JP2879408B2 - 難燃性熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性熱硬化性樹脂組成物

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JP2879408B2
JP2879408B2 JP9562394A JP9562394A JP2879408B2 JP 2879408 B2 JP2879408 B2 JP 2879408B2 JP 9562394 A JP9562394 A JP 9562394A JP 9562394 A JP9562394 A JP 9562394A JP 2879408 B2 JP2879408 B2 JP 2879408B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非ハロゲン難燃剤を含
有する難燃性熱硬化性樹脂組成物に関する。更に詳しく
は、非ハロゲン系難燃剤としてメラミン被覆ポリリン酸
アンモニウムを含有する耐水性及び機械特性に優れた熱
硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりエポキシ樹脂、ウレタン樹脂
フェノール樹脂などを代表とする熱硬化性樹脂は優れた
耐熱性や機械的強度を備えている事から成形材料として
電気電子部品材料、土木建築材料、自動車部品材料など
をはじめ、塗料、接着剤、合成樹脂含浸紙などに広範囲
に使用されている。この熱硬化性樹脂の難燃化には一般
にハロゲン系有機化合物を配合する事によってまたはポ
リマ−鎖の一部をハロゲン化することによってその目的
を果たしてきた。しかし、ハロゲン含有熱硬化性樹脂組
成物は燃焼時に腐食性のハロゲンガスが発生するため問
題視されてきている。また一方では、ハロゲンを含有す
る事なく難燃化するためにリン化合物であるポリリン酸
アンモニウムを配合する方法も取られている。しかしポ
リリン酸アンモニウムは化学構造上非常に加水分解を受
け易い化合物であり、かかる化合物を配合した樹脂組成
物は高温多湿の環境下に於いて該樹脂組成物から該ポリ
リン酸アンモニウムの溶出またはブリ−ドアウトが生じ
るという問題がある。また、ポリリン酸アンモニウムの
ような無機化合物を配合することによる機械物性の低下
も問題視されている。そこで燃焼時にハロゲンガスを発
生せず、樹脂組成物からの溶出、ブリ−ドアウトが無
く、しかも樹脂の持つ機械的特性の低下を極めて抑えた
難燃性熱硬化性樹脂組成物が要求され始めている。
【0003】これらの要求に応えるために最近では樹脂
の燃焼温度に於いて吸熱反応により分解、脱水反応を起
こし樹脂の燃焼を抑制することのできる金属水和物を無
機難燃化剤として用いた樹脂組成物が提案されている
(特開平3−190965号公報)。しかしながら、該
金属水和物の難燃性付与効果が極めて微弱であるために
多量の該金属水和物を配合しないと目的の難燃性を得る
事ができず、そのために、かかる多量の金属水和物を配
合した組成物を用いると成形加工性の低下、得られる成
形物の機械的強度の低下といった諸特性が低下するとい
った問題点がある。また、特開平1−108261号公
報には合成樹脂によって被覆されたポリリン酸アンモニ
ウムと水酸化アルミニウム、有機窒素化合物を含有する
難燃性ポリマ−組成物が開示されている。合成樹脂によ
り被覆されたポリリン酸アンモニウムを用いることによ
ってポリリン酸アンモニウムの水への溶解性は抑制され
るが、金属水和物を配合した場合と同様に熱硬化性樹脂
との相溶性が低下し、かかる組成物を用いて成形すると
得られる成形物の機械的強度が低下するといった問題を
生じる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはハロゲン
ガスの発生がなく、また配合した難燃化剤の溶出・ブリ
−ドアウトがなく、しかも樹脂の機械的特性を低下させ
ることのない難燃性熱硬化性樹脂組成物を得るべく鋭意
