JP2879265B2 - ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、現像処理後の巻きぐせ
を解消するハロゲン化銀写真感光材料の処理方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、撮影用のネガ写真フィルムとし
ては、フィルムをスプールに巻回したロール状態のもの
が用いられており、このロール状で用いるハロゲン化銀
写真感光材料は、通常厚さ約120μmのプラスチックフィ
ルム支持体が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来使用さ
れているプラスチックフィルム支持体としては、トリア
セチルセルロース(TAC)などのトリアセテートフィ
ルムが代表的であるが、TACフィルムはもともと機械
的強度が弱いという欠点がある。よって、より強い支持
体が望まれており、そのために支持体としてポリエチレ
ンテレフタレート(PET)に代表されるポリエステル
系のものを使用することが考えられる。しかし、ポリエ
ステル系支持体は機械的強度は強いものの、現像処理後
も巻きぐせが取れにくく、現像処理後のプリンターワー
ク等におけるフィルムの取扱いや保存等に不便を生じ
る。
【0004】本発明は上記従来の問題に鑑みなされたも
ので、その目的は、現像処理後の巻きぐせを解消するハ
ロゲン化銀写真感光材料の処理方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1は、ポリエステル系支持体の少なくと
も一方の側にハロゲン化銀乳剤層を少なくとも一層有す
るロール状に巻かれているハロゲン化銀写真感光材料
を、ロール状から巻き出されたあとで、乾燥状態で前記
ポリエステル系支持体のガラス転移温度以上で熱処理を
することを特徴とする。
【0006】また、本発明の第2は、ポリエステル系支
持体の少なくとも一方の側にハロゲン化銀乳剤層を少な
くとも一層有するロール状に巻かれているハロゲン化銀
写真感光材料を、ロール状から巻き出されたあとで、湿
潤状態でT=前記ポリエステル系支持体のガラス転移温
度−35×含水率(%)で表わされる温度T以上で処理す
ることを特徴とする。
【0007】また、本発明の第3は、ポリエステル系支
持体の少なくとも一方の側にハロゲン化銀乳剤層を少な
くとも一層有するロール状に巻かれているハロゲン化銀
写真感光材料を、ロール状から巻き出されたあとで、水
蒸気処理することを特徴とする。
【0008】以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0009】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
るポリエステル系支持体の化学的成分として好ましいも
のは、芳香族二塩基酸特に、テレフタル酸とグリコール
を主要な構成成分とするコポリエステル系である。テレ
フタル酸成分、グリコール成分と共重合する成分として
は、スルホン酸の金属塩を有する芳香族ジカルボン酸及
びポリエチレングリコールが好ましい。
【0010】スルホン酸の金属塩を有する芳香族ジカル
ボン酸としては、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、
2−ナトリウムスルホテレフタル酸、6−ナフタレンジ
カルボン酸及びこれらのナトリウムを他の金属例えば、
カリウム、リチウムなどで置換した化合物、そのエステ
ル化合物などが挙げられ、本発明では、特に、5−ナト
リウムスルホイソフタル酸又はそのエステル化合物が好
ましい。ポリエチレングリコールとしては、、エチレン
グリコールの繰り返し単位が、2〜500のものが好ま
しいが、特に好ましくは50〜150のものである。
【0011】これらの化合物以外に、酸成分としては、
例えばイソフタル酸、又は、そのエステル化合物、アジ
ピン酸又は、そのエステル化合物など、また、アルコー
ル成分としては例えば、プロピレングリコール、ブタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘ
キサンジオール、ジエチレングリコールなどの化合物を
含んでいても良い。スルホン酸の金属塩を有する芳香族
ジカルボン酸は、主原料であるテレフタル酸成分に対し
て好ましくは、2〜20mol%、特に好ましくは4〜15
mol%、添加されるのがよい。また、ポリエチレングリコ
ールは、アルコール成分の主原料である。エチレングリ
コール成分に対して、好ましくは1〜15wt% 、特に好
ましくは3〜10wt%添加されるのがよい。
【0012】少なくとも上記の化合物を反応させてポリ
エステルを得るには、公知の合成方法を用いて行なうこ
とが出来る。得られたポリエステルから支持体を形成す
るには、次のようにして行なう。すなわち、得られた樹
脂を乾燥後、溶融押し出しして、未延伸シートとし次い
でたて延伸及びよこ延伸及び熱固定することにより目的
とするフィルムにする。延伸倍率は特に限定されない
が、通常は2〜5倍が適当である。延伸時の温度は特に
