JP2019019030A - シリコン単結晶の評価方法およびシリコン単結晶の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】たとえ高抵抗率、低酸素濃度の結晶においても、より精度高く、酸素ドナーを起因とするキャリアの発生量を評価することができる方法を提供する。【解決手段】酸素を含むシリコン単結晶の評価方法であって、シリコン単結晶において、400−500℃の熱処理をした際に生成される酸素ドナーに起因したキャリアの発生量Δ[C]を、前記シリコン単結晶中の酸素濃度[Oi]、前記熱処理の温度T、前記熱処理の時間t、温度Tでの酸素拡散係数D(T)とから、Δ[C]=α[Oi]4×[1−exp(−β・D(T)・[Oi]・t)] (ここでα、βは定数)の関係式を用いて算出して評価するシリコン単結晶の評価方法。【選択図】図3

Description

本発明は、シリコン単結晶の評価方法およびシリコン単結晶の製造方法に関し、特には、チョクラルスキー法(CZ法)や磁場印加CZ法(MCZ法)によって育成される、酸素を含んだシリコン単結晶の評価方法およびシリコン単結晶の製造方法に関する。
携帯電話等に代表される移動体通信では低コスト、高集積、低電力、多機能、高速化など日々進化している。これらに用いられるのがRF(高周波)デバイスと呼ばれるものである。このRFデバイスには専ら化合物半導体が用いられてきた。しかし近年CMOSプロセスの微細化が進んだこと、低コスト化したいことなどから、シリコンをベースとしたRFデバイスが実現可能となってきた。シリコン単結晶ウェーハを用いたRFデバイスにおいては、基板抵抗率が低いと高導電性のために損失が大きく、高抵抗率が用いられる。SOI(Silicon on Insulator)と呼ばれるシリコン基板表層部に、薄い酸化膜と薄いシリコン層が形成されたウェーハを用いることもあるが、この場合も高抵抗率が望まれる。
しかしながら、CZ法により育成された結晶の高抵抗率基板を用いると、CZ結晶中に存在する酸素原子がデバイスの後工程である配線やパッケージなど比較的低温の熱処理によりサーマルドナーを形成し、基板の抵抗率がずれてしまうという問題があった。
そこで、CZ法により育成される結晶の酸素濃度を下げることがより好ましいと考えられる。例えば特許文献1には低酸素化技術が開示されており、かなりの低酸素濃度化を達成できている。
高抵抗率結晶で低酸素が必要な理由は酸素ドナーであるので、デバイス工程で想定される低温熱処理を想定してドナー発生量を推定し、そのドナーによる抵抗率シフト量を考慮しても問題ない酸素濃度や抵抗率に制御することができれば好ましい。
特許文献2には高抵抗率結晶に於いて予め酸素ドナーを求める方法が示されている。ここでは酸素ドナー発生量が酸素濃度のB乗に比例する(段落40参照)と仮定しながらも、最終的にはその具体的な数値は明らかにされていない。そこで汎用性を持たせるには酸素ドナー発生量を数式によって表記することが重要である。
特許文献3,4などに記載されている記述に基づき数値化することを試みた。これらの文献から導かれる結論は、酸素ドナーに起因して発生するキャリア濃度Δ[C]は
Δ[C]=α[Oi]×[1−exp(−β・D(T)・[Oi]・t)] (ここでα、β:定数、[Oi]:酸素濃度、T:熱処理温度、t:熱処理時間、D(T):温度Tでの酸素拡散係数)
と表されることである。
これの式を基に係数を求め、酸素ドナー起因のキャリア発生量を調査したところ、酸素濃度の低いところで、この関係からずれていることが判った。つまり最も必要とする低酸素濃度での酸素ドナー起因キャリア発生量が、この式からは求めることができないことがわかった。
そこで、低酸素濃度側でも計算可能な方法が特許文献5に開示されている。この方法を用いることで、低酸素濃度結晶であっても450℃前後の低温熱処理を行なった後の酸素ドナー起因のキャリア濃度を求めることができるようになり、抵抗率のシフト量を予想できるようになった。
特開平5−155682号公報 特開2005−294694号公報 H.Takeno et al., J. Appl. Phys. 84, 3117 (1998) 国際公開第2005/071144号 特開2013−119486号公報
しかしながら、例えば高抵抗率で低酸素濃度結晶においては、特許文献5による方法で求めた抵抗率と実際のウェーハにおける抵抗率との間に差が生じる場合があることが分かってきた。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、たとえ高抵抗率、低酸素濃度の結晶においても、より精度高く、酸素ドナーを起因とするキャリアの発生量を評価することができる方法を提供することを目的とする。
