JP2894942B2 - 被膜形成方法 - Google Patents

被膜形成方法

Info

Publication number
JP2894942B2
JP2894942B2 JP4340594A JP4340594A JP2894942B2 JP 2894942 B2 JP2894942 B2 JP 2894942B2 JP 4340594 A JP4340594 A JP 4340594A JP 4340594 A JP4340594 A JP 4340594A JP 2894942 B2 JP2894942 B2 JP 2894942B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
parts
winding
coating film
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP4340594A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06327199A (ja
Inventor
一也 中村
成徳 宇田
嗣夫 稲澤
勝 菊屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
Priority to JP4340594A priority Critical patent/JP2894942B2/ja
Publication of JPH06327199A publication Critical patent/JPH06327199A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2894942B2 publication Critical patent/JP2894942B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
  • Insulation, Fastening Of Motor, Generator Windings (AREA)
  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバリのある電子部品用金
属表面への被膜形成方法、さらに詳しくはバリのある金
属部のスロット部内に巻線を納める構造を持つ電子部品
表面に絶縁被膜を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属部のスロット部内に巻線を納める構
造を持つ電子部品、たとえばモータ用ロータコアは巻線
の導電部と金属部との短絡を避けるため、巻線−金属部
間に絶縁処理を施すものが一般的である。
【0003】従来の一例のモータ用ロータコアを上から
眺めたときの形状を概略的模式的に図1に示した。図1
には3つのスロット部を有するロータコアを例示した
が、3つに限らず4つ以上のスロット部を有するものも
もちろん存在するし、形状も種々のものが存在する。モ
ータの大きさにもよるが、たとえば厚さ約0.35m
m、直径約40mmの図1の形状のロータコア薄片を複
数枚重ねロータコア2とし、スロット部6に導線が巻か
れる。ロータコア2は、回転軸1を中心に矢印(e)の
方向に回転する。
【0004】図1におけるロータコア2のスロット6部
のd−d′線に沿った概略断面図を図2に示した。ロー
タコア薄片2′が複数枚重ねられ、その回りに絶縁被膜
8が形成されている。この絶縁被膜8の回りに巻線(図
示せず)が施される。ここで打ち抜きバリ3が露出して
いる場合、巻線処理時に打ち抜きバリ3の先端で巻線の
被膜を傷つけ巻線−ロータコア2間の短絡の原因とな
る。そのためロータコア2の表面にはPBT、PET、
PPS、PAなどの熱可塑性樹脂の成形加工品(厚みは
成形加工限界厚みである100μm以上)である絶縁被
膜8が装着される。
【0005】あるいはこのような絶縁被膜8は、粉体塗
装や電着塗装等の方法で電子部品の表面に塗装し、焼き
付けを行い形成される。しかし、いずれの塗装方法を採
るにせよ、従来の塗料を用いて従来のように塗装焼き付
けを行うと、塗膜の膜厚が薄い場合、図3(a)に示す
ように、焼き付け後打ち抜きバリ3先端に塗料の表面張
および硬化収縮に起因するスケ10が生じる。これに
よって、打ち抜きバリ3先端が露出してしまうため、モ
ータとしての巻線とロータコア間の絶縁が確保できなく
なる。
【0006】以上述べたように、打ち抜きバリ先端の露
出を防止し、かつ巻線処理による導線の絶縁被膜食い込
みによる巻線−ロータコア間の短絡を防止するために
は、100〜200μm程度の比較的厚い膜を必要とす
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのような厚い
膜はスロット部6内体積に占める絶縁被膜の割合が大き
いという欠点を有している。モータの軽薄短小化、パワ
ーアップ化のためには、巻線とロータコア2間に施され
る絶縁被膜の低厚み化が望まれている。
【0008】またバリ取りのためのブラスト処理を施し
た場合、コスト的に不利になるばかりか、コア2の磁気
特性の変化によりブラスト処理を施さない場合に比べ、
発生トルクが5%以上低下するという欠点を有してい
る。
【0009】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
り、短絡防止のためにモータ等に使用される電子部品の
巻線と金属部との間に絶縁被膜形成に際して、バリのあ
る電子部品用金属表面であっても、バリ先端が露出せ
ず、しかも100μm以下の薄膜絶縁被膜を形成するこ
とのできる被膜形成方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、バリのある電子部品用金属の表面に、少な
