JP2896226B2 - 非医療用水性フロアブル剤 - Google Patents

非医療用水性フロアブル剤

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は経時安定性および稀釈性の良好な非医療用薬
剤の水性フロアブル剤に関する。さらに詳しくは、界面
活性作用を有するラノリン誘導体から選ばれる1種また
は2種以上を配合することを特徴とする経時的に安定
で、稀釈性の良好な非医療用薬剤の水性フロアブル剤に
関する。
(従来の技術) 農薬、防疫用薬剤、動物薬、スライムコントロール
剤、カビ取り剤、木材防腐剤等の非医療用薬剤はその使
用の便のために、種々の剤型に製剤される。例えば、農
薬や防疫剤は主として粉剤、水和剤、乳剤、粒剤等に製
剤されている。しかし、粉剤や水和剤は粉立ちにより使
用者や生産者の健康問題が生じ易い。とくに粉剤の場
合、ドリフトが大きいため、周辺の住民や環境に対して
悪影響を与える可能性がある。また、水和剤は流動性が
悪く、製造工程においてトラブルの原因となることが多
い。乳剤の場合は、有機溶媒による毒性の問題や、危険
物であることから火災の危険がある。粒剤はこういった
欠点は少ないが、活性成分によっては十分な防除効果が
得られない場合も多い。
これらのことから、最近、フロアブルやドライフロア
ブルといわれる新しい剤型が開発されてきた。ドライフ
ロアブルはか粒水和剤ともいわれ、流動性があり粉立ち
が少なく、水中で容易に分散し、水溶液または懸濁液と
なる。このため、水和剤の上記の欠点を解決した剤型と
いえるが、低融点化合物や揮発性の高い化合物等には適
応しにくく、製造コストが高いという欠点がある。
一方、フロアブルには連続相に水を用いるものと有機
溶媒を用いるものがあり、それらはそれぞれ分散質が液
体の場合(エマルションタイプ)と固体の場合(サスペ
ンションタイプ)に大別される。しかし、連続相に有機
溶媒を用いると、経済性や環境汚染の問題、さらには、
散布液の飛散により車の塗装に悪影響を与える等の欠点
があり、現在は水性フロアブルが多く使われる。
水性フロアブルは水を媒体とするため、腐敗し易く、
化合物によっては加水分解したり、粒子成長するなどの
欠点があるが、毒性や環境汚染の問題が少なく、火災の
危険性も少ないことから将来性のある剤型ということが
できる。
(本発明が解決しようとする問題点) フロアブル剤は不均一系であるため、経時的に製剤が
分離を生じることが多い。これを防止するために、故意
に製剤を軟凝集させてハードケーキングを防いだり、製
剤の粘度を高め、分離を防止する工夫がなされてきた。
この方法によれば、たしかにハードケーキングや層分離
を実質的に少なくすることができるが、一方で、水稀釈
性が悪く、特に製剤が水より重い場合には、稀釈タンク
の底に沈んだフロアブルを分散させるために、強い撹は
んを要するという欠点がある。また、原液のままで塗布
や噴霧をする場合には塗布面が厚くなりすぎたり、噴霧
器のノズルを詰めてスプレーできなかったりといった不
都合を生じる。
薬剤が農薬の場合、我が国の農業は、小規模な農家が
多いため、撹はん機稀釈タンクを持っていない農家が多
い。このような農家にとって、器底に沈んだフロアブル
を分散させるために稀釈液を撹はんすることは面倒な作
業であり、飛沫の飛散により眼に障害を受けるなど危険
を伴うこともある。このため、高粘度のフロアブルの場
合には、予め少量の水で稀釈し、大量の水で再稀釈する
二段稀釈法が取られるが、このような作業は面倒なだけ
でなく、もう1つ別の容器が必要である、再稀釈時に濃
厚稀釈液が作業者に付着する危険性がある等の問題点が
ある。また、高粘度のため、製造工程においては小分け
の能率が落ちたり、使用面では、底に薬液が残った容器
の処理も問題となる。
以上から、低粘度で稀釈性が良く、経時的に安定なフ
ロアブルの開発が強く望まれていた。
(問題点を解決するための手段) このような現状から、本発明者らは、低粘度で分散性
が良く、しかも、長期保存しても沈降や層分離、ハード
ケーキングなどを生じないフロアブルを開発すべく鋭意
検討を行った結果、フロアブル剤の処方中に少量の界面
活性作用を有するラノリン誘導体を配合するだけで目的
を達成し得ることを見出し、本発明を完成した。
