JP2891062B2 - 車両用ベンチレーションダクトの開閉構造 - Google Patents

車両用ベンチレーションダクトの開閉構造

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JP2891062B2
JP2891062B2 JP5260223A JP26022393A JP2891062B2 JP 2891062 B2 JP2891062 B2 JP 2891062B2 JP 5260223 A JP5260223 A JP 5260223A JP 26022393 A JP26022393 A JP 26022393A JP 2891062 B2 JP2891062 B2 JP 2891062B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用ベンチレーショ
ンダクトに設けられた2つのシャットダンパをそれぞれ
回動させることにより、そのベンチレーションダクトの
内気循環通路及び外気導入通路を開閉させるようにした
車両用ベンチレーションダクトの開閉構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用空調装置として、インスト
ルメントパネル内にベンチレーションダクトを組み込ん
だものが知られている。このベンチレーションダクトの
開閉構造に関する技術の一つとして、例えば、本出願人
が先に特願平4−194228号で提案したものがあ
る。
【0003】この技術を図10及び図11に従って説明
すると、ベンチレーションダクト71は、車室内の内気
を循環させる内気循環通路Aと、外気を車室内へ導入す
る外気導入通路Bとを備えている。両通路A,Bは合流
して一つの通路となり、その下流端が吹出し口72とな
っている。ベンチレーションダクト71には、車室内へ
の外気の導入を許容又は遮断したり、内気の循環を許容
又は遮断したりするための機構が設けられている。
【0004】この機構の概略構成を説明すると、ベンチ
レーションダクト71には、第1のシャットダンパ7
3、第2のシャットダンパ74及び操作レバー75がそ
れぞれ支軸76,77,78により回動可能に支持され
ている。支軸76,78の軸線L1,L3は互いに平行
であり、支軸77の軸線L2は前記両軸線L1,L3に
対し直交している。この場合、軸線L2は紙面に直交し
ている。
【0005】第1のシャットダンパ73は、その支軸7
6を中心とした回動により、内気循環通路Aを開く位置
(開放位置)と閉じる位置(閉塞位置)とを選択的に採
る。また、第2のシャットダンパ74は、その支軸77
を中心とした回動により、外気導入通路Bを開く位置
(開放位置)と閉じる位置(閉塞位置)とを選択的に採
る。
【0006】ベンチレーションダクト71には、操作レ
バー75の回動を第1のシャットダンパ73に伝達する
ための第1の回動伝達機構Xが設けられている。より詳
しくは、第1のシャットダンパ73の支軸76の下端に
は、先端にピン79を有するアーム80が形成されてい
る。ピン79は、操作レバー75の溝部81内に移動可
能に係入されている。そして、操作レバー75が支軸7
8を中心として回動されると、その回動が溝部81、ピ
ン79、アーム80及び支軸76を介して第1のシャッ
トダンパ73に伝達される。
【0007】ベンチレーションダクト71には、操作レ
バー75の回動を第2のシャットダンパ74に伝達する
ための第2の回動伝達機構Yが設けられている。より詳
しくは、第1のシャットダンパ73の支軸76内にはシ
ャフト82が挿通されている。シャフト82の下端部に
は、先端にピン83を有するアーム84が形成されてい
る。ピン83は操作レバー75の溝部85内に係入され
ている。また、シャフト82の上端部には前部アーム8
6が一体回動可能に取付けられ、第2のシャットダンパ
74の支軸77には後部アーム87が一体回動可能に取
付けられている。前後両アーム86,87はリンク88
によって連結されている。そして、操作レバー75が支
軸78を中心として回動されると、その回動が溝部8
5、ピン83及びアーム84を介してシャフト82に伝
達される。シャフト82の回動は前部アーム86、リン
ク88、後部アーム87及び支軸77を介して第2のシ
ャットダンパ74に伝達される。
【0008】さらに、各回動伝達機構X,Yによる各シ
ャットダンパ73,74への回動伝達を許容・遮断する
ための伝達切換え機構Zが設けられている。同機構Z
は、溝部81,85及びピン79,83を備えている。
各溝部81,85は操作レバー75の支軸78を中心と
した円弧状に形成されている。そして、操作レバー75
が図11で示す中立位置にあるときには、支軸76側の
ピン79が後側の溝部81の左端部(図の下端部)に位
置し、第1のシャットダンパ73が開放位置に保持され
る。シャフト82側のピン83が前側の溝部85の右端
部に位置し、第2のシャットダンパ74が閉塞位置に保
持される。
【0009】前記中立位置から操作レバー75が反時計
回り方向へ回動操作されると、支軸76側のピン79は
そのままで、第1のシャットダンパ73が開放位置に保
持される。また、シャフト82側のピン83は溝部85
の内壁に押されて移動する。この移動にともないシャフ
ト82が回動し、その回動が前後両アーム86,87、
リンク88等を介して第2のシャットダンパ74に伝達
され、同シャットダンパ74が閉塞位置から開放位置に
切換えられる。このように、操作レバー75が反時計回
り方向へ回動されたとき、伝達切換え機構Zは第2の回
動伝達機構Yによる第2のシャットダンパ74への回動