くとも(A)数平均分子量1000〜3000で1分子
当たり平均1個以上のエポキシ基を有するビスフェノー
ルA残基含有エポキシ樹脂またはその誘導体と1価の第
2級アミンとの反応生成物であるアミノ基含有ポリマー
を固形分換算で60〜80重量部、およびブロックイソ
シアネート架橋剤を固形分換算で20〜40重量部を含
有してなるエマルジョン、(B)数平均分子量200〜
1000のメチロールフェノール化合物を固形分換算で
20〜50重量部、および数平均分子量1000〜30
00のアミン付加ポリブタジエン樹脂を固形分換算50
〜80重量部を含有してなるゲル微粒子分散液、および
(C)顔料を固形分換算で50〜70重量部、および顔
料分散樹脂を固形分換算で5〜15重量部を含有してな
る顔料ペーストを、固形分換算で、(A)/(B)/
(C)=1/0.18〜0.72/0.5〜0.9の割
合で含有してなる電着塗料を電着塗装し、その塗装膜を
焼き付け、平均膜厚さ20〜100μmの絶縁被膜を形
成する被膜形成方法とする。
【0011】本発明の被膜形成方法に使用する塗料は少
なくともエマルジョン、ゲル微粒子分散液および顔料ペ
ーストを混合してなる。本発明の電着塗料に用いるエマ
ルジョンの樹脂成分はカチオン樹脂とブロックイソシア
ネート架橋剤からなる。
【0012】カチオン樹脂は、数平均分子量1000〜
3000で1分子当たり平均1個以上のエポキシ基を有
するビスフェノールA残基含有エポキシ樹脂および、そ
れらのエステル化物、エーテル化物、イミド化物と1価
の第2級アミンとの反応生成物であるアミノ基含有ポリ
マーである。このカチオン樹脂は固形分換算でエマルジ
ョン樹脂成分全体を100重量部としたとき、60〜8
0重量部含有させる。60重量部より少ないと耐食性が
低下し、80重量部より多いと塗膜の強度が不足する。
【0013】一方ブロックイソシアネート架橋剤はイソ
シアネート類をアルコール類、オキシム類、アミン類、
フェノール類でブロック化したものである。イソシアネ
ート類としては、芳香族イソシアネート、たとえば2,
4−あるいは2,6−トリレンジイソシアネート、m−
あるいはp−フェニレンジイソシアネート、または脂肪
族イソシアネート、たとえばヘキサメチレンジイソシア
ネート等が挙げられる。
【0014】イソシアネートのブロック剤としては脂肪
族または芳香族のモノアルコール類、たとえばメタノー
ル、エタノール、ブタノール、2−エチルヘキサノール
あるいはベンジルアルコール、オキシム類、たとえばメ
チルエチルケトンオキシムあるいはメチルイソブチルケ
トンオキシム、アミン類、たとえばジメチルアミンある
いはジメチルエタノールアミン、またはフェノール類、
たとえばフェノールあるいはメチルフェノール等が挙げ
られる。
【0015】固形分換算でエマルジョン全体を100重
量部としたときの前記ブロックイソシアネートの配合量
は20重量部未満では硬化が不足し、40重量部を超え
ると水溶性の不足による塗料安定性が低下するので、2
0〜40重量部とする。
【0016】本発明に使用するエマルジョンはカチオン
樹脂とブロックイソシアネートとの所定量を水性媒体中
において酸で中和して乳化することにより調整される。
本発明の電着塗料に用いるゲル微粒子溶液はメチロール
化合物とアミン付加ポリブタジエン樹脂からなる。
【0017】メチロールフェノール化合物はフェノール
類とホルムアルデヒドを反応させて得られるもので、数
平均分子量200〜1000のものを使用し、具体的に
はレゾール型フェノール樹脂、たとえば荒川化学工業社
製タコノール720721および群栄化学工業社製WP
551、WP201等、またはフェノールエーテル化合
物が利用可能である。
【0018】メチロールフェノール化合物の配合量は、
固形分換算でゲル微粒子分散液全体を100重量部とし
たとき、20重量部未満では塗膜硬化が不足し、50重
量部を超えると耐食性が低下するので、20〜50重量
部とする。
【0019】アミン付加ポリブタジエン樹脂としては、
数平均分子量1000〜3000、1,2結合30〜1
00%のポリブタジエン樹脂を過酢酸によりエポキシ化
し、アミンを付加させたものである。このような樹脂と
してはたとえば日本石油化学工業社製C−1800−
6,5等が利用できる。固形分換算でゲル微粒子分散液
全体を100重量部としたときのアミン付加ポリブタジ
エン樹脂の配合量は50重量部未満では水溶性不足によ
るゲル粒子の安定性が低下し、80重量部を超えると粒
子内部のゲル化不足によるエッジカバー性が低下するの
で、50〜80重量部とする。
【0020】ゲル微粒子分散液は上記メチロールフェノ
ール化合物およびアミン付加ポリブタジエン樹脂の所定
量に氷酢酸を加え十分に攪拌し、これに脱イオン水を加
えて乳化しエマルジョンとして得る。
【0021】本発明の電着塗料に用いる顔料ペーストは
顔料分散樹脂と顔料からなる。顔料分散樹脂成分は顔料
粒子をコーティングして顔料粒子をカチオン化する働き
をするもので、たとえば第4級アンモニウム樹脂等から
挙げられる。
【0022】顔料は通常粒径20μm以下の着色顔料、
防錆顔料および体質顔料等を適宜使用しうる。着色顔料
としてはたとえばカーボンブラック、二酸化チタンなど
が使用可能である。防錆顔料としてはたとえばクロム酸
ストロンチウム、塩基性ケイ酸鉛などが挙げられる。体
質顔料成分としてはたとえばケイ酸アルミニウム、炭酸
カルシウムなどが挙げられる。
【0023】顔料組成としては顔料成分全体を100重
量部としたとき体質顔料を10〜80重量部含有させる
ことが好ましい。10重量部以下ではエッジカバー性に
効果がなく、80重量部以上では塗面の平滑性が大幅に
