JP2889271B2 - 排熱回収ボイラ装置 - Google Patents
排熱回収ボイラ装置Info
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- JP2889271B2 JP2889271B2 JP1097460A JP9746089A JP2889271B2 JP 2889271 B2 JP2889271 B2 JP 2889271B2 JP 1097460 A JP1097460 A JP 1097460A JP 9746089 A JP9746089 A JP 9746089A JP 2889271 B2 JP2889271 B2 JP 2889271B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は排熱回収ボイラ等の排熱回収ボイラ装置に係
り、特に蒸気ドラムの支持強度を高めるのに好適な蒸気
ドラムの支持構造に関する。
り、特に蒸気ドラムの支持強度を高めるのに好適な蒸気
ドラムの支持構造に関する。
[従来の技術] 急増する電力需要に応えるために大容量の火力発電所
が建設されているが、これらの火力発電用ボイラは部分
負荷時においても高い発電効率を得るために変圧運転を
行なうことが要求されている。
が建設されているが、これらの火力発電用ボイラは部分
負荷時においても高い発電効率を得るために変圧運転を
行なうことが要求されている。
これは最近の電力需要の特徴として、原子力発電の伸
びと共に、負荷の最大と最小の差も増大し、火力発電用
ボイラはペースロード用から負荷調整用へと移行する傾
向にあるからである。
びと共に、負荷の最大と最小の差も増大し、火力発電用
ボイラはペースロード用から負荷調整用へと移行する傾
向にあるからである。
つまり、火力発電用ボイラを負荷調整用として運転す
る場合、ボイラ負荷を常に全負荷で運転されるものは少
なく、負荷を75%負荷、50%負荷、25%負荷へと負荷を
上げ、下げして運転したり、運転を停止するなど、いわ
ゆる毎日起動停止(Daily Start Stop以下単にDSSとい
う)運転などを行なつて中間負荷を担い、このDSS運転
によつて電力需要の多い昼間のみ運転し、夜間は運転を
停止して発電効率を向上させるのである。
る場合、ボイラ負荷を常に全負荷で運転されるものは少
なく、負荷を75%負荷、50%負荷、25%負荷へと負荷を
上げ、下げして運転したり、運転を停止するなど、いわ
ゆる毎日起動停止(Daily Start Stop以下単にDSSとい
う)運転などを行なつて中間負荷を担い、このDSS運転
によつて電力需要の多い昼間のみ運転し、夜間は運転を
停止して発電効率を向上させるのである。
例えば高効率発電の一環として、最近コンバインドガ
スタービンプラントが注目されている。このコンバイン
ドガスタービンプラントは、まずガスタービンによる発
電を行なうと共に、ガスタービンから排出される排ガス
中の排熱を排熱回収ボイラによつて熱回収し、この排熱
回収ボイラで発生した蒸気によつて蒸気タービンを作動
させて発電するものである。
スタービンプラントが注目されている。このコンバイン
ドガスタービンプラントは、まずガスタービンによる発
電を行なうと共に、ガスタービンから排出される排ガス
中の排熱を排熱回収ボイラによつて熱回収し、この排熱
回収ボイラで発生した蒸気によつて蒸気タービンを作動
させて発電するものである。
この様にコンバインドガスタービンプラントはガスタ
ービンによる発電と、蒸気タービンによる発電を同時に
行なうために発電効率が高いうえ、ガスタービンの特性
である負荷応答性に優れ、このために急激な電力需要の
上昇、下降にも十分対応でき、負荷追従性にも優れてお
り、DSS運転を行なうには好都合である。
ービンによる発電と、蒸気タービンによる発電を同時に
行なうために発電効率が高いうえ、ガスタービンの特性
である負荷応答性に優れ、このために急激な電力需要の
