JP2889374B2 - ソマトスタチン活性ポリペプチドを活性成分とする医薬組成物 - Google Patents

ソマトスタチン活性ポリペプチドを活性成分とする医薬組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は化学化合物及び前記化合物を含有する医薬及
び医薬組成物に関する。
ソマトスタチン(成長ホルモン放出抑制ホルモンGHRI
H及びソマトトロピン放出抑制因子)は長さが14個のア
ミノ酸残基であり、自然発生形においては3及び14での
位置のシステイン残基の間に通常内部ジスルフィド結合
を有するペプチドである。自然発生形は視床下部から単
離され得る。ソマトスタチンは合成によって製造され、
その場合は通常線状形である。臨床上、ソマトスタチン
は、循環成長ホルモンの高含量によって生じる先端巨大
疾患者の治療に用いられてきた。種々の研究が、ソマト
スタチンが膵臓分泌物、十二指腸分泌物及び胃の分泌物
の抑制における役割を有していることを示唆してきた
[例えばジゾネンコ(Sizonenko)、P.C.、Postgrad.Me
d.J.1978年、第54巻、追補1、91頁]。
H.アシュトン(Ashton)らにより[(Br.J.Clin.Phar
mac.)、1976年、3巻、523頁]250乃至375μgのソマ
トスタチンの注入により心臓において1分間当たり約10
心摶の心摶数の減少を生じ得ることが示された。
L.イバーソン(Iverson)らによる(ネーチャー、197
8年、273巻、161頁)イン・ヒドロの研究では、ラット
の脳において、ソマトスタチンは神経伝達物質又はモデ
ュレーターとして作用することが示唆された。
P.E.リンス(Lins)らにより、ソマトスタチンは尿の
カルシウムの排出を減少させそして抑制を促進させ得る
ことが示唆された(ランセット、1978年、2巻、687
頁)。
他の研究者らは、ソマトスタチンがいくつかの細胞タ
イプにおいて、グアニル酸シクラーゼを活性化すること
によって細胞内cGMP濃度を増加させることを見出だし
た。細胞内cGMPの作用は完全には知られていないが、細
胞内カルシウム値に拮抗し得るか又はカルシウム活性化
細胞経路を阻止し得ることが示唆されていた。
ソマトスタチンは血糖値及び凝固に効果を有すること
[それぞれ、J.E.ゲリッシュ(Gerish)、Archs.inter
n.Med.、1977年、137巻、659頁及びG.M.ベセル(Besse
r)ら、ランセット、1975年、1巻、1166頁]及び又、
非悪性インスリノーマのような膵臓疾患[S.E.クリステ
ンセン(Christensen)ら、ランセット、1975年、1
巻、1426頁]及び膵炎に効果を有すること[B.リンバー
グ(Limberg)及びB.コマレル(Kommerell)にるNew En
gl.J.Med.、1980年、303巻、284頁]が示された。
ソマトスタチンの作用持続時間は非常に短い。従っ
て、ソマトスタチンの阻止効果をより特定化すると同時
にソマトスタチンの活性を長くする類似物質を製造する
ための多くの研究が行われた。
そのような類似物質の例が米国特許第4728638号[バ
ウエル(Bauer)ら]及び西独特許第3424279号(サン
ド)に開示されている。前記特許には、成長ホルモンの
過剰分泌に関係した病因の疾患の治療に前記化合物が有
用であろうということ及びそれらは、例えば乾癬のよう
な皮膚病及びアルツハイマー型老人性痴呆と同様に急性
膵炎のような胃腸疾患を治療するのに用いられ得ること
が示唆されている。
本発明者らはソマトスタチン活性ポリペプチドが、メ
サンギアル、(mesangial)細胞及び、アンジオテンシ
ン及び/又は酸素遊離基に感受性のある他の収縮細胞の
病的収縮を防止又は後退させ得ること、、そしてそのよ
うな収縮に関連する病気及び機能不全を治療するか又は
防止するのに用いられ得ることを見出だした。
メサンギアル細胞収縮により生じる病気及び機能不全