低下する。なかでも粒子形状が偏平なケイ酸アルミニウ
ムが、塗膜の焼き付け溶融時の粘性を制御するためエッ
ジカバー率の向上に効果的である。
【0024】顔料ペーストは上記顔料分散樹脂および顔
料に脱イオン水を加えディスパーにて約1時間攪拌混合
し、この混合物にガラスビーズを加えたあと、サンドミ
ルで粒径20μm以下に分散することにより調整され
る。
【0025】顔料は固形分換算で50〜70重量部使用
する。その量が少なすぎると膜硬度が不足するし、多す
ぎると塗膜の脆化が問題となる。顔料分散樹脂は、5〜
15重量部使用する。5重量部より少ないと顔料を樹脂
で均一にコーティングできない。また15重量部より多
く加えてもそれ以上加える効果がなく、経済的不利益が
大きくなる。
【0026】本発明の電着塗装に使用する塗料は上記エ
マルジョン、顔料ペースト、ゲル微粒子分散液を脱イオ
ン水とともに混合してなる。混合方法は各溶液が均一に
混合できる方法であれば特に限定されないが、混合に際
しては上記エマルジョン、顔料ペースト、ゲル微粒子分
散液を採取し、発泡しないようにゆっくり攪拌しながら
脱イオン水を添加して調製する。
【0027】エマルジョン、顔料ペースト、ゲル微粒子
分散液の各溶液の配合割合は、固形分換算でエマルジョ
ン100重量部に対して、顔料ペースト50〜90重量
部、ゲル微粒子分散液18〜72重量部である。この配
合にて焼き付け時の溶融粘度を増加させることによりエ
ッジ部における塗料の流動を抑制し、エッジカバー性の
著しい向上を実現している。特にゲル微粒子分散液を3
0〜60重量部を配合した場合、その効果が大きい。ゲ
ル微粒子分散液が18重量部より少ないとエッジカバー
性が著しく低下し、72重量部より多いと塗面の平滑性
が大幅に低下し、巻線に支障を来す。また、顔料ペース
トの割合を増やしすぎると塗膜が脆くなり、エリクセン
値も小さくなり、ボイドが増える傾向にある。
【0028】電着塗料の配合を上記条件にすることによ
り、塗膜にエリクセン値4.0mm以上の被塗物に対す
る密着性と、巻線工程時に打ち抜きバリ先端部に生じる
高圧力に耐え得る剛性とを同時に付与することができ
る。なお、エリクセン値とはJIS−K−5400、8
・2項記載の試験方法にて測定した値であり、塗膜の基
材への密着性および塗膜そのものの可撓性を表すに適し
た値である。
【0029】以上のようにして得られた塗料を用いてバ
リのある電子部品をカチオン電着塗装する。カチオン電
着塗装は被塗物である電子部品を電着塗料に浸漬し、被
塗物側を陰極(−)、電着槽内の隔膜室内に設置した極
板を陽極(+)として、この間に直流電流を流し、帯電
した被塗物に膜を析出させる被覆方法である。
【0030】カチオン電着塗装方法としては特に制限さ
れるものではなく、上記で得られた塗料を使用し公知の
方法を適用することができる。電着塗装の具体的条件
は、被塗物である電子部品の種類、形状、大きさ、塗料
の種類等に合わせて、適宜設定すべきものである。ただ
本発明においては電着焼き付け後の塗膜が平均20〜1
00μm、特に30〜60μmの膜厚を形成した場合で
も、バリ部分における薄膜化、それにともなう金属部と
巻線の短絡が防止できる。
【0031】本発明によれば絶縁耐圧性能は維持したま
ま電子部品巻線−金属部間に施される絶縁体の低膜厚化
が可能であり、それにともない巻線の実効面積の増加、
電子部品の軽薄短小化を実現することができる。
【0032】塗膜厚さを100μmより厚く形成すると
巻線の実効面積の著しい減少を招くという問題があり、
20μmより薄いと、金属部と巻線部の短絡を有効に防
止することができない。なお本発明において塗膜厚は図
2における(b)により表される厚さの平均であり、同
図エッジ部の塗膜厚の部分(a)は考慮にいれていな
い。
【0033】次に、電着塗装膜を乾燥後焼き付ける。乾
燥は電着塗膜中に存在する溶剤、水素ガス、水分を膜中
から取り除き、その後の焼き付け時、塗膜にボイドある
いはピンホールが発生するのを防止するのに有効であ
る。乾燥条件は約60℃〜水の沸点未満の温度環境下に
焼き付け硬化前電着塗膜を置くことにより行われる。左
記温度雰囲気下に置く時間は、あまり短かすぎると焼き
付け硬化前の塗膜中に存在する水素ガス、溶剤、水が十
分に除去されず、乾燥後の焼き付け工程において塗膜に
ボイドあるいはピンホールが発生しやすい。その時間が
あまり長すぎても、塗膜中の溶剤、水素ガス、水分等が
十分除去される前に塗膜表面が硬化し始め、ボイド、ピ
ンホールの発生が問題となる。したがって上記の問題が
生じないように乾燥時間を適宜設定すべきであり、通常
1〜3分程度で十分である。
【0034】乾燥後焼き付けを行う。焼き付けは乾燥後
の最終温度から所定の焼き付け温度に昇温させる。この
昇温期間中にエマルジョン樹脂成分は溶融軟化するが、
このときはゲル微粒子樹脂成分は粒子固体の状態で膜中
に存在する。そのため、エマルジョン樹脂成分は溶融し
たとしてもその流動が押さえられ溶融樹脂の垂れや、特
に電子部品のバリのある部分の樹脂の薄膜化が防止され
る。焼き付け温度までの昇温は生産性の面から通常10
分以下、好ましくは5分前後でおこなわれるが、昇温時
間を長くかけて行なうとよりエッジカバー性が向上す
る。
【0035】所定の焼き付け温度に達すると、その温度
で一定期間保持しエマルジョン樹脂の焼き付けを完了す
る。焼き付け条件はその塗料の種類にもよるが、135
〜195℃の雰囲気下に約20〜40分経る工程で行わ
れる。電着塗装後の膜はそれ自体がある程度硬度を有す
る膜であり、手で少し触れたぐらいでは何ら変形しない
樹脂膜である。この膜を焼き付けることによりさらに硬
化させ硬度のある膜にし、より電子部品基材との付着力
