JP2892131B2 - 自動変速機 - Google Patents

自動変速機

Info

Publication number
JP2892131B2
JP2892131B2 JP2251986A JP25198690A JP2892131B2 JP 2892131 B2 JP2892131 B2 JP 2892131B2 JP 2251986 A JP2251986 A JP 2251986A JP 25198690 A JP25198690 A JP 25198690A JP 2892131 B2 JP2892131 B2 JP 2892131B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
brake
engaged
speed
gear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2251986A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04131544A (ja
Inventor
正明 西田
直司 加藤
庸一 早川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd filed Critical Aisin AW Co Ltd
Priority to JP2251986A priority Critical patent/JP2892131B2/ja
Publication of JPH04131544A publication Critical patent/JPH04131544A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2892131B2 publication Critical patent/JP2892131B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Structure Of Transmissions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車用の自動変速機に関するものであ
る。
(従来の技術) 従来、自動車用の自動変速機は、複数のプラネタリギ
ヤセット、該プラネタリギヤセットの各要素に接続され
たブレーキ、クラッチ等の摩擦係合要素を有しており、
各摩擦係合要素を選択的に係合することによって各変速
段を実現している。
そして、例えば、クラッチを4個、ブレーキを3個配
設し、それら各摩擦係合要素を選択的に係合するように
したものが提供されている(米国特許明細書第4,086,82
7号参照)。
ところが、この種の自動変速機においては、ブレーキ
の数が多いため軸方向寸法が大きくなってしまう。そこ
で、ブレーキの数を減らし、軸方向寸法を小さくしたも
のが提供されている。
この場合、前進4速の自動変速機の4速変速ギヤ機構
は、シングルプラネタリギヤ及びデュアルプラネタリギ
ヤを結合させて形成されるプラネタリギヤユニットを有
しており、かつ該プラネタリギヤユニットの両プラネタ
リギヤのサンギヤ同士が一体に形成され、各ピニオンは
キャリアが共通となっていて、また上記ピニオン及びデ
ュアルプラネタリギヤのリングギヤに噛合するピニオン
を支持するキャリヤも一体に構成されている。
そして、トルクコンバータの出力部材から延びている
入力軸が第1のクラッチC1を介して連結部材に連結して
いるとともに、第2のクラッチC2を介してサンギヤに連
結し、連結部材とシングルプラネタリギヤのリングギヤ
との間に第3のクラッチC3及びワンウェイクラッチF0が
介在しており、また上記連結部材と大リングギヤとの間
に第4のクラッチC0が介在している。
また、上記サンギヤはバンドブレーキからなる第1の
ブレーキB1により係止され得るように構成されており、
また大リングギヤとケースとの間には第2のブレーキB2
及びワンウェイクラッチF1が介在している。さらに、キ
ャリアは変速ギヤ機構のほぼ中央部に位置する出力ギヤ
に連結している。
上記構成の自動変速機において、1速時に第1のクラ
ッチC1が係合され、2速時に該第1のクラッチC1に加え
て第1のブレーキB1が係合され、3速時には該第1のブ
レーキB1が解放されるとともに、第3のクラッチC3及び
