JP2883573B2 - 光ファイバ無切断通信装置 - Google Patents

光ファイバ無切断通信装置

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JP2883573B2
JP2883573B2 JP8083521A JP8352196A JP2883573B2 JP 2883573 B2 JP2883573 B2 JP 2883573B2 JP 8083521 A JP8083521 A JP 8083521A JP 8352196 A JP8352196 A JP 8352196A JP 2883573 B2 JP2883573 B2 JP 2883573B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ回線の
一部に曲げを与え、曲げ部から洩れるキャリア光を受光
して電気信号に変換し、また、電気信号により曲げ部に
振動を与えてキャリア光を強度変調して伝送する光ファ
イバ無切断通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバは、低損失で大容量伝送に適
していることから、銅線に代わる通信回線として実用化
されている。光ファイバの長距離回線を構築するために
は、光ケーブルを数条敷設して、光ケーブルを接続する
必要がある。また、すでに構築された光ファイバ回線の
一部を切り替え接続することもある。こうした光ファイ
バの接続工事においては、光信号を発する拠点(以下、
端局という)と、接続作業地点等の中間点との通話連絡
が工事を遂行する上で不可欠である。ところが、最近の
光ケーブルはノンメタリック化が進み、銅線の介在線が
なく、光ファイバで通話することが必要となってきた。
一心の光ファイバを用い、音声を光信号に変換して端局
と接続作業点で相互に通話連絡する光通話器はすでに実
用化され使用されている。
【0003】図6は、従来の光ファイバを用いた打ち合
わせ通話の状況を示す説明図である。図中、7は子機、
8は受話器、9は送話器、11は光ファイバ、21は端
局、22は接続作業点、23は親機、61は光ケーブル
である。複数本の光ファイバ11が収容された光ケーブ
ル61による光ファイバ回線において、端局21と接続
作業点22とで打ち合わせ通話をする場合を説明する。
端局21の親機23側において、送話器9で受けた作業
者の音声を光信号に変換し、直接に1心の光ファイバ1
1に入射させて伝搬させ、接続作業点22の子機7にお
いて、この光信号を直接に受光して受話器8で音声に変
換し、逆に、接続作業点22の子機7側からの作業者の
音声も同様にして端局21側の親機23側に伝送してい
る。
【0004】しかし、光ケーブル61の全心を接続する
場合、最後の一心を接続するとき、および全心接続した
後においては、上述した光通話器で相互の通話ができな
い。また、現用回線として使用されている光ファイバ回
線を、中間地点で切り替え接続、または、回線チェック
をする等の場合には、光ファイバ回線を切断できず上述
した光通話器を使用できず通話できない。
【0005】そのため、光ファイバ回線が接続作業点2
2で全心接続が終了している等の状況において、端局2
1側と接続作業点22とで光ファイバ11を切断せず通
話をすることができる光ファイバ無切断通話装置が開発
された。この装置は、例えば、電子情報通信学会論文
誌、B−1、Vol.J78−B−1 No.1、19
95−1、p.60−67や特開平5−19184号公
報等に記載されている。
【0006】図7は、従来の無切断光通信システムの概
要図であり、図7(A)は反射器を用いる場合、図7
(B)は別の親機を用いる場合の概要図である。図中、
図6と同様な部分には同じ符号を用いて説明を省略す
る。71は従来の光ファイバ無切断通信装置、72は反
射器、73は親機である。図7(A)に示すように、端
局21では、音声を送話器9に入力し親機23において