また、酸素ドナーが生成されて基板の抵抗率がシフトしても、所望の抵抗率とすることが可能なシリコン単結晶を育成して製造する方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、酸素を含むシリコン単結晶の評価方法であって、前記シリコン単結晶において、400−500℃の熱処理をした際に生成される酸素ドナーに起因したキャリアの発生量Δ[C]を、前記シリコン単結晶中の酸素濃度[Oi]、前記熱処理の温度T、前記熱処理の時間t、温度Tでの酸素拡散係数D(T)とから、Δ[C]=α[Oi]×[1−exp(−β・D(T)・[Oi]・t)] (ここでα、βは定数)の関係式を用いて算出して評価することを特徴とするシリコン単結晶の評価方法を提供する。
このような評価方法であれば、評価対象であるシリコン単結晶が、たとえ高抵抗率、低酸素濃度のものであっても、酸素ドナーを起因とするキャリア濃度の発生量を精度高く求めることができ、より汎用的に評価を行うことが可能である。
このとき、前記酸素ドナーに起因したキャリアを生成する熱処理を行うとき、ライフタイム管理値が300μsec以上の熱処理炉を用いることができる。
このように、製品ウェーハの処理に用いられるような清浄度管理が成されている熱処理炉を用いれば、炉からの汚染を低減することができ、より正確な評価を行うことができる。
なお、ライフタイムの値は試料の抵抗率や形状、表面の処理状態、測定方法によって異なるので、一概に決めることは難しいが、ここでは比較的一般的な方法に基づいた管理法を想定している。つまり製品として流通しているような厚さ700μm程度の、抵抗率が数から数十Ωcmポリッシュドウェーハに、酸化膜付け熱処理を施した後、μ−PCD法などで少数キャリア再結合ライフタイムを測定した場合の管理値を前提にしている。
また、前記評価するシリコン単結晶を、酸素ドナーに起因したキャリアを生成する前の抵抗率が1000Ωcm以上のものとすることができる。
抵抗率が高いと、わずかなドナーの発生により抵抗率が大きく変化してしまう。このため、評価対象が高抵抗率の結晶の場合、より高精度の評価方法が求められる。本発明はそのようなものの評価をする際に特に有効である。
また、前記評価するシリコン単結晶を、酸素濃度が5×1017atoms/cm(ASTM’79)以下のものとすることができる。
評価対象がこのような低酸素濃度結晶であっても、熱処理によるキャリア発生量が少なくとも正確に計算でき、従来の酸素濃度結晶から上記低酸素濃度結晶まで、幅広く適用可能であり、需要に応えることができる。
また、前記酸素ドナーに起因したキャリアの発生量Δ[C]を算出するとき、前記温度Tでの酸素拡散係数D(T)を、D(T)=0.13×exp(−2.53/kT)(cm/sec) (ここでkはボルツマン定数=8.62×10−5(eV/K))とし、前記関係式を、前記シリコン単結晶中の酸素濃度[Oi](atoms/cm(ASTM’79))、前記熱処理の温度T(K)、前記熱処理の時間t(sec)、前記温度Tでの酸素拡散係数D(T)(cm/sec)とから、Δ[C]=6.10×10−56×[Oi]×[1−exp(−6.25×10−7×D(T)・[Oi]・t)]とすることができる。
このような関係式を用いれば、酸素濃度範囲が少なくとも1×1017−5×1017atoms/cmの範囲において、精度の高いキャリア発生量の計算値を得ることができる。計算値の±50%以内、さらには±30%以内に実際のキャリアの発生量が入る高精度の関係式とすることができる。
また、前記関係式を用いて酸素ドナー起因のキャリアの発生量を算出し、該算出したキャリアの発生量を用いて、前記熱処理後のシリコン単結晶の抵抗率を算出して評価することができる。
このようにすれば、熱処理によって酸素ドナーが形成されてシリコン単結晶基板の抵抗率がずれたときに、その熱処理後におけるシリコン単結晶の抵抗率が規格内におさまるかどうか等の評価を適切に行うことができる。
また、本発明は、上記のシリコン単結晶の評価方法を用いて前記熱処理後のシリコン単結晶の抵抗率を算出し、該算出した抵抗率に基づいて、シリコン単結晶を育成するときの酸素濃度および抵抗率の狙い値を決定し、該決定した狙い値に基づいてシリコン単結晶を育成することを特徴とするシリコン単結晶の製造方法を提供する。