は、ショック(体液喪失性、心臓性、敗血症)のような
血液循環運動の変化又は腎臓虚血により、そして急性膵
炎により生じる急性腎臓疾患を含む。そのような急性腎
臓機能不全は当然、レペルフュージュン(reperfusio
n)虚血が機能不全の原因となり得る移植された腎臓に
関して起こる。
急性膵炎の患者は、しばしば、その原因が、血管収縮
及び腎臓損傷を生じるアンジオテンシンII及び/又はパ
ーオキサイドのような反応性酸素種の循環値によりもた
らされる急性腎臓機能不全の付加的症状を示す。
アミノグルコシドやサイロスポリンのような多くの免
疫反応抑制剤及び細胞毒性薬の腎毒性的作用及び重金属
及び放射性造影剤の腎毒性的作用も又ソマトスタチンの
投与により減少され得る。
研究により糸球体腎炎のある形態がメサンギアル収縮
により生じ、これらの疾患が本発明に従って治療され得
る。
「ソマトスタチン活性ポリペプチド」という用語は、
ソマトスタチン様活性を示すことを要件とする、動物種
類由来(例えば、牛、豚等)にかかわらず自然発生的ソ
マトスタチン、これらのソマトスタチンのフラグメン
ト、組替えにより製造したソマトスタチン及び部位変異
ペプタイドを含むそのフラグメント、化学的に合成した
類似物質、先端を切り取った類似物質及び/又は形成さ
れるポリペプチドの塩及び錯塩と同様に修飾類似物質を
包含すると解釈すべきである。
「ソマトスタチン活性」又は「ソマトスタチン様活
性」の用語は、ソマトスタチンの主な薬理学的特性を広
く示す化合物を包含するが必ずしもソマトスタチンのす
べての特性を示すものではない。又、これらの特性の各
々が天然ソマトスタチンが示すのと同程度を示す必要は
ない。それらは主に、アンギオテンシンII及び/又は酸
素遊離基により生じる細胞収縮を防止する特性を示すべ
きである。
ソマトスタチン様活性を有する化合物の例は、自然発
生ソマトスタチン及び本明細書に組み入れられる米国特
許第4728638号及び西独特許第3424279号に開示されたソ
マトスタチン類似物質を包含する。好ましい類似物質
は、慢性間接リュマチの治療に用いられてきたオクタペ
プチドであるサンドスタチンである。
本発明はメサンギアル細胞及びアンジオテンシンII及
び/又は酸素遊離基に感受性のある収縮細胞の病理学的
収縮に関連する疾患及び機能不全の防止又は治療に用い
られる、1種以上のソマトスタチン活性ペプチドを活性
成分として含有する薬理学的組成物も包含する。
本発明は、又、そのような薬理学的組成物を製造する
ためのソマトスタチン活性ポリペプチドの使用も包含す
る。
前記組成物は経口的、直腸、鼻腔内、経皮的及び非経
口的に投与され、非経口的投与が好ましい。提示される
用量は1投与量当たり活性物質として1乃至500mg、好
ましくは20乃至250mgであり、点滴又は注射には低投与
量が適しており、他の形態の投与ではより高投与量が適
している。静脈投与での推奨する用量は10乃至150μg/k
g/日、好ましくは15乃至70μg/kg/日である。例えば、
点滴により、活性物質が徐々に投与される場合、投与割
合は好ましくは1乃至15μg/kg/時間、より好ましくは
1.5乃至7μg/kg/時間である。徐放性経口形態では望ま
しくはおおよそこの用量割合で活性物質を放出すべきで
ある。
投与に適した形態は、錠剤、カプセル、坐剤、溶液、
シロップ、乳剤、エアロゾル及び分散性粉剤を包含す
る。適した錠剤は、例えば活性物質(1種又は複数種)
を例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又は乳糖
のような不活性希釈剤、コーンスターチ又はアルギン酸
のような崩壊剤、澱粉又はゼラチンのような結合剤、ス
テアリン酸マグネシウム又はタルクのような粘滑剤及び
/又はカルボキシポリメチレン、カルボキシメチルセル
ロース、セルロースアセテートフタレート又はポリ酢酸
ビニルのような徐放を達成するための物質のような公知
の補助剤と混合することにより製造される。錠剤も又、
いくつかの層から成り得る。