キャリア光を変調して端局21側から光ファイバ11に
入射させ、接続作業点22では、従来の光ファイバ無切
断通信装置71において、光ファイバ11の心線に局部
的に曲げを与え、曲げ部から洩れる微少なキャリア光を
検出し、子機7において復調し受話器8より端局21か
らの音声を得る。親機23からのキャリア光は光ファイ
バ11の下り側の端末に設けられた反射器72で反射す
る。
【0007】また、接続作業点22では、音声を送話器
9に入力し子機7を介して従来の光ファイバ無切断通信
装置71内で光ファイバ11の曲げ径を変化させ、反射
器72で反射したキャリア光を強度変調し端局21側に
送信する。端局21では、接続作業点22で強度変調さ
れたキャリア光を光電気変換して復調し受話器8より接
続作業点22からの音声を得る。
【0008】図7(B)に示すように、光ファイバ11
の下り側の端末に親機73を接続しても通話が行なえ
る。この場合は、親機73からキャリア光を出力し、接
続作業点22では、振動板で光ファイバ11の曲げ径を
変化させ、親機73からのキャリア光を強度変調して端
局21側に送信する。
【0009】図8は、接続作業点における従来の光ファ
イバ無切断通信装置の概要図である。図中、図6と同様
な部分には同じ符号を用いて説明を省略する。5は光セ
ンサ、11aは光ファイバ曲げ部、81は振動板、82
は固定板、83は電磁式加振器、84は音声信号であ
る。光ファイバ11は、振動板81および固定板82に
挟まれることによりU字形に曲げられると、半円型(直
径23mm、曲げ半径11.5mm)の光ファイバ曲げ
部11aの先端から微少なキャリア光が洩れ、これを光
センサ5で検出して子機7に出力する。
【0010】また、子機7からの音声信号84を電磁式
加振器83に入力して振動板81を駆動し、この振動板
81は、光ファイバ曲げ部11aの側部を、ΔRとして
図示したような振動をさせて、光ファイバ曲げ部11a
の曲げ径を変化させキャリア光を光強度変調する。な
お、この電磁式加振器83をスピーカで構成するものも
知られている。
【0011】上述した従来の光ファイバ無切断通話器の
問題点として、図7(A)に示した状況で使用した場
合、親機23からのキャリア光の反射光を利用するた
め、光強度が弱くなり長距離の通話が不可能で、最大で
も10kmまでであり、明瞭な通話ができないという問
題がある。図7(B)に示した状況で使用した場合に
は、接続作業点22の次の光ケーブル端末に親機73な
どのキャリア光を発生する装置が必要であり、装置の増
大と作業が煩雑となるという問題がある。
【0012】また、図8に示した光ファイバ無切断通信
装置において、光センサ5による洩れ光の受光検知レベ
ルが小さいこと、および振動板81による光強度変調が
的確でないため、図7(A)および図7(B)の通話状
況において長距離通話が困難で、通話音声が不明瞭であ
る原因となっている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点に鑑みてなされたもので、長距離かつ明瞭な通信が
行なえるようにした光ファイバ無切断通信装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
おいては、光ファイバ無切断通信装置において、光ファ
イバの曲げ部に対し振動印加手段が局部的に接触し電気
信号に応じて前記光ファイバを振動させ前記光ファイバ
中を伝搬する光を変調することを特徴とするものであ
る。
【0015】請求項2に記載の発明においては、請求項
1に記載の光ファイバ無切断通信装置において、前記振
動印加手段は、突起状の振動体を有することを特徴とす
るものである。
【0016】請求項3に記載の発明においては、請求項
2に記載の光ファイバ無切断通信装置において、第1,
第2の突起部が同方向に配置され、第1,第2の突起部
を結ぶ線上から所定間隔だけ離れた位置に、前記振動体
が突起の先端を逆方向にして配置され、前記光ファイバ
が第1,第2の突起部および前記振動体の各先端に接触