が高められる。焼き付けを上記条件より緩やかに設定す
ると塗膜の硬化を十分達成することはできず、また厳し
すぎる塗膜の脆化が問題となる。
【0036】本発明の被膜形成方法が適用可能な電子部
品としては、打ち抜きにより形成されバリのある金属部
品であって、金属部のスロット部内に巻線を納める構造
を持つものであればいかなる部品にも適用することが可
能であり、特にモータ用ロータコアまたはトランス用コ
ア等に適している。
【0037】本発明においては、金属部の製造時に生じ
る打ち抜きバリをブラスト処理などにより取り除く必要
がないためブラスト圧による金属部の変形などの不良を
防止でき、またブラスト処理の要らない今までにないプ
ロセスが可能となる。
【0038】本発明をモータ用ロータコアに適用した場
合、巻線と金属部間の絶縁被膜の低膜厚化が得られ、こ
れにともない巻線の実効面積の増加、あるいはモータの
軽薄短小化が実現できる。
【0039】焼き付け処理後の塗膜は、表面粗さ(図2
中のcであらわされる)で表して5〜20μmのオレン
ジピーリング状の凹凸に形成され、巻線処理時の巻線と
金属部間の摩擦係数が増大して巻線の滑りを防止するの
で、巻線の下地材として非常に有効である。
【0040】本発明に用いるモータ用ロータコアは、打
ち抜き工程後ブラスト処理等二次加工は施されていな
い。このようなロータコアに対してはロータコアの打ち
抜きバリ先端において、塗膜のエッジカバー率は50%
以上、好ましくは70%以上あることが望ましい。エッ
ジカバー率とは図2に示すa,bから、a/b×100
としてあらわされる。エッジカバー率50%は本発明の
塗膜に要求される最小膜厚である20μm厚に塗膜を形
成した場合、電子部品用金属部の打ち抜きバリ先端部に
おける被覆導線導電部−金属部間の最小要求絶縁耐圧7
50Vを満たす打ち抜きバリ先端部の塗膜厚10μmを
保証する値である。また、エッジカバー率は焼き付け処
理時に硬化前塗膜粘度低下点付近の昇温速度を減少させ
ることにより向上する。ここで硬化前塗膜粘度低下点と
はエマルジョン樹脂成分が溶融し始める温度到達点をい
う。
【0041】また、顔料成分中で焼き付け時のフロー性
の悪い顔料の割合を高めることにより、同エッジカバー
率は向上する。さらに、塗料の性能上問題のない程度溶
剤の配合量を低減することにより、同エッジカバー率は
向上する。
【0042】本発明により形成される電着被膜は断面
2.25mm×1.0mmの絶縁処理済み金属柱にφ
0.18導線をテンション150gで4層に巻いたとき
の塗膜に発生する巻線跡深さが20μm以下、好ましく
は10μm以下の特性を有するように電着塗装を施す。
そうすることにより、このロータコアの表面にコア製造
時に生じる打ち抜きバリを完全被覆し、さらに巻線工程
時に打ち抜きバリ先端部に生じる高圧力に耐え得る均一
で低膜厚な高性能の絶縁被覆となるものである。巻線跡
深さ20μmは巻直し工程においても支障をきたすこと
なく整列巻きを可能にする固さを有せしめるための限界
塗膜変形値である。
【0043】また本発明を変圧用電子部品の一つである
トランスに適用可能である。トランスは従来、図4
(a)に示すように、コア11に形成された打ち抜きバ
リを絶縁テープ17やPET、PBT、ナイロンなどの
熱可塑性樹脂、あるいはフェノールなどの熱硬化性樹脂
成形加工したボビン14にて完被覆し、さらにボビ
ン14に一次巻線12、二次巻線13を施し、その外周
を絶縁ケース15、絶縁テープ16で覆い、巻線12、
13−コア11間の絶縁を確保していた。このようなト
ランスに本発明の被膜形成方法を適用すれば、一次巻線
12および二次巻線13−コア11間に施される絶縁体
(従来の絶縁処理ではボビン膜厚は1mm以上)の低厚
み化が可能で、モータ用ロータコアと同様にトランスつ
いても軽薄短小化、変圧能力のパワーアップ化が図れ
る。
【0044】
【実施例】以下、実施例を用いてさらに詳しく本発明を
説明する。本発明の電着塗料に含まれる顔料ペースト、
エマルジョンおよびゲル微粒子分散液を以下のように調
製した。(顔料ペーストの製造) 4級アンモニウム樹脂ワニス 192重量部 カーボンブラック 9重量部 二酸化チタン 318重量部 塩基性ケイ酸鉛 27重量部 カオリン 101重量部 ジブチル錫オキサイド 1重量部 脱イオン水 318重量部 上記の配合に基づいて4級アンモニウム樹脂ワニスに脱
イオン水を加えて溶解した後、顔料およびジブチル錫オ
キサイドを添加してディスパーで1時間攪拌した。この
混合物にガラスビーズを加え、サンドミルで15μm以
下に分散してガラスビーズを濾別した。(エマルジョン) (1)アミン化エポキシ樹脂の製造 ビスフェノールAのジグリシジルエーテル(エポキシ当
量910)1000重量部を攪拌下に70℃に保ちなが
ら、チエレングリコールモノエチルエーテル463重量
部に溶解させ、さらにジエチルアミン80.3重量部を
加え、100℃で2時間反応させて水性アミン化エポキ
シ樹脂を得た。
【0045】 (2)ブロックイソシアネート架橋剤の製造 反応容器に仕込んだトルエジイソシアネート(2,4
−トルエンジイソシアネート/2,6トルエンジイソシ
アネートの80/20混合物:TDI)174重量部に
メチルエチルケトンオキシム87重量部を、反応温度を
外部冷却により50℃以下に保ちながら徐々に滴下して
ハーフブロックイソシアネートを得た。
【0046】次いで、トリメチロールプロパン45重量
部およびジブチル錫ジラウレート0.05重量部を加
え、120℃で90分反応させた。得られた反応生成物
をエチレングリコールモノエチルエーテル131重量部
で希釈し水性ブロックイソシアネートを得た。
【0047】上記アミン化エポキシ樹脂220重量部、
およびブロックイソシアネート146重量部を氷酢酸
