JP2875453B2 - グラビア印刷用網点セル形成方法および装置 - Google Patents

グラビア印刷用網点セル形成方法および装置

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JP2875453B2
JP2875453B2 JP5120728A JP12072893A JP2875453B2 JP 2875453 B2 JP2875453 B2 JP 2875453B2 JP 5120728 A JP5120728 A JP 5120728A JP 12072893 A JP12072893 A JP 12072893A JP 2875453 B2 JP2875453 B2 JP 2875453B2
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庄市 島田
卓 坂本
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、グラビア印刷用の版
胴部材の表面に網点セルを彫刻するグラビア印刷用網点
セル形成方法およびグラビア印刷用網点セル形成装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】グラビア印刷は、版胴の表面に形成され
た微小な凹部(網点セル)の容積を調節することによっ
て凹部に充填されるインキの量を調節し、印刷される画
像の濃度を表現する印刷方法である。
【0003】グラビア印刷に使用する版胴は、円筒形の
版胴部材の表面に周期的に配列された多数の網点セルが
形成されたものである。網点セルを形成する方法とし
て、旧来は版胴部材の表面をエッチングする方法が取ら
れていたが、近年では電子彫刻機を用いて版胴部材の表
面を彫刻する電子彫刻グラビアが採用されている。
【0004】カラー印刷ではイエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインキ
を刷り重ねることによってカラー印刷物が作成される。
電子彫刻機は、各色に対する色分解画像信号に基づいて
版胴の表面に網点セルを彫刻し、4つの色に対する版胴
をそれぞれ作成する。各網点セルの面積と深さは、各網
点セル位置における色分解画像信号のレベルに応じて調
整される。
【0005】グラビア用の網点セルを形成する方法とし
ては、例えば特公昭57−19772号公報に記載され
たものが知られている。この方法では、公報の第1図に
示されるように、第1の色版では版胴の走査方向におい
て網点セルのピッチを圧縮するとともに送り方向におい
て網点セルのピッチを伸長している。また、第2の色版
では、逆に、版胴の走査方向において網点セルのピッチ
を伸長するとともに送り方向において網点セルのピッチ
圧縮している。こうすることによって、画像情報の分
解能に応じた網点セルを形成している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の技術では、各色版において、網点セル同士の重
なり部分がかなり多いので、カラー印刷物で表現される
色の彩度が損なわれるという問題がある。また、網点セ
ル同士の重なり部分が多いと、濃度が小さい画像領域で
はインキが乗らない白紙部分の割合が多くなり、印刷物
の光沢が低くなるという問題もある。
【0007】この発明は、従来技術における上述の課題
を解決するためになされたものであり、グラビアの網点
セルを形成する際に、複数の色版の網点セル同士の重な
り部分を低減させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】上述の課題を
解決するため、この発明による第1の方法は、カラー画
像を表わす複数の色分解画像信号に基づいて、各色版に
対するグラビア印刷用の版胴部材の表面に網点セルを彫
刻するグラビア印刷用網点セル形成方法であって、
(a)画像平面上に配列された共通の座標位置において
各色版の色分解画像を表わす複数の色分解画像信号を準
備する工程と、(b)各色分解画像信号を網点セルの位
置に関して補間演算することによって各色版に対する彫
刻用画像信号を生成する際に、少なくとも2つの色版の
網点セル配列として、同一方向に沿った網点セルのピッ
チが互いに等しく、かつ、前記少なくとも2つの色版の
網点セルの中心同士が互いの中間に位置する網点セル配
列を設定して、各網点セル位置における網点セルのサイ
ズを規定する彫刻用画像信号を各色版ごとに生成する工
程と、(c)前記彫刻用画像信号に基づいて各色版の版
胴部材に網点セルを彫刻する工程と、を備える。
