JP2879777B2 - 活性型ビタミンd誘導体およびその製造方法 - Google Patents
活性型ビタミンd誘導体およびその製造方法Info
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は23,24−ジノルコラ−5,7−ジエン−1α,3β,2
2−トリオール誘導体およびその製造方法、並びにその
製造過程で得られる新規化合物に関し、これらは1α−
ヒドロキシビタミンD、1,25−ジヒドロキシビタミンD
類を製造するための中間体として有用である。
2−トリオール誘導体およびその製造方法、並びにその
製造過程で得られる新規化合物に関し、これらは1α−
ヒドロキシビタミンD、1,25−ジヒドロキシビタミンD
類を製造するための中間体として有用である。
ビタミンDは生体内の代謝により、代謝産物であるヒ
ドロキシビタミンDとなり、生理活性を発現する。代謝
されて活性となったビタミンDが活性型ビタミンDであ
り、1α−ヒドロキシビタミンD3および1,25−ジヒドロ
キシビタミンD3は高い生物活性を示すことが知られてい
る。
ドロキシビタミンDとなり、生理活性を発現する。代謝
されて活性となったビタミンDが活性型ビタミンDであ
り、1α−ヒドロキシビタミンD3および1,25−ジヒドロ
キシビタミンD3は高い生物活性を示すことが知られてい
る。
活性型ビタミンDは小腸からのカルシウム、リンの吸
収促進、腎尿細管におけるカルシウム、リンの再吸収促
進、骨からのカルシウムの動員、類骨組織の石灰化など
の作用を有する。また制ガン作用を始めとする種々の薬
理活性を示すことも報告されている。
収促進、腎尿細管におけるカルシウム、リンの再吸収促
進、骨からのカルシウムの動員、類骨組織の石灰化など
の作用を有する。また制ガン作用を始めとする種々の薬
理活性を示すことも報告されている。
ビタミンDの供給源は、動物性食品であり特にサバ、
イワシ等の魚類にはビタミンD3が多く含まれ、これを直
接摂取することによりビタミンD3が得られる。また体内
でもコレステロールからビタミンD3の前駆体である7−
デヒドロコレステロール(プロビタミンD3)が合成され
る。これらのビタミンD3は体内で活性型に代謝された後
に、種々の生理活性を発現する。従来のいわゆるビタミ
ンD欠乏症の原因としては、ビタミンDの摂取不足の外
に、腸管からのビタミンD吸収不全、日光照射不足等に
よるプロビタミンDからビタミンDへの変換不全、肝
臓、腎臓障害によるビタミンDの活性化不全などが明ら
かにされているので、ビタミンD欠乏症の治療のために
は、ビタミンD3よりも、前記体内代謝の不要な予め活性
化された型である、活性型ビタミンD3の投与が有効であ
ると考えられている。そのため活性型ビタミンD3の開発
が強く望まれている。
イワシ等の魚類にはビタミンD3が多く含まれ、これを直
接摂取することによりビタミンD3が得られる。また体内
でもコレステロールからビタミンD3の前駆体である7−
デヒドロコレステロール(プロビタミンD3)が合成され
る。これらのビタミンD3は体内で活性型に代謝された後
に、種々の生理活性を発現する。従来のいわゆるビタミ
ンD欠乏症の原因としては、ビタミンDの摂取不足の外
に、腸管からのビタミンD吸収不全、日光照射不足等に
よるプロビタミンDからビタミンDへの変換不全、肝
臓、腎臓障害によるビタミンDの活性化不全などが明ら
かにされているので、ビタミンD欠乏症の治療のために
は、ビタミンD3よりも、前記体内代謝の不要な予め活性
化された型である、活性型ビタミンD3の投与が有効であ
ると考えられている。そのため活性型ビタミンD3の開発
が強く望まれている。
前記の活性型ビタミンD3である。1α−ヒドロキシビ
タミンD3および1,25−ジヒドロキシビタミンD3の外に、
さらに活性の高い種々の活性型ビタミンD誘導体が合成
されている。(例えばT.Kametani,Med.,Res.Rev.7,147