第4のクラッチC0が係合され、4速時には第3のクラッ
チC3が解放されるとともに第1のブレーキB1が係合され
る。
そして、1速時にはワンウェイクラッチF1及びワンウ
ェイクラッチF0が係合しているが、1速から2速への変
速時においては、ワンウェイクラッチF1がオーバランし
て、つかみ換えによるショックの発生を防止している。
また、2速から3速への変速時においては、第1のブ
レーキB1を係脱する油圧サーボのブレーキ解放用油圧室
に油を供給するタイミングと、第4のクラッチC0を係脱
する油圧サーボに油を供給するタイミングを調整するこ
とによって、つかみ換えによるショックの発生を防止し
ている。
そして、3速から4速への変速時においては、第3の
クラッチC3を解放した時に第2のワンウェイクラッチF0
によって3速状態を維持するとともに、油圧制御によっ
て第1のブレーキB1の係止を遅くして、つかみ換えによ
るショックの発生を防止している。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記構成の自動変速機においては、2
速から3速への変速時においては、第1のブレーキB1を
係脱する油圧サーボのブレーキ解放用油圧室に油を供給
するタイミングと、第4のクラッチC0を係脱する油圧サ
ーボに油を供給するタイミングを調整することによっ
て、つかみ換えによるショックの発生を防止しているた
め、油圧制御装置が複雑になるだけでなく、すべての走
行条件、車両等において最適のシフトフィーリングを得
ることが困難である。
また、2速から3速への変速時において解放した第1
のブレーキB1を3速から4速への変速時に再び係合する
必要があり、係脱を繰り返すことによって第1のブレー
キ(バンドブレーキ)B1を構成するバンドにかかる応力
が変化し、耐久性を低下させてしまう。
特に、3速と4速は車両の走行頻度が高く、その間に
上記第1のブレーキB1の係脱が繰り返されるため、耐久
性は低下しやすい。
本発明は、上記従来の自動変速機の問題点を解決し
て、各変速段を切り換える際にブレーキとクラッチのつ
かみ換えによるショックが発生するのを簡単な構造で防
止することができ、しかもバンドブレーキの耐久性を向
上させることができる自動変速機を提供することを目的
とする。
(課題を解決するための手段) そのために、本発明の自動変速機においては、前進走
行の1速において解放され、前記走行の2速以上におい
て常時係合させられるブレーキと、該ブレーキを係脱す
ることによって選択的にケースに係止される連結部材
と、該連結部材より径方向内方に配設され、前記ブレー
キの係合状態において解放されたときに、所定の変速段
を達成し、前記ブレーキの係合状態において係合させら
れたときに、前記連結部材とプラネタリギヤユニットの
一つの要素との間を係合させ、該一つの要素をケースに
対して係止して前記所定の変速段より上段の変速段を達
成する一方のクラッチと、該一方のクラッチより径方向
内方に配設され、前記連結部材と入力軸との間を係脱し
て、前進走行時以外において係合させられる他方のクラ
ッチと、前記連結部材に対して一方のクラッチと並列に
配設され、前記ブレーキの係合状態において前記連結部
材と前記一つの要素とを一方向に係合させ、プラネタリ
ギヤユニットによる減速を行うワンウェイクラッチとを
有する。
(作用及び発明の効果) 本発明によれば、前記のように自動変速機において
は、前進走行の1速において解放され、前進走行の2速
以上において常時係合させられるブレーキト、該ブレー
キを係脱することによって選択的にケースに係止される
連結部材と、該連結部材より径方向内方に配設され、前
記ブレーキの係合状態において解放されたときに、所定
の変速段を達成し、前記ブレーキの係合状態において係
合させられたときに、前記連結部材とプラネタリギヤユ
ニットの一つの要素との間を係合させ、該一つの要素を
ケースに対して係止して前記所定の変速段より上段の変
速段を達成する一方のクラッチと、該一方のクラッチよ
り径方向内方に配設され、前記連結部材と入力軸との間
を係脱して、前進走行時以外において係合させられる他
方のクラッチと、前記連結部材に対して一方のクラッチ
と並列に配設され、前記ブレーキの係合状態において前
記連結部材と前記一つの要素とを一方向に係合させ、プ
