JP2882031B2 - 微粒子撹拌混合装置 - Google Patents

微粒子撹拌混合装置

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、微粒子と気体の固気2相流を被加工物に噴
射して、被加工物を加工する装置に固気2相流を供給す
るために、微粒子と気体とを撹拌混合する装置に係わ
り、微粒子を気体に均一に混合する事が出来るようにし
た微粒子撹拌混合装置に関する。
〔発明の概要〕
本発明の微粒子撹拌混合装置は、気体供給装置とし
て、微粒子の落下方向と略逆方向に気体を供給するフィ
ルターと、微粒子の落下方向と略直交する方向に気体を
供給する放射ノズルとから構成する事によって、固気2
相流として、微粒子を気体に均一に分散させるようにす
る。
〔従来の技術〕
微粒子と気体の固気2相流を被加工物に噴射して加工
する装置に、固気2相流を供給するための微粒子と気体
とを撹拌混合する装置に関し、本発明の発明者等が、特
願平2−152867号に、次のような提案をした。即ち、こ
の装置は、超音波モータにより駆動される回転翼と、フ
ィルターを通過した気体とにより、固気2相流として、
微粒子を気体に均一に分散させようとするものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、従来のこのような回転翼を用いて微粒子を
気体内に均一に分散させるのではなく、気体の流れのみ
で、固気2相流として、微粒子を気体に均一に分散させ
る事が可能な微粒子撹拌混合装置を提供する事を課題と
している。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、微粒子と気体の固気2相流を被加工物に噴
射して加工する装置に前記固気2相流を供給するため
に、前記微粒子と気体とを撹拌混合し、固気2相流とす
る混合室を備えた微粒子撹拌混合装置において、 前記混合室に微粒子を供給する微粒子供給装置と、前
記混合室に気体を供給する気体供給装置と、前記微粒子
と気体とを撹拌混合する事により得られる固気2相流を
集めて、収束して反射させる集微粒子装置と、前記固気
2相流を前記微粒子噴射式加工装置に供給する固気2相
流供給装置と、余分な気体を排出する排気装置とにより
構成され、 前記気体供給装置は、微粒子の落下方向と略逆方向に
気体を供給するフィルターと、微粒子の落下方向と略直
交方向に気体を供給する放射ノズルとから成る。
〔作用〕
このように、本発明の微粒子撹拌混合装置の気体供給
装置は、フィルターと放射ノズルとから成り、フィルタ
ーは微粒子の落下方向と略逆方向(軸流方向)に気体を
供給し、放射ノズルは、微粒子の落下方向と略直交方向
(放射流方向)に気体を供給する事によって、固気2相
流として、微粒子を気体に均一に分散させる事が可能で
ある。
〔実施例〕
以下、本発明の微粒子撹拌混合装置の一実施例を第1
図に従って説明する。第1図は微粒子噴射式加工装置と
本発明の微粒子撹拌混合装置の一実施例を示す断面図で
ある。第1図に示すように、装置全体としては、微粒子
噴射式加工装置と微粒子撹拌混合装置30とから成り、
微粒子噴射式加工装置は、微粒子2と気体3の固気2
相流4を被加工物5に噴射して被加工物5を加工する装
置であり、微粒子撹拌混合装置30は、この微粒子噴射式
加工装置に固気2相流4を供給するために、微粒子2
と気体3とを撹拌混合す装置である。
第1図に示した固気2相流4、4aとしては、2つの種
類がある。第1の種類の固気2相流4aは、微粒子2を空
気やドライ窒素等の気体3に撹拌混合した状態の種類
で、即ち微粒子2を気体3に混合し、微粒子2に流動性
を持たせた状態をいう。そして、第2の種類の固気2相
流4は、この第1の種類の固気2相流4aに、高圧の気体
3を更に混合し、高速な固気2相流4として、噴射ノズ
ル6から被加工物5に噴射して、この被加工物5を加工
する。
本発明は微粒子撹拌混合装置30に関してであるが、ま
ず、最初に、微粒子噴射式加工装置に関して説明す
る。微粒子噴射式加工装置は、微粒子2と気体3の固
気2相流4を被加工物5に噴射して被加工物5を加工す
る装置である。高圧の気体3は、高圧ガス管11に導か
れ、流体ドライヤ13に入る。12は高圧ガス調整バルブを
示す。流体ドライヤ13の所で、高圧ガス管11は2系統1
4、15に分離される。その一系統である高圧ガス管14は
吸引ノズル16を有し、その端部に前述の噴射ノズル6が
配されている。吸引ノズル16の近傍で、固気2相流4a
に、高圧の気体3を混合し、高速な固気2相流4とし
て、この固気2相流4を噴射ノズル6から被加工物5に
噴射して、被加工物5を加工する。
次に、本発明の微粒子撹拌混合装置30を説明する。前
述の2系統の高圧ガス管14、15の内の他の一系統の高圧
ガス管15は、高圧ガス調整バルブ17と、高圧ガス管18を
通して、本発明の微粒子撹拌混合装置30の混合室31に接
続されている。
本発明の微粒子撹拌混合装置30は、この混合室31と、
この混合室31に微粒子2を供給する微粒子供給装置32
と、混合室31に気体3を供給する気体供給装置33と、微
粒子2と気体3とを撹拌混合する事により得られる固気
2相流4aを集めて、収束して反射させる集微粒子装置34
と、固気2相流4aを前記微粒子噴射式加工装置に供給
する固気2相流供給装置35と、余分な気体3aを排出する
排気装置36とにより構成されている。
本発明の特徴は、気体供給装置33にあるが、この気体
供給装置33を説明する前に、それぞれの細部を説明す
る。まず、微粒子供給装置32であるが、微粒子2を図示
していないホッパーから材料供給管32aを通して、混合
室31に供給するためのもので、32bは開閉バルブであ