(1987);N.Ikekawa,Med.,Res,Rev,7,333(1987))。
タミンD3および1,25−ジヒドロキシビタミンD3の外に、
さらに活性の高い種々の活性型ビタミンD誘導体が合成
されている。(例えばT.Kametani,Med.,Res.Rev.7,147
(1987);N.Ikekawa,Med.,Res,Rev,7,333(1987))。
活性型ビタミンDは、一般にその対応するプロビタミ
ンDを光照射し、次いで得られたプレビタミンDを熱異
性化することにより合成される。
ンDを光照射し、次いで得られたプレビタミンDを熱異
性化することにより合成される。
プロビタミンDを合成するには、 (1)1α位への水酸基導入 (2)5,7−ジエン化(5,7位を各々二重結合とする) (3)17位、上の側鎖構築 の工程を経るのが一般的であり、例えばスチグマステロ
ール、コレイン酸などの天然に存在するステロイド化合
物から誘導された22−ヒドロキシ−23,24−ジノルコラ
−1,4,6−トリエン−3−オン(Frst,Helv.Chim.Act
a.64,1870(1981))および24−ヒドロキシ−コラ−1,
4,6−トリエン−3−オン(N.Ikekawa,Chem.Pharm.Bul
l.,36,2303(1988))が上記の工程によりプロビタミン
Dとされる。
ール、コレイン酸などの天然に存在するステロイド化合
物から誘導された22−ヒドロキシ−23,24−ジノルコラ
−1,4,6−トリエン−3−オン(Frst,Helv.Chim.Act
a.64,1870(1981))および24−ヒドロキシ−コラ−1,
4,6−トリエン−3−オン(N.Ikekawa,Chem.Pharm.Bul
l.,36,2303(1988))が上記の工程によりプロビタミン
Dとされる。
しかしながら上記の工程では1α位に水酸基を導入す
る時、Birch還元のための金属リチウム−液体アンモニ
アを使用するので、操作上の危険性を伴い、および異性
体である4,6−ジエンが多量に副生し、収率低下および
精製困難等の欠点を有する。
る時、Birch還元のための金属リチウム−液体アンモニ
アを使用するので、操作上の危険性を伴い、および異性
体である4,6−ジエンが多量に副生し、収率低下および
精製困難等の欠点を有する。
また、本発明者らは、活性型ビタミンD誘導体化合物
を、1α−アセトキシエルゴスチリルアセテートから合
成したが(特願昭63−329177、同329178、Y.Tachibana,
Bull.Chem.Soc.,Jpn.,62,2599,3132,(1989))これら
の合成経路はいずれも長い反応工程を必要とした。ま
た、これらアセチル基で保護された化合物を用いた種々
の活性型ビタミンD類のプロ体への変換は一般に塩基性
条件下で行われるため、保護基が一部脱離し、複雑な反
応生成物を与えるという欠点を有している。
を、1α−アセトキシエルゴスチリルアセテートから合
成したが(特願昭63−329177、同329178、Y.Tachibana,
Bull.Chem.Soc.,Jpn.,62,2599,3132,(1989))これら
の合成経路はいずれも長い反応工程を必要とした。ま
た、これらアセチル基で保護された化合物を用いた種々
の活性型ビタミンD類のプロ体への変換は一般に塩基性
条件下で行われるため、保護基が一部脱離し、複雑な反
応生成物を与えるという欠点を有している。
従って活性型ビタミンD誘導体を効率よく得るために
は、塩基性条件下でも安定に存在し得る化合物、および
その製造方法の開発が求められている。
は、塩基性条件下でも安定に存在し得る化合物、および
その製造方法の開発が求められている。
本発明は上記の課題を解決するため、1,3位を塩基に
安定な保護基で保護した、式 (Yは塩基性条件下で安定であって、かつXとは異なる
水酸基の保護基)で示される化合物、特に1α,3β−ビ
ス(テトラヒドロピラニロキシ)−23,24−ジノルコラ
−5,7−ジエン−22−オールおよびその製造方法を提供
するものである。
