JP2891569B2 - プラスチック成形装置用シリンダ及びその製造方法 - Google Patents
プラスチック成形装置用シリンダ及びその製造方法Info
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- JP2891569B2 JP2891569B2 JP3232522A JP23252291A JP2891569B2 JP 2891569 B2 JP2891569 B2 JP 2891569B2 JP 3232522 A JP3232522 A JP 3232522A JP 23252291 A JP23252291 A JP 23252291A JP 2891569 B2 JP2891569 B2 JP 2891569B2
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- liner
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は各種プラスチック材料の
射出成形、或いは押出成形等に使用されるプラスチック
成形装置用シリンダ及びその製造方法に関するものであ
る。
射出成形、或いは押出成形等に使用されるプラスチック
成形装置用シリンダ及びその製造方法に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】プラスチック成形機用シリンダには、成
形中の樹脂又は樹脂に加えた添加剤による摩耗や腐食を
防止するために、耐摩耗性と耐食性が要求される。この
ために鋼製シリンダの内周面にメッキ層を形成させた
後、同メッキ層の内周面に耐摩耗耐食性合金を遠心被覆
法により被覆する従来の技術として特開昭５９−８３７
５３号公報に示すものが、ＨＩＰによるものとしては特
開昭６３−２０２４２０号公報に示すものがそれぞれ提
案されている。
形中の樹脂又は樹脂に加えた添加剤による摩耗や腐食を
防止するために、耐摩耗性と耐食性が要求される。この
ために鋼製シリンダの内周面にメッキ層を形成させた
後、同メッキ層の内周面に耐摩耗耐食性合金を遠心被覆
法により被覆する従来の技術として特開昭５９−８３７
５３号公報に示すものが、ＨＩＰによるものとしては特
開昭６３−２０２４２０号公報に示すものがそれぞれ提
案されている。
【０００３】一方搬送部、溶融混練部、ベント部及び計
量部等の各部に分割して締結する形式の可塑物成形機用
シリンダにおいて、分割された各部又は搬送部を除く各
部シリンダの内壁に、前記シリンダより熱膨張係数が大
きく、かつ同一長さに分割された複数個のライナーを相
互の端面を密着して嵌挿し、前記分割された各部シリン
ダと嵌挿された前記複数個のライナーとを同一長さにし
て一体化した可塑物成形機用シリンダが実公昭５８−５
０６号公報で提案されている。
量部等の各部に分割して締結する形式の可塑物成形機用
シリンダにおいて、分割された各部又は搬送部を除く各
部シリンダの内壁に、前記シリンダより熱膨張係数が大
きく、かつ同一長さに分割された複数個のライナーを相
互の端面を密着して嵌挿し、前記分割された各部シリン
ダと嵌挿された前記複数個のライナーとを同一長さにし
て一体化した可塑物成形機用シリンダが実公昭５８−５
０６号公報で提案されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】遠心鋳造法によって形
成されるバイメタリックシリンダは、製法上ライニング
合金の融点に上限があり、バックメタルとライニングの
接合性も不十分で耐食性及び耐摩耗性に関し必ずしも十
分なものが得られない。この改良技術として従来より熱
間等方圧加圧処理（ＨＩＰ処理）によるバイメタリック
シリンダが提案されている。しかしＨＩＰ処理により製
作されるシリンダは、その処理装置の能力から長さに限
界があり、長尺シリンダには適用出来ない為、材料の特
性を１００％活用することが出来ない欠点があった。ま
たシリンダ内壁へライナーを嵌挿した分割シリンダで
は、締結部分が多くなり、樹脂滞り、洩れ等の要因とな
ると共に、シリンダの真直度確保においても難点があっ
た。本発明は一体構造のシリンダ内壁に耐食耐摩耗性材
料をバックメタルにライニングしたライナーを複数個焼
嵌めにより嵌挿するものであり、ＨＩＰ処理したライナ
ーを複数個嵌挿することにより、従来製作出来なかった
ＨＩＰ処理による長尺シリンダの製作を可能にするもの
である。
成されるバイメタリックシリンダは、製法上ライニング
合金の融点に上限があり、バックメタルとライニングの
接合性も不十分で耐食性及び耐摩耗性に関し必ずしも十
分なものが得られない。この改良技術として従来より熱
間等方圧加圧処理（ＨＩＰ処理）によるバイメタリック
シリンダが提案されている。しかしＨＩＰ処理により製
作されるシリンダは、その処理装置の能力から長さに限
界があり、長尺シリンダには適用出来ない為、材料の特
性を１００％活用することが出来ない欠点があった。ま
たシリンダ内壁へライナーを嵌挿した分割シリンダで
は、締結部分が多くなり、樹脂滞り、洩れ等の要因とな
ると共に、シリンダの真直度確保においても難点があっ
た。本発明は一体構造のシリンダ内壁に耐食耐摩耗性材
料をバックメタルにライニングしたライナーを複数個焼