上昇、下降にも十分対応でき、負荷追従性にも優れてお
り、DSS運転を行なうには好都合である。
第8図は従来のコンバインドガスタービンプラントの
概略系統図である。
概略系統図である。
第8図において、空気供給管1からの燃焼用空気Aと
燃料供給管2からの燃料Fを燃焼器3で混合して燃焼さ
せ、その燃焼ガスでガスタービン4を回転させガスター
ビン4による発電を行なう。ガスタービン4を回転させ
た排ガスGは排熱回収ボイラ5の排ガス通路6へ導入さ
れる。この排ガス通路6には下流側から上流側へ低圧節
炭器7、低圧蒸発器8および低圧蒸気ドラム9からなる
低圧ボイラ10と、高圧節炭器11、高圧蒸発器12、高圧蒸
気ドラム13および過熱器14からなる高圧ボイラ15が配置
されている。
燃料供給管2からの燃料Fを燃焼器3で混合して燃焼さ
せ、その燃焼ガスでガスタービン4を回転させガスター
ビン4による発電を行なう。ガスタービン4を回転させ
た排ガスGは排熱回収ボイラ5の排ガス通路6へ導入さ
れる。この排ガス通路6には下流側から上流側へ低圧節
炭器7、低圧蒸発器8および低圧蒸気ドラム9からなる
低圧ボイラ10と、高圧節炭器11、高圧蒸発器12、高圧蒸
気ドラム13および過熱器14からなる高圧ボイラ15が配置
されている。
一方、被加熱流体である給水WFは給水ポンプ16より給
水管17を経て低圧節炭器7に供給され、所定の温度まで
に予熱された後、低圧ドラム用給水管18を通り低圧蒸気
ドラム9に給水される。
水管17を経て低圧節炭器7に供給され、所定の温度まで
に予熱された後、低圧ドラム用給水管18を通り低圧蒸気
ドラム9に給水される。
低圧蒸気ドラム9に供給された給水WFは、低圧蒸気ド
ラム9の低圧降水管19を経て低圧蒸気器8、低圧蒸気ド
ラム9の順で自然循環または強制循環され、その間に加
熱されて低圧蒸気ドラム9内で水と蒸気に分離された
後、水は再び降水管19、低圧蒸発器8および低圧蒸気ド
ラム9へと再循環されるが、蒸気は低圧主蒸気管20より
蒸気タービン21へ供給される。
ラム9の低圧降水管19を経て低圧蒸気器8、低圧蒸気ド
ラム9の順で自然循環または強制循環され、その間に加
熱されて低圧蒸気ドラム9内で水と蒸気に分離された
後、水は再び降水管19、低圧蒸発器8および低圧蒸気ド
ラム9へと再循環されるが、蒸気は低圧主蒸気管20より
蒸気タービン21へ供給される。
一方、低圧節炭器7の出口で分流された高温水WRの一
部はボイラ移送ポンプ22より高圧給水管23を経て高圧節
炭器11に供給され、所定の温度まで予熱された後、高圧
ドラム用給水管24を通り高圧蒸気ドラム13に供給され
る。
部はボイラ移送ポンプ22より高圧給水管23を経て高圧節
炭器11に供給され、所定の温度まで予熱された後、高圧
ドラム用給水管24を通り高圧蒸気ドラム13に供給され
る。
高圧蒸気ドラム13に供給された高温水WRは低圧ボイラ
10と同様に高圧蒸気ドラム13の高圧降水管25を経て高圧
蒸発器12、高圧蒸気ドラム13の順で循環し、高圧蒸気ド
ラム13内で分離された蒸気はドラム蒸気出口管26を経て
加熱器14へ送られ、ここでさらに昇温された後、高圧主
蒸気管27より蒸気タービン21へ供給され、蒸気タービン
21による発電を行なう。
10と同様に高圧蒸気ドラム13の高圧降水管25を経て高圧
蒸発器12、高圧蒸気ドラム13の順で循環し、高圧蒸気ド
ラム13内で分離された蒸気はドラム蒸気出口管26を経て
加熱器14へ送られ、ここでさらに昇温された後、高圧主
蒸気管27より蒸気タービン21へ供給され、蒸気タービン
21による発電を行なう。
なお、高圧蒸気ドラム13で分離された水は、高圧降水
管25、高圧蒸発器12、高圧蒸気ドラム13へと再循環され
る。
管25、高圧蒸発器12、高圧蒸気ドラム13へと再循環され
る。
そして、高圧蒸気ドラム13および低圧蒸気ドラム9の
給水レベルはそれぞれ高圧ドラム給水弁28、低圧ドラム
給水弁29を操作して給水量が制御される。
給水レベルはそれぞれ高圧ドラム給水弁28、低圧ドラム
