JP2883734B2 - 多結晶炭化ケイ素繊維の製造方法 - Google Patents

多結晶炭化ケイ素繊維の製造方法

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JP2883734B2
JP2883734B2 JP2800052A JP80005290A JP2883734B2 JP 2883734 B2 JP2883734 B2 JP 2883734B2 JP 2800052 A JP2800052 A JP 2800052A JP 80005290 A JP80005290 A JP 80005290A JP 2883734 B2 JP2883734 B2 JP 2883734B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はプレセラミック高分子前駆体から実質的に多
結晶質のセラミック繊維を製造する方法、特に高温安定
炭化ケイ素繊維を製造するために、メチルポリシラン
(MPS)樹脂から形成された繊維にホウ素を組み込む方
法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的・課題は、実質的に多結晶質の炭化ケイ
素繊維の製造方法において、微小な直径を有しかつ高温
で熱的に安定な繊維の製造方法を提供することにある。
本発明の上記及びその他の目的並びに効果は、如何の詳
細な説明、添付の図面及び特許請求の範囲によって明ら
かとなる。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は、微小な直径を有し且つ高温で熱的に安定で
ある実質的に多結晶質の炭化ケイ素繊維の製造方法を提
供する。この製造方法では先ずメチルポリシラン樹脂か
ら成るプレセラミック高分子前駆体から繊維を形成す
る。次に、該繊維を溶融しないようにするために不融性
化し、更に、非酸化性雰囲気で1600℃以上に加熱する熱
分解工程を施して、実質的に多結晶質のセラミック繊維
を形成する。本発明の製造方法によって形成された実質
的に多結晶質のセラミック繊維は、少なくとも75%の結
晶度、少なくとも約2.9g/cm3の密度及び極く微量の残留
酸素及び残留窒素量を有する。
【0004】 この高分子前駆体又は繊維は少なくとも約0.2重量%
のホウ素を内部に含有即ち組み込んでいる。このホウ素
の組込みは、製造工程のうち、不融性化工程又は熱分解
工程中で行ってもよい。不融性化工程中に高分子前駆体
をホウ素含有気体に曝して、ホウ素を高分子前駆体に組
み込んでもよい。更に別の代替画方法として、熱分解工
程中にホウ素含有気体に曝して、ホウ素を前駆体繊維に
組み込んでもよい。含有ホウ素は繊維内のいずれにおい
て実質的に均一に分布することが好ましい。
【0005】 高分子繊維の形成は多数の通常の繊維形成技術のうち
のいずれによってもよい。例えば、溶融紡糸、湿式紡
糸、或いは乾式紡糸のような紡糸技術によって繊維を形
成してよい。好ましい繊維形成高分子の種類にはメチル
ポリシラン類がある。メチルポリシランの好ましい種類
は、アルコキシ又はフェノキシ置換体、又はアルキル、
アリール及びアミンのような物質を含有するものであ
る。この種の重合体は室温では固体であって、溶融紡糸
技術を用いて容易に繊維を形成できる軟化点をもつ。こ
のような重合体は直径100マイクロメータ又はそれ以
下、好ましくは約50マイクロメータ乃至約10マイクロメ
ータ、の繊維に容易に紡ぐことができる。
【0006】 次に、通常の方法の硬化及び橋かけ結合(crosslinki
ng)によって、繊維を不融性化する。例えば、繊維を空
気中で硬化してよい。代替方法として、繊維をガンマ線
放射や紫外線照射によって不融性化してよい。
【0007】 また、繊維を先ず三塩化ホウ素含有雰囲気で硬化し、
次にアンモニア又はアミン含有雰囲気で硬化して、不融
性化とホウ素組込みを同時に行ってもよい。或いは繊維
を酸化窒素含有雰囲気で硬化し、次に三塩化ホウ素又は
ジボラン含有雰囲気で硬化してもよい。
【0008】 不融性化後、繊維を約1600℃以上の温度、好ましく約
1800〜1850℃、に加熱して熱分解する。約2000℃以上の
温度では、繊維強度に悪影響を及ぼす粒径の炭化珪素の
成長が現れるから、このような温度は好ましくない。非
酸化性雰囲気は、例えばアルゴン、ヘリウム及びそれら