伝達のみを許容する。
【0010】一方、前記中立位置から操作レバー75が
時計回り方向へ回動操作されると、シャフト82側のピ
ン83はそのままで、第2のシャットダンパ74が閉塞
位置に保持される。また、支軸76側のピン79は溝部
81の内壁に押されて移動する。この移動にともない支
軸76が回動し、第1のシャットダンパ73が開放位置
から閉塞位置に切換えられる。このように、操作レバー
75が時計回り方向へ回動されたとき、伝達切換え機構
Zは第1の回動伝達機構Xによる第1のシャットダンパ
73への回動伝達のみを許容する。
【0011】上記の開閉構造によると、2つのシャット
ダンパ73,74の支軸76,77の軸線L1,L2が
互いに直交しているものの、1つの操作レバー75の回
動操作によって各シャットダンパ73,74を開閉で
き、空調装置の設計の自由度を増すことができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前述したベンチレーシ
ョンダクト71の開閉構造では、操作レバー75に、そ
の支軸78を中心とする円弧状の溝部85,81を設け
ている。また、支軸76及びシャフト82を中心として
回動するアーム80,84の先端にピン79,83を設
け、これらを前記各溝部81,85内に移動可能に係入
している。そして、ピン79,83と溝部81,85と
の位置関係によって、操作レバー75の回動をピン7
9,83に伝達したり、その伝達を遮断したりしてい
る。
【0013】このような構成では、支軸78を中心とす
る円弧状の溝部81,85と、支軸76及びシャフト8
2を中心とするピン79,83の移動軌跡とが交わる範
囲内でしか、ピン79,83が移動できない。この範囲
は支軸78と溝部81,85との距離、支軸76とピン
79との距離、シャフト82とピン83との距離にわず
かでも誤差があると、大きく変化する。
【0014】このため、前記範囲内で、設計されたとお
りにピン79,83を移動させて支軸76及びシャフト
82を回動させようとすると、各構成部品の寸法に高い
精度が要求される。この要求に満たない構成部品が用い
られ、支軸78と溝部81,85との距離、支軸76と
ピン79との距離、シャフト82とピン83との距離等
にばらつきがあると、操作レバー75を回動操作しても
ピン79,83が適正に移動しない場合がある。する
と、支軸76やシャフト82が円滑に回動せず、その結
果、シャットダンパ73,74が正常に開閉動作しなく
なるおそれがある。
【0015】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、構成部品に寸法ばらつ
きがあっても、軸線が互いに交差する支軸を有する2つ
のシャットダンパを、1つの操作レバーの操作によって
確実に回動操作できる車両用ベンチレーションダクトの
開閉構造を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、内気循環通路及び外気導入通路を有する車
両用ベンチレーションダクトと、前記ベンチレーション
ダクトに支軸により回動可能に設けられ、前記内気循環
通路を開く開放位置、及び同内気循環通路を閉じる閉塞
位置を選択的に採る第1のシャットダンパと、前記ベン
チレーションダクトに支軸により回動可能に設けられ、
前記外気導入通路を開く開放位置、及び同外気導入通路
を閉じる閉塞位置を選択的に採るとともに、前記支軸の
軸線が前記第1のシャットダンパの支軸の軸線に対し交
差した第2のシャットダンパと、前記ベンチレーション
ダクトに支軸により回動可能に設けられ、同支軸の軸線
が前記第1のシャットダンパの支軸の軸線に平行な操作
レバーと、前記操作レバー及び第1のシャットダンパ間
に設けられ、同操作レバーの回動を、その回動方向を変
更することなく前記第1のシャットダンパに伝達するた
めの第1の回動伝達機構と、前記操作レバー及び第2の
シャットダンパ間に設けられるとともに、前記第1のシ
ャットダンパの支軸と同軸上に位置するシャフトを備
え、操作レバーの回動を、その回動方向を変更しながら
前記第2のシャットダンパに伝達するための第2の回動
伝達機構と、前記操作レバーが中立位置にあるとき、第
1のシャットダンパ及び第2のシャットダンパのうちの
一方を開放位置にし他方を閉塞位置にするとともに、前
記中立位置から操作レバーが所定方向へ回動されたと
き、前記第1の回動伝達機構による第1のシャットダン
パへの回動伝達のみを許容し、前記中立位置から操作レ
バーが前記所定方向とは反対方向へ回動されたとき、前
記第2の回動伝達機構による第2のシャットダンパへの
回動伝達のみを許容する伝達切換え機構とを備えた車両
用ベンチレーションダクトの開閉構造であって、前記伝
達切換え機構は、操作レバーに形成され、かつ同操作レ
バーの支軸を中心とする円弧状の溝部と、第1のシャッ
トダンパの支軸及び第2の回動伝達機構のシャフトの少
なくともいずれか一方に対し、一体回動可能に、かつ、
前記操作レバーの支軸側への相対移動可能に取付けられ
たアームと、同アームに設けられ、かつ前記溝部内に移
動可能に係入されたピンとを備えている。
【0017】
【作用】操作レバーが中立位置にあるときには、伝達切
換え機構の作用により、第1のシャットダンパ及び第2
のシャットダンパのうちの一方が開放位置を採り、他方
が閉塞位置を採る。このときの開閉位置に応じて内気循
環通路及び外気導入通路のうちの一方が開かれ、他方が
閉じられる。そのため、車両用ベンチレーションダクト
からは、内気及び外気のいずれかが吹き出す。
【0018】前記中立位置から操作レバーが所定方向へ
