JP2887165B2 - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡

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JP2887165B2
JP2887165B2 JP62223168A JP22316887A JP2887165B2 JP 2887165 B2 JP2887165 B2 JP 2887165B2 JP 62223168 A JP62223168 A JP 62223168A JP 22316887 A JP22316887 A JP 22316887A JP 2887165 B2 JP2887165 B2 JP 2887165B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は形状記憶合金を用いて湾曲部を湾曲させる
構造の内視鏡に関する。 [従来の技術] 一般に、内視鏡の湾曲部を湾曲させる構造としては、
挿入部に操作ワイヤを挿通し、その操作ワイヤの先端を
上記湾曲部の先端に連結するとともに、基端を操作部に
設けられたアングルノブに連結し、このアングルノブに
よって上記操作ワイヤを押し引き操作して上記湾曲部を
湾曲させるようにしたものが知られている。 しかしながら、このような構造によると、構造が複雑
化して挿入部の大径化を招くばかりか、かなり大きな操
作力が必要になるから、操作性が悪いなどのことがあっ
た。 そこで、このような欠点を除去するため、湾曲部に形
状記憶合金からなる駆動部材を設け、この駆動部材を通
電加熱して変形させることにより、上記湾曲部を湾曲さ
せるようにする構造が実用化されつつある。そのような
先行技術としては実開昭58−101601号公報に示されるも
のがある。 [発明が解決しようとする問題点] ところで、このような内視鏡においては、湾曲部に複
数、たとえば2本の駆動部材を設け、その湾曲部を上下
方向のいずれかに選択的に湾曲させるということが行な
われる。しかしながら、一方の駆動部材を通電加熱して
変形させ、湾曲部を上方に湾曲させたのち、その湾曲部
を真直ぐにしたり、あるいは下方へ湾曲させるような場
合、上記一方の駆動部材が所定温度以下に下がらなけれ
ば、この駆動部材が抵抗となって湾曲部を真直ぐに戻し
たり、下方向に湾曲させることができないということが
生じる。 そこで、一方の駆動部材が温度低下してからつぎの湾
曲操作を行なえば、その操作を確実に行なうことができ
る。しかしながら、一度加熱された駆動部材が自然冷却
されるのを待ってつぎの湾曲操作を行なうようにしたの
では、その駆動部材が冷却されるまでにかなりの時間が
掛るため、湾曲操作を迅速かつ円滑に行なえないという
操作性の問題が生じる。 この発明は上記事情にもとずきなされたもので、その
目的とするところは、加熱変形させられた駆動部材を強
制的に冷却して湾曲部の湾曲操作性の向上を計るように
した内視鏡を提供することにある。 [問題点を解決するための手段] 上記問題点を解決するためにこの発明は、湾曲部を有
する挿入部と、 形状記憶合金からなり、加熱されることにより前記湾
曲部を湾曲駆動させるものであって、該湾曲部内におい
てその周方向に互いにずれており、且つ、軸方向に沿っ
て並列して配置された第1及び第2の駆動部材と、 前記第1の駆動部材を加熱させる第1のスイッチ手段
と、 前記第2の駆動部材を加熱させる第2のスイッチ手段
と、 前記第1および第2のスイッチ手段による加熱操作の
開始に同期して、冷却用の気体を、前記第1および第2
の駆動部材のうち加熱される一方の駆動部材の加熱前に
加熱されていた他方の駆動部材が前記一方の駆動部材の
湾曲駆動の抵抗にならない程度に前記他方の駆動部材が
温度低下するだけの所定時間送気する送気手段と、 前記送気手段で送気された冷却用の気体を前記第1お
よび第2の駆動部材に導く送気管路と、 前記第1および第2の駆動部材に導かれた冷却用の気
体を外部へ排気可能な気体排出手段と、 を具備したことを特徴とする。そして、上記送気管路
