JP2895421B2 - 通気性被着体用接着剤 - Google Patents

通気性被着体用接着剤

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JP2895421B2
JP2895421B2 JP7154170A JP15417095A JP2895421B2 JP 2895421 B2 JP2895421 B2 JP 2895421B2 JP 7154170 A JP7154170 A JP 7154170A JP 15417095 A JP15417095 A JP 15417095A JP 2895421 B2 JP2895421 B2 JP 2895421B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はイソシアネート化合物を
主体とし加熱と湿気により硬化する接着剤に関する。更
に詳しくは、通気性がありかつ水分を有する木材、リグ
ノセルロース材料、無機材料等からなる被着体を接着す
るための通気性被着体用接着剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】木材やリグノセルロース材料の被着体を
接着するための接着剤として、ユリア系樹脂接着剤、メ
ラミン系樹脂接着剤、フェノール系樹脂接着剤などの水
溶液や、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリアクリル酸エステ
ル系樹脂などの水性エマルジョン液からなる接着剤が知
られている。これらの接着剤は製造が容易で、コスト的
に有利であるが、接着性能、特に耐水性に乏しく、また
ホルムアルデヒド臭等の問題を有するので、その用途に
制限があった。
【0003】イソシアネート系接着剤は、ホルマリンを
使用せず、木材などに含まれる水酸基を有する成分とも
反応して優れた接着性能を示すことや、一般に、耐水
性、耐熱性、耐久性、耐衝撃性に優れること等から、近
年その使用量が次第に増加している。この種のイソシア
ネート系接着剤として、例えば特公昭51ー30577
号公報、特公昭57ー22959号公報、特公昭58ー
29826号公報にそれぞれ水性エマルジョンを主成分
とする、耐水性に優れた接着剤が記載されている。これ
らの接着剤は、イソシアネート系化合物をポリビニルア
ルコールなどの水溶液を含む水性エマルジョンと混合す
るか、或いは予め少量のポリオールと反応させて水に乳
化しやすい形にしており、通常接着剤の濃度が50%以
下の水懸濁液である。またこれらの接着剤は、水系で有
機溶剤をほとんど含まないので、人体に有害な揮発性物
質が少なく、火気に対する危険性がない等の利点を有す
る。
【0004】しかしながら、上記イソシアネート系接着
剤は使用可能な時間(以下、可使時間という)が比較的
短く、接着剤中に多量の水分が含まれるために、乾燥性
が悪く、養生時間を十分に長くとる必要があるので、作
業性に問題があった。また、木材、リグノセルロース材
料、無機材料等の被着体にも水分が含まれており、その
含水率が高い場合には、接着剤が浸透したり、含まれて
いた水分が加熱により蒸発し、これにより生じた空気層
が加圧力でパンクして接着不良を起こすことがあった。
特に、木質系の材料では、水分による膨張収縮のため
に、反りや被着材表面の割れを生じる等の問題があっ
た。
【0005】これらの問題を解決するために、一液で
湿気硬化型のポリウレタン接着剤が例えば特開平2−1
792号公報に記載され、また二液硬化型のポリウレ
タン接着剤が例えば特開平3−244687号公報、特
開平4−298593号公報、特開平5−170858
号公報等にそれぞれ記載されている。上記及びのポ
リウレタン接着剤は、いずれも水分や有機溶剤をほとん
ど含まないので、上述した作業環境上の問題、水分によ
る接着不良の問題をいずれも解決する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
のポリウレタン接着剤はイソシアネート化合物のプレポ
リマーからなる湿気硬化型であるため、一般に硬化速度
が遅く、完全に硬化するまでには通常数日間を要し、作
業性に問題があった。また硬化時間の短縮は、貯蔵安定
性、可使時間を低下させるため、硬化時間、貯蔵安定性
及び可使時間のすべてを満足することは困難であった。
上記のポリウレタン接着剤はイソシアネート化合物の
プレポリマーからなる二液硬化型であるため、低温硬化
や短時間硬化が可能であるが、吸湿性の高いポリオール
や、分子量が高く高粘性のポリオールを原料としている
ために、接着性能、特に耐水性能の低下をもたらし、接