回動されると、伝達切換え機構は、第1の回動伝達機構
による第1のシャットダンパへの回動伝達のみを許容す
る。すると、第1の回動伝達機構は、操作レバーの回動
を第1のシャットダンパに伝達する。このとき、操作レ
バー及び第1のシャットダンパ間では回動方向が変更さ
れない。そして、前記回動の伝達により第1のシャット
ダンパが回動し、開閉位置が切り換えられて内気循環通
路が開閉される。その結果、ベンチレーションダクトか
らは、内気及び外気の吹き出しが許容されるか、又は遮
断される。
【0019】また、前記中立位置から操作レバーが前記
所定方向とは反対方向へ回動されると、伝達切換え機構
は、第2の回動伝達機構による第2のシャットダンパへ
の回動伝達のみを許容する。すると、第2の回動伝達機
構は、操作レバーの回動を第2のシャットダンパに伝達
する。このときには、第1のシャットダンパの支軸の軸
線に対し、第2のシャットダンパの支軸の軸線が交差し
ているが、第2の回動伝達機構により、操作レバー及び
第2のシャットダンパ間で回動方向が変更される。そし
て、前記回動の伝達により第2のシャットダンパが回動
し、開閉位置が切り換えられる。その結果、ベンチレー
ションダクトからは、内気及び外気の吹き出しが遮断さ
れるか、又は許容される。
【0020】従って、第2のシャットダンパの支軸の軸
線が第1のシャットダンパの支軸の軸線(又は操作レバ
ーの支軸の軸線)に対し交差していても、操作レバーと
第2のシャットダンパとの間で、回動方向が変更されな
がら、その回動が伝達されることになる。また、操作レ
バーの回動位置に応じて、第1のシャットダンパ及び第
2のシャットダンパの各開閉位置が切り換えられる。つ
まり、一方のシャットダンパが開放位置を採り他方のシ
ャットダンパが閉塞位置を採るモードと、両シャットダ
ンパが開放位置を採るモードと、両シャットダンパが閉
塞位置を採るモードとの間で切り換えが可能となる。
【0021】ところで、操作レバーが回動操作されて伝
達切換え機構が作動するときには、その回動が溝部、ピ
ン及びアームを介して、第1のシャットダンパの支軸及
び第2の回動伝達機構のシャフトの少なくともいずれか
一方に伝達される。このとき、仮に、操作レバーの支軸
を中心とする円弧状の溝部と、第1のシャットダンパの
支軸及びシャフトを中心とするピンの移動軌跡との位置
関係が常に同一であるとする。この場合、設計されたと
おりにピンを移動させてシャフト等を回動させようとす
ると、各構成部品の寸法に高い精度が要求される。
【0022】これに対し、本発明では、アームが第1の
シャットダンパの支軸及びシャフトの少なくともいずれ
か一方に対し、操作レバーの支軸側へ相対移動可能であ
る。このため、前記の要求に満たない構成部品が用いら
れ、製品間で、操作レバーの支軸及び溝部間の距離、第
1のシャットダンパの支軸及びピン間の距離、シャフト
及びピン間の距離にばらつきがあったとしても、そのば
らつきが前記アームの相対移動により吸収される。
【0023】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
図9に従って説明する。図1に示すように、車両のイン
ストルメントパネル1内には、内気循環ダクト2及び外
気導入ダクト3がそれぞれ配設されている。インストル
メントパネル1内において、両ダクト2,3の前方(図
1の右方)にはベンチレーションダクト4が取付けられ
ている。これらの内気循環ダクト2、外気導入ダクト3
及びベンチレーションダクト4は車両用空調装置の一部
を構成している。
【0024】ベンチレーションダクト4は、前後方向に
配設された3つの筒状部材5,6,7を互いに連結する
ことにより形成されている。前側の筒状部材5の前端開
口は吹出し口8となっている。後側の筒状部材7の後半
部分は上下方向へ二股状に分岐している。上側の分岐部
7aの後端開口は外気導入口9となり、下側の分岐部7
bの後端開口は内気導入口10となっている。外気導入
口9は外気導入ダクト3に連通し、内気導入口10は内
気循環ダクト2に連通している。そして、ベンチレーシ
ョンダクト4内において、内気導入口10から吹出し口
8までの空間は内気循環通路Aを構成し、外気導入口9
から吹出し口8までの空間は外気導入通路Bを構成して
いる。ベンチレーションダクト4内の前半部は、内気循
環通路A及び外気導入通路Bの両方を兼ねている。
【0025】筒状部材7の前端部には、上下一対の支軸
11,11により第1のシャットダンパ12が回動可能
に取付けられている。第1のシャットダンパ12は略平
板状をなし、図2において実線で示すように内気循環通
路Aを全開にする開放位置、及び図2において二点鎖線
で示すように内気循環通路Aを全閉にする閉塞位置を選
択的に採る。
【0026】また、図1及び図6に示すように、上側の
分岐部7aには、一対の支軸13,13により第2のシ
ャットダンパ14が回動可能に設けられている。両支軸
13,13の軸線L2は、第1のシャットダンパ12の
支軸11の軸線L1に対し、交点Oで交わっている。第
2のシャットダンパ14は略平板状をなし、図1におい
て二点鎖線で示すように外気導入通路Bを全開にする開
放位置、及び図1において実線で示すように外気導入通
路Bを全閉にする閉塞位置を選択的に採る。
【0027】図1及び図5に示すように、筒状部材6の
下面には支軸15が一体形成されている。支軸15に
は、ねじ16により操作レバー17が回動可能に取付け
られている。操作レバー17は両シャットダンパ12,
14の開閉位置を切換えるためのものである。操作レバ
ー17の前端部は、その回動操作のためにベンチレーシ