安定な保護基で保護した、式 (Yは塩基性条件下で安定であって、かつXとは異なる
水酸基の保護基)で示される化合物、特に1α,3β−ビ
ス(テトラヒドロピラニロキシ)−23,24−ジノルコラ
−5,7−ジエン−22−オールおよびその製造方法を提供
するものである。
すなわち本発明の製造方法は、式 で示されるジアセテート化合物の22位の水酸基を保護し
て式 (Xは塩基性脱アセチル化の反応条件下で脱離しない水
酸基の保護基(で示される化合物とし、 この式(II)の化合物を加水分解反応に付し、1位、
3位の保護基を除去して 式 で示されるジオール化合物とし、 この式(III)の化合物の1位、3位の水酸基を保護
し、式 (Yは塩基性条件下で安定であって、かつXとは異なる
水酸基の保護基)で示される化合物とし、 次いでこの化合物(IV)の22位水酸基の保護基Xを除
去し、式 で示される23,24−ジノルコラ−5,7−ジエン−1α,3
β,22−トリオール誘導体を得ることを特徴とする。
て式 (Xは塩基性脱アセチル化の反応条件下で脱離しない水
酸基の保護基(で示される化合物とし、 この式(II)の化合物を加水分解反応に付し、1位、
3位の保護基を除去して 式 で示されるジオール化合物とし、 この式(III)の化合物の1位、3位の水酸基を保護
し、式 (Yは塩基性条件下で安定であって、かつXとは異なる
水酸基の保護基)で示される化合物とし、 次いでこの化合物(IV)の22位水酸基の保護基Xを除
去し、式 で示される23,24−ジノルコラ−5,7−ジエン−1α,3
β,22−トリオール誘導体を得ることを特徴とする。
上記の化合物(V)およびその製造法において使用さ
れる出発物質(I)は既知の方法により容易に調整でき
る(本願発明者ら、特願平1−227250)。
れる出発物質(I)は既知の方法により容易に調整でき
る(本願発明者ら、特願平1−227250)。
上記の反応工程において、出発化合物(I)の22位の
水酸基の保護は一般にイミダゾール存在下でt−ブチル
ジメチルシリルクロリドを用い室温〜50℃で容易に行な
うことが出来る。
水酸基の保護は一般にイミダゾール存在下でt−ブチル
ジメチルシリルクロリドを用い室温〜50℃で容易に行な
うことが出来る。
ここで付与される保護基としてはベンジル基、t−ブ
チルジメチルシリル基、t−ブチルフエニルシリル基、
メトキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、等が挙げ
られる。次の工程の塩基性脱アセチル化の反応条件下で
脱離しない保護基が好ましいが、さらに反応が容易に進
行し必要な場合には脱保護が容易な保護基、例えばt−
ブチルジメチル基シリルを使用するのがより好ましい。
チルジメチルシリル基、t−ブチルフエニルシリル基、
メトキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、等が挙げ
られる。次の工程の塩基性脱アセチル化の反応条件下で
脱離しない保護基が好ましいが、さらに反応が容易に進
行し必要な場合には脱保護が容易な保護基、例えばt−
ブチルジメチル基シリルを使用するのがより好ましい。
前記工程で得られた式(II)の化合物はついで脱アセ
チル化反応に付される。この脱アセチル化反応は慣用の
メタノール、エタノール等のアルコール中、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等を用いて行うことができる。
チル化反応に付される。この脱アセチル化反応は慣用の
メタノール、エタノール等のアルコール中、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム等を用いて行うことができる。
この様にして得られた式(III)の化合物はついでそ
の1位、3位が保護される。ここで用いられる保護基は
先に述べた様に塩基性条件下で安定な、例えばベンジル
基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフエニ
ルシリル基、メトキシメチル基、テトラヒドロピラニル
基を使用できる。しかし上述した工程における22位の保
護基と異なる保護基とする必要がある。一般にステロイ
ドの1位水酸基への反応は立体障害の為、かさ高い保護
基の導入は困難である。従って、反応の容易さからテト
ラヒドロピラニル基を用いるのが最も好ましく、又脱離
も容易に行うことができる。反応はp−トルエンスルホ
ン酸、ピリジニウムp−トルエンスルホナート等の酸性
条件下、有機溶媒中、室温〜50℃で容易に進行し式(I
V)の化合物が得られる。
の1位、3位が保護される。ここで用いられる保護基は
先に述べた様に塩基性条件下で安定な、例えばベンジル
基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフエニ
ルシリル基、メトキシメチル基、テトラヒドロピラニル
基を使用できる。しかし上述した工程における22位の保
護基と異なる保護基とする必要がある。一般にステロイ
ドの1位水酸基への反応は立体障害の為、かさ高い保護
基の導入は困難である。従って、反応の容易さからテト
ラヒドロピラニル基を用いるのが最も好ましく、又脱離
も容易に行うことができる。反応はp−トルエンスルホ
ン酸、ピリジニウムp−トルエンスルホナート等の酸性
条件下、有機溶媒中、室温〜50℃で容易に進行し式(I
V)の化合物が得られる。
次に式(IV)の化合物の22位の保護基が離脱される。
一般にt−ブチルジメチルシリル基等のシリル基はテト
ラブチルアンモニウムフルオリド等のフツ素化合物或い
は酢酸/水で、又ベンジル基は水素添加で、メトキシメ
チル基、テトラヒドロピラニル基等は、塩酸等の酸性条
件下で容易に除去することが可能であり、本発明の化合
物(V)が得られる。
一般にt−ブチルジメチルシリル基等のシリル基はテト
ラブチルアンモニウムフルオリド等のフツ素化合物或い
は酢酸/水で、又ベンジル基は水素添加で、メトキシメ
チル基、テトラヒドロピラニル基等は、塩酸等の酸性条
件下で容易に除去することが可能であり、本発明の化合
物(V)が得られる。
本発明による製造方法を反応スキーム1で示す。
以下に本発明を実施例によって更に詳細に説明する
が、これらの実施例は本発明を具体例によって説明する
ための目的で記載するものであって、これらによって本
発明は限定的に解釈されるものではない。
が、これらの実施例は本発明を具体例によって説明する
ための目的で記載するものであって、これらによって本
発明は限定的に解釈されるものではない。
実施例1 1α,3β−ジアセトキシ−22−(t−ブチルジメチル−
シリロキシ)−23,24−ジノルコラ−5,7−ジエン(II) 出発化合物(I)1.4gをジメチルホルムアミド(20m
l)に溶解し、t−ブチルジメチルシリルクロリド(0.7
g)およびイミダゾール(0.7g)を加えた。反応混合物
を45℃に1時間保った後、エーテルで抽出した。ブライ
ンで洗浄後、乾燥(Na2SO4)し、エーテルを留去した。
残渣をメタノールを用いて結晶化を行い標記化合物(I
I)を1.0g得た(55%)。融点120〜121℃;m/z485(M+−
CH3COOH)、425(M+−2CH3COOH);1HNMR(CDCl3)δ=
5.43、5.69(2H,m,H−6,H−7)、5.03(2H,m,H−1,H−
3)、3.31、3.61(2H,m,H−22)、2.06、2.11(6H,s,C
OCH3)。
シリロキシ)−23,24−ジノルコラ−5,7−ジエン(II) 出発化合物(I)1.4gをジメチルホルムアミド(20m
l)に溶解し、t−ブチルジメチルシリルクロリド(0.7
g)およびイミダゾール(0.7g)を加えた。反応混合物
を45℃に1時間保った後、エーテルで抽出した。ブライ
ンで洗浄後、乾燥(Na2SO4)し、エーテルを留去した。
残渣をメタノールを用いて結晶化を行い標記化合物(I
I)を1.0g得た(55%)。融点120〜121℃;m/z485(M+−
