JP2885959B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2885959B2
JP2885959B2 JP11752791A JP11752791A JP2885959B2 JP 2885959 B2 JP2885959 B2 JP 2885959B2 JP 11752791 A JP11752791 A JP 11752791A JP 11752791 A JP11752791 A JP 11752791A JP 2885959 B2 JP2885959 B2 JP 2885959B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録装置
に関し、詳しくは記録ヘッドの吐出口が配設された面
(以下、吐出口面という)のクリーニングを行なうため
の掃拭部材を具えたインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、インクを記
録ヘッドに設けた吐出口から液滴として吐出させ、それ
を紙等の被記録媒体に付着させて記録を行なう方法であ
る。
【0003】このような方法を採るインクジェット記録
装置では、正常なインク吐出を損う種々の現象が不可避
的に生ずることが知られている。その中の1つの現象と
して、記録ヘッドの吐出口面にインク滴あるいは水滴、
また、紙粉等のゴミが付着し、正常なインク吐出を損な
わせることがある。
【0004】例えば、インクを吐出したときに、この吐
出に伴なって生ずる微細な飛沫や吐出インクの被記録媒
体からのはね返り等が吐出口面に付着し、吐出口を塞い
だり、吐出口近傍にあって吐出インク滴に接触すること
がある。これにより、不吐出やインク吐出方向のずれ、
さらには吐出量の変化を生じ、結果として記録画像品位
の低下を招くことになる。
【0005】このような吐出口面におけるインク滴等の
付着に起因した吐出不良を防止するため、吐出口面を掃
拭し付着インク滴等を除去するための掃拭部材が従来よ
り知られている。
【0006】この掃拭部材のうちで一般的なものは、可
撓性部材よりなるブレードであり、このブレードを用い
た場合、以下のような構成によってその掃拭動作を行う
のが一般的である。すなわち、いわゆるシリアルタイプ
のインクジェット記録装置において、ブレードは、記録
ヘッドの移動範囲に臨んで片持ち梁り形態でキャップ等
の所定の部材に固定される。そして、記録ヘッドの移動
に応じてキャップ等とともに記録ヘッドの移動範囲に対
して移動することにより、その自由端が記録ヘッドの移
動範囲内に進出する。これにより、ブレードは吐出口面
と係合し記録ヘッドの移動に伴なって相対的に吐出面を
掃拭することができる。
【0007】なお、上記ブレードの移動が行われない構
成もあり、この場合、ブレードの自由端は常に記録ヘッ
ドの移動範囲内にあり、記録ヘッドの往復移動に際して
常に掃拭動作が行われる。また、ブレードを具える構成
としては、必ずしもシリアルタイプの記録装置に限られ
ず、記録に際して記録ヘッドが移動しない、いわゆるフ
ルラインタイプの記録ヘッドを用いた記録装置において
ブレードを用いた掃拭動作を行うことが提案されてい
る。この場合、ブレードと記録ヘッドとを相対的に移動
させるための特別の機構が必要となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、記録ヘッド
の吐出口面を掃拭することによる以下のような問題を生
じることがある。
【0009】(1)吐出口面に付着した微細なゴミや増
粘したインクが掃拭によって吐出面上を移動し、吐出口
に押し込められることがあり、これによってインクの吐
出方向の偏向や不吐出等を生じる。
【0010】(2)吐出面にインク滴や水滴が付着し難
くするためその表面に溌水処理を施した記録ヘッドで
は、掃拭動作によってその処理コートが摩耗したりはが
れたりすることがある。
【0011】(3)ブレードが摩耗して掃拭効果が徐々
に低下する。また、その摩耗粉が吐出口面に付着して、
(1)で説明したのと同様な問題を生じることもある。
【0012】(4)上述のように掃拭によってゴミ等が
吐出口内に押し込まれる恐れがあるため、掃拭動作を行
なった後、いわゆる空吐出を行ない、ゴミ等をインクと
ともに排出する場合があるが、空吐出によって消費され
るインクは記録とは無関係に消費されるので装置全体の
ランニングコストが相対的に上昇する。
【0013】ところで、上述したような吐出面における
インク滴,水滴の付着は、以下のような条件のときに多
く発生する事がわかっている。
【0014】(1)記録紙にOHP用等のフィルムを使
