JP2878411B2 - 画像形成装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は、画像形成装置に関し、特に給送されるシー
ト材に画像形成等の所定の処理を実行する本体装置（例
えば複写機・プリンタ等）に対し、シート材収納部に収
納されているシート材を１枚ずつ給送するシート材給送
装置を備えたものに関する。

（ロ）従来の技術 装置本体の下側にシート材カセットを有するレーザー
ビームプリンタ等において、収納するシート材の容量を
増すために、複数のシート材カセットを着脱自在に重ね
て配置した着脱方式シート材給送装置が提案されてい
る。

（ハ）発明が解決しようとする課題 しかしながら、シート材の収納容量を増すために複数
シート材カセットを本体の下側に重ねて用いたときに、
上側のシート材カセットが下側のシート材カセットから
の給送路を塞ぐことになったり、又は上側のシート材カ
セットが抜き出されて無い場合には下側のシート材カセ
ットと本体装置との距離が多くなってシート材の給送が
不可能となる問題がある。

そこで本発明は、シート材収納部に設けた案内路又は
シート材収納部が取り出された後に形成される補助案内
路により、他方から給送されるシート材を本体装置に給
送可能にすると共に、補助案内路において発生したジャ
ムの処理を容易にすることのできる画像形成装置を提供
することを目的とするものである。

（ニ）課題を解決するための手段 本発明は、シート材に画像形成処理を行なう本体装置
の下方に、前記シート材を収納した複数のシート材収納
部を上下に配置し、該シート材収納部から給送手段によ
り前記本体装置に向けてシート材を給送して画像形成処
理を行なう画像形成装置において、前記本体装置の下方
に配置され、前記給送手段を有すると共に、前記シート
材収納部を出し入れ可能に収納するシート材フィーダ部
と、前記シート材収納部に設けられ、下側のシート材収
納部から給送されたシート材を前記本体装置へ案内する
ための案内路と、前記シート材フィーダ部に設けられ、
該シート材フィーダ部に収納された前記シート材収納部
が引き出されたときに下側のシート材収納部から給送さ
れたシート材を案内するための補助案内路を形成する補
助案内部材と、を備え、前記シート材収納部が前記シー
ト材フィーダ部から引き出されて形成された前記補助案
内路からシート材を除去するため前記補助案内部材を退
避可能に設けたこと、を特徴とするものである。

また本発明は、前記補助案内部材は、前記シート材収
納部の引き出し応じて回動して補助案内路を形成するこ
とを特徴とするものである。

また本発明は、シート材の給送可否を検知するため
に、前記補助案内部材が前記補助案内路を形成するため
に回動したことを検知する検知手段を有することを特徴
とするものである。

（ホ）作用 以上構成に基づき、本体装置の下方に配置され、給送
手段を有するシート材フィーダ部にシート材収納部を出
し入れ可能に収納すると共に、シート材収納部に設けら
れた案内路により下側のシート材収納部から給送された
シート材を本体装置へ案内する。また、シート材フィー
ダ部に設けられた補助案内部材により、シート材フィー
ダ部に収納されたシート材収納部が引き出されたときに
下側のシート材収納部から給送されたシート材を案内す
るための補助案内路を形成する。さらに、この補助案内
部材を退避可能に設け、補助案内路からシート材を除去
する際、この補助案内部材を退避させてシート材を除去
する。

（ヘ）実施例 以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。

第１図は、本発明に係るシート材給送装置A,Bを備え
た画像形成装置の一例であるレーザービームプリンタＣ
の縦断側面図を示している。

同図において、本実施例のシート材給送装置Ａは、本
体装置Ｃと一体である。またシート材給送装置Ｂは、上
記本体装置Ｃとは別体であって、上記本体装置Ｃに対し
て組み合わせて使用される着脱自在のオプショナルなユ
ニット装置とし構成されている。本実施例のシート材給
送装置Ｂは、据付台Ｄ上にシート材給送装置Ｂを載置
し、このシート材給送装置Ｂ上に本体装置Ｃの一体のシ
ート材給送装置Ａ及び本体装置Ｃを位置決めして載置し
たものである。上記位置決めは、シート材給送装置Ｂの
上面に設けられた不図示の突起を、シート材給送装置Ａ
の下面に穿設された穴に嵌合させて行なわれる。

