JP2887834B2 - 管球式アンプ - Google Patents

管球式アンプ

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JP2887834B2 JP6119639A JP11963994A JP2887834B2 JP 2887834 B2 JP2887834 B2 JP 2887834B2 JP 6119639 A JP6119639 A JP 6119639A JP 11963994 A JP11963994 A JP 11963994A JP 2887834 B2 JP2887834 B2 JP 2887834B2
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03FAMPLIFIERS
    • H03F3/00Amplifiers with only discharge tubes or only semiconductor devices as amplifying elements
    • H03F3/181Low-frequency amplifiers, e.g. audio preamplifiers
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03FAMPLIFIERS
    • H03F3/00Amplifiers with only discharge tubes or only semiconductor devices as amplifying elements
    • H03F3/34DC amplifiers in which all stages are DC-coupled

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  • Power Engineering (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Amplifiers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオーディオ用のアンプに
関し、特に真空管を用いた、所謂管球式アンプに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、種々の管球式アンプが提案さ
れている。そのほとんどは、段間の結合にコンデンサを
用いている。すなわち、前段の真空管のプレート(アノ
ード)に印加される正の高電圧が後段の真空管のグリッ
ドに印加されることのないように前段の真空管のプレー
トと後段の真空管のグリッドの間に例えば0.05μF
程度のコンデンサを挿入し、このコンデンサを介して、
信号を前段から後段に伝達せしめている。また、直流ア
ンプ等で段間にコンデンサを用いない構成のアンプも知
られているが、格段の真空管への電圧の印加態様からし
てオーディオ信号の電力増幅に適するものではない。
【0003】
【発明が解決しようとする手段】段間の結合にコンデン
サを用いると、オーディオ信号がコンデンサを通過する
際、その波形になまりを生じる等の不具合があり、音質
を劣化させる原因となる。従って、本発明は段間にコン
デンサを用いずにオーディオ信号の波形を忠実に増幅す
ることのできる管球式アンプを提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明では、段間の結合にコンデンサを介さず、前段
の真空管のカソードから後段の真空管のグリッドへ直結
し、前段の真空管をカソードフォロア接続とし、各真空
管の各電極への供給電圧を適切に設定し、これらの前段
に2本の真空管による入力回路を設けている
【0005】すなわち本発明によれば前段を構成し、プ
レートに正の電圧が印加され、カソードに第1抵抗を介
して負の電圧が印加された第1真空管と、前記第1真空
管のカソードにグリッドが接続され、カソード又はヒー
タにプレート電圧との関係で0電位付近の電圧が印加さ
れた第2真空管と、前記第2真空管のプレートに一次側
巻線の1端子が接続され、前記一次側巻線の他の端子に
正の電圧が印加され、スピーカに接続される二次側巻線
を有する出力トランスと、前記第1真空管のグリッドに
カソードが接続され、プレートに正の電圧が印加され、
グリッドが抵抗を介してそのカソードに接続された第3
真空管と、前記第3真空管のグリッドにプレートが接続
され、グリッドに入力信号が印加され、カソードに抵抗
を介して負の電圧が印加される第4真空管と、を有する
管球式アンプが提供される。また、本発明によれば、タ
イマー手段を用いることにより電源投入時の第2真空管
のグリッド電圧を適切に保つようにしている。さらに、
第1真空管の前段に設けた別の真空管のプレート電圧を
制御することにより、第2真空管のグリッドに印加され
る負の電圧を所望の値に保つことが可能である。
【0006】
【実施例】以下図面とともに本発明の好ましい実施例に
ついて説明する。図1は本発明の管球式アンプの好まし
い実施例の配線図である。図1の下方に示したのは電源
回路であり、電源トランスTF2、ダイオードD3〜D
10、電解コンデンサC6〜C14、チョークコイルT
F3、抵抗R20〜R28等を有している。この構成に
より、図中に示した電圧の直流電源及びヒータ用交流電
源が供給される。すなわち、電源回路中に示した電圧値
