JP3015188B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP3015188B2
JP3015188B2 JP3071792A JP3071792A JP3015188B2 JP 3015188 B2 JP3015188 B2 JP 3015188B2 JP 3071792 A JP3071792 A JP 3071792A JP 3071792 A JP3071792 A JP 3071792A JP 3015188 B2 JP3015188 B2 JP 3015188B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録装置
に係り、特にインクの吐出性能を安定的に維持すること
のできるインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙、OHP用シートなどの記録媒
体(以下、記録用紙または単に紙という)に対して記録
を行う記録装置は、種々の記録方式による記録ヘッドを
搭載した形態で提案されている。この記録ヘッドには、
ワイヤードット方式、感熱方式、熱転写方式、インクジ
ェット方式によるものなどがある。特に、インクジェッ
ト方式は、記録用紙に直接インクを噴射するものである
ので、ランニングコストが安く、静かな記録方法として
注目されている。インクジェット方式のうち、膜沸騰を
利用した熱エネルギー記録方式は、圧電素子を利用した
ものに比較して、高速性、高密度等の点で優れたものと
して実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】インクジェット記録ヘ
ッドは所定の駆動条件を与えると、所定範囲の駆動周波
数を持ち、この範囲内では問題なく記録が行われる。ま
た、記録ヘッドは所定の応答特性を満足するものである
が、その特性を越えて記録を行わなければならないこと
がある。また、安定しているはずの記録ヘッドの特性
が、何らかの影響を受けて部分的な記録特性が劣化して
しまう場合が見られた。
【0004】記録ヘッドの記録特性の劣化による画像の
劣化は、具体的には以下の現象が認められる。液滴の記
録媒体への着弾位置が垂直方向へずれる「縦ヨレ」、水
平方向へ着弾位置がずれる「横ヨレ」、そして更には画
像形成に所望される液滴が形成されず複数の小さな液滴
に分割されてミスト状に吐出される場合や、最悪には殆
ど液滴が吐出されない場合等である。上記劣化の諸現象
は、劣化の初期では単独に発生する場合もあるが、劣化
が進行するにつれ諸現象全てが認められる場合が多く、
その結果、形成される画像は所望した画像に比較し著し
く劣化した画像となってしまう事がある。
【0005】上記記録特性の劣化は、記録環境温度が低
く、記録媒体を自動的に記録装置内へ供給するシート供
給装置等により連続的にインク吐出を実施させた場合等
に認められる事が多かった。特に、記録頁毎の時間間隔
が短い方が長い状態から比較して早期に発生し易い。
【0006】記録ヘッドの構成として、インクタンクと
ヘッド部分を一体にし、インクタンク内のインクを外部
へ漏洩させない等のためインク保持部材としてスポンジ
等を使用し、スポンジの吸収圧力(負圧)に逆らって毛
細管現象により吐出液滴形成部までインク供給し、装置
に着脱自在で交換可能な構成を採用したものがある。こ
の交換可能型の記録ヘッドの場合、インク残量がある程
度減少した状態では、減少していない状態時に比べて上
述した記録特性の劣化が早く発生することも多くの場合
で認められた。この記録特性の劣化は、記録ヘッドのイ
ンク残量が少ない状態の方が多い状態より早期に発生し
易い。
【0007】又、これらの発生し易い条件に加え、液滴
の吐出周波数が同一の場合では、ある一定時間内に吐出
されるインク量が多い方が発生し易い事も特徴である。
具体的には、以下のような現象が挙げられる。
【0008】インクジェット記録装置においては、低温
環境下ではインクの粘性が増加してインクの吐出量が減
少するため、記録媒体上に得られるドット径が減少し、
隣接ドット間に隙間が発生しやすくなる等の画像の劣化
が生ずる。この現象を解決するため、液滴吐出のための
気泡形成に関わる吐出ヒーター(メインヒーター)の近
傍に、別のヒーター(保温ヒーター、サブヒータ)を有
し、該ヒーターに通電する事により低温時に吐出ヒータ
ーの近傍を温める等の温度制御(温調)を実施し、イン
クの吐出量を増加させている。前記劣化諸現象は、該温
度制御を実施した場合には、実施しない場合に比較して
インクの吐出量が増加しているため、早期から発生する
場合が多く認められた。又、温める際の目標温度が高い
方が低い場合に比較して、やはり早期に発生し易いとい
う特徴があった。
【0009】また、前記交換可能なヘッドをガイド軸に
沿って摺動可能に構成されたキャリヤに装着し、このキ
ャリヤの移動に伴って液滴を吐出し所望の画像形成を行
うシリアル型プリンタにおいては、以下のような現象が
挙げられる。キャリヤの移動可能方向の内、両方向とも
液滴を吐出させる両方向記録を行い、記録媒体1頁当た
り記録所要時間の大幅な短縮を計った場合には、該両方
向記録と同一の液滴吐出周波数であっても片方向記録状
態に比較してインクの吐出量が増加しているため、前記
劣化諸現象が著しく早期から発生する事が認められてい
る。
【0010】これら諸問題の主原因は、インク滴吐出後
のノズルへの再インク供給(リフィル)性能が、使用環
境温度、更に詳しくは、インク自身、特にインクタンク
内のインクの温度によって変化する事にある。すなわ
ち、使用環境温度が低い場合には、インク自身の粘性が
増加するためリフィル性能の劣化が発生することによ