【0009】上述の第1の方法では、少なくとも2つの
色版の網点セル配列として、同一方向に沿った網点セル
のピッチが互いに等しく、かつ、前記少なくとも2つの
色版の網点セルの中心同士が互いの中間に位置する網点
セル配列を設定するので、これらの色版の網点セルが重
なることがない。
【0010】この発明による第2の方法は、グラビア印
刷用の版胴部材の表面に網点セルを彫刻するグラビア印
刷用網点セル形成方法であって、(a)複数の色分解画
像を準備する工程と、(b)各色分解画像を1つずつ順
次画像読取装置の同一位置に装着して読取ることによっ
て各色版に対する彫刻用画像信号を生成する際に、少な
くとも2つの色版の網点セル配列として、同一方向に沿
った網点セルのピッチが互いに等しく、かつ、前記少な
くとも2つの色版の網点セルの中心同士が互いの中間に
位置する網点セル配列を設定して、各網点セル位置にお
ける網点セルのサイズを規定する彫刻用画像信号を生成
する工程と、(c)前記彫刻用画像信号に基づいて各色
版の版胴部材に網点セルを彫刻する工程と、を備える。
【0011】上述の第2の方法では、第1の方法の作用
に加えて、各色分解画像を1つずつ順次画像読取装置の
同一位置に装着して読取ることによって各色版に対する
彫刻用画像信号を生成しているので、補間演算を行なわ
ずに彫刻用画像信号を得ることができる。
【0012】この発明による第3の方法は、カラー画像
を表わす複数の色分解画像信号に基づいて、各色版に対
するグラビア印刷用の版胴部材の表面に網点セルを彫刻
するグラビア印刷用網点セル形成方法であって、(a)
画像平面上に配列された共通の座標位置において各色版
の色分解画像を表わす複数の色分解画像信号を準備する
工程と、(b)各色分解画像信号を網点セルの位置に関
して補間演算することによって各色版に対する彫刻用画
像信号を生成する際に、マゼンタ、シアン、およびブラ
ックの各版に対して、色版間で網点セルのピッチを比較
した際に、主走査方向に沿った網点セルのピッチが互い
に等しくかつ副走査方向に沿った網点セルのピッチも互
いに等しい版が存在せず、かつ、各版の網点セルの中心
が互いに異なる位置に配置された網点セル配列を設定し
て、各網点セル位置における網点セルのサイズを規定す
る彫刻用画像信号を各色版ごとに生成する工程と、
(c)前記彫刻用画像信号に基づいて各色版の版胴部材
に網点セルを彫刻する工程と、を備える。
【0013】上述の第3の方法では、マゼンタ、シア
ン、およびブラックの各版に対して、主走査方向に沿っ
た網点セルのピッチが互いに等しくかつ副走査方向に沿
った網点セルのピッチも互いに等しい版が存在せず、か
つ、各版の網点セルの中心が互いに異なる位置に配置さ
れた網点セル配列を設定するので、各版が多少ずれても
網点セル同士の重なり部の割合が過度に大きくなること
が無い。
【0014】この発明による第4の方法は、グラビア印
刷用の版胴部材の表面に網点セルを彫刻するグラビア印
刷用網点セル形成方法であって、(a)複数の色分解画
像を準備する工程と、(b)各色分解画像を1つずつ順
次画像読取装置の同一位置に装着して読取ることによっ
て各色版に対する彫刻用画像信号を生成する際に、マゼ
ンタ、シアン、およびブラックの各版に対して、色版間
で網点セルのピッチを比較した際に、主走査方向に沿っ
た網点セルのピッチが互いに等しくかつ副走査方向に沿
った網点セルのピッチも互いに等しい版が存在せず、か
つ、各版の網点セルの中心が互いに異なる位置に配置さ
れた網点セル配列を設定して、各網点セル位置における
網点セルのサイズを規定する彫刻用画像信号を生成する
工程と、(c)前記彫刻用画像信号に基づいて各色版の
版胴部材に網点セルを彫刻する工程と、を備える。
【0015】上述の第4の方法では、第3の方法の作用
に加えて、各色分解画像を1つずつ順次画像読取装置の
同一位置に装着して読取ることによって各色版に対する
彫刻用画像信号を生成しているので、補間演算を行なわ
ずに彫刻用画像信号を得ることができる。
【0016】この発明による第1の装置は、カラー画像
を表わす複数の色分解画像信号に基づいて、各色版に対
するグラビア印刷用の版胴部材の表面に網点セルを彫刻
するグラビア印刷用網点セル形成装置であって、画像平
面上に配列された共通の座標位置において各色版の色分
解画像を表わす複数の色分解画像信号を記憶する記憶手
段と、各色分解画像信号を網点セルの位置に関して補間
演算することによって各色版に対する彫刻用画像信号を
生成する手段であって、少なくとも2つの色版の網点セ
ル配列として、同一方向に沿った網点セルのピッチが互
いに等しく、かつ、前記少なくとも2つの色版の網点セ