して掛け渡されることを特徴とするものである。
【0017】請求項4に記載の発明においては、請求項
3に記載の光ファイバ無切断通信装置において、前記所
定間隔を調整する手段を有することを特徴とするもので
ある。
【0018】請求項5に記載の発明においては、請求項
1ないし4のいずれか1項に記載の光ファイバ無切断通
信装置において、前記曲げ部から洩れる光を受光する光
電気変換手段を有することを特徴とするものである。
【0019】請求項6に記載の発明においては、光ファ
イバ無切断通信装置において、光ファイバの曲げ部から
洩れる光を受光する光電気変換手段と、該光電気変換手
段の出力を復調し第1の音声信号を出力する復調手段
と、第2の音声信号を入力し前記曲げ部に対し局部的に
接触し前記光ファイバを振動させ前記光ファイバ中を伝
搬する光信号を変調する振動印加手段を有することを特
徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の光ファイバ無切
断通信装置の第1の実施の形態の斜視図である。図中、
図6,図8と同様な部分には同じ符号を用いて説明を省
略する。1は本体部、1aは軸受け部、1bはネジ穴、
1cは開口部、2は光ファイバガイド、2aは立設部、
2bは裾部、3は蓋部、3aは第1の支持部、3bは第
2の支持部、4は調整ネジ、6は振動板である。
【0021】この光ファイバ無切断通信装置の第1の実
施の形態は、楔形の突起状で同方向に配置された第1,
第2の支持部3a,3bと、これらと逆方向に対向し同
じく楔形の突起状で支持部でもある振動板6が配置さ
れ、各突起形状の先端に接触して掛け渡される光ファイ
バに曲げを与え、スピーカ等の電気機械変換手段および
これにより駆動される振動板6を有する振動印加手段
が、光ファイバの曲げ径を変化させ光ファイバ中を伝搬
する光を変調するものである。また、光ファイバ曲げ部
の先端部であって、光ファイバを間にして振動板6と対
向する位置に光ファイバ曲げ部から洩れる光を受光する
光電気変換手段である光センサ5を有するものである。
【0022】光ファイバ無切断通信装置の本体部1は、
箱形であって図示の左右側面に一対の光ファイバガイド
2、上面中央部に開口部1cが設けられ、ここから先端
を上向きにして楔形の突起状の振動板6が突出してい
る。開口部1cの下にはスピーカが取り付けられ、振動
板6と機械的に結合されている。また、図示奥部寄りの
左右側面には一対の軸受け部1aが設けられ、この軸受
け部1aは、長穴形状で蓋部3が回動自在に取り付けら
れており、本体1との平衡バランスで嵌合する。
【0023】蓋部3の下面中央には、フォトダイオード
等の光センサ5が設けられ、これを挟む左右に第1の支
持部3aおよび第2の支持部3bが先端を下向きにして
設けられている。また、光センサ5の図示上方に隣接し
て調整ねじ4がねじ込み自在に取り付けられ、蓋部3が
本体部1の上面を覆うとき、調整ねじ4の先端が本体部
1の上面に設けられたねじ穴1bにねじ込まれる。
【0024】左右の光ファイバガイド2は、幅狭で深い
溝を有する立設部2aと、溝の底部に裾部2bを有し、
この裾部2bは、本体部1の上面中央に向かってなだら
かに傾斜して上面につながる。光ファイバガイド2は本
体部と一体的に成型されているが、別部材として製作し
た後に本体部1に取り付けてもよい。本体部1には子機
7がコードで電気的に接続され、子機7には受話器8お
よび送話器9がコードで電気的に接続される。受話器8
および送話器9は一体化されてヘッドセットを構成して
もよい。
【0025】図2は、図1に示した光ファイバ無切断通
信装置の概要構造図である。図中、図6,図8,図1と
同様な部分には同じ符号を用いて説明を省略する。12
はスピーカである。スピーカ12は、例えば、従来例と
して図8を参照して説明した電磁式加振器83と同様な
電気機械変換手段であって、本体部1の上面の裏側に開
口部1cに面して取り付けられ、振動板6を駆動する。