着剤の大部分を占める樹脂自体が高価であるために、コ
スト面からも用途が限定された。またこれらプレポリマ
ーは被着材内部へ浸透しやすく、その結果薄い接着層と
なって接着性能が不安定になったり、高い圧力による圧
締が必要になるなどの問題もあった。
【0007】また上記のポリウレタン接着剤に対し
て、接着剤としての見掛けのコストを低減する目的で、
クレー、炭酸カルシウム、木紛などの充填剤を添加した
り、或いは小麦粉などの穀物粉を増量剤として添加した
場合には、充填剤、増量剤中に含まれる水分がイソシア
ネート化合物と反応することにより、貯蔵安定性を低下
したり、ポリウレタン樹脂の低分子や、硬化時の発泡に
よって接着強度の低下をもたらす等の問題があった。こ
の硬化時の発泡による接着強度の低下を回避するため
に、上記のうち、特開平4−298593号公報及び
特開平5−170858号公報に記載されたポリウレタ
ン接着剤は、充填剤中に酸化カルシウム、酸化マグネシ
ウム、酸化バリウムを添加して、硬化時の発泡を防止し
ている。これ以外の発泡を防止する方法として、充填剤
を加熱乾燥する方法、成分及び構造を限定したゼオライ
トを未硬化の組成物に添加する方法(特公昭48−37
331号公報)、使用するイソシアネート化合物やポリ
オール化合物を限定する方法(特開昭54−12629
7号公報)等が知られている。しかしながら、これらの
発泡防止方法は不十分であるか、接着剤成分が限定され
るか、或いは接着剤のコストアップの要因となってい
た。
【0008】本発明の目的は、通気性がありかつ水分を
有する木材、リグノセルロース材料、無機材料等からな
る被着体を接着するために用いられ、貯蔵安定性が良好
で、可使時間が長く、硬化性に優れ、接着強度が高い通
気性被着体用接着剤を提供することにある。本発明の別
の目的は、脱水処理が不要であって、硬化時の発泡作用
により接着強度が低下しない通気性被着体用接着剤を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、イソシア
ネート化合物が水分と反応することにより発泡しても、
通気性がありかつ水分を有する被着体は、これを吸収し
て接着強度が低下しないことを知見し、本発明に到達し
た。即ち、本発明は、通気性がありかつ水分を有する被
着体を接着するための一液硬化型接着剤であって、分子
内に少なくとも2つのイソシアネート基を有する室温で
液状の化合物と、この化合物100重量部に対して50
〜200重量部の充填剤とを含むことを特徴とする。
【0010】以下、本発明を詳述する。 (a) 被着体 本発明の通気性被着体用接着剤で接着される被着体は、
通気性がありかつ水分を有する木材、リグノセルロース
材料、無機材料等からなる。被着体の接着表面又は内部
に2〜20%程度の水分が含有していると、接着剤の硬
化を促進するために有効である。これらの条件を満た
す、より好ましい被着体としては、高りゃん茎、トウモ
ロコシ茎、サトウキビ茎、竹等の植物茎やこれらの粉砕
物、或いは木材チップ等が挙げられる。高りゃん茎は、
表皮のワックス成分のために、従来の接着剤では接着が
困難であったけれども、本発明の被着体としては、前記
条件をすべて満たしているので、最も好ましい。2つの
被着体のうち、一方の被着体が上記条件を満たしていれ
ば、もう一方の被着体として、通気性のない、又は水分
を有しないアルミ板等の金属や、メラミンやポリエステ
ル等の合成樹脂フィルムを選択することは可能である。
なお、本明細書で、被着体が通気性及び水分を有する状
態に関しては接着剤を塗布する前の被着体の状態をい
い、接着剤が硬化した後の被着体の状態をいうものでは
ない。また通気性を有する状態は、接着剤を塗布した
後、貼り合わて圧締した被着体の接着面間に接着剤が発
泡状態で残存しない程度に被着体が気孔を有する状態を
いう。
【0011】(b) 分子内に少なくとも2つのイソシアネ
ート基を有する室温で液状の化合物 本発明に使用されるイソシアネート基を有する室温で液
状の化合物としては、トリレン・ジイソシアネート、ジ
フェニルメタン・ジイソシアネート(以下、MDIとい
う)、キシレン・ジイソシアネート、ヘキサメチレン・
ジイソシアネート、ナフタレン・ジイソシアネート等の
ような分子内に少なくとも2つの同種のイソシアネート
基を有し、常温において液状を保つ化合物(モノメリッ
ク及びポリメリックの各種異性体を含む)、又はこれら
の化合物の中から選ばれた1種又は2種以上の化合物を
含む混合物が挙げられる。
【0012】これらの化合物又は混合物の粘度は0.5
〜20ポイズの範囲にあることが望ましい。粘度が0.