ョンダクト4から前方へ露出している。操作レバー17
の回動中心である支軸15の軸線L3は、第1のシャッ
トダンパ12の支軸11の軸線L1に対し平行となって
いる。
【0028】なお、図3に示すように、前記支軸11,
13,15はいずれもベンチレーションダクト4の幅方
向(図の左右方向)のほぼ中間に位置している。図4及
び図5に示すように、操作レバー17及び第1のシャッ
トダンパ12間には第1の回動伝達機構Xが設けられて
いる。この機構Xは、操作レバー17の回動を、その回
動方向を変更することなく第1のシャットダンパ12に
伝達するためのものである。
【0029】より詳述すると、筒状部材7の底壁7cに
は伝達部材18が回動可能に支持されている。伝達部材
18は下側の支軸11に一体回動可能に連結されてい
る。伝達部材18の下端には、多数の歯19が円環状に
配列された状態で形成されている。図7に示すように、
伝達部材18の前方近傍には、外周に歯21を有する略
円板状の反転部材22が配設されている。この反転部材
22は、支軸23により筒状部材6の底壁に回動可能に
支持されている。そして、反転部材22の歯21が伝達
部材18の歯19に常時噛み合っている。
【0030】さらに、操作レバー17の後部には多数の
歯24が円弧状に配列された状態で形成されている。こ
れらの歯24は、操作レバー17の回動角度に応じ、反
転部材22の歯21に噛み合ったり、噛み合わなかった
りする。そして、この噛み合い状態のときにのみ、操作
レバー17の回動が反転部材22、伝達部材18を介し
て支軸11に伝達される。この伝達により、第1のシャ
ットダンパ12が操作レバー17の回動方向と同じ方向
へ回動されて、内気循環通路A及び外気導入通路Bが開
閉される。本実施例では、操作レバー17後部の歯2
4、伝達部材18及び反転部材22によって第1の回動
伝達機構Xが構成されている。
【0031】図5に示すように、開放位置にある第1の
シャットダンパ12が、外気や内気の通過により不用意
に回動するのを抑制するために、上側の支軸11の外周
にはコイルばね20が巻装されている。コイルばね20
は筒状部材7の上壁7dと、支軸11の段差部11aと
の間で圧縮されており、このコイルばね20により、第
1のシャットダンパ12が常に下方へ付勢されている。
この付勢により第1のシャットダンパ12と筒状部材7
の底壁7cとの間に発生する摩擦力が、第1のシャット
ダンパ12の回動抑制力となる。
【0032】図1に示すように、操作レバー17及び第
2のシャットダンパ14間には第2の回動伝達機構Yが
設けられている。この機構Yは、操作レバー17の回動
を、その回動方向を変更しながら第2のシャットダンパ
14に伝達するためのものである。
【0033】より詳述すると、両支軸11及び伝達部材
18にはシャフト25が挿通されている。伝達部材18
から突出するシャフト25の下端にはアーム26が一体
回動可能に連結されている。アーム26の先端にはピン
28が上方へ突設されている。このピン28は、操作レ
バー17の下面に形成された溝部29内に係入されてい
る。この係入により、操作レバー17とシャフト25と
が連結されている。そして、操作レバー17が支軸15
を中心として回動されると、その回動が溝部29、ピン
28及びアーム26を介してシャフト25に伝達される
ようになっている。
【0034】上側の支軸11から突出するシャフト25
の上端部には、第1の歯車31が一体回動可能に取付け
られている。第1の歯車31は、シャフト25と直交す
る回動中心部31aと、その回動中心部31aの後端か
ら斜め後ろ上方へ延びる屈曲部31bと、その屈曲部3
1bの後端縁に円弧状に配列された状態で形成された多
数の歯31cとからなる。
【0035】一方、第2のシャットダンパ14における
上側の支軸13外周には、第2の歯車32が一体回動可
能に取付けられている。第2の歯車32の外周には多数
の歯32cが一体形成されている。歯31c,32cの
歯スジは両軸線L1,L2の交点Oへ向けて真っ直ぐに
延びている。そして、第2の歯車32の歯32cは、第
1の歯車31の歯31cに噛み合っている。そのため、
操作レバー17が回動操作されてシャフト25が回動さ
れると、その回動が両歯車31,32を介して支軸13
に伝達される。
【0036】本実施例では、上記溝部29、ピン28、
アーム26、シャフト25、両歯車31,32によって
第2の回動伝達機構Yが構成されている。さらに、本実
施例では伝達切換え機構Zが設けられている。この機構
Zは、操作レバー17の回動操作量に応じて、第1の回
動伝達機構Xによる第1のシャットダンパ12への回動
伝達を許容・遮断するとともに、第2の回動伝達機構Y
による第2のシャットダンパ14への回動伝達を許容・
遮断するためのものである。
【0037】伝達切換え機構Zは、反転部材22の歯2
1に係脱する操作レバー17後端の歯24と、同操作レ
バー17の下面の溝部29と、第2の回動伝達機構Yに
おけるシャフト25下端のアーム26と、同アーム26
に設けられ、かつ溝部29内に移動可能に係入されたピ
ン28とから構成されている。
【0038】前記歯24は次の点を考慮して操作レバー
17の後端の一部にのみ形成されている。歯24は、操
作レバー17が図7で示す位置(以下、中立位置とい
う)にあるとき、及び中立位置から操作レバー17が反
時計回り方向へ回動操作されたとき、歯21に噛み合わ
ない。このため、操作レバー17の回動は第1のシャッ
トダンパ12に伝達されない。また、前記歯24は、操
作レバー17が中立位置から時計回り方向へ回動操作さ
れたとき、反転部材22の歯21に噛み合う。このた