このような製造方法であれば、後に配線やパッケージなど比較的低温の400−500℃の熱処理を施したとしても、その熱処理で生成される酸素ドナーを起因とするキャリアの発生量、そしてそれによる抵抗率のシフトに基づいてシリコン単結晶を育成することができる。したがって、熱処理後に酸素ドナーが生成されて抵抗率がシフトしても、シフト後の抵抗率が目標値となるようにすることができ、所望の製品を得ることが可能になる。そして、デバイスでの動作不良等の発生を抑制することができる。
以上のように、本発明のシリコン単結晶の評価方法であれば、従来のような抵抗率、酸素濃度のものから、特には高抵抗率、低酸素濃度のものに対して広く適用することができ、より汎用的であり、従来に比べて高精度で評価を行うことが可能である。
さらには、本発明のシリコン単結晶の製造方法であれば、熱処理による酸素ドナー起因のキャリアの発生量を考慮してシリコン単結晶を育成して製造することができ、最終的に所望の抵抗率を有する製品を得ることができる。
本発明のシリコン単結晶の評価方法の一例を示すフロー図である。 CZ法によりシリコン単結晶を育成するための装置の一例を示す概略図である。 実験でプロットした酸素濃度とキャリア発生量の関係と、本発明の関係式を示すグラフである。
前述したように、高抵抗率で低酸素濃度結晶において、特許文献5による方法で求めた抵抗率と実際のウェーハにおける抵抗率との間に差が生じる場合がある。そのことに関して本発明者らが詳細に解析を行なった結果、熱処理炉の汚染によるデータに引きずられていた可能性がわかってきた。特許文献5では熱処理時間を4水準振り、1水準当り十数点のデータを用いて解析を行なっている。抵抗率としては、N型の50Ωcm程度のものからP型の2000Ωcm程度のもの、酸素濃度としては3×1017atoms/cmから16×1017atoms/cmのものを解析に用いている。またこのとき解析に用いた炉の一部は、清浄なウェーハを1000℃、1時間酸化処理した後のライフタイム値が200μsec程度の炉であり、製品ウェーハを処理するような炉よりは汚染管理度の低い炉であった。
そのため炉からわずかな汚染があり、そのため基板抵抗率がもともと高く(ドーパント濃度は低い)、熱処理による酸素ドナー発生量が少ない低酸素基板において、熱処理前後の抵抗率差からからキャリア発生量を算出する際の誤差要因になったことが考えられる。
そこでウェーハ処理に用いられるような清浄度管理が成されている炉を用いて、大量のデータ取りを行なったところ、酸素を含むシリコン単結晶において、400−500℃の熱処理をした際に生成される酸素ドナーに起因したキャリアの発生量Δ[C]を、前記シリコン単結晶中の酸素濃度[Oi]、前記熱処理の温度T、前記熱処理の時間t、温度Tでの酸素拡散係数D(T)とから、Δ[C]=α[Oi]×[1−exp(−β・D(T)・[Oi]・t)] (ここでα、βは定数)の関係式を用いて求めることが妥当であることを見出し、本発明を完成させた。
以下、本発明のシリコン単結晶の評価方法および製造方法について、実施態様の一例として、図を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
まず、本発明のシリコン単結晶の評価方法について説明する。
図1は本方法の手順の一例を示すフロー図である。
(工程1) 評価対象のシリコン単結晶の用意
評価対象となるシリコン単結晶を用意する。
本方法では、酸素ドナーを起因とするキャリアの発生量について求めるので、特には酸素を含むものとすることができる。例えば、CZ法やMCZ法によるシリコン単結晶を用意することができる。
まず、シリコン単結晶を育成する。
ここで、CZ法等によりシリコン単結晶を育成可能な装置について図2を用いて説明する。
図2に示すように、単結晶引上げ装置1は、引上げ室2と、引上げ室2中に設けられたルツボ3(内側に石英ルツボ、外側に黒鉛ルツボ)と、ルツボ3の周囲に配置されたヒータ4と、ルツボ3を回転させるルツボ保持軸5及びその回転機構(図示せず)と、シリコンの種結晶6を保持するシードチャック7と、シードチャック7を引上げるワイヤ8と、ワイヤ8を回転又は巻き取る巻取機構(図示せず)を備えて構成されている。また、ヒータ4の外側周囲には断熱材9が配置されている。
シリコン単結晶10は、原料のシリコン融液11からワイヤ8によって引上げられる。
このような図2の単結晶引上げ装置1を用いて、シリコン単結晶10を育成するときは、ルツボ3を回転させながら、ルツボ3中のシリコン融液11に、シードチャック7に保持された種結晶6を浸漬する。そして、ワイヤ8を回転・巻き取りしながら、シリコン融液11から棒状のシリコン単結晶10を引き上げる。
ルツボ3はルツボ保持軸5により結晶成長軸方向に昇降可能であり、結晶成長中に結晶化して減少した融液の液面下降分を補うように該ルツボ3を上昇させる。結晶の側方にはシリコン融液11から発する酸化性蒸気を整流するために不活性ガスが流されている。