から噴出される気体によって加熱された駆動部材を迅速
に冷却するようにしたものである。 [実施例] 以下、この発明の第1の実施例を第1図と第2図を参
照して説明する。第1図は防水形の水密内視鏡1を示
し、この内視鏡1は操作部2を備えている。この操作部
2には挿入部3と、ユニバーサルコード4とが連結され
ている。上記挿入部3は可撓管部5の先端に湾曲部6を
介して先端構成部7が設けられてなり、上記ユニバーサ
ルコード4の末端には光源装置8に接続されるコネクタ
9が設けられている。 上記湾曲部6にはその周方向に180度ずれ、しかも軸
方向に沿って所定の長さで第1の駆動部材11と第2の駆
動部材12とが互いに並列して配置されている。これら駆
動部材11、12はたとえばTi−Ni合金やCu−Zn−Al系合金
などの形状記憶合金によってコイル状に形成されてい
て、加熱すると縮小する方向に変形するように形状が記
憶されている。そして、これら一対の駆動部材11、12は
一端を湾曲部6の先端側に固定的に設けられた第1の固
定部材13に連結され、他端を後端側に同じく固定的に設
けられた第2の固定部材14に連結している。したがっ
て、湾曲部6は第1図において上方に位置する第1の駆
動部材11が縮小すると、上方へ湾曲し、第2の駆動部材
12が縮小する下方へ湾曲するようになっている。 上記第1の固定部材13は電気的導電材料から作られて
いて、これには上記一対の駆動部材に電気的に導通する
共通リード線15の一端が接続されている。つまり、共通
リード線15の一端は第1の固定部材13を介して上記一対
の駆動部材11、12の一端に電気的に接続されている。上
記第1の駆動部材11の他端には第1のリード線16の一端
が接続され、上記第2の駆動部材12の他端には第2のリ
ード線17の一端が接続されている。上記共通リード線15
および第1、第2のリード線16、17の他端は上記ユニバ
ーサルコード4を通されてコネクタ9に導かれている。
そして、このコネクタ9を光源装置8に接続すると、こ
れらリード線の他端は上記光源装置8に内蔵された通電
部18に接続されるようになっている。 また、上記光源装置8内には上記通電部18の他に通電
制御部19と送気ポンプ21などが設けられている。上記通
電制御部19には上記操作部2に設けられた第1のスイッ
チ22と第2のスイッチ23とがそれぞれ第3、第4のリー
ド線24、25を介して接続されている。上記第1のスイッ
チ22をオンにすると、その信号が通電制御部19を介して
通電部18と送気ポンプ21とに入力されるようになってい
る。すると、この通電部18は第1の駆動部材11を通電加
熱するようになっている。また、第2のスイッチ23がオ
ンされその信号が通電制御部19に入力されると、それに
よって送気ポンプ21が作動させられるとともに、通電部
18を介して第2の駆動部材12が通電加熱されるようにな
っている。 上記送気ポンプ21には送気管路としての送気チューブ
26の一端が接続されている。この送気チューブ26は上記
ユニバーサルコード4および挿入部3を通され、他端は
湾曲部6内に位置している。したがって、上記送気ポン
プ21が作動すると、圧縮空気が送気チューブ26を介して
湾曲部6内に噴出されるようになっている。湾曲部6内
に噴出した圧縮空気は、ユニバーサルコード4の末端の
コネクタ9に設けられた排出手段としての開閉弁27から
内視鏡1の外部に排出されるようになっている。つま
り、この開閉弁27は手動式のものが用いられていて、使
用時には開放され、洗浄消毒時には閉じられる。 つぎに、上記構成の内視鏡1を使用する場合について
説明する。挿入部3を被検査者の体腔内に挿入し、湾曲
部6を上方に湾曲させる場合には、第2図に示すように
第1のスイッチ22をオンにすると、その信号が通電制御
部19から通電部18と送気ポンプ21とに入力される。それ
によって第1の駆動部材11が通電加熱されるとともに、
送気ポンプ21が所定時間だけ作動させられる。第1の駆