本発明でいうフロアブルとは、前記したエマルション
またはサスペンションタイプの水性フロアブルを意味す
る。配合剤の場合、一方の有効成分が固体で、一方が液
体(または水と相溶しない有機溶媒の溶液)であるよう
な場合には、エマルションとサスペンションの混成系で
あるいわゆるサスポエマルションタイプのフロアブルを
も包含する。水と相溶しない有機溶媒に易溶性の固状有
効成分の場合には、適当な有機溶媒に溶解し、これを水
中に乳化させ、エマルションタイプのフロアブルにする
ことも可能である。また、一方の有効成分が水に易溶性
の化合物の場合には、まず、水溶性成分を水溶液とし、
この中に固体または液体の難溶性有効成分を加えて分散
または乳化させ、水溶液の中に固体有効成分のサスペン
ションまたはエマルションを形成することも可能であ
る。
本発明のフロアブルに調製しうる有効成分は、少なく
とも1種が液体または固体の水に難溶性のものである必
要がある。有効成分が水溶性の場合、粒子成長や乳化粒
子の合一を生じ易いので、20℃における水溶解度が100p
pm以下、好ましくは10ppm以下のものが望ましい。
フロアブルの調製に際しては、必要であれば適当な界
面活性剤を湿潤分散剤または乳化剤として使用する。使
用する界面活性剤は、ノニオン、アニオン、カチオン、
両性界面活性剤の中から適宜選択すれば良い。固体の有
効成分に対して可溶化力の強いものは、経時的に粒子成
長を生じることがあるので、できれば避けるほうが望ま
しい。
界面活性剤の配合量は、有効成分を乳化あるいは分散
させるに必要な量があれば十分である。有効成分の種類
や含量によって異なるが、一般的には、処方中に0.1〜2
0重量%程度である。
代表的な界面活性剤は、ポリオキシアルキレンアルキ
ルアリールエーテル、ポリオキシアルキレンアリールア
リールエーテル、ポリオキシアルキルアルキルエーテ
ル、ポリオキシアルキレンアルキルエステル、ソルビタ
ンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンソルビタン
アルキルエステル、エチレンオキサイドとプロピレンオ
キサイドとのコポリマー、ポリオキシエチレンひまし油
エーテル等のノニオン界面活性剤、ポリオキシアルキレ
ン系ノニオン界面活性剤の硫酸エステル塩やリン酸エス
テルおよびその塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、高
級アルコールの硫酸エステル塩、リグニンスルホン酸
塩、(アルキル)ナフタリンスルホン酸およびその縮合
物の塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、石けん、硫酸化
オレフィンの塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキ
ルタウライド、カルボン酸型ポリソープ、スルホン酸型
ポリソープ等のアニオン界面活性剤、アミノ酸型および
ベタイン型両性界面活性剤、高級アルキルアミン塩、ポ
リオキシアルキレン高級アルキレンアミン、イミダゾリ
ン型、第4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤
等である。
フロアブル中には、この他に、凍結防止剤、防腐剤、
各種安定剤、色素、増粘剤等一般的に助剤として使用さ
れるものを配合することができる。
凍結防止剤としては、通常、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、およびそれらの誘導体が用いられ
る。
防腐剤は、アルキルパラベン、ソルビン酸およびその
塩、安息香酸およびその塩、デヒドロ酢酸およびその塩
等一般的に使用される防腐剤を使用する。
安定剤は、必要に応じ、一般に使用される酸化防止
剤、光安定剤、pH調整剤等の中から適宜選択して使用す
る。
色素は、識別や有効成分の安定化あるいは粒子成長を
防ぐ目的で添加する。各種の色素から適宜選択して用い
れば良い。
増粘剤は、必要であれば、ポリアクリル酸塩、ポリビ
ニルアルコール、カルボキシメチルセルロースのナトリ
ウム塩等の合成高分子、アラビアガム、グア−ガム、キ
サンタンガム、ランザンガム等の天然ガム類、マグネシ
ウムアルミノシリケート、酸性白土、ベントナイト、ス
