JPH11297666A - 半導体ウエーハの加工方法 - Google Patents

半導体ウエーハの加工方法

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JPH11297666A
JPH11297666A JP12285898A JP12285898A JPH11297666A JP H11297666 A JPH11297666 A JP H11297666A JP 12285898 A JP12285898 A JP 12285898A JP 12285898 A JP12285898 A JP 12285898A JP H11297666 A JPH11297666 A JP H11297666A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエーハのラッピング後の平坦度を維持しつ
つ、機械的加工歪み層を除去し、表面粗さを改善し、特
に局所的な深いピットをより浅く、滑らかな凹凸形状を
持ち、パーティクルや汚染の発生しにくいエッチング表
面を有する化学エッチングウエーハとなる加工方法を提
供する。 【解決手段】 単結晶棒をスライスして得た半導体ウエ
ーハを、少なくとも面取り、ラッピング、エッチング、
鏡面研磨および洗浄する工程からなる半導体ウエーハの
加工方法において、前記エッチング工程を反応律速型酸
エッチングの後、拡散律速型酸エッチングを行うものと
し、その際、反応律速型酸エッチングのエッチング代
を、拡散律速型酸エッチングのエッチング代よりも大き
くする方法であり、前記エッチング代を、反応律速型酸
エッチングでは10〜30μm、拡散律速型酸エッチン
グでは5〜20μmとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウエーハ、
特に単結晶シリコンウエーハの製造工程において発生す
るウエーハ表面の加工変質層をエッチング除去する方法
の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体鏡面ウエーハの製造工程
は、通常、シリコン等の単結晶棒をスライスし、得られ
た半導体ウエーハに少なくとも面取り、ラッピング、酸
エッチング、鏡面研磨および洗浄する工程から構成され
ている。これらの工程は目的により、その一部の工程が
入れ替えられたり、複数回繰り返えされたり、あるいは
熱処理、研削等他の工程が付加、置換されたりして、種
々の工程が行われる。ここで、上記の内、酸エッチング
は、スライス、面取り、ラッピング等の機械的加工時に
導入された表面加工変質層の除去を目的として行われ、
例えば、フッ酸、硝酸、酢酸、水からなる混酸水溶液に
より表面から数〜数十μmエッチングする工程である
が、次のような問題点が指摘されている。
【0003】すなわち、1)ラッピング後の、TTV
[Total Thickness Variation ](μm)、LTVmax
[Local Thickness Variation ](μm)等で表現され
る厚さのバラツキを示すウエーハの平坦度が、エッチン
グ代が多い程損なわれる。 2)エッチング表面にmmオーダーのうねりやピールと
呼ばれる凹凸が発生する。 3)エッチングにより有害なNOx が発生する。 等であり、これらの問題点を考慮してアルカリエッチン
グが用いられる場合がある。
【0004】このアルカリエッチングの得失を列挙する
と、先ず利点は、 a)ラッピング後の平坦度が、エッチング後も維持され
る、 b)有害ガスの発生が抑制される、 等であり、問題点は、 イ)エッチング後の表面には、局所的に深さが数μm
で、大きさが数〜十数μm程度のピットが存在するた
め、ピットに異物が侵入すると、後工程でパーティクル
の発生や汚染の原因となる、 ロ)深いピットが存在したり、表面粗さ(Ra)が大き
くなるため、後工程の鏡面研磨(メカノケミカル研磨)
での研磨代を大きくする必要がある、 ハ)エッチング後の表面の凹凸は、酸エッチングに較
べ、鋭利な形状をしているため、凹凸自体がパーティク
ルの発生源となる、 等である。