と同一の電圧値の示されたアンプ中の矢印で示した各部
に、当該電圧が供給される。
【0007】10は入力端子であり、図示しないCDプ
レーヤ、テープデッキ等の再生装置の出力信号が供給さ
れる。入力端子10の一方の端子は可変抵抗器R17の
一方の端子に接続され、入力端子10の他の端子はグラ
ンドラインGLに接続される。また可変抵抗器R17の
他方の端子もグランドラインGLに接続される。ここで
グランドラインGLは0Vではなく、図示してあるよう
にこの実施例では−210Vという負の高電圧が印加さ
れている。可変抵抗器R17の可動端子は真空管K2の
グリッドに接続され、このグリッドは抵抗R18を介し
てグランドラインGLに接続されている。真空管K12
のカソードは抵抗R19を介してグランドラインGLに
接続され、プレートは真空管K1のグリッドに直接接続
されると共に、抵抗R15を介して真空管K1のカソー
ドに接続される。真空管K1のプレートには+80Vが
印加される。
【0008】真空管K1のカソードは他の真空管K3の
グリッドに直結される。真空管K3のプレートには+2
25Vが印加され、そのカソードは抵抗R16を介して
−250Vが供給される。真空管K3のカソードは他の
真空管K4のグリッドに直結され、そのプレートは出力
トランスTF1の1次巻線の一方の端子に接続される。
出力トランスTF1の1次巻線の他方の端子には+30
5Vが印加されている。真空管K4のヒータにはH0V
とH5Vで示されるヒータ電源電圧が印加される。
【0009】図1の最下部に示したように、上記H0V
とH5Vで示したヒータ電源電圧は5Vの直流電源電圧
であるが、抵抗R27、R28を直結し、その中点を0
Vラインに接続することにより、真空管K4のヒータは
真空管K4のプレート電圧との関係ではほぼ0V付近の
電圧に設定される。出力トランスTF1の2次巻線は図
示しないスピーカに接続され、一方の端子はグランドラ
インGLに接続される。
【0010】図1の上半分に示したアンプ部分は1つの
チャンネル用であるので、ステレオ用にはもう1つのチ
ャンネル分を用意する必要がある。出力トランスの2次
巻線の両端にスイッチSWを介して電圧計12が接続さ
れている。この電圧計12は後述の手動調整時に用いる
ものであり、10V程度の直流電圧計を用いる。スイッ
チSWはステレオ用を考慮して他チャンネルの同様な調
整のために電圧計12を共用するためのものである。
【0011】各真空管K1、K2、K3、K4としては
下記に示す型式番号のものを用いることができる。 K1、K2…12AX7 K3…6S4−A K4…300B また、抵抗R15〜R19としては次の抵抗値付近のも
のが望ましい。 R15…1kΩ R16…10kΩ R17…100kΩ(VR・特性A) R18…100kΩ R19…1kΩ なお上記各真空管K1〜K4は請求項における第1〜第
4真空管と次のように対応する。また電流値は各プレー
ト電流の好ましい値である。 第1真空管…K3(19.5mA) 第2真空管…K4(60mA) 第3真空管…K1(1mA) 第4真空管…K2(1mA)
【0012】次に図2に示す補助回路について説明す
る。この補助回路はタイマー用集積回路IC1を有して
おり、タイマー回路として機能するとともに、真空管K
1のプレート電圧を手動調整する機能を有している。図
2中、R1〜R14は抵抗、C1〜C5はコンデンサ、
T1〜T8はトランジスタ、D1はツェナーダイオー
ド、D2は通常のダイオードである。なおR9は可変抵
抗器である。タイマー用集積回路IC1としては、東芝
社製NE555を用いることができる。
【0013】このタイマー回路は図1の下方に示す電源
回路から+225Vを受け、真空管K1に供給すべき+
80Vの直流電流を電源投入後一定時間経過後に与える
ようにするものである。また、可変抵抗R9を手動調整
することにより、この出力電圧+80Vを一定の幅で変
化させることができ、結果的に図1中の真空管K4のグ
リッド電圧を図示の−56Vに近い値に設定することが
できる。なお図2中、破線で囲んだ部分は各チャンネル
毎に用意されるので、ステレオ方式の場合、片チャンネ
ル(CH)分のみ図示されている。
【0014】次に図1、図2の回路の動作についてさら
に詳しく説明する。図1の下方に示す電源回路の電源ス
イッチP.SWが投入されると、各真空管のヒータ電源
が入り、真空管K3、K4にはプレート電圧が印加され
る。しかし、タイマー用集積回路IC1の動作により、
設定時間が経過するまでの間は、トランジスタT1はO
Nとなっており、従ってトランジスタT2もONとなっ
ている。その結果トランジスタT3はOFFとなってい
て、+80Vと示された出力端子の電圧は0V近傍とな
っている。タイマー回路の時定数は抵抗R1とコンデン
サC1の値で定められる。Rに1kΩ、C1=22μF
のとき、電源ONから28秒後にトランジスタT1がO
Nする。コンデンサC1を例えば10μFとすると13
秒に、33μFとすると39秒となる。また、抵抗R1
を可変抵抗とすれば、手動で所望の設定時間を得ること
ができる。
【0015】上記設定時間が経過すると、トランジスタ
T1、T2がそれぞれOFFとなり、その結果、トラン
ジスタT3がONとなって+80Vの出力が得られ、こ
の電圧が図1の真空管K1のプレートに印加される。か
かるタイマー回路を設けたのは、電源投入直後に、真空