4.8重量部で中和した後、脱イオン水342重量部を
用いて希釈し、不揮発分約36%のエマルジョンを得
た。(ゲル微粒子分散液) (1)アミン付加ポリブタジエン樹脂の製造 ポリブタジエン(B−2000、日石社製、数平均分子
量2000、1,2結合65%)を過酢酸を用いてエポ
キシ化し、オキシラン酸素含有量6.4%のエポキシ化
ポリブタジエンを製造した。
【0048】このエポキシ化ポリブタジエン1000g
およびエチルセロソルブ354gをオートクレーブに仕
込んだ後、ジメチルアミン62.1gを加え、150℃
で5時間反応させた。未反応アミンを留除してアミン付
加ポリブタジエン樹脂溶液を製造した。
【0049】得られたアミン付加ポリブタジエン樹脂溶
液のアミン価は120ミリモル/100g(固形分)で
あった。不揮発分は75%であった。 (2)ゲル微粒子分散液の製造 アミン付加ポリブタジエン樹脂 100 重量
部(固形分75%) タマノール722(※1) 33.3重量
部(固形分25%) 氷酢酸 2.8重量
部 脱イオン水 363.9重量
部 ※1 荒川化学工業(株)製、レゾール型フェノール樹
脂 上記で得られたアミン付加ポリブタジエン樹脂100重
量部にタマノール722を33.3重量部、さらに氷酢
酸2.8重量部を加え十分に攪拌した。これに脱イオン
水363.9重量部を加えて乳化した。
【0050】得られた乳化溶液の一部を取り、100倍
量のテトラヒドロフランへ加えたところ透明に溶解し
た。ここでアミン付加ポリブタジエン樹脂に含まれるエ
チルセロソルブを除去し、次に上記で得られた乳化溶液
を95℃で6時間保温し、冷却してカチオン性ゲル微粒
子分散液を得た。
【0051】このカチオン性ゲル微粒子分散液はテトラ
ヒドロフラン中に透明に溶解せず白濁した。次に不揮発
分10%のゲル微粒子分散液にブリキ板をディップし、
風乾して室温で減圧乾燥後、電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、100nm以下の粉径の微粒子が観察された。 (実施例1)電着塗料の調製 顔料ペースト 112重量部(固形分 6
1.6重量部) エマルジョン 278重量部(固形分 100
重量部) ゲル微粒子分散液 75重量部(固形分 18
重量部) 脱イオン水 433重量部(固形分 −
重量部) を攪拌混合することにより混合し電着塗料を調製した。
【0052】上記塗料を用いてハードディスク用20φ
スピンドルモータ(サンプル個数(N)=10)のロー
タコアに電着塗装した。電着塗装後、水切乾燥炉内で、
室温から100℃まで約2分、100℃から160℃ま
で約5分かけて加熱し、水切乾燥を行い、引き続いて焼
き付け炉内で160℃25分間かけて焼き付けを行っ
た。
【0053】以上のようにして形成した電着塗膜はバリ
を完全に被覆しており、以下のような特性を有してい
た。 平均膜厚:50μm、ロータコア表面のエッジカバー
率:70%以上、巻線跡深さ:8μm以下(断面2.2
5mm×1.0mmの絶縁処理済み金属角柱にφ0.1
8導線をテンション150gで4層に巻いたとき) 比較として上記と同じロータコアに従来工法の粉体塗装
による絶縁被膜を形成した。結果を下記表1にまとめ
た。
【0054】
【表1】
【0055】表1から明らかなように、本発明を使用す
ると同じ絶縁耐圧性能が得られる絶縁塗膜厚を5分の1
に低減することができる。 (実施例2)本実施例においてはフロッピーディスク用
38φスピンドルモータ(N=10)のロータコアに適
用した以外、実施例1と同様の塗料を使用し実施例1と
同様に平均厚さ50μmの電着塗装焼き付けを行った。
【0056】比較のために打ち抜きバリを取り除くブラ
スト処理を施したロータコア(φ38スピンドルモータ
(N=10)用)に、一般電気機器用塗料パワートップ
Uエクセル200(日本ペイント社製)を使用した以
外、実施例1と同様に電着塗装(膜厚50μm)を行っ
た。
【0057】上記で得られた両ロータコアに同一仕様
(巻線径0.17mm、巻数100、巻線テンション1
50g)を施し、最低始動トルク、最高始動トルクおよ
び平均始動トルクを測定した。結果を表2に示した。
【0058】
【表2】
【0059】表2から明らかなように同一仕様であって
も本発明を使用すると発生トルクが5%以上向上する。
さらに比較のため打ち抜きバリを取り除くブラスト処理
を施していないロータコア(φ38スピンドルモータ
(N=10)用)に従来工法の粉体塗装(膜厚200μ
m)を行った。
【0060】上記で得られたロータコアおよび本実施例
で得られた巻ロータコアを線径0.17mm、巻数80
の同一仕様に仕上げた。得られたロータコアをモータに
組み込み、トルクと回転数および電流の関係を測定し
た。結果を図5に示した。図5中、実線は本発明を適用
したロータコアを組み込んだモータの結果であり、点線
は従来工法の粉体塗装を適用したロータコアを組み込ん
だモータの結果を表している。
【0061】図5から明らかなように、同一仕様であっ
ても始動トルクを向上させることができたことがわか
る。これは絶縁体厚の低減にともない巻線とロータコア
間距離が減少し電磁空隙が減少し、モータ効率が向上す
るためである。
【0062】さらに上記で得られた両ロータコアをロー
タ厚みが設定値(一定)になるようにスロット部巻線を
試みたところ、本発明品は径が0.18mmの巻線が1
00ターン施せたが、従来工法品は径0.17mmの巻
線が80ターンしか施せなかった。
【0063】得られたロータコアをモータに組み込み、
トルクと回転数および電流の関係を測定した。結果を図
6に示した。図6中、実線は本発明を適用したロータコ
アを組み込んだモータの結果であり、点線は従来工法を
