JP2886299B2 - 紙シートの繊維配向測定方法および装置 - Google Patents
紙シートの繊維配向測定方法および装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、複写機に用いられるPPC用紙,コンピュー
タなどのラインプリンターに用いられる連続伝票用紙,
ポスターなどに用いられる塗工紙の原紙などの様々な紙
シートの繊維配向特性を測定する方法及びこの測定方法
を実施するのに好適な装置に関するものである。
タなどのラインプリンターに用いられる連続伝票用紙,
ポスターなどに用いられる塗工紙の原紙などの様々な紙
シートの繊維配向特性を測定する方法及びこの測定方法
を実施するのに好適な装置に関するものである。
従来、紙シートの紙面の繊維配合特性を測定するに
は、第7図の平面説明図及び第8図の同A−A線断面図
に示すように、高強度の光源40から紙シートの水平面41
に対して垂直な角度で偏光光束ILを照射し、互いに直交
する二方向である抄紙方向(縦方向)及び抄紙幅方向
(横方向)の紙面からの反射光の強度を45゜の測定角度
βで抄紙方向の反射光の強度K及び抄紙幅方向の反射光
の強度Pとして測定し、繊維配向特性をK/P(縦横比)
か又はK−P(縦横の差)で表示していた(米国特許第
3,807,868号明細書参照)。
は、第7図の平面説明図及び第8図の同A−A線断面図
に示すように、高強度の光源40から紙シートの水平面41
に対して垂直な角度で偏光光束ILを照射し、互いに直交
する二方向である抄紙方向(縦方向)及び抄紙幅方向
(横方向)の紙面からの反射光の強度を45゜の測定角度
βで抄紙方向の反射光の強度K及び抄紙幅方向の反射光
の強度Pとして測定し、繊維配向特性をK/P(縦横比)
か又はK−P(縦横の差)で表示していた(米国特許第
3,807,868号明細書参照)。
しかしながら、上記従来の測定方法では、繊維配向特
性を抄紙方向についての反射光の強度Kと抄紙幅方向に
ついての反射光の強度Pとの比(K/P)又はその差(K
−P)で表示していたので、繊維配向角が抄紙方向や抄
紙幅方向とズレた方向にある紙シートなどでは、正確な
繊維配向特性を評価することができないという欠点があ
った。例えば、第9図のように繊維配向角が抄紙方向か
ら角度γだけズレた紙シートでは、真の繊維配向特性は
K′/P′と表現されるべきであるにも拘らず、この従来
方法では真の繊維配向特性K′/P′よりかなり小さい値
の繊維配向特性K/Pとして評価してしまうという欠点が
あったのである。
性を抄紙方向についての反射光の強度Kと抄紙幅方向に
ついての反射光の強度Pとの比(K/P)又はその差(K
−P)で表示していたので、繊維配向角が抄紙方向や抄
紙幅方向とズレた方向にある紙シートなどでは、正確な
繊維配向特性を評価することができないという欠点があ
った。例えば、第9図のように繊維配向角が抄紙方向か
ら角度γだけズレた紙シートでは、真の繊維配向特性は
K′/P′と表現されるべきであるにも拘らず、この従来
方法では真の繊維配向特性K′/P′よりかなり小さい値
の繊維配向特性K/Pとして評価してしまうという欠点が
あったのである。
また同一の紙シートについて、紙シートの平滑度を変
えて各方向の反射光の強度K及びPを測定して繊維配向
特性K/Pで表わした結果、第10図に示す如く紙シートの
平滑度が変わると繊維配向特性K/Pの値が変化した。従
って上記した従来の方法では、紙シートが同種であって
も異種であっても平滑性が異なる試料の場合には、繊維
配向特性を比較検討することができないという欠点があ
ったのである。
えて各方向の反射光の強度K及びPを測定して繊維配向
特性K/Pで表わした結果、第10図に示す如く紙シートの
平滑度が変わると繊維配向特性K/Pの値が変化した。従
って上記した従来の方法では、紙シートが同種であって
も異種であっても平滑性が異なる試料の場合には、繊維
配向特性を比較検討することができないという欠点があ
ったのである。
本発明は、上記従来技術の欠点を解消し、測定値が試
料の平滑度の影響を受けることがないように、紙シート
の紙面の繊維配向特性を測定することができる方法及び
この方法を実施するために好適な装置を提供することを
課題とする。
料の平滑度の影響を受けることがないように、紙シート
の紙面の繊維配向特性を測定することができる方法及び
この方法を実施するために好適な装置を提供することを
課題とする。
本発明者等はかかる課題を解決すべく鋭意検討の結
果、測定すべき紙シートの紙面に対して所定の入射角度
で投光装置より該紙面に向けて入射光を照射し該紙面よ
り該入射角度と同じ角度の正反射角度で反射する反射光
を受光装置で受光させるに際し、該入射光と該反射光と
が通過する平面と該紙面との交線を中心軸として紙面を
煽り角度だけ傾斜させ且つ該入射光の該紙面への照射中
心点を通り該紙面に垂直な線を回転中心軸線として該紙
シートを回転させ、紙シートの回転角度とその回転角度
における前記受光装置で受光した反射光の強度とを回転
角度,反射光の強度,紙シートの繊維配向の主配向方向
(配向角)及び配向強度(配向指数)を含む繊維配向分
布関係式に当て嵌めて繊維配向の主配向方向(配向角)
及び配向強度(配向指数)を算出すれば、平滑度の影響
を受けることなく繊維配向特性を評価することができる
ことを究明して本発明方法を完成し、この本発明方法を
実施するために好適な装置の開発にも成功して本発明装
置を完成したのである。
果、測定すべき紙シートの紙面に対して所定の入射角度
で投光装置より該紙面に向けて入射光を照射し該紙面よ
り該入射角度と同じ角度の正反射角度で反射する反射光
を受光装置で受光させるに際し、該入射光と該反射光と
が通過する平面と該紙面との交線を中心軸として紙面を
煽り角度だけ傾斜させ且つ該入射光の該紙面への照射中
心点を通り該紙面に垂直な線を回転中心軸線として該紙
シートを回転させ、紙シートの回転角度とその回転角度
における前記受光装置で受光した反射光の強度とを回転
角度,反射光の強度,紙シートの繊維配向の主配向方向
(配向角)及び配向強度(配向指数)を含む繊維配向分