ラネタリギヤユニットによる減速を行うワンウェイクラ
ッチとを有する。
この場合、前進走行の1速度においては、前記ブレー
キ、一方のクラッチ、他方のクラッチ及びワンウェイク
ラッチは、いずれも係合させられず、前進走行の2速に
おいては、ブレーキが係合させられるのに伴ってワンウ
ェイクラッチが係合させられ、非直結状態に置かれたプ
ラネタリギヤユニットの一つの要素が固定されて、出力
側の回転を増速する。
また、前進走行の3速において、前記ブレーキが係合
状態に置かれたままでプラネタリギヤユニットが直結状
態に置かれる。
そして、前進走行の4速において、前記ブレーキが係
合状態に置かれたままで前記一方のクラッチが係合させ
られる。その結果、直結状態に置かれたプラネタリギヤ
ユニットの一つの要素が固定され、出力側の回転を増速
する。
また、リバース走行においては、他方のクラッチが係
合させられるとともに、入力軸の回転が前記一つの要素
に送られて、出力側を逆回転させる。
このように、2速から3速への変速においては、ブレ
ーキが係合状態に置かれたままになるので、油圧制御装
置を簡素化することができるだけでなく、すべての走行
条件、車両等において最適のシフトフィーングを得るこ
とができ、ショックが発生するのを防止することができ
る。
また、2速から3速への変速に伴って解放されたブレ
ーキを、3速から4速への変速に伴って再び係合させる
必要がなくなるので、ブレーキを繰り返し係脱する必要
がなくなる。したがって、バンドブレーキの耐久性を向
上させることができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例について図面を参照しながら詳
細に説明する。
第1図は本発明の自動変速機のスケルトンを示す図、
第2図は本発明の自動変速機の断面図である。
本発明が適用される4速自動変速機Aは、ロックアッ
プクラッチL/Cを有するトルクコンバータ50、4速変速
ギヤ機構1、減速機構51及びデファレンシャル装置52を
有している。
4速変速ギヤ機構1は、シングルプラネタリギヤ10及
びデュアルプラネタリギヤ11を結合させて形成されるプ
ラネタリギヤユニット12を有しており、かつ上記シング
ルプラネタリギヤ10のサンギヤS1及びデュアルプラネタ
リギヤ11のサンギヤS2は一体に形成されてサンギヤSを
構成している。さらに、上記サンギヤS1,S2に噛合する
ピニオンP1,P1′はキャリアCRが共通となっていて、ま
た該ピニオンP1′及びデュアルプラネタリギヤ11のリン
グギヤ(以下、「大リングギヤ」と言う。)R2に噛合す
るピニオンP2を支持するキャリヤCRも一体に構成されて
いる。
そして、トルクコンバータ50の出力部材から延びてい
る入力軸15が第1のクラッチC1を介して第1の連結部材
16に連結しているとともに、第2のクラッチC2を介して
第2の連結部材16′に連結している。
さらに、上記第1の連結部材16とシンプルプラネタリ
ギヤ10のリングギヤ(以下、「小リングギヤ」と言
う。)R1との間に第3のクラッチC3及び第3のワンウェ
イクラッチF0が介在しており、また上記連結部材16と大
リングギヤR2との間に第4のクラッチC0が介在してい
る。
また、上記サンギヤSと第2の連結部材16′の間には
第5のクラッチC4及び第1のワンウェイクラッチF1が介
在しており、上記第2の連結部材16′はバンドブレーキ
からなる第1のブレーキB1によって係止することができ
るように構成されている。
さらに、大リングギヤR2とケース17との間には第2の
ブレーキB2及び第2のワンウェイクラッチF2が介在して
いる。さらに、キャリアCRは変速ギヤ機構1のほぼ中央
部に位置する出力ギヤ13に連結している。
また、減速機構51はケースに回転自在に支持されてい
るカウンタシャフト54を有しており、該カウンタシャフ
ト54には、上記出力ギヤ13に常時噛合している大ギヤ53
及び小ギヤ55が固定されている。また、デファレンシャ
ル装置52は、互いに噛合するデフピニオン56及び左右の
サイドピニオン57a,57bからなり、該サイドピニオン57
a,57bはそれぞれ左右のフロントアクスル59a,59bに固定
されている。また、デフピニオン56はケースに回転自在
に支持されているデフケース60に支持されており、かつ
該デフケース60には上記小ギヤ55に常時噛合しているリ