る。開閉バルブ32bを開くと、微粒子2は重力により、
第1図の下方向に落下する。
気体供給装置33は、微粒子2の落下方向と略逆方向
(第1図の上方向)に気体3(気体3bと図示)を供給す
るフィルター33aと、微粒子2の落下方向と略直交方向
に気体3(気体3cと図示)を供給する放射ノズル33bと
から成る。フィルター33aから供給される微粒子2の落
下方向と略逆方向の気体3bと、放射ノズル33bから供給
される微粒子2の落下方向と略直交方向の気体3cによっ
て、微粒子2と気体3とが撹拌混合され、固気2相流4a
となる。
集微粒子装置34は、このような固気2相流4aを集め
て、収束して、反射させる。収束して、反射された固気
2相流4aは、固気2相流供給装置35の固気2相流供給噴
穴35aに入り、固気2相流開閉パルブ35bと固気2相流管
35cを通って、前述の微粒子噴射式加工装置の吸引ノ
ズル16の近傍に供給される。この微粒子噴射式加工装置
の吸引ノズル16にて、固気2相流4aに高圧の気体3を
更に混合し、高速な固気2相流4として、噴射ノズル6
から被加工物5に噴射されて、被加工物5を加工する。
被加工物5に噴射された固気2相流4と被加工物5の
加工粉は回収ノズル19aに回収され、固気2相流排気管1
9bと固気2相流排気調整バルブ19cを通って、図示して
いない微粒子回収装置に排出され、微粒子2は回収され
る。
説明を微粒子撹拌混合装置30の細部に戻す。即ち、余
分な気体3aを排出する排気装置36を説明する。36aは排
気フィルターであり、排気に微粒子2が含まれないよう
に微粒子2を除去するためのものである。36bは排気
管、36cは排気調整バルブである。高圧の気体3を気体
供給装置33により、供給しているのであるから、混合室
31の中の圧力は大きくなる。所定以上の圧力になると、
排気調整バルブ36cが働いて、混合室31内の圧力を所定
圧力以下に保つ。また、微粒子供給装置32により、微粒
子2を供給しようとする時、混合室31内の圧力が高い
と、微粒子2が混合室31内に入って行かない。そこで、
排気調整バルブ36cが働き、微粒子2が混合室31に入れ
る圧力(通常は大気圧)まで、混合室31内の圧力を下げ
る。
このように本発明の微粒子撹拌混合装置30を構成する
事によって、固気2相流4として、微粒子2を気体3に
均一に分散される事が可能である。このようにして得ら
れた均一に微粒子2が気体3に分散された固気2相流4
を、微粒子噴射式加工装置に供給し、固気2相流4を
被加工物5に噴射して被加工物5を加工する事によっ
て、被加工物5の微細加工が可能となる。微細加工され
る被加工物5をマイクロデバイスといい、被加工物5を
加工する手段(微粒子噴射式加工装置と称した)をマ
イクロデバイスプロセッサという。
本発明の微粒子撹拌混合装置30において、混合室31を
略球形にすると、圧力に対する混合室31の強度が増加す
る。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明の微粒子撹拌混合装置の気体供
給装置は、フィルターと放射ノズルとから成り、フィル
ターは微粒子の落下方向と略逆方向(軸流方向)に気体
を供給し、放射ノズルは、微粒子の落下方向と略直交方
向(放射流方向)に気体を供給する事によって、固気2
相流として、微粒子を気体に均一に分散させる事が可能
である。このようにして得られた均一に微粒子が気体に
分散された固気2相流を、微粒子噴射式加工装置に供給
し、固気2相流を被加工物に噴射して被加工物を加工す
る事によって、被加工物の微細加工が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は微粒子噴射式加工装置と本発明の微粒子撹拌混
合装置の一実施例を示す断面図である。 ……微粒子噴射式加工装置 2……微粒子 3……気体 3a……余分な気体 3b……微粒子2の落下方向と略逆方向に供給される気体 3c……微粒子2の落下方向と略直交方向に供給される気
体 4、4a……固気2相流 5……被加工物 6……噴射ノズル30 ……微粒子撹拌混合装置 31……混合室 32……微粒子供給装置 33……気体供給装置 33a……フィルター 33b……放射ノズル 34……集微粒子装置 35……固気2相流供給装置 36……排気装置

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微粒子と気体の固気2相流を被加工物に噴
    射して加工する装置に前記固気2相流を供給するため
    に、前記微粒子と気体とを撹拌混合し、固気2相流とす
    る混合室を備えた微粒子撹拌混合装置において、 前記混合室に微粒子を供給する微粒子供給装置と、前記
    混合室に気体を供給する気体供給装置と、前記微粒子と
    気体とを撹拌混合する事により得られる固気2相流を集
    めて、収束して反射させる集微粒子装置と、前記固気2
    相流を前記微粒子噴射式加工装置に供給する固気2相流
    供給装置と、余分な気体を排出する排気装置とにより構
    成され、 前記気体供給装置は、微粒子の落下方向と略逆方向に気
    体を供給するフィルターと、微粒子の落下方向と略直交
    方向に気体を供給する放射ノズルとから成る事を特徴と
    する微粒子撹拌混合装置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の微粒子撹拌混
    合装置において、 前記混合室が略球形である事を特徴とする微粒子撹拌混
    合装置。
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