メクタイト、ホワイトカーボン等の無機鉱物質微粉末等
の中から適宜選択して使用すれば良いが、本発明のフロ
アブルは、従来よりはるかに低粘度でも、経時的に層分
離やハードケーキング等を生じにくいから、従来に比べ
て少量の添加で十分安定に保つことができる。
フロアブルの調製に際し、その乳化や粉砕の工程で
は、できるだけ有効成分濃度が高い方が経済的に有利で
ある。従って、助剤のうち乳化や粉砕の工程に不必要な
ものは除いて、できるだけ高濃度で乳化または粉砕を行
い、得られたエマルションやサスペンションにその他の
助剤を配合する方が有利である。特に、増粘すると乳化
や粉砕は進行しにくくなるので、乳化または粉砕した低
粘度の高濃度品に、増粘剤を添加する方が望ましい。
本発明のフロアブルは、必須成分として、界面活性作
用を有するラノリン誘導体を含有する。その原料となる
ラノリンは、羊の原毛から羊毛をとる際に副生する羊脂
で動物性ロウの一種である。その化学組成は羊の種類や
産地、気象条件等により必ずしも一定ではないが、その
アルコール部分は脂肪族アルコール類、コレステロール
類、トリテルペンアルコール類が大部分を占め、酸部分
はノルマル脂肪酸、イソ脂肪酸、アンチイソ脂肪酸、ヒ
ドロキシ脂肪酸が大部分を占めるとされる。このよう
に、ラノリンは多くの化合物の混合物であるので、通
常、常温でペースト状をなし、加温すると、数十度で溶
融する性質を有するが、本質的に水には溶解しない。こ
のようなラノリンは精製したり、化学修飾を加えたりし
て様々な誘導体が得られる。例えば、ラノリンを加水分
解して得られるアルコールや酸部分を溶剤分別等により
分別精製したものは誘導体の例であるが、それらの加水
分解物またはラノリン自体にアセチル化、アルコキシル
化、スルホン化、水素化、エステル交換、還元等の化学
的作用を加えたもの等も、またラノリン誘導体である。
本願で使用するラノリン誘導体はこれらのうち界面活性
作用を有するもので、例えば、ラノリンおよびその誘導
体にエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のア
ルキレンオキサイドを導入したもの、硫酸基やリン酸基
等の親水基を導入したものおよびその塩、並びにラノリ
ン脂肪酸のアルカリ金属やアンモニウム塩である。本発
明ではこれらの中から適宜選択し、場合によっては混合
して用いる。
本発明で、これら界面活性作用を有するラノリン誘導
体は乳化や粉砕の前後のいずれかの工程で添加すること
ができるが、これらのラノリン誘導体は乳化分散作用を
有するので、処方によってはその他の乳化剤や分散剤が
不用になる場合もある。このような場合には、乳化や粉
砕の前工程で添加する必要がある。もちろん、その他の
乳化剤や分散剤を用いて乳化や粉砕を行った濃厚品に、
これらのラノリン誘導体を加えることも可能である。
フロアブル処方中に用いるこれらラノリン誘導体の配
合量は0.1〜20%程度であり、通常0.5〜10%の量で配合
すれば良い結果を与える。
エマルションタイプのフロアブルを調製する場合に
は、被乳化物の比重と水相の比重があまり違いすぎる
と、得られるフロアブルは経時的に2層分離を生じ易く
なる。従って、両者の比重はできるだけ同等であること
が望ましく、両者の比重の比を0.90〜1.10程度、好まし
くは0.95〜1.05程度とするとき、本発明組成物の物理的
な経時安定性は特に顕著である。また、被乳化物に対し
て乳化剤の種類を選択し、HLBを最適に調節することも
重要で、これらの観点から微細でかつ安定な乳化を示す
ような溶剤ならびに界面活性剤の組み合わせを選択する
ことが望ましい。
本願のフロアブルを調製するための機械は、通常の乳
化機または湿式粉砕機である。また、有効成分を必要な
ら少量の粉砕助剤とともに、予めジェット粉砕機等の乾
式粉砕機により微粉砕して、得られた粉砕品をその他の
助剤とともに水中に懸濁させることも可能である。
乳化機はエマルションタイプのフロアブルを調製する
場合に用いる。たとえば、プロペラ撹はん機、タービン
型撹はん機、高速せん断ミキサー、真空乳化装置、パイ
プラインミキサー、スパイラルピンミキサー、高圧乳化
機等を使用することができる。
サスペンションタイプのフロアブルを調製するのに用
いる湿式粉砕機は、通常、湿式ハンマーミルのごとき高