研究した。その結果、従来のポリリン酸アンモニウムに
代えてポリリン酸アンモニウムの粒子表面にメラミンを
昇華によって付加及び/または付着させたメラミン被覆
ポリリン酸アンモニウムを熱硬化性樹脂に配合すること
によって、得られる組成物が上述の課題を解決できる組
成物になることを見いだし、この知見に基づき本発明を
完成した。以上の記述から明らかなように本発明の目的
は、成形物としたときに得られる成形物が耐熱性、機械
的強度および難燃性の特性を持ち、しかも難燃化剤の溶
出・ブリ−ドアウトのない成形物の得られる熱硬化性樹
脂組成物を提供する事である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を有
する。 1)熱硬化性樹脂に、昇華によりメラミンをポリリン酸
アンモニウム粒子表面に付加及び/または付着させたメ
ラミン被覆ポリリン酸アンモニウムを組成物に対して4
〜50重量%含有させた難燃性熱硬化性樹脂組成物。 2)熱硬化性樹脂がグリシジル基、イソシアネート基、
メチロール基またはアルデヒド基を有する熱硬化性樹脂
である前記第1項記載の難燃性熱硬化性樹脂組成物。 3)メラミン被覆ポリリン酸アンモニウムとして、ポリ
リン酸アンモニウムに対して0.5〜20重量%のメラ
ミンがポリリン酸アンモニウム粒子表面に被覆されてい
るメラミン被覆ポリリン酸アンモニウムを用いる前記第
1項記載の難燃性熱硬化性樹脂組成物。 4)メラミン被覆ポリリン酸アンモニウムとして、平均
粒径が15μm以下のものを用いる前記第1項記載の難
燃性熱硬化性樹脂組成物。 5)熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂、硬質ウレタン樹脂、
軟質ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、グ
アナミン樹脂、キシレン樹脂もしくはユリア樹脂である
前記第1項記載の難燃性熱硬化性樹脂組成物。
【0006】本発明で用いるメラミン被覆ポリリン酸ア
ンモニウムは、下記化1で示されるポリリン酸アンモニ
ウムの粒子表面をメラミンで被覆したものであり、かか
るメラミン被覆ポリリン酸アンモニウムは、例えば以下
の方法によって得る事ができる。即ち、第一段階として
予備加熱されたニ−ダ−等の加熱混練装置内に化1で示
されるポリリン酸アンモニウム粒子を投入し、該ポリリ
ン酸アンモニウム粒子が溶融することなく、かつ該ポリ
リン酸アンモニウム中のアンモニアが容易に脱離を起こ
す温度すなわち300℃以下、好ましくは200〜30
0℃において0.5〜5時間加熱をおこない、本来ポリ
リン酸アンモニウム中に化学量論量存在しているアンモ
ニアの一部(化学量論量のアンモニアに対して5〜10
重量%)を脱離させ、該アンモニアの一部が脱離したポ
リリン酸アンモニウム粒子の1重量%懸濁液のpHが
4.0〜6.0であるアンモニアが不足した状態のポリ
リン酸アンモニウム粒子、または該ポリリン酸アンモニ
ウムの公知の製造工程に於いてアンモニアの結合量が化
学量論量以下である状態のポリリン酸アンモニウム(以
下、これらをアンモニア不足ポリリン酸アンモニウムと
いう)を生成させ、次いで第二段階として同一の装置に
於いてアンモニア不足ポリリン酸アンモニウム粒子が溶
融しない温度でかつメラミンが昇華し得る温度である2
50〜300℃の温度に加熱してメラミンを添加しアン
モニア不足ポリリン酸アンモニウム粒子表面に該メラミ
ンを付加及び/または付着させる。ここで、付加とはメ
ラミンがポリリン酸アンモニウムに由来する酸素−プロ
トン結合のプロトンと化学的に結合した状態を意味し、
付加したメラミンは加熱されても安定であり再度脱離す
ることはない。また、付着とは、メラミンがポリリン酸
アンモニウム粒子表面に吸着された状態をいい、加熱の
継続によってポリリン酸アンモニウム粒子表面に吸着し
ているメラミンは昇華と吸着を繰り返し酸素−プロトン
結合のプロトンと化学的に結合する。このとき添加する
