JP2879198B2 - 発破孔のノッチ形成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は溶鉱炉の残銑や岩石、コ
ンクリートなどを発破工法によって破砕させる際に使用
する発破孔のノッチ形成装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から溶鉱炉の残銑や岩石等を破砕す
るには、破砕すべき部分に適宜間隔毎に所定深さの発破
孔を穿設し、これらの発破孔内に爆薬を装填したのち爆
破させることにより各発破孔から四方に亀裂を発生させ
る発破工法が採用されている。さらに、このような発破
工法では発破孔からの亀裂方向が不定となって効率のよ
い破砕が望めないので、発破孔を穿孔ロッドによって穿
設する際に、外周面にノッチ形成用刃体を突設してなる
穿孔ロッドを使用し、穿孔と同時に該刃体によって孔壁
にノッチを形成して爆破時に該ノッチ部分に応力集中を
生じさせて亀裂方向を定めるようにすることも行われて
いる。このようなノッチの形成は、鉄分の多い残銑を発
破する場合において特に効果が大きいことが知られてい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、穿孔ロ
ッドによって例えば岩石を穿孔すると、該ロッド先端ビ
ットにより掘削される孔壁が凹凸面となるので、このビ
ットに後続して一体的にロッドの長さ方向に進入する刃
体によって孔壁の凸面にノッチを切り込み形成すること
ができても、凹面にはノッチを形成できない場合が生
じ、また、その補正もできないので、ノッチが発破孔の
長さ方向に不連続に形成され且つその深さも不均一とな
って精度のよい亀裂を生じさせることができなくなると
いう問題点があった。

【０００４】このような問題点はロッドを発破孔内に挿
入したのち、ビットを孔壁に積極的に押し付けた状態に
してロッドを引き出すようにすれば一応解消し得るが、
この場合、孔壁に亀裂を生じさせたい部分にノッチを正
確に対向させることが難しい上に、ロッドに僅かでもそ
の軸方向に対して斜め方向に引き出し力が作用するとビ
ットが孔壁に食い込んでいってロッドの引き出しが困難
となり、ノッチ形成作業に手間を要するばかりでなく、
上記同様に精度のよいノッチを形成することがきないと
いう問題点が生じるものである。本発明はこのような問
題点を全面的に解消し得る発破孔のノッチ形成装置の提
供を目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の発破孔のノッチ形成装置は、発破孔に挿入
可能な長さを有し且つ外周面に螺子を設けている軸体の
先端に、外端部にノッチ形成用ビットを突設した一対の
作動部材を孔径方向に拡縮自在に連結すると共に上記軸
体を支持ケース体に軸方向に移動自在に且つ回転不能に
挿通支持させ、この支持ケース体内に上記軸体の螺子部
と螺合した中央螺子孔を有するウオームホイールを回転
自在に支持すると共に該ウオームホイールに回転駆動源
と連結したウオームを噛合させてなる構造を有する。

【０００６】上記構成のノッチ形成装置において、請求
項２に記載した発明は、ビットを突設してなる一対の作
動部材を孔径方向に拡縮させる具体的な構造を示すもの
で、一対の作動部材の先端部をピンによって上記軸体の
先端側に回動自在に枢着すると共にこれらの作動部材の
基部側の対向面を後方に向かって拡開する傾斜面に形成
し、この傾斜面間に上記軸体の先端部に設けたシリンダ
ー体内のピストンのロッド先端部に形成している楔体を
挿入し、ピストンを前進させることにより一対の作動部
材を拡げるように構成しているものである。

【０００７】また、請求項３に記載した発明は、発破孔
と軸体との中心を合わせた状態で軸体を保持するための
構造を示すもので、上記軸体に発破孔と該軸体との間の
環状空間部に介在させる短筒状スペーサ部材を被嵌さ
せ、該短筒状スペーサの後側開口縁に発破孔の開口端外
周壁面と上記支持ケース体の前面との間に介在させるフ
ランジ部を周設してなるものである。

