JP2877773B2 - 業務用炊飯装置用炊飯器 - Google Patents
業務用炊飯装置用炊飯器Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、炊飯器に係り、よ
り具体的には業務用炊飯装置用の炊飯器に関する。 【０００２】 【従来の技術】従来より自動炊飯装置に関する種々の提
案がなされているが、その殆どが小型の家庭用でありそ
の使用頻度と処理量並びに操作性に関しては本発明が対
象とする業務用とは大差があり、実用性と連続性の見地
からみて次元の異なるものである。 【０００３】そこで、業務用として使用することができ
る自動炊飯装置として、特開昭６２−２６０３１号公報
に開示の技術がある。この業務用炊飯装置は、米を貯え
る貯米部と、該貯米部の米を計量して排出する計量部
と、該計量部から排出した米を洗う洗米部と、該洗米部
から排出した米を炊飯する炊飯部とを備えたものであ
り、炊飯部はヒンジを支点に開閉する上蓋を有する炊飯
器を採用している。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】ヒンジを支点に開閉す
る上蓋を有する炊飯器を業務用炊飯装置に採用している
従来例によると、次の課題がある。 洗米部の同軸直下に炊飯器を配置して、該炊飯器に
米を投入しようとすれば、上蓋がヒンジを支点に開閉す
るので、上蓋を全開しようとすれば、洗米部と炊飯器と
の上下間隔が拡大となり、全高が大型となって、装置の
重量バランスも崩れ易く、厨房室の据付けが困難とな
る。 装置の全高が大型になると、通常、洗米部上に貯米
部を備えることから、貯米部に対する米の補給作業が非
常に面倒となる。 【０００５】そこで本発明は、前記の課題を解決で
きる業務用炊飯装置の炊飯器を提供することが目的であ
る。 【０００６】 【課題を解決するための手段】本発明は、洗米部と、該
洗米部から排出した米を炊飯する内釜を有する炊飯器
と、を備えている業務用炊飯装置において、前記内釜の
上面開口を蓋する上蓋の中央部に米等の炊飯材料を上蓋
を内釜に蓋した状態で内釜内に投入する開口部を設け、
この開口部を炊飯時に閉じ状態とする閉塞具を、上蓋上
面で開口部の両側に沿って上蓋に固着した一対の案内レ
ールに水平方向のみに移動自在に設け、前記開口部を閉
鎖した炊飯中において閉塞具の炊飯圧力による外れを防
止すべく、一対の案内レールに該閉塞具が係合している
ことを特徴とする業務用炊飯装置用炊飯器によって前記
の課題を解決したのである。 【０００７】すなわち、炊飯器４４に洗米部５からの米
と水を投入するときは、洗米部５の同軸直下に配置して
いる炊飯器４４における上蓋２９に備えているシャッタ
（閉塞具）４１を水平方向の横移動により開放し、流入
口（開口部）３７から投入する。炊飯器４４に米と水を
投入した後には、シャッタ４１の水平方向の横移動によ
り流入口３７を閉塞して炊飯工程に移行する。 【０００８】これによって、上蓋２９をヒンジ廻りに回
動する必要はなくなって、装置の全高を小形にできるの
である。また、流入口（開口部）３７をシャッタ（閉塞
具）４１で閉塞するとき（炊飯中において）、シャッタ
ーレール３０によって炊飯中の圧力でシャッタ４１が不
測に外れるのは防止すべく、該シャッタ４１がシャッタ
ーレール３０に係合していることから、開口部３７を形
成して米と水とを投入可能としても炊飯には支障はなく
なる。 【０００９】 【発明の実施の形態】本発明をその実施例を示す図面に
より説明すれば、図１において最上部に配した貯米槽
（部）１に原料が貯蔵され、ホッパー状に形成した該貯
米槽１の底部には定量機 (計量部) ２が連設されてい
る。本実施例に示す定量機２は電動機３で一方向に回転
するドラム式でありその内容積を一定として回転数によ
り所要量の原料を定量区分して下方へ落下せしめるもの
で、予め定量ダイアル機構２１によりセットされたカウ
ンターの設定値パルスの発信により制御されるパルスカ
ウント方式による。 【００１０】一方前記定量機２の直下には漏斗状に形成
した原料シュート４が配設され洗米部となる洗米槽５の
天板６を貫通して原料供給口７が開口されている。洗米
槽５は下部を倒立円錐状（漏斗状）に形成した円筒体よ
りなり、該槽の軸芯位置には各々回転半径の異なる複数
の撹拌羽根８を架設した中空の回転軸９が天板６を貫通
して設けた軸受１０を介して電動機１１により回転自在
に配されている。一方該洗米槽５の底部には、前記中空
軸９と同軸に挿入され、天板６の上方に設けた回転カム
機構１２により垂直方向に移動自在とした軸棒１３と該
軸棒１３の下端に固定した円錐弁１４をもって開閉自在
とした原料と炊飯水の流出口１５が設けられている。 【００１１】更に前記流出口１５の上方には多数の通水
口を有する倒立円錐状に形成した分離板１６と該分離板
16を密閉包囲するように設けた環状の排水ジャケット１
７と天板１６の下部に連設して溢水口１８とが設けられ
ている。排水ジャケット１７の外周面には側管１９が連
通開口され、該管内の水位上昇を検出するためのフロー
ト２０が封入され、洗米槽５内の炊飯水位を定量ダイア
ル機構２１に連動して上下に移動自在としたセンサー２
２により検出せしめて調節するよう構成されている。ま
た、洗米槽５の上部には天板６を貫通開口して複数の散
水口２３が設けられている。 【００１２】図２に示すごとく排水ジャケット１７の外
周面には側管１９のほか、開閉自在な排水弁２４を経て
系外へ洗浄水を排水するための排水管２５と洗米槽５内
へ上向流を生ぜしめて浮遊汚濁質を溢水口１８より系外
へ排出するため電磁弁２６を経て連通開口した給水口２
７とが各々設けられている。また、図１に示すごとく洗
米槽５の同軸直下には、排水ジャケット１７の側面に固
定した一対の案内板２８と該案内板に保持され下端を上
蓋２９の上面に設けたシャッターレール３０に固定して
上下に摺動自在に構成した部材３１と、支点３２を有し
て部材３１に設けたピン３３を県垂して前方に延設した
開閉アーム３４とにより垂直方向に開閉自在とした上蓋
２９が洗米槽５の直下に装着されている。 【００１３】上蓋２９は開閉アーム３４によりストロー
クＨをもって開閉せられ図中点線で示すごとく、挿入さ
れた内釜３５を密閉し且つその開位置において、フック
３６により保持するよう構成されていて開閉アーム３４
等は上蓋開閉手段を構成している。従って、炊飯時には
炊飯器４４の上蓋２９と洗米槽５の円錐弁１４との間に
は、少なくともストロークＨ以上の上下方向の空間が形
成され両者を上下に隔離しているとともに、該空間は前
後方向に連通されている。 【００１４】図３に示すごとく、上蓋２９の中心部には
米と水の流入口３７が開口され、該流入口３７は支点３
９を有して電動機３８に駆動されるスイングアーム４０
により開閉自在としたシャッタ４１により開閉自在な構
成を有している。該シャッタ４１は上蓋２９に設けたシ
ャッターレール３０をガイドとしてストロークＨ１を水
平方向に横移動して流入口３７を摺動するものであり流
入口３７をシャッタ４１で閉塞して密閉した状態での炊
飯中の圧力でシャッタ４１が外れるのを、シャッターレ
ール３０の係合によって防止しているとともに該シャッ
ターの開閉を検出するためのセンサー４２が設けられて
いる。 【００１５】すなわち、内釜３５の上面開口を蓋する上
蓋２９の中央部に米等の炊飯材料を上蓋２９を内釜３５
に蓋した状態で内釜内に投入する開口部３７を設け、こ
の開口部３７を炊飯時に閉じ状態とする閉塞具４１を、
上蓋上面で開口部３７の両側に沿って上蓋に固着した一
対の案内レール３０に水平方向のみに移動自在に設けた
のである。 【００１６】本発明に係る炊飯器を用いている業務用炊
飯装置において、洗米槽５の底部に設けた円錐弁１４が
開放した場合流出する米と水の描く流出曲線は図２の点
線４３で示すごとく円錐面を延長した放物線状を呈す
る。よって上蓋２９に設ける開口３７は上蓋の閉位置に
おいて前記放物線と交わらないようその直径が定められ
る。 【００１７】以上のように構成された本発明に係る炊飯
器を用いている業務用炊飯装置の動作態様をその実施例
を示す図面により説明すれば、図１において空の内釜３
５を装架した炊飯器４４を前後方向に引出しできる架台
４５により庫内に押し込み上蓋２９の軸心と同軸直下の
炊飯位置に移動せしめ、開閉アーム３４により上蓋２９
を下降させ前記内釜３５を密閉するとともに、上蓋２９
に形成した流入口３７はシャッタ４１によって開放され
ている。ここにおいてセンサー４６により内釜３５の検
出が行なわれる。 【００１８】ついで定量ダイアル２１を所要炊飯量にセ
ットすることにより、定量機２の回転数を制御するパル
スカウンターを選択せしめると共に側管１９内の水位検
出用フロート２０を検出するセンサー２２を移動せしめ
て炊飯に必要な洗米槽５内の水位調節点４７を決定す
る。スタートボタンを押すことにより、定量機２が回転
し貯米槽１内の原料を定量区分しシュート４を経て原料
供給口７より洗米槽５内へ落下供給する。これと同時に
電動機１１が起動し撹拌羽根８を緩速回転せしめると共
に圧力水系に連通した電磁弁４８が開き複数の散水口２
３より給水が開始され洗米工程に入る。洗米槽内に堆積
して撹拌される原料層を通過して洗米汚濁水となった排
水は、底部に設けた分離板１６を通過して排水ジャケッ
ト１７、排水管２５ならびに排水弁２４を経て排水口４
９より系外へ排水される。 【００１９】ついで予め入力された洗米プログラムによ
り給水が一時停止し研米工程に掛かり所定の研米工程経
過後再度散水を開始し洗米汚濁水を排水せしめるもので
ある。以上の工程を反復した後、図２に示す排水弁２４
が閉じ排水ジャケット１７に連通開口した給水口２７よ
り電磁弁２６を経て給水が開始される。該給水は排水弁
２４の密閉により洗米槽５内を上方へ向かう上向流とな
り溢水口１８より溢水し排水管５０と排水箱５１を経て
排水口４９より系外へ排水される。所定の溢水時間が経
過すると電磁弁２６が閉じ、排水弁２４が開いて槽内の
溢水点まで貯溜された洗浄水が一挙に系外へ排水され
る。 【００２０】以上をもって洗米工程が終了し続いて排水
弁２４が閉じ電磁弁４８が開き水加減工程の給水が開始
される。該工程において水位検出センサー２２の回路が
ＯＮされ、洗米槽５内の水位の上昇と共に側管１９内の
フロート２０が上昇し水位検出点４７において電磁弁４
８を閉じ給水を停止する。ついで該センサーの出力信号
をもって軸１３の上方に設けたカム式開閉機構１２が回
転し洗米槽底部の流出口１５を密閉せる円錐弁１４を所
定ストローク落下せしめて原料と炊飯水を上蓋２９に設
けた流入口３７より内釜３５内へ投入し、投入が完了す
ると、シャッタ４１の横移動によって流入口３７を閉塞
する。 【００２１】尚上記流入口３７は炊飯中にはシャッタ４
１により密閉されているとともに、炊飯圧力でシャッタ
４１が外れるのは、レール３０の係合で防止しており、
前記センサー２２の出力信号を受けて電動機３８により
一時的に開口され所定時間経過後自動的に密閉せられる
よう構成されている。また原料の流出完了と共に円錐弁
１４はカム開閉機構１２の回転により原位置に復帰し流
出口１５を密閉する。 【００２２】ついで排米完了を検出して励磁されるタイ
マーにより原料の吸水時間が拘束され所定時間経過後該
タイマーの出力信号により炊飯器４４のバーナー (図示
せず) に点火され炊飯工程に掛る。炊飯中洗米部内の米
は炊飯器の熱気で熱影響を受けるのは断熱用空間で防止
される。尚燃焼用ガスはガス電磁弁 (図示せず) により
開閉される管路により供給され、該電磁弁は前記タイマ
ーの出力信号により開口され内釜３５の底面温度を検出
するサーモスタット (図示せず) により遮断するよう構
成されている。 【００２３】炊飯工程の完了は前記サーモスタットによ
り検出され、バーナーが消火すると共に別置のタイマー
が作動し蒸らし時間を拘束する。所定の蒸らし時間経過
後該タイマーの出力信号により炊飯完了の報知を行な
い、本発明装置における一連の動作工程を終了するもの
である。なお、洗米槽の下方に配した炊飯器内に於いて
原料の吸水、炊飯、蒸らし等の各工程にある間並びに排
米完了後上蓋を上げ、内釜を引き出し、空の内釜をセッ
トする迄の間は前記シャッタ４１が開放されないよう電
気的にインターロックし、シャッタの開放を検出するセ
ンサー４２の出力信号をもって円錐弁１４を開放せしめ
るよう構成することにより二重排出等の人為的なミスを
完全に防止できる。 【００２４】また実施例の装置は、スタート信号の入力
のみで原料の計量から炊飯完了迄の一連の作業を完全自
動に処理することを可能にすると共に、大量の炊飯を連
続的に自動処理することができる機能をも具備するもの
である。即ち水加減完了の水位検出センサー２２の出力
信号と円錐弁１４の開放を検出するセンサー (図示せ
ず) 並びに円錐弁の密閉を検出するセンサー (図示せ
ず) 夫々の出力信号をカスケードに利用して前記のスタ
ートパルスを発生せしめて、装置を自動的に再スタート
させることにより下方に配した炊飯器が実動中に上部の
洗米部で洗米工程を進行せしめ、炊飯完了迄の間洗米槽
内の原料に吸水のための待機時間を与えることができる
ため、単一の装置内で洗米と炊飯の両作業を連続的に処
理することができる。 【００２５】 【発明の効果】本発明は以上の通りであり、本発明によ
れば閉塞具を開閉するためのスペースを必要としない
し、上蓋の上面に閉塞具を取り付けるので、開閉状態が
簡単に目視できるし、また、通常販売している炊飯器の
上蓋に簡単な加工をするだけで実現できるのに加えて炊
飯時上方へ閉塞具が移動しようとしてもこの移動がレー
ルによって確実に止められるので炊飯に悪影響を与えな
く、ここに、全高を小型化できて、前述した課題を
解決できる。
り具体的には業務用炊飯装置用の炊飯器に関する。 【０００２】 【従来の技術】従来より自動炊飯装置に関する種々の提
案がなされているが、その殆どが小型の家庭用でありそ
の使用頻度と処理量並びに操作性に関しては本発明が対
象とする業務用とは大差があり、実用性と連続性の見地
からみて次元の異なるものである。 【０００３】そこで、業務用として使用することができ
る自動炊飯装置として、特開昭６２−２６０３１号公報
に開示の技術がある。この業務用炊飯装置は、米を貯え
る貯米部と、該貯米部の米を計量して排出する計量部
と、該計量部から排出した米を洗う洗米部と、該洗米部
から排出した米を炊飯する炊飯部とを備えたものであ
り、炊飯部はヒンジを支点に開閉する上蓋を有する炊飯
器を採用している。 【０００４】 【発明が解決しようとする課題】ヒンジを支点に開閉す
る上蓋を有する炊飯器を業務用炊飯装置に採用している
従来例によると、次の課題がある。 洗米部の同軸直下に炊飯器を配置して、該炊飯器に
米を投入しようとすれば、上蓋がヒンジを支点に開閉す
るので、上蓋を全開しようとすれば、洗米部と炊飯器と
の上下間隔が拡大となり、全高が大型となって、装置の
重量バランスも崩れ易く、厨房室の据付けが困難とな
る。 装置の全高が大型になると、通常、洗米部上に貯米
部を備えることから、貯米部に対する米の補給作業が非
常に面倒となる。 【０００５】そこで本発明は、前記の課題を解決で
きる業務用炊飯装置の炊飯器を提供することが目的であ
る。 【０００６】 【課題を解決するための手段】本発明は、洗米部と、該
洗米部から排出した米を炊飯する内釜を有する炊飯器
と、を備えている業務用炊飯装置において、前記内釜の
上面開口を蓋する上蓋の中央部に米等の炊飯材料を上蓋
を内釜に蓋した状態で内釜内に投入する開口部を設け、
この開口部を炊飯時に閉じ状態とする閉塞具を、上蓋上
面で開口部の両側に沿って上蓋に固着した一対の案内レ
ールに水平方向のみに移動自在に設け、前記開口部を閉
鎖した炊飯中において閉塞具の炊飯圧力による外れを防
止すべく、一対の案内レールに該閉塞具が係合している
ことを特徴とする業務用炊飯装置用炊飯器によって前記
の課題を解決したのである。 【０００７】すなわち、炊飯器４４に洗米部５からの米
と水を投入するときは、洗米部５の同軸直下に配置して
いる炊飯器４４における上蓋２９に備えているシャッタ
（閉塞具）４１を水平方向の横移動により開放し、流入
口（開口部）３７から投入する。炊飯器４４に米と水を
投入した後には、シャッタ４１の水平方向の横移動によ
り流入口３７を閉塞して炊飯工程に移行する。 【０００８】これによって、上蓋２９をヒンジ廻りに回
動する必要はなくなって、装置の全高を小形にできるの
である。また、流入口（開口部）３７をシャッタ（閉塞
具）４１で閉塞するとき（炊飯中において）、シャッタ
ーレール３０によって炊飯中の圧力でシャッタ４１が不
測に外れるのは防止すべく、該シャッタ４１がシャッタ
ーレール３０に係合していることから、開口部３７を形
成して米と水とを投入可能としても炊飯には支障はなく
なる。 【０００９】 【発明の実施の形態】本発明をその実施例を示す図面に
より説明すれば、図１において最上部に配した貯米槽
（部）１に原料が貯蔵され、ホッパー状に形成した該貯
米槽１の底部には定量機 (計量部) ２が連設されてい
る。本実施例に示す定量機２は電動機３で一方向に回転
するドラム式でありその内容積を一定として回転数によ
り所要量の原料を定量区分して下方へ落下せしめるもの
で、予め定量ダイアル機構２１によりセットされたカウ
ンターの設定値パルスの発信により制御されるパルスカ
ウント方式による。 【００１０】一方前記定量機２の直下には漏斗状に形成
した原料シュート４が配設され洗米部となる洗米槽５の
天板６を貫通して原料供給口７が開口されている。洗米
槽５は下部を倒立円錐状（漏斗状）に形成した円筒体よ
りなり、該槽の軸芯位置には各々回転半径の異なる複数
の撹拌羽根８を架設した中空の回転軸９が天板６を貫通
して設けた軸受１０を介して電動機１１により回転自在
に配されている。一方該洗米槽５の底部には、前記中空
軸９と同軸に挿入され、天板６の上方に設けた回転カム
機構１２により垂直方向に移動自在とした軸棒１３と該
軸棒１３の下端に固定した円錐弁１４をもって開閉自在
とした原料と炊飯水の流出口１５が設けられている。 【００１１】更に前記流出口１５の上方には多数の通水
口を有する倒立円錐状に形成した分離板１６と該分離板
16を密閉包囲するように設けた環状の排水ジャケット１
７と天板１６の下部に連設して溢水口１８とが設けられ
ている。排水ジャケット１７の外周面には側管１９が連
通開口され、該管内の水位上昇を検出するためのフロー
ト２０が封入され、洗米槽５内の炊飯水位を定量ダイア
ル機構２１に連動して上下に移動自在としたセンサー２
２により検出せしめて調節するよう構成されている。ま
た、洗米槽５の上部には天板６を貫通開口して複数の散
水口２３が設けられている。 【００１２】図２に示すごとく排水ジャケット１７の外
周面には側管１９のほか、開閉自在な排水弁２４を経て
系外へ洗浄水を排水するための排水管２５と洗米槽５内
へ上向流を生ぜしめて浮遊汚濁質を溢水口１８より系外
へ排出するため電磁弁２６を経て連通開口した給水口２
７とが各々設けられている。また、図１に示すごとく洗
米槽５の同軸直下には、排水ジャケット１７の側面に固
定した一対の案内板２８と該案内板に保持され下端を上
蓋２９の上面に設けたシャッターレール３０に固定して
上下に摺動自在に構成した部材３１と、支点３２を有し
て部材３１に設けたピン３３を県垂して前方に延設した
開閉アーム３４とにより垂直方向に開閉自在とした上蓋
２９が洗米槽５の直下に装着されている。 【００１３】上蓋２９は開閉アーム３４によりストロー
クＨをもって開閉せられ図中点線で示すごとく、挿入さ
れた内釜３５を密閉し且つその開位置において、フック
３６により保持するよう構成されていて開閉アーム３４
等は上蓋開閉手段を構成している。従って、炊飯時には
炊飯器４４の上蓋２９と洗米槽５の円錐弁１４との間に
は、少なくともストロークＨ以上の上下方向の空間が形
成され両者を上下に隔離しているとともに、該空間は前
後方向に連通されている。 【００１４】図３に示すごとく、上蓋２９の中心部には
米と水の流入口３７が開口され、該流入口３７は支点３
９を有して電動機３８に駆動されるスイングアーム４０
により開閉自在としたシャッタ４１により開閉自在な構
成を有している。該シャッタ４１は上蓋２９に設けたシ
ャッターレール３０をガイドとしてストロークＨ１を水
平方向に横移動して流入口３７を摺動するものであり流
入口３７をシャッタ４１で閉塞して密閉した状態での炊
飯中の圧力でシャッタ４１が外れるのを、シャッターレ
ール３０の係合によって防止しているとともに該シャッ
ターの開閉を検出するためのセンサー４２が設けられて
いる。 【００１５】すなわち、内釜３５の上面開口を蓋する上
蓋２９の中央部に米等の炊飯材料を上蓋２９を内釜３５
に蓋した状態で内釜内に投入する開口部３７を設け、こ
の開口部３７を炊飯時に閉じ状態とする閉塞具４１を、
上蓋上面で開口部３７の両側に沿って上蓋に固着した一
対の案内レール３０に水平方向のみに移動自在に設けた
のである。 【００１６】本発明に係る炊飯器を用いている業務用炊
飯装置において、洗米槽５の底部に設けた円錐弁１４が
開放した場合流出する米と水の描く流出曲線は図２の点
線４３で示すごとく円錐面を延長した放物線状を呈す
る。よって上蓋２９に設ける開口３７は上蓋の閉位置に
おいて前記放物線と交わらないようその直径が定められ
る。 【００１７】以上のように構成された本発明に係る炊飯
器を用いている業務用炊飯装置の動作態様をその実施例
を示す図面により説明すれば、図１において空の内釜３
５を装架した炊飯器４４を前後方向に引出しできる架台
４５により庫内に押し込み上蓋２９の軸心と同軸直下の
炊飯位置に移動せしめ、開閉アーム３４により上蓋２９
を下降させ前記内釜３５を密閉するとともに、上蓋２９
に形成した流入口３７はシャッタ４１によって開放され
ている。ここにおいてセンサー４６により内釜３５の検
出が行なわれる。 【００１８】ついで定量ダイアル２１を所要炊飯量にセ
ットすることにより、定量機２の回転数を制御するパル
スカウンターを選択せしめると共に側管１９内の水位検
出用フロート２０を検出するセンサー２２を移動せしめ
て炊飯に必要な洗米槽５内の水位調節点４７を決定す
る。スタートボタンを押すことにより、定量機２が回転
し貯米槽１内の原料を定量区分しシュート４を経て原料
供給口７より洗米槽５内へ落下供給する。これと同時に
電動機１１が起動し撹拌羽根８を緩速回転せしめると共
に圧力水系に連通した電磁弁４８が開き複数の散水口２
３より給水が開始され洗米工程に入る。洗米槽内に堆積
して撹拌される原料層を通過して洗米汚濁水となった排
水は、底部に設けた分離板１６を通過して排水ジャケッ
ト１７、排水管２５ならびに排水弁２４を経て排水口４
９より系外へ排水される。 【００１９】ついで予め入力された洗米プログラムによ
り給水が一時停止し研米工程に掛かり所定の研米工程経
過後再度散水を開始し洗米汚濁水を排水せしめるもので
ある。以上の工程を反復した後、図２に示す排水弁２４
が閉じ排水ジャケット１７に連通開口した給水口２７よ
り電磁弁２６を経て給水が開始される。該給水は排水弁
２４の密閉により洗米槽５内を上方へ向かう上向流とな
り溢水口１８より溢水し排水管５０と排水箱５１を経て
排水口４９より系外へ排水される。所定の溢水時間が経
過すると電磁弁２６が閉じ、排水弁２４が開いて槽内の
溢水点まで貯溜された洗浄水が一挙に系外へ排水され
る。 【００２０】以上をもって洗米工程が終了し続いて排水
弁２４が閉じ電磁弁４８が開き水加減工程の給水が開始
される。該工程において水位検出センサー２２の回路が
ＯＮされ、洗米槽５内の水位の上昇と共に側管１９内の
フロート２０が上昇し水位検出点４７において電磁弁４
８を閉じ給水を停止する。ついで該センサーの出力信号
をもって軸１３の上方に設けたカム式開閉機構１２が回
転し洗米槽底部の流出口１５を密閉せる円錐弁１４を所
定ストローク落下せしめて原料と炊飯水を上蓋２９に設
けた流入口３７より内釜３５内へ投入し、投入が完了す
ると、シャッタ４１の横移動によって流入口３７を閉塞
する。 【００２１】尚上記流入口３７は炊飯中にはシャッタ４
１により密閉されているとともに、炊飯圧力でシャッタ
４１が外れるのは、レール３０の係合で防止しており、
前記センサー２２の出力信号を受けて電動機３８により
一時的に開口され所定時間経過後自動的に密閉せられる
よう構成されている。また原料の流出完了と共に円錐弁
１４はカム開閉機構１２の回転により原位置に復帰し流
出口１５を密閉する。 【００２２】ついで排米完了を検出して励磁されるタイ
マーにより原料の吸水時間が拘束され所定時間経過後該
タイマーの出力信号により炊飯器４４のバーナー (図示
せず) に点火され炊飯工程に掛る。炊飯中洗米部内の米
は炊飯器の熱気で熱影響を受けるのは断熱用空間で防止
される。尚燃焼用ガスはガス電磁弁 (図示せず) により
開閉される管路により供給され、該電磁弁は前記タイマ
ーの出力信号により開口され内釜３５の底面温度を検出
するサーモスタット (図示せず) により遮断するよう構
成されている。 【００２３】炊飯工程の完了は前記サーモスタットによ
り検出され、バーナーが消火すると共に別置のタイマー
が作動し蒸らし時間を拘束する。所定の蒸らし時間経過
後該タイマーの出力信号により炊飯完了の報知を行な
い、本発明装置における一連の動作工程を終了するもの
である。なお、洗米槽の下方に配した炊飯器内に於いて
原料の吸水、炊飯、蒸らし等の各工程にある間並びに排
米完了後上蓋を上げ、内釜を引き出し、空の内釜をセッ
トする迄の間は前記シャッタ４１が開放されないよう電
気的にインターロックし、シャッタの開放を検出するセ
ンサー４２の出力信号をもって円錐弁１４を開放せしめ
るよう構成することにより二重排出等の人為的なミスを
完全に防止できる。 【００２４】また実施例の装置は、スタート信号の入力
のみで原料の計量から炊飯完了迄の一連の作業を完全自
動に処理することを可能にすると共に、大量の炊飯を連
続的に自動処理することができる機能をも具備するもの
である。即ち水加減完了の水位検出センサー２２の出力
信号と円錐弁１４の開放を検出するセンサー (図示せ
ず) 並びに円錐弁の密閉を検出するセンサー (図示せ
ず) 夫々の出力信号をカスケードに利用して前記のスタ
ートパルスを発生せしめて、装置を自動的に再スタート
させることにより下方に配した炊飯器が実動中に上部の
洗米部で洗米工程を進行せしめ、炊飯完了迄の間洗米槽
内の原料に吸水のための待機時間を与えることができる
ため、単一の装置内で洗米と炊飯の両作業を連続的に処
理することができる。 【００２５】 【発明の効果】本発明は以上の通りであり、本発明によ
れば閉塞具を開閉するためのスペースを必要としない
し、上蓋の上面に閉塞具を取り付けるので、開閉状態が
簡単に目視できるし、また、通常販売している炊飯器の
上蓋に簡単な加工をするだけで実現できるのに加えて炊
飯時上方へ閉塞具が移動しようとしてもこの移動がレー
ルによって確実に止められるので炊飯に悪影響を与えな
く、ここに、全高を小型化できて、前述した課題を
解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例であり内部機構の配置を示す側
面図である。 【図２】本発明の実施例を示す正面図である。 【図３】本発明の実施例を部分切欠して説明する平面図
である。 【符号の説明】 ５ 貯米部 ２９ 上蓋 ３０ 案内レール ３７ 開口部 ４１ 閉塞具 ４４ 炊飯器
面図である。 【図２】本発明の実施例を示す正面図である。 【図３】本発明の実施例を部分切欠して説明する平面図
である。 【符号の説明】 ５ 貯米部 ２９ 上蓋 ３０ 案内レール ３７ 開口部 ４１ 閉塞具 ４４ 炊飯器
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フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭62−137020（ＪＰ，Ａ)
特開 昭59−181112（ＪＰ，Ａ)
特開 昭58−67216（ＪＰ，Ａ)
特開 昭47−22271（ＪＰ，Ａ)
実開 昭57−187044（ＪＰ，Ｕ)
実開 昭58−76595（ＪＰ，Ｕ)
実開 昭58−86696（ＪＰ，Ｕ)
実開 昭61−119988（ＪＰ，Ｕ)
(58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名)
A47J 27/00 - 27/64
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 １．洗米部と、該洗米部から排出した米を炊飯する内釜
を有する炊飯器と、を備えている業務用炊飯装置におい
て、 前記内釜の上面開口を蓋する上蓋の中央部に米等の炊飯
材料を上蓋を内釜に蓋した状態で内釜内に投入する開口
部を設け、前記開口部を閉鎖した炊飯中において閉塞具
の炊飯圧力による外れを防止すべく、一対の案内レール
に該閉塞具が係合していることを特徴とする業務用炊飯
装置用炊飯器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29179896A JP2877773B2 (ja) | 1996-11-01 | 1996-11-01 | 業務用炊飯装置用炊飯器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29179896A JP2877773B2 (ja) | 1996-11-01 | 1996-11-01 | 業務用炊飯装置用炊飯器 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3057179A Division JPH07102175B2 (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | 全自動炊飯装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09182663A JPH09182663A (ja) | 1997-07-15 |
| JP2877773B2 true JP2877773B2 (ja) | 1999-03-31 |
Family
ID=17773575
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29179896A Expired - Lifetime JP2877773B2 (ja) | 1996-11-01 | 1996-11-01 | 業務用炊飯装置用炊飯器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2877773B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2023144600A1 (zh) * | 2022-01-26 | 2023-08-03 | 浙江苏泊尔家电制造有限公司 | 烹饪器具 |
-
1996
- 1996-11-01 JP JP29179896A patent/JP2877773B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH09182663A (ja) | 1997-07-15 |
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