の混合気体のような気体で構成する。繊維を特定の最高
温度に保持する時間は温度に対して相反的に変化する。
熱分解時間を十分にとり、実質的に酸素及び窒素を繊維
から除去できるようにしなければならない。例えば、約
1800℃に繊維を加熱する場合は、約1800℃の温度を約1
時間維持しなければならないことが分かっている。熱分
解の温度が低いほど、対応する処理時間は長くなる。
【0009】 製造過程中のある工程で、繊維にホウ素を調整添加す
ると、約900℃以上の高温使用温度において強化された
繊維的強度をもつ高密度、多結晶質炭化ケイ素が形成さ
れる。熱分解の高温段階(例えば、約1300乃至1600℃)
で繊維中にホウ素が存在していなければ、繊維は形状を
失い、強度はすこぶる低くなる。
【0010】 本発明の実施に使用する高分子前駆物質組成物はメチ
ルポリシラン樹脂の中から選定する。この種の重合体は
典型的には室温で固体であって、容易に微小直径の繊維
に紡ぐことができ、不融性化すれば熱分解間は重合体が
繊維形状を保つようにできる上、熱分解すると炭素対ケ
イ素の比が約1対1のセラミック組成物を生成する。
【0011】 好都合にも、樹脂は室温で固体である。これらの樹脂
は、溶融紡糸、好ましくは湿式及び乾式紡糸技術、のよ
うな通常の紡糸技術に適するように容易に押し出せる軟
化点を有する。
【0012】 メチルポリシランは溶融紡糸、湿式及び乾式紡糸技
術、のような多数の通常の紡糸技術のいずれによっても
繊維に形成できる。紡糸後、繊維を約100マイクロメー
タ、好ましくは約50マイクロメータ乃至10マイクロメー
タの微小直径に引き延ばす。このように微小直径にする
ことによって、複合材料用の強化マトリックスに織り易
いセラミック繊維を得ることができる。
【0013】 本発明の実施に有用なメチルポリシランはBaney等の
米国特許第4,310,651号、第4,298,558号、第4,298,559
号及び第4,314,956号、並びにBaneyの米国特許第4,310,
481号及び第4,310,482号に開示されたものを含む。
【0014】 繊維は内部に少なくとも約0.2重量%、最も好ましく
は少なくとも約0.6重量%のホウ素を含有即ち組み込ん
でいる。また、繊維内に存在するホウ素は繊維全体に実
質的に均一に分布することが望ましい。このホウ素組込
みは不融性化工程又は熱分解工程の初期加熱期のうちの
少なくとも一つの時期に実行できる。
【0015】 不融性化工程間に高分子前駆体をホウ素含有気体に曝
露して、高分子前駆体にホウ素を組み込むこともでき
る。この組込みは、室温程度から約200℃の間であっ
て、かつ高分子前駆体の軟化点以下の、比較的低温で実
行できる。
【0016】 高分子前駆体繊維を不融性化するには、高分子前駆体
を三フッ化ホウ素、三臭化ホウ素又は三塩化ホウ素のよ
うなホウ素含有気体に曝露した後、引き続いて温度範囲
違約25乃至200℃でアンモニアのようなアミン含有気体
に曝露する。好ましくは、ホウ素含有気体及びアミン含
有気体の両方をアルゴン又は窒素のような不活性気体で
薄めておく。硬化雰囲気に用いるホウ素含有気体のホウ
素濃度は約10乃至30容量%の範囲にあり、一方アミン含
有気体のアミン濃度は約1乃至約15容量%の範囲にある
ことが好ましい。
【0017】 繊維は徐々に加熱し、軟化点を越えないようにするこ
とが好ましい。しかし、硬化が進めば、重合体の軟化点
は上がるから、硬化温度を硬化の進行に応じて増すこと
はできる。硬化時間を十分にとり、ホウ素が繊維内に拡
散し繊維内部で所望の濃度レベルで実質的に一様分布に
なるようにする必要がある。4乃至約24時間の範囲の硬
化時間が適切であることが分かっている。無論、最適硬
化時間は処理される重合体のみならず、繊維直径や硬化
雰囲気中のホウ素濃度にも依存する。
【0018】 本発明の別の実施例では、高分子前駆体繊維を先ず酸
化窒素を含有する雰囲気に曝露し、次に三塩化ホウ素又
はジボランを合有する雰囲気に曝露することによって、
硬化を行う。引き続いて繊維を三塩化ホウ素又はジボラ
ンを含有する雰囲気に曝露する場合には、アルゴンのよ
うな他の不活性気体中で酸化窒素濃度を約1乃至約10%
の範囲にすると効果的であることが知られている。酸化
窒素硬化過程の全般的記述は米国特許第4,847,027号に
開示されている。