【0005】従って、エッチング処理によって、ラッピ
ング後の平坦度を維持したまま、機械的加工歪み層を除
去し、表面粗さを改善し、特にエッチング後に局所的な
深いピットをより浅く、しかも表面の凹凸形状を滑らか
にすることができれば、後工程でのパーティクル発生や
鏡面研磨工程における研磨代を減少させることができる
ことになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明はこの
ような問題点に鑑みなされたもので、ウエーハのラッピ
ング後の平坦度を維持しつつ、機械的加工歪み層を除去
し、表面粗さを改善し、特に局所的な深いピットをより
浅く、滑らかな凹凸形状を持ち、パーティクルや汚染の
発生しにくいエッチング表面を有する化学エッチングウ
エーハ(Chemicaletched Wafer ,CW)を作製する半
導体ウエーハの加工方法を提供することを主たる目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の請求項1に記載した発明は、単結晶棒をスライ
スして得た半導体ウエーハを、少なくとも面取り、ラッ
ピング、エッチング、鏡面研磨および洗浄する工程から
なる半導体ウエーハの加工方法において、前記エッチン
グ工程を反応律速型酸エッチングの後、拡散律速型酸エ
ッチングを行うものとし、その際、反応律速型酸エッチ
ングのエッチング代を、拡散律速型酸エッチングのエッ
チング代よりも大きくすることを特徴とする半導体ウエ
ーハの加工方法である。
【0008】このように、エッチング工程において、ラ
ッピング後のウエーハに対して先ず反応律速型酸エッチ
ングを行って、ラッピング後の平坦度を維持しつつ機械
的加工歪み層を除去し、次いで拡散律速型酸エッチング
を行うことにより、反応律速型酸エッチング後に残る局
所的な深いピットと、表面粗さや鋭利な凹凸形状を改善
することができる。
【0009】その際、反応律速型酸エッチングのエッチ
ング代を、拡散律速型酸エッチングのエッチング代より
も大きくする必要があるが、その主な理由は、反応律速
型酸エッチング後に残る局所的な深いピットの深さを浅
くするには、反応律速型酸エッチング代を大きくとる必
要があり、その値が拡散律速型酸エッチングで、ステイ
ンと呼ばれるエッチングむらに起因した汚れ等の不良が
発生する割合や平坦度を小さくするために必要とされる
エッチング代よりも大きいことによる。
【0010】また、請求項2に記載したように、前記エ
ッチング代を、反応律速型酸エッチングにおいては10
〜30μm、拡散律速型酸エッチングにおいては5〜2
0μmとするのが好ましい。反応律速型酸エッチングに
おいては、エッチング代が大きくなるにつれてエッチン
グ後に残る局所的な深いピットの深さは浅くなり、反対
に表面粗さは悪くなる傾向にあるが、上記範囲が適切な
値である。そして、拡散律速型酸エッチングにおいて
は、エッチング代が大きくなるにつれて平坦度は悪化す
るが、ステイン発生率は大きく減少するので上記範囲が
適当である。
【0011】本発明の請求項3に記載した発明は、反応
律速型酸エッチング液および拡散律速型酸エッチング液
を、フッ酸、硝酸、酢酸、水からなる混酸水溶液にシリ
コンを溶解した溶液とし、かつ反応律速型酸エッチング
液のシリコン濃度の方が拡散律速型酸エッチング液のシ
リコン濃度よりも高いエッチング液とした。このような
エッチング液とすると、反応律速型酸エッチングにおい
ても、拡散律速型酸エッチングにおいても、エッチング
処理効果が確実に発揮され、エッチング代の制御も比較
的容易に行えるし、低コストである。なお、本発明にお
けるエッチング代の具体的な数値は、全てウエーハの両
表面のエッチング代を足し合せたトータルの値を示すも
のである。
【0012】そしてこの場合、請求項4に記載したよう
に、反応律速型酸エッチング液のシリコン濃度を20〜
30g/Lとし、拡散律速型酸エッチング液のシリコン
濃度を、5〜15g/Lとするのが好ましい。反応律速
型酸エッチング液のシリコン濃度が20g/L未満では
拡散律速型酸となるので平坦度が悪化し、30g/Lを
超えるとエッチングレートが低下し、液を作製するため