シート材給送装置A,Bは、複数の給紙ローラ（給送手
段）16,17を有するシート材フィーダ部40と、このシー
ト材フィーダ部40に出し入れ可能なシート材カセット
（シート材収納部）15A,15Bを有している。

プリンタ本体１の底面には、複数のシート受入れ口1
1,12,13が設けられており、後述するように上記シート
受入れ口11〜13は、シート材をプリンタ本体１内部に設
けられたレジストローラ対10に導くような位置にある。
このなかで、特にシート受入れ口12は、シート材給送装
置Ｂからの給送シート材の受け入れ口である。シート材
カセット（シート材収納部）15Aが本体１内のシート材
給送装置Ａに設置されたとき、シート材カセット15A内
に設けられた案内路22が上記シート受入れ口12の下側に
位置するように、シート材カセット15Aは加圧シャフト3
0により位置決めされている。

シート材カセット15A内のシート材19は給送ローラ
（シート材給送手段）16によりシート受入れ口11へ給送
され、さらにレジストローラ対10へ給送される。感光ド
ラム３は、レーザービームスキャナ２により潜像が形成
されこれを現像して得られるトナー像は、レジストロー
ラ対10により搬送されるシート材19に転写される。転写
後のシート材19は、定着器５により定着された後、排紙
ローラ対６により排紙トレイ７上に排出される。

下方のシート材カセット（シート材収納部）15B内の
シート材20は、給送ローラ17により給送され、このシー
ト材20はカセットガイド37及び搬送ガイド36により搬送
ローラ23,25に導入される。上記搬送ローラ23,25により
搬送されるシート材20は、シート材カセット15A内に形
成された案内路22を通過して前記のシート受入れ口12に
突入し、プリンタ本体１内のガイド21によりレジストロ
ーラ対10へ導入される。

前記搬送ローラ25の支軸には、補助案内部材27の基部
が枢支されており、この補助案内部材27の自由端には、
さらに他の補助案内部材26の基部が支軸29により適宜の
抵抗をもって回動自在に装着されている。上記補助案内
部材27,26は、引っ張りばね32の弾力により時計方向へ
回動するように付勢されている。

シート材カセット15Bからのシート材20がシート材カ
セット15A内の案内路22を通過中は、カセットロック爪3
3がシート材給送装置Ｂから上方へ突出し、当接部31に
おいてシート材カセット15Aに付き当たっており、これ
によりシート材20の給紙中はシート材カセット15AはＸ
方向へ引き抜くことは防止されている。

第２図は、シート材カセット15Aをシート材給送装置
ＡからＸ方向へ引き抜くときの状態を示している。シー
ト材カセット15Aをシート材給送装置Ａから引き抜く
と、その後端部が補助案内部材27,26を通過するとき
に、シート材カセット15Aに押さえられていた補助案内
部材27,26は引っ張りばね32の弾力により時計方向に回
動していく。

補助案内部材27,26の上記回動が終了すると、第３図
に示すように補助案内部材27,26により補助案内路22Aが
形成される。補助案内部材27が補助案内路22Aを形成す
る位置にあるとき、補助案内部材27と一体に形成された
フラグ27Aをセンサ35が検知して、シート材カセット15B
からのシート材20の給紙を可能としている。

上記の補助案内路22Aにより、シート材カセット15Bの
シート材20を給送している時は、第３図に示すようにカ
セットロック爪33がシート材給送装置Ｂから電気制御さ
れた駆動装置（図示略）によって上方へ突出している。
このカセットロック爪33の突出により、シート材20の給
送中は、シート材給送装置Ａ内へのシート材カセット15
Aの挿入は防止されている。

補助案内部材27,26によるシート材20の給送時に、シ
ート材20にジャムを生じた場合、シート材20の処理は、
第４図に示すように上部側の補助案内部材26をＷ方向に
倒して実線位置に退避させ、この状態でジャムしたシー
ト材20を操作者の手により除去することでジャム処理を
行なうことができる。

（ト）発明の効果 以上説明したように、本発明によれば次に記すような
効果がある。

（１）複数のシート材カセットからシート材を給送する
際に、シート材カセット内に案内路を設けたことによ
り、他方向（下方向）からのシート材の給送路を短く構
成することができ、これによりシート材の余分な給送が
なく、シート材のジャム等の不具合が改善される。ま
た、給送路が短く構成されることにより、シート材の搬
送のためのローラ対等が少なく構成されて装置のコスト
が低減される。

（２）補助案内部材により形成される補助案内路によっ
て、案内路付きのシート材カセットが抜かれてなくなっ
ていても、他方のシート材カセットからのシート材給送
を行なうことができる。

（３）シート材の給送路上に障害物（例えばシート材カ
セット、補助案内部材等）がある場合には、これを電気
的又は機械的に検知してシート材の給送を禁止すること
により、シート材の消耗が防止される。

（４）シート材カセット内の案内路及び補助案内部材で
形成される補助案内部を、シート材が給送中はシート材
給送装置からの延出する突起部材（カセットロック爪）
によりシート材カセットの誤脱着を規制することによ
り、シート材の消耗が防止されている。

（５）補助案内部材を退避可能に設け、補助案内路にジ
ャムが発生した場合、この補助案内部材を退避させるこ
とにより、シート材を簡単に除去することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係るレーザービームプリン
タの縦断側面図、第２図はシート材カセットの着脱時の
補助案内部材の作用図、第３図は補助案内路によるシー
ト材給送の作用図、第４図はジャムしたシート材の除去
作用を示すシート材給送装置の縦断側面図である。 A,B…シート材給送装置、Ｃ…本体装置（レーザービー
ムプリンタ）、１…プリンタ本体、11,12,13…シート受
入れ口、15A,15B…シート材カセット、29…シート材、2
2…シート材カセット内の案内路、22A…補助案内路、2
6,27…補助案内部材、27A…フラグ、33…カセットロッ
ク爪（突起部材）、35…センサ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石浜 均 東京都中央区京橋１―11―２ 日本タイ プライター株式会社内 (56)参考文献 特開 平３−115026（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−123042（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−98529（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−163235（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B65H 1/00 - 3/68

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】シート材に画像形成処理を行なう本体装置
   の下方に、前記シート材を収納した複数のシート材収納
   部を上下に配置し、該シート材収納部から給送手段によ
   り前記本体装置に向けてシート材を給送して画像形成処
   理を行なう画像形成装置において、 前記本体装置の下方に配置され、前記給送手段を有する
   と共に、前記シート材収納部を出し入れ可能に収納する
   シート材フィーダ部と、 前記シート材収納部に設けられ、下側のシート材収納部
   から給送されたシート材を前記本体装置へ案内するため
   の案内路と、 前記シート材フィーダ部に設けられ、該シート材フィー
   ダ部に収納された前記シート材収納部が引き出されたと
   きに下側のシート材収納部から給送されたシート材を案
   内するための補助案内路を形成する補助案内部材と、 を備え、 前記シート材収納部が前記シート材フィーダ部から引き
   出されて形成された前記補助案内路からシート材を除去
   するため前記補助案内部材を退避可能に設けたこと、を
   特徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】前記補助案内部材は、前記シート材収納部
   の引き出し応じて回動して補助案内路を形成することを
   特徴とする請求項１に記載の画像形成装置。
3. 【請求項３】シート材の給送可否を検知するために、前
   記補助案内部材が前記補助案内路を形成するために回動
   したことを検知する検知手段を有することを特徴とする
   請求項２に記載の画像形成装置。