メラミンの割合は、該ポリリン酸アンモニウム粒子に対
して0.5〜20重量%好ましくは2〜10重量%であ
る。添加したメラミンは全量該ポリリン酸アンモニウム
に付加及び/または付着し、メラミン被覆ポリリン酸ア
ンモニウム粒子が得られる。
【化1】
【0007】メラミン被覆ポリリン酸アンモニウムの原
料であるポリリン酸アンモニウムは、市販品を使用すれ
ばよく、該市販品としては、スミセ−フ−P(商標、住
友化学工業(株)製)、エクソリット−422(商標、
ヘキスト社製)、エクソリット−700(商標、ヘキス
ト社製)、フォスチェックP/40(商標、モンサント
社製)等を挙げる事ができ、またII型ポリリン酸アンモ
ニウム微粒子も用いることが出来る。該II型ポリリン酸
アンモニウム微粒子は例えば次の方法で得ることが出来
る。即ち等モルのリン酸二アンモニウムと五酸化リンを
混合し、温度290〜300℃に加熱攪拌し、次いで濃
度77重量%の尿素液を噴霧しながら添加し、引き続き
アンモニア雰囲気下で数時間、温度250〜270℃で
焼成する方法によって得ることが出来る。また、メラミ
ンはメラミンモノマ−として市販されているものを使用
すればよい。
【0008】該メラミン被覆ポリリン酸アンモニウム粒
子の配合割合は組成物に対して4〜50重量%、好まし
くは10〜45重量%である。該配合割合が3重量%以
下では十分な難燃性が得られず、また60重量%を越え
て配合してもえられる難燃性以上に機械特性の低下が大
きくなり使用に耐えられなくなる。
【0009】本発明で用いる熱硬化性樹脂として好適な
ものはグリシジル基、イソシアネ−ト基、メチロ−ル基
またはアルデヒド基を有する熱硬化性樹脂であり、その
好適なものは、エポキシ樹脂、硬質ウレタン樹脂、軟質
ウレタン樹脂、フェノ−ル樹脂、メラミン樹脂、グアナ
ミン樹脂、キシレン樹脂もしくはユリア樹脂などを挙げ
ることができ、また上記以外の熱硬化性樹脂として不飽
和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂も本発明
で用いる熱硬化性樹脂として好適に使用する事ができ
る。
【0010】本発明で用いるメラミン被覆ポリリン酸ア
ンモニウム粒子は、上述の熱硬化性樹脂が硬化する段階
で該メラミン被覆ポリリン酸アンモニウム粒子表面に存
在するメラミン分子のアミノ基に帰属する活性水素が、
硬化反応に関与し熱硬化性樹脂に由来するグリシジル
基、イソシアネ−ト基、メチロ−ル基またはアルデヒド
基と反応することにより部分的に架橋構造を形成し、メ
ラミン被覆ポリリン酸アンモニウム粒子の配合による機
械的特性の低下が抑えられることとなる。本発明の熱硬
化性樹脂組成物は、必要に応じて通常熱硬化性樹脂に添
加する他の添加剤、例えば硬化剤、硬化促進剤、他の難
燃剤、難燃助剤、着色剤、界面活性剤、熱安定剤、可塑
剤、光安定剤、溶剤等を配合することができる。
【0011】
【実施例】本発明を具体的に説明するために、以下に実
施例および比較例を示すが本発明はこれによって限定さ
れるものではない。実施例及び比較例でおこなった評価
は次の方法によった。
【0012】1)難燃性評価 ULサブジェクト94
(アンダ−ライタ−・ラボラトリ−ズインコーポレ−テ
ッド)の「機器の部品用プラスチック材料の燃焼試験」
に規定された垂直燃焼試験に準拠。試験片の肉厚1.6
mm(1/16インチ) 2)酸素指数(O.I.) 日本工業規格JIS K7
201(酸素指数法による高分子材料の燃焼試験方法)
に準拠。 3)熱水浸漬試験評価 試験片(長さ100mm×幅1
00mm×厚さ2mm)を熱プレスにより成形し、試験
片の表面電気抵抗値を振動容量型微小電流電位計(竹田
理研工業(株))で測定した。次いで該試験片を95℃
の熱水に2時間浸漬させた後に取りだし、該試験片に付
着した水滴をワイパ−紙で拭き取り、試験片の表面電気
抵抗値を測定した。熱水浸漬後に表面電気抵抗値が大幅
