JP2876763B2 - チタン合金の熱間鍛造法 - Google Patents

チタン合金の熱間鍛造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、チタン合金素材を熱間で鍛造してチタン合
金製品を成形する方法に関するものである。
〔従来の技術〕
例えば、自動車のエンジン部品のコネクチングロッド
(以下コンロッドという)等は、従来鋼材を型鍛造して
製作している。近時、自動車の軽量化のため、チタン系
合金が自動車のエンジン部品にも使用されるようになっ
た。
このチタン合金の熱間鍛造では、チタン合金が材質的
に鍛造欠陥を発生し易いため、鍛造金型の温度管理、チ
タン合金素材と金型間の摩擦抵抗を低下させる潤滑方法
の改善により、鍛造成形品にしわ傷、マクレ、割れ、欠
肉等の鍛造欠陥が発生するのを防止する開発努力がなさ
れている。
コンロッドを例に採ると、第2図に示すようにコンロ
ッド6は、ピストン取付部6aとクランクシャフト取付部
6bとを連結するアーム6cにリブ6dを有する形状で、アー
ム部の断面形状は、第3図に示すようにI字状で、アー
ム6cとリブ6dの境界部に半径Rの隅肉を設けている。
第4図に、従来のチタン合金製コンロッドの熱間鍛造
時におけるアーム部素材の塑性流動の状態を模型図で示
す。第4図(A)において、鍛造金型1は鋼材を鍛造す
る場合よりも高い温度に予熱し、その表面に油溶性グラ
ファイト等の潤滑剤を塗布し、軟化温度まで加熱したチ
タン合金素材4を鍛造金型1間に入れる。図のチタン合
金素材4には、縦横に素材の流動状態を示すための仮想
線4aが記入してある。
第4図(B)に示す鍛造途中では、鍛造金型1の中央
の凸部2で強く押圧されたチタン合金素材4が、鍛造金
型1との摩擦が少ないため金型の表面から離れ、図に5a
で示すように抵抗の少ない金型の凹部3に膨出した形状
5となり、更に鍛造が進行すると、第4図(C)に示す
成形品6となる。縦横の仮想線で模型的に示したよう
に、チタン合金素材4の塑性流動が複雑となり、特に、
アーム6cとリブ6dとの隅肉部において無理な応力が発生
して割れ7等の鍛造欠陥が発生する。
特開昭60−247432号公報には、チタン合金コンロッド
を製造するに際し、チタン合金素材を回転成形より所定
形状のコンロッドに近い形状の中間素材に成形し、次い
でこの中間素材を密閉又は閉塞鍛造によりコンロッドに
成形する方法が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
前記従来のチタン合金の熱間型鍛造では、鍛造金型を
高温に保持するための特殊な金型予熱装置を必要とし、
鍛造金型の温度が高いため、潤滑剤として油溶性グラフ
ァイト等を使用する必要があって作業環境を悪化させ
る。また、コンロッドの場合には、第3図に示す隅肉部
のRを最小10mmに抑えないと傷7が発生し、余分の隅肉
を付ける必要が生ずる。これは製品の軽量化に逆行する
ことになる。このように従来工法では複雑な形状の鍛造
が不可能であり、鍛造品形状の単純化を図らねばならな
い問題がある。
前記公開公報に記載された方法では、2工程に分けて
鍛造しなければならないので、余分な設備が必要とな
り、また作業能率の点でも問題がある。
本発明は、上記の課題を解決し、作業環境を悪化させ
る潤滑剤を必要とせず、鍛造欠陥を発生することなく1
工程でチタン合金の型鍛造ができる、チタン合金の熱間
鍛造法を提供することを目的としたものである。
〔課題を解決するための手段及び作用〕
本発明は、金型表面の少なくとも一部の仕上程度を、
十点平均粗さ(Rz)で12,5Z〜25Zに加工した鍛造金型を
行い、潤滑剤を使用せずに鍛造するチタン合金の熱間鋳
造法である。
鍛造途中で鍛造金型の表面で押圧されたチタン合金素
材は、金型表面の表面粗さにより適度の摩擦抵抗を生じ
て金型表面との間の滑りを減少し、素材の塑性流動が少
ない状態で鍛造が進行するので、成形品の隅肉部等に傷
等の鍛造欠陥が発生し難くなる。
〔実施例〕
本発明の実施例を図面について説明する。
第1図は、チタン合金製コンロッドの熱間鍛造におけ
るアーム部素材の塑性流動の状態を模型図で示すもので
ある。第1図(A)において、鍛造金型1の凸部2、凹
部3表面の仕上程度を、十点平均粗さ(Rz)で、12,5Z
〜25Zに加工したもので、この鍛造金型1を100〜300℃
に予熱し、潤滑剤を使用することなく、800〜950℃に加
熱したチタン合金素材4を鍛造金型1間に入れる。図の
チタン合金素材4には、素材の流動状態を示すために縦
横の仮想線4aが記入してある。
第1図(B)に示す鍛造途中では、鍛造金型1の中央
の凸部2で押圧されたチタン合金素材4は、凸部2の表
面粗さにより適度の摩擦抵抗を生じて凸部2の表面との
間の滑りを減少し、これにより素材の流動が少ない状態
で鍛造金型1の凹部3に膨出した中間形状5となり、更
に鍛造が進行すると、第1図C)に示すリブ6dが成形さ
れて成形品6となる。チタン合金素材4の縦横の仮想線
4aで模型的に示したように、この鍛造工程における素材
の流動は、第4図に示した従来の工法に比較して少なく
なり、第3図の隅肉部のRを5mmとしても隅肉部に傷の
発生が起こらない。
この鍛造金型1を使用して鋼材を鍛造した場合には、
成形品が鍛造金型に固着して離型できなくなるが、チタ
ン合金の場合には、大気中で加熱された素材の表面に酸
化膜が生成され、この酸化膜が鍛造時の衝撃で粉砕され
て粉末状となり、これが離型剤として作用するので、離
型上の問題は生じない。
鍛造金型の表面の仕上程度は、一様な粗さとする必要
はなく、摩擦抵抗を大としたい部位、例えば第1図にお
いて、金型の凸部3の表面粗さを大とし、凹部の表面粗
さを小とすることができ、また、摩擦増加剤を所望部位
に使用して摩擦抵抗を制御することもできる。
以上のとおり、鍛造金型表面とチタン合金素材間の摩
擦抵抗を制御することで素材の流動を調整し、鍛造欠陥
の発生を抑制することができるので、鍛造品形状の自由
度が増し、チタン合金製品の軽量化が図れる。
〔発明の効果〕
本発明は、鍛造欠陥を発生することなく、複雑な形状
のチタン合金の型鍛造が1工程で可能となり、チタン合
金製品の軽量化が図れると共に、潤滑剤を使用しないの
で、作業環境が改善される効果が有る。
【図面の簡単な説明】
第1図(A),(B),(C)は鍛造時におけるコンロ
ッドアーム部の塑性流動の状態を示す断面図、第2図は
コンロッドの断面図、第3図は第2図のIII−III線の断
面図、第4図(A),(B),(C)は従来の鍛造にお
けるコンロッドアーム部の塑性流動の状態を示す断面図
である。 1:鍛造金型、2:凸部 3:凹部、4:チタン合金素材 4a:仮想線、5:中間成形品 6:成形品、7:成形品の傷

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金型表面の少なくとも一部の仕上程度を、
    十点平均粗さ(Rz)で12,5Z〜25Zに加工した鍛造金型を
    用い、潤滑剤を使用せずに鍛造することを特徴とするチ
    タン合金の熱間鍛造法。
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