JP2890590B2 - 画像形成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は複写機、プリンタ、プロッタなどに利用し得
る画像記録装置に関するものである。

［従来技術］ 従来、アパチャー付き電極に画像信号を印加すること
によりトナー粒子のアパチャー通過を制御して支持体上
に画像を得る画像記録装置は、特開昭62−248662号公
報、特開昭58−44457号公報、特開昭58−114974号公報
等で提案されている。これらの提案において、トナーを
アパチャー近傍に供給する手段として特開昭62−248662
号公報では、トナー担持ローラーの表面にトナーを担持
してローラの回転によってアパチャー近傍にトナーを搬
送する方式、特開昭58−44457号公報では、トナー搬送
体と制御電極の間に交番電界を印加しトナーをクラウド
状にして搬送する方式、特開昭58−114974号公報では、
空気流にトナー粒子を乗せて搬送する方式が提案されて
いた。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、前記従来の画像記録装置のようにトナ
ー粒子をアパチャー近傍に供給するのに担持ローラーを
使用したものは、トナーが担持ローラーに付着する力が
比較的大きい。そのため、トナーを担持ローラーから引
き剥しアパチャーを通過させるのに強電界が必要であ
り、そのため、高圧電源が必要となってしまう。また、
交番電界を利用するものは、そのために高圧交流電源を
必要とし、また、交番電界がトナーのアパチャー通過を
促す信号電界を乱すため、画像が不鮮明で装置が高価に
なるという欠点がある。空気流を利用するものは、空気
流を発生させるためにコンプレッサー等の装置を必要と
し、画像形成装置全体が複雑で高価になるという欠点が
あった。

本発明は上述した問題点を解決するためになされたも
のであり、高圧交流電源やコンプレッサーといった特別
の装置を必要とせずにアパチャー通過制御のしやすいト
ナー供給手段を用いることによって安価な画像形成装置
を提供することを目的としている。

［課題を解決するための手段］ この目的を達成するため、本発明の画像記録装置は、
アパチャー付き電極に画像信号を印加することにより、
トナー粒子のアパチャー通過を制御して支持体上に画像
を得る画像形成装置において、 その一部に複数の弾性部を有して、その各弾性部間に
トナーを担持するトナー担持体と、前記トナー担持体の
弾性部分を弾性変形させるためのトナー粒子離脱部材と
を備え、前記トナー粒子離脱部材が前記トナー担持体の
弾性部弾性変形させた後、前記トナー粒子を飛翔せる様
に構成している。

又、前記トナー担持体はブラシローラであることが望
ましい。

又、前記トナー粒子離脱部材がブレードであることが
望ましい。

［作用］ 上記の構成を有する本発明の画像形成装置によれば、
帯電されたトナーは、ブラシローラーによって帯電担持
されアパチャー対向部付近に搬送される。そこでブラシ
掻き部材によってブラシが掻かれると、帯電したトナー
は、ブラシの弾性によってはね上げられアパチャー近傍
でクラウド状になる。このとき画像信号に応じてアパチ
ャー付き電極に電圧を印加すると、クラウド状のトナー
は、印加された電極のアパチャーのみを通過し支持体上
に受けられる。その後、支持体上のトナー像は定着され
画像が完成される。

［実施例］ 以下本発明を具体化した一実施例を図面を参照して説
明する。

第２図は、本発明に用いられるアパチャー付き電極の
一例を示す斜視図及び一部断面図である。第２図におい
てアパチャー付き制御電極１は、絶縁層２を挟んで片面
に基準電極３、他の面に画素に対応するよう列状に区分
けされたセグメント電極４から構成されており、更に、
層を貫いてセグメント電極ごとにアパチャー５が形成さ
れている。

第１図は、上記アパチャー付き制御電極を用いて本発
明を具体化した一実施例を示す構成図である。第１図に
おいて、制御電極のセグメント電極側には0.5mm乃至数m
mの小さな間隙をもって支持体10を搬送するための対向
電極ローラー11が配置されている。又、支持体の排出先
には定着装置13が設けられている。

制御電極１の基準電極３側には、ブラシローラー20と
ブラシローラー20の軸と平行に配置された供給ローラー
23が、トナー22を蓄えたトナーケース21内に配設されて
いる。ブラシローラー20のブラシと供給ローラは互いに
接触している。