管K3がカットオフに近い状態となり、抵抗R16によ
る電圧降下が生じないため真空管K4のグリッドが無信
号時の所望の電圧である−56Vよりかなり高い−10
V程度になってしまい、正規の−56Vに戻るのに20
秒程度の時間を要することによる。すなわち、真空管K
4のグリッド電圧が正規の−56Vに戻ってから、入力
段の真空管K1を動作させるようにするためにタイマー
回路を設けているのである。
【0016】可変抵抗R9は前述のように図1中の出力
トランスTF1の1次巻線に接続された電圧計12を見
ながら、無信号時に手動調整して真空管K1のプレート
電圧を例えば+50V〜+100Vの範囲で変化せしめ
るためのものである。これは、真空管K4のバラツキ等
により、真空管K4を交換したり、または各部品の経時
変化により、真空管K4のグリッド電圧が正規の−56
Vから上下に動いてしまうことを防止するものである。
すなわち真空管K1のプレート電圧を調整することによ
り、真空管K4のグリッド電圧を設定するようにしてい
る。
【0017】上記実施例では真空管K4にカソードを有
さない300Bを用いたが、カソードを有する真空管を
用いた場合は、カソード電位を0V付近にする。タイマ
ー回路がONとなった後は通常の動作に入る。真空管K
1、K2は入力増幅段を構成し、真空管K1のカソード
フォロアの形で次段の真空管K3へ信号が供給される。
真空管K3もカソードフォロアの形で、そのカソードが
次段の真空管K4のグリッドに接続され、次々と増幅さ
れた信号が最終段を構成する真空管K4に与えられ、こ
こで電力増幅されて出力トランスTF1を介して図示し
ないスピーカに与えられる。この動作は、他のチャンネ
ルについても同様である。なお出力トランスTF1とし
ては、パーマロイのコアを用いたものを使用することが
ハイファイ再生の観点から好ましい。
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の管
球式アンプは前段を構成し、プレートに正の電圧が印加
され、カソードに第1抵抗を介して負の電圧が印加され
た第1真空管と、前記第1真空管のカソードにグリッド
が接続され、カソード又はヒータにプレート電圧との関
係で0電位付近の電圧が印加された第2真空管と、前記
第2真空管のプレートに一次側巻線の1端子が接続さ
れ、前記一次側巻線の他の端子に正の電圧が印加され、
スピーカに接続される二次側巻線を有する出力トランス
と、を有する管球式アンプなので段間に結合用コンデン
サを用いることなく忠実な信号増幅を行うことが可能で
あり、再生音質が極めて良好である。また、これに加え
て入力段に2本の真空管を用い、かつその一方(真空管
K1)のプレート電圧の印加をタイマー手段を介して行
うことにより、最終段の真空管K4の電源投入時の保護
を図ることができ、さらに入力段の真空管K1のプレー
ト電圧を手動制御することにより、最終段の真空管K4
の無信号時のグリッド電圧を常時所望の値に設定するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の管球式アンプの好ましい実施例の主要
部分のブロック図である。
【図2】図1の実施例中の補助回路部分のブロック図で
ある。
【符号の説明】
10 入力端子 12 電圧計 C1〜C14 コンデンサ D1〜D10 ダイオード IC1 集積回路 K1〜K4 真空管 P.SW 電源スイッチ R1〜R28 抵抗 SW スイッチ T1〜T8 トランジスタ TF1、TF2 トランス TF3 チョークコイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H03F 1/32 - 1/33 H03F 3/181 H03F 3/22 H03F 3/34

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前段を構成し、プレートに正の電圧が印
    加され、カソードに第1抵抗を介して負の電圧が印加さ
    れた第1真空管と、 前記第1真空管のカソードにグリッドが接続され、カソ
    ード又はヒータにプレート電圧との関係で0電位付近の
    電圧が印加された第2真空管と、 前記第2真空管のプレートに一次側巻線の1端子が接続
    され、前記一次側巻線の他の端子に正の電圧が印加さ
    れ、スピーカに接続される二次側巻線を有する出力トラ
    ンスと、前記第1真空管のグリッドにカソードが接続され、プレ
    ートに正の電圧が印加され、グリツドが抵抗を介してそ
    のカソードに接続された第3真空管と、 前記第3真空管のグリッドにプレートが接続され、グリ
    ッドに入力信号が印加され、カソードに抵抗を介して負
    の電圧が印加される第4真空管と、 を有する管球式アンプ。
  2. 【請求項2】 前記第3真空管のプレートに印加される
    前記正の電圧が電源投入後所定時間経過後に印加される
    よう動作するタイマー手段を更に有する請求項記載の
    管球式アンプ。
  3. 【請求項3】 前記第3真空管のプレートに印加される
    正の電圧を変化せしめることにより、前記第2真空管の
    グリッドに印加される負の電圧を所望の値に設定する手
    段を更に有する請求項1又は2記載の管球式アンプ。
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