JP2881378B2 - 防水ケース - Google Patents

防水ケース

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JP2881378B2
JP2881378B2 JP12455094A JP12455094A JP2881378B2 JP 2881378 B2 JP2881378 B2 JP 2881378B2 JP 12455094 A JP12455094 A JP 12455094A JP 12455094 A JP12455094 A JP 12455094A JP 2881378 B2 JP2881378 B2 JP 2881378B2
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誠一 平綿
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、リレー等の電子機器
における接点部分への水分などの浸入を防止するための
防水ケースに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、リレー等の電子機器における接点
部分に水分やごみなどが付着すると、導通不良の障害を
発生することがあり、これを防止するために接点部分を
気密状態に包囲する各種の防水ケースが広く一般に知ら
れている。
【0003】図4(a),(b),(c)は従来の防水
ケースにおける装着動作を説明するための部分構成を示
す断面図である、図4(a),(b),(c)におい
て、1は上面にリレー等の電子機器(図示しない)を搭
載した合成樹脂から成るベース、2はベース1の上面側
の外周縁部に形成された段差部、2a及び2bは段差部
2の平坦面及び直立面、3はベース1の側方向へ突出す
る突起部、4は合成樹脂から成る箱体、5及び6は箱体
4の開放面の外周縁部に形成された内側壁体部及び外側
壁体部、7は内側壁体部5と外側壁体部6との間に設け
られた段差部、8は外側壁体部6の下方端部に設けら
れ、ベース1の突起部3と係合する鉤部である。
【0004】上記のように構成された防止ケースにおい
ては、箱体4をベース1に装着固定する場合、図4
(a)に示すようにベース1の上面側を覆うように箱体
4の開口面を下側にしてベース1上に載せ、箱体4を矢
印(イ)で示すよう下方向へ押圧すると、箱体4の外側
壁体部6の鉤部8の側面はベース1の突起部3の上面と
当接しながら下方向へ摺動するために外側壁体部6は若
干拡開される。さらに、箱体4を下方向へ押圧すると、
図4(b)に示すように箱体4の内側壁体部5の内面と
段差部2の直立面2bとが、及び外側壁体部6の鉤部8
の側面と突起部3の上面とがそれぞれ当接しながら下方
向へ摺動する。さらに、箱体4を下方向へ押圧し続ける
と、図4に示すように外側壁体部6の鉤部8が突起部3
と係合する。ここで、先に拡開された外側壁体部6は原
型形状に戻るために箱体4はベース1に密着状態に装着
固定される。この時、水分がたまる部分である密閉され
た空間部9が形成される。
【0005】なお、上記したような構成の従来の防水ケ
ース以外に、本出願人が先に提案した実開昭63−59
382号公報に開示されている構成の防水ケースも知ら
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
た従来の防水ケースにおいては、箱体4をベース1に装
着固定する場合、図4(b)に示すように箱体4を下方
向へ押圧する時、箱体4の内側壁体部5の内面と段差部
2の直立面2bとが、及び外側壁体部6の鉤部8の側面
と突起部3の上面とがそれぞれ当接しながら下方向へ摺
動する。このような下方向への摺動過程において、合成
樹脂の削り屑であるごみが発生し、特に、矢印(ロ)で
示すように発生したごみが箱体4内に浸入すると、この
ごみがベース1上に搭載されたリレー等の電子機器の接
点部分に付着し、そのために、接点部分が導通不良とな
る障害が発止するという問題点があった。
【0007】この発明は、リレー等の電子機器における
接点部分への水分やごみなどの浸入を阻止し、接点部分
が導通不良となる障害の発生を有効的に防止することが
できる防水ケースを得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係わる防水ケ
ースは、上面にリレー等の電子機器を搭載したベースの
上面側を覆うように装着される箱体の開口面の外周縁部
に、内部に空間部を形成するように下方向へ延出した内
側壁体部と外側壁体部からなる2重壁体部を形成し、上
記箱体を上記ベースに装着固定した際に、内側壁体部に
延出され、かつテーパー状の尖端でなる先端部は上記
差部の平坦面に設けた凹溝内に密接当接した構成であ
る。
【0009】
【作用】この発明における防水ケースは、箱体をベース
に装着固定した際に、箱体の外周縁部に形成された2重
壁体部の下方向へ延出した内側壁体部の先端部は、ベー
スの外周縁部に形成された段差部の平坦面に当接するた
め、2重壁体部の外側壁体部とベースとの当接摺動によ
って発生する合成樹脂の削り屑であるごみあるいは水分
は、内側壁体部によって箱体内への浸入が阻止される。
また、内側壁体部の外側面とベースの段差部の直立面と
は小間隙を有して対面する構成としたので、この部分で
の当接摺動は起らず、合成樹脂の削り屑であるごみの発
生は無くなる。
【0010】
【実施例】
実施例1 以下、この発明の実施例について説明する。図1
(a),(b),(c)はこの発明の実施例1である防
水ケースにおける装着動作を説明するための部分構成を
示す断面図、図2は図1(a),(b),(c)の防水
ケースにおける全体構成の外観を展開して示す一部断面
斜視図である。図1(a),(b),(c)及び図2に
おける図4(a),(b),(c)と同一又は相当部分
は同一符号を用いて表示してあり、その詳細な説明は省
略する。図1(a),(b),(c)及び図2におい
て、5a及び6aは箱体4の開口面の外周縁部に形成さ
れた下方向へ延出した内側壁体部及び内側面に溝部10