【０００８】

【作用】岩盤等に発破孔を穿設したのち、軸体の先端部
に装着している一対の作動部材を該発破孔の最深部内ま
で挿入し、軸体の外周螺子部の基端側にウオームホイー
ルの中央螺子孔を螺通させている支持ケース体を発破孔
の開口端外周壁面に当接させる。この時、軸体は支持ケ
ース体に回転不能に挿通、支持されているので、この支
持ケースを軸体回りに回動させれば軸体が一体的に回動
して軸体の先端部に装着している一対の作動部材のビッ
ト方向を亀裂を発生させる方向に正確に向けることがで
きると共に、支持ケース体によって発破孔内で軸体を妄
動させることなく発破孔の中心に軸体の中心を略一致さ
せた状態に保持し得る。

【０００９】この状態で作動部材を孔径方向に拡大させ
て該作動部材に突設しているノッチ形成用ビットを発破
孔の孔壁に食い込ませると共に支持ケース体内のウオー
ムホイールを回転させると、このウオームホイールの中
心螺子孔に螺合している上記軸体が発破孔から抜き取ら
れる軸方向に移動し、ノッチ形成用ビットが発破孔の孔
壁に食い込んだ状態で一体的に後方に移動して孔壁の一
部に壁面から所定深さの切り込み、即ち、ノッチが形成
されるものである。

【００１０】上記ノッチ形成装置において、請求項２に
記載したように、軸体の先端部に設けたシリンダー体内
のピストンを前進させてそのロッドの楔作用により上記
一対の作動部材を拡げるように構成しておけば、孔壁に
凹凸面が生じていても、ビットを孔壁に確実に食い込ま
せた状態にしてその壁面に所定深さのノッチを一直線状
に連続形成し得るものである。また、請求項３に記載し
たスペーサを使用すれば、発破孔と軸体との中心を正確
に合致させた状態に保持することができ、一層精度よく
且つ円滑なノッチを形成することができるものである。

【００１１】

【実施例】本発明の実施例を図面について説明すると、
１は発破孔Ａ内に挿入可能な径と長さを有する軸体で、
その先端に該軸体１と略同一外径を有するシリンダー体
２の基端を一体的に固着して該シリンダー体２を軸体１
から延長方向に突設していると共にこのシリンダー体２
の先端面両側部から図２、図３に示すように、左右一対
のアーム片３、３を突設し、これらのアーム３、３片間
に上下一対の作動部材４、４を上記発破孔Ａの孔径方向
に拡縮自在に取付けている。

【００１２】これらの作動部材４、４の拡縮構造として
は、作動部材４、４の先端部対向内端面に互いに重ね合
わせ状態にしてブラケット部4aを突設し、これらのブラ
ケット部4aをアーム片３、３の先端部間を連結している
ピン５に回動自在に枢着することにより、作動部材４、
４の基端側を孔径方向に拡開、収縮移動させるように構
成しているものである。６は作動部材４、４の基端部外
端面に発破孔Ａの孔壁に向かって突設した棒状のノッチ
形成用ビットで、その突出部の背面側を逆Ｖ字状の刃体
部6aに形成してある。

【００１３】なお、ビット６は基部を作動部材４内に埋
設して一定長さの刃体部6aを作動部材４から突出させた
状態で固着しているが、作動部材４に対して起伏自在に
装着し、発破孔Ａに対する挿入時には作動部材４側に伏
動させてその挿入を容易に行わせる一方、ノッチ形成時
には孔壁との摺接によって自動的に起立させて作動部材
４から突出させ、孔壁に食い込ませるように構成してお
いてもよい。また、このような棒状のビット６を突設す
ることなく、作動部材４、４の基端部にローラビットを
回転自在に枢着し、作動部材４の外面から外方に突出し
たローラビットの外周刃部によってノッチを切り込み形
成するように構成しておいてもよい。

【００１４】７は上記シリンダー体２に摺動自在に内装
しているピストンで、そのロッドをシリンダー体２の先
端から前方に向かって突出させていると共にその突出端
部を先端に向かって徐々に先細となる楔体８に形成し、
該楔体８を上記一対の作動部材４、４の基部対向内面間
に介入させてある。作動部材４、４の対向内面は、後方
に向かって徐々に拡径方向に傾斜した傾斜面4b、4bに形
成していると共にこの傾斜面4b、4bの後端部にはローラ
4c、4cを回転自在に装着してあり、これらのローラ4c、
4cに楔体８のテーパ面を当接させて該楔体８を前進させ
ることにより作動部材４、４をピン５を中心として孔壁
に向かって強制的に拡開方向に回動させるように構成し
ている。

