JP2880749B2 - ラテックス組成物 - Google Patents
ラテックス組成物Info
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Description
しくは、流動性、アルコール混和性、塗膜の耐ブロッキ
ング性、密着性、可撓性などに優れ、特に塗工分野に好
適なラテックス組成物に関する。
低分子乳化剤の存在下に、乳化重合して得たジエン系ラ
テックスはよく知られている。このジエン系ラテックス
の用途は多岐にわたり、例えば、紙加工、繊維処理、塗
料(コーティング)、各種添加用、含浸用などの分野で
用いられている。
テックスは、流動性が不十分で、ニュートン流動(ニュ
ートニアン・フロー)とはほど遠く、高い構造粘性を示
すため、例えば、コーティング(塗工)用途において、
作業性が悪く、かつ、ロール目の発明が避けられないな
どの問題を有している。また、このラテックスは、アル
コール混和性に乏しいため、アルコール等の親水性有機
溶媒を添加して乾燥性を向上させることができない。さ
らに、塗膜とした場合、ゴム弾性と耐ブロッキング性、
密着性のバランスをとることが難しく、ジエン系単量体
の使用割合を増加させると、塗膜の可撓性は向上するも
のの、耐ブロッキング性や密着性などが低下する。した
がって、従来公知の低分子乳化剤により得られたジエン
系ラテックスは、コーティング分野での用途には制約が
あった。
有機アミンやアンモニア、アルカリ性無機化合物で中和
して水溶性とした樹脂)を用いて得たアクリルエマルジ
ョンが知られており、水性インキやコート剤、塗料分野
で用いられている(例えば、特開昭53−97083号、特開
昭50−157484号など)。このアクリルエマルジョンは、
流動性、アルコール混和性が比較的良好である。しかし
ながら、その塗膜は、剛性が強く、耐折り曲げ性などの
可撓性に乏しい。
先ず、アルカリ可溶性樹脂ラテックスを調製した後、そ
の存在下に、疎水性単量体を主成分とする不飽和単量体
を乳化重合してラテックスを得る方法が提案されている
(例えば、特開昭59−45370号、特開昭61−55289号な
ど)。
リ可溶性樹脂ラテックスは、分子量が大きく、乳化剤と
して用いた場合に、ラテックスの増粘性が強く、流動性
の改良効果も低い。
耐ブロッキング性や密着性、可撓性(耐折り曲げ性)に
優れたラテックス組成物を提供することにある。
るために鋭意研究した結果、(1)エチレン性不飽和カ
ルボン酸を含むエチレン性不飽和単量体混合物を共重合
して得られる特定の範囲の酸価と重量平均分子量を有す
る樹脂を中和ないしは部分中和して得られる樹脂(中和
樹脂(A);アルカリ可溶性樹脂)と、(2)ジエン系
単量体を特定割合で含む不飽和単量体混合物を乳化重合
して得られるラテックス(ラテックス(B);ジエン系
ラテックス)とを混合することにより、前記目的を達成
できることを見出した。
活かした可撓性に富む塗膜を与える。本発明では、予め
乳化重合して得られたジエン系ラテックスに、比較的ガ
ラス転移温度Tgの高いアルカリ可溶性樹脂(中和樹脂
(A))を添加することによって、ラテックスの流動
性、アルコール混和性、塗膜の耐ブロッキング性、密着
性などの特徴を付与するものである。そして、アルカリ
可溶性樹脂の使用量を比較的少量の範囲に調整できるた
め、コスト面から有利であると共に、アルカリ可溶性樹
脂の使用による塗膜の耐水性の低下を抑制することがで
きる。さらに、従来知られているジエン系ラテックスを
幅広く用いることができるメリットを有する。
ものである。
ン酸を含むエチレン性不飽和単量体混合物を共重合して
得られる酸価が50〜300で、重量平均分子量が5,000〜2
0,000の樹脂を少なくとも部分的に中和して得られる中
和樹脂(A)5〜50重量部(固型分基準)を含む溶液
と、ジエン系単量体5〜80重量%とエチレン性不飽和単
量体95〜20重量%からなる単量体混合物を乳化重合して
得られるラテックス(B)100重量部(固型分基準)と
を混合して成ることを特徴とするラテックス組成物が提
供される。
むエチレン性不飽和単量体混合物を共重合して得られる
酸価が50〜300で、重量平均分子量が5,000〜20,000の樹
脂を少なくとも部分的に中和して得られる樹脂(A)を
使用する。
含むエチレン性不飽和単量体混合物を常法にしたがっ
て、溶液重合または塊状重合することにより共重合さ
せ、次いで、得られた共重合体中のカルボキシル基をア
ンモニアや有機アミンなどで、当量または部分的に中和
することにより得られる。
リル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フマル酸、マレイ