布関係式に当て嵌めて繊維配向の主配向方向(配向角)
及び配向強度(配向指数)を算出すれば、平滑度の影響
を受けることなく繊維配向特性を評価することができる
ことを究明して本発明方法を完成し、この本発明方法を
実施するために好適な装置の開発にも成功して本発明装
置を完成したのである。
以下、図面により本発明装置について説明しながら本
発明方法について詳細に説明する。
発明方法について詳細に説明する。
第1図は本発明方法を簡単に説明するための説明用斜
視図、第2図は同側面図、第3図は本発明装置の1実施
例の構成を簡単に示す説明用正面図、第4図はその入射
光部の左側面図、第5図はその反射光部の右側面図、第
6図は本発明方法によって測定された配向指数ηと王研
式平滑度で表わした平滑度との関係を示す図である。
視図、第2図は同側面図、第3図は本発明装置の1実施
例の構成を簡単に示す説明用正面図、第4図はその入射
光部の左側面図、第5図はその反射光部の右側面図、第
6図は本発明方法によって測定された配向指数ηと王研
式平滑度で表わした平滑度との関係を示す図である。
本発明方法を実施するためには、先ず表面の繊維配向
特性を評価すべき紙シート1を支持せしめるフラットな
支持面を有する試料台30を準備する。この試料台30に
は、支持面上のほぼ中央である後述する照射中心点3を
通り支持面に垂直な線を回転中心軸線として回転できる
ように駆動装置35が設けられていると共に、試料台30の
回転角度θを検出するロータリーエンコーダ36が設けら
れている。
特性を評価すべき紙シート1を支持せしめるフラットな
支持面を有する試料台30を準備する。この試料台30に
は、支持面上のほぼ中央である後述する照射中心点3を
通り支持面に垂直な線を回転中心軸線として回転できる
ように駆動装置35が設けられていると共に、試料台30の
回転角度θを検出するロータリーエンコーダ36が設けら
れている。
そして、試料台30の支持面上に支持された紙シート1
の紙面1aに向けて光を照射する投光装置14とこの投光装
置14よりの入射光Liが紙シート1で反射する反射光Loを
受光する受光装置24とが、それぞれ所定の状態に設置さ
れている。この所定の状態とは、第3図〜第5図に示す
如く試料台30の支持面に支持された紙シート1の紙面1a
上の前記回転中心軸線が位置する照射中心点3に向けて
投光装置14より入射角度θiで照射された入射光Liが前
記照射中心点3の位置で前記入射角度θiと同じ角度の
正反射角度θoで反射され、その反射光Loが受光装置24
で受光されるように設定されていて前記入射光Liと反射
光Loとが一つの平面2を通過する状態である。
の紙面1aに向けて光を照射する投光装置14とこの投光装
置14よりの入射光Liが紙シート1で反射する反射光Loを
受光する受光装置24とが、それぞれ所定の状態に設置さ
れている。この所定の状態とは、第3図〜第5図に示す
如く試料台30の支持面に支持された紙シート1の紙面1a
上の前記回転中心軸線が位置する照射中心点3に向けて
投光装置14より入射角度θiで照射された入射光Liが前
記照射中心点3の位置で前記入射角度θiと同じ角度の
正反射角度θoで反射され、その反射光Loが受光装置24
で受光されるように設定されていて前記入射光Liと反射
光Loとが一つの平面2を通過する状態である。
また、前記投光装置14と受光装置24との位置関係は通
常固定されているので、試料台30は図示しないが試料台
30の支持面に対する前記平面2の傾斜角度である煽り角
度αを変更可能な状態に紙シート1の紙面1aと平面2と
の交線Oを中心軸として試料台30を傾斜せしめる角度調
節機構が備えられている。この角度調節機構により紙シ
ート1の紙面1aと平面2との交線Oを中心軸として試料
台30を傾斜させて設定させる煽り角度αとしては、測定
データに再現性を有する正確なデータを得るために40゜
〜60゜であることが好ましい。
常固定されているので、試料台30は図示しないが試料台
30の支持面に対する前記平面2の傾斜角度である煽り角
度αを変更可能な状態に紙シート1の紙面1aと平面2と
の交線Oを中心軸として試料台30を傾斜せしめる角度調
節機構が備えられている。この角度調節機構により紙シ
ート1の紙面1aと平面2との交線Oを中心軸として試料
台30を傾斜させて設定させる煽り角度αとしては、測定
データに再現性を有する正確なデータを得るために40゜
〜60゜であることが好ましい。
投光装置14は、第3図及び第4図に示す如く光源10と
レンズ系11と絞り12とを備えている。光源10としては、
白熱灯,ハロゲンランプ,He−Neレーザー等を使用する
ことができ、白熱灯やハロゲンランプ等を使用する場合
は紙シート1の紙面1aに平行光を照射できるように通過
光を絞るピンホールとピンホールを通過した光を平行光
とするレンズ系11を必要とし、He−Neレーザーを使用す
る場合は平行光束の幅を広げるエキスパンダーを必要と
する。また、レンズ系11を介して光源10より紙シート1
の紙面1aに所定の径の光を照射するために、所定の径の
絞り12が設けられている。この絞り12としては、紙シー
ト1の紙面1a上の照射された光の直径が10mmより小さい
と紙シート1の地合いムラなどによる局部的な配向が測
定されるため、平均的な値を測定すべく紙シート1の紙
面1a上に照射される光の直径を少なくとも20mm以上とし
得るものを使用することが好ましい。また絞り12は、紙
シート1の紙面1a上での光の形状を円形にするために、
第4図に示す如く試料台30の支持面上に支持された紙面
1aと平行となるように設置されていることが好ましい。
レンズ系11と絞り12とを備えている。光源10としては、
白熱灯,ハロゲンランプ,He−Neレーザー等を使用する
ことができ、白熱灯やハロゲンランプ等を使用する場合
は紙シート1の紙面1aに平行光を照射できるように通過
光を絞るピンホールとピンホールを通過した光を平行光
とするレンズ系11を必要とし、He−Neレーザーを使用す
る場合は平行光束の幅を広げるエキスパンダーを必要と
する。また、レンズ系11を介して光源10より紙シート1
の紙面1aに所定の径の光を照射するために、所定の径の