【００１５】９は作動部材４、４の前方側に設けたＣ字
形状のリングバネで、その両端を作動部材４、４の外面
に固着してあり、このリングバネ９の弾発力によりこれ
らの作動部材４、４が収縮する方向、即ち、傾斜面4b、
4bが接近する方向に常時、付勢して楔体８に圧接させて
いるものである。なお、上記ローラ4c、4cは楔体８との
摩擦抵抗を減少させて作動部材４、４を円滑に拡開させ
るために設けられたものであるが、楔体８を直接作動部
材４、４の対向傾斜面4b、4bに摺接させておいてもよ
い。10はシリンダー体２の底面側に連結連通させている
圧油供給通路で、上記軸体１の中心部に該軸体１を貫通
するように穿設された孔からなり、軸体１の基端面に着
脱自在に連結した油圧ホース11を通じて圧油供給源（図
示せず）に接続している。さらに、上記軸体１の外周面
に全長に亘って螺子部12を刻設していると共に外周一部
に同じく全長に亘ってこの螺子部12の谷底に達する深さ
のキー溝13を刻設している。

【００１６】14は前後面板の中央に上記軸体１を長さ方
向に摺動自在に挿通させた孔14a 、14b を穿設している
支持ケース体で、これらの孔14a 、14b に上記キー溝13
に嵌入した軸体回転止めキー15を固着してあり、従っ
て、軸体１は支持ケース体14に長さ方向にのみ移動可能
に挿通、支持されている。

【００１７】この支持ケース体14内には中央部に軸体１
の螺子部12に螺合した螺子孔16を設けているウオームホ
イール17がベアリング18によって回転自在に支持されて
いると共にこのウオームホイール17に噛合したウオーム
19の回転中心軸20を支持ケース体14の両側面板に回転自
在に支持させ、一側面板の外側面に取付けているモータ
21によって該回転軸20を回転駆動させるように構成して
いる。

【００１８】22は軸体１を発破孔Ａ内に挿入する際に、
該軸体１と発破孔Ａ間の環状空間部における発破孔Ａに
対する挿入口部に介在させる短筒状のスペーサ部材で、
軸体１に摺動自在に被嵌させてあり、その後側開口縁に
発破孔Ａの開口端外周壁面と支持ケース体14の前面との
間に介在させるフランジ部23を外方に向かって一体に周
設している。なお、このスペーサ部材22は支持ケース体
14の上記孔14a の外周縁に該孔14a と同心にして一体的
に固着、突設しておいてもよい。

【００１９】24は支持ケース体14の前面外周部数個所に
突設している回転反力受部材で、その先端を尖鋭端に形
成して発破孔Ａの開口端外周壁面に食い込みませること
により軸体１の駆動時における回転反力を支持するもの
である。なお、このように反力の支持は支持ケース体14
とスペーサ部材22のフランジ部23とを係合させると共に
該フランジ部23を発破孔Ａの開口端外周壁面に係止させ
ることによって行うこともできる。

【００２０】このように構成した実施例のノッチ形成装
置を使用して、例えば、図５に示すように岩盤Ｂに穿設
した発破孔Ａの孔壁Ｃに全長に亘ってノッチＤを形成す
るには、軸体１の基端部側にスペーサ部材22と支持ケー
ス体14とを配設した状態で、まず、シリンダー体２内を
減圧状態にして軸体１を発破孔Ａ内にその先端側に設け
ている作動部材４、４が孔底部に達するまで挿入する。
この際、作動部材４、４がＣ字状のリングバネ９によっ
て常時、互いに閉止する方向に付勢されているので、そ
の弾発力により楔体８を後退させながら作動部材４、４
をピン５を中心にして内方に回動させ、外面間の幅を発
破孔Ａの孔径よりも縮小させて円滑な挿入を可能にす
る。

【００２１】支持ケース体14がスペーサ部材22のフラン
ジ部23を介して発破孔Ａの開口端外周壁面Ｅに当接し、
作動部材４、４が孔底に達すると、スペーサ部材22が軸
体１と発破孔Ａの孔壁開口端との間の隙間を埋めて軸体
１の軸心を発破孔Ａの中心に一致させた状態に保持す
る。この状態で、これらの作動部材４に突設しているビ
ット６の突出方向を亀裂の発生計画方向に向ける。この
操作は、支持ケース体14を軸体１回りに回動させると、
支持ケース体14側に設けているキー15と軸体１に設けて
いるキー溝13との係合を介して作動部材４、４を突設し
ている軸体１が一体的に回動するので、予め、支持ケー
ス体14の適所に作動部材４、４に設けているビッ６の取
付方向に一致させて目印等を設けておくことにより容易
にビット６の方向を所定方向に向けることができる。

【００２２】こうして、ビット６を亀裂の発生計画方向
に向けたのち、シリンダー体２内に油圧ホース11を通じ
て圧油を供給すると、ピストン７が前進してそのロッド
先端部の楔体８が前進し、ローラ4c、4cを介して作動部
材４、４をＣ字状リングバネ９の力に抗して互いに離間
する方向に押し拡げてビット６、６を孔壁Ｃに食い込ま
せる。

【００２３】この状態から支持ケース体14に装着してい
るモータ21を駆動すると、その回転駆動力がウオーム19
を介してウオームホイール17に伝達され、このウオーム
ホイール17の回転によって該ウオームホイール17の中心
螺子孔16に噛合している上記軸体１の螺子部12が後方に
送られて軸体１が軸方向に徐々に引き抜られていく。

【００２４】このように、楔体８で作動部材４、４を常
に孔壁Ｃ面に押し付ける方向に押圧しながら、モータ駆
動によって軸体１を一定の速度でもって強制的に発破孔
Ａから徐々に引き抜いていくと、作動部材４、４の外面
が孔壁Ｃに沿って軸体１と一体的に後退し、ビット６が
孔壁Ｃに一定深さ食い込んだ状態を維持しながら孔壁Ｃ
に長さ方向に一直線に連続した断面Ｖ字状のノッチＤを
形成して行く。そして作動部材４、４がスペーサ部材22
に当接する発破孔Ａの開口端にまで達すると、支持ケー
ス体14と共にスペーサ部材22と軸体１を引き抜き、ノッ
チＤの形成作業を終了するものである。なお、作動部材
４、４はＣ字状リングバネ９によって常時、互いに閉止
（縮小）する方向に付勢されているので、発破孔Ａから
の抜き取りが容易に行えるものである。

【００２５】また、上記ノッチ形成時において、発破孔
Ａの孔壁Ｃには穿孔時における凹凸面が存在している
が、作動部材４、４は油圧によって楔体８を介し、常
に、孔壁Ｃ側に押圧されているから、ビット６が凹部に
達した場合にはその凹部に向かって一層食い込ませる方
向に押し付けられて確実にノッチＤを形成することがで
きるものである。さらに、硬質岩盤等において、ビット
６による一回の切り込みではノッチＤの深さが浅い場合
には、或いは確実に所定深さの連続ノッチＤを形成した
い場合には、再び、作動部材４、４を該発破孔Ａ内に挿
入し、そのビット６をノッチＤに合わせて押し付けた状
態で、上記同様に軸体１を抜き取りながらノッチＤを一
層深くなるように刻設すればよい。なお、以上の実施例
においては、一対の作動部材を楔作用によって拡縮移動
させるように構成したが、作動部材４、４の基端部間を
ジャッキによって連結し、該ジャッキの作動によって内
外方向に拡縮させるように構成しておいてもよい。

【００２６】

【発明の効果】以上のように本発明のノッチ形成装置に
よれば、発破孔に挿入可能な長さを有し且つ外周面に螺
子を設けている軸体の先端に、外端部にノッチ形成用ビ
ットを突設した一対の作動部材を孔径方向に拡縮自在に
連結すると共に上記軸体を支持ケース体に軸方向に移動
自在に且つ回転不能に挿通支持させ、この支持ケース体
内に上記軸体の螺子部と螺合した中央螺子孔を有するウ
オームホイールを回転自在に支持すると共に該ウオーム
ホイールに回転駆動源と連結したウオームを噛合させて
なる構造としているので、作動部材を介してビットを孔
壁に強制的に食い込ませて所望深さのノッチを切り込み
形成できると共に発破孔の孔径が相違していても、その
径に応じて一対の作動部材を拡縮させることによりビッ
トを孔壁に食い込ませることができるものであり、ビッ
トを食い込ませた状態で作動部材を孔壁に沿って移動さ
せることにより孔壁に多少の凹凸面が生じていても一直
線上に連続したノッチを確実に刻設できるものである。

【００２７】さらに、ノッチ形成用ビットを突設した作
動部材を設けている軸体は支持ケース体に回転不能に挿
通、支持されているので、この支持ケース体を軸体回り
に回動させることによって軸体と共に作動部材を一体的
に回動させることができ、従って、支持ケース体を外部
操作によって回動させて発破孔内に挿入している作動部
材のビット方向を亀裂を発生させる方向に正確に向ける
ことができると共に、支持ケース体によって発破孔内で
軸体を妄動させることなく発破孔の中心に軸体の中心を
略一致させた状態に保持し得るものである。

【００２８】また、支持ケース体内に上記軸体の螺子部
と螺合した中央螺子孔を有するウオームホイールを回転
自在に支持すると共に該ウオームホイールに回転駆動源
と連結したウオームを噛合させているので、軸体を発破
孔内に挿入して支持ケース体を発破孔の開口端外周壁面
に当接させた状態にしたのち、ウオームホイールを回転
駆動させることにより、軸体を発破孔から軸方向に一定
の速度でもって正確に移動させることができ、従って、
作動部材に突設しているビットを孔壁に一定の切り込み
深さでもって食い込ませた状態にして孔壁の所定個所に
直線状のノッチを円滑且つ精度よく形成することができ
るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】発破孔内に挿入した状態の一部縦断側面図、

【図２】一対の作動部材を設けている軸体先端部分の縦
断側面図、

【図３】その平面図、

【図４】支持ケース体の一部切欠背面図、

【図５】ノッチを形成した発破孔の拡大断面図。

【符号の説明】

１ 軸体 ２ シリンダー体 ４、４ 作動部材 ５ ピン ７ ピストン ８ 楔体 12 螺子部 16 螺子孔 17 ウオームホイール 19 ウオーム 22 スペーサ部材 Ａ 発破孔

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 三津夫 千葉県富津市新富20ー１ 新日本製鐵株 式会社技術開発本部内 (72)発明者 古長 達廣 大阪市阿倍野区松崎町２丁目２番２号 株式会社奥村組内 (72)発明者 吉川 賢治 大阪市阿倍野区松崎町２丁目２番２号 株式会社奥村組内 (72)発明者 遠藤 良彦 大阪市阿倍野区松崎町２丁目２番２号 株式会社奥村組内 (56)参考文献 実開 昭54−102502（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) E21C 3/00 E21C 37/26 E21B 10/00 C21B 7/00 304

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 発破孔に挿入可能な長さを有し且つ外周
   面に螺子を設けている軸体の先端に、外端部にノッチ形
   成用ビットを突設した一対の作動部材を孔径方向に拡縮
   自在に連結すると共に上記軸体を支持ケース体に軸方向
   に移動自在に且つ回転不能に挿通支持させ、この支持ケ
   ース体内に上記軸体の螺子部と螺合した中央螺子孔を有
   するウオームホイールを回転自在に支持すると共に該ウ
   オームホイールに回転駆動源と連結したウオームを噛合
   させてなることを特徴とする発破孔のノッチ形成装置。
2. 【請求項２】 上記一対の作動部材はその先端部をピン
   によって上記軸体の先端側に回動自在に枢着されている
   と共にこれらの作動部材の基部側の対向面を後方に向か
   って拡開する傾斜面に形成し、この傾斜面間に上記軸体
   の先端部に設けたシリンダー体内のピストンのロッド先
   端部に形成している楔体を挿入し、ピストンを前進させ
   ることにより一対の作動部材を拡げるように構成してい
   ることを特徴とする請求項１記載の発破孔のノッチ形成
   装置。
3. 【請求項３】 上記軸体に発破孔と該軸体との間の環状
   空間部に介在させる短筒状スペーサ部材を被嵌させ、該
   短筒状スペーサの後側開口縁に発破孔の開口端外周壁面
   と上記支持ケース体の前面との間に介在させるフランジ
   部を周設してなることを特徴とする請求項１記載の発破
   孔のノッチ形成装置。