限定されないが50〜140℃が適当である。熱固定温
度は、特に限定されないが150〜220℃が適当であ
る。
【0013】本発明におけるハロゲン化銀写真感光材料
(以下、適宜「感材」と略称する。)は、上記ポリエス
テル系支持体の少なくとも一方の側にハロゲン化銀乳剤
層を少なくとも一層有する。すなわちハロゲン化銀乳剤
層は、支持体の片面に少なくとも一層設けられているこ
ともあるし、支持体の両面に少なくとも一層設けられて
いることもある。そして、このハロゲン化銀乳剤は支持
体上に直接塗設されるか、あるいは他の層例えばハロゲ
ン化銀乳剤を含まない親水性コロイド層を介して塗設さ
れることができ、さらにハロゲン化銀乳剤層の上には、
保護層としての親水性コロイド層を塗設してもよい。ま
たハロゲン化銀乳剤層は、異なる感度、例えば高感度及
び低感度の各ハロゲン化銀乳剤層に分けて塗設してもよ
い。この場合、各ハロゲン化銀乳剤層の間に、中間層を
設けてもよい。すなわち必要に応じて親水性コロイドか
ら成る中間層を設けてもよい。またハロゲン化銀乳剤層
と保護層との間に、中間層、保護層、アンチハレーショ
ン層、バッキング層などの非感光性親水性コロイド層を
設けてもよい。
【0014】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
るハロゲン化銀としては、任意の組成のものを使用でき
る。例えば塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、純臭化銀も
しくは沃臭化銀がある。
【0015】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤に
は、増感色素、可塑剤、帯電防止剤、界面活性剤、硬膜
剤などを加えることもできる。
【0016】本発明のハロゲン化銀写真感光材料を現像
処理するには、例えば、T.H.ジェームス著ザ・セオ
リィ・オブ・ザ・ホトグラフィック・プロセス第4版
(TheTheory of the Photographic Process,Fourth Ed
ition)第291頁〜334頁及びジャーナル・オブ・ザ・ア
メリカン・ケミカル・ソサエティ(Journal of the Ame
rican Chemical Society)第73巻、第3,100頁(1951)
に記載されているごとき現像剤が使用し得るものであ
る。
【0017】本発明に係る処理方法の第1は、ロール状
に巻かれている感材を、ロール状から巻き出されたあと
で、乾燥状態で熱処理することである。この熱処理は、
感材に用いられているポリエステル系支持体のガラス転
移温度Tg以上で行なう。本発明において、ポリエステ
ル系支持体のガラス転移温度Tgは次のようにして測定
する。
【0018】(ガラス転移温度Tgの測定)セイコー電
子社製DSC SSC−5200を用いて、製膜後のポリエ
ステルを10℃/分の昇温速度で測定し、常法に従ってT
gを決定した。
【0019】具体的な実施態様の一例としては、感材を
現像処理、乾燥後、Tg以上の温度で熱処理すること
で、熱処理の方法としては、例えば空気浴にさらす、熱
ローラー等の物体に接触させるなどの方法が挙げられ
る。
【0020】また、本発明に係る処理方法の第2は、ロ
ール状に巻かれている感材を、ロール状から巻き出され
たあとで、湿潤状態で熱処理することである。この熱処
理は、T=Tg−35×含水率(%)で表わされる温度T
以上で行なう。ここで、含水率は以下のようにして測定
する。
【0021】(含水率の測定)製膜後の支持体を、25℃
の純水に15分間浸した後、三菱化成社製カールフィッシ
ャー水分計MCI ModelVA−02を用いて含水率を
測定した。
【0022】具体的な実施態様の一例としては、感材を
現像処理後、乾燥前の湿潤状態で温度T以上で熱処理す
ることで、熱処理の方法としては、例えば温度がT以上
の処理浴を用いる、最後の処理浴を出たあと、熱ローラ
ー等の物体に接触させる、現像処理直後の乾燥をT以上
の温度で行なうなどの方法が挙げられる。
【0023】また、本発明に係る処理方法の第3は、ロ
ール状に巻かれている感材を、ロール状から巻き出され
たあとで、水蒸気処理することである。具体的な実施態
様の一例を示すと、感材を現像処理、乾燥後、水蒸気中
にさらす、水蒸気を直接あてるなどの方法が挙げられ
る。
【0024】なお、本発明に係る処理方法は、感材に適
宜テンションを付加しながら実施すると、効果の上でよ
り好ましい。
【0025】
【実施例】以下、実施例により、本発明を具体的に説明
する。
【0026】実施例1 2軸延伸熱固定後の厚さ60μのポリエチレンテレフタレ
ートフィルム両面にコロナ放電処理をほどこし、それぞ
れの面に下記下引き塗布液A及びBを塗布液厚さ10μに
なるように塗布し、乾燥した。
【0027】 塗布液A(1リットル中に下記成分を含んでいる塗布液) ブチルアクリレート 30wt%┐ t−ブチルアクリレート 20wt%│ の共重合体ラテックス液 スチレン 25wt%│ (固形分30%) 270g 2−ヒドロキシエチルアクリレート 25wt%┘
【0028】
【化1】 ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア) 0.8g 塗布液B(1リットル中に下記成分を含んでいる塗布液) ブチルアクリレート 40wt%┐ スチレン 20wt%│ の共重合体ラテックス液 グリシジルアクリレート 40wt%┘(固形分30%) 270g
【0029】
【化2】 ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア) 0.8g さらに、両面をコロナ放電し、A液を塗った面には下記
塗布液Cを、B液を塗った面には下記塗布液Dをそれぞ
れ塗布液の厚さが10μになるように塗布、乾燥した。
【0030】塗布液C(1リットル中に下記成分を含ん
でいる塗布液) ゼラチン 10g
【0031】
【化3】 平均粒径3μのシリカ粒子 0.1g 塗布液D(1リットル中に下記成分を含んでいる塗布
液) 水溶性導電性ポリマー(A−4) 60g B2を主成分とするラテックス液 80g (固形分20%) 硫酸アンモニウム 0.5g 硬化剤(H2) 12g ポリエチレングリコール(分子量600) 6g
【0032】
【化4】 かくして出来上がった下引済み支持体の塗布液A,Cを
塗った面に以下に示す乳剤層を、塗布液B,Dを塗った
面に、以下に示すバッキング層を形成して多層カラー写
真感光材料101を作製した。 第1層;ハレーション防止層(HC) 黒色コロイド銀 0.15g UV吸収剤(UV−1) 0.20g 化合物(CC−1) 0.02g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.20g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.20g ゼラチン 1.6g 第2層;中間層(IL−1) ゼラチン 1.3g 第3層;低感度赤感性乳剤層(R−L) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.3μm)(平均沃度含有量2.0モル%) 0.4g 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.4μm)(平均沃度含有量8.0モル%) 0.3g 増感色素(S−1)3.2×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−2)3.2×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−3)0.2×10-4(モル/銀1モル) シアンカプラー(C−1) 0.50g シアンカプラー(C−2) 0.13g カラードシアンカプラー(CC−1) 0.07g DIR化合物(D−1) 0.006g DIR化合物(D−2) 0.01g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.55g ゼラチン 1.0g 第4層;高感度赤感性乳剤層(R−H) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.7μm)(平均沃度含有量7.5モル%) 0.9g 増感色素(S−1)1.7×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−2)1.6×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−3)0.1×10-4(モル/銀1モル) シアンカプラー(C−2) 0.23g カラードシアンカプラー(CC−1) 0.03g DIR化合物(D−2) 0.02g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.25g ゼラチン 1.0g 第5層;中間層(IL−2) ゼラチン 0.8g 第6層;低感度緑感性乳剤層(G−L) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.4μm)(平均沃度含有量8.0モル%) 0.6g 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.3μm)(平均沃度含有量2.0モル%) 0.2g 増感色素(S−4)6.7×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−5)0.8×10-4(モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−1) 0.17g マゼンタカプラー(M−2) 0.43g カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.10g DIR化合物(D−3) 0.02g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.7g ゼラチン 1.0g 第7層;高感度緑感性乳剤層(G−H) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.7μm)(平均沃度含有量7.5モル%) 