JP2976062B2 - 発破孔のノッチ形成装置及びノッチ形成方法 - Google Patents

発破孔のノッチ形成装置及びノッチ形成方法

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JP2976062B2 JP6082596A JP8259694A JP2976062B2 JP 2976062 B2 JP2976062 B2 JP 2976062B2 JP 6082596 A JP6082596 A JP 6082596A JP 8259694 A JP8259694 A JP 8259694A JP 2976062 B2 JP2976062 B2 JP 2976062B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶鉱炉の残銑や、岩石
・コンクリート等を発破工法により破砕させる際に使用
する、発破孔のノッチ形成装置及びノッチ形成方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、溶鉱炉の残銑や、岩石・コンクリ
ート等の発破を行う場合には、残銑等の破砕境界線に対
して大きな角度をなす亀裂が生じることを防止するた
め、破砕境界線上に位置する火薬孔では、円孔の壁面に
破砕境界線に沿った一対の対向する溝を有する溝付き孔
を掘削し、溝のガイドにより、発破の際の爆発力を集中
的に破砕境界線に向けて作用させて、破砕境界線に沿っ
た良好な破砕面を得るようにしている。
【0003】このような従来の技術として、特公昭62
−57792号公報に、溝付き孔さく孔用ビットが開示
されている。この溝付き孔さく孔用ビットは、さく岩機
のロッド先端部に固定されたロッドの回転力と打撃力と
が作用する前側ビットと、該前側ビットのロッドの長手
方向後方位置の前側ビットのスカート部もしくはロッド
に割ブッシュを介して且つ前側ビットの頭部との間に該
割ブッシュの長さ以上の間隔をあけて回転自在に取付け
られ、ロッドの打撃力が作用する打撃受面を有するとと
もに、外周部に、チップを前端面に取付けた一対の対向
する突片を翼状に突設した後側ビットとからなり、前側
ビットにより円孔のさく孔を行い、後側ビットにより溝
の掘削を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、穿孔ロッドに
よって岩石等を穿孔した場合、穿孔ロッドの先端に取り
付けたビットにより掘削される孔壁内は凹凸面となって
しまう。したがって、上記した従来の技術では、ノッチ
形成用の刃の外径が固定されているため、孔壁の凹凸面
に追従してノッチを形成することができず、凹面にはノ
ッチが形成されずに、凸面にのみノッチが形成され、ま
た、形成されたノッチの補正を行うこともできないの
で、ノッチが発破孔の長さ方向に不連続となってしまう
という問題があった。
【0005】本発明は、上記した従来の技術の有する問
題点を解決するためのものであり、その目的とするとこ
ろは、簡易な操作でノッチを形成でき、かつ孔形状が変
化する場合であっても、孔壁の形状に追従して、所定の
寸法でノッチ形成を行うことができるノッチ形成装置を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するためのものであり、請求項1記載の発明で
は、発破孔に挿入可能なロッドの先端に取り付けられ、
発破孔の長さ方向に形成した長孔を有する支持部材と、
該支持部材の長孔内を発破孔の長さ方向に移動可能な枢
軸と、該枢軸により回動可能に軸着された一対の作動部
材と、該作動部材の発破孔に対向する位置に取り付けた
ノッチ形成用ビットと、上記支持部材と作動部材との相
対位置の変更により、上記一対の作動部材を孔径方向に
拡縮させる拡縮手段とにより発破孔のノッチ形成装置を
構成したことを特徴とする。
【0007】請求項2記載の発明では、枢軸で軸着して
いる対の各作動部材の軸着のそれぞれの両脇部に、軸着
部に近づくにしたがって間隔が狭く或いは広くなる相対
向する傾斜面を形成し、それぞれの傾斜面間に位置する
とともに、上記支持部材と作動部材との相対位置の変更
時に、一方又は双方の相対向する傾斜面と当接する位置
に一対の拡縮ローラを支持部材に取り付けてなる拡縮手
段とする構成にしたことを特徴とする。
【0008】請求項3記載の発明では、上記ノッチ形成