ングギヤ61が取り付けられている。
次に本発明の自動変速機の動作について第3図を併用
して説明する。
第3図は本発明の自動変速機の作動表を示す図であ
る。
前進走行状態での1速時においては、第1のクラッチ
C1が係合し、かつ第2及び第3のワンウェイクラッチF
2,F0が係合し、入力軸15の回転は、第1のクラッチC1及
び第3のワンウェイクラッチF0を介して小リングギヤR1
に伝達され、かつこの状態では第2のワンウェイクラッ
チF2によって大リングギヤR2の回転が阻止されているの
で、サンギヤSを空転させながらキャリアCRは大幅に減
速され、該減速回転が出力ギヤ13から取り出される。そ
して、該出力ギヤ13の回転は減速機構51によって減速さ
せられ、さらにデファレンシャル装置52によって左右の
フロントアクスル59a,59bに伝達される。
また、2速状態にあっては、第1のクラッチC1に加え
て第1のブレーキB1が係合し、空転していたサンギヤS
が第1のワンウェイクラッチF1によって停止させられ、
かつ第3のワンウェイクラッチF0が係合しているので、
入力軸15の回転は第1のクラッチC1及び第3のワンウェ
イクラッチF0を介して小リングギヤR1に伝達され、かつ
第1のブレーキB1及び第1のワンウェイクラッチF1によ
ってサンギヤSが停止されているので、該小リングギヤ
R1の回転は大リングギヤR2を空転させながらキャリアCR
から2速回転として取り出される。
なお、上記1速から2速への変速においては、第2の
ワンウェイクラッチF2がオーバランして、つかみ換えに
よるシフトショックの発生を防止している。
さらに、3速状態においては、第1のクラッチC1及び
第1のブレーキB1に加えて第4のクラッチC0が係合し、
入力軸15の回転は、第3のワンウェイクラッチF0を介し
て小リングギヤR1に伝達されるとともに、第4のクラッ
チC0を介して大リングギヤR2に伝達され、プラネタリギ
ヤユニット12が直結状態となる。そして、これによって
得られる一体回転がキャリアCRから出力ギヤ13に取り出
される。また、惰性走行時に第3のワンウェイクラッチ
F0のオーバランを防止するために第3のクラッチC3が係
合される。
この際、上記一体回転がサンギヤSに伝わることによ
って第1のワンウェイクラッチF1がオーバランして、つ
かみ換えによるシフトショックの発生を防止している。
次に、4速状態においては、第1のクラッチC1、第4
のクラッチC0及び第1のブレーキB1に加えて第5のクラ
ッチC4が係止状態に切り換えられ、上記サンギヤSの回
転を停止させる。また、第3のクラッチC3は、第5のク
ラッチC4の係止に先立ち解放される。
この時、入力軸15の回転は第4のクラッチC0を介して
大リングギヤR2に伝達され、かつ第5のクラッチC4によ
ってサンギヤSが係止されているので、上記大リングギ
ヤR2の回転は小リングギヤR1を空転させながらキャリア
CRを高速回転し、該回転が出力ギヤ13に伝達される。
なお、3速から4速に変速する際に第3のワンウェイ
クラッチF0がオーバランして、つかみ換えによるシフト
ショックの発生を防止している。
一方、4速から3速にダウンシフトする場合、第5の
クラッチC4を解放することによってプラネタリギヤユニ
ット12が一体回転し、該一体回転がキャリアCRから出力
ギヤ13に取り出される。この時、第3のワンウェイクラ
ッチF0はオーバランから係止に切り換わるためシフトシ
ョックの発生を防止することができる。
また、3速から2速にダウンシフトする場合、第4の
クラッチC0が解放され、プラネタリギヤユニット12のロ
ック状態が解除され、この時、第1のワンウェイクラッ
チF1がオーバランから係止に切り換わってサンギヤSを
停止させ、出力ギヤ13から2速が取り出される。
そして、2速から1速にダウンシフトする場合には、
第1のブレーキB1が解放され、サンギヤSが空転状態と
なるとともに、第2のワンウェイクラッチF2が係合され
る。
そして、4速から2速にキックダウンする場合には、
第4のクラッチC0が解放されることによって第3のワン
ウェイクラッチF0がオーバランから係止に切り換わって
入力軸15の回転は小リングギヤR1に伝達される。この
時、第5のクラッチC4も解放されるが、第1のブレーキ
B1が係合されているので第1のワンウェイクラッチF1が