絞り12が設けられている。この絞り12としては、紙シー
ト1の紙面1a上の照射された光の直径が10mmより小さい
と紙シート1の地合いムラなどによる局部的な配向が測
定されるため、平均的な値を測定すべく紙シート1の紙
面1a上に照射される光の直径を少なくとも20mm以上とし
得るものを使用することが好ましい。また絞り12は、紙
シート1の紙面1a上での光の形状を円形にするために、
第4図に示す如く試料台30の支持面上に支持された紙面
1aと平行となるように設置されていることが好ましい。
投光装置14よりの入射光Liが紙シート1の紙面1a上で
反射した反射光Loを受光する受光装置24は、第3図及び
第5図に示す如く受光レンズ20,迷光除去用ピンホール2
1及び光電変換素子22を備えている。迷光除去用ピンホ
ール21は紙シート1の紙面1aで反射した反射光Loを集光
する受光レンズ20の焦点位置に拡散光等の迷光を除去す
るために設けられるものであり、光電変換素子22はピン
ホール21の受光レンズ20及び紙シート1と反対側で反射
光Liの強度Zを検出する光電子増倍管より成るものであ
る。
反射した反射光Loを受光する受光装置24は、第3図及び
第5図に示す如く受光レンズ20,迷光除去用ピンホール2
1及び光電変換素子22を備えている。迷光除去用ピンホ
ール21は紙シート1の紙面1aで反射した反射光Loを集光
する受光レンズ20の焦点位置に拡散光等の迷光を除去す
るために設けられるものであり、光電変換素子22はピン
ホール21の受光レンズ20及び紙シート1と反対側で反射
光Liの強度Zを検出する光電子増倍管より成るものであ
る。
これら投光装置14と受光装置24とは前記した如く平面
2内において入射光Liの照射中心点3を通り平面2と試
料台30の支持面との交線Oに垂直な線Xに対する入射光
Liの成す入射角度θiと反射光Loの成す反射角度θoと
を等しく設定された状態に設置されているのであるが、
入射光Liの入射角度θiと反射光Loの反射角度θoとし
ては測定データに再現性を有する正確なデータを得る角
度として50゜〜70゜であることが好ましい。
2内において入射光Liの照射中心点3を通り平面2と試
料台30の支持面との交線Oに垂直な線Xに対する入射光
Liの成す入射角度θiと反射光Loの成す反射角度θoと
を等しく設定された状態に設置されているのであるが、
入射光Liの入射角度θiと反射光Loの反射角度θoとし
ては測定データに再現性を有する正確なデータを得る角
度として50゜〜70゜であることが好ましい。
そして、受光装置24の光電変換素子22で検出された反
射光Loの強度Zに対応する光強度信号は、所定の処理を
施されてコンピュータ33に入力される。この際、受光装
置24の光電変換素子22で検出される反射光Loの強度Zは
概して小さいので、この強度Zを増幅せしめる直流増幅
器31が受光装置24の光電変換素子22に接続されており、
更に直流増幅器31により増幅された反射光Loの光強度信
号をデジタル信号に変換せしめるA/D変換用コンバータ3
2が直流増幅器31に接続されていて、このA/D変換用コン
バータ32よりのデジタル信号を入力されて繊維配向の主
配向方向(配向角δ)及び配向強度(配向指数η)を算
出するコンピュータ33がA/D変換用コンバータ32に接続
されている。また、このコンピュータ33には試料台30の
回転角度θを検出するロータリーエンコーダ36よりの回
転角度θの信号を受けるインターフェイス34も接続され
ていて試料台30の回転角度θの信号が入力されるように
構成されている。
射光Loの強度Zに対応する光強度信号は、所定の処理を
施されてコンピュータ33に入力される。この際、受光装
置24の光電変換素子22で検出される反射光Loの強度Zは
概して小さいので、この強度Zを増幅せしめる直流増幅
器31が受光装置24の光電変換素子22に接続されており、
更に直流増幅器31により増幅された反射光Loの光強度信
号をデジタル信号に変換せしめるA/D変換用コンバータ3
2が直流増幅器31に接続されていて、このA/D変換用コン
バータ32よりのデジタル信号を入力されて繊維配向の主
配向方向(配向角δ)及び配向強度(配向指数η)を算
出するコンピュータ33がA/D変換用コンバータ32に接続
されている。また、このコンピュータ33には試料台30の
回転角度θを検出するロータリーエンコーダ36よりの回
転角度θの信号を受けるインターフェイス34も接続され
ていて試料台30の回転角度θの信号が入力されるように
構成されている。
そして、このコンピュータ33では、入力された前記入
射光Loの強度Zの信号及び試料台30の回転角度θの信号
をそれぞれ記憶し、更に試料台30の回転角度θ,反射光
Loの強度Z,紙シート1の繊維配向の主配向方向(配向角
δ)及び配向強度(配向指数η)を含む繊維配向分布関
係式に前記記憶した回転角度θと反射光Loの強度Zとを
当て嵌めて紙シート1の繊維配向の主配向方向(配向角
δ)及び配向強度(配向指数η)が算出されるのであ
る。
射光Loの強度Zの信号及び試料台30の回転角度θの信号
をそれぞれ記憶し、更に試料台30の回転角度θ,反射光
Loの強度Z,紙シート1の繊維配向の主配向方向(配向角
δ)及び配向強度(配向指数η)を含む繊維配向分布関
係式に前記記憶した回転角度θと反射光Loの強度Zとを
当て嵌めて紙シート1の繊維配向の主配向方向(配向角
δ)及び配向強度(配向指数η)が算出されるのであ
る。
ここで、試料台30の回転角度θ,反射光Loの強度Z,紙
シート1の繊維配向の主配向方向(配向角δ)及び配向
強度(配向指数η)を含む繊維配向分布関係式として
は、例えば次式を挙げることができる。
シート1の繊維配向の主配向方向(配向角δ)及び配向
強度(配向指数η)を含む繊維配向分布関係式として
は、例えば次式を挙げることができる。
Z(θ)=C[1+ηcos2(θ−δ)] ここで、 θ:試料台30の回転角度 Z(θ):回転角度θにおける反射光Loの強度 δ:繊維配向の主配向方向(配向角) η:配向強度(配向指数) C:反射光Loの強度Zの平均値 すなわち、試料台30の回転角度θ(試料台30の支持面