被覆錠は、錠剤と同様にして製造されるコアを、錠剤
被覆に従来用いている物質、例えば、コリドン又はシュ
ラック、アラビアゴム、タルク、二酸化チタン又は糖を
被覆することにより同様に製造され得る。徐法を達成す
るために又は過敏症を防ぐため、コアも又、いくつかの
層から成り得る。同様に、錠剤被覆も又、徐放性を達成
するために錠剤用の上記の賦形剤を用いていくつかの層
になし得る。
胃酸により活性ポリペプチドの分解を防ぐために、錠
剤は、胃中のpHで溶解せず、脹のpH、例えばpH6.0以上
のpHで溶解する腸溶コーティングにより与えられる。適
したコーティング物質はオイドラジット(Eudragit)
[ローム(Rohm),ダルムスタット(Darmstadt)]の
ようなポリメチルメタクリレートを含む。
本発明による活性物質又は活性物質の組み合わせのシ
ロップは、サッカリン、チクロ、グリセリン又は砂糖の
ような甘味剤及び、風味増大物質、バニリン又はオレン
ジ抽出物のような風味剤を付加的に含有し得る。シロッ
プは又、懸濁補助剤、カルボキシメチルセルロースナト
リウムのような増粘剤又は、例えばエチレンオキシドと
脂肪アルコールの縮合物質のような湿潤剤又はp−ヒド
ロキシベンゾエートのような保存剤を含有し得る。
点滴用又は注射用溶液は、p−ヒドロキシベンゾエー
トのような保存剤、エチレンジアミン四酢酸のアルカリ
金属塩のような安定剤を添加するような従来方法で調製
され、その後、点滴容器、注射バイアル又はアンプルに
移され得る。その代わりとして、注射用化合物は他の成
分と共に又は他の成分なしに凍結し、用いるときに適し
た緩衝液又は蒸留水に溶解してもよい。ボーラス(Bolu
s)静脈注射が供給される。
活性物質および活性物質の組み合わせを含有するカプ
セルは、例えば、活性物質を乳糖又はソルビトールのよ
うな不活性賦形剤と混合し、これをゼラチンカプセルに
包封することにより製造される。
適した坐剤は、例えば、中性脂肪又はポリエチレング
リコール又はそれらの誘導体のようなこの目的に合う担
体物質と混合することにより製造される。
前記化合物は、米国特許第377919号及びK.R.シドマン
(Sidman)ら[J.Memrane Sci.、1980年、7巻、277−2
91頁]にそれぞれ記載されているような、ポリラクチド
又はグルタミン酸系共重合体と混合し、注入可能な支持
された放出デリバリーシステムを与える。
本発明はさらにメサンギアル細胞又は、アンジオテン
シンII及び/又は酸素遊離基感受性の他の収縮細胞の病
理的収縮に関連する疾患又は機能不全を患う又はその危
険があるヒト又は動物にソマトスタチン活性ペプチドの
有効量を投与する治療又は予防の方法を包含する。
腎臓状態を調べるのに用いられる多くの要素の1つは
腎糸球体濾過(GF)及び限外濾過関連指数(Kf)であ
る。この指数も又、腎糸球体濾過率及び濾過表面積に依
存する。表面の大きさは、種々の要素により支配される
が、最も重要な1つは腎糸球体毛細管係蹄間に位置する
メサンギアル細胞の収縮又は弛緩の程度である。前記細
胞は異なる刺激に応答して収縮又は弛緩の特性を有し、
それによりGFを変化させる。
下記に、培養のメサンギアル細胞において行った研究
データーを示す。細胞表面積(CSA)は収縮及び弛緩の
評価として用いた。CSAの変化は必ずしも収縮又は弛緩
に関するわけではない。その変化は、例えば一般的収縮
に関するものではなく、二次元の細胞組織の単なる変化
であり得る。しかし、CSAの変化が収縮及び/又は弛緩
に関すると一般に考えられている。このことは種々の方
法で確かめられている。CSAの変化は、収縮作用の生物
学的原因であるミオシンの軽鎖中のフォスフォリル化の
増加と一致する。細胞培養基質の変化は細胞組織、応答
及び培養基質の間に関係があることを示す。さらに、メ
タンギアル細胞のそばの腎糸球体のような、より複雑な
構造の研究により、細胞での収縮/弛緩現象及び腎糸球
体値の間の明らかな相関関係が示された。最終的に、多