給水弁29を操作して給水量が制御される。
他方、蒸気タービン21で蒸気タービン21を回転させた
蒸気は復水器30で水となり、給水ポンプ16より再び排熱
回収ボイラ5へ給水される。この給水管17の給水WFは約
34℃と低温であるために、そのままの給水温度で低圧節
炭器7へ給水されると低圧節炭器7で低温腐食が発生す
るので、低温腐食がおこらない所定の温度まで給水温度
を昇温させて、低圧節炭器7へ給水する必要がある。
蒸気は復水器30で水となり、給水ポンプ16より再び排熱
回収ボイラ5へ給水される。この給水管17の給水WFは約
34℃と低温であるために、そのままの給水温度で低圧節
炭器7へ給水されると低圧節炭器7で低温腐食が発生す
るので、低温腐食がおこらない所定の温度まで給水温度
を昇温させて、低圧節炭器7へ給水する必要がある。
つまり、高圧給水管23の高温水Rの一部はボイラ移送
ポンプ22の出口から再循環流量調整弁32を有する再循環
流路33を経て給水管17へ供給され、低圧節炭器7の低温
腐食を防止している。
ポンプ22の出口から再循環流量調整弁32を有する再循環
流路33を経て給水管17へ供給され、低圧節炭器7の低温
腐食を防止している。
なお、31は発電機、34はガスタービン4の排ガスG中
の窒素酸化物(NOx)を除去するために高圧蒸発器12と
高圧節炭器11の間、あるいは高圧蒸発器12の中間に配置
される脱硝装置、35は過熱蒸気連絡管、36は過熱蒸気止
弁、37は圧力調整弁である。
の窒素酸化物(NOx)を除去するために高圧蒸発器12と
高圧節炭器11の間、あるいは高圧蒸発器12の中間に配置
される脱硝装置、35は過熱蒸気連絡管、36は過熱蒸気止
弁、37は圧力調整弁である。
第3図から第7図のものは排熱回収ボイラを示すもの
で、第3図は排熱回収ボイラの横断面図、第4図は第3
図のX−X線断面図、第5図は第3図のB部を拡大した
支持構造の詳細図、第6図は第5図の側面図、第7図は
運転時における蒸気ドラム、降水管およびマニホールド
の変形を示す模式図である。
で、第3図は排熱回収ボイラの横断面図、第4図は第3
図のX−X線断面図、第5図は第3図のB部を拡大した
支持構造の詳細図、第6図は第5図の側面図、第7図は
運転時における蒸気ドラム、降水管およびマニホールド
の変形を示す模式図である。
第3図から第7図において、5は排熱回収ボイラ、6
は排ガス通路、12は高圧蒸発器、13は蒸気ドラム。25は
降水管で第8図のものと同一のものを示す。
は排ガス通路、12は高圧蒸発器、13は蒸気ドラム。25は
降水管で第8図のものと同一のものを示す。
38は蒸発管、39は蒸発管下部管寄せ、40は蒸発管上部
管寄せ、41は供水管、42は上昇管、43は耐火壁、44はケ
ーシング、45はマニホールド、46は降水管支持部材、47
は支持梁、48はサドル、49は支持板、50はクリツプであ
る。
管寄せ、41は供水管、42は上昇管、43は耐火壁、44はケ
ーシング、45はマニホールド、46は降水管支持部材、47
は支持梁、48はサドル、49は支持板、50はクリツプであ
る。
この様な構造において、第3図および第4図に示す排
熱回収ボイラ5においては、排ガスGが第4図の矢印の
方向から供給されると、高圧蒸発器12の蒸発管38内で蒸
気が発生し、この蒸気は蒸発管上部管寄せ40、上昇管42
を経て高圧蒸気ドラム13に集められ、気水分離される。
そして、高圧蒸気ドラム13内の水は高圧降水管25を通り
マニホールド45に流入し、マニホールド45から多数の給
水管41、蒸発管下部管寄せ39を経て再び蒸発管38に導か
れる。
熱回収ボイラ5においては、排ガスGが第4図の矢印の
方向から供給されると、高圧蒸発器12の蒸発管38内で蒸
気が発生し、この蒸気は蒸発管上部管寄せ40、上昇管42
を経て高圧蒸気ドラム13に集められ、気水分離される。
そして、高圧蒸気ドラム13内の水は高圧降水管25を通り
マニホールド45に流入し、マニホールド45から多数の給