に低下したものは耐ブリ−ド性不良とした。 4)引張強度、引張伸度 日本工業規格JIS K71
13(プラスチックの引張試験方法)に準拠した。但し
試験片の形状は、長さ100mm、幅20mm、厚み2
mmとした。 5)曲げ強度 日本工業規格JIS K7203(硬質
プラスチックの曲げ試験方法)に準拠した。但し試験片
の形状は、長さ100mm、幅25mm、厚み2mmと
した。
【0013】本発明の実施例に使用したメラミン被覆ポ
リリン酸アンモニウム粒子はII型ポリリン酸アンモニウ
ム微粒子を以下の方法で処理して得られたものである。
即ち、予め280℃に加熱されたニーダーに平均粒径
6.4μmのII型ポリリン酸アンモニウム微粒子を20
00部投入し、窒素ガス雰囲気または不活性ガス雰囲気
下で3時間加熱混合しアンモニアを脱離させた。このア
ンモニアが化学量論量よりも不足した状態の粉末状ポリ
リン酸アンモニウムに対し、メラミン200部を添加す
る。この時点でニ−ダ−の上蓋を閉じこの状態で280
℃で4時間加熱混合をおこなう。加熱混合はポリリン酸
アンモニウムの形態を変化させること無く行われた。こ
の様にしてメラミン被覆ポリリン酸アンモニウムが21
00部得られた。また上述のII型ポリリン酸アンモニウ
ム微粒子は次の方法によって得た。すなわち、290〜
300℃に加熱された5リットル容積の卓上ニ−ダ−に
窒素ガス雰囲気を維持しながらリン酸二アンモニウム6
60g(5モル)と五酸化リン710g(5モル)を入
れて加熱攪拌し、20分経過後80℃に加熱された7
6.9重量%尿素液195gを噴霧しながら添加した。
引き続きアンモニア雰囲気下2.5時間で250〜27
0℃で焼成を行い、粉末状ポリリン酸アンモニウム微粒
子1460gを得た。このポリリン酸アンモニウムは、
単粒子と一部の凝集体が混在しており単粒子に分離する
ために粉砕器(ホソカワミクロン製AP−B型)でアン
モニア雰囲気下で粉砕した。X線回折により、得られた
ポリリン酸アンモニウムはII型であり、粒子の平均粒子
径は、6.4μmであった。
【0014】実施例1 エポキシ樹脂としてビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂エ
ピコ−ト828(商標、油化シェルエポキシ(株)製)
71.2重量部とメラミン被覆ポリリン酸アンモニウム
20重量部を予めよく分散混合し、その後、硬化剤とし
てジエチレントリアミン8.8重量部を加え更によく混
合する。脱気を行った後、該混合物を30℃で60分加
熱後100℃で15分間熱プレス成形をおこない平板を
作製した。得られた平板を切り出し所定の形状の試験片
を作製した(以下これを成形品Aという)。得られた試
験片を用いて難燃性評価、酸素指数の測定、熱水浸漬試
験評価、引張強度、及び曲げ強度の測定を行った。その
評価結果を表1に示した。
【0015】実施例2 エポキシ樹脂としてビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂エ
ピコ−ト828(商標、油化シェルエポキシ(株)製)
を53.4重量部とメラミン被覆ポリリン酸アンモニウ
ム粒子を40重量部、及び硬化剤としてのジエチレント
リアミンを6.6重量部とした以外は実施例1に準拠し
て所定の各試験片を作製し(以下これを成型品Bとい
う)、得られた試験片を用いて難燃性評価、酸素指数の
測定、熱水浸漬試験評価、引張強度、及び曲げ強度の測
定を行った。その評価結果を表1に示した。
【0016】実施例3 ポリイソシアネ−トとしてDN−980S(商品名、大
日本インキ化学工業(株)製)を51重量部とポリエス
テルポリオ−ルとしてD−220(商品名、大日本イン
キ化学工業(株)製)を49重量部及びメラミン被覆ポ
リリン酸アンモニウム粒子13重量部をよく分散、混合
し、更に脱気を行ったのち、該混合物を150℃で30
分間熱プレス成形をおこない平板を得た。得られた平板
を切り出し所定の形状の試験片を作製し(以下これを成
型品Cという)、得られた試験片を用いて難燃性評価、