くの場合、メタンギアル細胞の収縮及び弛緩の作用は、
生体内の腎糸球体濾過の変化と密接に相関関係づけられ
た。
本発明者らは、培養におけるラットのメサンギアル細
胞でのアンジオテンシンIIの収縮作用を完全に防ぐこと
ができることを見出だした。収縮作用の防止は、ソマト
スタチンの高濃度でのみ起こるのではなく、10-8Mの程
度の低濃度でも起こり、このことは、前記細胞タイプに
対するソマトスタチンの役割は、薬理学的性質のみでは
なく、生理学的重要性をも有していることを示唆してい
る。さらに、メサンギアル細胞が過酸化水素(反応性酸
素種を与える)のような、全く異なる刺激により、収縮
されるとき、ソマトスタチンは、前記物質の収縮作用を
防ぐのに同等に有効であることが証明された。
本発明者らは、ソマトスタチンは、メサンギアル細胞
をソマトスタチンで予め投与するときにアンジオテンシ
ンII又は過酸化水素により引き起こされた細胞収縮を防
ぐ能力を有するのみでなく、アンジオテンシンII又は過
酸化水素で細胞を予めインキュベーションした後にソマ
トスタチンを添加する場合も収縮をなくすことを見出だ
した。このことは、ソマトスタチンが前−収縮された細
胞において、収縮作用をなくすのに有効であることを示
唆するので非常に重要な発見である。
2つのタイプの生理病学的結果を示す。第一に、アン
ジオテンシンIIは、末梢血管抵抗及びアルドステロン合
成の内因性抑制物質である。この点において、動脈圧の
重要な抑制物質である。さらに、最近、特定の臓器レベ
ルでの局所血液流れの抑制における、レンニン−アンジ
オテンシン系の重要性が明確に示された。このことは非
常に重要で、腎臓レベルで、その場で生じたアンジオテ
ンシンIIが腎臓血液流れ及びGFを変化させることがで
き、そしてそれらを減少させることができることが知ら
れている。GFは、その作用を防ぐ保障機構があるので、
通常、アンジオテンシンIIの存在で非常に低下する。し
かし、プロスタグランジン合成の阻止又は免疫性又は毒
性刺激の存在のような他のあり得る変化の存在で、アン
ジオテンシンIIは腎糸球体濾過を非常に減少させる。こ
のことは、細胞外の容量の枯渇の状況下においてとくに
重要であることがわかった。この状況で特に腎臓の生理
学的応答は、レンニン生成刺激であり、その次に起こる
アンジオテンシンIIの合成の増加を伴う。これらの状況
で、特別の刺激が腎臓機能の低化を起こし得る。そのよ
うな腎臓の急性の機能不全は主に容量の枯渇に関連す
る。これらの状況下で、メサンギアル細胞レベルでのア
ンジオテンシンIIの拮抗作用は、腎臓の劣化が起こらな
いので特に有益である。
遊離基の場合、腎糸球体の機能における変化が遊離基
との関係でおこるという状況は異なるが、アンジオテン
シンIIに対する考察と同様である。あるタイプの糸球体
炎又はある腎毒性剤のような特定の腎臓病理学に関連す
る糸球体濾過の減少において、遊離基が介在しているよ
うである。そのうえに、他の虚血のように腎臓の虚血の
場合、少なくとも部分的に腎臓の損傷の原因になる遊離
基の生成の増加が生じることが示唆されている。本発明
者らの研究では、それにより遊離基が腎糸球体濾過の減
少を促す1つの機構はメサンギアル細胞の収縮による。
しかし、ソマトスタチンは前記細胞における遊離基の収
縮作用を防ぐ。
全体として、これらの作用を考えると、ソマトスタチ
ンは、レンニン−アンジオテンシン系の第二の活性を有
する、血液量の重大な枯渇によりそして毒性の遊離基の
生成増加により特徴づけられる状況において有用である
ことが結論づけられる。レンニン−アンジオテンシン−
アルドステロン系の活性化の現象及び遊離基の生成の増
加が生理病理学的に意味がある重要な状態が膵炎であ
る。ヒト及び実験的水炎は種々の生理学的変化を伴う膵
臓組織の壊死及び炎症により特徴づけられる。これらは
次に続くレンニン−アンジオテンシン系の活性を伴う血
管内容量の枯渇及び恐らく遊離基の過剰生成の結果であ
る。全身性酸化現象の産出の増加を含む。これらの状況