る。又、このリフィル性能が、インクタンク一体型のヘ
ッドにおいて、インクタンク内のインクを外部へ漏洩さ
せない為にスポンジ等の保持部材等を使用する場合に
は、インク残量によっても変化する事にもある。すなわ
ち、インク残量の減少によりスポンジの保持力(負圧)
が増加するためリフィル性能の劣化が発生することによ
る。これらの原因によって、ヘッドが使用される吐出周
波数に追従しない事態が発生し、前記劣化諸現象につな
がっていた。
【0011】さらに詳細には、インクタンクから共通液
室を介して各ノズルへインクが供給される場合において
は、インクタンクから共通液室へのインク供給特性が劣
化することに起因して、ノズルへのリフィル性能が劣化
するものと考えられる。
【0012】なお、上記交換可能なヘッドでは、スポン
ジ等のインク吸引圧力や保持力の影響を無くすように、
これら吸引圧力や保持力を下げることの考えられるが、
インクタンクからのインク漏れを起こし易くするため実
用的ではない。
【0013】本発明は、上記の従来技術の問題点を解決
するためのものであり、記録ヘッドや、記録ヘッドを搭
載した記録装置の様々な使用状態で発生する記録特性の
劣化を防止して、所望される画像や文字等を記録可能な
インクジェット記録装置を提供する事を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段及び作用】前記課題を解決
するために、本発明のインクジェット記録装置は、所望
される記録条件や記録状態によって変化する記録ヘッド
のインク滴吐出特性に応じて、該記録ヘッドの駆動と無
関係な記録媒体搬送の駆動方法を変化させることによ
り、液路または吐出部へインクの供給性を最適化するこ
とを特徴としている。
【0015】この発明によれば、記録ヘッドのインク滴
吐出特性の変化に左右されずに、また記録ヘッドの駆動
を変化させないため常に安定した条件で記録することが
できるため、所望される画像を安定的に得ることができ
る。又、記録すべきインク滴も間引く事なく記録できる
ため、目視的に実用的にも遜色のない画像を得ることが
できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明のインクジェット記録装置に係
る実施例について、図を参照しながら詳細に説明する。
【0017】図1に、本例にかかるインクジェット記録
装置形態のプリンタ部の構成例を示す。ここで、1はイ
ンクジェット記録ヘッドを有したヘッドカートリッジ、
2はこれを搭載して図中X方向に走査するためのキャリ
ッジである。3はヘッドカートリッジ1をキャリッジ2
に取り付けるためのフック、4はフック3を操作するた
めのレバーである。5はヘッドカートリッジ1に対する
電気接続部を支持する支持板である。6はその電気接続
部と本体制御部とを接続するためのFPC (フレキシブル
印刷回路)である。7はキャリッジ2をS方向に案内す
るためのガイド軸であり、キャリッジ2の軸受け8に挿
通されている。9はキャリッジ2が装着され、これをX
方向に移動させるための動力を伝達するためのタイミン
グベルトであり、装置両側部に配置されたプーリ10
A、10Bに張架されている。一方のプーリ10Bに
は、ギヤ等の伝達機構を介してキャリッジモータ11よ
り駆動力が伝達される。12は紙等の記録媒体の被記録
面を規制するとともに、記録等に際してこれを搬送する
ための搬送ローラーであり、搬送モーター13によって
駆動される。14は記録媒体を記録位置に導くためのペ
ーパーパン、15は記録媒体の送給経路途中に配設され
て記録媒体を搬送ローラー12にむけて押圧し、これを
搬送するためのピンチローラーである。16はヘッドカ
ートリッジ1の吐出口に対向し、記録媒体の記録面を規
制するためのプラテンである。17は記録媒体搬送方向
上、記録位置より下流側に配置され、記録媒体を図示し
ない排紙口へ向けて排紙するための排紙ローラーであ
る。18は排紙ローラー17に対応して設けられる拍車
であり、記録媒体を介して排紙ローラー17を押圧し、
排紙ローラー17による記録媒体の搬送力を生じさせ
る。19は記録媒体のセット等に際してピンチローラー
15、拍車18それぞれの付勢を解除するための解除レ
バーである。
【0018】プラテン16は両端を排紙ローラー17の
軸で回転可能に支持され、左右プレート20の停止位置
からペーパーパン14の全面部21方向に付勢され、搬
送ローラー12を最外周より小さくしている部分12A
に複数箇所設けている12Aが、ペーパーパンの全面部
21の内側に接している。
【0019】22はホームポジションにおいて記録ヘッ
ドのインク吐出口形成面と対向するゴム等の弾性材料で
形成したキャップであり、記録ヘッドに対し当接/離脱
が可能に支持されている。このキャップ22は、非記録
時等の記録ヘッドの保護や、記録ヘッドの吐出回復処理
に際して用いられる。
【0020】吐出回復処理とは、キャップ22を吐出口
形成面に対向させ、インク吐出口内に設けられてインク
吐出のために利用されるエネルギ発生素子を駆動する事
により全吐出口からインクを吐出させ、これにより気泡
や塵埃、あるいは、増粘して記録に適さなくなったイン
クといった吐出不良要因を除去する処理(予備吐出)
や、これとは別に吐出口形成面をキャップ22で覆った
状態で吐出口よりインクを強制的に排出させる事により
吐出不良要因を除去する処理である。
【0021】23は、インクの強制排出のために吸引力
を作用するとともに、かかる強制排出による吐出回復処
理や予備吐出による吐出回復処理に際してキャップ22
に受容されたインクを吸引するために用いられるポンプ
である。24は該ポンプ23によって吸引された廃イン
クを貯留するための廃インクタンクである。廃インクタ