ブラシローラー20には、アパチャー面に回転する手前
の位置にブラシ掻きブレード24が接している。このブラ
シ掻きブレード24は、ブラシローラー20の軸よりも上方
の基準電極３より下方に延出しており、その下部はブラ
シローラー20のブラシ部分のほぼ中央部に接触してい
る。ブラシローラー20のブラシ部分は、アクリル、テフ
ロンといった弾性体で構成されている。ブラシの長さ
は、ほぼ1mm程度で、密度１インチ四方３万本程度に均
等に配置されている。

対向電極ローラー11は直流電源12に、セグメント電極
４は信号電圧印加回路６に、それぞれつながれ、基準電
極３、ブラシローラー芯25、トナーケース21は接地され
ている。

上述の様な構成において作用を以下に詳述する。

ブラシローラー20と供給ローラー23の回転により、ト
ナー22はブラシに擦られ摩擦帯電させられブラシに担持
される。トナー22はブラシローラー20の回転によって、
アパチャー付近に搬送される。そこでブラシローラー20
のブラシが、ブラシ掻きブレードに24によって掻かれる
と、帯電したトナー22はブラシの弾性によってはね上げ
られアパチャー近傍でクラウド状になる。

一方、紙等の画像を形成される支持体は、共にセグメ
ント電極４と対向電極ローラー11間を対向電極ローラー
11の回転によって搬送されながら、セグメント電極４に
印加される画像信号によって、トナー22を受けトナー像
を形成していく。

ここで対向電極ローラー11には、トナー22の帯電極性
とは逆の電圧が常に印加されているが、非画像部ではセ
グメント電極４は接地電位かもしくはトナー22の帯電極
性と同極性の電圧が印加されているので、トナー22はア
パチャーを通過せず、また画像部ではセグメント電極４
にトナー帯電極性と反対極性の電圧を印加して、その電
位勾配によってトナー22をアパチャー通過させ支持体面
にトナー22を与える。このようにして形成された支持体
上のトナー像は、支持体19と共に定着装置13を経ること
によって定着される。

トナー22はアパチャー入口付近にクラウド状で存在し
ているので、トナー担持体でトナー22を供給したときの
トナー担持体面とのファンデルワールス力等の付着力が
ないので、比較的低い電位勾配によってトナー22を支持
体側に引き出すことができる。またトナー22をクラウド
状に発生させるために交番電界を用いないので、トナー
22を引き出す電界が交番電界によって乱されることもな
い。

［発明の効果］ 以上詳述したことから明かなように、本発明によれば
高圧電源やコンプレッサ−等を必要とせず、安価な画像
形成装置を提供できる。又、画像を形成するための信号
電界を乱すこともなく、鮮明な画像を得ることができる
画像形成装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図から第２図までは本発明を具体化した実施例を示
すもので、第１図は、本発明を具体化した実施例の構成
図、第２図は本実施例に用いられるアパチャー付き電極
の一例を示す斜視図及び一部断面図である。 図中、１は制御電極,2は絶縁層、３は基準電極、４はセ
グメント電極、５はアパチャー、６は信号電圧印加回
路、10は支持体、11は対向電極ローラー、12は直流電
源、13は定着装置、20はブラシローラー、21はトナーケ
ース、22はトナー、23は供給ローラー、24はブレード、
25はブラシローラー芯、である。

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】アパチャー付き電極に画像信号を印加する
   ことによりトナー粒子のアパチャー通過を制御して支持
   体上に画像を得る画像形成装置において、 その一部に複数の弾性部を有して、その各弾性部間にト
   ナーを担持するトナー担持体と、 前記トナー担持体の弾性部分を弾性変形させるためのト
   ナー粒子離脱部材とを備え、 前記トナー粒子離脱部材が前記トナー担持体の弾性部弾
   性変形させた後、前記トナー粒子を飛翔せる様に構成し
   たことを特徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】前記トナー担持体はブラシローラであるこ
   とを特徴とする請求項１記載の画像形成装置。
3. 【請求項３】前記トナー粒子離脱部材がブレードである
   ことを特徴とする請求項１記載の画像形成装置。