に支持された紙シート1の紙面1aの抄紙方向に対する紙
シート1の回転角度)と、この回転角度θにおける反射
光Loの強度Zとを、試料台30の回転角度θを0゜≦θ<
360゜の範囲で、例えば1゜毎に10回検出した反射光Lo
の強度Zの平均値とを上記式に当て嵌めて演算すること
によって繊維配向の主配向方向(配向角δ)及び配向強
度(配向指数η)が算出できるのである。
に支持された紙シート1の紙面1aの抄紙方向に対する紙
シート1の回転角度)と、この回転角度θにおける反射
光Loの強度Zとを、試料台30の回転角度θを0゜≦θ<
360゜の範囲で、例えば1゜毎に10回検出した反射光Lo
の強度Zの平均値とを上記式に当て嵌めて演算すること
によって繊維配向の主配向方向(配向角δ)及び配向強
度(配向指数η)が算出できるのである。
上記した式は、楕円関数やフーリエ級数やVon Mises
関数等を用いても同様の繊維配向特性値を算出すること
ができる。
関数等を用いても同様の繊維配向特性値を算出すること
ができる。
尚、演算した結果は、例えば周知のCRTにより画面表
示したり、更にプリンターにより出力することもでき
る。
示したり、更にプリンターにより出力することもでき
る。
このようにコンピュータ33で繊維配向特性として算出
する繊維配向の主配向方向(配向角δ)及び配向強度
(配向指数η)の意味するところは、繊維配向の主配向
方向(配向角δ)は紙シート1の紙面1a表面の繊維の平
均的な並び方向(すなわち、繊維が最も多く並んでいる
方向)を意味していて、通常マシン方向をゼロ度として
抄紙機の下流に向かって時計方向をプラス(正)の角度
で、反時計方向をマイナス(負)の角度で表わしてい
る。配向強度(配向指数η)は全測定角度における繊維
本数の平均値に対する繊維配向の主配向方向(配向角
δ)や主配向方向に直角な方向(この方向は通常繊維が
最も少なく並んでいる方向としている)に並んでいる繊
維の本数の偏差を意味している。そしてこのような紙シ
ート1の紙面1a表面の繊維配向特性は、紙の強度や紙ぐ
せ(カール,反り,ねじれ等)と密接に関連しており、
例えばPPC適性(普通紙複写機における小判裁断紙の複
写前にトレー収容性や複写後の積層性やソーター性),
高速印刷機や加工機において蛇行や曲がりが発生するこ
とによる走行性,NIP適性(ノンインパクトプリンターで
使用される連続伝票用紙の積層性)等に密接に関連して
いるのである。
する繊維配向の主配向方向(配向角δ)及び配向強度
(配向指数η)の意味するところは、繊維配向の主配向
方向(配向角δ)は紙シート1の紙面1a表面の繊維の平
均的な並び方向(すなわち、繊維が最も多く並んでいる
方向)を意味していて、通常マシン方向をゼロ度として
抄紙機の下流に向かって時計方向をプラス(正)の角度
で、反時計方向をマイナス(負)の角度で表わしてい
る。配向強度(配向指数η)は全測定角度における繊維
本数の平均値に対する繊維配向の主配向方向(配向角
δ)や主配向方向に直角な方向(この方向は通常繊維が
最も少なく並んでいる方向としている)に並んでいる繊
維の本数の偏差を意味している。そしてこのような紙シ
ート1の紙面1a表面の繊維配向特性は、紙の強度や紙ぐ
せ(カール,反り,ねじれ等)と密接に関連しており、
例えばPPC適性(普通紙複写機における小判裁断紙の複
写前にトレー収容性や複写後の積層性やソーター性),
高速印刷機や加工機において蛇行や曲がりが発生するこ
とによる走行性,NIP適性(ノンインパクトプリンターで
使用される連続伝票用紙の積層性)等に密接に関連して
いるのである。
本発明方法を実施して紙シート1の繊維配向特性すな
わち繊維配向の主配向方向(配向角δ)及び配向強度
(配向指数η)を測定するには、測定すべき紙シート1
を試料台30の支持面上の磁性文鎮や粘着テープ等により
紙シート1の抄紙方向と支持面上における入射光Li及び
反射光Loの通る平面2の交差する線Oとが平行になるよ
うに支持せしめる。そして、紙シート1を支持せしめた
試料台30を角度調節機構により支持面上で平面2の交差
する線Oを中心に平面2に垂直な面に対して適当な煽り
角度αを付与せしめる。これらの作業において、煽り角
度αを付与せしめてから試料台30の支持面に紙シートを
支持せしめても良いことは言うまでもない。また煽り角
度αとしては、測定データに再現性を有する正確なデー
タを得るために40゜〜60゜であることが好ましい。
わち繊維配向の主配向方向(配向角δ)及び配向強度
(配向指数η)を測定するには、測定すべき紙シート1
を試料台30の支持面上の磁性文鎮や粘着テープ等により
紙シート1の抄紙方向と支持面上における入射光Li及び
反射光Loの通る平面2の交差する線Oとが平行になるよ
うに支持せしめる。そして、紙シート1を支持せしめた
試料台30を角度調節機構により支持面上で平面2の交差
する線Oを中心に平面2に垂直な面に対して適当な煽り
角度αを付与せしめる。これらの作業において、煽り角
度αを付与せしめてから試料台30の支持面に紙シートを
支持せしめても良いことは言うまでもない。また煽り角
度αとしては、測定データに再現性を有する正確なデー
タを得るために40゜〜60゜であることが好ましい。
そして、投光装置14より紙シート1の紙面1aの試料台
30の照射中心点3に向けて入射光Liを照射すると共にこ
の入射光Liが紙シート1の紙面1aで反射した反射光Loを
受光装置24で受光する。入射光Li及び反射光Loは、平面
2に沿って照射され且つ反射された光であり、紙シート
1の紙面1aに対する入射角度θiと反射角度θoとは同
一であり、50゜〜70゜であることが測定データに再現性
を有する正確なデータを得ることができて好ましい。
30の照射中心点3に向けて入射光Liを照射すると共にこ
の入射光Liが紙シート1の紙面1aで反射した反射光Loを
受光装置24で受光する。入射光Li及び反射光Loは、平面
2に沿って照射され且つ反射された光であり、紙シート
1の紙面1aに対する入射角度θiと反射角度θoとは同
一であり、50゜〜70゜であることが測定データに再現性
を有する正確なデータを得ることができて好ましい。