嵌めにより嵌挿するものであり、ＨＩＰ処理したライナ
ーを複数個嵌挿することにより、従来製作出来なかった
ＨＩＰ処理による長尺シリンダの製作を可能にするもの
である。
【０００５】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、一体
構造の鋼製シリンダの内壁に、耐食耐摩耗性材料をその
内周に被覆したライナーを複数個嵌挿して焼嵌めにより
一体化してなるもので、これを課題解決のための手段と
するものである。また本発明は、バックメタルに耐食耐
摩耗性材料を拡散接合して一体化したライナーを製造
し、同ライナーを複数個、一体構造の鋼製シリンダに嵌
挿して焼嵌めにより一体化し、同ライナーの内周を機械
加工するようにしてなるもので、これを課題解決のため
の手段とするものである。
構造の鋼製シリンダの内壁に、耐食耐摩耗性材料をその
内周に被覆したライナーを複数個嵌挿して焼嵌めにより
一体化してなるもので、これを課題解決のための手段と
するものである。また本発明は、バックメタルに耐食耐
摩耗性材料を拡散接合して一体化したライナーを製造
し、同ライナーを複数個、一体構造の鋼製シリンダに嵌
挿して焼嵌めにより一体化し、同ライナーの内周を機械
加工するようにしてなるもので、これを課題解決のため
の手段とするものである。
【０００６】
【作用】従来ライニング層強度を成形中の内圧による引
張応力が上回り、ライニング層が割れる現象が報告され
ているが、本発明はシリンダ内壁にライナーを焼嵌めす
ることにより、ライナーに圧縮応力を付与し、成形中の
内圧によるライナーに作用する引張応力を相殺し、許容
応力以下に抑えて割れを防止するものである。ライナー
の焼嵌め代を変化させることにより、シリンダ内面に作
用する圧力に対応することが出来る。またライナーの種
類を変えることにより、プラスチック成形過程での各ゾ
ーンでの性状に応じた一体構造のシリンダの製作が可能
となる。シリンダ本体も焼嵌め時の昇温を、その材料特
性を生かす為に実施した熱処理温度より低い温度に設定
すれば、材料の持つ特性を１００％発揮させることが出
来る。
張応力が上回り、ライニング層が割れる現象が報告され
ているが、本発明はシリンダ内壁にライナーを焼嵌めす
ることにより、ライナーに圧縮応力を付与し、成形中の
内圧によるライナーに作用する引張応力を相殺し、許容
応力以下に抑えて割れを防止するものである。ライナー
の焼嵌め代を変化させることにより、シリンダ内面に作
用する圧力に対応することが出来る。またライナーの種
類を変えることにより、プラスチック成形過程での各ゾ
ーンでの性状に応じた一体構造のシリンダの製作が可能
となる。シリンダ本体も焼嵌め時の昇温を、その材料特
性を生かす為に実施した熱処理温度より低い温度に設定
すれば、材料の持つ特性を１００％発揮させることが出
来る。
【０００７】
【実施例】以下本発明を射出成形機に適用した実施例に
基づいて説明すると、図１にシリンダの１例を示す。さ
て図１の一体構造のシリンダ本体１を機械加工により製
作し、ライナーが焼嵌めされる内径はライナーとの締め
代を見込んだ寸法で加工しておく。図２に焼嵌めするラ
イナー２の１例を示す。
基づいて説明すると、図１にシリンダの１例を示す。さ
て図１の一体構造のシリンダ本体１を機械加工により製
作し、ライナーが焼嵌めされる内径はライナーとの締め
代を見込んだ寸法で加工しておく。図２に焼嵌めするラ
イナー２の１例を示す。
【０００８】次に製造方法について説明すると、先ずラ
イナー２は図２のバックメタル１０（例えばＳ２５Ｃ相
当材）に、例えばＨＩＰ処理により耐食耐摩耗性材料１
２を拡散接合させる。外径はシリンダ同様に締め代を見
込んだ寸法で加工し、内径は研磨代を残した寸法とし、
外径との同軸度を０．０５〜０．１にしておく。図２に
おける１２はライニングされた耐食耐摩耗性材料であ
る。次にシリンダ本体１を加熱炉内で３００〜４００℃
に昇温させた後、図２のライナー２，２′をシリンダ本
体１内に挿入する。挿入後は治具にてライナー２を拘束
し、ライナー２と２′の継ぎ目を密着させ、ライナー
２，２′の浮き上がりを防止する。なお、数工程に分け
て焼嵌めすることにより、複数のライナーの挿入が可能
となる。以上の様に焼嵌めしたシリンダを機械加工すれ
ば、長尺のバイメタリックシリンダが完成する。そして
内径は研磨加工のみで済み、加工も容易である。なお、
本発明は押出成形機用シリンダにも適用可能である。
イナー２は図２のバックメタル１０（例えばＳ２５Ｃ相
当材）に、例えばＨＩＰ処理により耐食耐摩耗性材料１
２を拡散接合させる。外径はシリンダ同様に締め代を見
込んだ寸法で加工し、内径は研磨代を残した寸法とし、
外径との同軸度を０．０５〜０．１にしておく。図２に
おける１２はライニングされた耐食耐摩耗性材料であ
る。次にシリンダ本体１を加熱炉内で３００〜４００℃
に昇温させた後、図２のライナー２，２′をシリンダ本
体１内に挿入する。挿入後は治具にてライナー２を拘束
し、ライナー２と２′の継ぎ目を密着させ、ライナー
２，２′の浮き上がりを防止する。なお、数工程に分け
て焼嵌めすることにより、複数のライナーの挿入が可能
となる。以上の様に焼嵌めしたシリンダを機械加工すれ