水管41、蒸発管下部管寄せ39を経て再び蒸発管38に導か
れる。
高圧蒸気ドラム13の重量は、高圧降水管25を通つて降
水管支持部材46を介して支持梁47で支持され地上に伝達
される。つまり、高圧蒸気ドラム13は高圧降水管25の下
部で支持された自立型構造となつている。
水管支持部材46を介して支持梁47で支持され地上に伝達
される。つまり、高圧蒸気ドラム13は高圧降水管25の下
部で支持された自立型構造となつている。
第5図および第6図に従来の降水等下部の支持構造を
示す。第5図、第6図には耐火壁43は省略されている。
高圧降水管25とマニホールド45の交叉する下部には降水
管支持部材46としてサドル48と支持板49及びクリツプ50
が設けられており、高圧蒸気ドラム13の重量はこのサド
ル48、支持板49へ伝達して支持梁47に伝達され、サドル
48はマニホールド45側に固定され、支持板49、クリツプ
50は支持梁47に固定されている。
示す。第5図、第6図には耐火壁43は省略されている。
高圧降水管25とマニホールド45の交叉する下部には降水
管支持部材46としてサドル48と支持板49及びクリツプ50
が設けられており、高圧蒸気ドラム13の重量はこのサド
ル48、支持板49へ伝達して支持梁47に伝達され、サドル
48はマニホールド45側に固定され、支持板49、クリツプ
50は支持梁47に固定されている。
一方、排熱回収ボイラ5の運転時には、高圧蒸気ドラ
ム13、高圧降水管25、マニホルド45のメタル温度は内部
流体温度に加熱されて、内部流体温度にほぼ等しくなる
のに対し、支持梁47は図示していない耐火壁43で排ガス
通路6からへだてられているためボイラ外部の雰囲気温
度に等しくなる。したがつて、排熱回収ボイラ5と支持
梁47との間に温度差が発生し熱膨張差が生じる。この熱
膨張差を拘束していると高圧降水管25に熱応力が発生し
て強度の低下をまねくため、高圧蒸気ドラム13の軸方向
(第5図の紙面に対して左右方向)にはサドル48と支持
板49の間でスライドして熱膨張差を吸収できる構造とな
つている。
ム13、高圧降水管25、マニホルド45のメタル温度は内部
流体温度に加熱されて、内部流体温度にほぼ等しくなる
のに対し、支持梁47は図示していない耐火壁43で排ガス
通路6からへだてられているためボイラ外部の雰囲気温
度に等しくなる。したがつて、排熱回収ボイラ5と支持
梁47との間に温度差が発生し熱膨張差が生じる。この熱
膨張差を拘束していると高圧降水管25に熱応力が発生し
て強度の低下をまねくため、高圧蒸気ドラム13の軸方向
(第5図の紙面に対して左右方向)にはサドル48と支持
板49の間でスライドして熱膨張差を吸収できる構造とな
つている。
高圧蒸気ドラム13は排熱回収ボイラ5の運転時には、
第4図に示すように高圧蒸気ドラム13の上方が蒸気で下
方が水に分離されており、特に排熱回収ボイラ5の起動
時や停止時には蒸気側と水側で大きな温度差が発生し、
そのために高圧蒸気ドラム3は第7図の破線で示すよう
にバイメタルのようにそりを発生する。(第7図は高圧
蒸気ドラム13の上方の温度が高い場合を示す)従来の高
圧蒸気ドラム13の支持構造では高圧降水管25も変形し
て、下部サポートのサドル48も回転変形角度θを発生す
ることになり、つまりサドル48と支持板49の面が平行で
なくなるため、サドル48がスライドする時に片当りが生
じて局部的に大きな荷重となつてサドル48の下面と支持
板49の上面とのスライド面にかじりが発生しスライドが
困難となる。このスライドができなくなると、高圧降水
管25及び高圧蒸気ドラム13の付根部に曲げ応力が発生
し、排熱回収ボイラ5の起動、係止のたびに曲げ応力が
繰り返されるため疲労強度が高くなり、ついには高圧降
水管25や高圧蒸気ドラム13が破壊することになる。
第4図に示すように高圧蒸気ドラム13の上方が蒸気で下
方が水に分離されており、特に排熱回収ボイラ5の起動
時や停止時には蒸気側と水側で大きな温度差が発生し、