5ポイズより低いと被着材への接着剤の浸透が激しくな
って接着性能が不安定になる。粘度が20ポイズを越え
ると充填剤や増量剤を必要な量まで加えることが難しく
なり、接着剤の可使時間が著しく短くなる。上記化合物
の中で、種々のMDI異性体と、その数種の多量体の多
核体混合物からなるポリメリックMDIが、粘度特性及
び接着強度の点から特に好ましい。これらのイソシアネ
ート化合物と各種ポリオール等とを反応させて得られる
イソシアネート化合物のプレポリマーは、一般に粘度が
高く、溶剤添加による粘度調整が必要となり、保存安定
性の低下もあるので、好ましくない。
【0013】(c) 充填剤 本発明に使用される充填剤としては、ア) クレー、ベン
トナイト、カルシウム、マグネシウムなどの炭酸塩、イ)
硫酸カルシウム、ケイ酸カルシウムなどのカルシウム
化合物、ウ) アルミニウム、亜鉛、マグネシウム、鉄な
どの金属酸化物又は水酸化物、エ) カーボン、ガラス、
マイカなどの無機物の粉末又は繊維状物、オ) 木粉、ヤ
シ殻粉、モミガラ、カ)玉蜀黍、高りゃんなどの茎の粉
末、キ) クルミ、モモなどの種子殻粉、ク) 小麦粉、米
粉、イモデンプン、脱脂大豆粉、血粉、カゼインなどの
タンパク質やデンプン質が挙げられる。また、必要に応
じて、難燃剤、着色顔料、増粘剤、潤滑剤等を添加する
ことができる。
【0014】本発明に使用される充填剤は、自然の含水
率であれば、予め加熱乾燥したり、脱水処理したりする
必要はない。その配合量は、使用可能な粘度の範囲内に
おいて、イソシアネート液状化合物100重量部に対し
て、50〜200重量部であることが好ましい。充填剤
の配合量が50重量部より少ないと、イソシアネート化
合物が被着材内部へ浸透しやすくなって接着性能が不安
定になる。また200重量部より多いと配合物の流動状
態が悪くなり、被着材表面への均一な塗布ができなくな
り、やはり接着性が不安定になる。充填剤は、一種類の
ものを配合することも、複数の種類のものを混合するこ
ともできる。粒径の異なる充填剤を混合することは、充
填剤の沈降防止に有効である。上記充填剤の中で、炭酸
カルシウムが安価で比較的容易に入手が可能であり、適
度な水分を含み、イソシアネートとの反応性も良好であ
るので、本発明の充填剤として適当である。
【0015】(d) 接着時に存在する水 本発明の接着剤は被着体が保有する水分のみで十分に硬
化するけれども、この水分量が微量である場合、或いは
硬化をより効率良くするために、接着剤に粘度調整の目
的で塗布前に少量の水を添加することもできる。通常、
イソシアネート化合物に水を添加した場合、イソシアネ
ート化合物と水が分離するために、添加量の多少によら
ず、これらを均一に分散することは困難である。しかし
ながら、本発明の接着剤では、充填剤が含まれているこ
とにより、比較的容易に、イソシアネート化合物中に水
を分散することができる。水の添加は、可使時間の短縮
をもたらすが、塗布方法や被着体の種類に応じて、最適
な粘度に調整することにより、作業性、被着体との密着
性を向上することができる。また、少量の水を添加する
ことにより、接着剤の硬化が促進される。その添加量
は、通常イソシアネート化合物100重量部に対して、
20重量部以下、好ましくは10重量部以下、より好ま
しくは1〜5重量部の範囲内である。水を20重量部を
超えて添加すると、粘度が急速に上昇して可使時間が著
しく短くなる。
【0016】
【作用】本発明の接着剤は、イソシアネート化合物と充
填剤を混合して調製する時に、イソシアネート化合物の
一部が充填剤中に含まれる水分と反応するので、若干の
粘度上昇が見られる。しかし、空気中の湿気との反応速
度は極めて緩やかで、密閉状態において長期の保存が可
能である。本発明の接着剤は、イソシアネート化合物と
水分との反応による若干の発泡性を有し、発泡した接着
剤が被着体の通気孔を充填し硬化することによって、接
着剤硬化物が被着体の内部まで係留し、大きな接着強度
を得るものである。被着体の通気孔は、接着剤硬化時に
発生するガスを外部に排出し、又は空気中の湿気が接着
剤層に到達するにも有用である。本発明の接着剤により
水分を有する被着体を接着すると、またその水分量が少
ない場合には水の存在下で接着すると、接着剤の硬化が