投光装置14より投光された光は、光源10として白熱灯
やハロゲンランプ等を用いる場合はピンホールを含むレ
ンズ系11により拡大した平行光にし、またHe−Neレーザ
ーを使用する場合はピンホールを不要としてそのまま平
行光をレンズ系11を介して拡大し、適切な投光面の大き
さに調整する。このとき、紙シート1の紙面1a上に照射
された光のスポット径があまり小さいと紙シート1の地
合いムラなどによる局部的な配向が検出されることがあ
るため、絞り12を調整して少なくともスポット径を20mm
以上にすると平均的な値を得ることができる。更に、円
形の貫通孔を有する絞り12が、試料台30の支持面に支持
された紙面1aと平行に設置されていると、紙シート1上
でのスポット光の形状を円形にすることができて煽り角
度αを付与させて且つ回転せしめられる紙シート1の紙
面1a上の同一箇所に入射光Liを試料台30の回転角度θの
大小に拘らず照射させることができる。
やハロゲンランプ等を用いる場合はピンホールを含むレ
ンズ系11により拡大した平行光にし、またHe−Neレーザ
ーを使用する場合はピンホールを不要としてそのまま平
行光をレンズ系11を介して拡大し、適切な投光面の大き
さに調整する。このとき、紙シート1の紙面1a上に照射
された光のスポット径があまり小さいと紙シート1の地
合いムラなどによる局部的な配向が検出されることがあ
るため、絞り12を調整して少なくともスポット径を20mm
以上にすると平均的な値を得ることができる。更に、円
形の貫通孔を有する絞り12が、試料台30の支持面に支持
された紙面1aと平行に設置されていると、紙シート1上
でのスポット光の形状を円形にすることができて煽り角
度αを付与させて且つ回転せしめられる紙シート1の紙
面1a上の同一箇所に入射光Liを試料台30の回転角度θの
大小に拘らず照射させることができる。
受光装置24では、紙シート1の紙面1aで反射した反射
光Loが受光レンズ20により集光せしめられピンホール21
を介して拡散光等の迷光を除去されて光電変換素子22で
ある光電子像倍管により反射光Loの強度Zが検出され
る。
光Loが受光レンズ20により集光せしめられピンホール21
を介して拡散光等の迷光を除去されて光電変換素子22で
ある光電子像倍管により反射光Loの強度Zが検出され
る。
このように投光装置14から照射される入射光Liが、煽
り角αだけ傾斜せしめられている紙シート1の紙面1a上
の照射中心点3から反射されてその反射光Loが受光装置
24で受光できる状況になると、コンピュータ33の測定開
始の信号により試料台30の支持面はこの支持面に支持さ
れた紙シート1の紙面1a上のスポット光の照射中心点3
の中心を通る支持面に垂直な線(試料台30の回転中心軸
線)を中心に360度回転させる。試料台30の回転角度θ
は試料台30の駆動装置35及びロータリーエンコーダ36で
制御され、このロータリーエンコーダ36よりの回転角度
θの信号がインターフェイス34を介してコンピュータ33
に入力される。一方、受光装置24で検出された反射光Lo
の強度Zの信号は、直流増幅器31で増幅されA/D変換用
コンバータ32を介してデジタル化されてコンピュータ33
に入力される。このとき受光装置24で検出された反射光
Loの強度Zの信号は、例えば試料台30が1゜回転する毎
に10個の反射光Loの強度Zのデータを採りこれを平均し
て検出した試料台30の回転角度θにおける反射光Loの強
度Zとしてコンピュータ33で処理することが好ましい。
り角αだけ傾斜せしめられている紙シート1の紙面1a上
の照射中心点3から反射されてその反射光Loが受光装置
24で受光できる状況になると、コンピュータ33の測定開
始の信号により試料台30の支持面はこの支持面に支持さ
れた紙シート1の紙面1a上のスポット光の照射中心点3
の中心を通る支持面に垂直な線(試料台30の回転中心軸
線)を中心に360度回転させる。試料台30の回転角度θ
は試料台30の駆動装置35及びロータリーエンコーダ36で
制御され、このロータリーエンコーダ36よりの回転角度
θの信号がインターフェイス34を介してコンピュータ33
に入力される。一方、受光装置24で検出された反射光Lo
の強度Zの信号は、直流増幅器31で増幅されA/D変換用
コンバータ32を介してデジタル化されてコンピュータ33
に入力される。このとき受光装置24で検出された反射光
Loの強度Zの信号は、例えば試料台30が1゜回転する毎
に10個の反射光Loの強度Zのデータを採りこれを平均し
て検出した試料台30の回転角度θにおける反射光Loの強
度Zとしてコンピュータ33で処理することが好ましい。
コンピュータ33では、入力された0゜〜360゜の試料
台30の回転角度θとこの回転角度θに対応する反射光Lo
の強度Zとを用いて、試料台30の回転角度θ,反射光Lo
の強度Z,紙シート1の繊維配向の主配向方向(配向角
δ)及び配向強度(配向指数η)を含む繊維配向分布関
係式、例えば Z(θ)=C[1+ηcos2(θ−δ)] に当て嵌めて紙シート1の繊維配向の主配向方向(配向
角δ),配向強度(配向指数η)及び反射光Loの強度Z
の平均値Cを演算する。この演算は、楕円関数,フーリ
エ級数,Von Mises関数等を用いて算出しても良い。尚、
演算した結果は周知のCRTにより表示され、プリンター
により出力することもできる。
台30の回転角度θとこの回転角度θに対応する反射光Lo
の強度Zとを用いて、試料台30の回転角度θ,反射光Lo
の強度Z,紙シート1の繊維配向の主配向方向(配向角
δ)及び配向強度(配向指数η)を含む繊維配向分布関
係式、例えば Z(θ)=C[1+ηcos2(θ−δ)] に当て嵌めて紙シート1の繊維配向の主配向方向(配向
角δ),配向強度(配向指数η)及び反射光Loの強度Z
の平均値Cを演算する。この演算は、楕円関数,フーリ
エ級数,Von Mises関数等を用いて算出しても良い。尚、
演算した結果は周知のCRTにより表示され、プリンター
により出力することもできる。
〔実施例1〕 投光装置14として、光源10に出力2.0mW,口径0.63mmの