CH3COOH)、425(M+−2CH3COOH);1HNMR(CDCl3)δ=
5.43、5.69(2H,m,H−6,H−7)、5.03(2H,m,H−1,H−
3)、3.31、3.61(2H,m,H−22)、2.06、2.11(6H,s,C
OCH3)。
元素分析値 C:70.54%、H:9.63% 計算値(C32H52O5) C:70.53%、H:9.64% 実施例2 22−(t−ブチルジメチルシリロキシ)−23,24−ジノ
ルコラ−5,7−ジエン−1α,3β−ジオール(III) 化合物(II)(1.0g)に10%水酸化カリウムのエタノ
ール溶液(10ml)を加え、40℃で3時間撹拌した。酢酸
エチルで反応液を抽出し、水洗を行い乾燥した(Na2S
O4)。酢酸エチルを留去し、標記化合物IIIを700mg得た
(83%);融点185〜186℃;(エーテル/ヘキサン);m
/z461(M+);1HNMR(CDCl3)δ=5.43、5.74(2H,m,H
−6,H−7)、4.23(1H,m,H−3)、3.74(1H,m,H−
1)、3.29、3.63(2H,m,H−22)。
ルコラ−5,7−ジエン−1α,3β−ジオール(III) 化合物(II)(1.0g)に10%水酸化カリウムのエタノ
ール溶液(10ml)を加え、40℃で3時間撹拌した。酢酸
エチルで反応液を抽出し、水洗を行い乾燥した(Na2S
O4)。酢酸エチルを留去し、標記化合物IIIを700mg得た
(83%);融点185〜186℃;(エーテル/ヘキサン);m
/z461(M+);1HNMR(CDCl3)δ=5.43、5.74(2H,m,H
−6,H−7)、4.23(1H,m,H−3)、3.74(1H,m,H−
1)、3.29、3.63(2H,m,H−22)。
元素分析値 C:72.57%、H:10.43% 計算値(C28H48O3Si) C:72.97%、H:10.52% 実施例3 22−(t−ブチルジメチルシリロキシ)−1α,3β−ビ
ス(テトラヒドロピラニロキシ)−23,24−ジノルコラ
−5,7−ジエン(IV) 化合物(III)(700mg)、ジヒドロピラン(800m
g)、ピリジニウムp−トルエンスルホナート(100mg)
のジクロロメタン溶液(50ml)を5時間加熱還流した。
反応液を水洗、乾燥(Na2SO4)後、溶媒を留去した。標
記化合物(IV)を860mg得た(90%);融点156〜158℃
(エタノール);m/z628(M+);1HNMR(CDCl3)δ=5.3
1、5.60(2H,m,H−6,H−7)、4.63、4.74(2H,s,CH(T
HP))、3.16−3.99(8H,m,H−1,H−3,H−22,CH2(TH
P))。
ス(テトラヒドロピラニロキシ)−23,24−ジノルコラ
−5,7−ジエン(IV) 化合物(III)(700mg)、ジヒドロピラン(800m
g)、ピリジニウムp−トルエンスルホナート(100mg)
のジクロロメタン溶液(50ml)を5時間加熱還流した。
反応液を水洗、乾燥(Na2SO4)後、溶媒を留去した。標
記化合物(IV)を860mg得た(90%);融点156〜158℃
(エタノール);m/z628(M+);1HNMR(CDCl3)δ=5.3
1、5.60(2H,m,H−6,H−7)、4.63、4.74(2H,s,CH(T
HP))、3.16−3.99(8H,m,H−1,H−3,H−22,CH2(TH
P))。
元素分析値 C:72.61%、H:10.31% 計算値(C38H64O5Si) C:72.54%、H:10.27% 実施例4 1α,3β−ビス(テトラヒドロピラニロキシ)−23,24
−ジノルコラ−5,7−ジエン−22−オール(V) 化合物(IV)(560mg)のテトラヒドロフラン溶液(5
0ml)に、1Mテトラブチルアンモニウムフルオリドテト
ラヒドロフラン溶液(10ml)を加え、室温で2時間攪拌
した。エーテルで抽出、水洗、乾燥液(Na2SO4)、溶媒
を留去した。標記化合物(V)を640mg得た(オイル)