ルの中心同士が互いの中間に位置する網点セル配列を設
定して、各網点セル位置における網点セルのサイズを規
定する彫刻用画像信号を各色版ごとに生成する彫刻用信
号生成手段と、前記彫刻用画像信号に基づいて各色版の
版胴部材に網点セルを彫刻する彫刻手段と、を備える。
【0017】上述の第1の装置では、彫刻用信号生成手
段が、少なくとも2つの色版の網点セル配列として、同
一方向に沿った網点セルのピッチが互いに等しく、か
つ、前記少なくとも2つの色版の網点セルの中心同士が
互いの中間に位置する網点セル配列を設定して彫刻用画
像信号を各色版ごとに生成するので、これらの色版の網
点セルが重なることがない。
【0018】この発明による第2の装置は、予め準備さ
れた複数の色分解画像を用いて、グラビア印刷用の版胴
部材の表面に網点セルを彫刻するグラビア印刷用網点セ
ル形成装置であって、同一位置に装着される各色分解画
像を1つずつ順次読取ることによって各色版に対する彫
刻用画像信号を生成する手段であって、少なくとも2つ
の色版の網点セル配列として、同一方向に沿った網点セ
ルのピッチが互いに等しく、かつ、前記少なくとも2つ
の色版の網点セルの中心同士が互いの中間に位置する網
点セル配列を設定しつつ、各網点セル位置における網点
セルのサイズを規定する彫刻用画像信号を読取る彫刻用
信号生成手段と、前記彫刻用画像信号に基づいて各色版
の版胴部材に網点セルを彫刻する彫刻手段と、を備え
る。
【0019】上述の第2の装置では、第1の装置の装置
の作用に加えて、彫刻用信号生成手段が、同一位置に装
着される各色分解画像を1つずつ順次読取ることによっ
て各色版に対する彫刻用画像信号を生成するので、補間
演算する手段を必要とせずに彫刻用画像信号を得ること
ができる。
【0020】この発明による第3の装置は、カラー画像
を表わす複数の色分解画像信号に基づいて、各色版に対
するグラビア印刷用の版胴部材の表面に網点セルを彫刻
するグラビア印刷用網点セル形成装置であって、画像平
面上に配列された共通の座標位置において各色版の色分
解画像を表わす複数の色分解画像信号を記憶する記憶手
段と、各色分解画像信号を網点セルの位置に関して補間
演算することによって各色版に対する彫刻用画像信号を
生成する手段であって、マゼンタ、シアン、およびブラ
ックの各版に対して、色版間で網点セルのピッチを比較
した際に、主走査方向に沿った網点セルのピッチが互い
に等しくかつ副走査方向に沿った網点セルのピッチも互
いに等しい版が存在せず、かつ、各版の網点セルの中心
が互いに異なる位置に配置された網点セル配列を設定し
て、各網点セル位置における網点セルのサイズを規定す
る彫刻用画像信号を各色版ごとに生成する彫刻用信号生
成手段と、前記彫刻用画像信号に基づいて各色版の版胴
部材に網点セルを彫刻する彫刻手段と、を備える。
【0021】上述の第3の装置では、彫刻用信号生成手
段が、マゼンタ、シアン、およびブラックの各版に対し
て、主走査方向に沿った網点セルのピッチが互いに等し
くかつ副走査方向に沿った網点セルのピッチも互いに等
しい版が存在せず、かつ、各版の網点セルの中心が互い
に異なる位置に配置された網点セル配列を設定して彫刻
用画像信号を各色版ごとに生成するので、各版が多少ず
れても網点セル同士の重なり部の割合が過度に大きくな
ることがない。
【0022】この発明による第4の装置は、予め準備さ
れた複数の色分解画像を用いて、グラビア印刷用の版胴
部材の表面に網点セルを彫刻するグラビア印刷用網点セ
ル形成装置であって、同一位置に装着される各色分解画
像を1つずつ順次読取ることによって各色版に対する彫
刻用画像信号を生成する手段であって、マゼンタ、シア
ン、およびブラックの各版に対して、色版間で網点セル
のピッチを比較した際に、主走査方向に沿った網点セル
のピッチが互いに等しくかつ副走査方向に沿った網点セ
ルのピッチも互いに等しい版が存在せず、かつ、各版の
網点セルの中心が互いに異なる位置に配置された網点セ
ル配列を設定して、各網点セル位置における網点セルの
サイズを規定する彫刻用画像信号を読取る彫刻用信号生
成手段と、前記彫刻用画像信号に基づいて各色版の版胴
部材に網点セルを彫刻する彫刻手段と、を備える。
【0023】上述の第4の装置では、第3の装置の作用
に加えて、彫刻用信号生成手段が、同一位置に装着され
る各色分解画像を1つずつ順次読取ることによって各色
版に対する彫刻用画像信号を生成するので、補間演算す
る手段を必要とせずに彫刻用画像信号を得ることができ
る。
【0024】
【実施例】A.第1の実施例:図1は、この発明の実施
例を適用する電子彫刻システムを示すブロック図であ