ンク24は、28のチューブによりポンプ23と接続さ
れている。
【0022】25は記録ヘッドの吐出口形成面のワイピ
ングを行なうためのブレードであり、記録ヘッド側に突
出してキャリッジ移動の過程でワイピングを行なう位置
と吐出口形成面に係合しない後退位置とに移動可能に支
持されている。26はモータ、27はモータ26から動
力の伝達を受けて、ポンプ23の駆動およびキャップ2
2やブレード25の移動をそれぞれ行なわせるためのカ
ム装置である。
【0023】Tは記録装置内の温度(環境温度)を検出
するために設けられた温度センサである。該温度センサ
Tは、温度変化に応じた出力電圧を示す公知のサーミス
タであり、出力信号は所定の信号増幅回路を経る等し
て、後述するMPU1000に入力される。
【0024】図2は、インクタンクとヘッド部分を一体
にした交換可能なインクカートリッジヘッドの構成を模
式的に表わしたものである。29はノズル部で、64本
ある。30は共通液室で、それぞれのノズルに供給すべ
きインクを一時的に蓄えておくところであり、31はチ
ップタンクと呼ばれ、インクタンク部と共通液室30と
をつなぐ管である。32はインクタンク内のスポンジで
あり、発生する負圧によりインクが漏れ出さないように
保持している。33はチップタンク内に気泡やごみ等が
侵入するのを防止するフィルターである。図示しない熱
エネルギー発生素子に通電されると、ノズル内に発生す
る気泡によってノズル内に充填されているインクが29
のノズル部から吐出する構成となっている。なお、図示
はしていないが、上述のサブヒーターは上記共通液室3
0内に2か所設けられている。
【0025】次に、図1に示したプリンタ部に装着され
るシート供給装置39について、図3を用いて具体的に
説明する。
【0026】(積載分離手段)積載分離手段は、ガイド
手段40と分離手段41から構成されており、前記ガイ
ド手段40の間にセットされた記録媒体(シート)Sは
分離手段41により先端を揃えて積載されると共に、給
送時に給送手段42と分離手段41により一枚ずつ分離
される。分離手段41はガイド手段40の下方の両側に
図示しないバネにより付勢されている分離爪41aを有
し、給送手段42により記録媒体Sが給送されると、積
載されている複数枚の記録媒体のうち一枚のみが前記分
離爪41aを乗り越えることにより、記録媒体Sの分離
が可能となる。
【0027】(押圧手段)押圧手段43は記録媒体Sを
給送ローラ42aに押圧するためのものであり、前記押
圧手段は押圧板43aがフレーム44に回動可能に取り
付けられていて、また前記押圧板43aとフレーム44
の間にはバネ45があり、このバネによって押圧板43
が給送ローラ42a側に付勢されている。したがって、
積載された記録媒体Sは押圧板43aによって押圧さ
れ、最上層の被記録体が給送ローラ42aに圧接するよ
うになる。
【0028】(給送手段)次に、給送手段42はセット
された記録媒体Sに給送力を付与するためのものであ
り、本実施例では駆動回転する給送ローラ42aによっ
て構成している。前記給送ローラ42aは図4に示すよ
うに、フレーム44に回動自在に取り付けられた軸42
bに固着され、この軸42bには駆動伝達手段46が連
結されており、該駆動伝達手段46を介して前述の記録
装置の搬送駆動手段である搬送モータ13と連動してい
る。
【0029】(クラッチ)次に、搬送モータ13(図
1)から給送ローラ42への動力の伝達/切り離しを行
うクラッチについて説明する。給送ローラ42aの軸4
2bの一端側には、図4・5に示すように駆動伝達手段
46を構成する給紙ギア46a、クラッチ46b、クラ
ッチギア46c等が配設されている。給紙ギア46aは
軸42bに同心一体に固着され、クラッチ46bは該軸
42bに同心に回転フリーに支持された筒形部材であ
り、クラッチギア46cも該軸46bに同心に回転フリ
ーに支持させてある。前記クラッチ46bは給紙ギア4
6aの外側に同心に位置させてある。
【0030】前記クラッチギア46cのクラッチ46b
側の側面にはクラッチ爪46dを揺動自在に設けてあ
り、該クラッチギア46cが回転すると該クラッチ爪4
6dの先端が筒形クラッチ46bの外周上を常時クラッ
チ46b側へ支軸の軸線方向にある程度スライド移動で
きる自由度をもたせてある。
【0031】図4はクラッチ−オンの状態を示してお
り、前記クラッチ46bの外周に形成された切り欠き孔
46e内にクラッチ爪46dの先端部が落ち込んでい
て、給紙ギア46aと係合している。この状態におい
て、搬送モータ13の正転力が中継ギアトレインG(図
は最後の一枚のみを示した)を介してクラッチギア46
cへ伝達されると、クラッチギア46cの回転が給紙ギ
ア46aへ伝達され、給紙ローラ42が矢印で示した記
録媒体給送方向へ回転する。一方、図5は搬送モータ1
3の逆駆動によりクラッチ爪46dが給紙ギア46aか
ら外れた、クラッチ−オフの状態を示している。
【0032】図6(A)はクラッチ爪46dが摺動する
クラッチ46bの周面の展開図、同図(B)・(C)は
各々(A)図のB−B線とC−C線に沿う断面図であ
る。この図において、前記クラッチ46bの周面上には
HP1、HP2のストッパがあり、S1は前記切り欠き
孔46eを示す。HP1側の領域SHP1と、HP2側
の領域SHP2の境界にはLa及びLbの段差境界線が
あり、前記クラッチ爪46dがHP1からHP2へ移動
する時はHP1→Lb→HP2を移動し、HP2からH
P1へ移動する時はHP2→La→HP1を移動するよ
うになっている。クラッチ爪46dがHP2からHP1
へ移動する方向が前記給送ローラ42が被記録体正送り
を行う方向であり、HP1からHP2へ移動する方向が