うとき…吐出インクの記録紙面でのはね返りが多くなる
ため。
【0015】(2)記録ヘッドの雰囲気湿度が高いとき
…蒸気圧が高いため水滴がつき易い。
【0016】(3)記録ヘッドの雰囲気温度が高いとき
…吐出インク量がふえるためそれだけ吐出に伴う飛沫も
ふえる。
【0017】(4)記録デューティーが高いとき…単位
時間当りの吐出インク量がふえるためそれだけ吐出に伴
う飛沫もふえる。
【0018】(5)空吐出を頻繁に行ったとき…吐出イ
ンク量がふえるためそれだけ吐出に伴う飛沫もふえる。
【0019】(6)記録ヘッドの吐出口等の不具合…吐
出口等の不具合によって飛沫が多くなることがある。
【0020】ブレードによる掃拭動作のインターバル
は、従来、上記各条件が最悪条件になったときを想定し
て設定していたため、例えば、記録ヘッドの1走査毎あ
るいは数走査毎に掃拭を行なっていた。このため吐出口
の目詰りや記録ヘッドの傷み等、上述した掃拭動作に伴
なう問題点が生じる可能性を高めていた。
【0021】換言するなら、上述した問題点は、時間の
経過と共に、すなわち掃拭動作回数に比例して生じ易く
なるともいえる。
【0022】本発明は、上述した従来の問題点に鑑みて
なされたものであり、必要最小限の掃拭動作を行なう事
により上記問題点を回避もしくは低減することを可能と
したインクジェット記録装置を提供することを目的とす
る。
【0023】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
被記録媒体に対してインクを吐出することにより記録を
行うインクジェット記録装置において、吐出口を有し、
該吐出口からインクを吐出するための記録ヘッドと、該
記録ヘッドの前記吐出口が配設された領域を掃拭するた
めの掃拭部材と、前記記録ヘッドと前記掃拭部材とを相
対的に移動させることにより、前記掃拭を行わせるため
の駆動手段と、被記録媒体の種類,前記記録ヘッドの駆
動環境条件,前記記録ヘッドの記録デューティー、およ
び前記記録ヘッドからのインク飛沫の出やすさの各々を
個々に検出するための検出手段と、該検出手段によって
検出された条件それぞれについて定められた所定の値
を、統合的に演算する演算手段と、該演算手段による演
算結果に応じて前記駆動手段による掃拭のインターバル
を設定する設定手段と、を具えたことを特徴とする。
【0024】
【作用】以上の構成によれば、被記録媒体の種類,記録
ヘッドの駆動環境条件、記録ヘッドの記録デューティー
および記録ヘッドからのインク飛沫の出やすさの個々の
条件を検知し、これら個々の条件に応じた値を統合した
値に応じて記録ヘッドの吐出口配設領域に対する掃拭動
作のインターバルを設定するので、記録ヘッドに対する
インク等の付着量に応じた頻度で掃拭動作を行うことが
できる。
【0025】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0026】本発明は、上述したインク滴等の付着条件
のそれぞれを細かく考慮して掃拭動作(以下、クリーニ
ングという)を行うものであり、付着条件をさらに詳し
く説明すると以下のようになる。
【0027】例えば、熱エネルギを利用してインクに気
泡を生成させこの気泡の生成に伴なってインクを吐出さ
せる方式の記録ヘッドを用いた場合の付着条件を検討し
たところ、 記録紙によるファクタ(フィルム/紙)×4 雰囲気温度によるファクタ(ヘッド温度が35℃以上で
は)×1.2 雰囲気湿度によるファクタ(湿度が80%以上では)×
2 記録デューティーによるファクタ(1色のデューティー
が60%を越えると)×4 記録ヘッドの性質によるファクタ(飛沫の多いヘッドで
は)×2 といったデータが得られた。例えば、記録紙に紙を用い
る場合、クリーニングはA1用紙1枚を記録する間に1
回(即ち最初に行うのみ)で済むものが、フィルムを使
う場合は4回行う必要がある。このように各条件の間
で、およびそれぞれの条件において幅のあるクリーニン
グ回数を、従来は最悪の場合を想定して設定していた。
例えば400dpiの256吐出口を有する記録ヘッド
でA1用紙1枚の記録を行うには約52回の走査を要す
るが、従来は上記条件の最悪に合わせて52回の走査の
各走査毎に記録ヘッドをクリーニングしていた。
【0028】本発明の主旨は、上記各条件を検出し、必
要最小限のクリーニングをすると共に、例えば、記録ヘ
ッドが古くなり、溌水性の低下等で吐出口周囲にゴミや
水滴がつきやすくなったときは常時、また例えば記録画
像にラインが多いときは上記濡れ等による不吐出になり
にくい上、1〜2個の吐出口の不吐出があっても気にな