(91%):1HNMR(CDCl3)δ=5.37、5.64(2H,m,H−6,
H−7)、4.65−4.80(2H,m,CH(THP))、4.13(1H,m,
H−3)、3.89(2H,m,CH2(THP))、3.75(1H,s,H−
3)、3.65(1H,m,H−22)、3.52−3.88(3H,m,CH2(TH
P),H−22)。
−ジノルコラ−5,7−ジエン−22−オール(V) 化合物(IV)(560mg)のテトラヒドロフラン溶液(5
0ml)に、1Mテトラブチルアンモニウムフルオリドテト
ラヒドロフラン溶液(10ml)を加え、室温で2時間攪拌
した。エーテルで抽出、水洗、乾燥液(Na2SO4)、溶媒
を留去した。標記化合物(V)を640mg得た(オイル)
(91%):1HNMR(CDCl3)δ=5.37、5.64(2H,m,H−6,
H−7)、4.65−4.80(2H,m,CH(THP))、4.13(1H,m,
H−3)、3.89(2H,m,CH2(THP))、3.75(1H,s,H−
3)、3.65(1H,m,H−22)、3.52−3.88(3H,m,CH2(TH
P),H−22)。
この様にして得られた式(V)の化合物は、例えば1
α,25−ジヒドロキシビタミンD3のプロ体であるコレス
ター5,7−ジエン−1α,3β,25−トリオールに容易に導
くことができる(Y.Tachibana.Bull.Chem.Soc.Jpn.,259
9,62,(1989))。
α,25−ジヒドロキシビタミンD3のプロ体であるコレス
ター5,7−ジエン−1α,3β,25−トリオールに容易に導
くことができる(Y.Tachibana.Bull.Chem.Soc.Jpn.,259
9,62,(1989))。
Claims (3)
- 【請求項1】式 (但しYは塩基性条件下で安定であって、かつXとは異
なる水酸基の保護基である)で示される23,24−ジノル
コラ−5,7−ジエン−1α,3β,22−トリオール誘導体。 - 【請求項2】1α,3β−ビス(テトラヒドロピラニロキ
シ)−23,24−ジノルコラ−5,7−ジエン−22−オール。 - 【請求項3】式 で示される化合物の22位の水酸基を保護して式 (但しXは塩基性脱アセチル化の反応条件下で脱離しな
い水酸基の保護基である)で示される化合物とし、 この式(II)の化合物を脱アセチル化反応に付し式 で示されるジオール化合物とし、 この式(III)の化合物の1及び3位の水酸基を保護し
式 (但しYは塩基性条件下で安定であって、かつXとは異
なる水酸基の保護基である)で示される化合物とし、 次いでこの化合物の22位の保護基Xを離脱することから
なる式 で示される23,24−ジノルコラ−5,7−ジエン−1α,3
β,22−トリオール誘導体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2185218A JP2879777B2 (ja) | 1990-07-16 | 1990-07-16 | 活性型ビタミンd誘導体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2185218A JP2879777B2 (ja) | 1990-07-16 | 1990-07-16 | 活性型ビタミンd誘導体およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0474196A JPH0474196A (ja) | 1992-03-09 |
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1990
- 1990-07-16 JP JP2185218A patent/JP2879777B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH0474196A (ja) | 1992-03-09 |
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