【0019】 更にもう一度、繊維のホウ素含有気体への曝露を繊維
の軟化点以下の温度で行う。約25乃至約200℃の範囲の
温度を用いてよいことが分かっている。硬化が進行した
時期以後に温度を上げれば、硬化過程が加速される。全
硬化時間は約4乃至約24時間とする。
【0020】 本発明の別の実施例では、繊維を昇温して熱分解によ
って高分子組成物がセラミック組成物に変化し始める温
度まで加熱する熱分解工程中の初期段階において、ホウ
素を高分子前駆体に組み込む。例えば、前駆体高分子繊
維へのホウ素組込みは、ジボランのようなホウ素含有気
体を用いて、不融性化した繊維内に拡散させる効果によ
って行える。
【0021】 典型的には、熱分解は約400℃で顕著になるから、重
合体を約400℃以上に昇温するとホウ素組込みは極めて
難しくなる。従って、ホウ素を不融性化工程後に組み込
む場合には、約400℃以下の温度のホウ素含有気体で十
分の時間をかけて所望のホウ素含有気体の繊維内への拡
散が起こるように繊維を処理することが好ましい。この
実施例では、不融性化段階で繊維にホウ素を組み込む必
要が無い場合は、この段階を高分子前駆体繊維の硬化に
当てることができる。
【0022】 繊維の不融性化に従来の硬化を用いるときは、多数の
硬化方法のうち任意のものを用いてよい。例えば、繊維
を空気中で加熱して硬化してもよい。別の方法で、繊維
をガンマ線又は紫外線照射を用いる硬化によって不融性
化してもよい。
【0023】 不融性化後、繊維を約1600℃以上の温度、好ましくは
約1800〜1850℃、まで加熱して熱分解する。約1300℃以
上の温度では、繊維から酸素及び窒素の両方が消失する
ことが知られている。しかし、繊維が持続的に高温に曝
される場合、最善の高密度化、引張応力向上及び安定度
は繊維を約1600℃以上の温度で熱分解するときに達成さ
れる。
【0024】 上述のように、熱分解の初期段階において、繊維をホ
ウ素含有気体を含む雰囲気に曝露することによって、繊
維内にホウ素を組み込むことができる。例えば、繊維を
ジボランその他テトラボラン、ペンタボラン等のような
水素化ホウ素を含有する雰囲気に曝露してもよい。ボラ
ジン又はトリクロロボラジン等のその他のホウ素含有化
合物も、これらの化合物が気化して気態で存在する雰囲
気温度なら、使用してよい。
【0025】 また、ホウ素含有化合物の雰囲気中の濃度は低くてよ
い。例えば、ジボランを使用する場合、有効な濃度は雰
囲気の約0.01乃至約1.0容量%の範囲である。また、雰
囲気の残余の構成物質はアルゴン又はヘリウムのような
不活性気体でよい。相当量のホウ素が堆積し繊維内に拡
散する温度範囲は約50乃至約500℃である。ホウ素含有
気体の雰囲気に曝露する時間は、繊維直径、雰囲気の気
体のホウ素含有濃度及び適用温度に依存して変化する。
典型的な曝露時間は約1乃至約24時間の範囲である。
【0026】 窒素含有雰囲気においては約1300℃以上の熱分解温度
は好ましくない。この温度条件では、窒素は繊維に対し
て不活性ではないからである。高温では、アルゴン又は
ヘリウム或いはそれらの混合気体のような真の不活性気
体が好ましい。約2000℃以上の熱分解温度も好ましくな
い。望ましくない炭化ケイ素セラミックの粒径成長が現
れて繊維強度にとって有害な影響を誘引するからであ
る。
【0027】 繊維を特定の最高温度に保持する時間は温度と相反的
に変化する。熱分解処理の持続時間は十分にとって、繊
維中の酸素及び窒素成分を約0.5重量%以下に、好まし
くは約0.2重量%又はそれ以下に、減少させる。繊維を
約1800℃に加熱する場合、その温度を約1時間維持する
必要があることが知られている。熱分解温度を低くすれ
ば、それに応じて処理時間を長くする必要がある。
【0028】 本発明の製造方法から得られるセラミック繊維は少な
くとも75%の結晶度と、少なくとも約2.9g/ccの密度
(これは理論的密度の約90〜95%である)を有する。図
1のA及び図2のBの電子顕微鏡写真は、ホウ素組込み
後1800℃で1時間熱分解したメチルポリシラン繊維の状
態を示す。ホウ素は繊維のいずれの部分でも実質的に均
一に分布しているので、比較的滑らかな表面構造と比較
的微小な粒径を有する高密度繊維が生成している。
【0029】 本発明の製造方法の実施によって製造される炭化ケイ
素繊維は極めて微小な粒子構造を有し、その粒径は約0.