促進される。
【0017】本発明の接着剤により被着体を接着するに
は、本発明の接着剤を塗布した後、熱圧プレス等を用い
て加熱圧締する。この場合、被着体の空隙がある程度残
る程度にプレス圧力を調節する必要がある。熱圧プレス
を用いる場合、熱板間にスペーサーを挿入することは、
この目的のために有効である。好ましいプレス圧力は、
被着体が、植物茎、木材チップ等の場合、製品比重が、
0.5以下となるように調整することが好ましい。一般
にプレス圧力の低下に伴い、接着強度が若干低下する
が、ある圧力以下になると、接着強度が極端に低下し、
接着不良の原因となる。その限界は、これらの被着体の
場合、製品比重で通常0.2程度である。圧締時間は、
熱板温度と材料の熱伝導率によるが、通常接着剤層の温
度が100℃以上に達した後、数分で解圧することがで
きる。熱圧接着する際に、圧締すると同時に加圧スチー
ムを吹き込んで被着剤の加熱を促進すると、水分がイソ
シアネート化合物の硬化を促進するために、より短時間
の圧締で接着を完了することができる。
【0018】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の通気性被着
体用接着剤は、貯蔵安定性、可使時間が極めて長く、接
着剤を塗布した後、常温で1〜3日放置しても、乾燥接
着による接着性能の低下がほとんど見られない。従っ
て、接着剤を被着体に予めまとめて塗布しておくことが
可能となり、不良率の低下、接着作業の効率化に著しく
寄与する。また、本発明の通気性被着体用接着剤は、接
着剤に含まれる充填剤の水分及び被着体の水分とも、有
効に作用するため、従来のポリウレタン樹脂系接着剤の
ように、充填剤や被着体を予め脱水処理する必要もな
い。更に、高含水率の被着体の接着や、蒸気噴射方式に
よる短時間圧締も可能である。
【0019】
【実施例】次に本発明の実施例を比較例とともに説明す
る。 <実施例1>MDI(日本ポリウレタン(株)製、商品
名:MR−400)100重量部に対して、充填剤とし
て炭酸カルシウム粉末60重量部、コーンスターチ40
重量部及び水5重量部を配合して接着剤糊液を調製し
た。この接着剤を24℃の室内においてロールスプレッ
ダー上でロールを回転させながら3時間放置したが、糊
液状態には全くの変化がなかった。次にこの接着剤を厚
さ1.8mmで含水率18%のラジアタパイン単板の両
面に一接着層当たり180g/m2の割合で塗布し、更
に同一厚さのラジアタパイン単板を重ね合わせて3プラ
イの合板を作製した。そのときの接着条件は圧力10k
g/cm2で30分間仮圧締し、その後130℃の温度
で8kg/cm2の圧力で3分間熱圧して接着を行っ
た。 <比較例1>市販のメラミン・ユリア共縮合樹脂接着剤
((株)ホーネンコーポレーション製、商品名:ML−0
44)100重量部に対して、充填剤として小麦粉20
重量部、水5重量部及び塩化アンモニウム粉末0.5重
量部を配合して接着剤糊液を調製した。この接着剤糊液
を24℃の室内においてロールスプレッダー上でロール
を回転させながら3時間放置した。その後に糊液粘度を
測定した結果、初期の粘度の2.6倍に上昇していた。
次にこの接着剤を実施例1と同じラジアタパイン単板の
両面に一接着層当たり180g/m2の割合で塗布し、
更に同一厚さのラジアタパイン単板を重ね合わせて、実
施例1と同一条件で接着することにより、3プライの合
板を作製した。得られた実施例1及び比較例1の合板に
ついてJAS普通合板一類規格に規定する接着強度試験
をそれぞれ行った。その結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】表1から明らかなように、比較例1に対し
て実施例1では接着強さが約2.5倍であった。また木
破率の値から比較例1が接着剤塗布面で破壊されるのに
対して実施例1ではその92%が単板部分で破壊し、強
固に接着していることが判った。
【0022】<実施例2>MDI(日本ポリウレタン
(株)製、商品名:MR−400)70重量部にキシリデ
ンジイソシアネート(武田薬品工業(株)製、商品名:タ
ケネート500)30重量部を均一に混合し、この混合
物に充填剤として炭酸カルシウム粉末50重量部、小麦