シリコン融液11が入った石英ルツボはシリコンと酸素から成っているので、酸素原子がシリコン融液内へと溶出する。この酸素原子はシリコン融液11内を対流等に乗って移動し、最終的には融液の表面から蒸発していく。この時ほとんどの酸素は蒸発するが、一部の酸素は結晶に取り込まれ、格子間酸素Oiとなる。
このときにルツボ3や育成するシリコン結晶10の回転数を変更したり、磁場印加CZ法(すなわちMCZ法)では、不図示の磁場印加装置を用いて磁場印加条件を変更したりすることでシリコン融液11内の対流の流れを制御して結晶中の酸素濃度を制御することが可能であるし、また不活性ガスの流量調整や炉内の圧力制御により表面からの酸素蒸発量を制御可能である。
なお、酸素濃度が10×1017atoms/cm(ASTM’79)以下のものを育成するのはCZ法では難しくなってくるのでMCZ法を用いると良い。酸素濃度の狙い値等に合わせてCZ法、MCZ法を使いわけることもできる。
このようにして、酸素濃度を調整しつつシリコン単結晶を育成することができる。そして、得られたシリコン単結晶をバンドソー等によりウェーハ状のサンプルを切り出す。
なお、酸素濃度はこのウェーハ状のサンプルを用いて、例えば、室温でのFT−IR法によって求めることができる。ここで酸素濃度[Oi]でOiと記載しているのは、酸素原子がシリコン結晶中ではインタースティシャル(格子間)の位置に存在しているためであり、その位置での赤外吸収を測定して酸素濃度と表記しているためである。
ここで、評価対象のシリコン単結晶の酸素濃度は特に限定されず、評価の目的等に合わせて適宜決定することができるが、本手法は酸素濃度5×1017atoms/cm(ASTM’79)以下の低酸素濃度の単結晶及びそこから切出されたウェーハに対して特に有効である。
酸素ドナー起因キャリア濃度を計算する方法は文献2−4等に挙げたように過去に無かったわけではなく、適切な係数を求めれば、従来良く用いられてきた酸素濃度9×1017(atoms/cm)以上では妥当である様に見える。
しかしながら、近年多く用いられる様になってきた5×1017(atoms/cm ASTM’79)以下の酸素濃度に対しては、キャリア生成量をうまく表し難い場合がある。しかし、本手法によれば、近年増加しつつある上記のような低酸素濃度結晶に対しても、より適切に対応することができ、そのような低酸素濃度結晶から従来の酸素濃度結晶に至るまで広く適用することが可能である。
また、前述した熱処理炉の汚染の量に比較して十分に多いキャリアが発生する場合は、汚染を無視することができるのでさほど問題はないが、酸素濃度が低くキャリア発生量が少ない場合には汚染の影響が相対的に大きくなる。従って、汚染の影響を排除した計算を行なっている本手法が、低酸素濃度ではより有効になってくる。
次にサンプルに酸素ドナー消去熱処理を施す。
シリコン単結晶育成後の結晶中には酸素ドナーが存在している。酸素ドナーは450℃前後の比較的低温領域で生成される。結晶のボトム側(尾側:後に育成される部分)では結晶成長時にこのような低温熱履歴を受けず、ほとんど酸素ドナーが発生しない。逆に結晶のトップ側(頭側:先に育成される部分)では充分にこの低温熱履歴を受けるため、多くの酸素ドナーが生成される。
近年の結晶長尺化に伴い、この傾向は一層顕著となり、トップ側では大量の酸素ドナーが存在し、ボトム側には酸素ドナーがほとんど存在しない、という状況となっている。
この酸素ドナーは、例えば650℃で20分程度の軽微な熱処理をすれば消去されることが知られている。ドナー消去熱処理はこの他にも各種提案されており、例えばRTA(Rapid Thermal Anneal)を用いた高温短時間処理のものもあり、ここでは特にその温度と時間を規定するものではなく、酸素起因で生成するサーマルドナーを消去できる方法であれば良いので、650℃で20分の熱処理とする。
酸素ドナー消去熱処理を施した後、PN判定を行った上で、例えば四探針法を用いて抵抗率を測定する。抵抗率の測定方法は特に限定されず、適切な方法を選択することができる。
そして、該測定した抵抗率からアービンカーブを用いてキャリア濃度を求める。
以上のようにして、評価対象のシリコン単結晶のサンプルを用意し、酸素濃度やキャリア濃度、抵抗率等を予め調べておく。
ここで、評価対象のシリコン単結晶の抵抗率は特に限定されず、評価の目的等に合わせて適宜決定することができるが、本手法は酸素ドナーに起因したキャリアを生成する前の抵抗率が1000Ωcm以上の単結晶及びそこから切出されたウェーハに対して特に有効である。
