16……従動輪、19……中間ローラ、
20……ゴムクローラ、21……クローラ本体、22……ラ
グ、23……頂部、24・25……円弧状部、30……芯金、31
……補強部材、32……ガイド突起、33……係合孔、35…
…地面、36……孔。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゴムで無端状に成形されたクローラ本体の
    長手方向に補強部材を配置し、 前記ゴムクローラを駆動輪により駆動する装置におい
    て、 前記ゴムクローラの本体の長手方向に対して直角な方向
    に芯金を一定の間隔で埋設し、 前記クローラ本体の表面の前記芯金の位置に対応させた
    位置に、前記クローラ本体の長さ方向に直角で、その巾
    とほぼ等しい長さのラグを突出させて配置し、 前記ラグの頂部を巾の狭い平面として構成し、 前記ラグのクローラ本体の表面から頂部に至る走行方向
    の前後の側面を円弧部として構成するとともに、 前記ラグの側面の円弧面を、前記駆動輪の半径の20〜30
    %に設定し、 前記ラグの側面の円弧面は、ラグが地面に突入した孔か
    ら抜け出す際に、孔の壁にラグが摺動しないものとして
    構成することを特徴とするゴムクローラ。
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