0.9g 増感色素(S−6)1.1×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−7)2.0×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−8)0.3×10-4(モル/銀1モル) マゼンタカプラー(M−1) 0.30g マゼンタカプラー(M−2) 0.13g カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.04g DIR化合物(D−3) 0.004g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.35g ゼラチン 1.0g 第8層;イエローフィルター層(YC) 黄色コロイド銀 0.1g 添加剤(HS−1) 0.07g 添加剤(HS−2) 0.07g 添加剤(SC−1) 0.12g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.15g ゼラチン 1.0g 第9層;低感度青感性乳剤層(B−H) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.3μm)(平均沃度含有量2.0モル%) 0.25g 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.4μm)(平均沃度含有量8.0モル%) 0.25g 増感色素(S−9)5.8×10-4(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1) 0.6g イエローカプラー(Y−2) 0.32g DIR化合物(D−1) 0.003g DIR化合物(D−2) 0.006g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.18g ゼラチン 1.3g 第10層;高感度青感性乳剤層(B−H) 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.8μm)(平均沃度含有量8.5モル%) 0.5g 増感色素(S−10)3×10-4(モル/銀1モル) 増感色素(S−11)1.2×10-4(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y−1) 0.18g イエローカプラー(Y−2) 0.10g 高沸点溶媒(Oil−2) 0.05g ゼラチン 1.0g 第11層;第1保護層(PRO−1) 沃臭化銀(平均粒径0.08μm) 0.3g 紫外線吸収剤(UV−1) 0.07g 紫外線吸収剤(UV−2) 0.10g 添加剤(HS−1) 0.2g 添加剤(HS−2) 0.1g 高沸点溶媒(Oil−1) 0.07g 高沸点溶媒(Oil−3) 0.07g ゼラチン 0.8g 第12層;第2保護層(PRO−2) 化合物A 0.04g 化合物B 0.004g ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.02g メチルメタクリレート:エチルメタアクリレート:メタアクリル酸=3:3: 4(重量比)の共重合体(平均粒径3μm) 0.13g 第10層に使用した沃臭化銀乳剤は以下の方法で調整し
た。
【0033】平均粒径0.33μmの単分散沃臭化銀粒
子(沃化銀含有率2mol%)を種結晶として、沃臭化銀乳
剤をダブルジェット法により調製した。
【0034】溶液〈G−1〉を温度70℃、pAg 7.
8、pH7.0に保ち、よく攪拌しながら、0.34モル
相当の種乳剤を添加した。
【0035】(内部高沃度相−コア相−の形成)その
後、〈H−1〉と〈S−1〉を1:1の流量比を保ちな
がら、加速された流量(終了時の流量が初期流量の3.
6倍)で86分を要して添加した。
【0036】(外部低沃度相−シェル相−の形成)続い
て、pAg 10.1、pH6.0に保ちながら、〈H−2〉
と〈S−2〉を1:1の流量比で加速された流量(終了
時の流量が初期流量の5.2倍)で65分を要して添加
した。
【0037】粒子形成中のpAg とpHは、臭化ナトリウム
水溶液と56%酢酸水溶液を用いて制御した。粒子形成
後に、常法のフロキュレーション法によって水洗処理を
施し、その後ゼラチンを加えて再分散し、40℃にてpH
及びpAg をそれぞれ5.8及び8.06に調整した。
【0038】得られた乳剤は、平均粒径0.80μm、
分布の広さが12.4%、沃化銀含有率8.5mol%の八
面体沃臭化銀粒子を含む単分散乳剤であった。 〈G−1〉 ┌ オセインゼラチン 100.0g │ 化合物−1 25.0ml │ 28%アンモニア水溶液 440.0ml │ 56%酢酸水溶液 660.0ml └ 水で仕上げる 5000.0ml 〈H−1〉 ┌ オセインゼラチン 82.4g │ 臭化カリウム 151.6g │ 沃化カリウム 90.6g └ 水で仕上げる 1030.5ml 〈S−1〉 ┌ 硝酸銀 309.2g │ 28%アンモニウム水溶液 当量 └ 水で仕上げる 1030.5ml 〈H−2〉 ┌ オセインゼラチン 302.1g │ 臭化カリウム 770.0g │ 沃化カリウム 33.2g └ 水で仕上げる 3776.8ml 〈S−2〉 ┌ 硝酸銀 1133.0g │ 28%アンモニウム水溶液 当量 └ 水で仕上げる 3776.8ml 同様の方法で、種結晶の平均粒径、温度、pAg 、pH、流
量、添加時間、およびハライド組成を変化させ、平均粒
径および沃化銀含有率が異なる前記各乳剤を調製した。
【0039】いずれも分布の広さ20%以下のコア/シ
ェル型単分散乳剤であった。各乳剤は、チオ硫酸ナトリ
ウム、塩化金酸及びチオシアン酸アンモニウムの存在下
にて最適な化学熟成を施し、増感色素、4−ヒドロキシ
−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン、
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールを加えた。
【0040】
【化5】
【0041】
【化6】
【0042】
【化7】
【0043】
【化8】
【0044】
【化9】
【0045】
【化10】
【0046】
【化11】
【0047】
【化12】
【0048】
【化13】
【0049】
【化14】
【0050】
【化15】
【0051】
【化16】
【0052】
【化17】 尚、上述の感光材料は、さらに、化合物Su−1、Su
−2、粘度調整剤、硬膜剤H−1、H−2、安定剤ST
−1、カブリ防止剤AF−1、AF−2(重量平均分子
量10,000のもの及び1,100,000のも
の)、染料AI−1、AI−2および化合物DI−1
(9.4mg/m2)を含有する。
【0053】
【化18】 バッキング層 ゼラチン 8.0g/m2 メルクサポニン 2.0g/m2 平均粒径3μのシリカ粒子 20g/m2 コロイダルシリカ 60g/m2
【0054】
【化19】 試料101のポリエチレンテレフタレートのかわりに、酸
成分として、テレフタル酸ジメチル95mol%、5−ナト
リウムスルホイソフタル酸ジメチル5mol%、グリコー
ル成分としてエチレングリコール100mol%の共重合ポリ
エステルの2軸延伸熱固定した厚さ75μのポリエステル
フィルムを用いて作成した試料を102とする。
【0055】また、試料101のポリエチレンテレフタレ
ートのかわりに、酸成分として、テレフタル酸ジメチル
95mol%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル
5mol%、グリコール成分としてエチレングリコール95.
5mol%、ポリエチレングリコール(分子量3500)の共重
合ポリエステルの2軸延伸熱固定した厚さ75μのポリエ
ステルフィルムを用いて作成した試料を103とする。
【0056】また、試料101のポリエチレンテレフタレ
ートのかわりに、酸成分として、テレフタル酸ジメチル
90mol%、アジピン酸ジメチル10mol%、グリコール成分
としてエチレングリコール100mol%の共重合ポリエステ
ルの2軸延伸熱固定した厚さ75μのポリエステルフィル
ムを用いて作成した試料を104とする。
【0057】以上のように作成した感光材料101,102,
104を巾35mm、長さ120cmに裁断し、直径11mmのスプロー
ルに、乳剤面を内側になるように巻き、巻きがほぐれな
いように固定したものを55℃で3日間保管した。かくし
て、巻きぐせのついた試料を以下のように現像処理を行
った(処理液の組成は以下のとおり)。
【0058】現像処理はノーリツ社製HM−55Sハンガ
ー型自現機を用い、重さ50gの重りを用いて行った。乾
燥終了した試料をさらにハンガーに吊げたまま、各種温
度で熱処理した。
【0059】熱処理終了後のフィルムを厚さ12cmに切
り、フィルムの巻きぐせが残っている場合のうち、巻き
ぐせが弱い場合は、フィルム末端から末端の距離を、巻
きぐせが強く、フィルムが巻き込まれている場合は、巻
きの直径を測定し、もとの長さ12cmで割って100倍した
値を巻きぐせ回復率とした。
【0060】 発色現像液、漂白液、定着液、安定液及びその補充液
は、以下のものを使用した。
【0061】 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウムまたは20
%硫酸を用いてpH10.06に調整する。
【0062】 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウムまたは20%
硫酸を用いてpH10.18に調整する。
【0063】 水を加えて1リットルとし、アンモニア水又は氷酢酸
を用いてpH4.4に調整する。
【0064】 アンモニア水又は氷酢酸を用いてpH4.0に調整後水を
加えて1リットルとする。
【0065】 アンモニア水又は氷酢酸を用いてpH6.2に調整後水を加
えて1リットルとする。
【0066】 アンモニア水又は氷酢酸を用いてpH5.6に調整後水を
加えて1リットルとする。
【0067】
【0068】
【化20】 水を加えて1リットルとした後、アンモニア水又は50%
硫酸を用いてpH8.5に調整する。
【0069】結果を表1に示す。
【0070】
【表1】 実施例2 実施例1で作成した55℃3日間保存したロール状感材10
1,102,104を以下の処理工程で処理後、長さ12cmに切
断したあと所定の温度に加熱した半径25mmの金属ロール
に感材のバッキング層面側を約60秒接触させ、巻きぐせ
回復率を測定した。結果を表2に示す。
【0071】
【表2】 実施例1及び2の結果から明らかなように、乾燥状態の
感材を支持体のTg以上で熱処理すると巻きぐせが急激
に解消する。
【0072】 *補充量は感光材料1m2当りの値である。
【0073】実施例3 実施例1で作成した55℃3日間保存したロール状感材10
1〜104を実施例1で使用したノーリツ社製HM−55Sハ
ンガー型自現機を用い、重さ50gの重りを用いて現像処
理した。乾燥温度は40℃とし、水洗3浴の温度を表3の
ように設定した。現像処理後の試料は、実施例1と同様
の評価を行ない、結果を表3に示す。但し、40℃未満の
温度設定の場合は、他の処理浴温度及び乾燥温度は水洗
3浴と同じ温度にした。
【0074】
【表3】 実施例4 実施例1で作成した55℃3日間保存したロール状感材を
乾燥温度以外は実施例1と同様にノーリツ社製HM−55
Sハンガー型自現機を用いて処理した。乾燥温度は表4
のように変化させた。処理後の試料につき実施例1と同
様の評価を行なった結果を表4に示す。
【0075】
【表4】 実施例5 自現機にノーリツ社製NCV−36シネ自現機を用い、実
施例4と同様に乾燥温度を変化させたところ、実施例4
と同様の結果を得た。
【0076】実施例6 実施例1で作成した55℃3日間保存したロール状感材を
実施例2の処理工程で乾燥前まで処理し、水切りをした
あと、実施例2と同様に所定の温度に加熱した金属ロー
ルに接触させたあと、巻きぐせ回復率を測定した。結果
を表5に示す。
【0077】
【表5】 実施例3〜6で明らかなように湿潤状態の感光材料では
T=支持体のTg−35×含水率(%)以上の温度で熱処
理すると、巻きぐせが解消することがわかる。
【0078】実施例7 実施例1で作成した55℃3日間保存したロール状感材を
実施例2の処理工程で処理し、長さ12cmに切断したあ
と、金属ロールを接触させるかわりに、重さ50gのおも
りをつけて吊した状態にしておき、水蒸気を30秒間ほど
全面にあてて熱処理を行ったところ、試料の巻きぐせは
いづれも100%解消した。すなわち乾燥状態の感光材料
に、水蒸気をあてて熱処理すると巻きぐせを解消するこ
とができる。
【0079】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、乾燥状態の感光材料をポリエステル支持体のガラ
ス転移温度以上で熱処理することにより、巻きぐせを解
消することができる。また、湿潤状態の感材において
は、ガラス転移温度よりも[35×含水率(%)]低い温
度以上で熱処理することにより、巻きぐせを解消するこ
とができる。さらに、また感材に水蒸気処理を行うこと
によっても巻きぐせを解消することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢島 孝敏 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−147737(JP,A) 特開 平3−41435(JP,A) 特開 平1−244446(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 1/81 G03C 11/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル系支持体の少なくとも一方
    の側にハロゲン化銀乳剤層を少なくとも一層有するロー
    ル状に巻かれているハロゲン化銀写真感光材料を、ロー
    ル状から巻き出されたあとで、乾燥状態で前記ポリエス
    テル系支持体のガラス転移温度以上で熱処理をすること
    を特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  2. 【請求項2】 ポリエステル系支持体の少なくとも一方
    の側にハロゲン化銀乳剤層を少なくとも一層有するロー
    ル状に巻かれているハロゲン化銀写真感光材料を、ロー
    ル状から巻き出されたあとで、湿潤状態でT=前記ポリ
    エステル系支持体のガラス転移温度−35×含水率(%)
    で表わされる温度T以上で処理することを特徴とするハ
    ロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
  3. 【請求項3】 ポリエステル系支持体の少なくとも一方
    の側にハロゲン化銀乳剤層を少なくとも一層有するロー
    ル状に巻かれているハロゲン化銀写真感光材料を、ロー
    ル状から巻き出されたあとで、水蒸気処理することを特
    徴とするハロゲン化銀写真感光材料の処理方法。
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