下では、膵炎患者は全くしばしば腎臓機能不全を多かれ
少なかれ有している。アンジオテンシンII及び遊離基の
メサンギアル細胞レベルでの収縮作用を妨げるソマトス
タチンでの治療がGFの減少を防ぐことにおいて有効性を
証明し、それによって、前記患者の回復を改善する。
臨床的見地から、これらの結果の最も重大な面の1つ
は、アンジオテンシンII及び過酸化水素の収縮作用を防
ぎそしてなくすソマトスタチンの能力である。これは、
予防薬及び治療剤の両方としてソマトスタチンが用いら
れ、この状態が見込まれる場合の腎臓の損傷の出現を防
ぐのを可能にするだけでなく、先の介入の場合にこの状
態を治療することも可能にすることを意味する。膵炎の
場合に、本発明者らの結果は、腎臓の機能不全の危険の
注意深い基準の確立した後又はその早期段階でそれを検
知した後でさえ、ソマトスタチンの投与が患者にとって
有利であることを証明し、腎臓合併症を防ぐということ
を示唆する。
メサンギア細胞の収縮をなくすソマトスタチンの能力
によって、その使用が移植用の腎臓の防御装置にまで及
ぶであろうことが示唆される。
本発明を実験例により又、本発明に従って製造される
医薬組成物の限定されない実施例により述べる。
図面において、実験データーを、第1図乃至第8図で
グラフで示し、データーが得られた顕微鏡写真の例を第
9乃至第12図に示した。
物質と方法 糸球体単離後、異なる篩分け[R.P.ミスラ(Misr
a)、Am.J.Clin.Pathol.、1972年、58巻、135−139頁]
及びウイスターラットからの腎臓組織のコラゲナーゼ消
化によりメサンギアル細胞を得た。この細胞表面積(CS
A)をデジタル式面積計を用いて測定した。
収縮を防ぐソマトスタチンの能力に関する実験で、ア
ンジオテンシンII(10-8M)又は過酸化水素(10-4M)を
添加する前にメサンギアル細胞をソマトスタチンと10-6
M又は10-8Mの濃度で10分間、インキュベートした。
収縮をなくすソマトスタチンの能力に関する実験にお
いて、メサンギアル細胞を、ソマトスタチンを10-6M又
は10-8Mの濃度で前記細胞に添加する前に、アンジオテ
ンシンII又は過酸化水素と一緒に(上記の濃度で)イン
キュベートした。
すべてのこれらの実験の中で、対照細胞は、緩衝液へ
の、ソマトスタチン、アンジオテンシンII又は過酸化水
素の添加がなかった。
顕微鏡写真を異なる時間に撮り、CSAを測定した。各
実験を3回繰り返し、各実験の各部分にて全部で8−15
細胞を測定した。その結果を最初のCSAに対する増加又
は減少を百分率で表し、2をかけた。
結果 1.収縮を誘因するアンジオテンシンIIの防止及び反転
(reversal) 第1図は、培養のメサンギアルラット細胞における10
-6Mの濃度でのソマトスタチンの結果を示す。この細胞
タイプのCSAにおけるこの物質の単離は有意な効果を示
さなかった。一方、アンジオテンシンは30分間のインキ
ュベーションの後にCSAを有意に減少することができ
た。ソマトスタチンとの10分間の予備インキュベーショ
ンは、メサンギアル細胞におけるアンジオテンシンの収
縮作用を完全に阻止した。第2図は、ソマトスタチンの
用量を100倍減少させて10-8にしたときに同じ効果を表
することを示す。
第3図は、10-6の濃度でソマトスタチンの添加が、ア
ンジオテンシンの添加の30分後に、インキュベーション
媒体に添加されたにもかかわらず、アンジオテンシンの
収縮作用をなくすことを示している。対照細胞のCSAに
おいて又はソマトスタチンを用いた単離においてインキ
ュベートしたCSAの有意な変化は見られなかった。第3
図は60分間持続するアンジオテンシンにより引き起こさ
れる収縮を示す。
第4図はソマトスタチンの濃度を100倍減少させて10
-8Mにしたものは10-6Mでの濃度と全く同じ効果を生じる
ことを示す。
2.収縮を引き起こす過酸化水素の防止及び反転 過酸化水素は用いる濃度でCSAの有意の減少を引き起
こした。10-6M(第5図)又は10-8(第6図)の濃度で