適用したロータコアを組み込んだモータの結果を表して
いる。
【0064】図6から明らかなように、始動トルク、発
生トルクT−電流1特性が著しく向上し、モータのパワ
ーアップ化あるいは省電力化が図れたことがわかる。巻
線とロータコア2間に施される絶縁膜厚は従来工法の粉
体塗装による場合の絶縁体厚200μmから50μmに
することができ、巻線の実効面積を著しく増加させるこ
とができ、それに伴い巻線径および巻数の増加が可能と
なったことによるものである。 (実施例3)オートフォーカス用スピンドルモータのロ
ータコアを用いた以外、実施例1と同様にしてコア表面
に電着塗装し、焼き付けを行った。
【0065】巻線とロータコア2間に施される絶縁膜厚
は従来のインシューレーター(POM、ポリプラスチッ
クス社製)の場合の130μmから20μmにすること
ができた。このため巻線の実効面積が著しく増加した。
【0066】また、モータを絶縁体厚130μmのイン
シュレーターが施されたモータと同一仕様で考えた場合
の絶縁耐圧特性との関係を図7に示した。図7から明ら
かなように巻線−ロータコア間の絶縁耐圧は約2倍に向
上し、モータ寸法は維持したまま大電力仕様化が図れ、
20μmの膜厚でも130μmのインシュレーターと同
一の絶縁耐圧が達成できることがわかる。 (実施例4)顔料ペースト、エマルジョン、ゲル微粒子
分散液および脱イオン水を下記表3に記載のように配合
した電着塗料を使用し実施例1と同様に、フロッピーデ
ィスク用38φスピンドルモータのロータコア表面に塗
膜厚50μmで塗装を施した。
【0067】このときの配合割合とエッジカバー率との
関係、ボイド発生の有無、エリクセン値(mm)、絶縁
耐圧(V)、実用性の各評価を表3に示した。表3中、
ボイド発生の有無は以下のようにランク付けした。
【0068】 ○:焼き付け後の表面を目視により観察し、ピンホール
が観察されなかった。 △:焼き付け後の表面を目視により観察し、ピンホール
の発生が観察されるが、実用性には問題ない。
【0069】×:焼き付け後の表面を目視により観察
し、ピンホールの発生が激しく実用性がない。 実用性は以下のようにランク付けした。
【0070】 ○:800Vより高い絶縁耐圧を有する。 ×:絶縁耐圧が800V以下である。 なお、以下において絶縁耐圧は平均の絶縁耐圧を意味す
る。
【0071】
【表3】
【0072】表3から、ゲル微粒子分散液配合割合の増
加に伴い、エッジカバー率が向上し、それに伴い巻線−
ロータコア間の絶縁耐圧が向上することがわかる。一
方、ゲル微粒子分散配合割合の増加に伴い、塗膜中のボ
イド発生量は増加している。これはゲル微粒子分散液配
合割合の増加に伴い塗膜の溶融粘度が増加するため、焼
き付け時に、硬化前の塗膜中に存在する水素ガス、溶
剤、水の排出効率が低下するためである。ボイドの発生
の増加は塗膜の多孔構造化を促進し、結果的に塗膜強度
が低下して巻線−ロータコア間の絶縁耐圧の低下を招
く。顔料ペーストの割合を増やしすぎると塗膜が脆くな
り、エリクセン値も小さくなり、ボイドが増え、一方、
顔料ペーストの割合が少なすぎるとエッジカバー性が低
下する。 (実施例5)実施例1に記載の塗料を使用し、焼き付け
炉内の温度を下記表4に記載のように設定した以外、実
施例1と同様にして、φ38スピンドルモータ用のロー
タコア(N=10)表面に塗膜厚50μmとなるように
塗装を施した。結果を表4に示す。なお表中のランク付
は表3中のそれと同義である。
【0073】
【表4】
【0074】上記表4から焼き付け炉内温度の増加に伴
い、塗膜は以下のような性状を有するようになることが
わかる。 エッジカバー率が低下する。
【0075】 エリクセン値が減少していることから塗膜が脆化す
る。 ピンホールの発生が増加する。 巻線跡深さが減少していることから塗膜強度が向上す
る。 (実施例6)本発明を電子部品の一例である1Wトラン
スに適用した場合について図4(b)を参照して説明す
る。18はコア11に施された膜厚が50μmの本発明
を適用した絶縁被膜であり、図4(b)に示すように、
従来の絶縁ケース15、絶縁テープ16、17の装着を
省くことが可能で、ボビン14についても一次巻線12
−二次巻線13間の絶縁を確保するためだけの極く簡単
な構造にすることができる。
【0076】このため巻線の実効面積が著しく増加し、
スロット部に対する有効面積率が52.9%から(従来
の絶縁処理)から85.2%(本発明)へと大幅に向上
した。このことによりトランスの著しい軽薄短小化、あ
るいは変圧能力のパワーアップ化が図れる。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、バリのある電子部品で
あっても、絶縁耐圧性能は維持したまま巻線−金属部間
に施される絶縁体の低膜厚化が可能であり、それにとも
ない巻線の実効面積の増加、電子部品の軽薄短小化を実
現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】モータ用ロータコアの概念を説明するための平
面図
【図2】本発明に従い表面絶縁処理を施した図1のロー
タコアのd−d′線に沿った概略断面図
【図3】(a)従来の表面絶縁処理を施したロータコア
(バリあり)の概略部分断面図 (b)従来の表面絶縁処理を施したロータコア(バリ取
り処理済)の概略部分断面図
【図4】(a)コアに従来の表面絶縁処理を施したトラ
ンスのコア断面図 (b)本発明の他の実施例を示すトランスのコア断面図
【図5】φ38スピンドルモータの特性比較図
【図6】φ38スピンドルモータの特性比較図
【図7】オートフォーカス用スピンドルモータの絶縁膜
厚−絶縁耐圧(巻線−ロータコア間)特性図
【符号の説明】