抵抗率が高い結晶は、もともとのドーパント量が少ない。このためわずかなドナーの発生により抵抗率が大きく変化してしまう。このため、より精度の高いキャリア発生量の計算値を用いないと、キャリア発生後の抵抗率を正しく計算し難くなる。
例えば1×1012/cmのキャリアが発生したと仮定した場合に、N型で50Ωcmのウェーハにおける抵抗率の変化はわずか0.2Ωcmであるが、P型で1000Ωcmのウェーハであれば約200Ωcmもの抵抗率変化となってしまう。仮に熱処理炉からの汚染があった場合でも低抵抗率では無視することができるが、高抵抗率では影響度が大きい。従って、汚染の影響を排除した計算を行なっている本手法が、高抵抗率結晶において、より正確な算出方法である。
(工程2) 関係式を用いた酸素ドナー起因キャリアの発生量の算出およびシリコン単結晶の評価
次に、関係式:Δ[C]=α[Oi]×[1−exp(−β・D(T)・[Oi]・t)] (ここでα、βは定数)を用いて、酸素ドナーを起因とするキャリアの発生量を算出する。
上記関係式において、[Oi]はシリコン単結晶中の酸素濃度であり、Tが熱処理の温度、tが前記熱処理の時間、D(T)が温度Tでの酸素拡散係数である。
なお、上記関係式におけるシリコン単結晶中の酸素濃度[Oi]は、工程1でFT−IR法等により求めた酸素濃度である。
また、熱処理の温度Tは、400−500℃のうち、目的等に応じて適宜決定することができる。例えば、デバイス工程後の配線やパッケージなどの工程で行われる熱処理による酸素ドナーを起因とするキャリアの発生量を求めるのであれば、実際にその工程で行われるのと同様の値とすることができる。酸素ドナーが生成される熱処理条件であれば良い。このように、400−500℃の熱処理温度の範囲内であれば限定されない。
熱処理時間tも同様にして適宜決定することができる。
なお、ここで定数αとβに関しては各測定条件によって決められる定数である。例えば酸素濃度はFT−IRによって測定されるがその吸収ピークからリファレンスを差し引きした吸光度から酸素濃度に換算する。この時換算係数はリファレンスによっても異なるし、測定器によっても異なるし、メーカーによっても異なる。従って同じサンプルを測定しても、どの換算係数を用いたかによって変わってくる。また酸素濃度をppmaで表示するメーカーもあれば、atoms/cmで表示するメーカーもある。
以上のような事情から、α、βはメーカーによって異なってくる。ただし酸素濃度の測定条件を合わせれば同じ数字を使えるので、一度決めれば汎用性がある。また抵抗率測定においてはメーカー間による差はあまり無いので、基本的には酸素濃度の換算係数の違いのみがα、βに影響する。従って例えばA条件とB条件の酸素濃度の換算係数が1.6であり[Oi](A条件)=1.6×[Oi](B条件)と表される場合であれば、α(B条件)=α(A条件)/(1.6)、β(B条件)=β(A条件)/1.6として定数を換算することができる。
評価対象であるシリコン単結晶が、たとえ高抵抗率(例えば1000Ωcm以上)、低酸素濃度(例えば5×1017(atoms/cm ASTM’79)以下)のものであっても、酸素ドナーを起因とするキャリア濃度の発生量を精度高く求めることができ、より汎用的に評価を行うことが可能である。
なお、シリコン単結晶から切り出したウェーハに、酸素ドナーに起因したキャリアが生成される熱処理を施す熱処理炉は特には限定されないが、前述した炉からの汚染を考慮すると、ライフタイム管理値が300μsec以上の熱処理炉を用いるのが特に良い。配線やパッケージ最終工程など、製品ウェーハの処理には、このようなライフタイム管理値の炉がよく用いられる。
前述したように、炉の汚染がある場合、その汚染によって、ドナー起因の抵抗率変化とは異なる抵抗率の変化が現れることがある。この汚染の影響を受けると本来の目的である酸素ドナーに起因する抵抗率変化を正確に求めることができない。そこで、製品ウェーハを処理できるような清浄度の高い、少なくともライフタイムが300μsec以上に管理された炉を用いることが好ましい。
ここで、本発明における上記関係式を導いた本発明者らによる実験について説明する。
(実験)
図2に概略図を示した引上げ機を用いて、工程1と同様にして、MCZ法を用いて酸素濃度を振ったP型及びN型で抵抗率が1000Ωcm以上の結晶を育成し、そこからウェーハ状のサンプルを切り出した。
前述したように、ルツボや結晶の回転数や磁場印加条件、不活性ガスの流量調整、炉内圧力制御など、これらの制御因子を種々組み合わせることにより、酸素濃度[Oi]=2×1017−8×1017(atoms/cm ASTM’79)のサンプルを用意した。
