JP2876782B2 - 塗料組成物 - Google Patents

塗料組成物

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JP2876782B2 JP33641390A JP33641390A JP2876782B2 JP 2876782 B2 JP2876782 B2 JP 2876782B2 JP 33641390 A JP33641390 A JP 33641390A JP 33641390 A JP33641390 A JP 33641390A JP 2876782 B2 JP2876782 B2 JP 2876782B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高外観性塗料組成物に関するものであり、
さらに詳しくは塗膜形成樹脂中の水酸基含有樹脂の溶解
性パラメータ(SPa)値と特定の関係にある溶解性パラ
メータ(SPb)値を持つ非水系重合体分散液を特定量含
有する塗料組成物に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、消費者の高級化指向の流れに伴ない、高外観性
塗料のニーズが高まっている。一般に高外観性を達成す
るためには、塗膜の平滑化とツヤの向上を目的とした厚
膜塗装が必要であり、またアルミニウムなどの金属や無
機質の偏平顔料が添加されている場合は均一にムラなく
配向させることが必要である。このような要求に対し
て、非水系重合体分散液(以下NADと略す)の添加は、
厚膜塗装に必要な垂直塗装部位のタレ止め作用や偏平顔
料を均一に配向させる流動調節作用を与えることがで
き、高外観性塗膜を得るための材料として用いられる
(例えば特開昭53−133234号公報、特開平1−193368
号)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記のようにタレ止め作用や流動調節
作用を持たせるためには、塗膜形成樹脂とNADとの極性
関係を調整しなければならない。すなわち、塗膜形成樹
脂とNADとの極性差が小さすぎてしまうと、NAD粒子の凝
集度が小さく、十分なタレ止め作用や流動調節作用が得
られない。一方、塗膜形成樹脂とNADとの極性差が大き
すぎてしまうと、NAD粒子の凝集が激しく、肌荒れやツ
ヤの低下、相溶性の低下、ブツの発生などの問題点が生
じる。例えば特開昭53−133234号公報の方法では、塗膜
形成樹脂とNADとの極性関係を制御していないために、
塗膜の流動調節作用と高外観性の両立が困難である。
本発明の目的は、この様な問題点を解決するため、NA
Dの極性を分散安定剤成分の極性で特定でき、塗料組成
物中に含有するNADの分散安定剤成分の溶解性パラメー
タ(SPb)値を塗膜形成樹脂中の水酸基含有樹脂の溶解
性パラメータ(SPa)値と一定の関係に特定することに
よって、塗膜の流動調節作用と高外観性の両立を達成で
きる塗料組成物を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明は、(A):(A1)水酸基含有樹脂
40〜90重量%、および(A2)水酸基と反応し得る硬化剤
10〜60重量%から成る樹脂固形分混合物100重量部に対
し、 (B):下記成分 (B1)有機溶剤 40〜80重量% (B2)(B1)成分に不溶な粒子成分 10〜50重量% (B3)(B1)成分に可溶であり、かつ(B2)成分を
(B1)成分中に安定に分散できる分散安定剤成分 5〜40重量% から成る非水系重合体分散液であって、(B3)成分にお
ける溶解性パラメータの3成分である水素結合による成
分(δh)、分子の分極による成分(δp)、分散力に
よる成分(δd)のうち、 の値(SPb)が、上記水酸基含有樹脂における の値(SPa)との関係において、 0.3≦|SPb−SPa|<2.5 の関係を満たす非水系重合体分散液を、重合体固形分と
して1〜50重量部含有することを特徴とする塗料組成物
である。
本発明の(A)成分に用いられる(A1)成分の水酸基
含有樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、
アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ
素樹脂、シリコン樹脂などが挙げられる。また(A2)成
分の水酸基と反応し得る硬化剤としては、例えばメラミ
ン樹脂やイソシアネート化合物が挙げられる。
ここで、(A1)成分の水酸基含有樹脂と(A2)成分の
硬化剤の混合割合は、水酸基含有樹脂40〜90重量%に対
して硬化剤10〜60重量%の範囲である。この際、水酸基
含有樹脂が40重量%未満の場合は生成塗膜の耐薬品性が
低下するため、また90重量%を越える場合は生成塗膜の
耐水性が低下するため好ましくない。
本発明の塗料組成物中、(B)成分のNADに用いられ
る(B1)成分の有機溶剤としては、たとえばn−ヘキサ
ン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシ
クロヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、ミネラル
スピリット等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;
メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコ
ール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イ
ソブチルアルコール等のアルコール類;酢酸メチル、酢
酸エチル、酢酸プロピル,酢酸イソプロピル、酢酸ブチ
ル、酢酸イソブチル、酢酸セロソルブ等のエステル類;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、イソホロ
ン等のケトン類などがあげられ、NADの分散安定剤成分
を溶解し、粒子成分に不溶性を示すものであればいかな
るものでも適宜選択することができ、もちろん2種以上
の有機溶剤であっても何らさしつかえない。しかしこの
際、NADを安定に製造するためには、分散安定剤成分を
溶解する範囲内でなるべく極性の低い方が好ましい。
(B1)成分の有機溶剤の使用量は、NAD全量に対して4
0〜80重量%の範囲内にあることが好ましい。ここで40
重量%未満の場合は、得られるNADの分散安定性が低下
するため好ましくない。また、80重量%を超える場合
は、NADの製造後濃縮する必要があり、NADの製造効率が
低くなるため好ましくない。
本発明の(B)成分のNADに用いられる(B2)成分の
粒子成分は、前記(B1)成分の有機溶剤に不溶の粒子成
分である。その主成分は、ビニル型単量体、たとえばア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プ
ロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、ア
クリル酸n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、ア
クリル酸ステアリル、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イ
ソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イ
ソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−
ヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸
2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリ
ル酸ステアリル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2
−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピ
ル、アクリル酸、アクリルアミド、N−ヒドロキシメチ
ルアクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリル酸グ
リシジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタク
リル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸、メタク
リルアミド、N−ヒドロキシメチルメタクリルアミド、
メタクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン、ビニルト
ルエン、ビニルピロリドン、イタコン酸、クロトン酸、
フマル酸、マレイン酸、フマル酸ジブチル、無水マレイ
ン酸、ドデシニル無水コハク酸、アリルグリシジルエー
テル、アリルアルコール等の1種または2種以上の重合
体であって、前記(B1)成分の有機溶剤に不溶のものが
あげられる。
これらの粒子成分は、前記(B1)成分の有機溶剤およ
び後記(B3)成分の分散安定剤成分の存在下、前記ビニ
ル型単量体の1種または2種以上を重合することによっ
て得られる。
この際、NADを安定に製造するためには、なるべく極
性の高いビニル型単量体を用いる方が好ましいが、前記
(A)成分の樹脂系との相溶性あるいは塗膜性能に応じ
て、NADの分散安定性を損なわない範囲で、極性の低い
ビニル型単量体を共重合することができる。そして前記
ビニル型単量体の重合は、前記有機溶剤および前記分散
安定剤成分の存在下、通常のラジカル重合によって得ら
れるが、重合温度は形成された粒子成分が融着しない温
度、すなわち120℃以下であることが好ましい。
(B2)成分の粒子成分はNAD全量に対して10〜50重量
%の範囲内で形成される。ここで(B2)成分の粒子成分
が10重量%未満の場合、粒子成分の形成が不十分とな
り、塗膜の流動調節作用が十分に発揮されず、例えばア
ルミニウム粉などを含有するベースコートにおけるメタ
ルムラやクリヤーコートにおけるタレが生じやすく、ま
た50重量%を越える場合は、得られるNADの分散安定性
が不十分となり、粒子成分が凝集するため好ましくな
い。
また本発明の(B)成分のNADに用いられる(B3)成
分の分散安定剤成分は、前記(B1)成分に可溶で、
(B1)成分中に(B2)成分を安定して分散できるもので
あり、前記と同様のビニル型単量体、たとえばアクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピ
ル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、
アクリル酸イソブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリ
ル酸n−ヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリ
ル酸ステアリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エ
チル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプ
ロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブ
チル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−ヘキ
シル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−
エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸
ステアリル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、
アクリル酸、アクリルアミド、N−ヒドロキシメチルア
クリルアミド、アクリロニトリル、メタクリル酸グリシ
ジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル
酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸、メタクリル
アミド、N−ヒドロキシメチルメタクリルアミド、メタ
クリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン、ビニルトルエ
ン、ビニルピロリドン、イタコン酸、クロトン酸、フマ
ル酸、マレイン酸、フマル酸ジブチル、無水マレイン
酸、ドデシニル無水コハク酸、アリルグリシジルエーテ
ル、アリルアルコール等の1種あるいは2種以上の重合
体であって、前記(B1)成分に可溶のものがあげられ
る。
(B3)成分の分散安定剤成分としては、NADを安定に
製造するためには、極性の低いビニル型単量体を用いる
方が好ましいが、前記(A)成分の水酸基含有樹脂との
相溶性および溶解性パラメータの関係に応じて、NADの
分散安定性を損なわない範囲で、極性の高いビニル型単
量体を混合することができる。ここで前記ビニル型単量
体の重合体である分散安定剤成分は、前記有機溶剤中で
通常のラジカル溶液重合によって得られる。
(B3)成分の分散安定剤成分は、NAD全量に対して5
〜40重量%の範囲内で用いられる。ここで分散安定剤成
分が5重量%未満の場合、得られるNADの分散安定剤性
が不十分となり、粒子成分が凝集するため、また40重量
%を越える場合は粒子成分の形成が不十分となり、塗膜
の流動調節作用が十分に発揮されず、例えばアルミニウ
ム粉などを含有するベースコートでのメタルムラやクリ
ヤーコートでのタレが生じやすくなるため好ましくな
い。
(B)成分のNADにおける前記(B3)成分として、そ
の溶解性パラメータ(SPb)値が(A1)成分の水酸基含
有樹脂の溶解性パラメータ(SPa)値との関係におい
て、 0.3≦|(SPb)−(SPa)|<2.5 なる関係を満足するものを使用することによって、優れ
た流動調節作用を発揮することができる。ただし、2コ
ート系塗料や3コート系塗料に用いるクリヤーコート用
塗料組成物では、粒子凝集による微小な凹凸までも平滑
にする必要があるため、NADにおける前記(B3)成分の
溶解性パラメータ(SPb)値と、(A1)成分の水酸基含
有樹脂の溶解性パラメータ(SPa)値との関係が 0.3≦|(SPb)−(SPa)|<1.5を満足することが好ま
しい。この際、|(SPb)−(SPa)|が0.3未満の場合
は塗膜の流動調節作用が不十分になり、例えばアルミニ
ウム粉などを含有するベースコートにおけるメタルムラ
や、クリヤーコートにおけるタレが生じやすく、2.5以
上の場合は粒子凝集が大きくなりすぎ、肌荒れやツヤの
低下、相溶性の低下、ブツの発生などの問題点が生じや
すいため好ましくない。ここで、(SPa)および(SPb
はD.W.Van Krevelen〔Properties of polymers,Chap.7,
129〜155(1976)〕方法で計算することができる。
すなわち、溶解性パラメータ(SPa),(SPb)の計算方
法は、 Fpi:分子の分極成分 Ehi:水素結合成分 V:モル体積 ここで各項はそれぞれの原子団についての値であり、各
原子団の値を用いて上記式より算出する。
本発明に用いる(B)成分のNADは、(A1)成分の水
酸基含有樹脂40〜90重量%および水酸基と反応し得る硬
化剤10〜60重量%から成る樹脂固形分混合物100重量部
に対し、重合体固形分として1〜50重量部の割合で用い
られる。ここでNADの含有量が1重量部未満の場合は、
塗膜の流動調節作用が不十分になり、ベースコートでの
メタルムラやクリヤーコートでのタレが生じやすく、50
重量部を超える場合は塗膜の耐水性が低下するため好ま
しくない。
本発明の塗料組成物を塗料化するには、これら各成分
を通常の塗料製造に用いられる分散機器、例えばボール
ミル、サンドミル、アトライター等により通常の添加方
法で混合して塗料化することができる。このとき必要に
応じて顔料、染料、ガラスフレーク、アルミニウムフレ
ーク等の着色剤の他、塗料に通常用いられる添加剤、た
とえば顔料分散剤、粘度調節剤、レベリング剤、硬化触
媒、ゲル化防止剤、紫外線吸収剤、ラジカル捕捉剤など
を加えることもできる。
以上のようにして得られた塗料は、通常の塗装方法、
たとえばエアスプレー塗り、エアレススプレー塗り、静
電塗り、浸し塗りなどによって、通常の被塗物、たとえ
ば金属やその他の無機材料、プラスチックやその他の有
機材料に1コート1ベーク、2コート2ベーク、2コー
ト1ベーク、3コート3ベーク、3コート2ベーク等の
システムで塗装し、60〜200℃の温度で2〜120分間もし
くは室温で3〜10日間乾燥することによって優れた塗膜
が得られる。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明の塗料組成物では、NADにおけ
る分散安定剤成分の溶解性パラメータ(SPb)値と水酸
基含有樹脂の溶解性パラメータ(SPa)値が特定の関係
にあるものも用いるため、優れた流動調節作用を持たせ
ることができる。これにより、たとえば2コート系塗料
のベースコートでは偏平顔料などを均一に配向させ塗膜
肌を平滑にすることが可能であり、2コート系塗料のク
リヤーコートや1コート塗料ではレベリング性の低下を
生じさせずに優れたタレ止め効果を発揮し厚膜塗装が可
能となる。従って最終的に、塗膜肌が平滑で優れたツヤ
感を有する高外観塗膜を得ることができる。
〔実施例〕
次に、実施例および比較例によって本発明をさらに詳
細に説明する。なお、各例中、部は重量部、%は重量%
である。
製造例1 非水系重合体分散液(B)の製造 (a)不飽和エステルの製造 攪拌機、温度計、還流冷却器をつけたディーンスター
クトラップおよび窒素ガス通入管を備えた4つ口フラス
コに12−ヒドロキシステアリン酸1500部を入れ、窒素ガ
スを吹き込みながら昇温し、200℃の温度で攪拌し酸価
が39になったところで反応を終了し、放冷後159部のキ
シレンを加え加熱残分90%の12−ヒドロキシステアリン
酸5モル縮合体溶液を得た。この反応においては、72部
の水が脱離された。次いで、この12−ヒドロキシステア
リン酸5モル縮合体溶液を用いて下記組成の混合物を、
攪拌機、温度計、還流冷却器、窒素ガス導入管をつけた
4つ口フラスコ中で120℃の温度で攪拌し、加熱残分酸
価が、1.0以下になるまでエステル化反応させ、加熱残
分80%の不飽和エステル溶液を得た。
12−ヒドロキシステアリン酸5モル縮合体溶液 1586.67部 グリシジルメタクリレート 142.00部 N,N−ジメチルベンジルアミン 3.93部 ハイドロキノン 1.96部 キシレン 227.94部 (b)分散安定剤溶液の製造 4つ口フラスコに攪拌機、還流冷却器、温度計および
滴下ロートを取り付け、71.5部のキシレンおよび15.0部
の酢酸ブチルを入れ、攪拌しながら95℃に加熱した。次
いで95℃の温度で下記組成の混合物を一定の添加速度で
滴下ロートから2時間かけて添加し、さらに2時間95℃
を保つことによって第1表に示す特性値をもつ分散安定
剤溶液を得た。
前記(a)の不飽和エステル溶液 62.5部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 2.2部 2−エチルヘキシルアクリレート 24.9部 グリシジルメタクリレート 2.9部 プラクセルFM−4(ラクトン変性アクリレートモノマ
ー、ダイセル化学工業株式会社製、商品名) 20.0部 t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート 1.0部 (c)NADの製造 4つ口フラスコに攪拌機、還流冷却器、温度計および
滴下ロートを取付け、前記(b)の分散安定剤溶液20.0
部、キシレン27.2部、ミネラルスピリット6.8部を加え
て攪拌しながら昇温し、95℃に加熱した。次いで95℃の
温度で下記組成の混合物を一定の添加速度で滴下ロート
から4時間かけて添加し、さらに2時間95℃を保つこと
によって加熱残分(JIS K−5407(1990)4加熱残分に
よる)50%の乳白色のNAD(I)を得た。
メチルメタクリレート 31.7部 アクリロニトリル 2.0部 グリシジルメタクリレート 4.3部 アクリル酸 2.0部 t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート 1.0部 キシレン 4.0部 ミネラルスピリット 1.0部 製造例2〜3 (a)分散安定剤溶液の製造 製造例1(b)の4つ口フラスコを用い、第1表に示
す単量体成分と重合開始剤の混合物を用いるほかは製造
例1(b)と同様の操作を行うことによって第1表に示
す特性値をもつ分散安定剤溶液をそれぞれ得た。
(b)NADの製造 製造例1(c)の4つ口フラスコを用い、第2表に示
す初期仕込み混合物および滴下成分である単量体と重合
開始剤の混合物を用いて、製造例1(c)と同様の操作
を行うことによって第2表に示す特性値をもつ乳白色の
NAD(II)〜(III)を得た。
製造例4〜5 アクリル樹脂の製造 還流冷却器,攪拌器、滴下ロートおよび温度計を取付
けた4つ口フラスコにキシレン64.7部を仕込み、攪拌し
ながら昇温し140℃まで加熱した。次いで第3表に示す
単量体成分と重合開始剤の混合物102部を140℃の下で一
定の添加速度で2時間かけて滴下した。滴下終了後、さ
らに2時間140℃の温度を保ったところで反応を終了
し、それぞれ第3表に示す特性値のアクリル樹脂溶液
(I)、(II)を得た。
製造例6〜7 ポリエステル樹脂の製造 還流冷却器を付けた水分定量受器、攪拌機および窒素
ガス導入管を取り付けた4つ口フラスコに第4表記載の
単量体組成物100部を仕込み、攪拌しながら200℃まで昇
温し脱水縮合反応を行った。さらに200℃一定下で脱水
縮合反応を継続し、酸価が10になったところで反応を止
めて冷却した。この時、100℃のところで製造例6では
キシレン60.0部、製造例7ではキシレン59.3部を加え、
攪拌しながら冷却してそれぞれ第4表に示す特性値をも
つポリエステル樹脂溶液(I)、(II)を得た。
実施例1 (1) ベースコート用塗料の作成 製造例6で得られたポリエステル樹脂溶液(I) 100.0部 n−ブチル化メラミン樹脂(加熱残分70%、ユーバン20
HS、三井東圧化学株式会社製、商品名) 57.1部 製造例1で得られたNAD(I) 16.0部 アルミニウム顔料(加熱残分65%、アルミペースト7160
N、東洋アルミニウム株式会社製、商品名) 15.4部 紫外線吸収剤(チヌビン900、チバガイギー社製、商品
名)の10%キシレン溶液 10.0部 n−ブチルアルコール 1.0部 上記組成の塗料を、シンナー(トルエン/キシレン/n
−ブタノール=5/3/2重量比)で塗装粘度(フォードカ
ップNo.4、20℃で14秒)に希釈することによって、ベー
スコート用塗料を作成した。
(2) クリヤーコート用塗料の作成 製造例4で得られたアクリル樹脂溶液(I) 108.3部 n−ブチル化メラミン樹脂(加熱残分70%、ユーバン20
HS、三井東圧化学株式会社製、商品名) 50.0部 製造例2で得られたNAD(II) 8.9部 チヌビン900の10%キシレン溶液(前出、(1)) 10.0部 ヒンダードアミン系光安定剤(サノールLS292、チバガ
イギー社製、商品名) 1.0部 n−ブチルアルコール 1.0部 上記組成の塗料を、シンナー(トルエン/キシレン/n
−ブチルアルコール=4/4/2重量比)で塗装粘度(フォ
ードカップNo.4、20℃で25秒)に希釈することによっ
て、クリヤーコート用塗料を作成した。
(3)塗膜の作成 リン酸亜鉛処理軟鋼板に、カチオン電着塗料(商品名
アクアNo.4200、日本油脂株式会社製)を乾燥膜厚20μ
mとなるように電着塗装し、175℃で25分間焼付け、さ
らに中塗塗料(商品名エピコNo.1500CPシーラー、日本
油脂株式会社製)を乾燥膜厚40μmとなるようにエアー
スプレー塗装し、140℃で30分間焼付けた試験板を用意
した。この試験板に、前記(1)のベースコート用塗料
をインターバル1分30秒、2ステージで乾燥膜厚20μm
になるようにエアスプレー塗装した。3分間垂直に立て
たままセッティングした後、前記(2)のクリヤーコー
ト用塗料をエアスプレー塗装し、140℃の温度で30分間
垂直に立てたまま焼付けたところ、アルミニウム顔料の
配向性およびタレ止め効果に優れ、平滑で高いツヤ感を
有する第5表記載の高外観、高性能膜が得られた。
実施例2 (1)ベースコート用塗料の作成 製造例7で得られたポリエステル樹脂溶液(II)91.7部 n−ブチル化メラミン樹脂(加熱残分60%、ユーバン22
0、三井東圧化学株式会社製、商品名) 75.0部 製造例2で得られたNAD(II) 55.6部 アルミペースト7160N(前出、実施例1(1)) 15.4部 チヌビン900の10%キシレン溶液(前出、実施例1
(1)) 10.0部 n−ブチルアルコール 1.0部 上記組成の塗料を、実施例1(1)と同様の操作を行
うことによって、ベースコート用塗料を作成した。
(2)クリヤーコート用塗料の作成 製造例5で得られたアクリル樹脂溶液(II)75.0部n−
ブチル化メラミン樹脂(加熱残分60%、ユーバン220、
三井東圧化学株式会社製、商品名) 91.7部 製造例1で得られたNAD(I) 40.0部 チヌビン900の10%キシレン溶液(前出、実施例1
(1)) 10.0部 サノールLS292(前出、実施例1(2)) 1.0部 n−ブチルアルコール 1.0部 上記組成の塗料を、実施例1(2)と同様の操作を行
うことによってクリヤーコート用塗料を作成した。
(3)塗膜の作成 得られた各塗料(1)、(2)を用いて、実施例1
(3)と同様の操作を行うことによって、アルミニウム
顔料の配向性およびタレ止め効果に優れ、平滑で高いツ
ヤ感を有する第5表記載の高外観、高性能塗膜が得られ
た。
実施例3 (1)ベースコート用塗料の作成 製造例4で得られたアクリル樹脂溶液(I) 133.3部 製造例3で得られたNAD(III) 112.5部 アルミペースト7160N(前出、実施例1(1)) 15.4部 チヌビン900の10%キシレン溶液(前出、実施例1
(1)) 10.0部 上記組成の混合物に、塗装直前にヘキサメチレンジイ
ソシアネート3量体(加熱残分100%、イソシアネート
基含有率21%、コロネートEH、日本ポリウレタン工業株
式会社製、商品名)を20.0部添加して、シンナー(トル
エン/キシレン/酢酸n−ブチル=4/4/2重量比)で塗
装粘度(フォードカップNo4、20℃で14秒)に希釈する
ことによってベースコート用塗料を作成した。
(2)クリヤーコート用塗の作成 製造例4で得られたアクリル樹脂溶液(I) 125.0部 製造例3で得られたNAD(III) 75.0部 チヌビン900の10%キシレン溶液(前出、実施例1
(1)) 10.0部 サノールLS292(前出、実施例1(2)) 1.0部 上記組成の混合物に、塗装直前にコロネートEH(前
出、(1))を25.0部添加して、シンナー(キシレン/
酢酸n−ブチル=5/5重量比)で塗装粘度(フォードカ
ップNo.4、20℃で25秒)に希釈することによってクリヤ
ーコート用塗料を作成した。
(3)塗膜の作成 得られた各塗料(1)、(2)を用いて、実施例1
(3)と同様の操作を行うことによって、アルミニウム
顔料の配向性およびタレ止め効果に優れ、平滑で高いツ
ヤ感を有する第5表記載の高外観、高性能塗膜が得られ
た。
注1)良好:アルミニウム顔料の配向性にムラが全く認
められない やや不良:アルミニウム顔料の配向性にややムラが認め
られる 不良:アルミニウム顔料の配向性にムラが顕著に認めら
れる 注2)クリヤーのタレが発生する直前のクリヤー膜厚 注3)JIS Z 8741鏡面光沢度測定方法による 注4)塗膜の鮮映性を示す値(ハンター社ドリゴン変角
光沢計D47R−6Fにより測定)D/I値の高い塗膜ほど鮮映
性に優れる 注5)塗膜表面の凹凸の度合を表わす値(東京精密製、
サーフコム554Aによりカットオフ0.8mm、クリヤー膜厚4
0μmの部分を測定した時の中心線平均粗さ)。数値の
小さい塗膜ほど表面が平滑 注6)試験片を沸騰水に3時間浸漬した直後の塗膜状態
を目視観察した。
良好:塗膜に色、ツヤの変化がなく、ワレ等の欠陥も全
く認められない。
不良:塗膜に色、ツヤの変化あるいはワレ等の欠陥が認
められる。
注7)0.4規定HCl溶液を塗膜上に0.2mlおとし、85℃の
温度で15分間保持したのち、水道水で洗い流した直後の
スポット跡の状態を目視観察した。
良好:塗膜に色、ツヤの変化がなく、ふくれ等の欠陥も
全く認められない。
不良:塗膜に色、ツヤの変化あるいはふくれ等の欠陥が
認められる。
比較例1〜2 (1)ベースコート用塗料の作成 第6表に示した原料組成の混合物を、実施例1(1)
と同様の操作を行うことによって、各ベースコート用塗
料を作成した。
(2)クリヤーコート用塗料の作成 第7表に示した組成の混合物を、実施例1(2)と同
様の操作を行うことによって、各クリヤーコート用塗料
を作成した。
(3)塗膜の作成 得られた各塗料を用いて、実施例1(3)と同様の操
作を行ったが、第8表に示すように塗膜外観性、塗膜性
能共に満足する塗膜は得られなかった。すなわち、比較
例1ではアルミニウム配向性、タレ止め効果ともに劣
り、さらにツヤ感、平滑性が不十分で、塗膜性能におい
ても不十分な塗膜になった。これはベースコート、クリ
ヤーコート共に添加するNADが1重量部未満であったた
めに塗膜の流動調節作用が不十分になり(アルミニウム
配向性に劣り、タレ限界膜厚が低い)、さらにはベース
コートにおけるNADの分散安定剤成分と水酸基含有樹脂
との溶解性パラメータの差 (|(SPb)−(SPa)|が2.5以上であったため、ベー
スコートの肌荒れに起因するツヤ感(20度鏡面光沢、D/
I値)、平滑性(表面粗さ)の低下を生じた。また、ベ
ースコート、クリヤーコート共に水酸基含有樹脂の量が
40重量%未満であるため、耐酸性にも劣っている。
比較例2では、アルミニウム配向性、タレ止め効果と
もに劣り、さらに塗膜性能においても不十分な塗膜にな
った。これは、ベースコート、クリヤーコート共に添加
するNADが50重量部を超えたために耐水性に劣り、さら
にはベースコートおよびクリヤーコートにおけるNADの
分散安定剤成分と水酸基含有樹脂との溶解性パラメータ
の差(|(SPb)−(SPa)|)が0.3未満であったため
に、塗膜の流動調節作用が不十分になった(アルミニウ
ム配向性に劣り、タレ限界膜厚が低い)。
以上の実施例および比較例の結果をまとめて第8表に
示す。
注1)水酸基含有樹脂:前出、第6表脚注1(SPa):
水酸基含有樹脂における前出(1)式により計算した溶
解性パラメータ表中の部は固形分重量 注2)硬化剤:前出、実施例1〜3 表中の部は固形分重量 注3)非水系重合体分散液:前出、第6表脚注3 (SPb):非水系重合体分散液の分散安定剤成分におけ
る前出(1)式により計算した溶解性パラメータ 表中の部は固形分重量 注4)塗膜性能:前出、第5表脚注

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A):(A1)水酸基含有樹脂40〜90重量
    %、および(A2)水酸基と反応し得る硬化剤10〜60重量
    %から成る樹脂固形分混合物100重量部に対し、 (B):下記成分 (B1)有機溶剤 40〜80重量% (B2)(B1)成分に不溶な粒子成分 10〜50重量% (B3)(B1)成分に可溶であり、かつ(B2)成分を
    (B1)成分中に安定に分散できる分散安定剤成分 5〜40重量% から成る非水系重合体分散液であって、(B3)成分にお
    ける溶解性パラメータの3成分である水素結合による成
    分(δh)、分子の分極による成分(δp)、分散力に
    よる成分(δd)のうち、 の値(SPb)が、上記水酸基含有樹脂における の値(SPa)との関係において、 0.3≦|SPb−SPa|<2.5 の関係を満たす非水系重合体分散液を、重合体固形分と
    して1〜50重量部含有することを特徴とする塗料組成
    物。
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