JP2886411B2 - シリコンウエハのエッチング液およびその方法 - Google Patents
シリコンウエハのエッチング液およびその方法Info
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Description
製造のためのウエハの化学エッチング液およびその液を
使用するエッチング方法に関する。
ンゴットを引き上げ、そのインゴットを切断して得た薄
円板をラッピング、エッチング、ポリッシングの順に加
工される。近年、デバイスの集積度が向上するにつれ
て、超LSI用ウエハに極めて高い形状精度が要求され
るようになった。
ピングで平坦度、板厚ともに精度高く加工したウエハに
対して、残留砥粒と加工変質層を除く目的で、40〜5
0μm程度化学的に除去するために行われるが、形状の
制御性が非常に難しい。
ング性がなく、表面荒さが小さく、かつエッチング能率
の高い、弗酸、硝酸、酢酸および水の混合液が用いられ
ている。特開昭59−219476号公報に開示されて
いるように、従来、弗酸(約50重量%):硝酸(約7
0重量%):酢酸(約100重量%)=3:5:3(容
量比)の混合比に代表される硝酸濃度の高い混合液が利
用されてきた。同公報において詳しく説明されているよ
うに前記のエッチング液では、拡散律速の条件によって
エッチングが進行する。拡散律速の条件下では、結晶表
面の面方位、結晶欠陥等に反応速度は依存せず、結晶表
面における拡散が主たる効果を持つため、シリコンウエ
ハ表面の面荒さが平坦化し、ミクロな形状が向上すると
いう利点がある。しかしながら、エッチングの進行とと
もに、ウエハ外周部がだれて、マクロな形状は平坦性が
損なわれるという欠点がある。弗酸濃度が高いエッチン
グ液の場合には、エッチング速度が大きくなったり、ウ
エハ表面のミクロな形状が悪くなり、光沢度が低下する
等の問題があり、実用には至っていない。
は、前記特開昭59−219476号公報に代表される
ように、硝酸濃度の高い拡散律速の条件下でエッチング
液の流れを制御することによって、ウエハのマクロな形
状の劣化を抑制する努力が続けられてきた。
際し、もう一つの考慮すべきこととしてエッチングむら
があげられる。シリコンウエハをエッチングした後、エ
ッチングウエハを純水に浸漬し、ウエハを引き上げ、ウ
エハ表面を観察すると、蛍光灯下でむらとして観察され
る場合がある(以下、このむらをエッチむら1と称す
る。)。次に、ウエハ最表面に何らかの薄膜が形成さ
れ、集光灯(10〜30万ルクス程度の光を照射する装
置)下において色むらとして観察される場合がある(以
下、このむらをエッチむら2と称する。)。
エッチむら1は発生しないが、このエッチむら2が発生
し易い。このため、従来のエッチング後工程においては
このエッチむら2を除去するためにアルカリ性の溶液を
用いて、エッチングを行い、エッチむら2を除去するこ
とが行われてきた。軽微なエッチむら2はこのアルカリ
性エッチングにより除去できるが、このエッチむら2の
程度がひどい場合には完全には除去できないという問題
があった。
ッチング液としては、例えば弗酸(約50%):硝酸
(約70%):酢酸(約100%)=3:5:3(容量
比)で代表されるように拡散律速の条件下で化学エッチ
ングされていた。あるいは、特開平3−1537号公報
に開示されているように、エッチング溶液中の水分に注
目し、発煙硝酸を用いて溶液中の水分量を減少させた拡
散律速系のエッチング液にて、化学エッチングされてい
た。いずれの場合も、拡散律速系のエッチング液であ
り、形状精度の面において、エッチングを行ったウエハ
はウエハ周縁はウエハ面内に比べ、拡散層が薄くなるた
め、角が丸くなり、ウエハの最エッジはだれてしまって
いた。また、エッチむら1は発生しにくいが、エッチむ
ら2は発生し易いという欠点を有していた。一方、反応
律速系のエッチング液はエッチむら2は発生しにくい
が、エッチむら1が発生し易いという欠点があった。
なるエッチング液の主に弗酸と硝酸濃度を変化させ、エ
ッチング反応は拡散律速で進行するにも拘らず、前記問
題点を解消し、ウエハ表面のミクロな形状を向上し、ウ
エハの最エッジ部分のだれも少なく、さらにはエッチむ
ら1、2も発生しないエッチング方法を提供するもので
ある。
00 (HF+HNO3)/H2O=0.80〜2.90、 の組成を有する溶液にシリコンを0.36〜0.80m
ol/リットル溶解したことを特徴とするシリコン半導
体ウエハのエッチング液に関するものである。
ッチング液の温度を20〜60℃、の温度に調整し、ウ
エハを揺動させながら該エッチング液に浸漬することを
特徴とするシリコン半導体ウエハのエッチング方法に関
する。
酸、酢酸および水の4成分からなるエッチング液中に浸
漬し、エッチングする方法として、その初期組成を重量
%で、 HF/HNO3=0.30〜0.40 (HF+HNO3)/CH3COOH=0.80〜3.