が設けられた外側壁体部であり、内側壁体部5aと外側
壁体部6aとは2重壁体部を構成している。また、箱体
4をベース1に装着固定した際に、内側壁体部5aの外
側面と段差部2の直立面2bとの間には小間隙11が形
成されるように構成されている。
【0011】上記のように構成されたこの発明の実施例
1の防水ケースにおいては、図1(a)に示すように箱
体4をベース1の上面側を覆うように箱体4の開口面を
下側にしてベース1上に載せ、箱体4を矢印(ハ)で示
す下方向へ押圧した時に、下方向へ延出した内側壁体部
5aの先端外側面とベース1の段差部2の直立面2bと
の間には、適当な小間隙(約0.1mm程度)を介し、
かつ寸法lで示すような重なり部分が存在するようにな
る。そのため、万一外側壁体部6aの内側面とベース1
の外周側面との当接摺動によって合成樹脂の削り屑であ
るごみが発生した場合にも、このようにして発生したご
みあるいは水分は、内側壁体部5aによって箱体4内へ
の浸入が阻止される。
【0012】さらに、図1(b)に示すように箱体4を
下方向へ押圧すると、外側壁体部6aはその内側面とベ
ース1の突起部3との当接摺動によって若干拡開され
る。この時も図1(a)の場合と同様に、上記のように
当接摺動によって合成樹脂の削り屑である矢印(ニ)に
示すように発生したごみあるいは水分は、内側壁体部5
aによって箱体4内への浸入が阻止される。さらに、箱
体4を下方向へ押圧し続けると、図1(c)に示すよう
に外側壁体部6aの溝部10内にベース1の突起部3が
嵌合する。ここで、先に拡開された外側壁体部6aは原
型形状に戻るために、箱体4はベース1に密着状態に装
着固定される。この時、内側壁体部5aの外側面と段差
部2の直立面2bとの間には小間隙11が形成された状
態で、下方向へ延出した内側壁体部5aの先端部は段差
部2の平坦面2aに当接する。これにより、上記したご
みあるいは水分が溜まる部分である密閉された空間部9
が形成される。
【0013】実施例2 図3はこの発明の実施例2である防水ケースにおける部
分構成を示す断面図である。図3における(a),
(b),(c)と同一又は相当部分は同一符号を用いて
表示してあり、その詳細な説明は省略する。図3におい
て、12は下方向へ延出した内側壁体部5aの先端部に
形成したテーパ状の尖端部、13は段差部2の平坦面2
aに設けた凹溝である。図3に示されるこの発明の実施
例2の構成では、箱体4をベース1に装着固定した際
に、内側壁体部5aの尖端部12が段差部2の平坦面2
aの凹溝13内に密着当接するようになるので、図1
(a),(b),(c)に示されるこの発明の実施例1
の場合と比べて、内側壁体部5aの尖端部12を段差部
2の平坦面2aの凹溝13内により一層確実に密着当接
することが可能となる。
【0014】なお、上記この発明の実施例1及び2に示
される構成においては、外側壁体部6aの溝部10内に
ベース1の突起部3を嵌合することにより、箱体4をベ
ース1に密着状態に装着固定するように構成したもので
あるが、これ以外に、箱体4を超音波溶着を用いてベー
ス1に密着状態に装着固定するように構成しても良い。
【0015】
【発明の効果】以上のように、この発明の防水ケースに
よれば、箱体の開口面の外周縁部に、内部に空間部を形
成するように下方向へ延出した内側壁体部と外側壁体部
から成る2重壁体部を形成し、箱体をベースに装着固定
した際に、内側壁体部の延出された先端部はベースの外
周縁部に形成された段差部の平坦面に当接し、内側壁体
部の外側面と段差部の直立面とは小間隙を有して対面す
るように構成したので、箱体をベースに装着固定する際
に発生する合成樹脂の削り屑であるごみあるいは水分
は、内側壁体部によって箱体内への浸入が阻止されるた
めに、上記のように発生したごみあるいは水分がベース
上に搭載されたリレー等の電子機器の接点部分に付着す
ることを極力低減することができ、それゆえに、接点部
分が導通不良となる障害の発生を有効的に防止すること
ができる上に、リレー等の電子機器の信頼性を向上させ
ることができるなどの優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1である防水ケースにおける
装着動作部を説明するための部分構成を示す断面図であ
る。(a)は箱体をベースに装着する動作の初期状態を
示し、(b)は箱体をベースに装着する動作の中間状態
を示し、(c)は箱体をベースに装着する完了状態を示
す。
【図2】図1の防水ケースにおける全体構成の外観を展
開して示す一部断面斜視図である。
【図3】この発明の実施例2である防止ケースにおける
部分構成を示す断面図である。
【図4】従来の防水ケースにおける装着動作を説明する
ための部分構成を示す断面図である。(a)は箱体をベ
ースに装着する動作の初期状態を示し、(b)は箱体を
ベースに装着する動作の中間状態を示し、(c)は箱体
をベースに装着する完了状態を示す。
【符号の説明】
1 ベース 2 段差部 2a 平坦面 2b 直立面 3 突起部 4 箱体 5,5a 内側壁体部 6,6a 外側壁体部 7 段差部 8 鉤部 9 空間部 10 溝部 11 小間隙 12 尖端部 13 凹溝

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に電子機器を搭載したベースと、こ
    のベースの上面側を覆うように装着される箱体とから成
    る防水ケースにおいて、上記箱体の開口面の外周縁部に
    形成され、内部に空間部を形成するように下方向へ延出
    した内側壁体部と外側壁体部からなる2重壁体部と、上
    記ベースの上面側の外周縁部に形成された段差部とを備
    え、上記箱体を上記ベースに装着固定した際に、上記2
    重壁体部の内側壁体部に延出され、かつテーパー状の尖
    端でなる先端部は上記段差部の平坦面に設けた凹溝内に
    密接当接したことを特徴とする防水ケース。
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