逆送りを行う方向である。
【0033】図4〜6においてクラッチ爪46dが任意
の位置にあっても、該クラッチ46bを切り欠き孔S1
に確実に挿入させるために初期化動作が行われ、該クラ
ッチ爪46dはHP1へ移動する。HP1からS1まで
の距離は一定(本例は印字4行分)であり、HP1にク
ラッチ爪46dが位置しておればこれをS1へ確実に移
動させることは容易である。前記初期化動作は、クラッ
チ爪46dがS1及びS1とLdで囲まれる領域にある
とき、該クラッチ爪46dをHP1方向へ移動させる
と、該クラッチ爪46dがS1内へ挿入されクラッチ−
オンの状態となってしまうため、これを避けるためにク
ラッチ爪10dを初期にHP2へ移動させて実施され
る。前記クラッチ爪10dはSHP2→HP1へ確実に
移動するから、初期化動作はすべてHP2側へ該クラッ
チ爪46dを移動させ、その後HP1へ移動させる動作
によって行うことができる。このようにして搬送モータ
13を正逆回転させることにより、給送ローラ42への
駆動伝達を切り替えることが可能となる。
【0034】図7は、これまで説明してきた構成による
記録装置の制御系の構成例を示すブロック図である。同
図において、1000はあらかじめ設定されたプログラ
ム等の制御手順を実行して各部を制御するMPU、10
01はその制御手段に対応したプログラム等を格納した
ROMであり、1002は制御手順実行時におけるワー
クエリヤとして用いられるRAMである。1003は制
御実行上等の時間計測を行なうタイマであり、1004
はプリンタの各部との接続を行うインターフェース部で
ある。38は各種のキー入力を行うためのキーボードで
ある。
【0035】キャリッジ2のキャップ位置や移動位置
は、回復系ホームセンサ35やキャリッジホームセンサ
36によって検出できる構成となっている。1a、11
a、13a、26aは、それぞれヘッド1、キャリッジ
モータ11、搬送モータ13、回復系モータ26を駆動
するためのドライバである。また、34はインク温度を
測定する温度センサー、Tは記録装置の環境温度を測定
する温度センサーである。
【0036】次に、記録ヘッドの吐出エネルギー発生素
子の駆動方法について説明する。図8は、吐出エネルギ
ー発生素子(以下ヒーターと呼ぶ)の通電タイミングを
表わす図である。64本のノズルのヒーターは、最大電
流を低く押えるために同時には通電せず、8本づつ8回
に分けて通電している。64本のノズルをa〜hの8ブ
ロックに分け、aから順に7μ秒づつ、間に8μ秒の通
電しない時間を入れて行なう。例えば印字速度が64文
字/秒のとき吐出周波数は3072Hz、1文字48ド
ット構成とすると48ドット×64文字/秒なので連続
吐出時のあるドットのヒート間隔Aは、およそ326μ
秒即ち1/3072Hzである。連続吐出を行なう際に
は、吐出後に行なわれるリフィルが例えばこの326μ
秒の駆動期間内に完了する必要がある。
【0037】次に、図9を参照しながら、これまで説明
した記録装置及びシート供給装置における記録処理手順
について説明する。まず、記録装置の電源がオンされる
と、回復系モーター26を動作させて回復系ユニットを
回復系ホームポジションに設定し、キャップ22を後退
させた後キャリッジ2をホーム位置に設定する。この
後、キャップ22を再び記録ヘッドのノズル部に当接さ
せ記録信号の受信待ち状態となる。
【0038】記録命令が入力されると(S101)、初
期位置が不明の前述のクラッチ爪46dをHP1(図
6)へ移動させるため、搬送モーター13を逆転10行
分、更に正転10行分回転させる(S102)。次に、
前記搬送モータ13を逆方向に4行分回転させ、クラッ
チ爪46dをHP1から孔S1(46e)へ移動させて
クラッチ−オンの状態(図4)にする(S103)。そ
の後、前記搬送モータを正転駆動することにより給送ロ
ーラ42が回転し、記録媒体が記録装置へ給送される
(S104)。そして記録媒体の先端が搬送ローラ13
とピンチローラ15aの間の位置を越えたら、搬送モー
タを3行分逆転駆動してクラッチ爪46dを孔S1から
領域SHP2へ移動させてクラッチ−オフの状態(図
5)にする(S105)。更に搬送モータ13を正転に
駆動し、記録媒体を前記記録ヘッドが記録媒体に記録す
る位置に対向するまで搬送する(S106,S10
7)。
【0039】次に、キャップ22を後退させ記録ヘッド
のノズル部から離脱させた後(S108)、キャリッジ
2をホームポジションにて設定後所定の予備吐出を実施
し(S109)、所望される記録開始位置までキャリッ
ジを移動する(S110)。そして、受信した記録デー
タに基づいて記録ヘッドを駆動して記録媒体に記録を行
う(S111、S112)。1頁の記録が終了すると、
前記搬送モータ13を正転駆動して、記録された記録媒
体を記録装置内からシート供給装置へ搬送する(S11
3)。更に、連続で次頁の記録を行うかどうかを判断し
(S114)、連続で記録を行う場合は記録装置に設け
られた環境温度センサーTにより環境温度の検出を行い
(S116)、19℃以上の場合はS103へ、19℃
以下の場合はS102へ戻る。
【0040】ここで、通常連続記録時においては、最初
の1頁目の給送時のみシート供給装置のクラッチのイニ
シャル動作(S102)を行えば、2頁以降はクラッチ
爪46dは所定の位置あるためイニシャル動作の必要は
ない。しかし、インクの温度、特にインクタンク内のイ
ンク温度が19℃以下の低温時では、前述のリフィル性
能の低下により記録画像の劣化が起こってしまう。
【0041】そのため、本実施例ではクラッチのイニシ
ャル動作を2頁以降も行い、イニシャル動作の行われて
いる時間の間にリフィルが正常に行われるようにする。