そのために高圧蒸気ドラム3は第7図の破線で示すよう
にバイメタルのようにそりを発生する。(第7図は高圧
蒸気ドラム13の上方の温度が高い場合を示す)従来の高
圧蒸気ドラム13の支持構造では高圧降水管25も変形し
て、下部サポートのサドル48も回転変形角度θを発生す
ることになり、つまりサドル48と支持板49の面が平行で
なくなるため、サドル48がスライドする時に片当りが生
じて局部的に大きな荷重となつてサドル48の下面と支持
板49の上面とのスライド面にかじりが発生しスライドが
困難となる。このスライドができなくなると、高圧降水
管25及び高圧蒸気ドラム13の付根部に曲げ応力が発生
し、排熱回収ボイラ5の起動、係止のたびに曲げ応力が
繰り返されるため疲労強度が高くなり、ついには高圧降
水管25や高圧蒸気ドラム13が破壊することになる。
[発明が解決しようとする課題] 従来技術の支持構造では、高圧蒸気ドラム13が高圧降
水管25の下部で支持され、高圧蒸気ドラム13やマニーホ
ールド45と支持梁47との温度差に伴う熱膨張差をスライ
ドによつて吸収させる時に、高圧蒸気ドラム13の変形に
伴う高圧降水管25の下部が回転変形することに対して配
慮がなされておらず、高圧降水管25や高圧蒸気ドラム13
の強度低下をまねく欠点があつた。
水管25の下部で支持され、高圧蒸気ドラム13やマニーホ
ールド45と支持梁47との温度差に伴う熱膨張差をスライ
ドによつて吸収させる時に、高圧蒸気ドラム13の変形に
伴う高圧降水管25の下部が回転変形することに対して配
慮がなされておらず、高圧降水管25や高圧蒸気ドラム13
の強度低下をまねく欠点があつた。
従来、特開昭60−105801号公報に記載されているよう
な排熱回収ボイラが提案されている。このボイラは、下
部管寄せに板状のサポートラグを固着し、そのサポート
ラグを受け台の上に載せて、熱膨脹にともないサポート
ラグを受け台上で摺動するようになっており、サポート
ラグの下端中央部が凸になるように円弧状の形状をして
おり、この下端中央部を受け台のフラットな上面に載せ
た構造になっている。
な排熱回収ボイラが提案されている。このボイラは、下
部管寄せに板状のサポートラグを固着し、そのサポート
ラグを受け台の上に載せて、熱膨脹にともないサポート
ラグを受け台上で摺動するようになっており、サポート
ラグの下端中央部が凸になるように円弧状の形状をして
おり、この下端中央部を受け台のフラットな上面に載せ
た構造になっている。
しかしこの構造は前述のように、サポートラグの下端
中央部が下方に向いて突出し、しかもそれを受ける受け
台の上面はフラットであるから、伝熱管群ならびに管寄
せなどの総重量が結局サポートラグの下端中央部の突出
部の一点に集中する。そのためサポートラグの下端突出
部が潰れることがあり、受け台に対するサポートラグの
摺動性が悪くなり、引っ掛かってかじりを生じ、熱膨脹
を確実に吸収することが困難である。
中央部が下方に向いて突出し、しかもそれを受ける受け
台の上面はフラットであるから、伝熱管群ならびに管寄
せなどの総重量が結局サポートラグの下端中央部の突出
部の一点に集中する。そのためサポートラグの下端突出
部が潰れることがあり、受け台に対するサポートラグの
摺動性が悪くなり、引っ掛かってかじりを生じ、熱膨脹
を確実に吸収することが困難である。
本発明はかかる従来技術の欠点を解消しようとするも
ので、その目的とするところは、降水管の下部での回転
変形によく追従し、かつ蒸気ドラムの熱膨張に伴うスラ
イドをスムースに行なつて、降水管の曲げ応力や蒸気ド
ラムの付根部に発生する応力を低下できる高圧蒸気ドラ
ムや低圧蒸気ドラムの支持装置を提供することにある。
ので、その目的とするところは、降水管の下部での回転
変形によく追従し、かつ蒸気ドラムの熱膨張に伴うスラ
イドをスムースに行なつて、降水管の曲げ応力や蒸気ド
ラムの付根部に発生する応力を低下できる高圧蒸気ドラ