動部材11が通電加熱されると、これが縮小方向に変形す
るから、それによって湾曲部6が上方向へ湾曲させられ
ることになる。 つぎに湾曲部6を下方向へ湾曲させる場合には、第2
のスイッチ23をオンにする。すると、その信号が通電制
御部19から通電部18と送気ポンプ21とに入力される。そ
れによって送気ポンプ21が所定時間作動させられるとと
もに、第2の駆動部材12が通電加熱されるから、湾曲部
6が下方向に湾曲させられることになる。 ところで、このような湾曲操作に際し、第2の駆動部
材12を通電加熱するとき、送気ポンプ21が所定時間作動
させられて湾曲部6に圧縮空気を噴出させる。それによ
ってそれまで加熱されていた第1の駆動部材11が第2図
にT1で示すように短時間で温度低下することになる。す
ると、上記第1の駆動部材11には記憶された形状を維持
しようとする力が働くことがないから、上記第2の駆動
部材12が湾曲部6を下方向に湾曲させるときに上記第1
の駆動部材11が抵抗になることがない。したがって、湾
曲部6の下方向への湾曲を円滑に行なうことができる。
そののち、第2の駆動部材12への通電をオフにし、上記
第2の駆動部材12を自然冷却すると、その冷却時間T2
第1の駆動部材11を強制冷却した場合の時間T1に比べて
長くかかることになる。 一方、送気ポンプ21から湾曲部6内に噴出させられた
圧縮空気は挿入部3、操作部3を経てユニバーサルコー
ド4に流れ、このユニバーサルコード4の末端に設けら
れた開閉弁27から外部に排出されることになる。したが
って、第1、第2の駆動部材11、12を冷却するために湾
曲部6内に圧縮空気を噴出しても、その圧縮空気によっ
て内視鏡1の内部圧力が上昇しすぎ、挿入部3やユニバ
ーサルコード4の外皮が破裂するということがない。 第3図と第4図はこの発明の第2の実施例を示す。こ
の実施例は開閉弁27aを手動式に代わり、電動式のもの
を用いるようにし、通電制御部19からの信号によって開
放できるようにした。つまり、上記開閉弁27aは第4図
に示すように第1の駆動部材11あるいは第2の駆動部材
12への通電をオフにし、送気ポンプ21を所定時間作動さ
せたときにそれと同時に開くようにした。このようにす
れば第1あるいは第2図の駆動部材11、12を冷却するた
めに噴出された圧縮空気は上記開閉弁27aによって外部
に排出されるとともに、湾曲部6を湾曲させる必要がな
い場合には上記開閉弁27aは閉じているから、洗浄消毒
時などに内視鏡1の内部に液体が浸入するのを防止する
ことができる。 第5図と第6図はこの発明の第3の実施例を示し、こ
れはコネクタ9を光源装置8に装着することによって開
閉弁27aが開くようにした。つまり、コネクタ9に弁室3
1を形成し、この弁室31の周壁にコネクタ9の内部と外
部とを連通する通孔32を穿設する。上記弁室31には弁体
33をコイルばね34によって弾性的にスライド自在かつO
リング33aによって気密に保持して設け、通常はこの弁
体33によって上記通孔32を閉塞させておく。また、上記
コネクタ9が接続される光源装置8には突起35を突設
し、コネクタ9を接続したときに上記突起35が上記弁室
31に入込み、弁体33をコイルばね34の付勢力に抗して押
込むようになっている。それによってコネクタ9の内部
が通孔32および光源装置8の面に形成された溝36を介し
て外部に連通するようになっている。 このような構造によれば、コネクタ9を光源装置8か
ら外して内視鏡1をたとえば洗浄消毒するような場合、
弁体33によって通孔32が閉塞されているから、内視鏡1
の内部に液体が浸入するのを防止することができる。 なお、この発明は上記各実施例に限定されず、たとえ
ば冷却用の送気は送気ポンプなどとのタイミングを考え
ずに常時流すようにしてもよい。また、開閉弁はコネク
タ以外の箇所に設けるようにしてもよい。また、駆動部
材はたとえば周方向に90度間隔で設け、湾曲部を上下方
向だけでなく、左右方向にも湾曲させるようにしてもよ
く、その配置状態や個数などはなんら限定されるもので
ない。駆動部材を複数設けた場合、送気チューブも複数