そして以上の動作を繰り返し、最終頁の記録が終わるこ
とにより、一連の記録動作が終了する(S115)。こ
のようにして、インク温度によりシート供給装置の動作
を切り替えることにより、インク吐出後のリフィル性能
を低下させずに連続記録を行うことができる。なお、記
録ヘッド内に設けられたインク温度センサー34により
インク温度の検出を行ってもよい。
【0042】(実施例2)上記実施例1においては、連
続記録時の2頁以降にもシート供給装置のクラッチのイ
ニシャル動作を行うかどうかの判定基準として、記録装
置内温度を検出することによって行ったが、本実施例2
はこの判定基準として、インクタンク内のインク残量を
用いて行っている。なお、記録装置内温度あるいはイン
ク温度と残量の両方を検出して行ってもよい。
【0043】図10は、インク残量検知手段37をチッ
プタンク31に設けられた記録ヘッドの説明図である。
インク検知手段37は、圧力センサー等でありインクタ
ンク内のインク残量に応じて変化する圧力を、出力し図
11のインターフェイス部1004を通じてMPU10
00へ入力される。
【0044】本実施例において、記録命令が入力され記
録が実行されると、前述の図9に示すS116におい
て、例えばインク残量が1/2以下のときはS102
へ、1/2以上のときはS103へ進むと判断される。
このようにインク残量の変化に応じて適切な駆動方法を
選定できる構成とした事により、インク残量の減少によ
って発生する記録ヘッドのリフィル性能の低下に応じた
駆動方法を選定でき、画像の劣化を防止することができ
る。なお、インク残量検知手段として圧力センサーを用
いたが、インクの重量あるいは記録ヘッドの重量を検出
する手段を用いてもよく、更にインクタンク内に電気抵
抗検出手段を設けて、検出される電流あるいは電圧ある
いは抵抗値からインク残量を算出しても良い。
【0045】また更に、図11に示すように、記録ドッ
ト数を検知する記録ドット数検知手段1005を設け
て、これを用いても構わない。この場合において、交換
可能型のヘッドに対しては、ヘッドの記録装置への装着
の有無を検知する手段を設け、未使用状態からの総記録
ドット数を累積的にカウントしインク残量を検知しても
良い。又、インクタンクのみを交換するタイプのパーマ
ネント型では、インクタンクの交換時からの総記録ドッ
ト数をカウントすればよい。
【0046】(実施例3)この実施例3においては、シ
ート供給装置の駆動方法の選定手段として、区画化され
た所定の領域に記録される液滴の数、即ち記録duty
を用いても良い。
【0047】上述のように、図11に示した記録ドット
数検知手段1005は、記録される記録データーから記
録に係るドット数をカウントする手段である。ドットマ
トリックス方式においては、通常一文字を48×48ド
ットのブロックに分割して文字あるいは画像を形成す
る。図12は文字「あ」の例を示しており、48×48
=2304ドットのうち464ドットを用いて「あ」と
いう文字を形成しているため、記録dutyは464/
2304×100=20%となる。通常の日本語の文章
は、漢字とひらがな混在で一文字の平均記録dutyは
20〜25%程度である。したがって前述の記録ドット
数を検知する手段1005により一頁内の総記録ドット
数をカウントし、総記録文字数で割ることにより総平均
記録dutyが算出できる。また記録ドット数を一頁の
可能記録ドット数で割ってもよく、この場合は記録文字
数をカウトする必要がない。但し、通常文字と文字の間
にはスペースドットがあるため、算出された総平均記録
dutyは該スペースドットを加味して用いる必要があ
る。
【0048】算出された記録dutyは図11のMPU
1000へ入力され、MPU1000により前述の図9
に示すS116において、例えば1頁の総平均記録du
tyが30%以上の場合はS102へ、30%未満の場
合はS103へ進むと判断される。この場合、通常文章
より若干記録dutyが高い時にシート供給装置の駆動
方法を切り替えるようになっている。このように記録d
utyの変化に応じて駆動方法を選定できる構成とした
事により、記録dutyが高い事による記録ヘッドのリ
フィル性能の低下に応じて最適な駆動方法を選定でき、
該リフィル性能の低下に起因する画像の劣化を防止する
ことが出来る。
【0049】更に、前述の装置内温度・インク残量・記
録duty全てを検出・算出して、シート供給装置の駆
動方法を決定してもよい。
【0050】(実施例4)上記実施例1においては、シ
ート供給装置の駆動方法として2頁以降にクラッチのイ
ニシャル動作を行う場合と行わない場合とに分類した。
本実施例4は、シート供給装置から記録媒体を給送する
ために搬送モータを正転、逆転させる際に、この回転方
向を切り替える際にモータを停止状態で保持する、所謂
ウェイトをさせるものである。
【0051】図13に装置内温度と記録dutyによ
り、シート供給装置の動作中にウェイトさせる場合の制
御フローを示す。
【0052】図13において、S101〜S115まで
は前述の図9に示したフローチャートと同一である。こ
の場合、連続記録になるとS216で装置内の温度を検
出し、更に前回記録した1頁の総平均記録dutyを算
出する(S217)。そして、検出した装置内温度と総
平均記録dutyから図14に示すウェイト時間テーブ
ルからシート供給装置のウェイト時間を決定し(S21
8)、決定された時間だけウェイトする(S219)。
その後S103へ進み、給送動作を続ける。
【0053】図14には前述のウェイト時間テーブルが
示してある。装置内温度が低くなるほど、また記録du
tyが高くなるほどリフィル性能が低下するため、5℃
以下で平均記録dutyが81%以上の場合に、最もウ