らないため、全くクリーニングを行なわないといった操
作者の選択を自在とした事も可能としたものである。
【0029】図1は本発明の一実施例にかかるインクジ
ェット記録装置の概略斜視図である。
【0030】図1において、各インクに対応した4つの
記録ヘッド1はキャリッジ2上に配設され、ヘッドキャ
リッジ2の移動とともに被記録媒体Pに対向しながら図
中左右方向(図中矢印B方向)に走査される。キャリッ
ジ2の移動は、ガイドレール(不図示)に沿い、ヘッド
キャリッジモータM1 の出力軸に固定されたプーリ6の
回転によって移動するベルト7の牽引によりなされる。
【0031】記録に用いるそれぞれのインクはインクキ
ャリッジ3に搭載された4つのインクタンク4よりそれ
ぞれ対応するチューブ5を介して記録ヘッド1に供給さ
れるこのインクキャリッジ3の移動はガイドレール
(不図示)に沿って、インクキャリッジモータM2 の出
力軸に固定されたプーリ9の回転により移動するベルト
10の牽引によりなされる。
【0032】図示した例では、異なる色のインクを吐出
する4つの記録ヘッド(ブラック(BK)イエロー
(Y)マゼンタ(M)シアン(C))が配列されている
が、本発明において、記録ヘッドの数や色は所望に応じ
て適宜変更しうる。
【0033】被記録媒体Pは1ライン分の記録(図中斜
線Iで示される部分)が終了するごとに紙送りローラ1
6,17によって図中矢印A方向に搬送される。
【0034】記録ヘッドの走査開始位置(ホームポジシ
ョン)側には空吐出の際に吐出されたインクを吸収する
多孔質樹脂等からなるインク吸収部材12が設けられて
いる。また、この位置と記録領域を挾んで反対側の位置
にはクリーニングブレード13が固定されている。
【0035】記録ヘッド1(BK,Y,M,C)をブレ
ード13によってクリーニングする場合、ブレード13
の位置までキャリッジ2を移動させ、この移動によるそ
れぞれの記録ヘッドのブレード13に対する相対的な移
動によってクリーニングを行う。移動にかかる各キャリ
ッジのストロークはパルスモータM1 ,M2 に印加する
パルス数によって制御することができる。
【0036】また、このような記録領域外へ特別の移動
すること無しにクリーニングを行う場合、記録領域に近
傍してブレード13′を設ける。このような構成では、
図2に示すように、クリーニングしないときはソレノイ
ドSo1をオンとしてアーム19を図中矢印方向に引
く事により、アーム台21にかしめられた軸20を中心
にブレード13′を回転させてにがし、クリーニングす
るとき、ブレード13′はトーションばね22に付勢さ
れ、アーム19がストッパ23に突き当る位置に固定さ
れる。これにより記録ヘッドの移動によってその吐出口
面と係合し、クリーニングを行うことができる。
【0037】このようなインクジェット記録装置におい
て、前述した条件、すなわち、記録紙の種類、記録ヘッ
ドの温度、記録ヘッドの雰囲気湿度、記録デューティ
ー、インク飛沫の出やすい記録ヘッドか否か、の各条件
を検出する。そして、それぞれの条件下で吐出口面にイ
ンク滴等が付着する量に寄与する度合を示すファクター
に応じて、クリーニングの最適なインターバルを自動的
に設定する。これにより、記録ヘッドとブレードの寿命
を延ばすことができるとともにインク消費を低減するこ
とができる。
【0038】また、以上のようなクリーニングインター
バルの自動的な設定とともに、操作者の判断によってイ
ンターバルを設定することもできる。すなわち、操作者
は不図示の操作パネルを介して記録ヘッドクリーニング
方法を、常時クリーニングモード,クリーニングなしモ
ード,上記自動インターバル設定モードのうちいずれか
を選択することができ、それに応じてクリーニングのイ
ンターバルが定められる。従って、操作者は、記録され
たものを見て、例えば記録ヘッドが古くなってクリーニ
ングの効果が発揮されにくくなったと感じたときは、常
時クリーニングモードの選択をすることによってクリー
ニングの回数を増すこともできる。
【0039】以下、上記自動設定モードおよび操作者に
よるモード選択について説明する。
【0040】図3は上記モードにかかる処理の制御構成
を示すブロック図であり、図4はその処理の手順を示す
フローチャートである。
【0041】図3において、CPU100はRAM10
0Bをワークエリアとして用いながら、ROM100A
に格納された図4等に示される処理手順に従って各種制
御を実行する。CPU100には記録紙の種類,記録ヘ
ッド温度TS および雰囲気湿度MS ,記録ヘッドの吐出
に伴なって生じる飛沫の量を示すインデックス,および
操作者によるモード設定の各信号が入力する。CPU1