のシリコンの溶解に長時間要するようになるので、20
〜30g/Lの範囲に調整することが好ましい。このよ
うな反応律速型酸エッチング液とすると、エッチング処
理効果が確実に発揮され、エッチング代の制御も比較的
容易に低コストで行うことができる。また、拡散律速型
の酸においても液組成の変化によるエッチング速度の変
化を防止するために、少量のシリコンを溶解することが
好ましい。このシリコン溶解量は、5g/L未満では液
組成の変化によるエッチング速度の変化が大きく、15
g/Lを越えるとエッチング速度が低下し、エッチング
後のウエーハの表面状態が反応律速型酸のものに近くな
り、粗さが大きくなるので5〜15g/Lとすることが
好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。ここで、図1、図2、図3および図4
は、8インチウエーハをラッピング後、反応律速型酸エ
ッチングしたウエーハのエッチング代と、局所的な深い
ピット深さ(図1)、TTV(図2)、表面粗さ[R
a](図3)およびLTVmax (図4)との関係を示し
ている。図5および図6は、一般的な拡散律速型酸エッ
チングによるエッチング代とTTV(図5)およびステ
インと呼ばれるエッチングむらに起因した汚れ等の不良
が発生する割合(図6)との関係を示している。
【0014】本発明者等は、ウエーハのラッピング後の
平坦度を維持すると共に、パーティクルや汚染の発生し
難いエッチング表面を有する化学エッチングウエーハを
作製する半導体ウエーハの加工方法、特にエッチング方
法を種々検討した結果、先ず、ラッピング後の平坦度を
維持しつつ歪み層を除去するために反応律速型酸エッチ
ングを行い、そこで残った深いピットや表面粗さを改善
するために拡散律速型酸エッチングを行うことを発想
し、処理条件を究明して本発明を完成させた。
【0015】先ず、反応律速型酸エッチングを詳細に説
明する。この反応律速型酸エッチングのエッチング液と
しては、混酸水溶液、例えば、[HF(50vol.%):
HNO3 (70vol.%):CH3 COOH(99vol.
%)=1:2:1]にシリコンを該混酸水溶液1L当た
り20〜30g溶解した溶液を使用する。該エッチング
液は、上記混酸水溶液のエッチング作用機能を研究中に
見出されたもので、通常のアルカリエッチングとほぼ同
様の作用機能を有している。 該エッチング液は、通常
の酸エッチング液である混酸水溶液の反応速度が拡散速
度律速型の酸であるのに対して、反応速度律速が支配的
な酸であるので反応律速型酸と呼び、通常の混酸水溶液
を拡散律速型酸と呼ぶことにした。
【0016】この反応律速型酸のエッチング機能の得失
を列挙すると、先ず利点は、 a)ラッピング後の平坦度が、エッチング後も維持され
る、 b)アルカリエッチングは通常80℃近辺でおこなう
が、該反応律速型酸によるエッチングはほぼ室温で可能
である等であり、問題点は、 イ)エッチング後の表面には、局所的に深さが数μm
で、大きさが数〜十数μm程度のピットが存在するた
め、ピットに異物が侵入すると、後工程でパーティクル
の発生や汚染の原因となる、 ロ)深いピットが存在したり、表面粗さ(Ra)が大き
くなるため、後工程の鏡面研磨(メカノケミカル研磨)
での研磨代を大きくする必要がある、 ハ)エッチング後の表面の凹凸は、拡散律速型酸(通常
の混酸)エッチングに較べ、鋭利な形状をしているた
め、凹凸自体がパーティクルの発生源となる、 等である。
【0017】そして、エッチング時の液温が20℃より
低いとエッチングレートが下がり、45℃を超えると拡
散律速が支配的になり平坦度が悪化するようになるの
で、エッチング温度は20〜45℃の範囲が好ましい。
また、混酸水溶液に溶解するシリコンの量が20g/L
未満では拡散律速型となり平坦度が悪化し、30g/L
を超えるとエッチングレートが低下し、液を作製するた
めのシリコンの溶解に長時間要するようになるので、2
0〜30g/Lの範囲に調整することが好ましい。
【0018】図1は、8インチウエーハを#1200の
ラップ砥粒でラッピング後、35℃、混酸[HF(50