ェイト時間を長く8秒に設定してる。そして、装置内温
度が26℃以上の場合は、記録dutyに関わらずウェ
イト時間0秒、つまりウェイトを行わないようになって
いる。
【0054】図13においてはシート供給装置を用い
て、自動的に被記録媒体を記録装置へ給送する場合につ
いて説明したが、シート給送装置を用いずに手動で記録
媒体をセットする場合についても同様の効果が得られ
る。この場合は、前頁の記録が終了してから、次頁の被
記録媒体がセットされて記録命令が受信されるまでの時
間をカウントし、図14のウェイト時間テーブルの時間
に満たない場合は前記テーブルの時間になるまでウェイ
トを行えば良い。
【0055】更に、頁間の時間間隔ではなく頁内の搬送
中にウェイトを設けても同様の効果が得られる。この場
合は、次行へ被記録媒体を搬送する途中でウェイトする
ためのウェイト時間テーブル(不図示)を用いて、装置
内温度及び前回記録した1行の記録dutyからウェイ
ト時間を決定することによって行えば良い。
【0056】(実施例5)本実施例5は、シート供給装
置から記録媒体を給送するときの搬送モータの駆動周波
数を変化させることで、リフィルに要する時間を確保す
るものである。図15に、装置内温度と記録dutyに
より、シート供給装置動作中の搬送モータの駆動周波数
を変化させる場合の制御フローを示す。
【0057】図15においては、記録中の搬送モータの
駆動周波数を1000pps(パルス/秒)とし、シー
ト供給装置から被記録媒体を記録装置内へ給送するとき
の動作中の駆動周波数を変化させる場合について示して
ある。この場合、1枚目の給送時(S302〜S30
6)には全て1000ppsで駆動し、2枚目以降につ
いてはまずS317で装置内温度を検出し、次に1頁の
総記録dutyを算出(S318)する。そして、装置
内温度と記録dutyから不図示のテーブルより搬送モ
ータの駆動周波数を決定し(S319)、駆動周波数を
Aにセットする(S320)。その後S303へ進み、
給送動作を続ける。
【0058】図15においては、シート供給装置の動作
中の駆動周波数のみを変化させたが、記録中の搬送モー
タの駆動周波数を変化させても同様の効果が得られる。
この場合は更に、1頁の総記録dutyではなく1行記
録終了後に記録した1行の記録dutyを算出し、次行
への搬送時間を変化させても良い。
【0059】(実施例6)上記実施例1においては、装
置内温度を検出してシート供給装置の駆動方法を切り替
えて行ったが、本実施例6は記録方向を変化させること
で、リフィルに要する時間を確保するものである。
【0060】記録ヘッドのリフィル性能は記録duty
に左右されるが、更に詳しくは単位時間当りの記録du
ty、つまり同じドット数の記録を短時間で記録する
か、長い時間をかけて記録するかが問題となる。例え
ば、両方向記録時と片方向記録時では両方向記録時の方
がリフィル性能は低下する。これはキャリッジが左から
右あるいは右から左へ移動するのにt秒かかるとし、2
行記録の場合を考えてみると、両方向記録時は2t秒で
記録を行え、片方向記録時は3t秒かかってしまう。同
じ2行を記録しているから総記録ドット数は同じであ
り、それに対して記録時間は両方向記録は片方向記録の
2/3の時間で完了する。したがって、両方向記録の方
が片方向記録に比べて単位時間あたりの記録dutyが
高く、より早いリフィル性能が必要となる。
【0061】そこで、記録dutyによって両方向記録
と片方向記録の切り替えを行う。例えば、両方向記録時
に一頁内の総平均記録dutyが30%以上の場合は片
方向記録に、30%未満の場合は両方向記録に切り替え
る。この場合、記録する前に頁内の記録dutyをカウ
ントしなければならないので、例えば前回記録した行の
記録dutyをカウントし、次行の記録を両方向で行う
か片方向で行うかの判断を行ってもよい。これにより、
シート給送装置からの給送中及び記録中の搬送時の駆動
周波数を変化させることなくリフィル性能を維持するこ
とができる。
【0062】(実施例7)上記各実施例では、記録ヘッ
ドのリフィル性能に応じて次行あるいは次頁の記録開始
までの時間を変化させるが、記録にかかわるインク自身
の物理化学的特性が異なった場合には、前述のウェイト
時間や搬送手段の搬送速度あるいは駆動方法を変える基
準となる温度等が異なってくる。そこで、本実施例7で
は、記録装置に装着可能な記録ヘッドが複数種ある場合
や、複数の記録ヘッドが装着されている場合で、各々異
なった物理化学的特性のインクが使用される場合(例え
ば色が異なるインク)等では、各インクに対応した記録
ヘッド毎に前記時間を設定している。
【0063】ここでは、記録装置に装着可能で記録ヘッ
ド毎にインクの色が異なりインクのリフィル特性に係る
特性が異なる場合について説明する。記録ヘッドのイン
ク色を検出する手段の一例を図16に示した。図16
は、図1の記録装置に装着され駆動されるヘッド1の電
気的接点部56の詳細を示すもので、電気的接点部56
は支持板5(図1)においてFPC6と電気的に接合さ
れている。詳しくは、電気的接点51とFPC6の不図
示の電気的接点とが接合され、FPC6を通じ検出信号
がMPU1000に入力される構成となっている。
【0064】図16(A)、(B)、(C)、(D)は
各色に対応したヘッドカートリッジ1の電気的接合部を
示しており、例えば(A)は黒(Black)、(B)
は赤(Red)、(C)は緑(Green)、(D)は
青(Blue)の場合を示している。図16において5
2、53、54、55は色検出のためのパターンであっ
て(A)を基本形態としており、各パターン52、5
3、54はFPC6を通じて+5Vに接続され、55は
GNDに接続されている。