め、操作レバー17の回動は第1のシャットダンパ12
に伝達される。
【0039】前記溝部29は、操作レバー17の支軸1
5を中心とする円弧状の本体部29aと、その一端部
(図7の右端部)に連続して形成された円形状の拡幅部
29bとからなる。ピン28は略半円柱状をなしてい
る。
【0040】前記アーム26はシャフト25に対し、一
体回動可能に、かつ操作レバー17の支軸15側への相
対移動可能に取付けられている。より詳しくは、アーム
26にはその長さ方向へ延びる長孔27が透設されてい
る。また、シャフト25外周の相対向する部分が切欠か
れることにより、同シャフト25の下端部に非円柱状の
係合部25bが形成されている。係合部25bは長孔2
7に係合されている。従って、アーム26はシャフト2
5と一体回動するものの、操作レバー17の支軸15側
へ移動することが可能である。
【0041】そして、操作レバー17が中立位置にある
とき、ピン28が拡幅部29bに位置し、第2のシャッ
トダンパ14が閉塞位置に保持される。操作レバー17
が中立位置から時計回り方向へ回動操作されたとき、そ
の回動はピン28には伝達されない。同方向へ操作レバ
ー17が最大限回動操作されたとき、本体部29aの拡
幅部29bとは反対側の端部がピン28に至る。操作レ
バー17が中立位置から反時計回り方向へ回動操作され
たとき、その回動がピン28に伝達される。
【0042】従って、伝達切換え機構Zは、中立位置か
ら操作レバー17が時計回り方向へ回動された場合、第
1のシャットダンパ12のみの開閉位置を切り換えるべ
く、第1の回動伝達機構Xによる第1のシャットダンパ
12への回動伝達のみを許容する。また、伝達切換え機
構Zは、中立位置から操作レバー17が反時計回り方向
へ回動されると、第2のシャットダンパ14のみの開閉
位置を切り換えるべく、第2の回動伝達機構Yによる第
2のシャットダンパ14への回動伝達のみを許容する。
【0043】操作レバー17の支軸15には、四角板状
のストッパ33が回動不能に取付けられている。ストッ
パ33はばね材によって形成され、弾性を有している。
ストッパ33の先端には、下方へ突出する半球状の係合
突部34が形成されている。この係合突部34と対応す
るように、操作レバー17の上面には、所定角度毎に3
つの係合凹部35a,35b,35cが形成されてい
る。そして、操作レバー17が中立位置にあるとき、係
合突部34が中央の係合凹部35bに係合し、操作レバ
ー17が中立位置から所定角度回動されると、両側の係
合凹部35a,35cに係合突部34が係合するように
なっている。
【0044】図1及び図2に示すように、ベンチレーシ
ョンダクト4内における第1のシャットダンパ12の前
側には、左右一対の軸36によりレジスタ37が矢印C
方向への傾動可能に支持されている。レジスタ37の前
後両面は開口されており、前記内気及び外気が通過可能
となっている。レジスタ37内の前部には、左右方向へ
延びる複数枚の前部風向調節板38が互いに離間した状
態で形成されている。このため、軸36を中心としてレ
ジスタ37を矢印C方向へ傾動させることにより、前部
風向調節板38の傾きを変更して、同レジスタ37内を
通過する内気や外気の風向きを上下方向に調節すること
ができる。
【0045】レジスタ37内において、前部風向調節板
38の後側には、上下方向へ延びる多数枚(図1では1
枚のみ図示)の後部風向調節板39が互いに離間した状
態で配設されている。各後部風向調節板39は、軸40
によりレジスタ37に対し矢印D方向への回動可能に支
持されている。また、前記後部風向調節板39はロッド
41により相互に連結されており、1枚の後部風向調節
板39が回動されると、その回動がロッド41を介して
他の後部風向調節板39にも伝達され、その結果、全て
の後部風向調節板39が同一方向へ回動するようになっ
ている。このように、軸40を中心として各後部風向調
節板39を矢印D方向へ回動させることにより、後部風
向調節板39の向きを変更して、レジスタ37内を通過
する内気や外気の風向きを左右方向に調節することがで
きる。
【0046】次に、上記のように構成された本実施例の
作用及び効果について説明する。図1,図2及び図7
は、操作レバー17が中立位置にあるときの状態を示し
ている。この状態では、図7に示すストッパ33の係合
突部34が中央の係合凹部35bに係合している。この
係合により、操作レバー17が中立位置に係止され、回
動方向へのがたつきが抑制されている。
【0047】また、操作レバー17の歯24が反転部材
22の歯21に噛み合っておらず、第1のシャットダン
パ12と操作レバー17とは相互に連結されていない。
しかし、このとき、第1のシャットダンパ12はコイル
ばね20により下方へ付勢され、ベンチレーションダク
ト4の底壁との間に摩擦力が生じている。この摩擦力に
より、第1のシャットダンパ12は、図2に実線で示す
開放位置に保持されている。一方、図7に示すピン28
が溝部29の拡幅部29bに位置し、第2のシャットダ
ンパ14が図1において実線で示す閉塞位置に保持され
ている。
【0048】前記の状態では、ベンチレーションダクト
4内への外気の導入が遮断され、内気の導入が許容され
る。従って、内気のみがベンチレーションダクト4内の
内気循環通路Aを流通し、吹出し口8から吹き出す。
【0049】前記中立位置から、運転者等により操作レ
バー17に反時計回り方向への力が加えられると、スト
ッパ33のばね力に抗して操作レバー17が支軸15を
中心として同方向へ回動する。すると、係合突部34と
係合凹部35bとの係合が外れる。また、操作レバー1
