JP2881759B2 - 酸素濃度の均一なシリコンウェーハ及びその製造方法 - Google Patents

酸素濃度の均一なシリコンウェーハ及びその製造方法

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清隆 高野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体デバイス製造時
において重要な役割を演ずる、シリコンウェーハ中の酸
素濃度の均一化技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】チョクラルスキー法(以下CZ法とい
う)でシリコン単結晶棒を引上げる場合、石英ルツボか
ら溶出する酸素が単結晶中に格子間不純物として取り込
まれることはよく知られている。かかる格子間酸素不純
物は、シリコン融液中の対流による不均一温度変動等の
ため単結晶中に不均一に取り込まれ、いわゆる成長縞を
引き起こす。この成長縞は、結晶中の不均一な分布によ
るものであるが、成長方向での変動幅(最大濃度−最低
濃度)は通常 0.3〜 0.8×1017atoms/cm3 (79年AST
M換算,以下同じ)もあり、変動の周期は 0.4〜1.2mm
程度である(図1、2参照)。このような結晶棒から製
造されるウェーハは、6”φであれば1枚の厚さが約
0.6mmであるから、上記のような酸素濃度の変動をウェ
ーハ内及び各ウェーハ間でもつこととなる。さらに、C
Z法によるシリコン単結晶棒の成長においては、その成
長界面は平らではないため(上に凸)、成長縞に沿って
分布する酸素の変動は結局において、単結晶棒から切り
出されるウェーハの面内においても生じていることとな
る。
【0003】ところで、シリコンウェーハ中に取り込ま
れた酸素はIC製造工程における熱処理により酸素析出
物を作り、重金属不純物のゲッター源となるため、結晶
中酸素濃度はIC歩留りに大きな影響を与えることがよ
く知られている。
【0004】しかるに、従来のシリコンウェーハは、前
記酸素の成長縞を有するためIC製造工程における熱処
理で縞状の酸素析出を起こし、重金属のゲッター効果も
ウェーハ内、ウェーハ間で均一でないものとなってい
た。
【0005】かかる問題に対し特開平 5-97584号では、
そもそも従来は前記酸素濃度の変動を精度よく測定でき
なかったことから、高精度測定のできるフーリエトラン
スフォーム計算機能の付いた赤外分光器に顕微鏡を付け
たいわゆる顕微FTIRを用い、従来法で製造されたウ
ェーハの中から比較的酸素濃度変動の少ないウェーハを
選別する発明が開示されている。しかし、この方法では
ウェーハの中から比較的変動の少ないものを選び出せる
だけで、酸素濃度の変動がある事に変りないし、結晶棒
から酸素変動の少ないウェーハの取れる割合がきわめて
低いこととなる。
【0006】一方、通常のCZ法において、シリコン単
結晶棒を育成するときに均一に酸素を取り込むようにす
ることは、酸素の変動が成長時の融液対流の影響による
ものなので非常に困難である。融液対流を抑制する方法
としては磁場印加によるCZ法(MCZ法)があるが、
この方法をもってしてもシリコン結晶中の酸素が極低濃
度になるような条件で結晶成長を行う場合のみ、酸素の
変動をある程度抑制することができるだけである。極低
酸素の場合以外は通常法と同程度の酸素変動がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は前記問題点に鑑み、ウェーハ間およびウェー
ハ内で酸素濃度の変動のない、均一なシリコンウェーハ
を得ることである。より具体的に言えば、酸素変動幅を
当初の半分以下とすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、結晶成長