vol.%):HNO3 (70vol.%):CH3 COOH
(99vol.%)=1:2:1]に、シリコンを26g/
L溶解した反応律速型酸エッチャントによりエッチング
したウエーハのエッチング代と局所的な深いピットの深
さとの関係を示している。また、図2は、同じくTTV
との関係を示し、図3では表面粗さ(Ra)との関係を
示し、図4ではLTVmax との関係を示している。
【0019】ここで、局所的な深いピットとは、ラッピ
ング時に、ラップ砥粒がウエーハ表面に突き刺さること
で形成されたピットが、反応律速型酸エッチングによ
り、その大きさや深さが増大したものである。シリコン
の濃度が低いと、ピット深さは増大する傾向がある一
方、シリコンの濃度が高い場合には、ピット深さを浅く
することができるが、そのためには、エッチング代を多
くする必要があり、効率が悪い。そして、このピットの
深さは光学顕微鏡の焦点深度により求められるが、この
ピットを除去するためには、後工程である鏡面研磨工程
で研磨する必要がある。従って、鏡面研磨量は、このよ
うな深いピット深さの最大値以上とする必要があるの
で、極力ピットを浅くするのが望ましい。
【0020】TTV[Total Thickness Variation ]
(μm)は、1枚のウエーハの中で最も厚い箇所と最も
薄い箇所の厚さの差をいう数値で、ウエーハの平坦度の
指標である。また、LTV[Local Thickness Variatio
n ](μm)は、1枚のウエーハをセル(通常、20×
20mm又は25×25mm)に分割し、そのセルの中
で最も厚い箇所と最も薄い箇所の厚さの差をいう数値
で、各セルのLTVをLTVcbc 、1枚のウエーハの中
での最大値をLTVmax と呼んでおり、ウエーハの平坦
度の指標である。Ra(μm)は、中心線平均粗さとい
い、最もよく使用される表面粗さパラメータの1種であ
る。
【0021】図1から局所的な深いピットの深さを浅く
するには、反応律速型酸エッチングによって10μm以
上のエッチング代が必要であり、TTV(図2)を1μ
m以下、Ra(図3)を0.30μm以下、LTVmax
(図4)を0.50μm以下にするには、エッチング代
は30μm以下にするのがよい。従って、これらを総合
して反応律速型酸エッチングのエッチング代としては、
10〜30μmが適切な範囲である。特に、局所的な深
いピットの深さが最小値(約10μm)に近く、TT
V、Raもさほど悪化しない条件としては、約20μm
が好ましい。
【0022】次に、拡散律速型酸エッチングのエッチン
グ代を検討した。拡散律速型の酸においても液組成の変
化によるエッチング速度の変化を防止するために、少量
のシリコンを溶解することが好ましい。このシリコン溶
解量は、5g/L未満では液組成の変化によるエッチン
グ速度の変化が大きく、15g/Lを越えるとエッチン
グ速度が低下し、エッチング後のウエーハの表面状態が
反応律速型酸のものに近くなり、粗さが大きくなるので
5〜15g/Lとすることが好ましい。図5は、8イン
チウエーハを#1200のラップ砥粒でラッピング後、
シリコンを10g/L溶解した混酸[50%フッ酸:7
0%硝酸:99%酢酸=1:2:1(容積比)]を拡散
律速型酸としてエッチングしたもので、そのエッチング
代の平均値とエッチング後のTTVの値の関係を示して
いる。図6は、一般的な拡散律速型酸エッチングによる
化学エッチングウエーハのエッチング代と、ステインと
呼ばれるエッチングむらに起因した汚れ等の不良が発生
する割合を示している。ステイン発生の有無は、集光下
目視により判別した。
【0023】図6より、ステインを避けるためには、拡
散律速型酸エッチング代は少なくとも5μm以上、確実
にステインを無くすためには10μm以上のエッチング
代が必要である。一方、図5から、TTVを1μm以下
にするためには、エッチング代は20μm以下が適当で
ある。従って、これらを総合して拡散律速型酸エッチン
グのエッチング代としては、5〜20μmが適切な範囲
であり、特に、好ましくはほぼ10μmである。
【0024】以上、反応律速型酸エッチングおよび拡散