2マイクロメータ以下(灰汁200ナノメータ以下)であ
り、典型的には約100ナノメータ程度である。当初繊維
内に存在したか或いは導入された酸素及び窒素の殆ど全
ては高温熱分解工程によって除去される。約0.5重量%
以下、好ましくは約0.2%以下、の酸素又は窒素或いは
その両者が残留するのみである。
【0030】 比較すると、高温熱分解を含むがホウ素組込みをしな
いで、同様な方法で処理した繊維は、多孔質で機械的に
弱く、且つ図3のBの電子顕微鏡写真に見られるように
粗い粒子組成になる。この多孔質性と機械的強度の脆弱
性は、約1300℃以上の熱分解時に同時に起こる結晶化に
おいてCO、SiO及びN2(Nが存在すれば)を合有する気
体の消失によるものと考えられる。
【0031】
【実施例】
本発明を更に容易に理解できるように、次の実施例を
示す。この実施例は本発明を説明するためのものであっ
て、これによって、本発明の範囲を限定するものではな
い。
【0032】 実施例1 メチルクロロジシラン、フェニルトリクロロシラン及
びn−オクチルトリクロロシランの混合物の反内によっ
て、フェニル及びオクチル置換基を含有するメチルポリ
シラン重合体を合成した。反応容器には蒸気のメチルク
ロロジシラン524g、フェニルトリクロロシラン46g、n
−オクチルトリクロロシラン6g、テトラブチル塩化隣5g
及びトルエン121gを加えた。不活性雰囲気の中で、反応
混合物を3.5時間240℃で加熱した。揮発性物質を蒸発さ
せた。圧力を1気圧から20mmHgまで徐々に減圧して更に
揮発性物質を蒸発させた。トルエン溶解液となっている
重合体を0.1マイクロメータ膜を通して濾過し、溶媒を
温度240℃圧力120mmHgで蒸発させた。生成した黄色樹脂
は軟化点(Tg)116℃であった。
【0033】 分析結果によると、この重合体、重量比で、C−33.4
%、H−5.32%、Si−41.2%、Cl−15.2%を含有してい
た。
【0034】 樹脂を単繊維紡糸機内で約280乃至320℃に加熱し、0.
010インチ径のオリフィスから押し出した。 次に形成した繊維を酸化窒素4容量%を含有するアル
ゴンで初期温度25℃から始めて14時間で140℃まで昇温
して処理し、その後で、ジボラン気体0.05容量%を含有
するアルゴンに180℃で4.5時間曝露した。更に不融性化
繊維をアルゴン雰囲気中において1200℃で熱分解した、
熱分解はリンドベルグ管状炉内において1℃/分の加熱
速度で室温から1200℃まで昇温して行った。図1のAの
電子顕微鏡写真に示すような黒色の分離したセラミック
繊維が形成された。次に、この不融性化した繊維をアル
ゴン雰囲気中において1800℃で1時間更に熱分解した。
今度は図1のBの電子顕微鏡写真に示すような、やはり
分離した繊維が形成された。
【0035】 Instron1122試験機を使用して、熱分解した繊維の引
張強さ及びヤング率を試験した。1200℃で熱分解した繊
維は引張強さ107±37Ksi(1Ksi=1000psi)、ヤング率1
1.1±6.2Msi(1Msi=1,000,000psi)、また直径9.2±0.