る。この電子彫刻システムは、原画入力部10と、画像
処理部20と、彫刻部30とで構成されている。
【0025】原画入力部10は、原画シリンダ12と読
取ヘッド14とを有している。原画ORは原画シリンダ
12の外周面に貼付けられ、この原画シリンダ12が一
定速度で回転する。読取ヘッド14は原画シリンダ12
の軸方向と平行な方向に移動しつつ原画ORの画像を読
取る。この結果、原画ORの画像が所定の色に分解され
て、複数の色分解画像信号が得られる。通常は、Y(イ
エロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラッ
ク)の4色に色分解される。こうして得られた複数の色
分解画像信号Ssは、画像処理部20の外部記憶装置2
6に色分解画像データの形で格納される。
【0026】色分解画像信号Ssは、所定の大きさの画
素毎に各色の濃度を示す信号である。図2は、画素の中
心の配列を示す説明図であり、画素の中心Qが正方格子
の格子点で示されている。この例では、画素の主走査方
向のピッチPiと副走査方向のピッチPiとは等しい。
なお、主走査方向Xは原画シリンダ12の周方向に相当
し、副走査方向Yは原画シリンダ12の軸方向に相当す
る。図2に示す画素位置は、各色版に共通である。すな
わち、YMCKの各色に対する色分解画像信号は、共通
した画素位置における各色の濃度を表わしている。な
お、色分解画像信号としては、他の装置によってオフセ
ット印刷用として作成された色分解画像信号を利用する
ことも可能である。
【0027】画像処理部20は、外部記憶装置26の他
に、制御部22と、カラーモニタ24と、マウス28と
を備えている。オペレータは、カラーモニタ24に表示
された画像を見ながらマウス28などを用いて画像を編
集する。画像の編集には、複数の原画の合成、画像の修
正、複数の画像部品のレイアウトの決定等が含まれる。
画像の編集に応じて色分解画像信号が編集され、編集後
の色分解画像信号が色分解画像データとして外部記憶装
置26に記憶される。この画像の編集は、オフセット印
刷用のレイアウトシステムで行なわれるものと同様であ
る。
【0028】編集後の色分解画像信号は、補間処理部2
3によって各網点セル位置における彫刻用画像信号Sc
に変換され、この彫刻用画像信号Scが彫刻部30に与
えられる。
【0029】彫刻部30は、彫刻用画像信号Scに応じ
て円筒状の版胴部材32を彫刻刃物34で彫刻すること
により、網点セルを形成する。版胴部材32は金属製の
円筒であり、彫刻刃物34の刃先はダイヤモンドであ
る。図3は、K版の網点セルの配列を示す平面図であ
る。網点セルの基本構造は、正方状に配置された4つの
網点セルKCa〜KCdと、その面心位置に配置された
網点セルKCeとで構成されている。この例では、網点
セルの基本構造の主走査方向のピッチPxと副走査方向
のピッチPyは等しい。また、図3はピッチPx及びP
yが共に図2で説明したピッチPiの2.5倍である場
合を示している。なお、座標(X0 ,Y0 )は網点セル
の彫刻開始位置を示している。
【0030】図4は、図3に示す網点セルの中心位置と
図2に示す色分解画像信号に対する画素の中心位置Qと
を重ねて表示した平面図である。図4から解るように、
網点セルKCの位置は色分解画像信号に対する画素の中
心位置Qと異なるので、網点セルKCを形成する際には
色分解画像信号を補間して各網点セルの位置における色
分解画像信号の値を算出する必要がある。すなわち、各
網点セルの位置における色分解画像信号(すなわち、彫
刻用画像信号)の値は、その網点セルの近傍の画素位置
における色分解信号を補間、例えば線形補間することに
よって求められる。この補間演算は制御部22内の補間
処理部23によって実行される。なお、補間演算の方法
としては、例えば特公昭55−33060号公報に記載
されたものを利用することができる。
【0031】彫刻部30は、主走査方向のピッチPxに
対応する周波数(例えば5KHz)のスクリーン信号
と、補間処理部23から与えられた彫刻用画像信号Sc
とを重畳し、彫刻刃物34の駆動信号を生成する。この
駆動信号のレベルに応じた深さで彫刻刃物34が版胴部
材32の表面に向かって押しつけられ、回転している版
胴部材32の表面に網点セルが形成される。各網点セル
は逆ピラミッド形状を有している。インキの量は網点セ
ルの容積によって決まるので、濃度の高い画像領域では
網点セルが深く彫られ、濃度の低い画像領域では網点セ
ルが浅く彫られる。
【0032】図5は、C版について画素の中心位置と網
点セルの関係を示す平面図である。図5における画素の