律速型酸エッチングのエッチング代とエッチング効果と
の関係を別々に明らかにしてきたが、本発明ではこれら
の関係を十分見極めて、反応律速型酸エッチングと拡散
律速型酸エッチングとを併用するが、反応律速型酸エッ
チングを先行させた後、拡散律速型酸エッチングを行う
方式によって、両エッチングの作用の特徴を充分に機能
させ、エッチング効果を十分に発揮させることができ
た。
【0025】すなわち、反応律速型酸エッチング+拡散
律速型酸エッチングとすれば、先ず、反応律速型酸エッ
チングによって、ラッピング後の平坦度を維持しつつ機
械的加工歪み層を除去し、次いで拡散律速型酸エッチン
グを行うことにより、反応律速型酸エッチング後に残る
局所的な深いピットや、表面の鋭利な凹凸を滑らかな形
状にし、表面粗さを改善し、ステイン発生率を抑制する
ことができる。その際、反応律速型酸エッチングのエッ
チング代を、拡散律速型酸エッチングのエッチング代よ
りも大きくする必要があるが、その主な理由は、反応律
速型酸エッチング後に残る局所的な深いピットの深さを
浅くするには、反応律速型酸エッチング代を大きくとる
必要があり、その値が拡散律速型酸エッチングで、ステ
イン発生率や平坦度を小さくするために必要とされるエ
ッチング代よりも大きいことによる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例を挙げて具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例)直径8インチのシリコンのラップウエーハ
(ラップ砥粒番手:#1200)を使用して次のエッチ
ング処理を行った。先ず、反応律速型酸エッチングは、
エッチング代目標を20μmとし、35℃で150秒
間、混酸[HF(50vol.%):HNO3 (70vol.
%):CH3 COOH(99vol.%)=1:2:1]
に、シリコンを26g/L溶解した反応律速型酸エッチ
ャントによりエッチングした。次いで、50%フッ酸:
70%硝酸:99%酢酸=1:2:1(容積比)からな
る混酸にシリコンを10g/Lを溶解して拡散律速型酸
とし、エッチング代目標を10μmとして拡散律速型酸
エッチングを行った。エッチングを終了したものについ
ては、平坦度、表面粗さ、ピット深さを測定し、エッチ
ングの効果を調査した。その結果を表1に示す。
【0027】尚、エッチング代の目標に対する実績は次
のようになった。反応律速型酸エッチング代;目標:2
0μm、試料数:50枚、平均値:20.1μm、平均
値±3σ:18.1〜22.1μm。拡散律速型酸エッ
チング代はそれぞれ;10μm、50枚、9.8μm、
8.3〜11.3μmであった。また、平坦度(TT
V、LTV)測定は、ADE社製のフラットネス測定器
(U/G9500、U/S9600)を用い、表面粗さ
(Ra)測定は、(株)小坂研究所製万能表面形状測定
器(SE−3C型)を用いた。
【0028】
【表1】
【0029】(比較例1)先ず、反応律速型酸エッチン
グは、エッチング代目標を4μmとした以外は実施例と
同条件でエッチングした後、直ちにエッチング代目標を
26μmとして拡散律速型酸エッチングにかけた。その
結果を表1に併記した。
【0030】(比較例2)実施例で採用したエッチング
代狙い30μmの反応律速型酸エッチングのみを行っ
た。その結果を表1に併記した。
【0031】この表からも明らかなように、反応律速型
酸エッチングのみ(比較例2)では、ウエーハの平坦度
は良いが表面粗さや特に局所的な深いピットの深さが深
くなり、反応律速型酸エッチング後拡散律速型酸エッチ
ング(比較例1)をした場合は、拡散律速型酸エッチン
グ代が大きいので、逆にウエーハの平坦度が大幅に悪化
するようになる。これらに対して反応律速型酸エッチン
グ代、拡散律速型酸エッチング代を適切な値に設定して
エッチングすれば(実施例)、平坦度、表面粗さ、局所
的な深いピットの深さの間にバランスのとれた結果が得
られた。また、それぞれの表面の凹凸形状を顕微鏡で観
察した結果、実施例は比較例2に較べて非常に滑らかな
凹凸形状であり、比較例1とほぼ同じレベルであること