係止しサンギヤSを停止させ、出力ギヤ13から2速が取
り出される。
次に、1速のエンジンブレーキ時においては、第2の
ワンウェイクラッチF2及び第3のワンウェイクラッチF0
がオーバランして惰性走行するので、第2のブレーキB2
及び第3のクラッチC3が係止させられる。また、同様に
2速のエンジンブレーキ時においては、第1のワンウェ
イクラッチF1及び第3のワンウェイクラッチF0がオーバ
ランするので、第5のクラッチC4及び第3のクラッチC3
が係止させられる。
一方、Rレンジにおいては第2のクラッチC2、第5の
クラッチC4及び第2のブレーキB2が係合し、入力軸15の
回転は第2のクラッチC2及び第5のクラッチC4を介して
サンギヤSに伝達され、さらに第2のブレーキB2によっ
て大リングギヤR2が停止されているので、該サンギヤS
の回転は小リングギヤR1を逆方向に空転させながら、キ
ャリアCRに逆回転して伝達し、該逆回転が出力ギヤ13か
ら取り出される。
また、この時第1のワンウェイクラッチF1が係合して
シフトショックの発生を防止している。
上記構成の自動変速機において、第4のクラッチC0と
第3のクラッチC3は隣接して配設され、しかも両クラッ
チのインナシリンダ、スプリング及びスプリングリテー
ナは共用され、軸方向寸法が短縮されている。
また、第2のクラッチC2及び第5のクラッチC4も隣接
して配設され、しかも両クラッチのインナシリンダ、ス
プリング及びスプリングリテーナは共用され、軸方向寸
法が短縮されている。
上記第2のクラッチC2及び第5のクラッチC4の配設状
態について説明する。
第4図は本発明の自動変速機の要部断面図である。
図において、16′はオイルポンプカバー65に隣接して
配設されるドラム状の第2の連結部材であり、該第2の
連結部材16′の中に上記第2のクラッチC2及び第5のク
ラッチC4が隣接して配設される。
また、上記第2の連結部材16′はインナシリンダ66と
該インナシリンダ66に固定されたアウタシリンダ67から
なっていて、上記インナシリンダ66は上記オイルポンプ
カバー65に固定されたスリーブ68の外周に摺動自在に配
設される。そして、上記インナシリンダ66の内周側に
は、上記オイルポンプカバー65のハブ65aの更に内周側
にスプライン嵌合されているステータシャフト64の径大
部64aが配設されていて、ベアリング63を介して回転自
在に支持されている。上記ステータシャフト64はトルク
コンバータ50(第2図)内のワンウェイクラッチのイン
ナレースに接続されている。
なお、上記インナシリンダ66及びスリーブ68はスチー
ルによって形成され、相対回転した時の耐摩擦性を向上
させており、またオイルポンプカバー65はアルミニウム
によって形成されている。さらに、上記インナシリンダ
66は、外周側に軸方向寸法が長い筒状部を有していて、
その外面で第1、第2の環状ピストン72,74と摩擦摺動
し、内面でスリーブ68と摩擦摺動している。また、内周
側には軸方向寸法が短い筒状部を有していて、その内面
でベアリング63を介してステータシャフト64と摺動して
いる。そして、上記形状は切削加工によって形成され、
第1、第2の環状ピストン72,74との同心性を向上して
いる。
一方、上記アウンタシリンダ67の外周側には、折返し
部67aが形成され、該折返し部67aの表面が上記第1のブ
レーキB1のバンドと対向して、摩擦面を形成している。
上記アウタシリンダ67は、プレス成形によって作られて
いる。
上記第2の連結部材16′内に形成される第1の環状シ
リンダ室71内には、第1の環状ピストン72が摺動自在に
配設されて第5のクラッチC4用油圧サーボC4が形成され
る。
上記第1の環状ピストン72は断面が皿状の形状を有し
ており、上記インナシリンダ66と共に第2の環状シリン
ダ室73が形成される。そして、該第2の環状シリンダ室
73内には第2の環状ピストン74が摺動自在に配設されて
第2のクラッチC2用油圧サーボC2が形成される。
そして、上記スリーブ68を介して第2のクラッチC2及
び第5のクラッチC4の各油圧サーボC2,C4に対して油が
給排される。
また、上記インナシリンダ66には、第2の環状ピスト
ン74に対向してスプリングリテーナ75が立設され、該ス
プリングリテーナ75と上記第2の環状ピストン74間にス
プリング76が配設される。
