JP2886025B2 - 水中盛土材 - Google Patents

水中盛土材

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JP2886025B2 JP8722493A JP8722493A JP2886025B2 JP 2886025 B2 JP2886025 B2 JP 2886025B2 JP 8722493 A JP8722493 A JP 8722493A JP 8722493 A JP8722493 A JP 8722493A JP 2886025 B2 JP2886025 B2 JP 2886025B2
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  • Underground Or Underwater Handling Of Building Materials (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水中に盛土などの人工
地盤材を構築する場合に用いられる、打設時の微粒子分
離による水質汚濁を防止した水中盛土材に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】海洋空間の有効利用のために人工島の建
設などが行われている。この人工島の地盤を早期に安定
化させるために締め切った堤防の内部に土砂を埋め立て
てセメントなどを深層混合し、地盤を改良する工法が知
られている。しかし、この工法では後でセメントを添加
するため、均一な安定した地盤が得られないという欠点
があった。これに対して、予めセメント、砂または土
砂、粘土などと水を混合し、水中盛土材(この種の盛土
材を一般にソイルセメントと呼んでいる)として水中に
投入する方法が行われている。しかし、この方法は材料
に粘着力がないため砂または土砂、セメントに含まれて
いる微粒子が施工時に分離して水質を汚濁するという問
題があった。この解決のため、従来のソイルセメントに
増粘剤である水溶性セルロースエーテルまたは水溶性ポ
リアクリルアミドを配合して混練した水中盛土材を水中
に投入する方法が開発された。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの増粘剤を用い
ることにより水中打設時の濁りを抑制することはできる
が、水溶性ポリアクリルアミドを用いた場合には、その
凝集性のために流動性に劣り、ポンプ圧送性、施工性に
問題があった。他方、セメント系で使用可能な非イオン
性水溶性セルロースエーテルであるヒドロキシプロピル
メチルセルロース(以下、HPMCと略す)などを用い
た場合には、上記のような問題はないが、ソイルセメン
トの材料に粘土分が多いと水中打設時の濁りを防止でき
ないという問題がある。この現象は粘土分がソイルセメ
ント1m3当たりシルト以下(0.02mm以下)の重量が 100
kg以上の場合に顕著に現れる。粘土分はブリージング抑
制、ポンプ圧送性改善のために重要な成分であり、また
ソイルセメントは元来現場で入手可能な材料を用いるこ
とが多く、現場によっては粘土分が多くコストなどの関
係から他の材料を選択できない場合もあり、粘土分の多
いソイルセメントの濁り防止が問題となっていた。した
がって、本発明の目的は、粘土分の多いソイルセメント
において、ワーカビリティに優れ、ブリージングが少な
く、流動性に優れていてポンプ圧送性がよく、しかも水
中打設時の濁りが少なく水質汚濁を低減させることので
きる水中盛土材を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による水中盛土材
は、セメントなどの水硬性粉体物質、砂・土砂、粘土お
よび水などを配合したソイルセメントに対し、 99.99〜
70重量%の非イオン性水溶性セルロースエーテルと0.01
〜30重量%の水溶性ポリアクリルアミドとからなる増粘
剤を添加、混練してなるものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明者
らは上記課題の解決のために、まず粘土分の多いソイル
セメントにおいて、なぜ非イオン性水溶性セルロースエ
ーテルであるHPMCを使用すると、濁りが低下しにく
いかを検討した。粘土分の量、HPMCの添加量を変
え、実験を行った結果、濁りの大部分は粘土粒子である
ことがわかった。このことから次の仮説を立てた。HP
MCはセメント系で増粘しソイルセメント系全体の粘度
も上昇するが、水溶液中では界面活性作用を有し、粘土
粒子に吸着して保護コロイド作用を呈する。これにより
粘土粒子は安定化し濁りの原因になると考えられる。ま
た増粘剤による微粒子分離防止効果については、増粘剤
が粘土微粒子、セメントなど水硬性粉体物質に吸着し、
粒子間に橋架け構造を形成し、粒子同士を強く結び付け
るためと考えた。そこで、保護コロイド作用を低減さ
せ、粘土粒子と強く結び付け、しかも流動性に悪影響を
与えない物質について探索した。検討の結果、増粘剤と
して非イオン性水溶性セルロースエーテルと水溶性ポリ
アクリルアミドとの組み合わせを用いるのが最も有効で
あることが判明し、本発明に到達した。
【0006】この非イオン性水溶性セルロースエーテル
と水溶性ポリアクリルアミドとの組み合わせにおいて、
その配合割合は非イオン性水溶性セルロースエーテル 9
9.99〜70重量%に対し、水溶性ポリアクリルアミド0.01
〜30重量%であり、とくには非イオン性水溶性セルロー
スエーテル99.9〜90重量%に対し、水溶性ポリアクリル
アミド 0.1〜10重量%が好ましい。増粘剤中の水溶性ポ
リアクリルアミドの添加割合が0.01重量%未満では非イ
オン性水溶性セルロースエーテルのコロイド作用のため
濁りが多く、また30重量%を超えると流動性に劣りポン
プ圧送性を損なうほか、ブリージングも増加するように
なる。非イオン性水溶性セルロースエーテルとしては、
メチルセルロース、エチルセルロースなどのアルキルセ
ルロース;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロースなどのヒドロキシアルキルセルロー
ス;およびヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルエチ
ルセルロースなどのヒドロキシアルキルアルキルセルロ
ースが挙げられ、これらは1種単独または2種以上の組
み合わせで使用することができる。また、その粘度は1
%水溶液において 100〜50,000cPであることが望まし
い。これが 100cP未満では水中打設時の濁り防止に必要
な粘着力が得られず、また50,000cPを超えると経済的な
工業生産が困難となる。また、水溶性ポリアクリルアミ
ドとしてはノニオン系、アニオン系、カチオン系のいず
れも使用可能であり、これにはポリアクリルアミド、ポ
リアクリルアミドとアクリル酸ソーダとの共重合物、ポ
リアクリルアミドの部分加水分解物などが挙げられる。
【0007】本発明の水中盛土材においてソイルセメン
トに使用される水硬性粉体物質としては、ポルトランド
セメント(普通ポルトランドセメント、早強ポルトラン
ドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、白色ポルト
ランドセメント、超早強ポルトランドセメント)、混合
セメント(高炉セメント、シリカセメント、フライアッ
シュセメント)、特殊セメント(アルミナセメント、膨
張セメント、鉱物アウイン[3CaO・3Al2O3・CaCO4] を含有
するセメント)などが挙げられ、これらは1種単独また
は2種以上の組み合わせとして使用される。粘土には粘
性土、ベントナイトなどの粘土鉱物、マサ土などが挙げ
られる。さらに、このソイルセメントには気泡を減少し
硬化体の比重を調整する目的で、トリブチルホスフェー
トなどの消泡剤を併用することもできる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の具体的態様を実施例および比
較例により説明する。 実施例1〜4、比較例1〜4 高炉セメントB種(日本セメント社製)220kg/m3と信濃
川産川砂(最大粒径:5mm)300kg/m3と表1に示す量の
増粘剤としてのセルロースエーテルおよび水溶性ポリア
クリルアミドとをホバート式ミキサーに入れて30秒混合
し、ついで水500kg/m3と粘性土(新潟県産、シルト分以
下85%[0.02mm以下75%])300kg/m3とを入れて3分間
混合した後、下記に示す方法でテーブルフロー、ブリー
ジング率、水中盛土材の水中分離抵抗性およびポンプ圧
送性の測定を行い、その値に基づいて下記の基準で総合
評価を行い、結果を表1に併記した。なお、試験に使用
した上記セルロースエーテルおよび水溶性ポリアクリル
アミドの明細は次の通りである。 ・非イオン性水溶性セルロースエーテル: HPMC(信越化学工業社製、1%水溶液粘度: 6,500
cP、表中HPMCと示す) ・イオン性セルロースエーテル: カルボキシメチルセルロース(第一工業製薬社製、1%
水溶液粘度: 5,000cP、表中 CMCと示す) ・水溶性ポリアクリルアミド: アニオン系ポリアクリルアミド(三菱化成社製、 0.5%
水溶液粘度: 860cP、表中PAAmと示す)
【0009】・テーブルフロー:JIS R 5201によるモル
タルのフロー試験に準じて行った。 ・ブリージング率:土木学会基準、プレパックドコンク
リートの注入モルタルのブリージング率および膨張率試
験方法に準ずる。 ・水中盛土材の水中分離抵抗性:水中不分離性コンクリ
ート・マニュアル、付録1、水中不分離性コンクリート
の試験、水中での分離抵抗性試験(懸濁物質量・pH測
定試験)に準ずる(1000mlのビーカーに 800mlの水を入
れたものに、水中盛土材 500gを10等分に分割投入し、
3分経過後、上澄み液を 600ml採取し懸濁物質量とpH
を測定)。 ・ポンプ圧送性:水中盛土材を圧送ポンプ(チューブポ
ンプ)で50リットル/分の量をポンプ圧送した時の圧送
ポンプの吐出状態を下記の評価基準で判定した。 ◎‥‥極めて良好、 ○‥‥良好、 △‥‥や
や吐出困難、×‥‥骨材沈降などにより吐出困難。 ・総合評価の基準: 1)テーブルフロー: 180mm以上。 2)ブリージング率: 2.0%以下。 3)水中分離抵抗性(懸濁物質量):150mg/リットル以
下 4)ポンプ圧送性:○以上。
【0010】
【表1】
【0011】表1から明らかなように、実施例1〜4は
いずれも水中での濁り防止、流動性、ポンプ圧送性など
に優れている。これに対して、比較例1〜3は増粘剤中
の水溶性ポリアクリルアミドの添加割合が本発明の範囲
を外れた場合であり、比較例1ではHPMCのみのた
め、そのコロイド作用により濁りが多い。比較例2は水
溶性ポリアクリルアミドの添加割合が多いため、流動性
に劣りポンプ圧送性を損なう。比較例3は水溶性ポリア
クリルアミドのみを使用した場合で、濁りを防止するこ
とはできるが、流動性に劣りポンプ圧送性を損ない、ま
たブリージングも多い。比較例4は水溶性セルロースエ
ーテルとしてカルボキシメチルセルロースを使用した場
合で、これがイオン性のため濁り、ブリージング共に多
い。また、プレーン(増粘剤無添加)は濁りが多い。
【0012】
【発明の効果】本発明の水中盛土材によれば、粘土分の
多い場合でも水中打設時の濁りを防止し、しかもポンプ
圧送性に優れた人工地盤材を提供することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 24:38 24:26) 103:44 111:74 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 28/02 - 28/08 C04B 24/38,24/26 C09K 17/10 E02D 15/00,17/18

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメントなどの水硬性粉体物質、砂・土
    砂、粘土および水などを配合したソイルセメントに対
    し、 99.99〜70重量%の非イオン性水溶性セルロースエ
    ーテルと0.01〜30重量%の水溶性ポリアクリルアミドと
    からなる増粘剤を添加、混練してなる水中盛土材。
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