のソマトスタチンでの予備インキュベーションによりこ
の効果を防止した。両方の実験により、ソマトスタチン
そのものは対照に比較して有意なCSAの変化をもたらさ
なかった。
メサンギアル細胞における過酸化水素の収縮作用の反
転は両濃度でソマトスタチンで起こった。第7図は、細
胞培養に過酸化水素を添加した30分後に10-6Mのソマト
スタチンの添加による効果を示す。さらに30分後CSAが
正常にもどることがわかるであろう。過酸化水素で処理
した、しかし、ソマトスタチンがない細胞は収縮状態の
ままであった。10-8Mの濃度でのソマトスタチンを用い
て同じ効果が表された(第8図)。両方の場合、ソマト
スタチンを処理していない細胞に添加するとき、ソマト
スタチンは有為にCSAの変化をもたらさず、一方、過酸
化水素のみで処理した細胞において過酸化水素は持続す
る収縮を引き起こした。
第9A、B及びC図は、t=0、t=30及びt=60分で
のそれぞれ対照群のメサンギアル細胞の顕微鏡写真を示
す。細胞は形において、ほとんど変化の徴候を示さなか
ったことがわかる。
第10A、B及びC図は、過酸化水素で処理したメサン
ギアル細胞の顕微鏡写真を示す。それぞれt=0、t=
30及びt=60分での細胞を示す。例えば、矢印で印した
ところは細胞が有意に収縮したことが分かる。
第10図と違い、第11図は過酸化水素で処理し、そのt
=30分後、ソマトスタチンで処理した、メサンギアル細
胞の顕微鏡写真である。第11A、B及びC図はそれぞれ
t=0、t=30及びt=60分で撮つた。細胞は、例えば
矢印の細胞は、過酸化水素の作用下、t=0及びt=30
の間で収縮することが分かる。t=30でソマトスタチン
が添加され、細胞はt=60分までおおよそそれらの元の
大きさに弛緩する。
第10及び11図のような図は第7図及び第8図用のデー
ターを与えるために用いられたことに注意すべきであ
る。
第12A及びB図は、第1図及び第2図に関して記載し
たようにアンジオテンシンIIの添加の前にソマトスタチ
ンで予備処理した細胞の顕微鏡写真を示す。これらの細
胞の大きさに実質的な変化がないことがわかる。
実施例 体重約80kgの人にソマトスタチン3.0mgを一日用量と
して与えた。ソマトスタチンはボーラス静注用の滅菌水
性媒体約2ml中に供給され得る。その代わりとして、凍
結した形でリン酸緩衝液塩のような認容できる緩衝液塩
を用いて又は用いずに再懸濁用の滅菌媒体のバイアルと
共に供給され得る。ソマトスタチンは又、点滴用の滅菌
水性溶液としても供給され得る。そのような点滴の投与
は1日、4時間乃至24時間与えられ、臨床上の反応の目
的として治療を維持する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 38/31 CA(STN) MEDLINE(STN) BIOTECHABS(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1種以上のソマトスタチン活性ポリペプチ
    ドを活性成分として含有する、メサンギアル(mesangia
    l)細胞、及びアンジオテンシンII及び/又は酸素遊離
    基に感受性の他の収縮細胞の病理的収縮に関連する疾患
    及び機能不全の予防用又は治療用医薬組成物。
  2. 【請求項2】前記疾患が腎機能不全である、請求項1に
    記載の医薬組成物。
  3. 【請求項3】前記腎機能不全が、血液循環運動の変化、
    腎虚血又は免疫反応抑制剤及び/又は細胞毒性薬により
    生じる、請求項2に記載の医薬組成物。
  4. 【請求項4】ソマトスタチン活性ポリペプチドは自然の
    又は組替えのソマトスタチン又はそれらの活性フラグメ
    ント及び/又はそれらの塩又は錯塩である、請求項1乃
    至3のいずれか1請求項に記載の医薬組成物。
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