ムや低圧蒸気ドラムの支持装置を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は前述の目的を達成するため、蒸気ドラムと、
蒸気ドラムの両端を支持する降水管と、降水管同志を連
結するマニーホルドによつて排熱回収ボイラを形成し、
マニーホルド側の両端にサドルを設けると共に、支持梁
側に支持板を設け、サドルと支持板との摺動によつて排
熱回収ボイラの伸びを吸収するものにおいて、前記支持
板の上面中央部が凸になるように曲面を設けたことを特
徴とするものである。
蒸気ドラムの両端を支持する降水管と、降水管同志を連
結するマニーホルドによつて排熱回収ボイラを形成し、
マニーホルド側の両端にサドルを設けると共に、支持梁
側に支持板を設け、サドルと支持板との摺動によつて排
熱回収ボイラの伸びを吸収するものにおいて、前記支持
板の上面中央部が凸になるように曲面を設けたことを特
徴とするものである。
[作用] 本発明は前述のように支持板の上面中央部が凸になる
ように曲面を設けることにより、その上に載置されるサ
ドルは荷重により必然的に支持板の曲面に沿って若干変
形するから、サドルと支持板の接触面積が増え、そのた
め支持板の先端部が潰れたりすることがなくなる。この
ことから支持板に対するサドルのスライドが円滑に行な
われ、蒸気ドラムの変形に伴う降水管支持部の回転変移
が拘束されることなく自由に変形でき、降水管の曲げ応
力や蒸気ドラムの付根部に発生する応力を低減して、寿
命の長い排熱回収ボイラ装置を提供することができる。
ように曲面を設けることにより、その上に載置されるサ
ドルは荷重により必然的に支持板の曲面に沿って若干変
形するから、サドルと支持板の接触面積が増え、そのた
め支持板の先端部が潰れたりすることがなくなる。この
ことから支持板に対するサドルのスライドが円滑に行な
われ、蒸気ドラムの変形に伴う降水管支持部の回転変移
が拘束されることなく自由に変形でき、降水管の曲げ応
力や蒸気ドラムの付根部に発生する応力を低減して、寿
命の長い排熱回収ボイラ装置を提供することができる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。第1
図およびに第2図は、本発明の実施例に係る排熱回収ボ
イラ装置の要部正面図ならびに要部側面図である。
図およびに第2図は、本発明の実施例に係る排熱回収ボ
イラ装置の要部正面図ならびに要部側面図である。
これらの図に示すように、マニーホルド45の高圧降水
管25と連結されている下部には、支持部材46を介してサ
ドル48が固定されている。このサドル48の下方に設置さ
れている支持梁47には、支持板49とクリップ50が固定さ
れている。サドル48は支持板49に対して高圧ドラム13
(第7図参照)の軸方向(第1図の紙面に対して左右方
向)にスライドする構造になっている。
管25と連結されている下部には、支持部材46を介してサ
ドル48が固定されている。このサドル48の下方に設置さ
れている支持梁47には、支持板49とクリップ50が固定さ
れている。サドル48は支持板49に対して高圧ドラム13
(第7図参照)の軸方向(第1図の紙面に対して左右方
向)にスライドする構造になっている。
支持板49は第1図に示すように上部中央が凸になるよ
うに円弧状の曲面51が形成され、この支持板49の上部に
載置された板状のサドル48は、降水管25やマニーホルド
45などの総重量により支持板49の曲面51に沿って若干そ
の両端が下がるように変形する。
うに円弧状の曲面51が形成され、この支持板49の上部に
載置された板状のサドル48は、降水管25やマニーホルド
45などの総重量により支持板49の曲面51に沿って若干そ
の両端が下がるように変形する。
従って第7図に示すように高圧ドラム13の変形に対し
て高圧降水管25の下部は、支持板49の曲面51と、その曲
面51に沿って変形するサドル48によって自由に回転変形
することができる。しかもこのサドル48は支持板49の曲
面51に沿って若干変形するため、サドル48と支持板49の