【0065】ここで、(A)においては、52から55
までが電気的に接続されている。この場合には、検出さ
れる信号は、52から順に0、0、0、0(ここで0は
GNDレベルを示す)であり、従ってインク色が黒(B
lack)の記録ヘッドは、前記の検出信号で判別され
ることとなる。(B)の赤(Red)の記録ヘッドに対
しては、検出信号は、52から順に1、0、0、0(こ
こで1は、+5Vレベルを示す。)であり、以下同様に
(C)の緑(Green)では1、1、0、0、(D)
の青(Blue)では、1、1、1、0となっている。
【0066】このようにして記録装置に装着された記録
ヘッドの種別をMPU1000が判別できる構成におい
て、各記録ヘッドやインクに適した駆動方法で、各記録
ヘッド毎に駆動方法選定テーブルを設定し駆動すること
ができる。例えば、黒インクが他のインクに比較してイ
ンクの粘性が高い場合、駆動方法決定手段として装置内
温度を用いた時には、検出温度が同じであっても次行あ
るいは次頁の記録開始までの時間を長くし、また逆にイ
ンクの粘性が低い場合には時間を短くすることにより黒
インクに適した駆動方法を設定することができる。
【0067】(実施例8)これまで、インクタンク部と
ノズル部が一体化されている交換可能なヘッドを用いて
説明したが、インクタンク部とノズル部が分離されてい
る所謂パーマネントヘッドを用いたインクジェット記録
装置においても、本発明は適用できる。又、記録装置が
記録媒体の最大幅に対応した長さを有するフルラインタ
イプの記録ヘッドに対しても適用できる。この場合、記
録ヘッドによって記録している時の記録媒体の搬送速度
は一定にし、記録する画像と画像の間にスペースがある
場合のみ搬送速度を変えたり、ウェイト時間を変化させ
ることにより同様の効果が得られる。更に、熱エネルギ
ーを用いるインクジェット方式について説明してきた
が、電気を力に変換してインクを吐出させるピエゾジェ
ット方式おいても適用できる。
【0068】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でも熱エネルギーを利用する方式の記録ヘッド、記録
装置に於いて、優れた効果をもたらすものである。
【0069】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越え
る急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を
印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを
発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰させて、結
果的にこの駆動信号に一対一対応し液体(インク)内の
気泡を形成出来るので有効である。この気泡の成長,収
縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させ
て、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパ
ルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行なわ
れるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が
達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号と
しては、米国特許第4463359号明細書、同第43
45262号明細書に記載されているようなものが適し
ている。尚、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の
米国特許第4313124号明細書に記載されている条
件を採用すると、更に優れた記録を行なうことができ
る。
【0070】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応せる構成を開
示する特開昭59年第138461号公報に基づいた構
成としても本発明は有効である。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、記
録ヘッドのリフィル性能の変化に応じて記録ヘッドの駆
動に関わらない駆動方法を可変に構成し最適に選定出来
るようにしたので、インクの吐出性能を安定的に保つこ
とができ、画像の劣化を防止する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したディスポーザブルヘッド搭載
のインクジェット記録装置を示す斜視図である。
【図2】ディスポーザブルヘッドの部分説明図である。
【図3】本発明を適用したシート供給装置と取りつけた
インクジェット記録装置を示す断面図である。
【図4】シート供給装置のクラッチ部のクラッチ−オン
状態を示す斜視図である。
【図5】シート供給装置のクラッチ部のクラッチ−オフ
状態を示す斜視図である。
【図6】シート供給装置のクラッチ部の断面図である。
【図7】本発明を適用した記録装置の制御部を示すブロ
ック図である。
【図8】記録ヘッドの記録タイミングを示す説明図であ
る。
【図9】本発明を適用した記録装置の記録手順を示すフ
ローチャートである。
【図10】本発明に係るインク残量検出手段を備えた別
の記録ヘッドの部分説明図である。
【図11】本発明を適用した別の記録装置の制御部を示
すブロック図である。
【図12】ドットマトリックス方式による画像形成方法
の説明図である。
【図13】本発明に係る別の記録手順を示すフローチャ
ートである。
【図14】本発明に係る別の駆動方法選定テーブルであ
る。