次に、それぞれのサンプルにドナーキラー消去熱処理を施した後、PN判定と抵抗率の測定を行った。
その後、それぞれのサンプルを分割し、酸素ドナーが生成しやすい450℃の熱処理を、1時間(3600秒)及び2時間(7200秒)の2水準で施した。このとき熱処理炉としては、ライフタイム管理値が最低限300μsec以上の炉ばかりを用いた。このサンプルにて再度PN判定と抵抗率測定を行った。そして、抵抗率を基にキャリア濃度をアービンカーブから求めた。
今回はP型のサンプルを用いたので、熱処理前のキャリア濃度から熱処理後のキャリア濃度を差し引いたものを、酸素ドナーに起因するキャリア発生量として求めた。ただし、熱処理後にN型に反転したサンプルにおいては、熱処理前のキャリア濃度と熱処理後のキャリア濃度との和を酸素ドナー起因キャリア発生量とした。これのキャリア発生量を酸素濃度に対してプロットしたのが図3である。
それをフィッティングできる計算式を鋭意調査した。その結果、従来、例えば特許文献5では酸素濃度[Oi]の5乗に比例するとされていた部分が、下記式のように、4乗に比例することが分かった。
Δ[C]=6.10×10−56×[Oi]×[1−exp(−6.25×10−7×D(T)・[Oi]・t)] …式(1)
また、それぞれの単位は以下の通りである。
[Oi]:酸素濃度(atoms/cm ASTM’79)、T:熱処理温度(K)、t:熱処理時間(sec)、D(T):温度Tでの酸素拡散係数(cm/sec)
なお、このとき酸素の拡散係数D(T)はD(T)=Do×exp(−E/kT)であり、Do=0.13(cm/sec)、E=2.53(eV)として計算した。すなわち、
D(T)=0.13×exp(−2.53/kT)(cm/sec) (ここでkはボルツマン定数=8.62×10−5(eV/K))
この様に求められた式(1)を、図3上に450℃で1時間及び2時間の場合を破線及び実線で記載した。その結果、実験値と良く一致しており、式(1)が正しいことが確認できる。
上記実験例においては、大量のデータ解析から求められたキャリア発生量の近似式はα=6.10×10−56、β=6.25×10−7である。実際のキャリア発生量はこの式による計算値からおおよそ±30%には入っているが、外れているものもある。また熱処理や測定のメーカー間、測定の拠点間で、熱処理炉の管理状態、酸素濃度の換算、抵抗率換算などを起因とした誤差が数から10%の誤差は考えられ、これらの積算であるキャリア濃度計算値は、メーカー間や拠点間で50%程度の誤差が出ることは十分考えられる。
従ってαやβの値が上述の値と異なっていたとしても、本手法と同思想と考えることができ、上述の値を用いて酸素濃度の4乗に比例するとして計算した場合の±50%に入る計算方法は、本手法の権利範囲ということができる。
さて、本発明においては、評価対象のシリコン単結晶及びそこから切出されたウェーハの酸素濃度と、配線やパッケージ最終工程で施される低温の熱処理温度と時間から、上述の式を用いて熱処理によって生成される酸素ドナー起因のキャリア濃度を求めることができる。この濃度と該当のシリコン単結晶の抵抗率から計算されるキャリア濃度との加算もしくは減算から、熱処理後の抵抗率を推定することができる。
ここで加算もしくは減算と記載したのは、元のシリコン単結晶の導電型に依存するためである。もともとの結晶がN型であれば加算となるし、P型であれば減算を取ることになるからである。更にP型のキャリア濃度より酸素ドナー起因キャリア発生量が多い場合には、N転といわれN型に変化してしまうが、その場合には酸素ドナー起因キャリア濃度からP型キャリア濃度を差し引いた分をN型キャリア濃度として計算することができる。キャリア濃度と抵抗率の関係はアービンカーブを用いて計算することができる。
このようにして、熱処理後のシリコン単結晶について、抵抗率を算出し、評価を行うことができる。
以上のように、本発明の評価方法であれば、従来と異なり、シリコン単結晶中の酸素濃度が高濃度のときのみならず、低濃度(例えば、5×1017atoms/cm(ASTM’79)以下)で高抵抗率(例えば1000Ωcm以上)の場合においても、酸素ドナー起因のキャリア発生量、さらには熱処理後の抵抗率等について適切に評価を行うことができる。従来に比べて汎用性のある評価方法となる。
次に、本発明のシリコン単結晶の製造方法について説明する。
図1に示すような本発明の評価方法をまず行う。
そして、上述のように、予想される低温熱処理後の抵抗率が計算できるので、これを元に該当のプロセスへ投入すべきシリコンウェーハの酸素濃度及び/又は抵抗率を狙うべき値を定めることが可能である。