スピーカ12および振動板6が振動印加手段となるが、
スピーカ12自体の振動板を楔形の突起状に形成してス
ピーカ12自体を振動印加手段としてもよい。
【0026】図1,図2を参照して光ファイバ11の把
持方法について説明する。まず、図1において、光ファ
イバを一対の光ファイバガイド2の立設部2aの溝に挿
入した後、蓋部3を閉め調整ねじ4で軽く固定する。図
2に示すように、光ファイバ11は本体部1の左右にお
いて緩傾斜を有する裾部2bにおいて下向きに案内され
る。裾部2bにほぼ対向する第1,第2の支持部3a,
3bの突起形状の先端部が光ファイバ11の左右を押さ
え、突起形状の振動板6の先端部が光ファイバ11の中
央部を押さえ、光ファイバ11は上に凸となる曲げを与
えられ、光ファイバ曲げ部11aが形成される。
【0027】光ファイバ11の中央部の先端の外側に近
接して光センサ5が対向する。調整ねじ4のねじ込みに
よって、第1,第2の支持部3a,3bの先端を結ぶ線
上から突起形状の振動板6の先端までの間隔を変えるこ
とができる。したがって、光ファイバの曲げおよび押さ
え圧力を微動に調整することができ、調整ねじ4の閉め
具合を調整して、受信および送信の感度の最適条件を得
るようにする。
【0028】図3は、光ファイバ無切断通話システムの
一例の全体構成図である。図中、図6,図7と同様な部
分には同じ符号を用いて説明を省略する。24は光ファ
イバ無切断通信装置、25は折り返し接続点、26は光
ファイバ、27は変調回路、29は復調回路、30は送
信回路、31は復調回路である。端局21側の作業者の
音声は、送話器9で音声信号に変換され親機23内の変
調回路27に入力される。変調回路27は、例えば、音
声信号の振幅に応じてパルス信号の振幅を変調するか、
単に直流バイアスを加えて同一極性の範囲内で振幅が変
化するようにし、音声信号の振幅に応じて発光素子の出
力が光強度変調されるようにする。増幅器が適宜挿入さ
れて変調度が調整される。発光素子の変調光は光ファイ
バ11の端部に出力される。
【0029】接続作業点22では、親機23よりの変調
光を図2に示したような本発明の光ファイバ無切断通信
装置24内の光センサ5で受け、電気信号に変換されて
子機7内の復調回路31に出力される。復調回路31で
は変調回路27の変調方式に対応した復調がなされ音声
信号を出力し、受話器8から端局21側の作業者の音声
が出力される。
【0030】また、接続作業点22側の作業者の音声
は、送話器9で音声信号に変換され子機7内の送信回路
30で増幅され、図2に示したような本発明の光ファイ
バ無切断通信装置24内のスピーカ12を介し振動板6
で光ファイバ11に振動を与え、光ファイバ曲げ部11
aの曲げ径を変化させ、光ファイバ11中を親機21側
から伝搬するキャリア光を光強度変調する。このキャリ
ア光がパルス信号であるときには、光パルスが強度変調
されることになる。キャリア光が所定の強度の連続光で
ある場合には、所定の光強度を中心として強度が変化す
る強度変調がなされることになる。
【0031】変調光は光ファイバ11を右方向に伝搬
し、折り返し接続点25で別の光ファイバ26を逆方向
に伝搬し親機23内の受光素子で光電気変換され、復調
回路29に出力される。復調回路29では、光ファイバ
無切断通信装置24内の振動板6による光強度変調を復
調するもので、例えば、フィルタを通すことにより復調
され、受話器8で接続作業点の作業者の音声が受信され
る。
【0032】再び、図2に戻り、光ファイバ11に曲げ
を付与する把持部の構造について詳述する。図1,図2
においては、第1,第2の支持部3a,3bと振動板6
との3点支持により光ファイバに曲げを与えている。ま
ず、光センサ5で検出する洩れ光について説明する。
【0033】光ファイバ11を曲げてこの中を伝搬する
光を曲げ、曲げ部より洩れる光を受光する場合の洩れ量
は、伝搬する光の波長、光ファイバの構造、光センサ5
の感度レベルに依存する。これらについては既に検討が