一方、上記アウタシリンダ67には、第5のクラッチC4
用の薄板78がスプライン嵌合されていて、スナップリン
グ79によって軸方向の移動が規制されている。また、上
記第5のクラッチC4用の薄板78に対向して上記第1の環
状ピストン72の当接部80が配設される。該当接部80は上
記アウタシリンダ67にスプライン嵌合され、軸方向の移
動のみが許容される。
そして、上記第5のクラッチC4用油圧サーボC4内に油
が供給されることによって第1の環状ピストン72が軸方
向に移動して、上記第5のクラッチC4用の薄板78が係脱
する。
また、上記第1の環状ピストン72の筒状部81の内周に
は第2のクラッチC2用の薄板82がスプライン嵌合されて
いて、スナップリング83によって軸方向の移動が規制さ
れている。また、上記第2のクラッチC2用の薄板82に対
向して上記第2の環状ピストン74が当接するように配設
される。
そして、上記第2のクラッチC2用油圧サーボC2内に油
が供給されることによって第2の環状ピストン74が軸方
向に移動して、上記第2のクラッチC2用の薄板82が係脱
する。
ここで、第2のクラッチC2及び第5のクラッチC4は独
立して作動することができる。そして、上記第2のクラ
ッチC2は後進走行時のみに係合され、この時第5のクラ
ッチC4も同時に係合される。
上記第2のクラッチC2のクラッチフランジ85は、上記
入力軸15の径大部15aに固定されていて、上記第2のク
ラッチC2が係合されると、入力軸15の回転が第1の環状
ピストン72を介してアウタシリンダ67に伝達される。
上記径大部15aは、一端側においてステータシャフト6
4の径大部64aと対向しており、スラストベアリング86を
介して摺動自在に当接している。また、反対側において
サンギヤ軸87と対向しており、スラストベアリング88を
介して摺動自在に当接している。なお、89は上記スラス
トベアリング88のレースである。
また、上記第2の連結部材16′のアウンタシリンダ67
の端部内周には、内周方向に延びる板状のフランジ91が
スプライン嵌合されていて、該フランジ91が第1のワン
ウェイクラッチF1のアウタレース92と固定されている。
したがって、第1のワンウェイクラッチF1と第2の連結
部材16′が連結される。一方、第1のワンウェイクラッ
チF1のインナレース93は、上記サンギヤ軸87とスプライ
ン嵌合していて、上記第2の連結部材16′とサンギヤS
を連結する。
ところで、上記第5のクラッチC4の薄板78の内周側に
は、クラッチフランジ94が配設され、該クラッチフラン
ジ94が上記第1のワンウェイクラッチF1のインナレース
93に固定されている。すなわち、上記第5のクラッチC4
を係合することによって第2の連結部材16′はサンギヤ
Sと連結される。
そして、上記第1のワンウェイクラッチF1のアウタレ
ース92の両端にはワッシャ96,97が配設され、上記アウ
タレース92と出力ギヤ13間、アウタレース92と上記クラ
ッチフランジ94間の相対回転を許容している。
ここで、上記アウタレース92は上記ワッシャ96を介し
て出力ギヤ13に当接している。そこで、アウタレース92
とインナレース93間の同心性を確保するとともに、フリ
ー回転時におけるスプラグのローリングアウト現象、ロ
ーリングイン現象を防止するために、インナレース93を
軸方向に移動可能としている。
インナレース93の内周側端部には、切欠89aが形成さ
れていて、該切欠89aと上記スラストベアリング88のレ
ース89との間に間隙が形成される。そして、上述したよ
うに上記インナレース93はサンギヤ軸87に対してスプラ
イン嵌合されていて、軸方向に移動可能にしてある。
また、上記間隙が形成されているので、サンギヤSと
一体的に形成されたサンギヤ軸87が軸方向に移動した場
合に、軸方向のスラスト荷重を受けることがない。
また、上記入力軸15の内部には潤滑油を供給するため
の油路21が軸方向に形成され、該油路21から半径方向に
油溝22,23,24が延びている。上記油溝22から供給された
潤滑油は、入力軸15とサンギヤ軸87間の油路に送られ
る。上記サンギヤ軸87と入力軸15間にはブッシュ25が配
設されていて、上記サンギヤ軸87を回転自在に支持して
いるが、該ブッシュ25は油溝22から供給された潤滑油に
よって潤滑される。
また、上記サンギヤ軸87の第1のワンウェイクラッチ