00、好ましくは1.50〜2.50,(HF+HNO
3)/H2O=0.80〜2.90、好ましくは1.4
0〜2.00の組成を有する溶液にシリコンを0.36
〜0.80,好ましくは0.46〜0.64mol/リ
ットル(mol/dm3)溶解したものをエッチング溶
液として用い、該エッチング時の温度を20〜60、好
ましくは30〜45℃とする。HF/HNO3の濃度比
が低く、(HF+HNO3)/H2Oの比率が高いこと
が従来のエッチング液と大きな違いである。また、エッ
チングに最適な温度範囲があることも大きな特徴であ
る。
れる化学反応が起こる。
反応生成物としてヘキサフルオロケイ酸(H2Si
F6)、一酸化窒素(NO)、水(H2O)が生成す
る。したがって、上式により初期組成と溶解シリコン濃
度とからエッチング時の液組成を計算することができ
る。
はHF/HNO3の比率がエッチングの特性を決定する
第1の因子であり、主にエッチング速度、ウエハ表面状
態、ウエハ表面のミクロな形状等を決定するためであ
る。特に、エッチむら2は主にHF/HNO3の比率に
ほぼ支配されており、HF/HNO3の比率が低くなる
と発生し易くなる。このエッチむら2はシリコンウエハ
表面に何らかの薄膜あるいは多孔質の薄膜が形成され、
それが集光灯下で色むらとして観察される。
下限を0.30と規定したのは、0.30以下になると
前述のエッチむら2が発生し易くなるためである。ま
た、上限を0.40と規定したのは、0.40以上にな
ると反応律速系のエッチング液となるためである。
ないが、エッチング速度を減少させるインヒビターとし
て働く。また、ウエハ表面のミクロな形状を改善すると
いう働きがある。
H3COOHの比率の下限として0.80と規定したの
は、前記比率が0.8以下になると、インヒビターとし
ての働きが過度に強くなって、エッチング反応が不均一
に進行し易くなり、その結果、前述のエッチむら1が発
生するためである。上限として3.00を規定した理由
は、前記HF/HNO3の比率の範囲において、(HF
+HNO3)/CH3COOHが3.00以上になる
と、エッチング速度が大きくなり過ぎて、エッチング後
のウエハの厚みを制御することが困難となるためであ
る。
様にインヒビターとしての働きがある。本発明において
(HF+HNO3)/H2Oの比率の下限として0.8
0を規定したのは、0.80以下になると、エッチむら
1が発生し易くなり、ウエハの外観が悪くなるためであ
る。また、また、上限として2.90を規定したのは、
2.90以上になるとエッチング液を調合するのが困難
になり、エッチング速度が大きくなり過ぎて、エッチン
グウエハの厚みを制御することが困難になるためであ
る。市販されている薬品を用いてエッチング液を調合す
る場合、半導体仕様薬品としては50重量%弗酸、70
重量%硝酸が多いため、エッチング液中の水成分が必然
的に多くなることが避けられない。このため、(HF+
HNO3)/H2Oの比率を下げることは、非常に困難
であり、特開平3−1573の明細書に記載されている
ように、発煙硝酸等の薬品を使用しないと調合できな
い。このような理由のため、前記比率が2.9以上にな
るとエッチング液の調合が困難となるのである。
される弗酸量、硝酸量、増加するシリコン量、水の量は
無視することができない。そこで、シリコンをエッチン
グした後、シリコン量、弗酸量、硝酸量、酢酸量、水量
を調節するため、エッチング液の一部を抜き取り、所定
量の弗酸、硝酸、酢酸および水を入れ、エッチング溶液
の組成を元の状態に戻るように調合し、繰り返し用いら
れる。
ol/リットルを規定したのは、0.36mol/リッ
トル以下になると、エッチング液を元のエッチング液組
成、特に溶解シリコン量を元の状態に戻すためには、多
量のエッチング液を抜く必要があり、工業的には行えな
い。溶解シリコン量の上限として0.80mol/リッ
トルを規定したのは、0.80mol/リットル以上に
なると、シリコンの溶解によりエッチング液中の水の成
分が多くなり、結果として、前述のエッチむら1が発生
し易くなり、また、光沢度が低下するためである。
は、エッチング液温度がウエハ表面状態およびエッチン
グ後のウエハ形状に大きく作用する重要な因子であるた
めである。下限として20℃を規定したのは、この温度
以下になるとエッチむら1が生じ易くなるためである。
上限として、60℃を規定したのは、この温度を越える
とエッチング液の成分が一部蒸発することによって組成
変動が起こるためである。 実施例1に示されているよ