7マイクロメータであった。1800℃で熱分解した繊維は
引張強さ104±49Ksi、ヤング率38.0Msi(標準偏差の報
告なし)、また直径6.8±0.5マイクロメータであること
が分かった。これから分かるように、繊維の機械的強度
は1800℃で熱分解しても悪影響を受けない。
【0036】 実施例2 実施例1のメチルポリシラン樹脂を製造し、繊維を実
施例1と同様に溶融紡糸した。次に、形成された繊維を
酸化窒素4容量%を合有するアルゴン中で開始温度25℃
から、14時間かけて140℃まで昇温して処理した後、三
塩化ホウ素30容量%を含合するアルゴンに暴露して、開
始温度25℃から140℃まで6時間かけて昇温した。更
に、この不融性化した繊維をアルゴン雰囲気中において
1200℃で熱分解した。熱分解はリンドベルク管状炉内に
おいて1℃/分の加熱速度で室温から1200℃まで昇温し
て行った。図2のAの電子顕微鏡写真に示すような黒色
の分離した繊維が形成された。この後で、不融性化した
繊維をアルゴン雰囲気中において1800℃で1時間更に熱
分解した。再び、図2のBの電子顕微鏡写真に示すよう
な、分離した繊維が形成された。
【0037】 Instron1122試験機を使用して、熱分解した繊維の引
張強さ及びヤング率を試験した。1200℃で熱分解した繊
維は引張強さ130±37Ksi、ヤング率23.0±7.3Msi、また
直径15.2±4.5マイクロメータであることが分かった。1
800℃で熱分解した繊維は引張強さ149±69Ksi、ヤング
率28.4±5.8Msi、また直径19.0±1.0マイクロメータで
あることが分かった。これから分かるように、繊維の機
械的強度は1800℃で熱分解しても悪影響を受けない。予
期したように、大きい直径ほど高い引張強さを示した。
【0038】 比較すると、同じメチルポリシラン繊維でも、酸化窒
素に曝露したがホウ素含有気体には曝露しなかったもの
は、アルゴン雰囲気での1200℃の熱分解後に、図3のA
に示すように、やはり黒色で分離したセラミック繊維に
なった。しかし、アルゴン内で更に1時間1800℃で熱分
解すると、図3のBの電子顕微鏡写真で示すように、繊
維は緑白色になって殆ど物理的な完全性(integrity)
を保っていない。このことは高温安定セラミック繊維の
製造におけるホウ素の効用を示すものである。
【0039】 本発明を説明するために典型的な実施例及び詳細を示
したが、本発明の特許請求の範囲から逸脱することな
く、ここに開示した方法の種々な変形が可能であること
は当業者には明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の製造方法によって製造したメチルポリ
シラン繊維を走査電子顕微鏡で撮った電子顕微鏡写真で
あって、A及びBはそれぞれ1800℃の熱分解の前及び後
における同繊維の形状を示す電子顕微鏡写真である。
【図2】 図2は、本発明の製造方法によって製造したメチルポリ
シラン繊維を走査電子顕微鏡で撮った電子顕微鏡写真で
あって、A及びBはそれぞれ1800℃の熱分解の前及び後
における同繊維の形状を示す電子顕微鏡写真である。
【図3】 図3は、図2の繊維と同じ製造方法によるが、繊維にホ
ウ素を組み込まないで、製造したメチルポリシラン繊維
を走査電子顕微鏡で撮った電子顕微鏡写真であって、A
及びBはそれぞれ1800℃の熱分解の前及び後における同
繊維の形状を示す電子顕微鏡写真である。
フロントページの続き (72)発明者 ポール プーユアン ル アメリカ合衆国カリフォルニア州ハシェ ンダ ハイツ イースト ラフ ドライ ブ 16801 (56)参考文献 特公 昭57−56567(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D01F 9/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的に多結晶質の炭化ケイ素繊維を製造
    する方法であって、 a.メチルポリシラン樹脂から成るプレセラミック高分子
    先駆体から繊維を形成する工程と、 b.前記繊維を不融性化する工程と、 c.実質的に多結晶質の炭化ケイ素繊維を形成するため
    に、非酸化性雰囲気において1600℃以上の温度で前記繊
    維を熱分解する工程であって、前記繊維が、工程b及び
    cのうちの少なくとも一つの工程中において、少なくと
    も0.2重量%のホウ素を組み込んでいる工程と を含むことを特徴とする多結晶炭化ケイ素繊維の製造方
    法。
  2. 【請求項2】実質的に多結晶質の炭化ケイ素繊維が少な
    くとも75%の結晶度を有する請求項1の多結晶炭化ケイ
    素繊維の製造方法。
  3. 【請求項3】実質的に多結晶質の炭化ケイ素繊維が少な
    くとも2.9g/cm3の密度を有する請求項1の多結晶炭化ケ
    イ素繊維の製造方法。
JP2800052A 1989-12-18 1990-12-18 多結晶炭化ケイ素繊維の製造方法 Expired - Lifetime JP2883734B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

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US07/456,832 US5707568A (en) 1989-12-18 1989-12-18 Preparation of substantially polycrystalline silicon carbide fibers from methylpolysilanes
US456832 1989-12-18

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