00はこれら入力信号に基づいてモータM1 ,M2 およ
びソレノイドSo1を制御しながら図4にて後述する
処理を行なう。
【0042】図4において、装置電源がオンとされる
と、ステップS101で上記各種条件のファクターFの
初期化等、各種変数や装置各部の初期化を行なう。次
に、ステップS102で操作者により設定されているモ
ードが自動クリーニングインターバル設定モードか否か
を判断する。ここで、肯定判断の場合は、ステップS1
05で記録紙の種類を判別し、記録紙がフィルムの場合
はステップS106でファクタFの値を4倍してステッ
プS107へ進む。ステップS107では記録ヘッド温
度が35℃以上か否かを判断し、肯定判断の場合はファ
クタFの値を1.2倍してステップS109へ進む。ス
テップS109では、雰囲気湿度が80%以上か否かを
判断し、肯定判断の場合はファクタFの値を2倍して、
ステップS111へ進む。ステップS111では、記録
デューティーが60%以上か否かを判断し、肯定判断の
場合はステップS112でファクタGFを4倍してステ
ップS113へ進む。そして最後にステップS113
で、吐出に伴ってインク飛沫が出易い記録ヘッドが否か
を判断し、ここで肯定判断の場合、ファクタFの値を2
倍する。
【0043】以上のような各種条件の検知およびそれに
応じたファクタFの積算を行なった後、ステップS11
6以降ではファクタFの値に応じたクリーニングインタ
ーバルの設定を行なう。すなわち、ファクタFが50以
上の場合は、各種条件が比較的悪い場合で吐出口面に付
着するインク滴等の量が多くなる可能性が高いので記録
ヘッドの1回の走査毎にクリーニングを行う。このた
め、図1に示したブレード13′を記録領域へ突出させ
るためにソレノイドSo1をオフとする(ステップS
117)。ファクタFが10以上の場合は、5回の走査
に1回クリーニングを行うように設定する(ステップS
119)。さらに、ファクタFが2以上の場合は25回
の走査毎に1回、2以下では記録紙1枚に1回のクリー
ニングを行うようにそれぞれ設定する(ステップS12
1,S122)。
【0044】ステップS102で、設定モードがクリー
ニングインターバル自動設定でない場合、ステップS1
03で強制クリーニングモードに設定されているか否か
を判別する。ここで肯定判断の場合は、ステップS11
7へ進む。この処理によれば、例えば、操作者が記録結
果を視てクリーニングの効果が小さいと判断した場合、
この強制クリーニングモードを設定することができる。
ステップS103で強制クリーニングモードでないと判
断された場合は、ステップS104でクリーニングなし
を設定する。
【0045】上述した各種条件を検出するための具体的
な構成例を以下に説明する。
【0046】記録紙の種類の検出 記録紙が紙かフィルムかは、反射率あるいは、透過率に
応じて光学的に検知することができる。また、別の手段
として例えば図(a)および(b)に示す如くロール
状に巻いた記録紙のスプール30の長さを記録紙の種類
に応じて変えておき、これをセンサSとランプLによっ
て検出する事により記録紙の種類を検知することもでき
る。さらに、2段もしくはそれ以上のロール紙給紙機構
を設けておき、スプールの保持機構の方を記録紙の種類
に応じて専用のものを設けておきその保持機構によって
記録紙の種類を検知してもよい。
【0047】記録ヘッドの温度,湿度,インク飛沫の出
易い記録ヘッドか否か図6は熱エネルギーを利用してイ
ンク吐出を行なう記録ヘッドの一例を示す。記録ヘッド
は雰囲気の温度,湿度によって吐出状態が変るため、こ
れを検出するために温度センサTS湿度センサMS
ヘッド基板上にうめ込んである。また、吐出に伴なって
インク飛沫の出易いヘッドである事を明示するため、切
り欠きインデックスIn を設ける。即ち、飛沫の出易い
ヘッドであるときはこの部分を切除する。また、同図に
示す如くトリマ抵抗TR の値によって飛沫の出易さの度
合をアナログ的に示してもよい。
【0048】なお、TI およびTO は、それぞれインク
の流入チューブおよび流出チューブ,FL はヘッドの各
吐出口に対応した熱エネルギー発生素子(例えば、電気
熱変換体)に吐出信号を伝えるためのフレキシブルケー
ブルであり、温度センサTS,湿度センサMS の信号は
これを介して装置本体のCPU100に転送される。C
はヒータ用コネクタであり、図の裏面側にはりつけた面
状ヒータに電力を供給し、これにより記録ヘッドの温度
がコントロールされる。