酸素指数の測定、熱水浸漬試験評価、引張強度、及び引
張伸度の測定を行った。その評価結果を表2に示した。
【0017】実施例4 メラミン被覆ポリリン酸アンモニウム粒子を20重量部
とした以外は実施例3に準拠して所定の各試験片を作製
し(以下これを成型品Dという)、得られた試験片を用
いて難燃性評価、酸素指数の測定、熱水浸漬試験評価、
引張強度、及び引張伸度の測定を行った。その評価結果
を表2に示した。
【0018】実施例5 成形材料用メラミン樹脂(AM#0 セルロ−ス粉末含
有)(富士化成(株)製)87重量部にメラミン被覆ポ
リリン酸アンモニウム粒子13重量部を混合し、165
℃で4分間熱プレス成形を行い平板を得た。得られた平
板を切り出し所定の形状の試験片を作製し(以下これを
成型品Eという)、得られた試験片を用いて難燃性評
価、酸素指数の測定、熱水浸漬試験評価、引張強度、及
び曲げ強度の測定を行った。その評価結果を表3に示し
た。
【0019】実施例6 成形材料用フェノ−ル樹脂(セルロ−ス粉末含有)(フ
ド−(株)製)87重量部とメラミン被覆ポリリン酸ア
ンモニウムを13重量部を混合し170℃で4分間熱プ
レス成形を行い平板を得た。得られた平板を切り出し所
定の形状の試験片を作製し(以下これを成型品Fとい
う)、得られた試験片を用いて難燃性評価、酸素指数の
測定、熱水浸漬試験評価、引張強度、及び曲げ強度の測
定を行った。その評価結果を表3に示した。
【0020】実施例7 成形材料用フェノ−ル樹脂(セルロ−ス粉末含有)(フ
ド−(株)製)94重量部とメラミン被覆ポリリン酸ア
ンモニウムを6重量部を混合し、170℃で4分間熱プ
レス成形を行い平板を得た。得られた平板を切り出し所
定の形状の試験片を作製し(以下これを成型品Gとい
う)、得られた試験片を用いて難燃性評価、酸素指数の
測定、熱水浸漬試験評価、引張強度、及び曲げ強度の測
定を行った。その評価結果を表3に示した。
【0021】比較例1 エポキシ樹脂としてビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂エ
ピコ−ト828(商標、油化シェルエポキシ(株)製)
89重量部と硬化剤としてジエチレントリアミン11重
量部を混合する。脱気を行った後該混合物を30℃で6
0分加熱後100℃で15分間熱プレス成型をおこない
平板を得た。得られた平板を切り出し所定の形状の試験
片を作製し(以下これを成型品Hという)、得られた試
験片を用いて難燃性評価、酸素指数の測定、熱水浸漬試
験評価、引張強度、及び曲げ強度の測定を行った。その
評価結果を表1に示した。
【0022】比較例2 メラミン被覆ポリリン酸アンモニウム粒子に替えてスミ
セ−P(商標 住友化学工業(株)製)を20重量部と
した以外は実施例1に準拠して所定の各試験片を作製し
(以下これを成型品Iという)、得られた試験片を用い
て難燃性評価、酸素指数の測定、熱水浸漬試験評価、引
張強度、及び曲げ強度の測定を行った。その評価結果を
表1に示した。
【0023】比較例3 メラミン被覆ポリリン酸アンモニウム粒子に替えてII型
ポリリン酸アンモニウム微粒子20重量部とする以外は
実施例1に準拠して所定の各試験片を作製し(以下これ
を成型品Jという)、得られた試験片を用いて難燃性評
価、酸素指数の測定、熱水浸漬試験評価、引張強度、及
び曲げ強度の測定を行った。その評価結果を表1に示し
た。
【0024】比較例4 メラミン被覆ポリリン酸アンモニウム粒子に替えてエク
ソリット−462(商標 ヘキスト社製)20重量部と
する以外は実施例1に準拠して所定の各試験片を作製し
(以下これを成型品Kという)、得られた試験片を用い
て難燃性評価、酸素指数の測定、熱水浸漬試験評価、引
張強度、及び曲げ強度の測定を行った。その評価結果を
表1に示した。
【0025】比較例5 メラミン被覆ポリリン酸アンモニウム粒子に替えて水酸
化マグネシウム((キスマ5A)(商標 協和化学工業
(株)製))80重量部とする以外は実施例1に準拠し