He−Neレーザー(Uniphase社製),レンズ系に倍率が50
倍のビームエキスパンダー11(清原光学(株)製),そ
して30mmφの絞り12が設置されたものを、受光装置24と
して直径30mmφの受光レンズ20(中央精機(株)製),
この受光レンズ20の焦点にピンホール21(中央精機
(株)製),光電変換素子22に光電子像倍管(浜松ホト
ニクス(株)製)が設置されたものをそれぞれ使用し、
受光装置24で検出された反射光の強度信号を直流増幅器
31(日本電機三栄(株)製)により増幅し、A/D変換用
コンバータ32(コンテック(株)製)により信号をデジ
タル化した後、コンピュータ33で繊維配向分布関係式と
して Z(θ)=C[1+ηcos2(θ−δ)] よりδ,ηを求めた。尚、紙シート1の紙面1aとして
は、坪量52g/m2のコート紙原紙,坪量64g/m2のコピー用
紙,坪量135g/m2の積層板原紙,坪量82g/m2の一般上質
紙のフェルト面とし、投光装置14よりの入射光Liの入射
角度θi及びこの入射光Liが紙面1a上で反射した反射光
Loの反射角度θoを60゜、入射光Li及び反射光Loの通る
平面2に垂直な平面に対する試料台30の支持面の成す紙
シート1の煽り角度αを0゜〜60゜までの範囲で10゜間
隔で間欠的に変更し、各煽り角度αで繊維配向特性の測
定を行った。
He−Neレーザー(Uniphase社製),レンズ系に倍率が50
倍のビームエキスパンダー11(清原光学(株)製),そ
して30mmφの絞り12が設置されたものを、受光装置24と
して直径30mmφの受光レンズ20(中央精機(株)製),
この受光レンズ20の焦点にピンホール21(中央精機
(株)製),光電変換素子22に光電子像倍管(浜松ホト
ニクス(株)製)が設置されたものをそれぞれ使用し、
受光装置24で検出された反射光の強度信号を直流増幅器
31(日本電機三栄(株)製)により増幅し、A/D変換用
コンバータ32(コンテック(株)製)により信号をデジ
タル化した後、コンピュータ33で繊維配向分布関係式と
して Z(θ)=C[1+ηcos2(θ−δ)] よりδ,ηを求めた。尚、紙シート1の紙面1aとして
は、坪量52g/m2のコート紙原紙,坪量64g/m2のコピー用
紙,坪量135g/m2の積層板原紙,坪量82g/m2の一般上質
紙のフェルト面とし、投光装置14よりの入射光Liの入射
角度θi及びこの入射光Liが紙面1a上で反射した反射光
Loの反射角度θoを60゜、入射光Li及び反射光Loの通る
平面2に垂直な平面に対する試料台30の支持面の成す紙
シート1の煽り角度αを0゜〜60゜までの範囲で10゜間
隔で間欠的に変更し、各煽り角度αで繊維配向特性の測
定を行った。
この結果、第1表に示す如く繊維配向の異なるいずれ
の紙シート1においても、煽り角度αが40゜〜60゜の範
囲において測定値は良好な再現性を示すことを確認し
た。
の紙シート1においても、煽り角度αが40゜〜60゜の範
囲において測定値は良好な再現性を示すことを確認し
た。
〔実施例2〕 実施例1において、入射光Li及び反射光Loの通る平面
2に垂直な平面に対する試料台30の支持面の成す紙シー
ト1の煽り角度αを40゜で一定とし、また入射光Liの入
射角度θi及び反射光Loの反射角度θoをそれぞれ30゜
〜70゜までの範囲で10゜間隔で間欠的に変更して入射光
Liの入射角度θi及び反射光Loの反射角度θoの変更し
た各角度について実施例1と同様にして繊維配向特性の
測定を行った。
2に垂直な平面に対する試料台30の支持面の成す紙シー
ト1の煽り角度αを40゜で一定とし、また入射光Liの入
射角度θi及び反射光Loの反射角度θoをそれぞれ30゜
〜70゜までの範囲で10゜間隔で間欠的に変更して入射光
Liの入射角度θi及び反射光Loの反射角度θoの変更し
た各角度について実施例1と同様にして繊維配向特性の
測定を行った。
その結果、第2表に示す如く繊維配向の異なるいずれ
の紙シート1においても、入射光Liの入射角度θi及び
反射光Loの反射角度θoが60゜〜70゜の範囲において測
定値は良好な再現性を示すことを確認した。
の紙シート1においても、入射光Liの入射角度θi及び
反射光Loの反射角度θoが60゜〜70゜の範囲において測
定値は良好な再現性を示すことを確認した。
〔実施例3〕 投光装置14として、光源10に12V50Wのハロゲンランプ
(NARAU社製),レンズ系11にレンズ(清原光学(株)
製)とピンホール(中央精機(株)製)と25mmφのコリ
メータレンズ(清原光学(株)製),そして20mmφの絞
り12が設置されたものを、受光装置24として有効系20mm
φの受光レンズ20(中央精機(株)製),この受光レン
ズ20の焦点にピンホール21(中央精機(株)製),光電
変換素子22に光電子像倍管(浜松ホトニクス(株)製)
が設置されたものをそれぞれ使用し、受光装置24で検出
された反射光の強度信号を直流増幅器31(日本電機三栄
(株)製)により増幅し、A/D変換用コンバータ32(コ
ンテック(株)製)により信号をデジタル化した後、コ
ンピュータ33で繊維配向分布関係式として Z(θ)=C[1+ηcos2(θ−δ)] よりδ,ηを求めた。尚、紙シート1の紙面1aとして
は、坪量64g/m2の上質紙の平滑性をテストカレンダー
(東洋テスター工業(株)製)を用いてロールニップ圧
を変えることにより王研式平滑度を6種類に変更した紙
のフェルト面及びワイヤー面とし、投光装置14よりの入
射光Liの入射角度θi及びこの入射光Liが紙面1a上で反
射した反射光Loの反射角度θoを60゜、入射光Li及び反
射光Loの通る平面2に垂直な平面に対する試料台30の支
持面の成す紙シート1の煽り角度αを40゜に設定して繊
維配向特性の測定を行った。
(NARAU社製),レンズ系11にレンズ(清原光学(株)
製)とピンホール(中央精機(株)製)と25mmφのコリ
メータレンズ(清原光学(株)製),そして20mmφの絞
り12が設置されたものを、受光装置24として有効系20mm
φの受光レンズ20(中央精機(株)製),この受光レン
ズ20の焦点にピンホール21(中央精機(株)製),光電