F1に対向する部分には、油溝26が形成されていて、該油
溝26を介してサンギヤ軸87とインナレース93間のスプラ
イン嵌合部分が潤滑される。
さらに、上記インナレース93には、半径方向に油溝27
が形成されていて、該油溝27を介して潤滑油がスプラグ
に送られ潤滑を行う。
また、上記油溝23から半径方向外方に送られた潤滑油
はスラストベアリング88を潤滑するとともにクラッチフ
ランジ85,94間の間隙を通ってクラッチハブ28の内周に
形成された油溜に送られ、上記クラッチハブ28に穿設さ
れた図示しない油溝を介して第5のクラッチC4用の薄板
78に供給され、該第5のクラッチC4用の薄板78を冷却す
る。そして、その後第2の連結部材16′の折返し部67a
の内周に送られ、該折返し部67aに形成された油溝29を
介して第1のブレーキB1の摩擦面を冷却する。
一方、上記油溝24を介して半径方向に送られた潤滑油
は入力軸15とステータシャフト64間の油路を経てスラス
トベアリング86に送られ、該スラストベアリング86を冷
却する。その後、潤滑油はクラッチフランジ85に沿って
クラッチハブ31の内周に形成された油溜に送られ、該ク
ラッチハブ31に形成された図示しない油溝を介して第2
のクラッチC2用の薄板82に送られ、該第2のクラッチC2
用の薄板82を冷却する。該第2のクラッチC2用の薄板82
を冷却した後の潤滑油は、第2の連結部材16′の折返し
部67aの内周に送られ、該折返し部67aに形成された油溝
29を介して第1のブレーキB1の摩擦面を冷却する。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではな
く、本発明の趣旨に基づいて種々変形することが可能で
あり、それらを本発明の範囲から排除するものではな
い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の自動変速機のスケルトンを示す図、第
2図は本発明の自動変速機の断面図、第3図は本発明の
自動変速機の作動表を示す図、第4図は本発明の自動変
速機の要部断面図である。 A…4速自動変速機、B1…第1のブレーキ、B2…第2の
ブレーキ、C0…第4のクラッチ、C1…第1のクラッチ、
C2…第2のクラッチ、C3…第3のクラッチ、C4…第5の
クラッチ、F0…第3のワンウェイクラッチ、F1…第1の
ワンウェイクラッチ、F2…第2のワンウェイクラッチ、
1…4速変速ギヤ機構、10…シングルプラネタリギヤ、
11…デュアルプラネタリギヤ、13…出力ギヤ、15…入力
軸、17…ケース、66…インナシリンダ、67…アウタシリ
ンダ、72,74…環状ピストン、85,94…クラッチフラン
ジ、91…フランジ、92…アウタレース、93…インナレー
ス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−23658(JP,A) 特開 昭56−94054(JP,A) 特開 昭58−191350(JP,A) 特公 昭33−1913(JP,B1) 米国特許4086827(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 3/44 - 3/78

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】前進走行の1速において解放され、前記走
    行の2速以上において常時係合させられるブレーキと、
    該ブレーキを係脱することによって選択的にケースに係
    止される連結部材と、該連結部材より径方向内方に配設
    され、前記ブレーキの係合状態において解放されたとき
    に、所定の変速段を達成し、前記ブレーキの係合状態に
    おいて係合させられたときに、前記連結部材とプラネタ
    リギヤユニットの一つの要素との間を係合させ、該一つ
    の要素をケースに対して係止して前記所定の変速段より
    上段の変速段を達成する一方のクラッチと、該一方のク
    ラッチより径方向内方に配設され、前記連結部材と入力
    軸との間を係脱して、前進走行時以外において係合させ
    られる他方のクラッチと、前記連結部材に対して一方の
    クラッチと並列に配設され、前記ブレーキの係合状態に
    おいて前記連結部材と前記一つの要素とを一方向に係合