接触面積が増え、支持板49の曲面51が潰れることなく、
滑らかにスライドすることができる。
て高圧降水管25の下部は、支持板49の曲面51と、その曲
面51に沿って変形するサドル48によって自由に回転変形
することができる。しかもこのサドル48は支持板49の曲
面51に沿って若干変形するため、サドル48と支持板49の
接触面積が増え、支持板49の曲面51が潰れることなく、
滑らかにスライドすることができる。
このようなことから、高圧降水管25に発生する曲げ応
力が低減でき、ひいては排熱回収ボイラ装置のDSS運転
に伴う頻繁な起動、停止を行なっても耐疲労強度を向上
させることができる。
力が低減でき、ひいては排熱回収ボイラ装置のDSS運転
に伴う頻繁な起動、停止を行なっても耐疲労強度を向上
させることができる。
本実施例は高圧蒸気ドラムの支持構造について説明し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、低圧蒸
気ドラム等の支持構造などにも適用可能である。
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、低圧蒸
気ドラム等の支持構造などにも適用可能である。
[発明の効果] 本発明は前述のように支持板の上面中央部が凸になる
ように曲面を設けることにより、その上に載置されるサ
ドルは荷重により必然的に支持板の曲面に沿って若干変
形するから、サドルと支持板の接触面積が増え、そのた
め支持板の先端部が潰れたりすることがなく、このこと
から支持板に対するサドルのスライドが円滑に行なわ
れ、蒸気ドラムの変形に伴う降水管支持部の回転変位が
拘束されることなく自由に変形でき、降水管の曲げ応力
や蒸気ドラムの付根部に発生する応力を低減して、寿命
の長い排熱回収ボイラ装置を提供することができる。
ように曲面を設けることにより、その上に載置されるサ
ドルは荷重により必然的に支持板の曲面に沿って若干変
形するから、サドルと支持板の接触面積が増え、そのた
め支持板の先端部が潰れたりすることがなく、このこと
から支持板に対するサドルのスライドが円滑に行なわ
れ、蒸気ドラムの変形に伴う降水管支持部の回転変位が
拘束されることなく自由に変形でき、降水管の曲げ応力
や蒸気ドラムの付根部に発生する応力を低減して、寿命
の長い排熱回収ボイラ装置を提供することができる。
第1図ならびに第2図は本発明の実施例に係る排熱回収
ボイラ装置の要部拡大正面図ならびに要部拡大側面図、
第3図は排熱回収ボイラ装置の一部断面図、第4図は第
3図のX−X線断面図、第5図ならびに第6図は従来の
支持構造を示す第3図B部の拡大正面図ならびに拡大側
面図、第7図は運転時における蒸気ドラム、降水管およ
びマニホールドの変形を示す模式図、図8はガスタービ
ンコンバインドサイクルプラントの概略系統図である。 5……排熱回収ボイラ、9……低圧蒸気ドラム、13……
高圧蒸気ドラム、19……低圧降水管、25……高圧降水
管、45……マニホールド、47……支持梁、48……サド
ル、49……支持板、51……曲面。
ボイラ装置の要部拡大正面図ならびに要部拡大側面図、
第3図は排熱回収ボイラ装置の一部断面図、第4図は第
3図のX−X線断面図、第5図ならびに第6図は従来の
支持構造を示す第3図B部の拡大正面図ならびに拡大側
面図、第7図は運転時における蒸気ドラム、降水管およ
びマニホールドの変形を示す模式図、図8はガスタービ
ンコンバインドサイクルプラントの概略系統図である。 5……排熱回収ボイラ、9……低圧蒸気ドラム、13……
高圧蒸気ドラム、19……低圧降水管、25……高圧降水
管、45……マニホールド、47……支持梁、48……サド
ル、49……支持板、51……曲面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−105801(JP,A) 実開 昭60−170506(JP,U) 実開 昭56−85102(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F22B 1/18 F22B 37/24 F22B 37/20