が解った。
【0032】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0033】例えば、上記実施形態においては、反応律
速型酸エッチング液および拡散律速型酸エッチング液と
して、フッ酸、硝酸、酢酸、水からなる混酸水溶液にシ
リコンを溶解した溶液を例に挙げて説明したが、混酸水
溶液がフッ酸、硝酸、水の3成分系を主成分とし、これ
に酢酸、りん酸、または硫酸を添加してなる混酸水溶液
であっても、本発明は同様に適用することができる。
【0034】また例えば、上記実施形態においては、半
導体ウエーハにつき、半導体シリコンの場合を例に挙げ
て説明したが、本発明はこれらに限定されず、他の半導
体材料、例えば、Ge、GaAs、GaP、InP等の
化合物半導体単結晶であっても、本発明は同様に適用す
ることができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ラッピング後のウエーハの平坦度を維持することがで
き、エッチング後のウエーハ表面のうねりを減少させ、
局所的な深いピットの発生や表面粗さの悪化を抑えると
共に、パーティクルやステイン等の汚染が発生しにくい
エッチング表面を持つ化学エッチングウエーハを作製す
ることが出来るので、鏡面研磨での取り代を減少できる
し、その平坦度も向上したものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ラッピング後、反応律速型酸エッチングしたウ
エーハのエッチング代と、局所的な深いピットの深さと
の関係を表すグラフである。
【図2】ラッピング後、反応律速型酸エッチングしたウ
エーハのエッチング代と、TTV(平坦度)との関係を
表すグラフである。
【図3】ラッピング後、反応律速型酸エッチングしたウ
エーハのエッチング代と、表面粗さ(Ra)との関係を
表すグラフである。
【図4】ラッピング後、反応律速型酸エッチングしたウ
エーハのエッチング代と、LTVmax (平坦度)との関
係を表すグラフである。
【図5】ラッピング後、拡散律速型酸エッチングしたウ
エーハのエッチング代と、TTV(平坦度)との関係を
表すグラフである。
【図6】ラッピング後、拡散律速型酸エッチングによる
エッチング代とステインの発生率との関係を表すグラフ
である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単結晶棒をスライスして得た半導体ウエ
    ーハを、少なくとも面取り、ラッピング、エッチング、
    鏡面研磨および洗浄する工程からなる半導体ウエーハの
    加工方法において、前記エッチング工程を反応律速型酸
    エッチングの後、拡散律速型酸エッチングを行うものと
    し、その際、反応律速型酸エッチングのエッチング代
    を、拡散律速型酸エッチングのエッチング代よりも大き
    くすることを特徴とする半導体ウエーハの加工方法。
  2. 【請求項2】 前記エッチング代が、反応律速型酸エッ
    チングにおいては10〜30μm、拡散律速型酸エッチ
    ングにおいては5〜20μmとすることを特徴とする請
    求項1に記載の半導体ウエーハの加工方法。
  3. 【請求項3】 前記反応律速型酸エッチング液および拡
    散律速型酸エッチング液が、フッ酸、硝酸、酢酸、水か
    らなる混酸水溶液にシリコンを溶解した溶液であり、か
    つ反応律速型酸エッチング液のシリコン濃度の方が拡散
    律速型酸エッチング液のシリコン濃度よりも高いことを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体ウエ
    ーハの加工方法。
  4. 【請求項4】 前記反応律速型酸エッチング液のシリコ
    ン濃度が、20〜30g/Lであり、拡散律速型酸エッ
    チング液のシリコン濃度が、5〜15g/Lであること
    を特徴とする請求項3に記載の半導体ウエーハの加工方
    法。
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