【図15】本発明に係る別の記録手順を示すフローチャ
ートる。
【図16】ヘッドの種別を判別する手段を有したヘッド
の一部説明図る。
【符号の説明】
1 ヘッドカートリッジ 2 キャリッジ 29 ノズル部 30 共通液室 37 インク残量検知手段 39 シート供給装置 42a 給送ローラ 46b クラッチ 46d クラッチ爪 1000 MPU 1001 ROM 1002 RAM 1003 タイマ 1005 記録ドット数検知手段 T 温度センサ
フロントページの続き (72)発明者 石川 哲也 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−245356(JP,A) 特開 平1−139268(JP,A) 特開 平2−263656(JP,A) 特開 平3−221455(JP,A) 特開 平3−133646(JP,A) 特開 平2−245335(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/01 B41J 2/125 B41J 2/175 B41J 11/42 B41J 19/76

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吐出口からインクを記録媒体に吐出する
    記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装置
    において、 前記吐出口へのインクの供給を確保するため、記録条件
    に応じて1行記録終了後から次行の記録開始までの時間
    を可変とすることを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  2. 【請求項2】 記録条件に応じて1行記録終了後から次
    行の記録開始までの間に所定のウェイト時間を設けるこ
    とを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装
    置。
  3. 【請求項3】 前記記録媒体を搬送する搬送手段を有
    し、 記録条件に応じて前記搬送手段が記録媒体を搬送する搬
    送速度を変化させることを特徴とする請求項1記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 記録条件に応じて前記記録ヘッドの記録
    方向を両方向記録または片方向記録に切り換えることを
    特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 吐出口からインクを記録媒体に吐出する
    記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装置
    において、 前記吐出口へのインクの供給を確保するため、記録条件
    に応じて1頁記録終了後から次頁記録開始までの時間を
    変化させることを特徴とするインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 記録条件に応じて1頁記録終了後から次
    頁記録開始までの間に所定のウェイト時間を設けること
    を特徴とする請求項5記載のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 記録媒体を連続的に供給するシート供給
    装置を有し、 記録条件に応じて前記シート供給装置から供給される記
    録媒体の給送速度を変化させることを特徴とする請求項
    5記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 記録条件に応じて前記シート供給装置の
    給送開始から記録開始までの間に所定のウェイト時間を
    設けることを特徴とする請求項5記載のインクジェット
    記録装置。
  9. 【請求項9】 環境温度を検出する検出手段を有し、 前記検出装置によって検出された環境温度に応じて、次
    行あるいは次頁の記録開始までの時間を変化させること
    を特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のインク
    ジェット記録装置。
  10. 【請求項10】 インク吸収保持部材にインクを保持し
    構成されるインクタンクと、該インクタンク内のインク
    残量を検出する手段を有し、 該インク残量に応じて次行あるいは次頁の記録開始まで
    の時間を変化させることを特徴とする請求項1乃至8の
    いずれかに記載のインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 所定領域内に記録されるインク滴の数
    を検出する手段を有し、 該記録されるインク滴の数に応じて次行あるいは次頁の
    記録開始までの時間を変化させることを特徴とする請求
    項1乃至8のいずれかに記載のインクジェット記録装
    置。
  12. 【請求項12】 吐出に用いられるインクの種類を検出
    する手段を有し、 該インクの種類に応じて次行あるいは次頁の記録開始ま
    での時間を変化させることを特徴とする請求項1乃至8
    のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーによ
    ってインクに状態変化を生起させ、該状態変化に基いて
    インクを吐出させることを特徴とする請求項1乃至8の
    いずれかに記載のインクジェット記録装置。
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