中心Qの位置は図4のものと同じである。C版の網点セ
ルCCの彫刻開始位置の座標は(X0 + 1/2Px,Y0
)である。図6は、K版の網点セルKCとC版の網点
セルCCの配列を示す平面図である。なお、K版とC版
の網点セルが1つの版胴の表面上に形成されるわけでは
なく、各色版の版胴はそれぞれ別個に作成される。
【0033】図6におけるK版とC版の網点セルの配列
は、同一方向に沿ったピッチが互いに等しく、かつ、主
走査方向Xに沿って網点セルのピッチPxの半分だけ互
にシフトしている。あるいは、副走査方向Yに沿ってピ
ッチPyの半分だけ互いにシフトしていると見ることも
できる。言い換えれば、K版の網点セルKCとC版の網
点セルCCとは、その中心同士が互いの隙間の中央に位
置している。図6の配列ではK版の網点セルKCとC版
の網点セルCCとが重なり合うことがない。
【0034】図7は、濃度が100%の画像領域におけ
る網点セルKC,CCの配列を示す平面図である。この
ように網点セルが大きくなった場合にも、2種類の網点
セルKC,CC同士が重なり合う部分は最小限に抑えら
れている。
【0035】図8は、図6の網点セル配列に、さらにM
版の網点セルMCとY版の網点セルYCとを追加した平
面図である。なお、図8の状態で各色の絵柄は互いに一
致しており、4色のインキを図8の状態で刷り重ねるこ
とにより、版ずれの無い印刷物が得られる。
【0036】図8の各色版の網点セルの構造は、次の表
1に示す通りであり、各色版ごとに彫刻開示位置が異な
る。
【表1】 表1において、走査ピッチは網点セルのピッチであり、
Piは色分解画像信号に対する画素のピッチである(図
2参照)。
【0037】図8に示す網点セルの配列では、同一方向
に沿ったピッチは各版で互いに等しい。また、K版の網
点セルとC版の網点セルの隙間(図6参照)の中央に、
M版の網点セルとY版の網点セルが配置されている。あ
るいは、M版の網点セルとY版の網点セルの隙間の中央
に、K版の網点セルとC版の網点セルが配置されてい
る、と見ることもできる。このような配置を達成するた
め、上記の表1に示すように、M版の網点セルの彫刻開
始位置はK版の彫刻開始位置から 1/4Px, 1/4Pyず
つシフトした位置に設定され、Y版の網点セルの彫刻開
始位置はC版の彫刻開始位置から 1/4Px, 1/4Pyず
つシフトした位置に設定されている。
【0038】図8に示すように各色版の網点セルを配列
すれば、網点セルのサイズが小さなハイライト部(すな
わち、図8の状態)において各色版の網点セルの重なり
部分を生じないようにすることができる。この結果、イ
ンキが乗らない白紙部分の割合を少なくできるので、印
刷物で表現される色の彩度を向上させることができる。
また、図8の例では、各色版の網点セルの密度(単位面
積当たりの網点セルの数)が互いに等しいので、各色版
の解像度が等しいという利点がある。さらに、図8の例
では、主走査方向Xに隣接する網点セル同士の距離およ
び副走査方向Yに隣接する網点セル同士の距離が共に等
しく、かつ、主走査方向Xに対して45度回転した方向
に隣接する網点セル同士の距離および副走査方向Yに対
して45度回転した方向に隣接する網点セル同士の距離
も共に等しい。このことは、1つの網点セルとそれを囲
む8つの網点セルとを考えた場合、1つの網点セルが8
つの網点セル全てに対して最も離れた位置にある、とい
うことである。従って、ある色版が印刷時に位置ずれを
起こした場合にも、他の色版の網点セルと重なり合う可
能性が低いという利点がある。この利点は、特に網点セ
ルが小さなハイライト部において、印刷物で表現される
色の彩度向上に寄与する。
【0039】なお、図6や図8の例では各色版の網点セ
ルが他の網点セルの間のちょうど中央に位置していた
が、中央から多少ずれていてもよい。すなわち、各色版
の網点セルの中心が他の網点セルの間隙を埋める位置に
配置されていればよい。
【0040】図9は、第1の実施例における処理手順を
示すフローチャートである。ステップS1では、原画入
力部10が原画ORから色分解画像信号を読取り、ステ
ップS2では、読取られた色分解画像信号が編集され、
さらに編集された色分解画像信号が外部記憶装置26に
記憶される。ステップS3では、画像処理部20が色分
解画像信号の補間処理を行なうことによって彫刻用画像
信号を生成する。図10は、ステップS3の詳細手順を
示すフローチャートである。
【0041】ステップS31では、処理対象の色版(最
初はK版)と、主走査方向と副走査方向のピッチPx,
Pyと、彫刻位置の座標(X,Y)=(X0 ,Y0 )と
が初期設定される。