速回転衝撃せん断粉砕機、サンドミルやアトリターのご
とき媒体撹はん型粉砕機、コロイドミルのごとき湿式高
速回転式粉砕機等である。
これらの機械を用いて乳化(または粉砕)するに際
し、乳化(または粉砕)の程度は撹はん羽根、ディス
ク、ハンマー、ビーズ、砥石等の種類、回転数や間隙、
粉砕時間、圧力および回数、供給速度、媒体の量と種類
等により調節できるので、活性成分によって、所望の粒
度に調整する。
かくして得られた乳化(または粉砕)液の粘度は増粘
剤を添加しない場合、通常、数mPa・sec〜数十mPa・sec
程度である。界面活性作用を有するラノリン誘導体を配
合し、好適に処方されると、この程度の粘度でも経時的
に層分離やオイル、クリームの分離、ハードケーキング
等を生じない安定な製剤を得ることができる場合もある
が、通常少量の増粘剤を配合する必要があることが多
い。しかし、本発明の界面活性作用を有するラノリン誘
導体を配合したフロアブルは、低粘度でも極めて安定性
が良いので、製剤の粘度が400mPa・sec以下、通常は200
mPa・sec程度以下で、経時的に安定なフロアブルとする
ことができる。このような低粘度のフロアブルは、大量
の水の中に一度に投入しても、極く簡単な撹はんで均一
な稀釈液を調製することができる。
かくして得られたフロアブル剤は、ゴキブリ防除剤や
木材防腐剤あるいはカビ取り剤のように、このまま塗布
したり噴霧あるいは浸漬処理して使用しても良いし、農
薬や防疫剤のように水で稀釈したのち散布したり、この
まま水田やたまり水等に振り込んだり、滴下あるいは注
入したりして使用しても良い。
(作 用) 以下に実施例ならびに試験例をあげて本発明をより詳
しく説明するが、本発明はこれらのみに限定されるもの
ではない。なお、試験法は以下の方法による。
粘度:B型回転粘度計を用い、20℃の粘度を200mPa・se
c以下はNo.1、それ以上はNo.2ローターを用い、それぞ
れ30rpmで測定する。
比重:20℃における比重を浮きばかり法により求め
る。
分散性:内径3cm、長さ1mのガラス管の底をゴム管で
閉じ垂直に立てる。管を3度硬水で満たし上部よりフロ
アブル剤を一滴滴下し、フロアブル剤の水中での分散状
態を肉眼観察する。
稀釈性:容量1Lのビーカーに3度硬水を1L入れる。底
面より2cmの高さに120rpm、回転径8.5cmで回転する針金
(3mmφ)製の回転羽根をセットし、底部が見えるよう
に鏡を置く。ビーカーの中にフロアブル剤1mlを加え、
回転羽根を回転させて、ビーカー中のフロアブル剤が完
全に分散するまでの時間を測定する。
加速経時試験:フロアブル100mlを容量100mlの有栓メ
スシリンダーに入れ、50℃X30日の加速経時試験、およ
び50℃(3日)→20℃(3日)→−10℃(3日)→20℃
(3日)のサイクル経時試験にかける(1サイクル12日
で合計3サイクル36日)。経時後フロアブルの層分離状
況を肉眼観察し、分離層のml数を求める。
実施例1 下記化合物Aを30%含有するソルベッソ#100(芳香
族炭化水素系高沸点溶媒、エクソン化学(株)製)溶液
を調製した。別に、アエロジル#200(気相法による二
酸化珪素、日本アエロジル(株)製)1部およびアエロ
ジルMOX80(酸化アルミニウム1%を含む気相法による
二酸化珪素、日本アエロジル(株)製)1部を水中に懸
濁させ、この中にプロピルパラベン0.1部、クエン酸0.0
5部、上記溶液5.14部、プロピレングリコール15.5部、
シリコンKM−68−1F(信越化学工業(株)製)0.5部、
下記配合界面活性剤2.0部、ラノスタ−S−LPA(ラノリ
ン脂肪酸のイソプロピルエステルよりソフト部を分別し
スルホン化したもの、吉川製油(株)製)α部を順次加
え、TKホモミキサー(特殊機加工(株)製)を用いて45
分間撹はんし乳化させた。水の量はこれらの全量が65.0
部になるようにした。得られた濃厚乳化液に水35.0部を
加えて稀釈し、化合物Aを1.5%含有する水性フロアブ
ルを得た。
化合物A:{3−(4−Chlorophenoxy)phenylcyanometh
y1(2,2−dimethy1−3−trans−2−chloro−1−prop