1 回転軸 2 ロータコア 3 打ち抜きバリ 6 スロット部 8 電着塗装絶縁被膜 11 コア 12 一次巻線 13 二次巻線 14 ボビン 18 電着塗装絶縁被膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H02K 1/04 H02K 1/04 Z 3/34 3/34 B 15/12 15/12 A // C09D 5/28 C09D 5/28 (72)発明者 稲澤 嗣夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 菊屋 勝 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本 ペイント株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 5/44 C09D 175/00 - 175/16 C09D 7/12 H02K 15/12 H02K 1/04 H02K 3/34

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バリのある電子部品用金属の表面に、少
    なくとも (A)数平均分子量1000〜3000で1分子当たり
    平均1個以上のエポキシ基を有するビスフェノールA残
    基含有エポキシ樹脂またはその誘導体と1価の第2級ア
    ミンとの反応生成物であるアミノ基含有ポリマーを固形
    分換算で60〜80重量部、およびブロックイソシアネ
    ート架橋剤を固形分換算で20〜40重量部を含有して
    なるエマルジョン、 (B)数平均分子量200〜1000のメチロールフェ
    ノール化合物を固形分換算で20〜50重量部、および
    数平均分子量1000〜3000のアミン付加ポリブタ
    ジエン樹脂を固形分換算50〜80重量部を含有してな
    るゲル微粒子分散液、および (C)顔料を固形分換算で50〜70重量部、および顔
    料分散樹脂を固形分換算で5〜15重量部を含有してな
    る顔料ペーストを、固形分換算で(A)/(B)/
    (C)=1/0.18〜0.72/0.5〜0.9の割
    合で含有してなる電着塗料を電着塗装し、その塗装膜を
    焼き付け、平均膜厚さ20〜100μmの絶縁被膜を形
    成することを特徴とする被膜形成方法。
  2. 【請求項2】 電子部品がモータ用ロータコアである請
    求項1記載の被膜形成方法。
  3. 【請求項3】 電子部品がトランス用コアである請求項
    1記載の被膜形成方法。
  4. 【請求項4】 電着塗装膜を60℃〜水の沸点未満の温
    度で乾燥工程に付した後焼付け工程に付する請求項1〜
    3いずれかに記載の被膜形成方法。
  5. 【請求項5】 焼き付けを135℃〜195℃で20〜
    40分行う請求項1〜4のいずれかに記載の被膜形成方
    法。
JP4340594A 1993-03-16 1994-03-15 被膜形成方法 Expired - Fee Related JP2894942B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4340594A JP2894942B2 (ja) 1993-03-16 1994-03-15 被膜形成方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5-54456 1993-03-16
JP5445693 1993-03-16
JP4340594A JP2894942B2 (ja) 1993-03-16 1994-03-15 被膜形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06327199A JPH06327199A (ja) 1994-11-25
JP2894942B2 true JP2894942B2 (ja) 1999-05-24

Family

ID=26383166

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4340594A Expired - Fee Related JP2894942B2 (ja) 1993-03-16 1994-03-15 被膜形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2894942B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3050463A1 (fr) * 2016-04-26 2017-10-27 Valeo Equip Electr Moteur Depot d'une couche de materiau electriquement isolant pour une machine electrique tournante

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08228444A (ja) * 1994-11-15 1996-09-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd 錫不含電着塗装磁性芯
JPH09285078A (ja) * 1996-04-06 1997-10-31 Tanaka Seisakusho:Kk モータコアの粉体塗装方法及びその方法で粉体塗装されたモータコアを有するモータ
JP3466837B2 (ja) * 1996-11-05 2003-11-17 株式会社田中製作所 モータコアおよびこれを備えたモータ