用ビットは、ノッチ形成方向に対して噛み込む方向に傾
斜させて取り付けたことを特徴とする。
【0009】請求項4記載の発明では、穿孔用ドリルに
より穿孔した発破孔内に、枢軸により回動可能に軸着し
た一対の作動部材を取り付けた支持部材を挿入し、支持
部材と作動部材との相対位置の変更により、拡縮手段で
作動部材を孔径方向に拡縮させ、作動部材の発破孔に対
向する位置に取り付けたノッチ形成用ビットを発破孔壁
に追従させてノッチを形成することを特徴とする。
【0010】請求項5記載の発明では、枢軸で軸着して
いる対の各作動部材の軸着のそれぞれの両脇部に、軸着
部に近づくにしたがって間隔が狭く或いは広くなる相対
向する傾斜面を形成し、支持部材に一対の拡縮ローラを
枢軸の両脇方向で、かつ上記傾斜面間のそれぞれに位置
して取り付け、支持部材を発破孔の長手方向に移動する
ことにより、少なくとも一方の拡縮ローラで作動部材の
傾斜面を押圧して作動部材を孔径方向に拡縮させ、作動
部材の発破孔に対向する位置に取り付けたノッチ形成用
ビットを発破孔壁に追従させてノッチを形成することを
特徴とする。
【0011】請求項6記載の発明では、作動部材の発破
孔に対向する位置に取り付けたノッチ形成用ビットを、
ノッチ形成方向に対して噛み込む方向に傾斜させた状態
でノッチを形成することを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明は、上記した構成からなるので、以下に
説明するように動作する。請求項1及び請求項4記載の
発明では、まず、穿孔用ドリルにより発破孔を穿孔す
る。発破孔壁にノッチを形成するには、穿孔した発破孔
内に、枢軸により回動可能に軸着した一対の作動部材を
取り付けた支持部材を挿入する。そして、作動部材は、
支持部材の長穴内を進退可能に枢軸を介し設けられてお
り、支持部材を発破孔の奥に向かって押し込むと、枢軸
の位置は支持部材の長穴の後端側に移動し、この移動に
より支持部材と作動部材の相対位置が変更し、この相対
位置の変更を利用して拡縮手段を作動させ、作動部材を
孔径方向に拡張させる。この状態で、作動部材の発破孔
に対向する位置に取り付けたノッチ形成用ビットを発破
孔壁に追従させてノッチを形成する。
【0013】発破孔の所定位置までのノッチ形成が終了
すると、支持部材を発破孔の手前に向かって引き抜く。
すると、枢軸の位置は支持部材の長穴の前端側に移動
し、この移動により支持部材と作動部材の相対位置が変
更し、この変更を利用して作動部材を孔径方向に縮小さ
せ、ノッチ形成用ビットが発破孔壁から離れた状態とな
る。
【0014】請求項2及び請求項5記載の発明では、上
記したノッチ形成の際の拡縮手段として、一対の作動部
材のそれぞれの枢軸の軸着側辺を、長さ方向の両端か
ら、それぞれ枢軸に向かって傾斜する傾斜面を形成し、
支持部材に一対の拡縮ローラを枢軸の両脇方向で、かつ
一対の作動部材の相対向する傾斜面間のそれぞれに位置
して取り付ける構成である。そして、支持部材を発破孔
の奥に向かって押し込むと、支持部材の移動に伴って一
対の拡縮ローラの位置も移動する。しかし、ノッチ形成
用ビットを取り付けている作動部材は、枢軸を介し支持
部材の長穴内を移動が可能な為、移動方向と反対側に位
置し、枢軸からの各拡縮ローラの距離が変わり、拡縮ロ
ーラと作動部材の傾斜面の当接位置が変更される。
【0015】一方、傾斜面は作動部材に設けれており、
対の相対向する傾斜面の配置が、枢軸に近づくにしたが
って狭くなる方向の場合、移動方向後方側の拡縮ローラ
が枢軸に近づき、移動方向前方側の拡縮ローラは枢軸か
ら遠ざかる。従って、移動方向後方側の拡縮ローラの移
動は、傾斜面間の距離が狭い方向に相対的に移動する
為、傾斜面を押し広げるように作用し、結果として作動
部材の端部を広げるように動作する。この状態で、作動
部材の発破孔に対向する位置に取り付けたノッチ形成用
ビットを発破孔壁に追従させてノッチを形成する。
【0016】発破孔の所定位置までのノッチ形成が終了
すると、支持部材を発破孔の手前に向かって引き抜く。
すると、先端側の拡縮ローラで作動部材の先端側の傾斜
面を押圧して作動部材を孔径方向に縮小させることがで
き、ノッチ形成用ビットが発破孔壁から離れた状態とな
る。
【0017】請求項3及び請求項6記載の発明では、作
動部材の発破孔に対向する位置に取り付けたノッチ形成
用ビットを、ノッチ形成方向に対して噛み込む方向に傾
斜させた状態でノッチを形成することができる。従って
支持部材に加わっている挿入力が一時的に減少してもノ
ッチが発破孔に噛み込んだままであり、直線的に確実な
ノッチが形成される。
【0018】本発明は上記したように動作するので、発
破孔を穿孔するに際して、孔形状が変化する場合であっ
ても、作動部材が孔の径方向に拡縮するため孔壁の形状
に追従して、所定の寸法でノッチ形成を行うことができ
る。
【0019】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の一実施例を説
明する。図1〜図4は、本発明に係る発破孔のノッチ形
成装置の一実施例を示したもので、図1はノッチ形成装
置を発破孔の奥に向かって押し込む状態のノッチ形成装
置の側面図、図2は図1に示したノッチ形成装置のA−
A先断面図、図3はノッチ形成装置を発破孔から引き抜
く状態のノッチ形成装置の側面図、図4は図3に示した
ノッチ形成装置を基端側から見た状態の背面図である。
【0020】本発明に係る発破孔のノッチ形成装置10
は、発破孔20に挿入可能なロッド30の先端に取り付
けられ、発破孔20の長さ方向に形成した長孔42を有
する支持部材40と、支持部材40の長孔42内を発破
孔20の長さ方向に移動可能な枢軸50と、枢軸50に
より回動可能に軸着された一対の作動部材60と、作動
部材60の発破孔20に対向する位置に取り付けたノッ
チ形成用ビット70と、支持部材40に取り付けた一対
の拡縮ローラ80とを主な構成要素とする。
【0021】上記した支持部材40は、一対の板状片4
1,41からなり、板状片41、41の間に一対の作動
部材60を挟み込んで支持する。また、それぞれの板状
片41には、長さ方向に長孔42を形成してある。
【0022】作動部材60は、枢軸50により回動可能
に軸着された第1作動部材60aと、第2作動部材60
bとからなる。この第1作動部材60aは、第1ブリッ
ジ部61aと、第1ブリッジ部61aの一側から、幅方
向に間隔をおいて延設した一対の第1脚片62aとから
なる。また、第2作動部材60bは、第2ブリッジ部6
1bと、第2ブリッジ部61bの一側から延設した第2
脚片62bとからなる。このようにしてなる作動部材6
0は、第1作動部材60aの第1脚片62aの間に第2
作動部材60bの第2脚片62bを位置させ、第1脚片
62a及び第2脚片62bのほぼ中央付近に枢軸50を
一連に取り付けることにより、互いに回動可能に軸着さ
れている。
【0023】また、第1作動部材60a及び第2作動部
材60bの軸着部のそれぞれの両脇部に、軸着部に近づ
くにしたがって間隔が狭く相対向する傾斜面63を形成
となっている。そして、上記した支持部材40の板状片
41の間に一体となった作動部材60を位置させるとと
もに、長孔42内に枢軸50を挿通することにより、作
動部材60を支持部材40に取り付けることができる。
【0024】第1作動部材60a及び第2作動部材60
bの発破孔20に対向する位置には、ノッチ形成用ビッ
ト70が取り付けてある。本実施例では、それぞれの作
動部材60a,60bのブリッジ部61a,61bの長
さ方向の基端側に、ノッチ形成用ビット70が取り付け
てある。そして、ノッチ形成用ビット70は、ノッチ形
成方向に向かって先端がくい込む方向に傾いた状態に設
けている。
【0025】また、このノッチ形成用ビット70は、割
ピン71等の抜け止め手段により、支持部材40に着脱
可能に取り付けてある。したがって、ノッチ形成用ビッ
ト70が、磨耗したり、破損した場合には、ノッチ形成
用ビット70のみを取り替えればよく、着脱も容易に行
うことができる。さらに、ノッチ形成用ビット70は上
記形状のものに限るものではなく、例えば例えばローラ
式のものでも良い。
【0026】尚、本実施例では、ノッチ形成用ビット7
0を作動部材60の長さ方向の基端側に取り付けたが、
ノッチ形成用ビット70の取付位置は、作動部材60の
長さ方向の基端側ではなく、先端側であってもよい(図
1点線で示した位置)。この場合も、ノッチ形成用ビッ
ト70は、ノッチ形成方向に向かって先端がくい込む方
向に傾いた状態に設けることが好ましい。
【0027】上記した支持部材40の長孔42を挟ん
で、支持部材40の基端側及び先端側には、一対の拡縮
ローラ80a,80bが設けられており、上記した作動
部材60の相対向する両傾斜面63,63間に、一方又
は双方の拡縮ローラ80a,80bが傾斜面と当接する
位置に取り付けてある。
【0028】即ち本実施例において、拡縮ローラ80
a,80bと長穴42内を移動する枢軸50との距離が
変更することにより、拡縮ローラ80a,80bが当接
する傾斜面63の位置が変化することを利用するもので
ある。従って、拡縮ローラ80a,80bと長穴42の
位置関係は特に限定するものではないが、本実施例では
基端側の拡縮ローラ80aの方をやや広めの設定してい
る。これは基端側に上記したノッチ形成用ビット70を
取り付けた為であり、長穴の長さ、傾斜面の角度の設定
と共に、作動部材60の端部の開き量及び押し開く圧力
を考慮して、取り付け位置を設定している。なお、長孔
42の長さについては、作動部材60が最大開く大き
さ、即ちノッチ形成用ビット70が発破孔20内の凹部
に適応できる大きさが好ましい。
【0029】また、板状片41には、長さ方向に複数の
拡縮ローラ取付孔(図示せず)を設け、この拡縮ローラ
取付孔に拡縮ローラ80の軸を取り付け、軸の先端に割
りピン90等の抜け止め手段を取り付けて、支持部材4
0に拡縮ローラ80を取り付けるようにすれば、拡縮ロ
ーラ80の位置を適宜変更することが可能となる。この
拡縮ローラ80が拡縮手段として機能する。
【0030】上記した発破孔20のノッチ形成装置10
により、発破孔20内にノッチ21を形成する方法を説
明する。
【0031】まず、穿孔用ドリルにより所望の位置に発
破孔20を穿孔する。そして、穿孔した発破孔20内
に、支持部材40により支持された作動部材60を有す
るロッド30を挿入する(枢軸の位置は、先端側の長穴
42側)。ロッド30を発破孔20の奥に向かって押し
込むと、枢軸の位置が、基端側の長穴42側に移動し、
これに伴って支持部材40に取り付けた基端側の拡縮ロ
ーラ80が、作動部材60の基端側の傾斜面63を押圧
する。そして、さらにロッド30を発破孔20の奥に向
かって押し込むと、作動部材60の基端側の傾斜面63
が第1拡縮ローラ80aによりさらに押圧され、作動部
材60の基端側を孔径方向に拡張させることができる。
【0032】この状態で、さらにロッド30を発破孔2
0の奥に向かって押し込むと、作動部材60の発破孔2
0に対向する位置に取り付けたノッチ形成用ビット70
が発破孔20壁に食い込み、発破孔20壁の形状に追従
したノッチ21を形成することができる。
【0033】発破孔20の所定位置までのノッチ21の
形成が終了すると、支持部材40を発破孔20の手前に
向かって引き抜くと、支持部材40が移動する。この時
作動部材60は、ノッチ形成用ビット70が発破孔20
壁に食い込んでいる為、支持部材40と同時には移動で
きない。そのため支持部材40と作動部材60との相対
位置が変更し、長穴42内を枢軸50が先端側に移動す
る。この時拡縮ローラ80a、80bは支持部材40に
設けてあるため、拡縮ローラ80a、80bも基端側に
移動し傾斜面63との当接位置が変更さる。
【0034】即ち、基端側の第1拡縮ローラ80aが作
動部材60の基端側の傾斜面63から離れ、先端側の第
2拡縮ローラ80bが作動部材60の先端側の傾斜面6
3を押圧する。そして、さらにロッド30を引き抜く
と、作動部材60の先端端側の傾斜面63が第2拡縮ロ
ーラ80bによりさらに押圧され、作動部材60の先端
側を孔径方向に拡張させるとともに、作動部材60の基
端側を孔径方向に縮小させることができる。このとき、
作動部材60の基端側の傾斜面63の縮小角度は、基端
側の第1拡縮ローラ80aにより規制され、作動部材6
0の先端側が発破孔20壁に接触しないようになってい
る。
【0035】なお、支持部材40と作動部材60との相
対位置の変更量は、必ずしも長孔42の幅いっぱい移動
する必要はない。即ち、移動量は形成用ビット70が発
破孔20にくい込む抵抗と押し込む力とのバランスで決
定され、発破孔20内に生じている凹部に形成用ビット
70が到達した時、上記バランスが崩れ、バランスがと
れる位置まで支持部材40と作動部材60との相対位置
が変化し、作動部材60が拡大する。
【0036】この状態では、作動部材60の発破孔20
に対向する位置に取り付けたノッチ形成用ビット70が
発破孔20壁から離れ、発破孔20内からノッチ形成装
置10をスムースに引き抜くことができる。
【0037】図5は第2の実施例であり、第1作動部材
60a及び第2作動部材60bの軸着部のそれぞれの両
脇部に、軸着部に近づくにしたがって間隔が広がる相対
向する傾斜面63を形成した実施例を示すものである。
傾斜面と拡縮ローラの相対配置位置は第一の実施例と同
様であるので説明は省略する。
【0038】この実施例では、ノッチ形成用ビット70
を先端側に設け、支持部材40を先端側に押し込むと先
端側の傾斜面63を拡縮ローラ81bが押圧し、先端側
の各作動部材60a,60bの先端側が開き、各作動部
材60a,60bに設けられているノッチ形成用ビット
70によりノッチ21を形成することができる。
【0039】また、図6は第3の実施例であり、傾斜面
と拡縮ローラの位置関係が第1の実施例と反対のもので
ある。即ち支持部材40に傾斜面64を有する形状とし
ており、この傾斜面64に第1作動部材60a及び第2
作動部材60bにそれぞれ設けている拡縮ローラ82
a,82b,82c,82dを当接させる構成である。
傾斜面64は、軸着部に近づくにしたがって間隔が広が
る4つの傾斜面63a,63b,63c,63dを形成
している。なお傾斜面と拡縮ローラの相対配置位置は第
一の実施例と同様であるので説明は省略する。
【0040】この実施例では、支持部材40を先端側に
押し込むと先端側の傾斜面63c,63dに拡縮ローラ
82c,82dが押圧され先端側の各作動部材60a,
60bが開き、各作動部材60a,60bに設けられて
いるノッチ形成用ビット70によりノッチ21を形成す
ることができる。
【0041】
【発明の効果】本発明は、上記した構成からなるので、
以下に説明する効果を奏することができる。請求項1及
び請求項4記載の発明では、発破孔内に、枢軸により回
動可能に軸着した一対の作動部材を取り付けた支持部材
を挿入し、支持部材を発破孔の奥に向かって押し込むの
みで、支持部材と作動部材の相対位置が変更し、この相
対位置の変更を利用して拡縮手段が作動し、作動部材を
孔径方向に拡張させることができるため、発破孔壁に追
従させてノッチを形成することができる。
【0042】請求項2及び請求項5記載の発明では、支
持部材と作動部材の相対位置の変更により、拡縮ローラ
と長穴内を移動する枢軸との距離が変更することによ
り、拡縮ローラが当接する傾斜面の枢軸からの位置が変
化することを利用し、簡易な構成で作動部材を孔径方向
に拡張させノッチ形成を行うことができる。
【0043】請求項3及び請求項6記載の発明では、ノ
ッチ形成用ビットが壁面にくい込む方向に配置されてい
るため、発破孔を穿孔するに際して、くい込んだ状態の
維持が可能で簡易に、支持部材に加わっている挿入力が
一時的に減少してもノッチが発破孔に噛み込んだままで
あり、ノッチ効果の高いノッチを形成することが可能と
なる。
【0044】また、作動部材を拡縮させるために特別の
駆動源を必要としないので、装置の構造が簡単なものと
なり、製造コストを削減できるとともに、修理も容易と
なる。
【0045】さらに、ノッチ形成用ビットの取付位置を
変更することにより、押し込み方向、引き抜き方向のど
ちらでも、ノッチを形成することができ、ノッチ形成装
置の適用範囲を広げることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すもので、ノッチ形
成装置を発破孔の奥に向かって押し込む状態のノッチ形
成装置の側面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】ノッチ形成装置を発破孔から引き抜く状態のノ
ッチ形成装置の側面図である。
【図4】図3に示したノッチ形成装置を基端側から見た
状態の背面図である。
【図5】本発明の第2の実施例を示すもので、ノッチ形
成装置を発破孔の奥に向かって押し込む状態のノッチ形
成装置の側面図である。
【図6】本発明の第3の実施例を示すもので、ノッチ形
成装置を発破孔の奥に向かって押し込む状態のノッチ形
成装置の側面図である。
【符号の説明】
10 ノッチ成形装置 20 発破孔 21 ノッチ 30 ロッド 40 支持部材 41 板状片 42 長孔 50 枢軸 60 作動部材 60a、60b 作動部材 61a、61b ブリッジ部 62a、62b 脚片 63、63a,63b,63c,63d、64 傾斜
面 70 ノッチ形成用ビット 71 割ピン 80、80a、80b、81a、81b、82a、 82b、82c、82d 拡縮ローラ 90 割ピン
フロントページの続き (72)発明者 村山 恒実 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株 式会社 技術開発本部内 (72)発明者 古長 達廣 大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番 2号 株式会社 奥村組内 (72)発明者 吉川 賢治 大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番 2号 株式会社 奥村組内 (72)発明者 遠藤 良彦 大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番 2号 株式会社 奥村組内 (56)参考文献 特開 平7−158379(JP,A) 特開 平7−259470(JP,A) 実開 昭54−102502(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E21C 37/04 E21B 10/32

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発破孔に挿入可能なロッドの先端に取り付
    けられ、発破孔の長さ方向に形成した長孔を有する支持
    部材と、 該支持部材の長孔内を発破孔の長さ方向に移動可能な枢
    軸と、 該枢軸により回動可能に軸着された一対の作動部材と、 該作動部材の発破孔に対向する位置に取り付けたノッチ
    形成用ビットと、 上記支持部材と作動部材との相対位置の変更により、支
    持部材と一対の作動部材を孔径方向に拡縮させる拡縮手
    段と、 からなることを特徴とする発破孔のノッチ形成装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の発破孔のノッチ形成装置に
    おいて、 枢軸で軸着している対の各作動部材の軸着のそれぞれの
    両脇部に、軸着部に近づくにしたがって間隔が狭く或い
    は広くなる相対向する傾斜面を形成し、 それぞれの傾斜面間に位置するとともに、上記支持部材
    と作動部材との相対位置の変更時に、一方又は双方の相
    対向する傾斜面と当接する位置に一対の拡縮ローラを支
    持部材に取り付けてなる拡縮手段とすることを特徴とす
    る発破孔のノッチ形成装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2記載のノッチ形成
    装置において、 ノッチ形成用ビットは、ノッチ形成方向に対して噛み込
    む方向に傾斜させて取り付けたことを特徴とする発破孔
    のノッチ形成装置。
  4. 【請求項4】穿孔用ドリルにより穿孔した発破孔内に、
    枢軸により回動可能に軸着した一対の作動部材を取り付
    けた支持部材を挿入し、支持部材と作動部材との相対位
    置の変更により、拡縮手段で作動部材を孔径方向に拡縮
    させ、作動部材の発破孔に対向する位置に取り付けたノ
    ッチ形成用ビットを発破孔壁に追従させてノッチを形成
    することを特徴とする発破孔のノッチ形成方法。
  5. 【請求項5】請求項4記載の発破孔のノッチ形成方法に
    おいて、 枢軸で軸着している対の各作動部材の軸着のそれぞれの
    両脇部に、軸着部に近づくにしたがって間隔が狭く或い
    は広くなる相対向する傾斜面を形成し、 支持部材に一対の拡縮ローラを枢軸の両脇方向で、かつ
    上記傾斜面間のそれぞれに位置して取り付け、支持部材
    を発破孔の長手方向に移動することにより、少なくとも
    一方の拡縮ローラで作動部材の傾斜面を押圧して作動部
    材を孔径方向に拡縮させ、作動部材の発破孔に対向する
    位置に取り付けたノッチ形成用ビットを発破孔壁に追従
    させてノッチを形成することを特徴とする発破孔のノッ
    チ形成方法。
  6. 【請求項6】請求項4または請求項5記載の発破孔のノ
    ッチ形成方法において、 作動部材の発破孔に対向する位置に取り付けたノッチ形
    成用ビットを、ノッチ形成方向に対して噛み込む方向に
    傾斜させた状態でノッチを形成することを特徴とする発
    破孔のノッチ形成方法。
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