enylcyclo−propane)carboxylate 配合界面活性剤:下記界面活性剤の混合物 ハイテノールN17(第一工業製薬(株)製)(ポリオ
キシエチレンノニルフェニールエーテルの硫酸エステル
アンモニウム塩) 50部 ニューコール714(日本乳化剤(株)製)(ポリオキ
シエチレンジスチリルクレジルエーテル) 25部 ニューコール562(日本乳化剤(株)製)(ポリオキ
シエチレンノニルフェニールエーテル) 25部 試験例1 実施例1で得られたフロアブルを50℃の加速経時試験
およびサイクル経時試験にかけた。結果は後掲する表1
に示すとおり、ラノスタ−S−LPAを配合するとフロア
ブルの経時的な安定性は格段に向上した。特にラノスタ
−S−LPAを0.5%以上配合した場合の効果は顕著であっ
た。また、フロアブルの粘度はいずれも低く、稀釈性、
分散性は良好であった。
実施例2 ラノスタ−S−LPA2部を配合して得た実施例1の濃厚
乳化液65部に濃度の異なるロードポール23(キサンタン
ガム、ロール&ハース(株)性)の水溶液35部を加えて
稀釈し、それぞれ粘度の異なる水性フロアブル剤を得
た。
試験例2 実施例2で得られたフロアブルを試験例1と同じ条件
の経時試験にかけた。結果は後掲する表2に示したとお
り、ラノスタ−S−LPAのみの場合に見られたわずかな
層分離はフロアブルの粘度が50mPa・sec以上では見られ
なくなった。また、フロアブルの粘度が400mPa・sec以
下では稀釈性や分散性も極めて良好であった。
実施例3 実施例1においてラノスタ−S−LPAの代わりにラミ
ゲンET−90(ポリオキシエチレンラノリンアルコールエ
ーテル、第一工業製薬(株)性)を2部、配合界面活性
剤の量を4部として濃厚乳化液を得た。その65部にロー
ドポール23の0.15部を水34.85部に溶解した液を加えて
混合稀釈し、化合物Aを1.5%含有する水性フロアブル
剤を得た。得られたフロアブルは比重が1.02、粘度120m
Pa・sec、稀釈性は0秒で自己分散性を示した。また、
このフロアブルを50℃、30日の加速経時試験および3サ
イクル往復経時試験にかけたが、外観上の変化は見られ
なかった。
実施例4 実施例1においてラノスタ−S−LPAの代わりにベル
ポールL−30(ポリオキシエチレンラノリンエーテル、
吉川製油(株)製)を4部、配合界面活性剤の量を2部
として濃厚乳化液を得た。その65部にDKラムザン(ラン
ザンガム、第一工業製薬(株)製)0.1部を水34.9部に
溶解した液を加えて混合稀釈し、化合物Aを1.5%含有
する水性フロアブル剤を得た。得られたフロアブルは比
重が1.02、粘度114mPa・sec、稀釈製は13秒で自己分散
性を示した。また、このフロアブルを50℃、30日の加速
経時試験および3サイクルの往復経時試験にかけたが、
外観上の変化は見られなかった。
実施例5 実施例1において乳化剤として下記の配合界面活性剤
4部、ラノスタ−S−LPA2部を用いて、濃厚乳化液を得
た。その65部にロードポール23の0.5%水溶液を35部加
えて混合稀釈し、化合物Aを1.5%含有する水性フロア
ブル剤を得た。得られたフロアブルは比重が1.02、粘度
158mPa・sec、稀釈性は5秒で自己分散性を示した。ま
た、このフロアブルを50℃、30日の加速経時試験および
3サイクルの往復経時試験にかけたが、外観上の変化は
見られなかった。
配合乳化剤:下記界面活性剤の配合物 ドデシルベンゼンスルホン酸のカルシウム塩 26.1部 ニューコール704(日本乳化剤(株)製)(ポリオキ
シエチレンジスチリルクレシルエーテル) 11.7部 ニューコール710F(日本乳化剤(株)製)(ポリオキ
シエチレンジスチリルクレシルエーテル) 27.7部 ニューコール565(日本乳化剤(株)製)(ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル) 34.5部 実施例6 下記化合物B3.0部、ソルベッソ#100 12.0部、実施
例5の配合乳化剤1.5部、ラノスタ−S−LPA2.0部を均
一に溶解した。別に、水33.9部にアエロジル#200 1.0
部およびアエロジルMOX80 1.0部、プロピレングリコー
ル10.0部、プロピルパラベン0.1部、シリコンKM−68−1
F 0.5部を加えて混合した分散液を調製し、この中に先