Claims (1)
- 【請求項1】蒸気ドラムと、蒸気ドラムの両端を支持す
る降水管と、降水管同志を連結するマニーホルドによつ
て排熱回収ボイラを形成し、マニーホルド側の両端にサ
ドルを設けると共に、支持梁側に支持板を設け、サドル
と支持板との摺動によつて排熱回収ボイラの伸びを吸収
するものにおいて、前記支持板の上面中央部が凸になる
ように曲面を設けたことを特徴とする排熱回収ボイラ装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1097460A JP2889271B2 (ja) | 1989-04-19 | 1989-04-19 | 排熱回収ボイラ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1097460A JP2889271B2 (ja) | 1989-04-19 | 1989-04-19 | 排熱回収ボイラ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02279901A JPH02279901A (ja) | 1990-11-15 |
JP2889271B2 true JP2889271B2 (ja) | 1999-05-10 |
Family
ID=14192915
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1097460A Expired - Fee Related JP2889271B2 (ja) | 1989-04-19 | 1989-04-19 | 排熱回収ボイラ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2889271B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106678767A (zh) * | 2015-11-11 | 2017-05-17 | 三菱重工业株式会社 | 锅炉支承台、锅炉装置以及船舶 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60105801A (ja) * | 1983-11-15 | 1985-06-11 | バブコツク日立株式会社 | 廃熱回収ボイラ |
JPS60170506U (ja) * | 1984-04-19 | 1985-11-12 | バブコツク日立株式会社 | ボイラの垂直管支持構造 |
-
1989
- 1989-04-19 JP JP1097460A patent/JP2889271B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106678767A (zh) * | 2015-11-11 | 2017-05-17 | 三菱重工业株式会社 | 锅炉支承台、锅炉装置以及船舶 |
KR20170055407A (ko) * | 2015-11-11 | 2017-05-19 | 미츠비시 쥬고교 가부시키가이샤 | 보일러 지지대, 보일러 장치 및 선박 |
KR101905259B1 (ko) * | 2015-11-11 | 2018-10-05 | 미츠비시 쥬고교 가부시키가이샤 | 보일러 지지대, 보일러 장치 및 선박 |
CN106678767B (zh) * | 2015-11-11 | 2019-04-23 | 三菱重工业株式会社 | 锅炉支承台、锅炉装置以及船舶 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02279901A (ja) | 1990-11-15 |
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