7の回動にともない歯24も同方向へ回動する。このた
め、歯24は依然として反転部材22の歯21に噛み合
わない。従って、コイルばね20の付勢に基づく摩擦力
より、第1のシャットダンパ12は開放位置に保持され
続ける。
【0050】前記操作レバー17の回動操作にともない
溝部29も移動し、その拡幅部29bの内壁がピン28
に当接する。さらに操作レバー17が回動されると、ピ
ン28が操作レバー17に押されて図7の左方へ移動す
る。この移動はアーム26を介してシャフト25に伝達
され、同シャフト25及び第1の歯車31が時計回り方
向へ一体回動する。そして、操作レバー17が所定角度
回動されると、図8に示すように、係合突部34と係合
凹部35cとが係合する。
【0051】前記のように、ピン28の移動にともない
シャフト25が回動すると、その回動は第1の歯車3
1、第2の歯車32を介して第2のシャットダンパ14
の支軸13に伝達される。この回動伝達の際、シャフト
25(支軸11)の回動方向と支軸13の回動方向とが
両歯車31,32によって変更される。そして、第2の
歯車32の回動により、支軸13及び第2のシャットダ
ンパ14が同方向へ回動されて、図1において二点鎖線
で示す開放位置に切換えられる。
【0052】このように、操作レバー17が中立位置か
ら反時計回り方向へ回動されると、第1のシャットダン
パ12及び第2のシャットダンパ14がともに開放位置
となり、ベンチレーションダクト4内への内気及び外気
の導入がともに許容される。従って、内気と外気が混合
されてベンチレーションダクト4の吹出し口8から吹き
出す。
【0053】図8の状態から図7の状態へ戻すために、
操作レバー17が時計回り方向へ回動操作されると、ス
トッパ33の係合突部34と係合凹部35cとの係合が
外れる。また、操作レバー17の回動にともない歯24
も同方向へ回動するが、この歯24は反転部材22の歯
21には噛み合わない。このとき、第1のシャットダン
パ12にはコイルばね20の付勢力が加わっており、同
ダンパ12とベンチレーションダクト4との間に摩擦力
が発生しているので、第1のシャットダンパ12は開放
位置に保持される。
【0054】また、操作レバー17の回動にともない溝
部29も同方向へ回動する。このとき、溝部29におけ
る本体部29aと拡幅部29bとの境界部分29cがピ
ン28に当接する。このため、ピン28は拡幅部29b
内に収容されたまま、境界部分29cに押されながら操
作レバー17と一体となって移動する。
【0055】ピン28の移動により、シャフト25が反
時計回り方向へ回動される。この回動は第1の歯車31
及び第2の歯車32を介して支軸13に伝達され、第2
のシャットダンパ14が同方向へ回動されて図1に二点
鎖線で示す閉塞位置に切換えられる。このように、時計
回り方向への回動操作により、操作レバー17が図7の
中立位置へ戻される。
【0056】上記とは逆に、中立位置にある操作レバー
17に時計回り方向への力が加えられると、ストッパ3
3のばね力に抗して操作レバー17が支軸15を中心と
して同方向へ回動する。すると、係合突部34と係合凹
部35bとの係合が外れる。また、操作レバー17の回
動にともない歯24も同方向へ回動する。この回動によ
り歯24が反転部材22の歯21に噛み合い、操作レバ
ー17の回動方向とは反対方向へ反転部材22が回動す
る。反転部材22の回動は伝達部材18に伝達される。
この伝達により、伝達部材18は操作レバー17の回動
方向と同一方向へ回動する。伝達部材18の回動は、支
軸11を介し第1のシャットダンパ12に伝達される。
この伝達により、第1のシャットダンパ12はコイルば
ね20の付勢に基づく摩擦力に抗しながら、支軸11を
中心として回動する。
【0057】そして、操作レバー17が所定角度回動さ
れると、図9で示すように、係合突部34と係合凹部3
5aとが係合し、第1のシャットダンパ12が、図2に
おいて二点鎖線で示す閉塞位置へ切換えられる。
【0058】前記操作レバー17の回動操作にともない
溝部29も移動するが、この移動はピン28に伝達され
ない。このため、ピン28、アーム26、シャフト2
5、両歯車31,32は、操作レバー17が中立位置に
あるときと同じ状態のままである。すなわち、第2のシ
ャットダンパ14は閉塞位置に保持される。
【0059】従って、操作レバー17が中立位置から時
計回り方向へ回動されると、第1のシャットダンパ12
及び第2のシャットダンパ14がともに閉塞位置とな
り、ベンチレーションダクト4内への内気及び外気の導
入がともに遮断される。このため、内気及び外気はベン
チレーションダクト4の吹出し口8から吹き出さない。
【0060】前記図9の状態から図7の状態へ戻すため
に、操作レバー17が反時計回り方向へ回動操作される
と、ストッパ33の係合突部34と係合凹部35aとの
係合が外れる。操作レバー17の回動にともなう歯24
の回動は、反転部材22を介して伝達部材18に伝達さ
れる。この伝達により、伝達部材18は操作レバー17
の回動方向と同一方向(反時計回り方向)へ回動する。
伝達部材18の回動は、支軸11を介し第1のシャット
ダンパ12に伝達される。この伝達により、第1のシャ
ットダンパ12はコイルばね20の付勢に基づく摩擦力
に抗しながら、支軸11を中心として回動する。
【0061】そして、操作レバー17が所定角度回動さ
れると、図7で示すように、係合突部34と係合凹部3
5bとが係合し、第1のシャットダンパ12が、図2に
おいて実線で示す開放位置へ切換えられる。
【0062】前記操作レバー17の回動操作にともない
溝部29も移動するが、この移動はピン28に伝達され