設けるようにしてもよい。さらに、送気される気体を予
め冷却しておけば、駆動部材の冷却時間を短縮すること
ができる。 〔発明の効果〕 以上述べたようにこの発明は、形状記憶合金からな
り、加熱されることにより前記湾曲部を湾曲駆動させる
ものであって、湾曲部内においてその周方向に互いにず
れており、且つ、軸方向に沿って並列して配置された第
1及び第2の駆動部材を、それぞれ第1及び第2のスイ
ッチ手段によって加熱するとともに、この第1及び第2
のスイッチ手段による加熱操作の開始に同期して、冷却
用の気体を送気手段によって第1および第2の駆動部材
のうち加熱される一方の駆動部材の加熱前に加熱されて
いた他方の駆動部材が前記一方の駆動部材の湾曲駆動の
抵抗にならない程度に前記他方の駆動部材が温度低下す
るだけの所定時間送気し、送気管路によって第1及び第
2の駆動部材に導き、さらにこの駆動部材に導かれた冷
却用気体は気体排出手段によって外部に排出できるよう
にした。 したがって、一方の駆動部材を加熱すると、他方の駆
動部材は冷却用の気体によって強制的に短時間で冷却さ
れて元の形状に戻るから、湾曲部を一方向に湾曲させた
後、その湾曲を元に戻したり、逆方向に湾曲させる場合
に、他方の駆動部材が抵抗となって操作性の低下を招く
ということがない。しかも、冷却用の気体は第1および
第2の駆動部材のうち加熱される一方の駆動部材の加熱
前に加熱されていた他方の駆動部材が前記一方の駆動部
材の湾曲駆動の抵抗にならない程度に前記他方の駆動部
材が温度低下するだけの所定時間だけ送気されるから、
加熱されている駆動部材が必要以上に冷却されて湾曲操
作性が低下することもない。また、湾曲部に噴出された
気体は外部に排出されるから、内部圧力が異常に上昇し
て内視鏡が損傷するということがない。 さらに、駆動部材を冷却した気体を排出する排出手段
をサネクタに設けたから、この排出手段が内視鏡の操作
の邪魔になるようなことがなく、しかも駆動部材を冷却
した気体を挿入部や軟性部材を利用して排出するため、
気体を排出するために専用の管路を設けずにすむばかり
か、その気体が挿入部から被検査者の体内に流出して悪
影響を及ぼすということもない。
【図面の簡単な説明】 第1図はこの発明の第1の実施例を示す内視鏡の概略的
構成図、第2図は同じく動作説明図、第3図はこの発明
の第2の実施例を示すコネクタ部分の概略図、第4図は
同じく動作説明図、第5図はこの発明の第3の実施例を
示す開閉弁の構成図、第6図は同じく開閉弁が開いた状
態の構成図である。 3…挿入部、6…湾曲部、8…先端構成部、11、12…第
1、第2の駆動部材、21…送気ポンプ、26…送気チュー
ブ、27…開閉弁。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.湾曲部を有する挿入部と、 形状記憶合金からなり、加熱されることにより前記湾曲
    部を湾曲駆動させるものであって、該湾曲部内において
    その周方向に互いにずれており、且つ、軸方向に沿って
    並列して配置された第1及び第2の駆動部材と、 前記第1の駆動部材を加熱させる第1のスイッチ手段
    と、 前記第2の駆動部材を加熱させる第2のスイッチ手段
    と、 前記第1および第2のスイッチ手段による加熱操作の開
    始に同期して、冷却用の気体を、前記第1および第2の
    駆動部材のうち加熱される一方の駆動部材の加熱前に加
    熱されていた他方の駆動部材が前記一方の駆動部材の湾
    曲駆動の抵抗にならない程度に前記他方の駆動部材が温
    度低下するだけの所定時間送気する送気手段と、 前記送気手段で送気された冷却用の気体を前記第1およ
    び第2の駆動部材に導く送気管路と、 前記第1および第2の駆動部材に導かれた冷却用の気体
    を外部へ排出可能な気体排出手段と、 を具備したことを特徴とする内視鏡。
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