完了しており実用化されている。上述した洩れ量は、光
ファイバ11の曲げ量にも依存する。曲げ半径が大きい
と洩れ量が少なく受信できるレベルに達しない。一方、
曲げ半径を小さくすると光ファイバ11の洩れ光が多く
なり検出感度が上がるが、光ファイバ11を損傷あるい
は切断する危険性がある。また、誤って現用回線の光フ
ァイバを把持した場合には、曲げによる損失が増加する
ため、現用中の回線の通信トラブルを発生させる。
【0034】したがって、本発明の実施の形態において
は、現用回線を把持した場合でも通信障害が発生しない
範囲であって、検出感度が最大レベルとなる、曲げ半径
が9mm以上12mm以下になるように、第1,第2の
支持部3a,3bと振動板6が配置されている。曲げ半
径を9mmより小さくすると検出感度は増すが、実際に
光ファイバを伝搬している通信光が曲げ部より洩れるこ
とにより、通信障害が発生する危険性が高くなる。ま
た、曲げ半径を12mmより大きくすると検出感度が低
くなり作用しなくなる。
【0035】次に、振動印加による光強度変調について
説明する。スピーカ12および振動板6により光ファイ
バ11を振動させ光ファイバ11の中を伝搬する光信号
に偏波面強度変調を行なうが、振動板6の振動をいかに
繊細に光ファイバ11に与えるかが変調精度に係わって
くる。本発明の実施の形態においては、振動板6が突起
状であり、先端のほぼ1点で局所的に光ファイバ11に
接触するため、振動の伝達経路が常にほぼ一定し、振動
を正確に伝えることができ変調精度が向上する。また、
振動板6と光ファイバ11間における機械インピーダン
スのマッチングをとりやすくなり、振動エネルギを効率
よく光ファイバ11に伝達させることができる。先端が
鋭角をなすと好適であるが局所的に接触する先端であれ
ばよい。
【0036】第1,第2の支持部3a,3bについて
も、突起状の先端のほぼ1点で局所的に光ファイバ11
に接触して支持するため、光ファイバ11の曲げの左端
および右端の位置が一定し、振動板6による振動と曲げ
の関係が単純化されることになり、変調精度が向上す
る。第1,第2の支持部3a,3bについては、必ずし
も突起状でなくてもよく、振動と曲げの間に所定の関数
関係が維持されるものであればよい。例えば、第1,第
2の支持部3a,3bは、図2に示した緩傾斜を有する
裾部2bと同様の滑らかな接触面を有していてもよい。
【0037】また、図1,図2を参照して説明した第1
の実施の形態では、光ファイバに曲げを与える方法とし
ては、第1,第2の支持部3a,3b、振動板6の3点
支持により光ファイバに曲げを与えるものであったが、
これに限られない。例えば、振動板6に代えて、楔形の
突起状の第3の支持部を用いて3点支持をしたり、ま
た、第1,第2の支持部3a,3bのそれぞれにおいて
光ファイバ11を把持固定したりして光ファイバ11に
曲げを与え、振動板6を曲げ部において支持されていな
い部分に局部的に接触させればよい。
【0038】従来例として説明した図8における振動板
81を固定板に置き換えて光ファイバ11をU字状に把
持し、光ファイバ曲げ部の先端部に図1,図2に示した
ような楔形の突起状の振動板6を接触させることもでき
る。また、光ファイバをひねって1ターンさせた上で光
ファイバを把持する手段を設け、光ファイバ曲げ部の先
端部に楔形の突起状の振動板6を接触させてもよい。ま
た、振動板6がない状態でも光ファイバ11に曲げを与
えることができる場合には、楔形の突起状の振動板6を
光ファイバの曲げの中心側ではなく、外側から接触させ
ることもできる。
【0039】スピーカ12と振動板6の具体例について
補足説明する。スピーカ12として、オーディオ用ダイ
ナミックスピーカを用いる場合には、スピーカ自体のコ
ーン形振動板または平板状振動板に楔形の突起状の振動
板6を取り付ければよい。あるいは、振動板6を本体部
1の開口部1cに取り付け、スピーカ12自体の開口部
を覆うようにして中に空洞を形成し、スピーカ12自体