の化合物Bの乳化原液を加えてTKマイコロイダー(特殊
機加工(株)製)を用い、砥石#120、回転数5000rpm、
砥石間隔100μmの条件で3回通し、濃厚品を得た。こ
の濃厚品65部にロードポール23の0.5%溶液23部および
水12部を加えて混合稀釈し、化合物Bを3%含有するエ
マルションタイプのフロアブルを得た。このフロアブル
は比重1.01、粘度126mPa・sec、稀釈性は0秒で自己分
散性を示した。
化合物B:(1R,4S,5′S,6R′,8R,13R,20R,21R,24S)−
(10E,14E,16E,22Z)−21,24−dihydroxy−11,13,22−t
rimethy1−2−oxo−3,7,19−trioxatetracyclo[15,6,
1,14.8,020.24]pentacosa−10,14,16,22−tetraene−
6−spiro−2′−(6′−methy1−5′−methyltetra
hy dropyran)(ミルベマイシンA3)と(1R,4S,5′S,6
R′,8R,13R,20R,21R,24S)−(10E,14E,16E,22Z)−21,
24−dihydroxy−11,13,22−trimethy1−2−oxo−3,7,1
9−trioxatetracyclo[15,6,1,14.8,020.24]pentacosa
−10,14,16,22−tetraene−6−spiro−2′−(6′−
ethy1−5′−methyltetrahydropyran)(ミルベマイシ
ンA4)の混合物。
実施例7 実施例6の化合物B 30.0部、プロピレングリコール
10.0部、ハイテノールNO8(ポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテルの硫酸エステルアンモニウム塩、第一
工業(株)製)1.0部、ニューカルゲンBXC(ジイソブチ
ルナフタレンスルホン酸のナトリウム塩、竹本油脂
(株)製)3.0部、ラノスタ−S−LPA5.0部を水51部中
に加え、ダイノミル(シンマルエンタープライゼス
(株)製)を用いてガラスビーズ(1.0mmφ)、回転数3
000rpmで40分間粉砕した。得られたフロアブルは比重1.
05、粘度335mPa・secで、稀釈性7秒、分散性は沈降し
ながら1部自己分散した。また、50℃x30日およびサイ
クル経時試験で層分離やハードケーキング等物理性の劣
化を認めなかった。
(発明の効果) 以上説明したとおり、本発明は分散液の粘度を高める
ことなく非医療用薬剤の水不溶性物質を安定に水性媒体
中に分散させる手段を提供するものである。これにより
水稀釈性が良いため使い易く、取り扱い易い水性フロア
ブルを生産し得ることになった。このことはこれら水性
フロアブルを生産する各種製造工業および利用産業に寄
与しうる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01N 25/02 A01N 25/04 A01N 25/30

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】界面活性作用を有するラノリン誘導体から
    選ばれる1種または2種以上を配合することを特徴とす
    る経時的に安定で、稀釈性の良好な非医療用薬剤(但
    し、クロルヘキシジン塩を除く。)の水性フロアブル
    剤。
  2. 【請求項2】非医療用薬剤が農薬および防疫用薬剤であ
    る請求項(1)に記載の水性フロアブル剤。
  3. 【請求項3】水性フロアブル剤がサスペンジョンタイプ
    の水性フロアブル剤である請求項(1)または(2)に
    記載の水性フロアブル剤。
  4. 【請求項4】水性フロアブル剤がエマルジョンタイプの
    水性フロアブル剤である請求項(1)または(2)に記
    載の水性フロアブル剤。
  5. 【請求項5】水性フロアブル剤がサスポエマルジョンタ
    イプの水性フロアブル剤である請求項(1)または
    (2)に記載の水性フロアブル剤。
  6. 【請求項6】粘度が400mPa・sec以下である請求項
    (1)ないし(5)に記載の水性フロアブル剤。
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