変換素子22に光電子像倍管(浜松ホトニクス(株)製)
が設置されたものをそれぞれ使用し、受光装置24で検出
された反射光の強度信号を直流増幅器31(日本電機三栄
(株)製)により増幅し、A/D変換用コンバータ32(コ
ンテック(株)製)により信号をデジタル化した後、コ
ンピュータ33で繊維配向分布関係式として Z(θ)=C[1+ηcos2(θ−δ)] よりδ,ηを求めた。尚、紙シート1の紙面1aとして
は、坪量64g/m2の上質紙の平滑性をテストカレンダー
(東洋テスター工業(株)製)を用いてロールニップ圧
を変えることにより王研式平滑度を6種類に変更した紙
のフェルト面及びワイヤー面とし、投光装置14よりの入
射光Liの入射角度θi及びこの入射光Liが紙面1a上で反
射した反射光Loの反射角度θoを60゜、入射光Li及び反
射光Loの通る平面2に垂直な平面に対する試料台30の支
持面の成す紙シート1の煽り角度αを40゜に設定して繊
維配向特性の測定を行った。
その結果、第6図に示す如く繊維配向特性である配向
強度(配向指数η)が紙シート1の平滑度の影響を受け
ないことを確認した。
強度(配向指数η)が紙シート1の平滑度の影響を受け
ないことを確認した。
〔比較例1〕 実施例3と同様の紙シート1の紙面1aについて、従来
の技術で記載した如き米国特許第3,807,868号に開示さ
れている方法により前記紙面1aで反射した反射光の強度
を抄紙方向と幅方向とで測定して、繊維配向特性として
各測定方向での抄紙方向と幅方向との光強度の比(K/
P)で示した。
の技術で記載した如き米国特許第3,807,868号に開示さ
れている方法により前記紙面1aで反射した反射光の強度
を抄紙方向と幅方向とで測定して、繊維配向特性として
各測定方向での抄紙方向と幅方向との光強度の比(K/
P)で示した。
その結果、第10図に示す如く従来の方法による繊維配
向特性である抄紙方向と幅方向との光強度の比(K/P)
は、紙シート1の平滑度の影響を受けフェルト面及びワ
イヤー面,特にワイヤー面で平滑度の変化により変化し
ていて信頼性が無いことが判った。
向特性である抄紙方向と幅方向との光強度の比(K/P)
は、紙シート1の平滑度の影響を受けフェルト面及びワ
イヤー面,特にワイヤー面で平滑度の変化により変化し
ていて信頼性が無いことが判った。
以上に詳細に説明した如く、本発明に係る紙シートの
繊維配向特性測定方法及び装置は、紙シートの繊維配向
軸が抄紙方向から大幅にズレていても繊維配向特性を繊
維配向の主配向方向(配向角)と配向強度(配向指数)
で示すことにより繊維配向をより正確に把握できるよう
になり、また紙シートの平滑度の影響を受けること無く
繊維配向特性値を示すことができるので、平滑度の異な
る紙シートについて比較検討を行うことができ、その工
業的価値の非常に大きなものである。
繊維配向特性測定方法及び装置は、紙シートの繊維配向
軸が抄紙方向から大幅にズレていても繊維配向特性を繊
維配向の主配向方向(配向角)と配向強度(配向指数)
で示すことにより繊維配向をより正確に把握できるよう
になり、また紙シートの平滑度の影響を受けること無く
繊維配向特性値を示すことができるので、平滑度の異な
る紙シートについて比較検討を行うことができ、その工
業的価値の非常に大きなものである。
第1図は本発明方法を簡単に説明するための説明用斜視
図、第2図は側面図、第3図は本発明装置の1実施例の
構成を簡単に示す説明用正面図、第4図はその入射光部
の左側面図、第5図はその反射光部の右側面図、第6図
は本発明方法によって測定された配向指数ηと王研式平
滑度で表わした平滑度との関係を示す図、第7図は従来
の装置を簡単に示す平面説明図、第8図は同A−A線断
面図、第9図は従来の方法によって測定される繊維配向
特性値を示す説明図、第10図は従来の方法によって測定
された繊維配向特性K/Pの値と王研式平滑度で表した平
滑度との関係を示す図である。 〔符号の説明〕 1……紙シート 1a……紙面 2……平面 3……照射中心点 10……光源 11……レンズ系 12……絞り 14……投光装置 20……受光レンズ 21……ピンホール 22……光電変換素子 24……受光装置 30……試料台 31……直流増幅器 32……A/D変換用コンバータ 33……コンピュータ 34……インターフェイス 35……駆動装置 36……ロータリーエンコーダ 40……従来方法における光源 41……水平面 O……紙面と平面とが交差する線 X……紙面と平面とが交差する線と直交し照射中心点を
通る直線 α……煽り角度 θi……入射角度 θo……反射角度 Li……入射光 Lo……反射光 β……従来方法における反射光の測定角度 IL……従来方法における偏光光束 K,P……測定方法についての反射光の強度 γ……抄紙方向に対する繊維配向角のズレ角度 K′,P′……真の繊維配向特性を表わす反射光の強度
図、第2図は側面図、第3図は本発明装置の1実施例の
構成を簡単に示す説明用正面図、第4図はその入射光部
の左側面図、第5図はその反射光部の右側面図、第6図
は本発明方法によって測定された配向指数ηと王研式平
滑度で表わした平滑度との関係を示す図、第7図は従来
の装置を簡単に示す平面説明図、第8図は同A−A線断
面図、第9図は従来の方法によって測定される繊維配向
特性値を示す説明図、第10図は従来の方法によって測定
された繊維配向特性K/Pの値と王研式平滑度で表した平
滑度との関係を示す図である。 〔符号の説明〕 1……紙シート 1a……紙面 2……平面 3……照射中心点 10……光源 11……レンズ系 12……絞り 14……投光装置 20……受光レンズ 21……ピンホール 22……光電変換素子 24……受光装置 30……試料台 31……直流増幅器 32……A/D変換用コンバータ 33……コンピュータ 34……インターフェイス 35……駆動装置 36……ロータリーエンコーダ 40……従来方法における光源 41……水平面 O……紙面と平面とが交差する線 X……紙面と平面とが交差する線と直交し照射中心点を