粉50重量部、並びに水5重量部を均一に配合して接着
剤糊液を調製した。この接着剤を18℃の室内において
ロールスプレッダー上でロールを回転させながら3時間
放置したが、糊液状態には全くの変化がなかった。次に
この接着剤を、予めフェノール樹脂を固形分比で約20
%含浸させた長さ45cmの多数の高りゃん茎を平行に
配列して簾状に糸で結び付けたシートの両面に、それぞ
れ150g/m2の割合で塗布した後、その上に茎が互
いに直交するように同様な方法で接着剤を塗布した茎シ
ートを重ね合わせ、更にその表裏面に厚さ1.8mmで
含水率が5%のラジアタパイン単板を重ね合わせた。こ
の状態で150℃に保持したホットプレスへ挿入し、8
kg/cm2の圧力で20分間熱圧接着して厚さ25m
mの厚板を得た。
【0023】<実施例3>MDI(日本ポリウレタン
(株)製、商品名:MR−400)100重量部に対し
て、充填剤としてクレー粉末100重量部を均一に配合
して接着剤糊液を調製した。この接着剤を含水率を5〜
6%に乾燥した合板廃材チップに固形分重量比として7
%となるように均一にスプレーで塗布した。次に合板廃
材チップを均一な厚さにした後、180℃に保持したホ
ットプレスへ挿入し、20kg/cm2の圧力を加えて
3分間圧締し、更に10kg/cm2の圧力で3分間圧
締して厚さ20mmの厚板を成形した。
【0024】<実施例4>MDI(住友バイエルウレタ
ン(株)製、商品名:スミジュール44V)100重量部
に対して、充填剤としてクレー粉末140重量部と水5
重量部とを均一に配合して接着剤糊液を調製した。この
接着剤を21℃の室内においてロールスプレッダー上で
ロールを回転させながら3時間放置したが、糊液状態に
は全くの変化がなかった。次にこの接着剤を長さ45c
mの多数の高りゃん茎を平行に配列して簾状に糸で結び
付けたシートの両面にそれぞれ150g/m2の割合で
塗布した後、室温にて2日間放置した。その後、接着剤
を塗布した茎が互いに直交するようにして茎シートを5
層に重ね合わせ、更にその表裏面に厚さ1.8mmの含
水率15%のラジアタパイン単板を重ね合わせた。この
状態で150℃に保持したスチームインジェクション方
式のホットプレスへ挿入し、8kg/cm2の圧力で圧
締した直後に、5kg/cm2に加圧した水蒸気を30
秒間噴射した。次にそのままの温度で2.5分間圧締を
続けた後、更に3分間減圧して水分を除去した後、プレ
スより取り出し、厚さ40mmの厚板を成形した。
【0025】<実施例5>MDI(光洋産業(株)製、商
品名:AP)100重量部に対して、充填剤としてクレ
ー粉末140重量部を均一に配合して接着剤糊液を調製
した。この接着剤を21℃の室内においてロールスプレ
ッダー上でロールを回転させながら3時間放置したが、
糊液状態には全くの変化がなかった。次にこの接着剤を
長さ45cmの多数の高りゃん茎を平行に配列して簾状
に糸で結び付けたシートの両面にそれぞれ150g/m
2の割合で塗布した後、茎が互いに直交するようにして
同様な方法で接着剤を塗布した茎シートを5層に重ね合
わせ、更にその表裏面に厚さ1.8mmの含水率15%
のラジアタパイン単板を重ね合わせた。この状態で15
0℃に保持したスチームインジェクション方式のホット
プレスへ挿入し、8kg/cm2の圧力で圧締した直後
に、5kg/cm2に加圧した水蒸気を3分間噴射し
た。次にそのままの温度で3分間圧締を続けた後、更に
4分間減圧して水分を除去した後、プレスより取り出
し、厚さ30mmの厚板を成形した。
【0026】<実施例6>実施例4と同一の接着剤を長
さ45cmの多数の高りゃん茎を平行に配列して簾状に
糸で結び付けたシートの両面にそれぞれ150g/m2
の割合で塗布した後、室温にて2日間放置した。その
後、実施例4と同様の方法で茎シートを5層に重ね合わ
せ、更にその表裏面に厚さ1.8mmの含水率15%の
ラジアタパイン単板を重ね合わせた。この積層体を実施
例4と同一のプレスで同様に圧締し、厚さ40mmの厚
板を成形した。
【0027】<比較例2>MDI(住友バイエルウレタ
ン(株)製、商品名:スミジュール44V)50重量部に
対して、ポリプロピレングリコール(分子量4000)