ない。このため、ピン28、アーム26、シャフト2
5、両歯車31,32は、操作レバー17が中立位置に
あるときと同じ状態のままである。すなわち、第2のシ
ャットダンパ14はそれまでの位置(閉塞位置)に保持
される。
【0063】上述したように、本実施例では、第2のシ
ャットダンパ14の支軸13の軸線L2が、第1のシャ
ットダンパ12の支軸11の軸線L1や操作レバー17
の支軸15の軸線L3に対し交差していているにもかか
わらず、複数の操作レバーを用いずに、両シャットダン
パ12,14を回動させることができる。このため、操
作レバー17の数を増やす必要がなく、空調装置の設計
の自由度が増す。
【0064】また、操作レバー17の回動位置に応じ
て、第1のシャットダンパ12及び第2のシャットダン
パ14の各開閉を3通りの状態に切り換えることができ
る。つまり、図7に示すように、第1のシャットダンパ
12が開放位置を採り、かつ第2のシャットダンパ14
が閉塞位置を採るモードと、図8に示すように、両シャ
ットダンパ12,14がともに開放位置を採るモード
と、図9に示すように、両シャットダンパ12,14が
ともに閉塞位置を採るモードとの間で切り換えが可能と
なる。
【0065】ところで、操作レバー17が回動操作され
て伝達切換え機構Zが作動するときには、その回動が溝
部29、ピン28及びアーム26を介して、第2の回動
伝達機構Yのシャフト25に伝達される。このとき、仮
に、操作レバー17の支軸15を中心とする円弧状の溝
部29と、シャフト25を中心とするピン28の移動軌
跡との位置関係が常に同一であるとすると、設計された
とおりにピン28を移動させてシャフト25等を回動さ
せようとすると、各構成部品の寸法に高い精度が要求さ
れる。
【0066】しかし、本実施例では、アーム26のシャ
フト25に対する、操作レバー17の支軸15側への相
対移動が可能である。このため、前記の要求に満たない
構成部品が用いられ、製品間で、たとえ操作レバー17
の支軸15及び溝部29間の距離、シャフト25及びピ
ン28間の距離にばらつきがあったとしても、そのばら
つきが前記アーム26の相対移動により吸収される。
【0067】従って、操作レバー17が回動操作される
とピン28が確実に移動し、シャフト25が確実に回動
する。その結果、操作レバー17の回動操作に応じて第
2のシャットダンパ14を、確実かつ円滑に開閉させる
ことができる。
【0068】さらに、本実施例では、前述した以外にも
次に示す効果も奏する。一般に、車両においては、車体
の右側にステアリングホイールを設けた、いわゆる右ハ
ンドル仕様と、車体の左側にステアリングホイールを設
けた、いわゆる左ハンドル仕様とがある。
【0069】これらの2つの仕様に適用される空調装置
として、従来技術のタイプの開閉構造を採用しようとす
ると、その開閉構造の構成部品を仕様毎に専用のものを
用意する必要がある。これは、図10に示すように、第
2のシャットダンパ74の支軸77の軸線L2と、操作
レバー75の支軸78の軸線L3とが異なる平面上に位
置している。そして、操作レバー75の回動を第2のシ
ャットダンパ74に伝達するために、前後両アーム8
6,87、リンク88等からなるリンク機構を用いてい
る。このリンク機構はベンチレーションダクト71の上
面近傍や側面近傍に位置している。従って、このような
機構を有する開閉構造を前記両仕様に用い、しかも、そ
れらの仕様が左右対称の形状となるようにしようとする
と、上述したように、構成部品を仕様毎に専用のものを
用意しなけばならない。これに対し、本実施例では、図
3に示すように第2のシャットダンパ14の支軸13の
軸線L2と、操作レバー17の支軸15の軸線L3とが
同一平面上に位置している。そして、操作レバー17の
回動を第2のシャットダンパ14に伝達するために、第
1及び第2の歯車31,32よりなる歯車機構を用いて
いる。この歯車機構はベンチレーションダクト4の上面
近傍であって、その幅方向のほぼ中間位置に設けられて
いる。従って、このような機構を有する開閉構造をとも
に前記両仕様に用いれば、両仕様が左右対称の形状とな
る。このため、構成部品を共通化し、製造コストの低減
を図ることができる。
【0070】なお、本発明は前記実施例の構成に限定さ
れるものではなく、例えば、以下のように発明の趣旨か
ら逸脱しない範囲で任意に変更してもよい。 (1)前記実施例では、シャフト25の回転を支軸13
に伝達するために、歯車31,32を用いたが、これら
にかえてリンク機構を用いてもよい。
【0071】(2)前記実施例では、第1の回動伝達機
構Xとして伝達部材18や反転部材22を用いたが、こ
れらを第2の回動伝達機構Yと同様な構成に変更しても
よい。すなわち、操作レバー17の支軸15を中心とす
る円弧状の溝部を同操作レバー17に形成する。シャフ
ト25にアームを一体回動可能に、かつ操作レバー17
の支軸15側への相対移動に取付ける。アームの先端に
突起を設け、これを前記溝部内に移動可能に係入する。
このようにしても、前記実施例と同様の作用及び効果を
奏する。
【0072】(3)操作レバー17が中立位置から回動
操作されたときの両シャットダンパ12,14の開閉位
置を前記実施例と逆にしてもよい。すなわち、操作レバ
ー17が中立位置から時計回り方向へ回動操作されたと
きに、両シャットダンパ12,14がともに閉塞位置に
切換えられ、中立位置から反時計回り方向へ回動操作さ
れたときに、両シャットダンパ12,14がともに開放
位置に切換えられるようにしてもよい。
【0073】(4)前記実施例における溝部29は、操