時において取り込まれる酸素を均一とすることは困難な
ことから、結晶成長後高温の熱処理を加えることによっ
て酸素を拡散させ均一化することを着想し、本発明を完
成させるに至った。即ち、通常のCZ法によるシリコン
結晶の酸素の成長方向での変動周期が 0.4〜1.2mm 程度
であるので、その半分の長さである 0.2〜0.6mm 程度酸
素を拡散させることが出来れば結晶内の酸素濃度を完全
に均一化できることになる。
【0009】本発明の一態様は、CZ法により育成され
たシリコン単結晶に、1250℃以上の温度を加え結晶中の
酸素の拡散長(√(Dt))が 0.1mm以上となるように
所定時間熱処理を加えるというものである。熱処理は、
例えば、石英チューブ内で不活性ガス雰囲気下、高周波
加熱やランプ加熱により行えばよい。熱処理時の結晶形
態も原則としてウェーハであるとインゴットであるとを
問わない。しかし、ウェーハであると高温熱処理を余り
長く加えると、スリップが入り易いのでインゴットの形
態で行うのが好ましい。本発明のもう一つの態様は、C
Z法による結晶育成時において、育成界面での酸素変動
が生じても、シリコン単結晶棒の引上速度を 0.1mm/min
以下という低速にすることによって、成長結晶棒に高温
の熱履歴を与え、結晶内酸素の拡散長を 0.1mm以上と
することによって、単結晶棒全体で酸素の均一化を計る
ものである。本発明の酸素濃度の均一なシリコンウェー
ハは、上記チョクラルスキー法で製造したシリコン単結
晶を用いたシリコンウェーハであって、シリコンウェー
ハ内の酸素変動が0.20×10 17 atoms /cm 3 以下であるこ
とを特徴としている。
【0010】
【作用】まず、目安としてシリコン結晶内の酸素の拡散
長Lを 0.2mm=0.02cm以上とするための条件を下記の数
式により計算によって求めた。
【0011】
【数1】L=√(Dt)≧ 0.2×10-1 (cm)
【数2】D=0.13exp(−Q/kT) (cm2/s)
【0012】ここで、Dは拡散係数(cm2/s)、tは時
間(s)、Qは実験により得られる定数で2.53(e
V)、kはボルツマン定数 0.863×10-4(eV・
-1)、Tは絶対温度(K)。(The diffusivity and
solubility of oxygen in silicon, Materials Researc
h Society Symposium Proceeding vol.59 1986 p19-p30
参照)これらの数式に数値を代入し、温度と時間の関係
を求めると 1,350℃では約59時間以上、 1,250℃では約
195時間以上とすることで、酸素の拡散長が 0.2mm以上
となる計算となる。もちろん、温度・時間はこれらの値
に限定されるものではなく、酸素の拡散長が 0.2mm以上
となる範囲で種々の組合せが出来る。但し、シリコンの
融点約 1,420℃以上とすることは出来ず、また余り低温
とすると処理時間が長くなるため、生産性が低くなって
しまう。
【0013】一方、結晶成長時の融点からの冷却過程に
おける高温の熱履歴を制御することによっても、熱処理
によると同様の効果が得られる。酸素の拡散に効果のあ
る温度帯は特に 1,300℃以上であるが、そのような高温
の熱履歴を制御するには、成長速度を制御するのが最も
望ましく、炉内の構造物によって制御するのは非常に困
難である。なぜならば、図3にCZ法における成長界面
近傍の温度分布のシュミレーションを示したが、結晶棒
が 1,300℃以上となる領域は、成長界面上、結晶径の3
分の1の高さにも満たず(図3は相対比率で長さが示さ
れる)、このような成長界面直上の領域の温度分布は、
融液からの熱伝導と直接輻射及び固化潜熱によるものが
支配的となるからである。この分布を基礎に計算する
と、成長速度が 1.0mm/min以上では、酸素の拡散長は0.