CZ法においては一般に抵抗率を制御するためのドーパントをルツボ内に投入した後結晶を育成するが、この際にドーパントは偏析現象によって結晶のトップ側(先に育成される部分)とボトム側(後で育成される部分)で抵抗率が変化する。顧客に出荷する際には要求を満たす部分を出荷することになる。従って要求の抵抗率範囲が狭ければ、製品長さが短くなる。
先に述べた様に配線やパッケージ最終工程で施される低温の熱処理により酸素ドナー起因のキャリアが発生し、結晶を育成した時点での抵抗率と異なってしまう可能性がある。そこで本手法を用いれば配線やパッケージ最終工程で施される低温の熱処理温度と時間から、生成される酸素ドナー起因キャリアの酸素濃度依存性が容易に求められる。そこで最適な抵抗率と酸素濃度の設計を自在に行うことができる。
具体的には酸素濃度を××と狙うので発生するキャリア量が○○でありその分狙いの抵抗率を△△にするであるとか、その分製品部分を短くする、といった具合である。もしくは更に発展させて、結晶のトップ側では酸素濃度××を狙って育成するので抵抗率の狙いを○○にし、結晶ボトム側では酸素濃度を△△まで下げられるので、製品長さを□□まで伸ばす、といった設計が自在に可能になる。
高抵抗率結晶で低酸素が必要な理由は酸素ドナーによる抵抗率への影響が大きいからであるが、本手法では、デバイス工程等で想定される低温熱処理を想定して酸素ドナー起因のキャリア発生量を算出し、そのキャリア発生量による抵抗率シフト量を考慮しても問題ない酸素濃度や抵抗率に制御することができる。
低温熱処理を施して最終的に所望の品質が得られるように、先に行った評価の結果に基づいて、シリコン単結晶を育成するときの酸素濃度や抵抗率等の狙い値や、その狙い値を達成するための各種条件(ルツボの回転数や、ドーパント量等)を決定し、該決定した条件に基づいて、図2に示すような単結晶引上げ装置1を用いてシリコン単結晶を育成すればよい。
そして、当初の予定通りのプロセスを経て、所望のシリコンウェーハを得ることが可能である。
以下、実施例及び比較例を示して、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
本発明の評価方法を実施した。
前述した実験で実施したのと同じ方法で、結晶を育成し、この結晶からサンプルを切出した。このサンプルの酸素濃度は4.8×1017atoms/cmであり、ドナーキラー後の抵抗率はP型で3540Ωcmであった。このサンプルに実験と同様の熱処理炉を用いて、450℃で2時間の熱処理を施した。
実験で求められた式(1)から計算される熱処理後の抵抗率はP型で4073Ωcmであるが、実際の抵抗率はP型で3980Ωcmであり、計算で予想された値とほぼ一致した。
(比較例1)
従来法の評価方法を実施した。
実施例1で用いたサンプルの熱処理後の抵抗率を特許文献5で求められた下記式
Δ[C]=5.76×10−74×[Oi]×[1−exp(−6.25×10−7×D(T)・[Oi]・t)] …式(2)
を用いて計算した。
その結果、式(2)から計算される熱処理後の抵抗率はP型で4795Ωcmであり、実際の抵抗率であるP型で3980Ωcmとは、ずれた値であった。
(実施例2)
本発明の評価方法を実施した。
前述した実験で実施したのと同じ方法で、結晶を育成し、この結晶からサンプルを切出した。このサンプルの酸素濃度は4.2×1017atoms/cmであり、ドナーキラー後の抵抗率はN型で1720Ωcmであった。このサンプルに実験と同様の熱処理炉を用いて450℃で2時間の熱処理を施した。
実験で求められた式(1)から計算される熱処理後の抵抗率はN型で1439Ωcmであるが、実際の抵抗率はN型で1480Ωcmであり、計算で予想された値とほぼ一致した。
(比較例2)
従来法の評価方法を実施した。
実施例2で用いたサンプルの熱処理後の抵抗率を特許文献5で求められた式(2)を用いて計算した。
その結果、式(2)から計算される熱処理後の抵抗率はN型で1237Ωcmであり、実際の抵抗率であるN型で1480Ωcmとは、少しずれた値であった。
実施例1、2から、P型、N型どちらのタイプであっても問題なくこの式(1)を使えることが判る。すなわち、本発明の評価方法は導電型に限らず有効である。
しかも、評価により得た計算値と実際の値がほぼ一致しており、従来法を実施した比較例1、2と比べても、本発明の評価方法が優れていることが分かる。
ここで、式(1)(実施例1、2)、式(2)(比較例1、2)の精度についてより詳しく考察した。
実施例1で求めたキャリアの発生量は4.83×1011/cmであり、抵抗率は3540Ωcmから4073Ωcmになると予想された。この±50%の範囲は2.41×1011−7.24×1011/cmとなる。また、±30%の範囲は3.38×1011−6.27×1011/cmとなる。
ところで実際のキャリア発生量は4.08×1011/cm(抵抗率は3540Ωcmから3980Ωcmになった)であるので、上記計算値の±50%以内、さらには±30%以内に実際のキャリア発生量が入っていることが分かる。
一方、比較例1でのキャリア発生量の計算値は9.65×1011/cm(抵抗率は3540Ωcmから4795Ωcmになると予想された)であり、計算値の±50%以内(4.83×1011−14.5×1011/cm)に実際のキャリア発生量は入っていない。
同様に、実施例2、比較例2では、実際のキャリア発生量である4.00×1011/cm(抵抗率は1720Ωcmから1480Ωcmになった)は、式(1)の計算値の±50%以内、さらには±30%以内(3.38×1011−6.27×1011/cm)に入っているが、式(2)の計算値の±50%以内(4.82×1011−14.5×1011/cm)には入っていない。
このように、本発明における式(1)の精度が高く優れていることが分かる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…単結晶引上げ装置、 2…引上げ室、 3…ルツボ、 4…ヒータ、
5…ルツボ保持軸、 6…種結晶、 7…シードチャック、
8…ワイヤ、 9…断熱材、 10…シリコン単結晶、 11…シリコン融液。

Claims (7)

  1. 酸素を含むシリコン単結晶の評価方法であって、
    前記シリコン単結晶において、400−500℃の熱処理をした際に生成される酸素ドナーに起因したキャリアの発生量Δ[C]を、
    前記シリコン単結晶中の酸素濃度[Oi]、前記熱処理の温度T、前記熱処理の時間t、温度Tでの酸素拡散係数D(T)とから、
    Δ[C]=α[Oi]×[1−exp(−β・D(T)・[Oi]・t)] (ここでα、βは定数)
    の関係式を用いて算出して評価することを特徴とするシリコン単結晶の評価方法。
  2. 前記酸素ドナーに起因したキャリアを生成する熱処理を行うとき、ライフタイム管理値が300μsec以上の熱処理炉を用いることを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶の評価方法。
  3. 前記評価するシリコン単結晶を、酸素ドナーに起因したキャリアを生成する前の抵抗率が1000Ωcm以上のものとすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシリコン単結晶の評価方法。
  4. 前記評価するシリコン単結晶を、酸素濃度が5×1017atoms/cm(ASTM’79)以下のものとすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のシリコン単結晶の評価方法。
  5. 前記酸素ドナーに起因したキャリアの発生量Δ[C]を算出するとき、
    前記温度Tでの酸素拡散係数D(T)を、
    D(T)=0.13×exp(−2.53/kT)(cm/sec) (ここでkはボルツマン定数=8.62×10−5(eV/K))とし、
    前記関係式を、前記シリコン単結晶中の酸素濃度[Oi](atoms/cm(ASTM’79))、前記熱処理の温度T(K)、前記熱処理の時間t(sec)、前記温度Tでの酸素拡散係数D(T)(cm/sec)とから、
    Δ[C]=6.10×10−56×[Oi]×[1−exp(−6.25×10−7×D(T)・[Oi]・t)]
    とすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のシリコン単結晶の評価方法。
  6. 前記関係式を用いて酸素ドナー起因のキャリアの発生量を算出し、該算出したキャリアの発生量を用いて、前記熱処理後のシリコン単結晶の抵抗率を算出して評価することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のシリコン単結晶の評価方法。
  7. 請求項6に記載のシリコン単結晶の評価方法を用いて前記熱処理後のシリコン単結晶の抵抗率を算出し、該算出した抵抗率に基づいて、シリコン単結晶を育成するときの酸素濃度および抵抗率の狙い値を決定し、該決定した狙い値に基づいてシリコン単結晶を育成することを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
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