ン酸、イタコン酸などのカルボキシル基含有エチレン性
不飽和単量体が挙げられる。また、マレイン酸モノオク
チル、マレイン酸モノブチル、イタコン酸モノオクチル
などのジカルボン酸モノエステルも使用できる。
単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、p−t−ブチルスチレン、クロロ
スチレンなどのスチレン系単量体;アクリル酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブ
チル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−アミル、
アクリル酸イソアミル、アクリル酸n−ヘキシル、アク
リル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸n−オクチル、
アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキ
シプロピルなどのアクリル酸エステル系単量体;メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロ
ピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸イソブチル、
メタクリル酸n−アミル、メタクリル酸イソアミル、メ
タクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキ
シル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピルなど
のメタクリル酸エステル系単量体;アクリルアミド、N
−メチロールアクリルアミド、N−ブトキシメチルアク
リルアミドなどのアクリルアミド系単量体;メタクリル
アミド、N−メチロールメタクリルアミド、N−ブトキ
シメチルメタクリルアミドなどのメタクリルアミド系単
量体;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジ
ル、アリルグリシジルエーテルなどのグリシジル基含有
単量体;などを挙げることができる。
単量体は、従来公知の溶液重合または塊状重合により得
ることができるが、ジエン系ラテックスとの混合操作が
容易である点から、溶液重合が好ましい。
ル、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロ
ピルアルコール、ブチルアルコールなどのアルコール
類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブなどのエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチルなど
のエステル類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
などが使用できる。
重合温度50〜150℃、重合時間1〜10時間程度である。
単量体を共重合して得られる樹脂は、酸価が50〜300の
範囲にあることが必要であり、80〜200の酸価を有する
ことが好ましい。
分ではなく、ジエン系ラテックスと混合した場合に、乳
化安定剤が悪くなり、また、アルコール混和性や耐ブロ
ッキング性が低下する。逆に、酸価が300よりも大きい
場合は、ジエン系ラテックスに少量添加しても粘度が高
くなりすぎて、通常の塗工用途には、使用が困難とな
る。
範囲にあることが必要である。重量平均分子量が過小で
あると、アルコール混和性や耐ブロッキング性が低下
し、逆に、過大であると、ラテックスの粘度が高くなり
すぎ、しかも耐折り曲げ性などの塗膜性能が悪くなる。
み、酸価および重量平均分子量が上記範囲にあれば、各
単量体の種類と組成は特に限定されない。ただし、中和
樹脂(A)は、各用途における特性をラテックスに付与
する上で重要な役割を果たすことになるため、中和樹脂
(A)の水に対する溶解性や各用途で求められる特性を
考慮した組成とすることが好ましい。
合したラテックスが、ガラス転移温度(Tg)の比較的低
い共重合体を含む場合には、一般的には、Tgが比較的高
い共重合体を与える組成の中和樹脂(A)を用いると、
耐ブロッキング性に優れたラテックス組成物を得ること
ができる。
ば、エチレン性不飽和カルボン酸10〜40重量%、(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体10〜75重量%、スチレ
ン系単量体5〜40重量%、(メタ)アクリルアミド系単
量体0〜10重量%を含む単量体混合物であることが好ま
しい。
を中和剤として用いる。有機アミンとしては、例えば、
メチルアミン、エチルアミン、イソプロピルアミン、ジ
メチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、ジイ
ソプロピルアミン、トリメチルアミン、トリエタノール
アミン等もしくはこれらの混合物が用いられる。これら
の中和剤で水溶性のものは、水溶液として用いてもよ
い。中和は、樹脂中のカルボキシル基と当量または部分
的に中和して用いられる。部分的に中和する場合には、
中和度が70以上、より好ましくは90以上であることが望
ましい。
使用される(以下、単に溶液という)が、その濃度は、
最終ラテックスの固型分濃度を極端に下げるような薄い
ものでなければ、特に制限はない。通常、濃度20〜50重
量%の溶液として用いることが好ましい。
破壊しないものであれば特に制限されないが、ジエン系
ラテックスに対する安定性も考慮して選択することが好
ましい。
と同時、あるいはその前後に、水あるいは水親和性溶媒
を添加してもよい。水親和性溶媒としてはアルコール
類、セルソルブ類、グリコール類、グリセリンなどが挙
げられる。これら水親和性溶媒は、乾燥性の向上や成膜
性の向上などの使用目的に応じて適宜使用される。ま
た、一度粉末化した後、用途に応じて所望の溶媒に溶解
して使用することもできる。
飽和単量体からなる単量体混合物を乳化重合することに
より得られるものである。
ン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,
3−ペンタジエンなどがあり、特に、1,3−ブタジエンお
よび/またはイソプレンが好ましい。
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−t−ブ
チルスチレン、クロロスチレンなどのスチレン系単量
体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、
アクリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリ
ル酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、ア
クリル酸n−オクチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、アクリル酸ヒドロキシプロピルなどのアクリル酸エ
ステル系単量体;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メ
タクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−アミル、メタ
クリル酸イソアミル、メタクリル酸n−ヘキシル、メタ
クリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸酸n−オク
チル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル
酸ヒドロキシプロピルなどのメタクリル酸エステル系単
量体;アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、N−ブトキシメチルアクリルアミドなどのアクリル
アミド系単量体;メタクリルアミド、N−メチロールメ
タクリルアミド、N−ブトキシメチルメタクリルアミド
などのメタクリルアミド系単量体;アクリロニトリルや
メタクリロニトリルなどの(メタ)アクリロニトリル系
単量体などを挙げることができ、ジエン系単量体と共重
合可能なエチレン性不飽和単量体であれば特に限定され
ない。
と、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2
−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、
メタクリル酸ヒドロキシプロピルなどの水酸基含有単量
体;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、
アクリルグリシジルエーテルなどのグリシジル基含有単
量体;アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロ
ールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド
などのアミド基含有単量体;アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸な
どのカルボキシル基含有単量体、スチレンスルホン酸ソ
ーダ、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸などの
スルホン酸基含有単量体;メタクリル酸ジメチルアミノ
エチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどのアミ
ノ基含有単量体;などが使用できるが、特に、これらの
水酸基、グリシジル基、アミド基、カルボキシル基、ス
ルホン酸基およびアミノ基から選択される官能基を有す
るエチレン性不飽和単量体を単量体混合物中に0.5〜15
重量%の割合で含有させると、粘度変化の少ないラテッ
クス組成物を得ることができるため好ましい。
%である。ジエン系単量体の使用割合が5重量%より少
ないと、得られるラテックス組成物は、可撓性が不十分
であるなど、ジエン系単量体を用いたジエン系ラテック
スの有する性質を十分に発揮できない。逆に、ジエン系
単量体の使用割合が80重量%よりも多くなると、塗膜が
柔らかくなりすぎ、中和樹脂(A)を添加しても、耐ブ
ロッキング性が改善されなくなる。
制限はなく、回分式乳化重合、半回分式乳化重合、連続
式乳化重合のいずれでもよく、また、重合温度も低温、
高温のいずれでもよい。さらに、重合に使用する乳化
剤、重合開始剤、分子量調整剤等も、通常の乳化重合に
使用されるものが使用でき、特に制限されない。
テル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪族スルホン
酸塩のアニオン性界面活性剤;ポリエチレングリコール
のアルキルエステル型、アルキルフェニルエーテル型、
アルキルエーテル型等のノニオン性界面活性剤;がそれ
ぞれ単独であるいは2種以上混合して用いられる。
酸アンモニウム等の水溶性開始剤、レドックス系開始
剤、あるいは過酸化ベンゾイル等の油溶性開始剤が使用
できる。
ントゲンジスルフィド類、およびハロゲン化炭化水素類
が使用できる。
樹脂(A)の溶液とラテックス(B)とを撹拌下に、同
時に混合するか、あるいはいずれか一方に他方を添加す
ることにより行なわれる。
とりわけ、ラテックス(B)がアニオン性界面活性剤で
乳化状態が安定化されている場合、通常、ラテックスの
pHはアルカリ側に設定される。このラテックス(B)
と、中和樹脂(A)溶液とを混合する場合、中和樹脂
(A)溶液のpHはアルカリ側であることが好ましい。
には、前記したとおり、ラテックス(B)として、水酸
基、グリシジル基、アミド基、カルボキシル基、スルホ
ン酸基およびアミノ基から選択される官能基を有するエ
チレン性不飽和単量体を0.5〜15重量%の割合で含有さ
せた単量体混合物を乳化重合して得られるラテックスを
用いることが好ましい。
固型分基準で、ラテックス(B)100重量部に対し、中
和樹脂(A)5〜50重量部、好ましくは10〜30重量部で
ある。
分)に対する混合割合が固型分比で5重量部よりも少な
いと、流動性の改善効果が少なく、アルコール混和性や
耐ブロッキング性も不十分となる。逆に、50重量部より
多くなると、ラテックス組成物の粘度が高くなりすぎ、
しかも耐水性が低下する。
て、アクリルエマルジョン、酢酸ビニルエマルジョン、
その他各種添加剤などを配合することができる。
れた特徴を有するものであり、特に、塗工分野に好適な
ラテックス組成物である。
る。
によりさらに流動性をニュートン流動に近か付けること
ができるばかりか、乾燥速度を高めることができる。
より、耐ブロッキング性を向上させることができる。
(被塗物)に対する密着性を向上させることができる。
点である剛性を、ジエン系ラテックス(B)を用いるこ
とで改良することができる。
具体的に説明する。なお、これらの例中の部および%
は、特に断りのない限り重量基準である。
次のとおりである。
和(滴定)するのに必要な水酸化カリウムのmg数として
求めた。
成物の粘度変化を調べ、次の3段階で評価した。
の。
にあるもの。
の。
乾燥した後、コーティング層どうしを重ね合わせ、24時
間放置後の剥れ易さを調べた。放置条件は、40℃、相対
湿度80%、荷重500g/cm2である。
の指標とした。
度測定を行ない、その比で表わす。
クスを塗布し、室温乾燥した後、セロハンテープ(ニチ
バン社製、幅12mm)を貼り付け、親指で5回強く擦る。
しかる後、セロハンテープを徐々に引き剥し、途中から
急激に引き剥してインキ皮膜の剥離の程度を評価した。
ラテックスを塗布し、室温乾燥した後、3回〜5回、印
刷面を180゜に折り曲げて塗工層が剥離する度合を評価
した。
紙にNo.6のワイヤーバーを用いてコーティングする方法
である。
に加熱し、第1表に示すエチレン性不飽和単量体混合物
100部およびラジカル重合開始剤として2,2−アソビス−
2,4−ジメチルバレロニトリル4部/トルエン12.5部
を、各々4時間かけて反応器に連続添加した。その後、
反応を2時間続け重合を終了した。
ル重合開始剤を3部/トルエン9.3部とした。
酸価および重量平均分子量を第1表に示す。なお、溶液
中の樹脂の濃度は50%である。
ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ1.0部、無機塩(重
炭酸ソーダ)0.5部、キレート剤としてエチレンジアミ
ンテトラ酢酸四ナトリウム塩0.05部および重合開始剤と
して過硫酸カリウム1.0部とともに、第2表に示した各
単量体と分子量調整剤(第3級ドデシルメルカプタン)
を仕込み、60℃で重合させた。
った。得られたラテックスは、未反応単量体を除去した
のち、カセイソーダでpHを8に調整後、固形分濃度を50
%に調製した。
(アンモニア水)、造膜剤、アルコール、水を添加した
後、参考例2で得られた各ラテックスに、撹拌下で添加
してラテックス組成物を得た。
4表に示す。
アンモニア水と、樹脂の4倍量(重量比)の水を加え、
次いで、90℃以上に加熱してイソプロピルアルコールを
留去して、樹脂濃度25%の水性中和樹脂(A−7)の溶
液を得た。
備えた反応器に、脱イオン水60部と乳化安定剤として水
性中和樹脂(A−7)5部(固形分基準)を含む(A−
7)の水溶液を仕込み、撹拌下、温度70℃に保持した。
ート45部、2−エチルヘキシルアクリレート35部からな
るビニル系単量体混合物を予め中和樹脂(A−7)の25
%水溶液140部で乳化させた分散液、および過硫酸アン
モニウム1.5部を15部の脱イオン水に溶解した溶液を、
別々に70℃に加熱した反応器に3時間かけて連続滴下し
た。滴下後、85℃で2時間反応をつづけて、固型分40%
の水性分散体を得た。
テックス組成物は、流動性、アルコール混和性、耐ブロ
ッキング性、密着性および耐折り曲げ性のいずれにおい
ても優れた性能を示し、かつ、ラテックスの粘度も適正
である。
合(比較例1)、流動性の改善効果がなく、アルコール
混和性や耐ブロッキング性も不十分である。逆に、中和
樹脂(A)の混合割合が多すぎる場合(比較例2)に
は、ラテックス組成物が増粘してクリーム化し、塗工に
は使用できないものとなる。
た場合(比較例3〜5)には、流動性と他の諸物性との
バランスのとれたラテックスを得ることができない。重
量平均分子量が大きい中和樹脂(A)を用いた場合(比
較例6)、ラテックス組成物の粘度が大きくなりすぎ、
しかも流動性も劣悪である。さらに、乳化剤として水性
中和樹脂(A)の存在下に、ジエン系単量体を含まない
エチレン性不飽和単量体を重合して得たラテックス(比
較例7)は、耐折り曲げ性(可撓性)が悪く、かつ、耐
ブロッキング性や密着性も不十分である。
Claims (2)
- 【請求項1】エチレン性不飽和カルボン酸を含むエチレ
ン性不飽和単量体混合物を共重合して得られる酸価が50
〜300で、重量平均分子量が5,000〜20,000の樹脂を少な
くとも部分的に中和して得られる中和樹脂(A)5〜50
重量部(固型分基準)を含む溶液と、ジエン系単量体5
〜80重量%とエチレン性不飽和単量体95〜20重量%から
なる単量体混合物を乳化重合して得られるラテックス
(B)100重量部(固型分基準)とを混合して成ること
を特徴とするラテックス組成物。 - 【請求項2】ジエン系単量体とエチレン性不飽和単量体
からなる単量体混合物が、水酸基、グリシジル基、アミ
ド基、カルボキシル基、スルホン酸基およびアミノ基か
ら選択される官能基を有するエチレン性不飽和単量体を
0.5〜15重量%の割合で含有するものである請求項1記
載のラテックス組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6997190A JP2880749B2 (ja) | 1990-03-20 | 1990-03-20 | ラテックス組成物 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6997190A JP2880749B2 (ja) | 1990-03-20 | 1990-03-20 | ラテックス組成物 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03269033A JPH03269033A (ja) | 1991-11-29 |
JP2880749B2 true JP2880749B2 (ja) | 1999-04-12 |
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1990
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