の振動板の振動をこの空洞を介して振動板6に伝達する
ようにしてもよい。その際、この空洞部内に発泡性の樹
脂を充填してもよい。スピーカ自体の振動板に楔形の振
動板6を取り付ける場合にも、楔形の突起状の振動板6
の内部に同様の樹脂を充填してもよい。また、平板状の
振動板を有する圧電形のスピーカを用いることもでき
る。
【0040】なお、必ずしも振動板である必要はなく、
振動体であればよい。楔形の突起状の振動板6に代え
て、同じ外形で内部が密な振動体を用いてもよい。ま
た、形状は楔形の突起状に限られず、三角錐、四角錐、
円錐等の突起形状でもよい。振動体から光ファイバへ伝
達される振動の経路が定まるようなものであればよい。
理想的な錐体のように先端が点であると光ファイバ11
を支持しにくくなるため、先端にあえて丸みを付けたり
窪みを設けてもよい。小型の圧電素子を電気機械変換に
用いる場合には、振動板を用いることなくこれ自体を振
動印加手段とすることも可能である。例えば、本体部1
の上面に支柱を立設しその上に圧電素子を取り付け、こ
れを光ファイバ11に接触させる。
【0041】上述した第1の実施の形態では、振動板に
より光変調する光送信部と、洩れ光を受光する光受信検
出部を一体化し、いわば、送信機能と受信機能を兼ね備
える構造であったが、機能分離することもできる。
【0042】図4は、本発明の第2の実施の形態の説明
図であり、図4(A)は光受信検出部、図4(B)は光
送信部の概要構成図である。図中、図6,図8,図1,
図2と同様な部分には同じ符号を用いて説明を省略す
る。41は基板、41aは第1の支持部、41bは第2
の支持部、42は蓋部、42aは第3の支持部、43は
振動板である。この実施の形態の光ファイバ無切断通信
装置は、光受信検出部と光送信部とを分離して、個別に
光ファイバ無切断通信装置としたものである。
【0043】図4(A)に示すように、光受信検出部に
おいては、基板41側に楔形の突起状の第1,第2の支
持部41a,41bが同方向に形成され、蓋部42に楔
形の突起状の第3の支持部42aが逆方向に形成され、
第3の支持部42aに対向して基板41上に光センサ5
が設けられている。光ファイバ11は、これらの突起の
先端に接触するようにして掛け渡されて把持される。光
センサ5は光ファイバ曲げ部11aから図示下向きに洩
れる洩れ光を受光する。
【0044】図4(B)に示すように、光送信部におい
ては、スピーカ12を載置した基板41を上下に対向配
置する。下のスピーカ12には振動板6を結合し、上の
スピーカ12には振動板6と同様の形状の振動板43を
2個並べて結合する。2個の振動板43の間に振動板6
が対向して位置するように配置される。光ファイバ11
がこれらの振動板6,43の突起間に掛け渡されて把持
され、光ファイバ曲げ部11aが形成される。光ファイ
バ11は、振動板6および振動板43により双方向から
振動を与えられて光強度変調されることになる。したが
って、図1,図2を参照して説明した送受信一体型のも
のと比較すると2倍の変調効果を奏することになる。
【0045】これら光受信検出部としての光ファイバ無
切断通信装置と光送信部としての光ファイバ無切断通信
装置は、光ファイバ回線上の任意の位置で光ファイバ1
1を把持して使用することができる。基板41と蓋部4
2,43との間隔は、光受信検出または光送信がそれぞ
れ個別に最適になるように調節することができる。ま
た、キャリア光が先に到達する上流側に光受信検出部を
設置し、その下流側に光送信部を配置することが好まし
く、この場合、光送信部による変調光が光受信検出部で
受信されにくくすることができる。
【0046】図5は、通話試験を行なったときの光ファ
イバ無切断通話システムの全体構成図である。図中、図
6,図7,図3と同様な部分には同じ符号を用いて説明
を省略する。51は光減衰器、52はテープ状光ファイ
バ心線である。光ファイバ無切断通信装置24として図
1,図2に示したものを試作して通話試験を実施した。
光ファイバ回線としては、シングルモードの4心のテー
プ状光ファイバ心線52を用いた。親機23とテープ状
光ファイバ心線52との中間に光減衰器51を結合さ
せ、光ファイバ回線上の光レベルを可変とし、子機7の
受信点のファイバ端末に折り返し接続点25を設け、テ
ープ状光ファイバ心線52中の他の1心に折り返し接続
を行ない親機23との通話を行なった。
【0047】この結果、親機23と子機7が明瞭に通話
ができる光減衰器51の値は22dBまで達成できた。
これを光ファイバ伝送損失で距離に換算すると、親機2
3と子機7との距離は60km相当となる。親機から子
機への通話だけであれば、折り返しがないから、120
kmの長距離通話が可能である。また、従来例として説
明した図7(B)に示すように回線端末に、親機73な
どのキャリア光を発生する装置を増設すれば、通話距離
は120kmまで可能である。
【0048】2本の光ファイバが使用できない場合は、
従来例として説明した図7(A)に示した反射器72を
通話に使用する光ファイバ回線の端末に取り付けて、こ
の図7(A)と同様のシステムにすればよい。このよう
に1本の光ファイバで双方向通話した場合は、光減衰器
51の値として7.5dBが得られ、親機23と子機7
との通話距離は光ファイバ伝送損失で換算すると20k
m相当となる。
【0049】なお、親機23と子機7の間の通信は、音
声通話に限らず、送話器9,受話器8の代わりに音声信
号の周波数帯域を使用するモデムを用い、音声信号に代
えてディジタル変調信号を送受信すればディジタルデー
タの双方向通信も可能となる。
【0050】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、光ファイバの曲げ部に対し振
動印加手段が局部的に接触し電気信号に応じて光ファイ
バを振動させ前記光ファイバ中を伝搬する光を変調する
ことから、光ファイバの中間点において、光ファイバを
切断することなく光ファイバ中を伝搬する光を強度変調
することができ、さらに、振動印加手段の振動を光ファ
イバの曲げ部に正確に伝えることができ、通信品質が向
上するという効果がある。
【0051】請求項2に記載の発明によれば、振動印加
手段が突起状の振動体を有することから、光ファイバの
曲げ部に対する局部的な接触が容易に実現できるという
効果がある。
【0052】請求項3に記載の発明によれば、第1,第
2の突起部が同方向に配置され、第1,第2の突起部を
結ぶ線上から所定間隔だけ離れた位置に、振動体が突起
の先端を逆方向にして配置され、光ファイバが第1,第
2の突起部および振動体の各先端に接触して掛け渡され
ることから、振動板6による振動と曲げの関係が単純化
されることになり、通信品質が向上するという効果があ
る。
【0053】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
に記載の所定間隔を調整する手段を有することから、送
信の感度の最適条件を容易に得られるという効果があ
る。
【0054】請求項5に記載の発明によれば、曲げ部か
ら洩れる光を受光する光電気変換手段を有することか
ら、光ファイバの中間点において、光ファイバを切断す
ることなく光ファイバ中を伝搬する光を受光することが
できるという効果がある。
【0055】請求項6に記載の発明によれば、光ファイ
バの曲げ部から洩れる光を受光する光電気変換手段と、
この光電気変換手段の出力を復調し第1の音声信号を出
力する復調手段と、第2の音声信号を入力し曲げ部に対
し局部的に接触し光ファイバを振動させ光ファイバ中を
伝搬する光を変調する振動印加手段を有する。したがっ
て、光ファイバの中間点において、光ファイバを切断す
ることなく光ファイバ中を伝搬する光を受光して第1の
音声信号を出力することと、光ファイバ中を伝搬する光
を第2の音声信号で変調することができ、さらに、振動
印加手段の振動を光ファイバの曲げ部に正確に伝えるこ
とができ、通信品質が向上するという効果がある。その