    させ、プラネタリギヤユニットによる減速を行うワンウ
    ェイクラッチとを有することを特徴とする自動変速機。
JP2251986A 1990-09-25 1990-09-25 自動変速機 Expired - Fee Related JP2892131B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2251986A JP2892131B2 (ja) 1990-09-25 1990-09-25 自動変速機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2251986A JP2892131B2 (ja) 1990-09-25 1990-09-25 自動変速機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04131544A JPH04131544A (ja) 1992-05-06
JP2892131B2 true JP2892131B2 (ja) 1999-05-17

Family

ID=17230959

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2251986A Expired - Fee Related JP2892131B2 (ja) 1990-09-25 1990-09-25 自動変速機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2892131B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5923717B2 (ja) 2010-10-13 2016-05-25 パナソニックIpマネジメント株式会社 近接無線通信を用いた半導体装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04131544A (ja) 1992-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6705964B2 (en) Power transmission system
US5439088A (en) Automatic transmission with passages connecting apply and cancel chambers
JP2533482B2 (ja) 横置き式自動変速機
US5769749A (en) Automatic transmission
JP2614217B2 (ja) 自動変速機
US6878086B2 (en) Automatic transmission
US4455890A (en) Overdrive device for automatic transmissions
KR940010689B1 (ko) 자동변속기구
JPH04219569A (ja) 自動変速機における油圧アクチュエータ装置
US5186693A (en) Automatic transmission
JP2510172B2 (ja) 自動変速機
JP3041004B2 (ja) 自動変速機
JP2510197B2 (ja) 自動変速機
JP2892131B2 (ja) 自動変速機
JPH03537B2 (ja)
JP2672002B2 (ja) 自動変速機
JPH0794855B2 (ja) 自動変速機におけるクラツチ装置
US6000293A (en) Multi-clutched transmission
JPS6293545A (ja) 自動変速機
JPH0730816B2 (ja) 自動変速機におけるブレ−キ部の構造
JP2844038B2 (ja) 車両用変速装置
KR930010896B1 (ko) 자동 변속기용 기어 변속 장치
JPH02120573A (ja) 自動変速機における潤滑装置
JP2757606B2 (ja) 自動変速機の歯車潤滑機構
JP2976734B2 (ja) 車両用変速装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090226

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees