JP2886067B2 - 刈取収穫機の刈取前処理部スライド構造 - Google Patents
刈取収穫機の刈取前処理部スライド構造Info
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- JP2886067B2 JP2886067B2 JP32361793A JP32361793A JP2886067B2 JP 2886067 B2 JP2886067 B2 JP 2886067B2 JP 32361793 A JP32361793 A JP 32361793A JP 32361793 A JP32361793 A JP 32361793A JP 2886067 B2 JP2886067 B2 JP 2886067B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小型の刈取収穫機に関
し、詳しくは、走行機体から前方に向けて延出した主伝
動フレームの前端部に、左右の引起装置及び刈取装置を
備えた刈取前処理部を、横スライド可能に支持してある
刈取収穫機の刈取前処理部スライド構造に関する。
し、詳しくは、走行機体から前方に向けて延出した主伝
動フレームの前端部に、左右の引起装置及び刈取装置を
備えた刈取前処理部を、横スライド可能に支持してある
刈取収穫機の刈取前処理部スライド構造に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような小型の刈取収穫機において
は、刈取前処理部による刈り取り幅に対して脱穀装置や
グレンタンクなどを搭載した走行機体のクローラ幅の方
が大きくなっている。そこで、走行機体から前方に向け
て延出した主伝動フレームの前端部に、刈取前処理部を
横スライド可能に支持するようにして、植立穀稈の回り
刈り作業を行う場合には、刈取前処理部を走行機体の左
側方に大きく突出させて走行機体のクローラ式走行装置
と走行機体左側方の未刈穀稈とを離間させることによっ
て、クローラ式走行装置にて押し出された湿田の泥土に
よる未刈穀稈の押し倒しや、クローラ式走行装置にて押
し出された湿田の泥土が未刈穀稈の株元で盛り上がり、
この盛り上がり泥土に刈取装置が未刈穀稈の刈り取りの
際に突入することによって生じる刈取装置の損耗の早期
化、あるいは、刈取穀稈の株元に多量の盛り上がり泥土
が付着した状態で搬送することによって生じる搬送経路
での泥土の堆積、などを防止し、又、刈り取り作業の開
始時に植立穀稈の中割り作業を行う場合には、刈取前処
理部を走行機体の略正面に位置させて刈り取り幅からは
みでるクローラ幅を左右略均等にすることによって、ク
ローラ式走行装置による未刈穀稈の踏み倒しを防止する
ようにしている。
は、刈取前処理部による刈り取り幅に対して脱穀装置や
グレンタンクなどを搭載した走行機体のクローラ幅の方
が大きくなっている。そこで、走行機体から前方に向け
て延出した主伝動フレームの前端部に、刈取前処理部を
横スライド可能に支持するようにして、植立穀稈の回り
刈り作業を行う場合には、刈取前処理部を走行機体の左
側方に大きく突出させて走行機体のクローラ式走行装置
と走行機体左側方の未刈穀稈とを離間させることによっ
て、クローラ式走行装置にて押し出された湿田の泥土に
よる未刈穀稈の押し倒しや、クローラ式走行装置にて押
し出された湿田の泥土が未刈穀稈の株元で盛り上がり、
この盛り上がり泥土に刈取装置が未刈穀稈の刈り取りの
際に突入することによって生じる刈取装置の損耗の早期
化、あるいは、刈取穀稈の株元に多量の盛り上がり泥土
が付着した状態で搬送することによって生じる搬送経路
での泥土の堆積、などを防止し、又、刈り取り作業の開
始時に植立穀稈の中割り作業を行う場合には、刈取前処
理部を走行機体の略正面に位置させて刈り取り幅からは
みでるクローラ幅を左右略均等にすることによって、ク
ローラ式走行装置による未刈穀稈の踏み倒しを防止する
ようにしている。
【0003】ところで、従来技術による刈取収穫機の刈
取前処理部スライド構造としては、例えば、特開平2‐
39813号公報で開示されているように、主伝動フレ
ームに内装された主伝動軸からの動力を受けるように刈
取前処理部に横架支承されたスライド伝動軸を、主伝動
フレームの主伝動軸にベベルギア機構を介してトルク伝
達可能に、かつ、該ベベルギア機構に対して横スライド
移動自在に支架された状態で左側の引起装置に動力を伝
達する左側軸部分と、右側の引起装置に動力を伝達する
右側軸部分とに二分割するとともに、それらを互いに同
軸芯上で嵌合連結していた。
取前処理部スライド構造としては、例えば、特開平2‐
39813号公報で開示されているように、主伝動フレ
ームに内装された主伝動軸からの動力を受けるように刈
取前処理部に横架支承されたスライド伝動軸を、主伝動
フレームの主伝動軸にベベルギア機構を介してトルク伝
達可能に、かつ、該ベベルギア機構に対して横スライド
移動自在に支架された状態で左側の引起装置に動力を伝
達する左側軸部分と、右側の引起装置に動力を伝達する
右側軸部分とに二分割するとともに、それらを互いに同
軸芯上で嵌合連結していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術によると、二分割した左側軸部分と右側軸部分
との嵌合連結によりスライド伝動軸を構成することによ
って、製作時や組付け時に生じる多少の誤差による不具
合を嵌合連結部での融通にて吸収するようにしているの
であるが、スライド伝動軸の左側軸部分は、左側の引起
装置に対する動力伝達位置からベベルギア機構を挿通し
て右側軸部分に至る長さとされていることから、それ自
体の組付け精度が出し難くなっており、横スライド移動
するベベルギア機構との間で拗れが生じている場合に
は、刈取前処理部のスライド操作が重くなる不都合やシ
ール性能の悪化、あるいは、スライド伝動軸との片当た
りによるシール材の摩耗の早期化、などの問題が派生す
るため、品質の向上を図る上において改善の余地があっ
た。
従来技術によると、二分割した左側軸部分と右側軸部分
との嵌合連結によりスライド伝動軸を構成することによ
って、製作時や組付け時に生じる多少の誤差による不具
合を嵌合連結部での融通にて吸収するようにしているの
であるが、スライド伝動軸の左側軸部分は、左側の引起
装置に対する動力伝達位置からベベルギア機構を挿通し
て右側軸部分に至る長さとされていることから、それ自
体の組付け精度が出し難くなっており、横スライド移動
するベベルギア機構との間で拗れが生じている場合に
は、刈取前処理部のスライド操作が重くなる不都合やシ
ール性能の悪化、あるいは、スライド伝動軸との片当た
りによるシール材の摩耗の早期化、などの問題が派生す
るため、品質の向上を図る上において改善の余地があっ
た。
【0005】本発明の目的は、スライド伝動軸の組付け
の容易化を図りながらも、スライド伝動軸とベベルギア
機構との間での拗れを解消して、刈取前処理部スライド
構造の品質を向上させることにある。
の容易化を図りながらも、スライド伝動軸とベベルギア
機構との間での拗れを解消して、刈取前処理部スライド
構造の品質を向上させることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、走行機体から前方に向けて延出した主
伝動フレームの前端部に、左右の引起装置及び刈取装置
を備えた刈取前処理部を、横スライド可能に支持してあ
る刈取収穫機の刈取前処理部スライド構造において、前
記主伝動フレームに内装された主伝動軸から動力を受け
るスライド伝動軸を前記刈取前処理部に横架支承し、こ
のスライド伝動軸を、前記主伝動フレームの前記主伝動
軸にベベルギア機構を介してトルク伝達可能に、かつ、
該ベベルギア機構に対して横スライド移動自在に支架さ
れた中央の入力軸部分と、前記左右の引起装置に夫々動
力を伝達する左右の出力軸部分とに三分割するととも
に、それらを互いに同軸芯上で嵌合連結した。
め、本発明では、走行機体から前方に向けて延出した主
伝動フレームの前端部に、左右の引起装置及び刈取装置
を備えた刈取前処理部を、横スライド可能に支持してあ
る刈取収穫機の刈取前処理部スライド構造において、前
記主伝動フレームに内装された主伝動軸から動力を受け
るスライド伝動軸を前記刈取前処理部に横架支承し、こ
のスライド伝動軸を、前記主伝動フレームの前記主伝動
軸にベベルギア機構を介してトルク伝達可能に、かつ、
該ベベルギア機構に対して横スライド移動自在に支架さ
れた中央の入力軸部分と、前記左右の引起装置に夫々動
力を伝達する左右の出力軸部分とに三分割するととも
に、それらを互いに同軸芯上で嵌合連結した。
【0007】
【作用】本発明によると、ベベルギア機構に対して横ス
ライド移動するスライド伝動軸の入力軸部分を、左右の
出力軸部分の組付けに影響されることなく主伝動フレー
ムの前端部やベベルギア機構に対して適性な状態で組付
けることができ、又、左右の引起装置に夫々動力を伝達
する左右の出力軸部分を、入力軸部分の組付けに影響さ
れることなく適性な状態で組付けることができるように
なる。そして、入力軸部分と左右の出力軸部分の製作誤
差や組付け誤差は、それらの嵌合連結により生じる融通
によって吸収されるようになる。
ライド移動するスライド伝動軸の入力軸部分を、左右の
出力軸部分の組付けに影響されることなく主伝動フレー
ムの前端部やベベルギア機構に対して適性な状態で組付
けることができ、又、左右の引起装置に夫々動力を伝達
する左右の出力軸部分を、入力軸部分の組付けに影響さ
れることなく適性な状態で組付けることができるように
なる。そして、入力軸部分と左右の出力軸部分の製作誤
差や組付け誤差は、それらの嵌合連結により生じる融通
によって吸収されるようになる。
【0008】
【発明の効果】従って、本発明によれば、スライド伝動
軸の組付けが容易になるとともに、スライド伝動軸を構
成する入力軸部分と左右の出力軸部分の夫々の組付け精
度も出し易く、又、それらの製作誤差や組付け誤差は嵌
合連結により生じる融通にて吸収されるようになるの
で、スライド伝動軸とベベルギア機構との間での拗れが
解消されるとともに、それによって派生する刈取前処理
部のスライド操作が重くなる不都合やシール性能の悪
化、あるいは、スライド伝動軸との片当たりによるシー
ル材の摩耗の早期化、などの問題を回避できるようにな
った。つまり、スライド伝動軸の組付けの容易化を図り
ながらも、刈取前処理部スライド構造の品質を向上させ
ることができるようになった。
軸の組付けが容易になるとともに、スライド伝動軸を構
成する入力軸部分と左右の出力軸部分の夫々の組付け精
度も出し易く、又、それらの製作誤差や組付け誤差は嵌
合連結により生じる融通にて吸収されるようになるの
で、スライド伝動軸とベベルギア機構との間での拗れが
解消されるとともに、それによって派生する刈取前処理
部のスライド操作が重くなる不都合やシール性能の悪
化、あるいは、スライド伝動軸との片当たりによるシー
ル材の摩耗の早期化、などの問題を回避できるようにな
った。つまり、スライド伝動軸の組付けの容易化を図り
ながらも、刈取前処理部スライド構造の品質を向上させ
ることができるようになった。
【0009】その上、スライド伝動軸を三分割すること
によって、入力軸部分に対する左右のシール材を入力軸
部分の両端部から夫々組付けることができるので、シー
ル材の捲れ方向での組付けがなくなり、より良好なシー
ル効果を得られるようになった。
によって、入力軸部分に対する左右のシール材を入力軸
部分の両端部から夫々組付けることができるので、シー
ル材の捲れ方向での組付けがなくなり、より良好なシー
ル効果を得られるようになった。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1には、二条刈り用の自脱型コンバインの前半
部側面が示されている。このコンバインには、植立穀稈
の株元を分草する分草具1、倒伏した植立穀稈を引き起
こす左右の引起装置2、引き起こされた植立穀稈を後方
へ掻き込む掻込搬送装置3、引き起こされた植立穀稈の
株元を刈り取る刈取装置4、刈取穀稈を後方へ掻き込む
パッカー5、及び、掻き込まれた刈取穀稈を後方の脱穀
装置6に向けて搬送する穀稈搬送装置7、などによって
構成された刈取前処理部Aが装備されており、この刈取
前処理部Aは、走行機体Vの前端部に立設した支持フレ
ーム8の上端部に、横軸芯P周りで回動自在に枢支され
た横向きの伝動フレーム9から前方に向けて延出した主
伝動フレーム10の前端部に横スライド可能に支持され
ている。
する。図1には、二条刈り用の自脱型コンバインの前半
部側面が示されている。このコンバインには、植立穀稈
の株元を分草する分草具1、倒伏した植立穀稈を引き起
こす左右の引起装置2、引き起こされた植立穀稈を後方
へ掻き込む掻込搬送装置3、引き起こされた植立穀稈の
株元を刈り取る刈取装置4、刈取穀稈を後方へ掻き込む
パッカー5、及び、掻き込まれた刈取穀稈を後方の脱穀
装置6に向けて搬送する穀稈搬送装置7、などによって
構成された刈取前処理部Aが装備されており、この刈取
前処理部Aは、走行機体Vの前端部に立設した支持フレ
ーム8の上端部に、横軸芯P周りで回動自在に枢支され
た横向きの伝動フレーム9から前方に向けて延出した主
伝動フレーム10の前端部に横スライド可能に支持され
ている。
【0011】詳述すると、図2に示すように、主伝動フ
レーム10の前端部には、刈取前処理部Aを横スライド
可能に支持するための支持ケース11がボルト連結され
ている。一方、刈取前処理部Aには、左右の支持ブラケ
ット12にわたって横架された丸鋼管材からなる第一摺
動フレーム13と第二摺動フレーム14とが前後に並設
されている。そして、第一摺動フレーム13を左右のカ
ラー部材15を介して支持ケース11に枢支するととも
に、第二摺動フレーム14を支持ケース11の前端部に
装備されたホルダ部材11Aに遊嵌することによって、
刈取前処理部Aは、主伝動フレーム10前端部の支持ケ
ース11に、上下方向での回動を阻止された状態で横ス
ライド可能に支持されるようになっている。
レーム10の前端部には、刈取前処理部Aを横スライド
可能に支持するための支持ケース11がボルト連結され
ている。一方、刈取前処理部Aには、左右の支持ブラケ
ット12にわたって横架された丸鋼管材からなる第一摺
動フレーム13と第二摺動フレーム14とが前後に並設
されている。そして、第一摺動フレーム13を左右のカ
ラー部材15を介して支持ケース11に枢支するととも
に、第二摺動フレーム14を支持ケース11の前端部に
装備されたホルダ部材11Aに遊嵌することによって、
刈取前処理部Aは、主伝動フレーム10前端部の支持ケ
ース11に、上下方向での回動を阻止された状態で横ス
ライド可能に支持されるようになっている。
【0012】又、第一摺動フレーム13と第二摺動フレ
ーム14との間には、刈取前処理部Aを横スライド操作
する手動式の操作部16が備えられている。この操作部
16は、刈取前処理部Aの左に位置する支持ブラケット
12から支持ケース11にわたるように支持ブラケット
12に枢支されたネジ軸16Aと、支持ケース11に内
装されるとともにネジ軸16Aと螺合するコマ部材16
Bによって構成されており、支持ブラケット12から外
方へ突出するネジ軸16Aの端部に備えられた操作ハン
ドル16aを、ネジ軸16Aの軸芯周りに回動操作する
ことによって、走行機体Vに対する刈取前処理部Aの左
右方向での位置をスライド調節できるようになってい
る。
ーム14との間には、刈取前処理部Aを横スライド操作
する手動式の操作部16が備えられている。この操作部
16は、刈取前処理部Aの左に位置する支持ブラケット
12から支持ケース11にわたるように支持ブラケット
12に枢支されたネジ軸16Aと、支持ケース11に内
装されるとともにネジ軸16Aと螺合するコマ部材16
Bによって構成されており、支持ブラケット12から外
方へ突出するネジ軸16Aの端部に備えられた操作ハン
ドル16aを、ネジ軸16Aの軸芯周りに回動操作する
ことによって、走行機体Vに対する刈取前処理部Aの左
右方向での位置をスライド調節できるようになってい
る。
【0013】次に、刈取前処理部Aに対する伝動構成に
ついて説明する。図2に示すように、伝動フレーム9に
は、エンジン(図示せず)からの動力を受ける入力プー
リ17と一体回動自在に連結された入力軸9A、穀稈搬
送装置7の駆動軸7Aにベベルギア機構18を介して伝
動連結された出力軸9B、及び、入力軸9Aと出力軸9
Bとを伝動連結するベベルギア機構9Cが内装されてお
り、エンジンからの動力を穀稈搬送装置7に伝達するよ
うに構成されている。又、主伝動フレーム10には、エ
ンジンからの動力を刈取前処理部Aの左右の引起装置2
や刈取装置4などに伝達する主伝動軸10Aが内装され
ており、この主伝動軸10Aは、伝動フレーム9に内装
されたベベルギア機構9Cを介して入力軸9Aに伝動連
結されることにより、エンジンからの動力を受けるよう
になっている。一方、刈取前処理部Aにおける第一摺動
フレーム13の後方には、支持ケース11に内装された
ベベルギア機構19を介して主伝動軸10Aから動力を
受けるスライド伝動軸20が横架支承されており、この
スライド伝動軸20から左右の引起装置2に、左右夫々
のベベルギア機構21及び引起伝動フレーム22に内装
された伝動軸22Aを介して動力が伝達されるようにな
っている。
ついて説明する。図2に示すように、伝動フレーム9に
は、エンジン(図示せず)からの動力を受ける入力プー
リ17と一体回動自在に連結された入力軸9A、穀稈搬
送装置7の駆動軸7Aにベベルギア機構18を介して伝
動連結された出力軸9B、及び、入力軸9Aと出力軸9
Bとを伝動連結するベベルギア機構9Cが内装されてお
り、エンジンからの動力を穀稈搬送装置7に伝達するよ
うに構成されている。又、主伝動フレーム10には、エ
ンジンからの動力を刈取前処理部Aの左右の引起装置2
や刈取装置4などに伝達する主伝動軸10Aが内装され
ており、この主伝動軸10Aは、伝動フレーム9に内装
されたベベルギア機構9Cを介して入力軸9Aに伝動連
結されることにより、エンジンからの動力を受けるよう
になっている。一方、刈取前処理部Aにおける第一摺動
フレーム13の後方には、支持ケース11に内装された
ベベルギア機構19を介して主伝動軸10Aから動力を
受けるスライド伝動軸20が横架支承されており、この
スライド伝動軸20から左右の引起装置2に、左右夫々
のベベルギア機構21及び引起伝動フレーム22に内装
された伝動軸22Aを介して動力が伝達されるようにな
っている。
【0014】スライド伝動軸20は、六角鋼材からなる
中央の入力軸部分20Aと、六角軸部分を備えた丸鋼材
からなる左右の出力軸部分20Bとに三分割されてお
り、六角形状の異径断面部分を備えた回転軸となってい
る。入力軸部分20Aは、主伝動フレーム10の主伝動
軸10Aにベベルギア機構19を介してトルク伝達可能
に、かつ、ベベルギア機構19に対して横スライド移動
自在に支架されている。一方、左右の出力軸部分20B
は、左右の引起装置2に夫々動力を伝達するベベルギア
機構21に伝動連結されている。
中央の入力軸部分20Aと、六角軸部分を備えた丸鋼材
からなる左右の出力軸部分20Bとに三分割されてお
り、六角形状の異径断面部分を備えた回転軸となってい
る。入力軸部分20Aは、主伝動フレーム10の主伝動
軸10Aにベベルギア機構19を介してトルク伝達可能
に、かつ、ベベルギア機構19に対して横スライド移動
自在に支架されている。一方、左右の出力軸部分20B
は、左右の引起装置2に夫々動力を伝達するベベルギア
機構21に伝動連結されている。
【0015】つまり、入力軸部分20Aは、入力軸部分
20Aに対して一体回転可能に、かつ、入力軸部分20
Aの軸芯方向でのスライド移動を許容する状態で外嵌す
るカラー部材23あるいはベベルギア機構19の従動ベ
ベルギア19A、及び、カラー部材23あるいは従動ベ
ベルギア19Aを軸支する左右のベアリング24を介し
て、支持部材としての支持ケース11に相対回転自在
に、かつ、相対スラスト移動自在に支承されており、左
右の出力軸部分20Bの組付けに影響されることなく、
支持ケース11や支持ケース11に内装されたベベルギ
ア機構19に対して、容易に適性な状態で組付けること
ができるようになっている。ちなみに、カラー部材23
は、左右のベアリング24に従動ベベルギア19Aを安
定した状態で保持させる機能を有するものである。一
方、左右の引起装置2に夫々動力を伝達する左右の出力
軸部分20Bは、左右の支持ブラケット12に連設され
た夫々のギアケース12Aにベアリング25を介して支
承されており、入力軸部分20Aの組付けに影響される
ことなく、夫々のギアケース12Aや夫々のギアケース
12Aに内装されたベベルギア機構21に対して、容易
に適性な状態で組付けることができるようになってい
る。
20Aに対して一体回転可能に、かつ、入力軸部分20
Aの軸芯方向でのスライド移動を許容する状態で外嵌す
るカラー部材23あるいはベベルギア機構19の従動ベ
ベルギア19A、及び、カラー部材23あるいは従動ベ
ベルギア19Aを軸支する左右のベアリング24を介し
て、支持部材としての支持ケース11に相対回転自在
に、かつ、相対スラスト移動自在に支承されており、左
右の出力軸部分20Bの組付けに影響されることなく、
支持ケース11や支持ケース11に内装されたベベルギ
ア機構19に対して、容易に適性な状態で組付けること
ができるようになっている。ちなみに、カラー部材23
は、左右のベアリング24に従動ベベルギア19Aを安
定した状態で保持させる機能を有するものである。一
方、左右の引起装置2に夫々動力を伝達する左右の出力
軸部分20Bは、左右の支持ブラケット12に連設され
た夫々のギアケース12Aにベアリング25を介して支
承されており、入力軸部分20Aの組付けに影響される
ことなく、夫々のギアケース12Aや夫々のギアケース
12Aに内装されたベベルギア機構21に対して、容易
に適性な状態で組付けることができるようになってい
る。
【0016】又、スライド伝動軸20は、入力軸部分2
0Aと左右の出力軸部分20Bとを左右夫々の継手部材
20Cにて一体回転可能となるように互いの同軸芯上で
嵌合連結することによって構成されるようになってお
り、夫々の嵌合連結によって生じる融通にてスライド伝
動軸20の製作誤差や組付け誤差を吸収させることによ
って、刈取前処理部Aの円滑な横スライド操作が得られ
るようにしている。ちなみに、継手部材20Cは、入力
軸部分20Aと出力軸部分20Bとの間隙を挿通するピ
ン20Dが継手部材20Cに挿着されることによって、
軸芯方向への移動が阻止されるようになっている。
0Aと左右の出力軸部分20Bとを左右夫々の継手部材
20Cにて一体回転可能となるように互いの同軸芯上で
嵌合連結することによって構成されるようになってお
り、夫々の嵌合連結によって生じる融通にてスライド伝
動軸20の製作誤差や組付け誤差を吸収させることによ
って、刈取前処理部Aの円滑な横スライド操作が得られ
るようにしている。ちなみに、継手部材20Cは、入力
軸部分20Aと出力軸部分20Bとの間隙を挿通するピ
ン20Dが継手部材20Cに挿着されることによって、
軸芯方向への移動が阻止されるようになっている。
【0017】スライド伝動軸20の入力軸部分20A
と、入力軸部分20Aを枢支する支持ケース11との間
には、入力軸部分20Aと支持ケース11との間を密封
する左右一対のシール材26が介装されている。
と、入力軸部分20Aを枢支する支持ケース11との間
には、入力軸部分20Aと支持ケース11との間を密封
する左右一対のシール材26が介装されている。
【0018】図3及び図4に示すように、シール材26
は、スライド伝動軸20と一体回転するとともにスライ
ド伝動軸20の相対スラスト移動を許容するインナーシ
ール部材26Aと、このインナーシール部材26Aと支
持ケース11との相対回転を許容するアウターシール部
材26Bによって構成されている。インナーシール部材
26Aは、スライド伝動軸20の入力軸部分20Aの断
面形状と同形状の嵌合孔hが形成された弾性材からなる
シール部26aと、このシール部26aに外嵌して焼付
固定された鍔付円筒状の芯金部26bとによって構成さ
れている。アウターシール部材26Bは、支持ケース1
1と密接する弾性材からなるシール部26cと、シール
部26cに埋設された芯金部26dとによって構成され
ている。又、夫々のシール部26a,26cにはリップ
体a,bが形成されており、インナーシール部材26A
のシール部26aに形成されたリップ体aは、インナー
シール部材26Aに対してスライド移動するスライド伝
動軸20に密接して良好なシール効果を発揮するもので
ある。一方、アウターシール部材26Bのシール部26
cに形成されたリップ体bは、アウターシール部材26
Bに対して相対回転するインナーシール部材26Aの芯
金部26bに密接して良好なシール効果を発揮するもの
である。
は、スライド伝動軸20と一体回転するとともにスライ
ド伝動軸20の相対スラスト移動を許容するインナーシ
ール部材26Aと、このインナーシール部材26Aと支
持ケース11との相対回転を許容するアウターシール部
材26Bによって構成されている。インナーシール部材
26Aは、スライド伝動軸20の入力軸部分20Aの断
面形状と同形状の嵌合孔hが形成された弾性材からなる
シール部26aと、このシール部26aに外嵌して焼付
固定された鍔付円筒状の芯金部26bとによって構成さ
れている。アウターシール部材26Bは、支持ケース1
1と密接する弾性材からなるシール部26cと、シール
部26cに埋設された芯金部26dとによって構成され
ている。又、夫々のシール部26a,26cにはリップ
体a,bが形成されており、インナーシール部材26A
のシール部26aに形成されたリップ体aは、インナー
シール部材26Aに対してスライド移動するスライド伝
動軸20に密接して良好なシール効果を発揮するもので
ある。一方、アウターシール部材26Bのシール部26
cに形成されたリップ体bは、アウターシール部材26
Bに対して相対回転するインナーシール部材26Aの芯
金部26bに密接して良好なシール効果を発揮するもの
である。
【0019】インナーシール部材26Aのシール部26
aには、入力軸部分20Aに外囲する相似形(六角形)
に形成された鋼管材からなる環状体cが埋設されてお
り、この環状体cによりシール部26aの弾性変位量を
規制することによって、スライド伝動軸20とシール部
26aとの回転方向での位置ズレ、及び、スライド伝動
軸20とシール部26aとの相対回転を阻止して、スラ
イド伝動軸20とシール部26aとを安定した状態でよ
り密接させるようにしている。
aには、入力軸部分20Aに外囲する相似形(六角形)
に形成された鋼管材からなる環状体cが埋設されてお
り、この環状体cによりシール部26aの弾性変位量を
規制することによって、スライド伝動軸20とシール部
26aとの回転方向での位置ズレ、及び、スライド伝動
軸20とシール部26aとの相対回転を阻止して、スラ
イド伝動軸20とシール部26aとを安定した状態でよ
り密接させるようにしている。
【0020】つまり、シール材26を上記に示すような
構造とすることによって、スライド伝動軸20と支持ケ
ース11との間を、支持ケース11に対するスライド伝
動軸20の相対回転及び相対スラスト移動を許容した状
態で確実に密封することができるのである。又、これら
左右のシール材26は、入力軸部分20Aの左右夫々の
端部から組付けることによって、夫々のインナーシール
部材26Aのリップ体a,bの捲れが阻止されて良好な
シール効果が得られるようになっている。
構造とすることによって、スライド伝動軸20と支持ケ
ース11との間を、支持ケース11に対するスライド伝
動軸20の相対回転及び相対スラスト移動を許容した状
態で確実に密封することができるのである。又、これら
左右のシール材26は、入力軸部分20Aの左右夫々の
端部から組付けることによって、夫々のインナーシール
部材26Aのリップ体a,bの捲れが阻止されて良好な
シール効果が得られるようになっている。
【0021】〔別実施例〕以下、別実施例を列記する。 本発明は、走行機体Vに対して刈取前処理部Aが横
スライド移動可能なものであれば、二条刈り用のものに
限定されるものではない。 走行機体Vに対する刈取前処理部Aの横スライド操
作としては、電動モータなどで行うものであってもよ
い。 スライド伝動軸20における六角軸部分は、その断
面が異径になるものであれば他の多角形状あるいは楕円
形状で形成してもよい。
スライド移動可能なものであれば、二条刈り用のものに
限定されるものではない。 走行機体Vに対する刈取前処理部Aの横スライド操
作としては、電動モータなどで行うものであってもよ
い。 スライド伝動軸20における六角軸部分は、その断
面が異径になるものであれば他の多角形状あるいは楕円
形状で形成してもよい。
【0022】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図1】コンバインの前半部を示す側面図
【図2】刈取前処理部の横スライド構造を示す一部横断
平面図
平面図
【図3】シール材の構成を示す拡大断面図
【図4】図3におけるI−I断面図
2 引起装置 4 刈取装置 10 主伝動フレーム 10A 主伝動軸 19 ベベルギア機構 20 スライド伝動軸 20A 入力軸部分 20B 出力軸部分 A 刈取前処理部 V 走行機体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01D 67/00 A01D 34/28 101
Claims (1)
- 【請求項1】 走行機体(V)から前方に向けて延出し
た主伝動フレーム(10)の前端部に、左右の引起装置
(2)及び刈取装置(4)を備えた刈取前処理部(A)
を、横スライド可能に支持してある刈取収穫機の刈取前
処理部スライド構造であって、 前記主伝動フレーム(10)に内装された主伝動軸(1
0A)から動力を受けるスライド伝動軸(20)を前記
刈取前処理部(A)に横架支承し、このスライド伝動軸
(20)を、前記主伝動フレーム(10)の前記主伝動
軸(10A)にベベルギア機構(19)を介してトルク
伝達可能に、かつ、該ベベルギア機構(19)に対して
横スライド移動自在に支架された中央の入力軸部分(2
0A)と、前記左右の引起装置(2)に夫々動力を伝達
する左右の出力軸部分(20B)とに三分割するととも
に、それらを互いに同軸芯上で嵌合連結してある刈取収
穫機の刈取前処理部スライド構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32361793A JP2886067B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | 刈取収穫機の刈取前処理部スライド構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32361793A JP2886067B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | 刈取収穫機の刈取前処理部スライド構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07177816A JPH07177816A (ja) | 1995-07-18 |
JP2886067B2 true JP2886067B2 (ja) | 1999-04-26 |
Family
ID=18156736
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32361793A Expired - Fee Related JP2886067B2 (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | 刈取収穫機の刈取前処理部スライド構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2886067B2 (ja) |
-
1993
- 1993-12-22 JP JP32361793A patent/JP2886067B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07177816A (ja) | 1995-07-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |