JP2880363B2 - 扉の開閉装置 - Google Patents

扉の開閉装置

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JP2880363B2
JP2880363B2 JP792293A JP792293A JP2880363B2 JP 2880363 B2 JP2880363 B2 JP 2880363B2 JP 792293 A JP792293 A JP 792293A JP 792293 A JP792293 A JP 792293A JP 2880363 B2 JP2880363 B2 JP 2880363B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば冷蔵庫等に供さ
れる扉の開閉装置に関し、特に、扉を左右(あるいは上
下)任意の側から開閉操作することができる扉の開閉装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、冷蔵庫等に使用されている扉
は、左右何れか一方側からのみ、開閉操作が可能となっ
ている。即ち、製品の製造時点で、いわゆる右開き、あ
るいは左開きのいずれかに決められている。そのため、
例えば冷蔵庫等では、台所での配置により、扉の開閉操
作がしづらくなるという不都合を招来していた。
【0003】このような不都合を解消するために、特開
平2−154972号公報には、左右任意の側から扉を
開閉可能な扉の開閉装置が開示されている。
【0004】上記扉の開閉装置は、図12ないし図14
に示すように、扉58が取り付けられる製品本体(冷蔵
庫本体)60の左右両端部に設けられた一対のヒンジピ
ン59a・59bと、上記ヒンジピン59a・59bの
配設位置と対応するように扉58に設けられた開閉装置
本体63とから構成されている。
【0005】上記開閉装置本体63は、扉58が閉止状
態のときは左右のヒンジピン59a・59bを共に拘束
する一方、扉58の開閉操作が行われたときは、左右何
れか一方のヒンジピン59aまたは59bを拘束したま
ま、他方のヒンジピン59aまたは59bの拘束を解除
するようになっている。これにより、扉58は、ヒンジ
ピン59aまたは59bの何れか一方を中心に回動可能
となり、左右任意の側からの開閉操作が実現できる。
【0006】上記開閉装置本体63は、図15に示すよ
うに、基本的には、基板51と、この基板51の左右位
置に回動自在に取り付けられた左右一対のラッチ板52
a・52bと、上記ラッチ板52a・52bを連結する
連結部材55と、スプリング57a・57bと、固定基
板56とから構成されている。
【0007】上記基板51および固定基板56の左右両
端部には、上記ヒンジピン59a・59bが嵌入して係
合しうる係合溝51a・51bが形成されている。ま
た、上記左右のラッチ板52a・52bには、それぞれ
ラッチ溝62a・62bが形成されている。例えば、図
13に示すように、ラッチ溝62a・62bの開口が左
右外方を向いている状態では、ラッチ溝62a・62b
が係合溝51a・51bと交差してその交差部内にヒン
ジピン59a・59bが拘束され、扉58は閉止状態に
保持される。また、例えば、図14に示すように、扉5
8が右側から開かれる場合、ラッチ板52bが時計方
向、即ち、拘束解除方向に回転することにより、ラッチ
溝62bの開口部が係合溝51bと合致し、ヒンジピン
59bの係合溝51bからの抜け出しが許容される。
【0008】上記連結部材55は、一方のラッチ板52
aまたは52bの拘束解除方向の回転に連係して他方の
ラッチ板52aまたは52bの拘束解除方向の回転を阻
止するものであり、左右のラッチ板52a・52bの近
傍で基板51に揺動自在に枢着されている一対のリンク
53a・53bと、これらのリンク53a・53bの一
端部同士を連結する連結リンク54とから構成すること
ができる。即ち、上記リンク53a・53bには、ラッ
チ板52a・52bに突設されたロックピン72a・7
2bが係合するロック溝73a・73bが形成されてお
り、例えば一方のロックピン72bが、ラッチ板52b
の回転に伴ってロック溝73bをスライド移動すること
により、リンク53bが時計方向に揺動し、連結リンク
54を介してリンク53aを揺動させる。これにより、
ロック溝73aの端部に形成されたストッパー部にロッ
クピン72aが嵌まり込み、ラッチ板52aの回転が阻
止されるのである。
【0009】また、一端がラッチ板52a・52bに、
他端が基板51に回動自在に枢着されたスプリング57
a・57bは、ラッチ板52a・52bがヒンジピン5
9a・59bを拘束する位置またはその拘束を解除する
位置に存在しているとき、その位置を維持するように、
ラッチ板52a・52bを所定方向に付勢するようにな
っている。
【0010】上記開閉装置本体63は、図15に示すよ
うに、左右両端部にピン71a〜71fが突設された基
板51に、上記のラッチ板52a・52b、連結部材5
5、およびスプリング57a・57bを取り付けた後、
固定基板56を基板51に固着することによって組み立
てられるようになっている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、左右の開閉機構が一体となり、開閉装置
本体63が1つのユニットとして構成されているため、
左右のヒンジピン59a・59b間のピッチが異なる扉
58に対しては、そのピッチに応じて、ベース51、連
結部材55および固定基板56等のその殆どの構成部材
を、別部材として新たに製作する必要が生じる。
【0012】このため、左右のヒンジピン間のピッチが
異なる扉58が複数存在する場合、ピッチ対応用部材の
種類数が多くなり、部材製造コストの上昇を招来すると
共に、部材およびユニットの管理が大変となって管理コ
ストの上昇をも招来し、結果として装置の製造コストが
大幅に上昇することになる。
【0013】本発明は、上記に鑑みなされたものであ
り、その目的は、左右のヒンジピン間のピッチが異なる
扉が複数種類存在する場合における製造コストの削減を
図ることができる扉の開閉装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1ないし請求項3
の発明に係る扉の開閉装置は、上記の課題を解決するた
めに、扉またはこの扉が取り付けられる本体のいずれか
一方の両端部に設けられる第1および第2ヒンジピン
と、上記扉または本体の他方に設けられ、上記第1ヒン
ジピンが扉の開放側から係脱自在に係合しうる係合溝を
有する第1基板および上記第2ヒンジピンが扉の開放側
から係脱自在に係合しうる係合溝を有する第2基板と、
上記第1基板に回動自在に設けられ、外径側に開いたラ
ッチ溝を有し、このラッチ溝により第1ヒンジピンに係
脱自在に係合して該第1ヒンジピンを第1基板の係合溝
内に拘束する第1ラッチ部材と、上記第2基板に回動自
在に設けられ、外径側に開いたラッチ溝を有し、このラ
ッチ溝により第2ヒンジピンに係脱自在に係合して該第
2ヒンジピンを第2基板の係合溝内に拘束する第2ラッ
チ部材と、上記第1ラッチ部材と上記第2ラッチ部材と
の間に設けられ、第1ラッチ部材または第2ラッチ部材
のいずれか一方の拘束解除方向の回転に連係して他方の
回転を阻止すると共に、上記の両者のいずれか一方の拘
束方向の回転に連係して他方の回転阻止状態を解除する
連結部材とを備えている。
【0015】そして、請求項1および請求項2の発明で
は、上記連結部材が、第1ラッチ部材に連結される第1
連結部材と、第2ラッチ部材に連結される第2連結部材
と、これら第1および第2連結部材間を連結する第3連
結部材とからなる三分割構造であることを特徴としてい
る。
【0016】また、請求項2の発明では、さらに、第1
連結部材と第3連結部材との長さ方向の接続位置、また
は、上記第2連結部材と第3連結部材との長さ方向の接
続位置の少なくとも一方を調整できる接続位置可変接続
手段を備えていることを特徴としている。
【0017】また、請求項3の発明では、上記連結部材
が、第1ラッチ部材に連結される第1連結部材と、第2
ラッチ部材に連結される第2連結部材とからなる二分割
構造であり、第1連結部材と第2連結部材との長さ方向
の接続位置を調整できる接続位置可変接続手段を備えて
いることを特徴としている。
【0018】
【作用】上記請求項1および請求項2の構成によれば、
上記連結部材が、第1ラッチ部材に連結される第1連結
部材と、第2ラッチ部材に連結される第2連結部材と、
これら第1および第2連結部材間を連結する第3連結部
材とからなる三分割構造となっている。
【0019】そして、第1ヒンジピンが係脱自在に係合
しうる係合溝を有する第1基板と、この第1基板に回動
自在に設けられる第1ラッチ部材と、この第1ラッチ部
材に連結される上記第1連結部材とにより、第1ヒンジ
ピンに対応した1つのユニットを構成することができ
る。
【0020】また、第2ヒンジピンが係脱自在に係合し
うる係合溝を有する第2基板と、この第2基板に回動自
在に設けられる第2ラッチ部材と、この第2ラッチ部材
に連結される上記第2連結部材とにより、第2ヒンジピ
ンに対応した1つのユニットを構成することができる。
【0021】そして、第3連結部材によって第1連結部
材と第2連結部材とを連結することにより、上記の両ユ
ニットが連結される。このため、第1および第2ヒンジ
ピン間のピッチが異なる扉が複数存在する場合であって
も、そのピッチに応じた長さの第3連結部材を扉の種類
数だけ用意しておけば、第3連結部材のみを変更するだ
けで、全ての種類の扉に対応でき、第1および第2ヒン
ジピンに対応した両ユニットは、いかなるピッチの扉に
も共用できる。
【0022】このように、ピッチ対応用の部材は第3連
結部材のみであり、その他の部材はいかなるピッチの扉
にも共通で使用可能となるため、第1および第2ヒンジ
ピン間のピッチが異なる扉が複数存在する場合におい
て、従来に比べて部材製造コストの削減、並びに、部材
・ユニットの管理コストの削減を図ることができ、ひい
ては装置の製造コストの大幅な削減が可能である。
【0023】さらに、上記請求項2の構成によれば、さ
らに接続位置可変接続手段を備えており、第1連結部材
と第3連結部材との長さ方向の接続位置、または、上記
第2連結部材と第3連結部材との長さ方向の接続位置の
少なくとも一方を調整できるようになっている。
【0024】このため、第1および第2ヒンジピン間の
ピッチが異なる扉が複数存在する場合において、第1お
よび第2ヒンジピンに対応した両ユニットは、いかなる
ピッチの扉にも共用できると共に、所定のピッチ範囲内
であれば、1つの第3連結部材で対応が可能となり、さ
らなる部材製造コストの削減、並びに、部材・ユニット
の管理コストの削減を図ることができ、ひいては装置の
製造コストの大幅な削減が可能である。
【0025】上記請求項3の構成によれば、連結部材
が、第1ラッチ部材に連結される第1連結部材と、第2
ラッチ部材に連結される第2連結部材とからなる二分割
構造となっている。
【0026】そして、第1ヒンジピンが係脱自在に係合
しうる係合溝を有する第1基板と、この第1基板に回動
自在に設けられる第1ラッチ部材と、この第1ラッチ部
材に連結される上記第1連結部材とにより、第1ヒンジ
ピンに対応した1つのユニットを構成することができ
る。
【0027】また、第2ヒンジピンが係脱自在に係合し
うる係合溝を有する第2基板と、この第2基板に回動自
在に設けられる第2ラッチ部材と、この第2ラッチ部材
に連結される上記第2連結部材とにより、第2ヒンジピ
ンに対応した1つのユニットを構成することができる。
【0028】上記の両ユニットの連結は、第1連結部材
と第2連結部材とを接続することによりなされるが、こ
の接続に際し、接続位置可変接続手段によって、第1連
結部材と第2連結部材との長さ方向の接続位置を調整で
きるようになっており、両ユニット間のピッチは可変で
ある。
【0029】このため、第1および第2ヒンジピン間の
ピッチが異なる扉が複数存在する場合において、所定の
ピッチ範囲内であれば、第1および第2ヒンジピンに対
応した両ユニット、即ち、全ての部材を共通に用いるこ
とができ、従来よりも部材製造コストの削減、並びに、
部材・ユニットの管理コストの削減を図ることができ、
ひいては装置の製造コストの大幅な削減が可能である。
【0030】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例について図1ないし図5
に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0031】本実施例の扉の開閉装置は、図3に示すよ
うに、扉8が取り付けられる製品本体10の左右両端部
に設けられる左ヒンジピン(第1ヒンジピン)9および
右ヒンジピン(第2ヒンジピン)9′と、上記左右のヒ
ンジピン9・9′の配設位置と対応するように扉8に設
けられる開閉装置本体14とから構成されている。
【0032】上記開閉装置本体14は、図1に示すよう
に、左開閉機構13と、右開閉機構13′と、これら左
右の開閉機構13・13′を連動させるように連結する
中央連結部材(第3連結部材)23とから構成されてい
る。
【0033】上記左開閉機構13は、図5に示すよう
に、基本的には、下基板1と、ラッチ板(第1ラッチ部
材)2と、左連結部材(第1連結部材)21と、スプリ
ング7と、上基板6とから構成されている。尚、上記の
下基板1と上基板6とにより第1基板が構成されてい
る。
【0034】上記下基板1には、上記ラッチ板2、左連
結部材21およびスプリング7をそれぞれ回動可能に枢
着するための回動軸1a・1b・1cが突設されてい
る。また、上記上基板6には、上記ヒンジピン9が係合
する係合溝11が形成されている。この係合溝11は、
図3に示すように、扉8の開放側に開口しており、ヒン
ジピン9が扉8の開放側から該係合溝11に嵌入するよ
うなっている。上記上基板6は、図5に示すように、上
記下基板1にラッチ板2、左連結部材21およびスプリ
ング7が取り付けられた後、ビス等の固定手段により下
基板1に固着されるようになっている。
【0035】上記ラッチ板2は、上記上基板6の係合溝
11に係合したヒンジピン9を該係合溝の奥部に拘束す
るものであり、ヒンジピン9が係脱しうるように外径側
に開口したラッチ溝12を有している。このラッチ板2
は、上記の回動軸1aによって下基板1に回動自在に枢
着されており、ラッチ溝12の開口方向と係合溝11の
開口方向とが交差する状態では、ラッチ溝12と係合溝
11との交差部内にヒンジピン9を拘束する一方、この
状態から一定角度だけ拘束解除方向に回転することによ
ってラッチ溝12と係合溝11との開口が合致し、ヒン
ジピン9の係合溝11からの抜け出しを許容する。
【0036】上記スプリング7の一端は上記下基板1に
突設された回動軸1cに、その他端は上記ラッチ板2に
突設された回動軸2bにそれぞれ回動自在に枢着されて
いる。尚、上記回動軸1cは、ラッチ板2がヒンジピン
9を拘束する位置と拘束を解除する位置との間を回動す
る際に回動軸1aと回動軸2bとが成す角度を、略二等
分する線上に設けられる。上記スプリング7は、その両
端が常に広がろうとするものであり、ラッチ板2がヒン
ジピン9を拘束する位置またはその拘束を解除する位置
に存在しているとき、その位置を維持するように、ラッ
チ板2を所定方向に付勢するようになっている。
【0037】上記左連結部材21は、図5に示すよう
に、リンク3と連結リンク4とから構成されている。上
記リンク3は、上記回動軸1bによって下基板1に回動
自在に枢着されている。また、リンク3には、ロック溝
3aが形成されており、このロック溝3aにはラッチ板
2に突設されたロックピン2aが係合している。上記ロ
ック溝3aは、上記回動軸1bを中心とする円弧に沿っ
て形成されたストッパー部3a1 と、このストッパー部
3a1 の端部から、回動軸1bより遠ざかる方向に延び
るスライド案内部3a2 とからなる略L字状に屈曲した
形状をなす。また、上記リンク3にはピン3bが突設さ
れており、このピン3bは連結リンク4の一端部に穿設
された係合孔4bに遊嵌されている。上記連結リンク4
の他端部には、後述の接続爪4aが設けられている。
【0038】上記右開閉機構13′は、基本的には、下
基板1′、ラッチ板(第2ラッチ部材)2′、右連結部
材21′、スプリング7′、および上基板6′とから構
成されている。上記の下基板1′と上基板6′とにより
第2基板が構成されている。尚、この右開閉機構13′
と上述の左開閉機構13とは、左右対称である以外は同
一の機能および構成を有するので、右開閉機構13′に
ついての説明は省略する。
【0039】上記中央連結部材23は、図1および図2
に示すように、左開閉機構13の連結リンク4と、右開
閉機構13′の連結リンク4′とを連結するものであ
り、その両端部には、上記連結リンク4の接続爪4aお
よび連結リンク4′の接続爪4a′が挿入される取付孔
23a・23a′が穿設されている。
【0040】上記中央連結部材23による連結リンク4
・4′の接続は、中央連結部材23の両端部に穿設され
ている取付孔23a・23a′に、連結リンク4・4′
の接続爪4a・4a′を貫入した後、接続爪4a・4
a′が取付孔23a・23a′から外れないように、接
続爪4a・4a′を略直角に折り曲げることによりなさ
れる。
【0041】図3に示すように、上記の左連結部材21
と右連結部材21′と中央連結部材23とにより、ラッ
チ板2・2′のいずれか一方の拘束解除方向の回転に連
係して他方の回転を阻止すると共に、上記の両者のいず
れか一方の拘束方向の回転に連係して他方の回転阻止状
態を解除する連結部材24が構成されている。
【0042】上記の構成において、扉の開閉装置の動作
を以下に説明する。
【0043】扉8が閉止されているとき、図3に示すよ
うに、左右の開閉機構13・13′共に、ラッチ溝12
・12′の開口方向と係合溝11・11′の開口方向と
が交差する状態となり、ラッチ溝12・12′と係合溝
11・11′との交差部内にヒンジピン9・9′が拘束
され、扉8の閉止状態が保持される。この状態では、左
連結部材21と右連結部材21′と中央連結部材23と
からなる連結部材24が中立位置に存在し、ラッチ板2
・2′に突設されたロックピン2a・2a′が略L字状
に屈曲したロック溝3a・3a′の角部に位置してい
る。
【0044】ここで、扉8を左側から開く場合は、該扉
8の外面右端部に設けられている把手(図示せず)が使
用者によって引かれることになる。このとき、左開閉機
構13のラッチ板2に拘束解除方向の回転力が作用す
る。ここで、上述のように、ロックピン2aは、ロック
溝3aの屈曲角部(即ち、スライド案内部3a2 のスト
ッパー部3a1 側端部)に位置しているので、スライド
案内部3a2 をスライド移動しうる。ロックピン2aが
スライド案内部3a2 に沿ってスライドすることで、ラ
ッチ板2は、図4に示すように、時計方向(拘束解除方
向)に回転する。ラッチ板2が一定角度回転すると、ラ
ッチ溝12と係合溝11との開口が合致し、左側のヒン
ジピン9の係合溝11からの抜け出しが可能となる。
【0045】一方、左開閉機構13のラッチ板2のロッ
クピン2aが、該ラッチ板2の回転に伴ってロック溝3
aのスライド案内部3a2 (図5参照)をスライド移動
することで、リンク3は時計方向に揺動し、中央連結部
材23によって連結された連結リンク4・4′を介し
て、右開閉機構13′のリンク3′を同方向に揺動させ
る。これにより、右開閉機構13′においては、リンク
3′に形成されたロック溝3aのストッパー部3a1
(図5参照)にロックピン2a′が嵌まり込む。これ
で、ラッチ板2′はいずれの方向にも回転できなくな
る。ラッチ板2′の回転が阻止されることで、右側のヒ
ンジピン9′の拘束状態が維持される。
【0046】このように、右側のヒンジピン9′が係合
溝11′の奥部に拘束されると共に、左側のヒンジピン
9が係合溝11から抜け出し可能となるので、扉8は右
側のヒンジピン9′を回動中心として開放されることに
なる。
【0047】上記ラッチ板2の回転に際して、スプリン
グ7は、一旦押し縮められ、扉8の開放操作は、これに
抗しながら行われることになるが、ラッチ板2の回転角
度の略半分を過ぎた時点から、該スプリング7は再び広
がることになるので、ラッチ板2の拘束解除方向の回転
を付勢し、完全に拘束解除位置まで回転した後もこの位
置を維持するように付勢する。
【0048】上記のように開放された扉8を閉止する場
合は、使用者によって扉8の左側部が製品本体10側へ
押されることになる。この扉8の閉止操作に伴い、左側
のヒンジピン9は、対応する係合溝11に嵌まり込む
が、これと同時に、ラッチ板2のラッチ溝12に受け入
れられ、該ラッチ板2に反時計方向の回転力を付与す
る。このとき、ロックピン2aが、ロック溝3aにおけ
るスライド案内部3a2 の先端部(ストッパー部3a1
と接続されていない側端部)に位置しており、ラッチ板
2は反時計方向の回転が可能な状態にあるから、ヒンジ
ピン9からの回転力付与により反時計方向に回転して、
図3に示す状態に復帰することになる。
【0049】また、ラッチ板2の反時計方向に回転に伴
い、ロックピン2aがロック溝3aの屈曲角部に戻るの
で、連結部材24も中立位置に復帰する。
【0050】また、この際、スプリング7は、一旦押し
縮められるが、ラッチ板2の回転角度の略半分を過ぎた
時点から、該スプリング7は再び広がることになり、ラ
ッチ板2の拘束方向の回転を付勢し、完全に拘束位置ま
で回転した後もこの位置を維持するように付勢する。
【0051】扉8を右側から開閉する場合は、上記とは
左右逆の動作により扉8の開放、閉止が行われるので、
その動作説明は省略する。
【0052】以上のように、上記扉の開閉装置を用いる
ことにより、扉8の左右側端を引くだけで扉8を左右任
意の側から開放することができる。
【0053】また、上記扉の開閉装置では、左右の開閉
機構13・13′が別ユニットになっており、中央連結
部材23によって両ユニットを連結することにより開閉
装置本体14が構成されるようになっている。このた
め、左右のヒンジピン9・9′間のピッチが異なる扉8
が複数存在する場合であっても、そのピッチに応じた長
さの中央連結部材23を扉8の種類数だけ用意しておけ
ば、中央連結部材23のみを変更するだけで、全ての種
類の扉8に対応でき、左右の開閉機構13・13′は、
いかなるピッチの扉8にも共用できる。
【0054】これにより、上記扉の開閉装置では、左右
のヒンジピン9・9′間のピッチが異なる扉8が複数存
在する場合において、従来よりもピッチ対応用部材の種
類数が少なくなり、結果的に、部材製造コストの削減と
共に、部材・ユニットの管理コストの削減を図ることが
でき、ひいては装置の製造コストの大幅な削減が可能で
ある。
【0055】尚、上記実施例では、接続爪4a・4a′
を連結リンク4・4′側に設け、取付孔23a・23
a′を中央連結部材23側に形成しているが、これとは
逆に、接続爪を中央連結部材23側に設け、取付孔を連
結リンク4・4′側に形成してもよい。また、例えば、
連結リンク4・4′と中央連結部材23とに図示しない
ネジ孔を形成し、図示しないネジによって中央連結部材
23と連結リンク4・4′とを接続固定してもよい。
【0056】また、上記実施例では、ロックピン2a・
2a′をラッチ板2・2′側に設け、ロック溝3a・3
a′をリンク3・3′側に形成した例を示したが、これ
とは逆に、ロックピンをリンク3・3′側に設け、ロッ
ク溝をラッチ板2・2′側に設けた構成であってもよ
い。
【0057】また、上記実施例では、左右のヒンジピン
9・9′を製品本体10側に設け、開閉装置本体14を
扉8側に設けた例を示したが、これとは逆に、左右のヒ
ンジピンを扉側に設け、開閉装置本体を製品本体側に設
けた構成であってもよい。
【0058】勿論、扉または製品本体の何れか一方側
の、扉の上下端部に対応する位置に、一対のヒンジピン
を設け、他方に上記一対のヒンジピンの配設位置と対応
するように開閉装置本体を設けることにより、扉を上下
任意の側から開閉操作することもできる。
【0059】〔実施例2〕本発明の他の実施例について
図6ないし図8に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。尚、前記実施例1と同様の機能および構成を有する
部材には、同一の参照番号を付記し、その説明を省略す
る。
【0060】本実施例の扉の開閉装置は、図6に示すよ
うに、前記実施例1の連結リンク4・4′の代わりに連
結リンク25・25′を用いると共に、中央連結部材2
3の代わりに中央連結部材27を用いた以外は、前記実
施例1と同一の構成を有する。
【0061】即ち、本実施例の開閉装置本体34は、左
開閉機構33と、右開閉機構33′と、これら左右の開
閉機構33・33′を連動させるように連結する中央連
結部材(第3連結部材)27とから構成されている。図
6および図7に示すように、上記左開閉機構33は、下
基板1、ラッチ板2、リンク3および連結リンク25か
らなる左連結部材(第1連結部材)26、スプリング7
および上基板6から構成されている。また、上記右開閉
機構33′は、下基板1′、ラッチ板2′、リンク3′
および連結リンク25′からなる右連結部材(第2連結
部材)26′、スプリング7′および上基板6′から構
成されている。
【0062】本実施例の連結リンク25・25′と前記
実施例1の連結リンク4・4′との違いは、連結リンク
4・4′では、その先端部に接続爪4a・4a′が設け
られているのに対し、連結リンク25・25′では、そ
の先端部に取付ピン25a・25a′が突設されている
ことである。
【0063】上記中央連結部材27の左側端部には、上
記取付ピン25aが嵌入する複数の取付孔27a…が、
また、その右側端部には、上記取付ピン25a′が嵌入
する複数の取付孔27a′…が、それぞれ、その長さ方
向に並べて形成されている。
【0064】上記中央連結部材27による連結リンク2
5・25′の接続は、中央連結部材27の左側端部に穿
設されている複数の取付孔27a…の一つに、連結リン
ク25の取付ピン25aを嵌入すると共に、中央連結部
材27の右側端部に穿設されている複数の取付孔27
a′…の一つに、連結リンク25′の取付ピン25a′
を嵌入することによりなされる。尚、取付ピン25a・
25a′を取付孔27a・27a′に嵌入後、取付ピン
25a・25a′に、抜け防止用の止め輪(図示せず)
を取り付けることが望ましい。
【0065】尚、上記取付ピン25a・25a′と取付
孔27a…および27a′…によって接続位置可変接続
手段が構成されている。また、上記の左連結部材26と
右連結部材26′と中央連結部材27とにより、ラッチ
板2・2′のいずれか一方の拘束解除方向の回転に連係
して他方の回転を阻止すると共に、上記の両者のいずれ
か一方の拘束方向の回転に連係して他方の回転阻止状態
を解除する連結部材28が構成されている。
【0066】上記構成の扉の開閉装置の動作は、前記実
施例1と同様であるので、その説明は省略する。
【0067】上記扉の開閉装置では、前記実施例1と同
様、左右の開閉機構33・33′が別ユニットになって
おり、中央連結部材27によって両ユニットを連結する
ことにより開閉装置本体34が構成されるようになって
いる。そして、中央連結部材27による両ユニットの連
結の際、中央連結部材27の長さ方向に並べて形成され
た取付孔27a…および27a′…のいずれに連結リン
ク25・25′の取付ピン25a・25a′を嵌入する
かを選択することにより、中央連結部材27と連結リン
ク25・25′との接続位置を変えることができ、左右
両ユニット間のピッチが可変となる。
【0068】このため、左右のヒンジピン9・9′間の
ピッチが異なる扉8が複数存在する場合であっても、左
右の開閉機構33・33′は全ての種類の扉8に共通に
用いることができると共に、所定のピッチ範囲内であれ
ば、1つの中央連結部材27で対応が可能となる。
【0069】これにより、上記扉の開閉装置では、左右
のヒンジピン9・9′間のピッチが異なる扉8が複数存
在する場合において、従来よりもピッチ対応用部材の種
類数が少なくなり、結果的に、部材製造コストの削減と
共に、部材・ユニットの管理コストの削減を図ることが
でき、ひいては装置の製造コストの大幅な削減が可能で
ある。
【0070】尚、上記実施例では、取付ピン25a・2
5a′を連結リンク25・25′側に設け、取付孔27
a…および27a′…を中央連結部材27側に形成して
いるが、これとは逆に、取付ピンを中央連結部材27の
両端部に設け、複数の取付孔を連結リンク25・25′
側に形成してもよい。また、例えば、連結リンク25・
25′の先端部に図示しないネジ孔を形成すると共に、
中央連結部材27の左右両端部に、その長さ方向に並べ
て複数のネジ孔を形成し、図示しないネジによって中央
連結部材27と連結リンク25・25′とを接続固定し
てもよい。
【0071】また、上記実施例では、中央連結部材27
の左右両端部に取付孔27a…および27a′…が形成
されており、その両端部で連結リンク25・25′との
接続位置が調整可能となっているが、例えば、その左右
何れか一端部のみに複数の取付孔を形成し、連結リンク
25または25′の何れか一方との接続位置を調整でき
る構成であってもよい。
【0072】〔実施例3〕本発明のその他の実施例につ
いて図9ないし図11に基づいて説明すれば、以下の通
りである。尚、前記実施例1と同様の機能および構成を
有する部材には、同一の参照番号を付記し、その説明を
省略する。
【0073】本実施例の扉の開閉装置は、図9に示すよ
うに、前記実施例1の連結部材24の代わりに連結部材
31を用いた以外は、前記実施例1と同一の構成を有す
る。
【0074】上記連結部材31は、ラッチ板2に連結さ
れる左連結部材(第1連結部材)30と、ラッチ板2′
に連結される右連結部材(第2連結部材)30′とから
なる二分割構造であり、上記左連結部材30は、リンク
3とこのリンク3に回動自在に枢着された連結リンク2
9とから構成され、上記右連結部材30′は、リンク
3′とこのリンク3′に回動自在に枢着された連結リン
ク29′とから構成されている。
【0075】即ち、本実施例の開閉装置本体36は、下
基板1、ラッチ板2、左連結部材30、スプリング7お
よび上基板6からなる左開閉機構35と、下基板1′、
ラッチ板2′、右連結部材30′、スプリング7′およ
び上基板6′からなる右開閉機構35′とから構成され
ている。
【0076】上記左連結部材30の連結リンク29の先
端部には、取付ピン29aが突設されている一方、上記
右連結部材30′の連結リンク29′の先端部には、上
記取付ピン29aが嵌入する複数の取付孔29a′…
が、、その長さ方向に並べて形成されている。
【0077】上記左右の連結部材30・30′の接続
は、連結リンク29′に穿設されている複数の取付孔2
9a′…の一つに、連結リンク29に突設されている取
付ピン29aを嵌入することによりなされる。尚、取付
ピン29aを取付孔29a′に嵌入後、取付ピン25a
に、抜け防止用の止め輪(図示せず)を取り付けること
が望ましい。
【0078】上記取付ピン29aと複数の取付孔29
a′…によって接続位置可変接続手段が構成されてい
る。
【0079】上記構成の扉の開閉装置の動作は、前記実
施例1と同様であるので、その説明は省略する。
【0080】上記扉の開閉装置では、左右の開閉機構3
5・35′が別ユニットになっており、左右の連結部材
30・30′を接続することによって両ユニットが連結
されて開閉装置本体34が構成されるようになってい
る。そして、左右の連結部材30・30′の接続の際、
連結リンク29′の長さ方向に並べて形成された取付孔
29′…のいずれに連結リンク29の取付ピン29aを
嵌入するかを選択することにより、連結リンク29と2
9′との接続位置を変えることができ、左右両ユニット
間のピッチが可変となる。
【0081】このため、左右のヒンジピン9・9′間の
ピッチが異なる扉8が複数存在する場合であっても、所
定のピッチ範囲内であれば、左右の開閉機構35・3
5′は複数種類の扉8に共通に用いることができ、前記
実施例1および2で用いたような中央連結部材も必要な
い。
【0082】これにより、上記扉の開閉装置では、左右
のヒンジピン9・9′間のピッチが異なる扉8が複数存
在する場合において、従来よりもピッチ対応用部材の種
類数が少なくなり、結果的に、部材製造コストの削減と
共に、部材・ユニットの管理コストの削減を図ることが
でき、ひいては装置の製造コストの大幅な削減が可能で
ある。
【0083】尚、上記実施例では、取付ピン29aを連
結リンク29側に設け、複数の取付孔29a′…を連結
リンク29′側に形成しているが、これとは逆に、取付
ピンを連結リンク29′の先端部に設け、複数の取付孔
を連結リンク29側に形成してもよい。また、例えば、
連結リンク29または29′の何れか一方の先端部に図
示しないネジ孔を形成すると共に、他方に長さ方向に並
べて複数のネジ孔を形成し、図示しないネジによって連
結リンク29・29′を接続固定してもよい。
【0084】
【発明の効果】請求項1ないし請求項3の発明に係る扉
の開閉装置は、以上のように、扉またはこの扉が取り付
けられる本体のいずれか一方の両端部に設けられる第1
および第2ヒンジピンと、上記扉または本体の他方に設
けられ、上記第1ヒンジピンが扉の開放側から係脱自在
に係合しうる係合溝を有する第1基板および上記第2ヒ
ンジピンが扉の開放側から係脱自在に係合しうる係合溝
を有する第2基板と、上記第1基板に回動自在に設けら
れ、外径側に開いたラッチ溝を有し、このラッチ溝によ
り第1ヒンジピンに係脱自在に係合して該第1ヒンジピ
ンを第1基板の係合溝内に拘束する第1ラッチ部材と、
上記第2基板に回動自在に設けられ、外径側に開いたラ
ッチ溝を有し、このラッチ溝により第2ヒンジピンに係
脱自在に係合して該第2ヒンジピンを第2基板の係合溝
内に拘束する第2ラッチ部材と、上記第1ラッチ部材と
上記第2ラッチ部材との間に設けられ、第1ラッチ部材
または第2ラッチ部材のいずれか一方の拘束解除方向の
回転に連係して他方の回転を阻止すると共に、上記の両
者のいずれか一方の拘束方向の回転に連係して他方の回
転阻止状態を解除する連結部材とを備えている構成であ
る。
【0085】そして、請求項1の発明では、上記連結部
材が、第1ラッチ部材に連結される第1連結部材と、第
2ラッチ部材に連結される第2連結部材と、これら第1
および第2連結部材間を連結する第3連結部材とからな
る三分割構造である構成となっている。
【0086】それゆえ、第1基板、第1ラッチ部材およ
び第1連結部材によって第1ヒンジピンに対応した1つ
のユニットを、また、第2基板、第2ラッチ部材および
第2連結部材によって第2ヒンジピンに対応した1つの
ユニットを構成することができ、第3連結部材によって
第1連結部材と第2連結部材とを連結することにより、
上記の両ユニットが連結される。このため、第1および
第2ヒンジピン間のピッチが異なる扉が複数存在する場
合であっても、そのピッチに応じた長さの第3連結部材
を扉の種類数だけ用意しておけば、第3連結部材のみを
変更するだけで、全ての種類の扉に対応でき、第1およ
び第2ヒンジピンに対応した両ユニットは、いかなるピ
ッチの扉にも共用できる。したがって、第1および第2
ヒンジピン間のピッチが異なる扉が複数存在する場合に
おいて、従来に比べて部材製造コストの削減、並びに、
部材・ユニットの管理コストの削減を図ることができ、
ひいては装置の製造コストの大幅な削減が可能であると
いう効果を奏する。
【0087】請求項2の発明は、上記連結部材が、第1
ラッチ部材に連結される第1連結部材と、第2ラッチ部
材に連結される第2連結部材と、これら第1および第2
連結部材間を連結する第3連結部材とからなる三分割構
造であり、上記第1連結部材と第3連結部材との長さ方
向の接続位置、または、上記第2連結部材と第3連結部
材との長さ方向の接続位置の少なくとも一方を調整でき
る接続位置可変接続手段を備えている構成である。
【0088】それゆえ、第1および第2ヒンジピン間の
ピッチが異なる扉が複数存在する場合において、第1お
よび第2ヒンジピンに対応した両ユニットは、いかなる
ピッチの扉にも共用できると共に、所定のピッチ範囲内
であれば、1つの第3連結部材で対応が可能となり、さ
らなる部材製造コストの削減、並びに、部材・ユニット
の管理コストの削減を図ることができ、ひいては装置の
製造コストの大幅な削減が可能であるという効果を奏す
る。
【0089】請求項3の発明は、上記連結部材が、第1
ラッチ部材に連結される第1連結部材と、第2ラッチ部
材に連結される第2連結部材とからなる二分割構造であ
り、第1連結部材と第2連結部材との長さ方向の接続位
置を調整できる接続位置可変接続手段を備えている構成
となっている。
【0090】それゆえ、第1基板、第1ラッチ部材およ
び第1連結部材によって第1ヒンジピンに対応した1つ
のユニットを、また、第2基板、第2ラッチ部材および
第2連結部材によって第2ヒンジピンに対応した1つの
ユニットを構成することができ、第1連結部材と第2連
結部材とを接続することによって上記の両ユニットの連
結がなされる。上記の第1連結部材と第2連結部材との
接続に際し、接続位置可変接続手段によって、両者の長
さ方向の接続位置が調整可能であるため、ピッチ対応用
の特別な部材を用いずとも両ユニット間のピッチを変え
ることができる。したがって、2ヒンジピン間のピッチ
が異なる扉が複数存在する場合において、所定のピッチ
範囲内であれば、第1および第2ヒンジピンに対応した
両ユニット、即ち、全ての部材を共通に用いることがで
き、従来よりも部材製造コストの削減、並びに、部材・
ユニットの管理コストの削減を図ることができ、ひいて
は装置の製造コストの大幅な削減が可能であるという効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示すものであり、扉の開閉
装置における開閉装置本体が、左右の開閉機構と中央連
結部材とによって構成されていることを示す平面図であ
る。
【図2】上記開閉装置本体が、左右の開閉機構と中央連
結部材とによって構成されていることを示す正面図であ
る。
【図3】上記扉の開閉装置の閉止状態における正面図で
ある。
【図4】上記扉の開閉装置の開放状態における上基板を
除いた正面図である。
【図5】上記扉の開閉装置における左右の開閉機構の分
解斜視図である。
【図6】本発明の実施例2を示すものであり、扉の開閉
装置における開閉装置本体が、左右の開閉機構と中央連
結部材とによって構成されていることを示す平面図であ
る。
【図7】上記開閉装置本体が、左右の開閉機構と中央連
結部材とによって構成されていることを示す正面図であ
る。
【図8】上記扉の開閉装置の閉止状態における正面図で
ある。
【図9】本発明の実施例3を示すものであり、扉の開閉
装置における開閉装置本体が、左右の開閉機構によって
構成されていることを示す平面図である。
【図10】上記開閉装置本体が、左右の開閉機構と中央
連結部材とによって構成されていることを示す正面図で
ある。
【図11】上記扉の開閉装置の閉止状態における正面図
である。
【図12】従来例を示すものであり、扉の開閉装置を具
備した冷蔵庫の側面図である。
【図13】上記扉の開閉装置の閉止状態における固定基
板を除いた正面図である。
【図14】上記扉の開閉装置の開放状態における固定基
板を除いた正面図である。
【図15】上記扉の開閉装置の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 下基板(第1基板) 1′ 下基板(第2基板) 2 ラッチ板(第1ラッチ部材) 2′ ラッチ板(第2ラッチ部材) 3 リンク(第1連結部材) 3′ リンク(第2連結部材) 4 連結リンク(第1連結部材) 4′ 連結リンク(第2連結部材) 4a・4a′ 接続爪 6 上基板(第1基板) 6′ 上基板(第2基板) 7・7′ スプリング 8 扉 9 左ヒンジピン(第1ヒンジピン) 9′ 右ヒンジピン(第2ヒンジピン) 10 製品本体(本体) 11・11′ 係合溝 12・12′ ラッチ溝 13 左開閉機構 13′ 右開閉機構 14 開閉装置本体 21 左連結部材(第1連結部材) 21′ 右連結部材(第2連結部材) 23 中央連結部材(第3連結部材) 23a・23a′取付孔 24 連結部材 25 連結リンク(第1連結部材) 25′ 連結リンク(第2連結部材) 25a・25a′取付ピン(接続位置可変接続手段) 26 左連結部材(第1連結部材) 26′ 右連結部材(第2連結部材) 27 中央連結部材(第3連結部材) 27a・27a′取付孔(接続位置可変接続手段) 28 連結部材 29 連結リンク(第1連結部材) 29a 取付ピン(接続位置可変接続手段) 29′ 連結リンク(第2連結部材) 29a′ 取付孔(接続位置可変接続手段) 30 左連結部材(第1連結部材) 30′ 右連結部材(第2連結部材) 31 連結部材

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】扉またはこの扉が取り付けられる本体のい
    ずれか一方の両端部に設けられる第1および第2ヒンジ
    ピンと、 上記扉または本体の他方に設けられ、上記第1ヒンジピ
    ンが扉の開放側から係脱自在に係合しうる係合溝を有す
    る第1基板および上記第2ヒンジピンが扉の開放側から
    係脱自在に係合しうる係合溝を有する第2基板と、 上記第1基板に回動自在に設けられ、外径側に開いたラ
    ッチ溝を有し、このラッチ溝により第1ヒンジピンに係
    脱自在に係合して該第1ヒンジピンを第1基板の係合溝
    内に拘束する第1ラッチ部材と、 上記第2基板に回動自在に設けられ、外径側に開いたラ
    ッチ溝を有し、このラッチ溝により第2ヒンジピンに係
    脱自在に係合して該第2ヒンジピンを第2基板の係合溝
    内に拘束する第2ラッチ部材と、 上記第1ラッチ部材と上記第2ラッチ部材との間に設け
    られ、第1ラッチ部材または第2ラッチ部材のいずれか
    一方の拘束解除方向の回転に連係して他方の回転を阻止
    すると共に、上記の両者のいずれか一方の拘束方向の回
    転に連係して他方の回転阻止状態を解除する連結部材と
    を備えている扉の開閉装置であって、 上記連結部材は、第1ラッチ部材に連結される第1連結
    部材と、第2ラッチ部材に連結される第2連結部材と、
    これら第1および第2連結部材間を連結する第3連結部
    材とからなる三分割構造であることを特徴とする扉の開
    閉装置。
  2. 【請求項2】扉またはこの扉が取り付けられる本体のい
    ずれか一方の両端部に設けられる第1および第2ヒンジ
    ピンと、 上記扉または本体の他方に設けられ、上記第1ヒンジピ
    ンが扉の開放側から係脱自在に係合しうる係合溝を有す
    る第1基板および上記第2ヒンジピンが扉の開放側から
    係脱自在に係合しうる係合溝を有する第2基板と、 上記第1基板に回動自在に設けられ、外径側に開いたラ
    ッチ溝を有し、このラッチ溝により第1ヒンジピンに係
    脱自在に係合して該第1ヒンジピンを第1基板の係合溝
    内に拘束する第1ラッチ部材と、 上記第2基板に回動自在に設けられ、外径側に開いたラ
    ッチ溝を有し、このラッチ溝により第2ヒンジピンに係
    脱自在に係合して該第2ヒンジピンを第2基板の係合溝
    内に拘束する第2ラッチ部材と、 上記第1ラッチ部材と上記第2ラッチ部材との間に設け
    られ、第1ラッチ部材または第2ラッチ部材のいずれか
    一方の拘束解除方向の回転に連係して他方の回転を阻止
    すると共に、上記の両者のいずれか一方の拘束方向の回
    転に連係して他方の回転阻止状態を解除する連結部材と
    を備えている扉の開閉装置であって、 上記連結部材は、第1ラッチ部材に連結される第1連結
    部材と、第2ラッチ部材に連結される第2連結部材と、
    これら第1および第2連結部材間を連結する第3連結部
    材とからなる三分割構造であり、 上記第1連結部材と第3連結部材との長さ方向の接続位
    置、または、上記第2連結部材と第3連結部材との長さ
    方向の接続位置の少なくとも一方を調整できる接続位置
    可変接続手段を備えていることを特徴とする扉の開閉装
    置。
  3. 【請求項3】扉またはこの扉が取り付けられる本体のい
    ずれか一方の両端部に設けられる第1および第2ヒンジ
    ピンと、 上記扉または本体の他方に設けられ、上記第1ヒンジピ
    ンが扉の開放側から係脱自在に係合しうる係合溝を有す
    る第1基板および上記第2ヒンジピンが扉の開放側から
    係脱自在に係合しうる係合溝を有する第2基板と、 上記第1基板に回動自在に設けられ、外径側に開いたラ
    ッチ溝を有し、このラッチ溝により第1ヒンジピンに係
    脱自在に係合して該第1ヒンジピンを第1基板の係合溝
    内に拘束する第1ラッチ部材と、 上記第2基板に回動自在に設けられ、外径側に開いたラ
    ッチ溝を有し、このラッチ溝により第2ヒンジピンに係
    脱自在に係合して該第2ヒンジピンを第2基板の係合溝
    内に拘束する第2ラッチ部材と、 上記第1ラッチ部材と上記第2ラッチ部材との間に設け
    られ、第1ラッチ部材または第2ラッチ部材のいずれか
    一方の拘束解除方向の回転に連係して他方の回転を阻止
    すると共に、上記の両者のいずれか一方の拘束方向の回
    転に連係して他方の回転阻止状態を解除する連結部材と
    を備えている扉の開閉装置であって、 上記連結部材は、第1ラッチ部材に連結される第1連結
    部材と、第2ラッチ部材に連結される第2連結部材とか
    らなる二分割構造であり、 上記第1連結部材と第2連結部材との長さ方向の接続位
    置を調整できる接続位置可変接続手段を備えていること
    を特徴とする扉の開閉装置。
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