【0042】ステップS32〜S34は、奇数番目の走
査線に沿った網点セルに対する彫刻用画像信号の生成処
理である。ここで言う走査線とは、図3に示すように、
主走査方向Xに沿って網点セル上を通る走査線SL1,
SL2,SL3である。
【0043】ステップS32では、彫刻位置の座標
(X,Y)における彫刻用画像信号の値が補間演算によ
って求められる。この補間演算は、前述したように、特
公昭55−33060号公報に記載された方法に従って
行なわれる。
【0044】ステップS33では、次の彫刻位置のX座
標が計算される。なお、ステップS32〜S34を繰り
返す間はY座標は不変である。ステップS34では、主
走査座標Xが所定の最大値以上になったか否かによっ
て、主走査方向の終端に至ったか否かが判断される。主
走査方向の終端に至っていない場合には、ステップS3
4からステップS32に戻り、次の網点セルに対する彫
刻用画像信号を生成する。一方、主走査方向の終端に至
った場合には、ステップS35に移行し、次の走査線の
彫刻開始位置が計算される。次の走査線(偶数番目)の
彫刻開始位置は、座標(X0 + 1/2Px,Y+ 1/2P
y)で与えられる。図3に即して説明すると、第1の走
査線SL1上の彫刻開始位置は網点セルKCaの位置で
あり、第2の走査線SL2上の彫刻開始位置は網点セル
KCeの位置である。
【0045】ステップS36では、その色版のすべての
走査線について処理が完了したか否かが判断される。完
了していなければステップS37に移行し、偶数番目の
走査線に沿って処理が開始される。
【0046】ステップS37〜S42は、ステップS4
1における計算式がステップS35における計算式と異
なる他は、前述したステップS32〜S36と同一であ
る。ステップS41で計算される次の走査線(奇数番
目)の彫刻開始位置は、座標(X0 ,Y +1/2Py)で
与えられる。
【0047】こうしてステップS32〜S36とステッ
プS37〜S42が繰り返されることによって、各走査
線における彫刻用画像信号が作成される。図9のステッ
プS4では、版胴部材32の表面に彫刻用画像信号に応
じたサイズの網点セルが彫刻される。
【0048】1つの色版について版胴の作成が終了する
と、ステップS5からステップS3に戻る。この時、新
しい版胴部材が彫刻部30にセットされる。こうしてス
テップS3〜S5を繰り返すことによって4つの色版用
の版胴が作成される。
【0049】B.第2の実施例:図11は、この発明の
第2の実施例における網点セルの配列を示す平面図であ
る。図11の配列においても、図3と同様に、網点セル
の基本構造は矩形状に配置された4つの網点セルKCa
〜KCdと、その面心位置に配置された網点KCeとで
構成されている。但し、図11における主走査方向のピ
ッチPxは図3のものよりも短縮されており、副走査方
向のピッチPyは伸長されている。図11におけるピッ
チの比はPx:Py=2:3である。
【0050】図11のように網点セルの基本構造が長方
形の場合には、網点セルの底面の形状は、その長方形の
対角線(図中に破線で示す)に平行な辺で構成されるひ
し形になる。これは、網点セルKCの間の土手(未彫刻
部分)が平行に形成されるようにするためである。こう
すれば、図12のように、画像の濃度が100%に相当
する網点セルを形成した場合にも、土手の幅が極度に狭
くなる部分が生じない。
【0051】図13は、第2の実施例におけるK版の網
点セルKCとC版の網点セルCCの配列を示す平面図で
ある。図13においても図6と同様に、K版用の網点セ
ルKCの配列とC版用の網点セルCCの配列は、同一方
向に沿ったピッチが互いに等しく、かつ、主走査方向X
に沿って網点セルのピッチPxの半分だけシフトしてい
る。言い換えれば、K版の網点セルKCとC版の網点セ
ルCCとは、その中心同士が互いの中央に位置してい
る。
【0052】図14は、第2の実施例における4版の網
点セルの配列を示す平面図である。図14の各色版の網
点セルの構造は、次の表2に示す通りであり、各色版毎
に彫刻開示位置が異なる。
【表2】
【0053】表2と表1を比較すれば解るように、図1
4の網点セル構造は図8の網点セル構造と走査ピッチP
x,Py(網点セルのピッチ)の値が異なるだけであ
る。従って、この第2の実施例でも第1の実施例と同様
の効果がある。
【0054】C.第3の実施例:図15は、第3の実施
例におけるM版の網点セルMCとY版の網点セルYCの
配列を示す平面図である。図15の配列は、図13の配
列と走査ピッチPx,Pyの値が逆になっている。図1
5に示す網点セルMC,YCと図13に示す網点セルK