結果、例えば、端局と接続作業地点との通話連絡をする
場合に、接続作業地点において使用すれば、長距離でか
つ明瞭な通話を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバ無切断通信装置の第1の実
施の形態の斜視図である。
【図2】図1に示した光ファイバ無切断通信装置の概要
構造図である。
【図3】光ファイバ無切断通話システムの一例の全体構
成図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の説明図であり、図
4(A)は光受信検出部、図4(B)は光送信部の概要
構造図である。
【図5】通話試験を行なったときの光ファイバ無切断通
話システムの全体構成図である。
【図6】従来の光ファイバを用いた打ち合わせ通話の状
況を示す説明図である。
【図7】従来の無切断光通信システムの概要図であり、
図7(A)は反射器を用いる場合、図7(B)は別の親
機を用いる場合の概要図である。
【図8】接続作業点における従来の光ファイバ無切断通
信装置の概要図である。
【符号の説明】
1…本体部、3…蓋部、3a…第1の支持部、3b…第
2の支持部、4…調整ねじ、5…光センサ、6…振動
板、7…子機、8…受話器、9…送話器、11…光ファ
イバ、11a…光ファイバ曲げ部、12…スピーカ、2
4…光ファイバ無切断通信装置、41…基板、42…蓋
部、43…振動板、52…テープ状光ファイバ心線、7
2…反射器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04B 10/142 10/152 (72)発明者 山崎 勇 広島県広島市西区上天満町1番15号 株 式会社中電工内 (72)発明者 吉田 稔三 広島県広島市西区上天満町1番15号 株 式会社中電工内 審査官 田部 元史 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 26/00 - 26/08 H04B 10/00 - 10/28

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバの曲げ部に対し振動印加手段
    が局部的に接触し電気信号に応じて前記光ファイバを振
    動させ前記光ファイバ中を伝搬する光を変調することを
    特徴とする光ファイバ無切断通信装置。
  2. 【請求項2】 前記振動印加手段は、突起状の振動体を
    有することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ無
    切断通信装置。
  3. 【請求項3】 第1,第2の突起部が同方向に配置さ
    れ、第1,第2の突起部を結ぶ線上から所定間隔だけ離
    れた位置に、前記振動体が突起の先端を逆方向にして配
    置され、前記光ファイバが第1,第2の突起部および前
    記振動体の各先端に接触して掛け渡されることを特徴と
    する請求項2に記載の光ファイバ無切断通信装置。
  4. 【請求項4】 前記所定間隔を調整する手段を有するこ
    とを特徴とする請求項3に記載の光ファイバ無切断通信
    装置。
  5. 【請求項5】 前記曲げ部から洩れる光を受光する光電
    気変換手段を有することを特徴とする請求項1ないし4
    のいずれか1項に記載の光ファイバ無切断通信装置。
  6. 【請求項6】 光ファイバの曲げ部から洩れる光を受光
    する光電気変換手段と、該光電気変換手段の出力を復調
    し第1の音声信号を出力する復調手段と、第2の音声信
    号を入力し前記曲げ部に対し局部的に接触し前記光ファ
    イバを振動させ前記光ファイバ中を伝搬する光信号を変
    調する振動印加手段を有することを特徴とする光ファイ
    バ無切断通信装置。
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