うに、本発明のエッチング液ではウエハ回転数によりエ
ッチング速度が異なっており、ウエハ回転数依存性があ
る。これはラップウエハがエッチングされるときの反応
が拡散律速で進行していることを示している。本発明の
方法においてラッピングウエハをエッチングすると、ウ
エハ表面にミクロな形状を向上し、エッチむら1および
2も生じない。
単結晶をスライスし、ベベリングし、その後両面をラッ
ピングし、ラッピングウエハを作成した。エッチングに
はラッピングウエハを洗浄、乾燥して用いた。
酸、酢酸および水を含む溶液にシリコンを溶解させて、
エッチング液を調合した。シリコンを溶解させるときに
は多量のNOxが発生するため、エッチングは所定濃度
のエッチング液を調合した後、1時間経過した後に行っ
た。図1に示すエッチング槽1に所定の濃度のエッチン
グ液2を入れ、ラッピングウエハ3を回転、上下、左右
運動等の揺動を加えたり、全く揺動を加えないようにし
てエッチングを行った。エッチング代は両面を合わせて
35〜40μmとした。
ング液組成とエッチング特性を示す。本発明のエッチン
グ液はウエハの回転数によりエッチング速度が異なって
おり、ウエハの回転数依存性がある。これはラップウエ
ハをエッチングするときの反応が拡散律速で進行してい
ると思われる。一方、HF/HNO3濃度比が0.40
以上ではウエハの回転数依存性が見られず、ラップウエ
ハをエッチングするときの反応が反応律速で進行してい
ると思われる。
チング液ではエッチむら1あるいはエッチむら2が観察
されたが、本発明のエッチング液では全く観察されなか
った。また、本発明のエッチング液を用いて、揺動を加
えた場合はエッチむら1および2は発生しないが、揺動
がない場合はエッチむら1がやや観察された。
の中で、HF濃度が高い領域において、拡散律速のエッ
チング液を実現し、酢酸濃度、水濃度を高めたところに
特徴があり、エッチングウエハのマクロな形状が優れ、
さらにはミクロな形状も良く、エッチむらの生じないウ
エハを提供できる。さらには、後工程であるポリッシン
グ工程で表面形状精度の高いウエハを得ることができる
エッチングウエハを提供することができる。
である。
Claims (2)
- 【請求項1】 重量%比で、 HF/HNO3=0.30〜0.40 (HF+HNO3)/CH3COOH=0.80〜3.
00 (HF+HNO3)/H2O=0.80〜2.90 の組成を有する溶液にシリコンを0.36〜0.80m
ol/リットル溶解したことを特徴とするシリコン半導
体ウエハのエッチング液。 - 【請求項2】 請求項1記載のエッチング液を用い、該
エッチング液の温度を20〜60℃の温度に調整し、ウ
エハを揺動させながら該エッチング液に浸漬することを
特徴とするシリコン半導体ウエハのエッチング方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP10440893A JP2886411B2 (ja) | 1993-04-30 | 1993-04-30 | シリコンウエハのエッチング液およびその方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JPH06314684A JPH06314684A (ja) | 1994-11-08 |
JP2886411B2 true JP2886411B2 (ja) | 1999-04-26 |
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TW511180B (en) * | 2000-07-31 | 2002-11-21 | Mitsubishi Chem Corp | Mixed acid solution in etching process, process for producing the same, etching process using the same and process for producing semiconductor device |
JP5178175B2 (ja) * | 2007-12-17 | 2013-04-10 | キヤノン株式会社 | 揺動体装置の製造方法 |
-
1993
- 1993-04-30 JP JP10440893A patent/JP2886411B2/ja not_active Expired - Fee Related
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