C,CCとを重ねて表示すると図16の配列が得られ
る。図16では、KCMYの各版の主走査方向のピッチ
をそれぞれPxk,Pxc,Pxm,Pxyと記しており、副走
査方向のピッチをそれぞれPyk,Pyc,Pym,Pyyと記
している。図16の網点セル構造は、次の表3に示す通
りである。
【表3】
【0055】図16の網点セル配列は、図8や図14の
配列に比べると、網点セル同士の重なり部分がやや多く
なっているが、重なり部分の割合は依然として小さく、
大部分の網点セルは互いに重なり合っていない。図16
における網点セル同士の重なりの様子は、図13の配列
と図15の配列を多少ずらして重ねた場合にもあまり変
化しない。すなわち、M版とY版の網点セルが図16の
位置から多少ずれても、図16の網点セル同士の重なり
部が消滅して他の場所に重なり部が発生するだけであ
る。また、Y版のインク(イエローインク)は他の版の
インクに比べて薄く見えるので、一般に、Y版がずれて
も印刷物の品質に大きな影響はない。このようなことを
考慮すると、第3の実施例では、K版とC版の網点セル
相互の位置関係(すなわち図13の位置関係)を精度良
く管理しておけば、4色のインキを刷り重ねた場合の網
点同士の重なり部の割合をほぼ一定に保つことができ
る。すなわち、4つの色版のすべての網点セル相互の位
置を精度良く管理する必要が無いので、版胴の製作が容
易になるという利点がある。
【0056】D.第4の実施例:上記の第1の実施例
(図8)、第2の実施例(図14)、および第3の実施
例(図16)における網点セル配列では、主走査方向の
走査ピッチが互いに等しく、かつ、副走査方向の走査ピ
ッチも互いに等しい版が少なくとも2つ存在する。従っ
て、印刷時に版ずれが生じたときに、2つ版の網点セル
が印刷物全体で重なり合う可能性がある。
【0057】このような可能性を防止するために、第4
の実施例ではKCMの3つの色版の中で、主走査方向の
走査ピッチが互いに等しく、かつ、副走査方向の走査ピ
ッチも互いに等しい色版が存在しないように各色版の網
点セルの配列を設定する。換言すると、前記3つの色版
のうち、任意の2版を比較した場合、主走査方向に沿っ
た網点セルのピッチか副走査方向に沿った網点セルのピ
ッチのうち少なくとも一方が異なる網点セルの配列を設
定する。なお、前述したように、Y版の網点セルのずれ
は印刷物の品質にあまり大きな影響が無いので走査ピッ
チを比較的自由に設定できる。
【0058】図17は、第4の実施例における網点セル
の配列を示す平面図である。次の表4は、図17の網点
構造を示している。
【表4】 さらに第4実施例では、画像のハイライト部(低濃度
部)において、KCM各色版の網点セルの中心が互いに
重なる部分が発生しないように、各色版の彫刻開始位置
を設定している。
【0059】第4の実施例では、KCMの3色の網点セ
ルの主走査方向のピッチPxk,Pxc,Pxmの比は2:
2:3であり、副走査方向のピッチPyk,Pyc,Pymの
比は2:3:2である。このように、各色版の網点セル
のピッチを整数比に設定すれば、図17からも解るよう
に、重ね刷りされた網点セル配列全体の周期In(=6
Pi)が、その比の整数の最小公倍数(2×3=6)で
表わされる比較的短い長さになる。網点セル配列の周期
が短くなれば、その配列の周期性に起因して発生する模
様(モアレ)が目立ち難くなるという利点がある。この
意味から、各色版の網点セルのピッチの整数比を、可能
な限り小さな整数を用いて表わすことが好ましく、特
に、10以下の整数を用いた整数比で表わすことが好ま
しい。
【0060】なお、図17の例では、K版の網点セルの
基本構造の面積(Pxk×Pyk)は、C版やM版の網点セ
ルの単位構造の面積よりも小さい。これは、K版の網点
セルの密度がC版やM版の網点セルの密度よりも高いこ
とを意味している。このように、K版の網点セルの密度
を他の版の網点セル密度よりも高く設定すれば、K版の
画像の輪郭を比較的高解像度で表現することができると
いう利点がある。
【0061】図18は、図17の網点セル配列からM版
の網点セルの位置がずれた状態を示す平面図である。図
18では、M版の網点セルとC版の網点セルとが重なっ
ている部分が少しあるが、それでも大部分の領域では網
点セル同士の重なり部が存在しない。このように、図1
7のような網点セル配列を採用すれば、ある色の版がず
れた場合にも、網点セル同士の重なり部の割合を小さく
抑えることができるという利点がある。
【0062】なお、この発明は上記実施例に限られるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の