作レバー17の厚さ方向に貫通していてもよい。 (5)本発明は、第2のシャットダンパ14の支軸13
の軸線L2が、第1のシャットダンパ12の支軸11の
軸線L1に直交したタイプの車両用ベンチレーションダ
クトの開閉構造に適用してもよい。
【0074】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、構
成部品に寸法ばらつきがあっても、軸線が互いに交差す
る支軸を有する2つのシャットダンパを、1つの操作レ
バーの操作によって確実に回動操作できるという優れた
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例の車両用ベンチレ
ーションダクトの開閉構造を示す側断面図である。
【図2】一実施例における開閉構造の平断面図である。
【図3】一実施例におけるベンチレーションダクトの斜
視図である。
【図4】図1の前半部分を拡大して示す部分側断面図で
ある。
【図5】一実施例における開閉構造の前半部分を示す部
分側断面図である。
【図6】図1の後半部分を拡大して示す部分側断面図で
ある。
【図7】一実施例において、操作レバーが中立位置にあ
るときの開閉構造下部の状態を示す説明図である。
【図8】一実施例において、操作レバーが中立位置から
反時計回り方向へ回動操作されたときの開閉構造下部の
状態を示す説明図である。
【図9】一実施例において、操作レバーが中立位置から
時計回り方向へ回動操作されたときの開閉構造下部の状
態を示す説明図である。
【図10】従来技術における車両用ベンチレーションダ
クトの開閉構造の側断面図である。
【図11】従来技術において、操作レバーが中立位置に
あるときの開閉構造下部の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
4…ベンチレーションダクト、11,13,15…支
軸、12…第1のシャットダンパ、14…第2のシャッ
トダンパ、17…操作レバー、25…シャフト、26…
アーム、28…ピン、29…溝部、A…内気循環通路、
B…外気導入通路、L1,L2,L3…軸線、X…第1
の回動伝達機構、Y…第2の回動伝達機構、Z…伝達切
換え機構

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内気循環通路(A)及び外気導入通路
    (B)を有する車両用ベンチレーションダクト(4)
    と、 前記ベンチレーションダクト(4)に支軸(11)によ
    り回動可能に設けられ、前記内気循環通路(A)を開く
    開放位置、及び同内気循環通路(A)を閉じる閉塞位置
    を選択的に採る第1のシャットダンパ(12)と、 前記ベンチレーションダクト(4)に支軸(13)によ
    り回動可能に設けられ、前記外気導入通路(B)を開く
    開放位置、及び同外気導入通路(B)を閉じる閉塞位置
    を選択的に採るとともに、前記支軸(13)の軸線(L
    2)が前記第1のシャットダンパ(12)の支軸(1
    1)の軸線(L1)に対し交差した第2のシャットダン
    パ(14)と、 前記ベンチレーションダクト(4)に支軸(15)によ
    り回動可能に設けられ、同支軸(15)の軸線(L3)
    が前記第1のシャットダンパ(12)の支軸(11)の
    軸線(L1)に平行な操作レバー(17)と、 前記操作レバー(17)及び第1のシャットダンパ(1
    2)間に設けられ、同操作レバー(17)の回動を、そ
    の回動方向を変更することなく前記第1のシャットダン
    パ(12)に伝達するための第1の回動伝達機構(X)
    と、 前記操作レバー(17)及び第2のシャットダンパ(1
    4)間に設けられるとともに、前記第1のシャットダン
    パ(12)の支軸(11)と同軸上に位置するシャフト
    (25)を備え、操作レバー(17)の回動を、その回
    動方向を変更しながら前記第2のシャットダンパ(1
    4)に伝達するための第2の回動伝達機構(Y)と、 前記操作レバー(17)が中立位置にあるとき、第1の
    シャットダンパ(12)及び第2のシャットダンパ(1
    4)のうちの一方を開放位置にし他方を閉塞位置にする
    とともに、前記中立位置から操作レバー(17)が所定
    方向へ回動されたとき、前記第1の回動伝達機構(X)
    による第1のシャットダンパ(12)への回動伝達のみ
    を許容し、前記中立位置から操作レバー(17)が前記
    所定方向とは反対方向へ回動されたとき、前記第2の回
    動伝達機構(Y)による第2のシャットダンパ(14)
    への回動伝達のみを許容する伝達切換え機構(Z)とを
    備えた車両用ベンチレーションダクトの開閉構造であっ
    て、 前記伝達切換え機構(Z)は、操作レバー(17)に形
    成され、かつ同操作レバー(17)の支軸(15)を中
    心とする円弧状の溝部(29)と、第1のシャットダン
    パ(12)の支軸(11)及び第2の回動伝達機構
    (Y)のシャフト(25)の少なくともいずれか一方に
    対し、一体回動可能に、かつ、前記操作レバー(17)
    の支軸(15)側への相対移動可能に取付けられたアー
    ム(26)と、同アーム(26)に設けられ、かつ前記
    溝部(29)内に移動可能に係入されたピン(28)と
    を備えていることを特徴とする車両用ベンチレーション
    ダクトの開閉構造。
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