【0049】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0050】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0051】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0052】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0053】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0054】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0055】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0056】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0057】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0058】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば被記録媒体の種類,記録ヘッドの駆動環境条
件、記録ヘッドの記録デューティーおよび記録ヘッドか
らのインク飛沫の出やすさの個々の条件を検知し、これ
ら個々の条件に応じた値を統合した値に応じて記録ヘッ
ドの吐出口配設領域に対する掃拭動作のインターバルを
設定するので、記録ヘッドに対するインク等の付着量に
応じた頻度で掃拭動作を行うことができる。
【0059】この結果、掃拭動作を最小限に留めること
ができる。これにより、記録ヘッドに対し不必要にダメ
ージを与えず、また、吐出口へのゴミ等の押し込みの可
能性を低減し、さらに吐出口周囲における溌水処理膜の
剥れや摩耗も軽減され、記録ヘッドの寿命を飛躍的に伸
ばすことができる。
【0060】また、吐出口配設領域が濡れにくい条件の
記録を行う場合や逆に濡れやすくなった場合、操作者が
掃拭動作を行わなかったり、回数を減らすなど、インタ
ーバルを選択できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかるインクジェット記録
装置の概略斜視図である。
【図2】本発明の一実施例にかかるブレードの動作機構
を示す概略図である。
【図3】図1に示した装置におけるクリーニングインタ
ーバル設定のための制御構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施例にかかるクリーニングインタ
ーバル設定の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】(a)および(b)は記録紙の検出のための構
成を示す概略図である。
【図6】図1に示した記録ヘッドの概略上面図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 2 ヘッドキャリッジ 13,13′ クリーニングブレード 100 CPU 100A ROM 100B RAM M1 ヘッドキャリッジモータ M2 インクキャリッジモータ So1 ソレノイド TS 温度センサ MS 湿度センサ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被記録媒体に対してインクを吐出するこ
    とにより記録を行うインクジェット記録装置において、 吐出口を有し、該吐出口からインクを吐出するための記
    録ヘッドと、 該記録ヘッドの前記吐出口が配設された領域を掃拭する
    ための掃拭部材と、 前記記録ヘッドと前記掃拭部材とを相対的に移動させる
    ことにより、前記掃拭を行わせるための駆動手段と、 被記録媒体の種類,前記記録ヘッドの駆動環境条件,前
    記記録ヘッドの記録デューティー、および前記記録ヘッ
    からのインク飛沫の出やすさの各々を個々に検出する
    ための検出手段と、 該検出手段によって検出された条件それぞれについて定
    められた所定の値を、統合的に演算する演算手段と、 該演算手段による演算結果に応じて前記駆動手段による
    掃拭のインターバルを設定する設定手段と、 を具えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用
    してインクに気泡を生成させ、該気泡の生成に基づいて
    インクを吐出することを特徴とする請求項1に記載のイ
    ンクジェット記録装置。
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