通る直線 α……煽り角度 θi……入射角度 θo……反射角度 Li……入射光 Lo……反射光 β……従来方法における反射光の測定角度 IL……従来方法における偏光光束 K,P……測定方法についての反射光の強度 γ……抄紙方向に対する繊維配向角のズレ角度 K′,P′……真の繊維配向特性を表わす反射光の強度
Claims (4)
- 【請求項1】測定すべき紙シート(1)の紙面(1a)に
対して所定の入射角度(θi)で投光装置(14)より該
紙面(1a)に向けて入射光(Li)を照射し該紙面(1a)
より該入射角度(θi)と同じ角度の正反射角度(θ
o)で反射する反射光(Lo)を受光装置(24)で受光さ
せるに際し、該入射光(Li)と該反射光(Lo)とが通過
する平面(2)と該紙面(1a)との交線(O)を中心軸
として紙面(1a)を煽り角度(α)だけ傾斜させ且つ該
入射光(Li)の該紙面(1a)への照射中心点(3)を通
り該紙面(1a)に垂直な線を回転中心軸線として該紙シ
ート(1)を回転させ、紙シート(1)の回転角度
(θ)とその回転角度(θ)における前記受光装置(2
4)で受光した反射光(Lo)の強度(Z)とを回転角度
(θ),反射光(Lo)の硬度(Z),紙シート(1)の
繊維配向の主配向方向〔配向角(δ)〕及び配向強度
〔配向指数(η)〕を含む繊維配向分布関係式に当て嵌
めて繊維配向の主配向方向〔配向角(δ)〕及び配向強
度〔配向指数(η)〕を算出することを特徴とする紙シ
ートの繊維配向特性測定方法。 - 【請求項2】煽り角度(α)を40゜〜60゜とする請求項
1に記載の紙シートの繊維配向特性測定方法。 - 【請求項3】入射光(Li)の入射角度(θi)と反射光
(Lo)の正反射角度(θo)とを50゜〜70゜とする請求
項1又は2に記載の紙シートの繊維配向特性測定方法。 - 【請求項4】測定すべき紙シート(1)を支持せしめる
フラットな支持面を有する試料台(30)が駆動装置(3
5)によって該支持面に垂直な回転中心軸線を中心に回
転自在に設けられていると共に該試料台(30)の回転角
度(θ)を検出するロータリーエンコーダ(36)が設け
られており、光源(10),レンズ系(11)及び絞り(1
2)を備えた投光装置(14)と受光レンズ(20),迷光
除去用ピンホール(21)及び光電変換素子(22)を備え
た受光装置(24)とがそれぞれ前記試料台(30)を支持
面に対して所定の煽り角度(α)を有する平面(2)上
に投光装置(14)よりの入射光(Li)及び受光装置(2
4)で受ける反射光(Lo)を前記試料台(30)の支持面
の回転中心軸線上に位置する照射中心点(3)に向けて
平面(2)上にあり、且つその平面(2)と支持面との
交差する線(O)と直交する照射中心点(3)を通る直
線(X)に対する前記入射光(Li)の成す角度(θi)
と反射光(Lo)の成す角度(θo)とが同じ角度になる
位置に設置されており、前記受光装置(24)で受光した
反射光(Lo)の強度(Z)に対応する光強度信号が受光
装置(24)に光電変換素子(22)よりの光強度信号を増
幅するための直流増幅器(31)に接続されたA/D変換用
コンバータ(32)を介してデジタル信号に変換されて入
力され且つロータリーエンコーダ(36)より前記試料台
(30)の回転角度(θ)の回転角度信号がインターフェ
ース(34)を介して入力されてそれぞれ記憶され更に前
記試料台(30)の回転角度(θ),反射光(Lo)の強度
(Z),紙シート(1)の繊維配向角(δ)及び配向指
数(η)を含む繊維配向分布関係式に前記記憶した回転
角度(θ)と反射光(Lo)の強度(Z)とを当て嵌めて
繊維配向の主配向方向〔配向角(δ)〕及び配向強度
〔配向指数(η)〕を算出するコンピュータ(33)が設
けられていることを特徴とする紙シートの繊維配向特性
測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23049390A JP2886299B2 (ja) | 1990-09-03 | 1990-09-03 | 紙シートの繊維配向測定方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23049390A JP2886299B2 (ja) | 1990-09-03 | 1990-09-03 | 紙シートの繊維配向測定方法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04113205A JPH04113205A (ja) | 1992-04-14 |
JP2886299B2 true JP2886299B2 (ja) | 1999-04-26 |
Family
ID=16908636
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23049390A Expired - Fee Related JP2886299B2 (ja) | 1990-09-03 | 1990-09-03 | 紙シートの繊維配向測定方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2720370B2 (ja) * | 1993-02-26 | 1998-03-04 | 日本製紙株式会社 | 紙の繊維配向測定方法及び繊維配向測定装置 |
JP2704704B2 (ja) * | 1994-04-06 | 1998-01-26 | 日本製紙株式会社 | 紙の表面の繊維配向性測定方法 |
JP2878232B2 (ja) * | 1997-03-24 | 1999-04-05 | 日本製紙株式会社 | 紙の繊維配向測定方法及び繊維配向測定装置 |
JP5982337B2 (ja) * | 2013-08-20 | 2016-08-31 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 画像形成装置 |
-
1990
- 1990-09-03 JP JP23049390A patent/JP2886299B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
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