50重量部、充填剤としてクレー粉末140重量部及び
水5重量部を均一に配合して接着剤糊液を調製した。こ
の接着剤を21℃の室内においてロールスプレッダー上
でロールを回転させながら3時間放置したが、糊液状態
には全くの変化がなかった。次にこの接着剤を長さ45
cmの多数の高りゃん茎を平行に配列して簾状に糸で結
び付けたシートの両面にそれぞれ150g/m2の割合
で塗布した後、室温にて2日間放置した。その後、実施
例4と同様の方法で茎シートを5層に重ね合わせ、更に
その表裏面に厚さ1.8mmの含水率15%のラジアタ
パイン単板を重ね合わせた。この積層体を実施例4と同
一のプレスで同様に圧締し、厚さ40mmの厚板を成形
した。
【0028】<比較例3>市販の湿気硬化型ポリウレタ
ン接着剤(日本ポリウレタン製、商品名:ウッドロッ
ク)を長さ45cmの多数の高りゃん茎を平行に配列し
て簾状に糸で結び付けたシートの両面にそれぞれ150
g/m2の割合で塗布した後、室温にて2日間放置し
た。その後、実施例4と同様の方法で茎シートを5層に
重ね合わせ、更にその表裏面に厚さ1.8mmの含水率
15%のラジアタパイン単板を重ね合わせた。この積層
体を実施例4と同一のプレスで同様に圧締し、厚さ40
mmの厚板を成形した。しかしこの厚板は接着強度が不
十分で、各層が手で容易に剥がれた。
【0029】実施例2〜6及び比較例2の各厚板につい
て、JIS A 5908(パーティクルボード)に規定
する試験方法に従って試験し、比重、平均常態曲げ強さ
及び煮沸水に2時間浸せき後の厚さ膨潤率をそれぞれ測
定した。その結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
【0031】表2から明らかなように、比較例2の厚板
が曲げ強さ100kgf/cm2以下で弱く、かつ厚さ
膨潤率が8%を超えたのに対して、実施例2〜6の各厚
板は曲げ強さが120kgf/cm2を超えて強く、か
つ厚さ膨潤率が6.5%を下回り厚板としての性能に優
れていた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 典之 東京都世田谷区梅ケ丘2丁目21番12号 光洋産業株式会社研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−255971(JP,A) 特開 平6−240227(JP,A) 特開 平6−240228(JP,A) 特公 昭43−14237(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09J 175/04 C08G 18/30

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気性がありかつ水分を有する被着体を
    接着するための接着剤であって、 分子内に少なくとも2つのイソシアネート基を有する室
    温で液状の化合物と、この化合物100重量部に対して
    50〜200重量部の充填剤とを含むことを特徴とする
    通気性被着体用接着剤。
  2. 【請求項2】 被着体が2〜20%の含水率を有する請
    求項1記載の通気性被着体用接着剤。
  3. 【請求項3】 接着時に水の存在下で接着され、その存
    在する水の量が、分子内に少なくとも2つのイソシアネ
    ート基を有する室温で液状の化合物100重量部に対し
    て20重量部以下である請求項1又は2記載の通気性被
    着体用接着剤。
  4. 【請求項4】 分子内に少なくとも2つのイソシアネー
    ト基を有する室温で液状の化合物がジフェニルメタンジ
    イソシアネートを主要成分とする請求項1ないし3いず
    れか記載の通気性被着体用接着剤。
  5. 【請求項5】 充填剤が炭酸カルシウム又は炭酸カルシ
    ウムと他の充填剤の混合物である請求項1ないし4いず
    れか記載の通気性被着体用接着剤。
  6. 【請求項6】 充填剤が1%以内の含水率を有する請求
    項1ないし5いずれか記載の通気性被着体用接着剤。
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