03mm、 0.4mm/minでは、 0.04mm 、0.1mm/min では 0.1
mmとなる熱履歴を結晶が負うことになる。
【0014】
【実施例】つぎに本発明の実施例をあげる。 (実施例1、2)成長軸方位〈100〉で育成したCZ
シリコン単結晶に 1,350℃で熱処理時間を徐々に伸ば
し、酸素分布の変化を顕微FTIRで測定した(実施例
1)。結果を表1、図1に示した。つぎに、熱処理時間
を48時間とし、処理温度を変化させたものを同様に測定
した(実施例2)。結果を表2、図2に示した。
【0015】
【表1】
【表2】
【0016】表1、図1から判かるように熱処理時間を
長くするにつれて、酸素の拡散が進み結晶中酸素濃度が
均一化する。熱処理条件を 1,350℃/60時間とすれば略
完全に均一化することが出来るが、1,350℃/15時間で
も、当初の半分に酸素変動を改善することが出来る。こ
の 1,350℃/15時間の処理では、前記数式から計算する
と、酸素の拡散長は 0.1mmとなる。
【0017】表2、図2から判かるように処理時間が同
じであればより熱処理温度を高くした方が酸素の拡散が
早いため、結晶中酸素濃度の均一化が進む。但し、余り
高い温度とすると炉や試料を痛めてしまう。この場合も
1,250℃/48時間処理すれば(酸素の拡散長は 0.1mmに
相当する)酸素の変動を、当初の半分にすることができ
る。
【0018】実施例1、2より酸素の拡散長を 0.1mm以
上とすれば、酸素変動を当初の半分以下とすることが出
来ることが判った。もちろん、温度・時間はこれらの値
に限定されるものではなく、酸素の拡散長が 0.1mm以上
となる範囲で種々の組合せが出来る。但し、シリコンの
融点約 1,420℃以上とすることはできず、また余り低温
とすると処理時間が長くなるため、生産性が低くなって
しまう。
【0019】(実施例3)CZ法とMCZ法で、直径
6”φ、方位〈100〉の結晶を、種々の引上げ速度で
育成した。出来上がった結晶の酸素濃度の変動を顕微F
TIRで測定した。結果を表3に示した。表3から判る
ように、引上スピードを極端に低下させると(0.1mm/mi
n 以下)、高温での結晶の滞留時間が長いため酸素の拡
散が進み、結晶中酸素濃度変動幅が小さくなっている。
【0020】
【表3】
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によって、従
来に比し酸素濃度変動が半分以下の均一なシリコンウェ
ーハを得ることができる。よって、デバイス工程におい
てウェーハ全面でゲッタリング効果の一様なシリコンウ
ェーハとなるため、デバイス歩留り、デバイス特性の向
上にすこぶる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】熱処理時間に対する結晶中酸素濃度の変動の様
子を示した図である。
【図2】熱処理温度に対する結晶中酸素濃度の変動の様
子を示した図である。
【図3】CZ法における成長界面近傍の温度分布のシュ
ミレーション。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/324 H01L 21/324 Z (72)発明者 山岸 浩利 群馬県安中市磯部2丁目13番1号 信越 半導体株式会社 半導体磯部研究所内 (56)参考文献 特開 平5−97568(JP,A) 特開 平6−316483(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C30B 1/00 - 35/00 H01L 21/02 H01L 21/208 H01L 21/324

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チョクラルスキー法で製造したシリコン
    単結晶に、1250℃以上の温度を加え結晶中の酸素の拡散
    長(√(Dt))が 0.1mm以上となるように所定時間
    処理を行うことを特徴とする酸素濃度の均一なシリコン
    ウェーハの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記チョクラルスキー法によるシリコン
    単結晶棒の引上速度、 0.1mm/min以下で行う請求項1
    記載の酸素濃度の均一なシリコンウェーハの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のチョクラルス
    キー法で製造したシリコン単結晶を用いたシリコンウェ
    ーハであって、シリコンウェーハ内の酸素変動が0.20×
    10 17 atoms /cm 3 以下であることを特徴とする酸素濃度
    の均一なシリコンウェーハ。
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JP6107308B2 (ja) * 2013-03-28 2017-04-05 信越半導体株式会社 シリコン単結晶製造方法
JP6488993B2 (ja) * 2015-11-20 2019-03-27 株式会社Sumco シリコン単結晶の酸素濃度の評価方法およびシリコン単結晶

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