ば、長尺のバイメタリックシリンダが完成する。そして
内径は研磨加工のみで済み、加工も容易である。なお、
本発明は押出成形機用シリンダにも適用可能である。
【０００９】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く本発明は、各種
の耐食耐摩耗性材料をその用途に応じて選定し、ライナ
ー内面にライニング後、シリンダ内壁に焼嵌めするもの
であり、従来製作できなかった長尺ＨＩＰシリンダの製
作が可能となる。本発明の製造方法によると、ライニン
グ層に各種耐食耐摩耗性材料を持ったライナーを製作す
れば、シリンダの各ゾーンに対応したライニング層を形
成することが出来、選択自由度も大きい。また多様化す
る耐食耐摩耗シリンダの用途に格段の効果を発揮する。
の耐食耐摩耗性材料をその用途に応じて選定し、ライナ
ー内面にライニング後、シリンダ内壁に焼嵌めするもの
であり、従来製作できなかった長尺ＨＩＰシリンダの製
作が可能となる。本発明の製造方法によると、ライニン
グ層に各種耐食耐摩耗性材料を持ったライナーを製作す
れば、シリンダの各ゾーンに対応したライニング層を形
成することが出来、選択自由度も大きい。また多様化す
る耐食耐摩耗シリンダの用途に格段の効果を発揮する。
【図１】本発明の射出成形機用シリンダの実施例を示す
側断面図である。
側断面図である。
【図２】図１のシリンダ内壁に焼嵌めするライナーの側
断面図である。
断面図である。
１ シリンダ本体 ２ ライナー １０ バックメタル １２ 耐食耐摩耗性材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 勝野 春夫 名古屋市中村区岩塚町字高道１番地 三 菱重工業株式会社 名古屋機器製作所内 (72)発明者 小林 弘 名古屋市中村区岩塚町字高道１番地 三 菱重工業株式会社 名古屋研究所内 (56)参考文献 特開 平２−217216（ＪＰ，Ａ) 実開 昭58−125019（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B29C 45/58,45/62,47/58 B29C 47/66 B22D 17/20
Claims (2)
- 【請求項１】 一体構造の鋼製シリンダの内壁に、耐食
耐摩耗性材料をその内周に被覆したライナーを複数個嵌
挿して焼嵌めにより一体化したことを特徴とするプラス
チック成形装置用シリンダ。 - 【請求項２】 バックメタルに耐食耐摩耗性材料を拡散
接合して一体化したライナーを製造し、同ライナーを複
数個、一体構造の鋼製シリンダに嵌挿して焼嵌めにより
一体化し、同ライナーの内周を機械加工することを特徴
とするプラスチック成形装置用シリンダの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3232522A JP2891569B2 (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | プラスチック成形装置用シリンダ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3232522A JP2891569B2 (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | プラスチック成形装置用シリンダ及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0679760A JPH0679760A (ja) | 1994-03-22 |
| JP2891569B2 true JP2891569B2 (ja) | 1999-05-17 |
Family
ID=16940653
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3232522A Expired - Lifetime JP2891569B2 (ja) | 1991-08-21 | 1991-08-21 | プラスチック成形装置用シリンダ及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2891569B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE10048870C2 (de) * | 2000-10-02 | 2003-01-09 | Xaloy Ag Olten | Gehäuse für Kunststoff-, Metallpulver-, Keramikpulver- oder Lebensmittelverarbeitungsmaschinen und Verfahren zur Herstellung eines derartigen Gehäuses |
-
1991
- 1991-08-21 JP JP3232522A patent/JP2891569B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0679760A (ja) | 1994-03-22 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990126 |