TW593404B (en) * 2001-03-14 2004-06-21 Akzo Nobel Nv Powder coated rotor, stator or field coil and powder coating composition
JP2003193263A (ja) * 2001-10-05 2003-07-09 Nippon Steel Corp 優れた端面絶縁性を有する鉄心と鉄心端面の絶縁被膜処理方法
BR0206097B1 (pt) 2001-10-05 2011-04-05 núcleo de motor, atuador ou gerador tendo um isolamento das faces das extremidades superiores.
JP2004197073A (ja) * 2002-12-02 2004-07-15 Sankyo Seiki Mfg Co Ltd 電着材料、およびモータ、並びにレンズ駆動装置
JP5343907B2 (ja) * 2010-03-29 2013-11-13 株式会社デンソー 電動機の製造方法
JP5606211B2 (ja) * 2010-08-09 2014-10-15 株式会社シミズ 電着塗料用樹脂組成物、水性電着塗料、塗装方法および塗装物
US11869691B2 (en) 2017-08-10 2024-01-09 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Powder magnetic core and electromagnetic part

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR3050463A1 (fr) * 2016-04-26 2017-10-27 Valeo Equip Electr Moteur Depot d'une couche de materiau electriquement isolant pour une machine electrique tournante

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06327199A (ja) 1994-11-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2894942B2 (ja) 被膜形成方法
AU596262B2 (en) Multiple electrocoating process
JPH09316167A (ja) 熱硬化性樹脂組成物,電機絶縁線輪,回転電機及びその製造方法
JPH0759680B2 (ja) 基板を電着塗装する方法
US20060131173A1 (en) Method of coating an electric wire and insulated wire
EP1247844A2 (en) Coating composition containing benzoxazine compounds
US4788246A (en) Cationic micro gel particle dispersion and a coating composition therefrom
US5451306A (en) Method of forming film on electronic part metal surface having burrs
WO1993016139A1 (de) Verfahren zum lackieren elektrisch leitfähiger substrate, wässrige elektrotauchlacke, verfahren zur herstellung einer wässrigen dispersion vernetzter polymermikroteilchen und nach diesem verfahren hergestellte dispersionen
JP2005312219A (ja) 三層絶縁塗膜構造を有するモータコア及びその製造方法
US5658660A (en) Magnetic core coated with tin free electrodeposition coatings
JP2018026249A (ja) 絶縁電線、回転電機及び絶縁電線の製造方法
WO2002017413A1 (en) Case for electronic parts
JP2002167696A (ja) 塗膜形成方法及び被塗物
JPH0464613B2 (ja)
JP2006348316A (ja) 電着塗膜形成方法
JP2000095978A (ja) 複層塗膜
US20060219569A1 (en) Method of coating a square wire and an insulated wire of a square wire
JPH08228444A (ja) 錫不含電着塗装磁性芯
WO2004098794A1 (en) Insulating method and insulated metal product
JPS6210270B2 (ja)
JP2004342330A (ja) 電線の塗装方法及び絶縁電線
EP0398756B1 (en) Composite paint film arrangement
JP2002275413A (ja) 電子部品用カチオン電着塗料組成物
US20060198948A1 (en) Method of coating electric wire and insulated wire

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees