JP2500062B2 - 鋳造用金型の製造方法 - Google Patents

鋳造用金型の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば銅合金製金型を
精密鋳造によって製造するようにした製造方法に関し、
特に型寿命の向上を図った製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば銅合金製金型は、合金のも
つ強さ、耐摩耗性等の合金特有の特徴の他に鋳造用金型
として要求される各種特性、例えば金型の寸法精度が良
く且つ鋳はだが優れていること、金型製作の加工が比較
的容易で製作期間が短いこと、熱伝導性に優れ、成形能
率が良いこと等の利点を備えているため、金属溶湯の鋳
造用金型として広く利用されている。ところで、かかる
銅合金金型を製作する場合、鍛造によって成形した材料
を機械加工で切削仕上げする製造方法と、予め所望の形
状に近似させて鋳造した後機械加工で切削仕上げする製
造方法があるが、一般的に鋳造材は鍛造材よりも型寿命
が短い傾向にあるものの熱伝導性に優れており、しかも
精密に鋳造すれば機械加工の労力を大幅に削減させるこ
とが出来ることもあって、本出願人は既に特開平2−3
4247号のような「セラミックス鋳型の製造方法」を
提示している。この方法は、金型を鋳造するためのセラ
ミックス鋳型を精密に製作する方法として提案されたも
のであり、かかるセラミックス鋳型によって鋳造された
鋳造用金型は、通常その後溶体化処理、時効処理等の熱
処理が施されたのち機械加工によって仕上げられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし金型のように金
属材料の表面が加熱と冷却を繰返して受けるような場
合、ある繰返し回数を越えると材料表面に比較的浅いひ
び割れが発生するいわゆるヒートチェッキング(熱亀
裂)と呼ばれる現象が生ずることが知られており、例え
ば図6に示す金型(1)の湯道形成部(3)のような加
熱冷却の激しい部分で発生しやすかった。しかも特に鋳
造で製作した金型(1)の場合は、少ない繰返し数でも
容易にひび割れが生ずる傾向にあった。そして金型
(1)にクラック(8)が生ずると、図7のように鋳造
した鋳物(9)に鋳ばり(10)が発生し、金型(1)
からの取出しが困難になったり、又は金型(1)の型寿
命を低下させるという不具合があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明は鋳造用金型の製造方法において、製品形状
部と湯道形成部を有する金型素材を鋳造工程で精密鋳造
した後、加熱冷却の激しい製品形状部又は湯道形成部の
一部を局部鍛造し、次いで溶体化処理と硬化処理の熱処
理を行なうようにした。又、鋳造工程において、局部鍛
造を施す製品形状部又は湯道形成部の一部に鍛造代を設
けるようにした。
【0005】
【作用】ヒートチェッキング(熱亀裂)の生成機構につ
いては、熱応力に起因する疲労現象の一種であるといわ
れているが、鍛造によって硬度、引張強度を向上させれ
ば処理部の耐疲労性が向上する。しかも局部のみ鍛造し
てその他の部分は鋳造素材のままとしておくことによ
り、鋳造方式の利点である熱伝導性を損わない。又、予
め鍛造による変形量を見込んで鍛造代を設けておけば、
鍛造後も周辺に凹凸が生じず、例えば湯道部であれば溶
湯の流れを一定に保持できる。
【0006】
【実施例】本発明の鋳造用金型の製造方法の実施例につ
いて添付した図面に基づき説明する。図1は鋳造用金型
の斜視図、図2は図1のA−A線断面図、図3は鍛造代
を設けて鍛造する方法を説明するための説明図、図4は
本方法による場合の硬度等のデータを示す表、図5は本
発明の製造による金型の効果を従来の金型と対比して示
すグラフである。図1は溶湯自体の重力を利用して鋳込
む重力ダイカスト(GDC)の銅合金金型(1)を示
し、本発明の金型の製造方法は、この金型(1)の製造
方法として適用されている。つまりかかる金型(1)は
湯口(2)から注湯された溶湯が図2に示す湯道形成部
(3)を通って製品形状部(4)に充填され、この製品
形状部(4)の溶湯を冷却固化して成形体を得る訳であ
るが、特に湯道形成部のうちでも(B)部のように湯回
り性を良好にするため高温に保持する必要がある部分で
はヒートチェッキング(熱亀裂)が発生しやすい状態に
ある。そして従来の精密鋳造による銅合金金型は、いわ
ゆる折出硬化によって硬さを得るようにしており、すな
わち鋳造後溶体化処理によって固溶体に溶解する温度範
囲まで加熱して折出硬化の下地を与えた後、硬化処理に
よって過飽和状態の組織成分を折出させ硬さを得るよう
な金型が一般的であるが、鋳造で製造した金型は鍛造の
ものに較べて結晶粒が数mm程度と粗く、強度も約10
〜40%低いため型寿命が短いという難点があった。
【0007】そこで本発明の第1の実施例では、精密鋳
造によって製作した銅合金金型の局部(例えば図2の
(B)部)をプレス工程で局部鍛造する。そして鋳造時
には予め鍛造部(B部)に図3(A)に示すような鍛造
代(5)を形成し、この鍛造代(5)はポンチ(6)に
よるプレス加工時の変形量に応じた突出量としている。
尚このプレス時の加工度(プレス前後の素材の厚みをh
1,h2とすれば、変形量(h1−h2)を元の厚み
(h1)で割った値の百分率)を10,20,30,4
0%と変化させて以下に述べる熱処理を行なったが、そ
の結果のデータについては後述する。次に局部鍛造工程
の終えた金型に熱処理を施す。この熱処理は、例えば1
000℃で4時間加熱した後油冷する溶体化処理と、5
00℃で4時間加熱した後ガス冷却する時効硬化処理に
よって行ない、折出硬化により強化する。そして機械加
工で仕上げる。
【0008】以上のような処理を施した後の処理部のH
RB硬度と引張強さは、図4の実施例1に示すとおりで
あり、加工度10%以上であればいずれも従来の値(H
RB硬度64、引張強さ33.8)より向上し、又結晶
粒度も従来の数mm程度から0.06mm程度に微細化
され耐疲労強度の面で強化される。又、かかる金型で鋳
造した場合の効果を判定するため、図7に示すように鋳
ばり(10)の面積を測定し従来と比較したのが図5の
とおりである。尚、図中破線は従来例を示し、実線は本
発明を示す。つまり既述のようにこの鋳ばり(10)は
金型(1)に生じたクラック(8)によって発生する
が、この鋳ばり(10)の幅(a)と高さ(b)を測定
して鋳ばりの面積(s)=(a)×(b)を算出する
と、この面積(s)がクラック(8)の大きさを示すこ
とになり、図5のように従来の場合に較べて少なくなっ
ていることが判る。しかも鋳造ショット回数(横軸)
は、従来の約7000ショットに較べて約10000シ
ョットまで延ばすことが出来、型寿命が延びることも立
証できた。尚、鋳造後塑性歪が与えられない部分及び加
工度10%以下の部分の熱伝導性は鍛造した部分に較べ
て優れており、例えば鍛造部分が0.75cal/c
m.sec.℃であるのに較べて0.79cal/c
m.sec.℃である。
【0009】次に本発明の第2の実施例では、以上のよ
うな実施例1の熱処理工程の後に再度プレスする工程を
加えている。つまり精密鋳造によって製作した銅合金金
型の局部をプレス第1工程で局部鍛造し、その後前述の
要領で溶体化処理、硬化処理の熱処理を行なう。そして
その後プレス第2工程で同じ部分を再度鍛造し、機械加
工で仕上げる。以上のように処理した場合のHRB硬
度、引張強さは図4の実施例2のとおりであり、実施例
2ではプレス第1工程の加工度を10,20,30,4
0%とし、プレス第2工程の加工度を10%として4態
様でデータをとった。これらの結果処理部のHRB硬
度、引張強さはいずれも実施例1の場合よりも更に向上
しており、耐疲労姓に効果的であることが判る。尚、か
かる局部処理は、実施例のように金型の湯道形成部に限
られることなく、製品形状部に設けるようにしても良
い。
【0010】
【発明の効果】以上のように本発明の鋳造用金型の製造
方法は、精密鋳造によって製作された金型の局部のみを
鍛造することによって、同部の耐疲労強度を向上させ、
しかも損傷の生じ易い部分のみに鍛造を施し他の部分は
鋳造素材のままとしているため、良好な熱伝導性を維持
することが出来る。つまり鋳造性を低下させるような不
具合がない。又、局部鍛造とすることで鍛造装置を大型
化する必要もなく、簡単な設備で型寿命の延命化が可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋳造用金型の斜視図
【図2】図1のA−A線断面図
【図3】鍛造代を設けて鍛造する方法を説明するための
説明図
【図4】処理後の硬度、引張強さを示す表
【図5】型寿命を説明するためのグラフであり、横軸が
鋳造ショット回数、縦軸がクラック面積
【図6】クラックの状態を示す説明図
【図7】鋳造に生じた鋳ばり
【符号の説明】
(1)金型 (3)湯道形成部 (4)製品形状部 (5)鍛造代
フロントページの続き (72)発明者 中田 靖士 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホ ンダエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 平井 文男 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホ ンダエンジニアリング株式会社内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋳造用金型の製造方法において、この方
    法は、製品形状部及び湯道形成部を有する金型素材を精
    密鋳造する鋳造工程と、前記製品形状部又は湯道形成部
    の一部を鍛造する局部鍛造工程と、前記金型素材を溶体
    化処理し次いで硬化処理する熱処理工程を備えたことを
    特徴とする鋳造用金型の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記鋳造工程は、局部鍛造工程で鍛造を
    施す製品形状部又は湯道形成部の一部に予め鍛造代を設
    けて鋳造することを特徴とする請求項1に記載の鋳造用
    金型の製造方法。
JP13364791A 1991-05-09 1991-05-09 鋳造用金型の製造方法 Expired - Lifetime JP2500062B2 (ja)

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