て所定の各試験片を作製し(以下これを成型品Lとい
う)、得られた試験片を用いて難燃性評価、酸素指数の
測定、熱水浸漬試験評価、引張強度、及び曲げ強度の測
定を行った。その評価結果を表1に示した。
【0026】比較例6 ポリイソシアネ−トとしてDN−980S(商品名、大
日本インキ化学工業(株)製)を51重量部とポリエス
テルポリオ−ルとしてD−220(商品名、大日本イン
キ化学工業(株)製)を49重量部を混合し、脱気を行
ったのち、該混合物を150℃で30分間熱プレス成型
をおこない平板を得た。得られた平板を切り出し所定の
形状の試験片を作製し(以下これを成型品Mという)、
得られた試験片を用いて難燃性評価、酸素指数の測定、
熱水浸漬試験評価、引張強度、及び引張伸度の測定を行
った。その評価結果を表2に示した。
【0027】比較例7 メラミン被覆ポリリン酸アンモニウム粒子に替えてスミ
セ−フP(商標 住友化学工業(株)製)20重量部と
する以外は実施例3に準拠して所定の各試験片を作製し
(以下これを成型品Nという)、得られた試験片を用い
て難燃性評価、酸素指数の測定、熱水浸漬試験評価、引
張強度、及び引張伸度の測定を行った。その評価結果を
表2に示した。
【0028】比較例8 メラミン被覆ポリリン酸アンモニウム粒子に替えてII型
ポリリン酸アンモニウム微粒子20重量部とする以外は
実施例3に準拠して所定の各試験片を作製し(以下これ
を成型品Pという)、得られた試験片を用いて難燃性評
価、酸素指数の測定、熱水浸漬試験評価、引張強度、及
び引張伸度の測定を行った。その評価結果を表2に示し
た。
【0029】比較例9 メラミン被覆ポリリン酸アンモニウム粒子に替えて水酸
化マグネシウム((キスマ5A)(商標 協和化学工業
(株)製))100重量部とする以外は実施例3に準拠
して所定の各試験片を作製し(以下これを成型品Qとい
う)、得られた試験片を用いて難燃性評価、酸素指数の
測定、熱水浸漬試験評価、引張強度、及び引張伸度の測
定を行った。その評価結果を表2に示した。
【0030】比較例10 成形材料用メラミン樹脂(AM#0 セルロース粉末含
有)(富士化成(株)製)を165℃で4分間熱プレス
成形し平板を得た。得られた平板を切り出し所定の形状
の試験片を作製し(以下これを成型品Rという)、得ら
れた試験片を用いて難燃性評価、酸素指数の測定、熱水
浸漬試験評価、引張強度、及び曲げ強度の測定を行っ
た。その評価結果を表3に示した。
【0031】比較例11 メラミン被覆ポリリン酸アンモニウム粒子に替えてスミ
セ−フP(商標 住友化学工業(株)製)13重量部と
する以外は実施例5に準じて所定に各試験片を作製し
(以下これを成型品Sという)、得られた試験片を用い
て難燃性評価、酸素指数の測定、熱水浸漬試験評価、引
張強度、及び曲げ強度の測定を行った。その評価結果を
表3に示した。
【0032】比較例12 成形材料用フェノ−ル樹脂(セルロ−ス粉末含有)(フ
ド−(株)製)を170℃で4分間熱プレス成形し平板
を得た。得られた平板を切り出し所定の形状の試験片を
作製し(以下これを成型品Tという)、得られた試験片
を用いて難燃性評価、酸素指数の測定、熱水浸漬試験評
価、引張強度、及び曲げ強度の測定を行った。その評価
結果を表3に示した。
【0033】比較例13 メラミン被覆ポリリン酸アンモニウム粒子に替えてスミ
セ−フP(商標 住友化学工業(株)製)13重量部と
する以外は実施例6に準じて所定に各試験片を作製し
(以下これを成型品Uという)、得られた試験片を用い
て難燃性評価、酸素指数の測定、熱水浸漬試験評価、引
張強度、及び曲げ強度の測定を行った。その評価結果を
表3に示した。
【0034】比較例1のエポキシ樹脂組成物はポリリン
酸アンモニウムを配合していないために難燃性を得るこ
とは出来ない。比較例2及び比較例3のエポキシ樹脂組
成物は、メラミン被覆ポリリン酸アンモニウムに替えて
ポリリン酸アンモニウム(スミセーフP)またはII型ポ
リリン酸アンモニウム微粒子を用いているために熱水浸
漬試験では試験後の表面抵抗値が大きく低下し難燃化剤
であるポリリン酸アンモニウムが溶出、ブリ−ドアウト
しているため、耐ブリ−ド性が不良である。比較例4の
エポキシ樹脂組成物は難燃性もあり熱水浸漬試験での表
面電気抵抗値の低下が見られず耐ブリ−ド性も良好であ
るが、機械的特性の低下が大きい。 比較例5のエポキ
シ樹脂組成物は、難燃化剤として水酸化マグネシウム
(キスマ5A)を用いているために50重量%配合して
も難燃性が得られない。メラミン被覆ポリリン酸アンモ
ニウムを用いた本発明の実施例1及び実施例2のエポキ
シ樹脂組成物は高い難燃性を持ち、耐ブリ−ド性が良好
であり、しかも機械的特性の低下を抑えた熱硬化製樹脂
組成物である。比較例6〜13及び実施例3〜7の熱硬
化性樹脂組成物においても同様なことが言える。
【0035】
【発明の効果】本発明の難燃性熱硬化性樹脂組成物は、
メラミン被覆ポリリン酸アンモニウムを配合することに
よりハロゲンガスが発生せず、しかも配合したメラミン
被覆ポリリン酸アンモニウムの溶出・ブリ−ドアウトが
なく、かつ機械特性の低下を抑えることのできる樹脂組
成物である。従って成形材料として電気電子部品材料、
土木建築材料、自動車部品材料などをはじめ、塗料、接
着剤、合成樹脂含浸紙などに広範囲に使用する事が出来
る。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 75/04 C08L 75/04 (C08K 9/04 3:32 5:3477) (56)参考文献 特開 平4−142348(JP,A) 特開 平4−142352(JP,A) 特開 平4−146944(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08K 9/04 C08K 3/32 C08K 5/3477 C08L 101/00 C08L 63/00 - 63/10 C08L 75/04 - 75/16 C08L 61/06 - 61/16 C08L 61/26 - 61/32

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱硬化性樹脂に、昇華によりメラミンをポ
    リリン酸アンモニウム粒子表面に付加及び/または付着
    させたメラミン被覆ポリリン酸アンモニウムを組成物に
    対して4〜50重量%含有させた難燃性熱硬化性樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】熱硬化性樹脂がグリシジル基、イソシアネ
    ート基、メチロール基またはアルデヒド基を有する熱硬
    化性樹脂である請求項1記載の難燃性熱硬化性樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】メラミン被覆ポリリン酸アンモニウムとし
    て、ポリリン酸アンモニウムに対して0.5〜20重量
    %のメラミンがポリリン酸アンモニウム粒子表面に被覆
    されているメラミン被覆ポリリン酸アンモニウムを用い
    る請求項1記載の難燃性熱硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】メラミン被覆ポリリン酸アンモニウムとし
    て、平均粒径が15μm以下のものを用いる請求項1記
    載の難燃性熱硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂、硬質ウレタ
    ン樹脂、軟質ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン
    樹脂、グアナミン樹脂、キシレン樹脂もしくはユリア樹
    脂である請求項1記載の難燃性熱硬化性樹脂組成物。
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