態様において実施することが可能であり、例えば次のよ
うな変形も可能である。
【0063】(1)カラー原画を読取って得られた色分
解画像信号を補間して彫刻用画像信号を生成する代わり
に、予め作成された色分解画像を読取ってグラビア印刷
用の彫刻用画像信号を得る方法もある。ここで、色分解
画像としては、光学的色分解画像信号により印画紙を露
光することによって得られる連続調の画像や、オフセッ
ト印刷用の網目版画像(フィルムまたは印画紙)を使用
することができる。
【0064】予め作成された色分解画像を読取る際に
は、原画シリンダ12(図1)における各版の色分解画
像を正確に位置決めする必要がある。図19は、色分解
画像CSの位置決めを正確に行なうことのできる原画入
力部10aを示す概念図である。この原画入力部10a
の原画シリンダ12aの表面には、2本の位置決めピン
15,16が立設されている。各色分解画像CSには、
これらの位置決めピン15,16の間隔に対応し、か
つ、画像に対する相対位置が正確に共通する位置にパン
チ穴が明けられる。こうすれば、各色分解画像のパンチ
穴を位置決めピン15,16にはめ込むだけで、各色版
の原画を正確に位置決めすることが可能である。なお、
位置決めピン15,16と読取ヘッド14とが衝突しな
いように、位置決めピン15,16の高さを1〜2mm
に設定するのが好ましい。
【0065】図20は、図19の原画入力部10aを用
いてグラビア用の版胴を作成する手順を示すフローチャ
ートである。ステップS11では、各版の色分解画像に
ピン穴を明ける。ステップS12では、1版の色分解画
像を原画入力部10aに装着する。ステップS13では
色分解画像から彫刻用画像信号を直接読取り、彫刻用画
像信号に応じてステップS14で版胴の表面に網点セル
を彫刻する。そして、次の版胴を作成する際には、ステ
ップS15からステップS12に戻る。
【0066】図21は、色分解画像CSの位置決めを正
確に行なうことのできる原画入力部の他の例を示す概念
図である。各色分解画像CSには、画像に対する相対位
置が正確に同じ位置にトンボ(レジスタマーク)RMが
描画されている。原画入力部10bは、トンボRMの位
置を読取るためのトンボ読取装置18を有している。こ
のトンボ読取装置18は、単なる光学装置であり、オペ
レータがトンボ読取装置18を用いてトンボの画像を見
ながら色分解画像CSを所定の位置(例えばトンボ読取
装置18のファインダの十字にトンボが一致する位置)
に合わせるようにすればよい。
【0067】トンボ読取装置18としては、CCDなど
の撮像装置を用いてトンボの画像を読取る装置を利用し
てもよい。この場合には、トンボの画像からトンボの位
置が算出され、算出されたトンボの位置から色分解画像
CSの読取開始位置(すなわち、網点セルの彫刻開始位
置)が算出される。
【0068】以上のような方法で各版の色分解画像を正
確に位置決めすれば、グラビア用の網点セルの位置にお
ける彫刻用画像信号を色分解画像から直接読取ることが
可能である。なお、色分解画像から彫刻用画像信号を直
接読取る場合には、図1における補間処理部23は不要
である。
【0069】(2)本発明では、上記第1の実施例(図
6)と第2の実施例(図13)とを組み合わせてグラビ
ア印刷用網点セルを形成しても実施可能である。例え
ば、C版およびK版に対して図6の網点セルを適用する
と共に網点セルのピッチP1xおよびピッチP1yを2
Piとし、Y版およびM版に対して図13の網点セルを
適用すると共に網点セルのピッチP2xを2Pi、ピッ
チP2yを3Piとすればよい。そして、Y版またはM
版の彫刻開始位置を(X0 ,Y0 )とした場合、C版ま
たはK版の彫刻開始位置は(X0 +P2x/4,Y0 +
P2y/12)とするのが好ましい。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の方
法および装置によれば、少なくとも2つの色版の網点セ
ル配列として、同一方向に沿った網点セルのピッチが互
いに等しく、かつ、前記少なくとも2つの色版の網点セ
ルの中心同士が互いの中間に位置する網点セル配列を設
定するので、これらの色版の網点セルが重なることがな
い。従って、グラビアの網点セルを形成する際に、複数
の色版の網点セル同士の重なり部分を低減させることが
できるという効果がある。
【0071】本発明の第2の方法および装置によれば、
第1の方法および装置の効果に加えて、各色分解画像を
1つずつ順次画像読取装置の同一位置に装着して読取る
ことによって各色版に対する彫刻用画像信号を生成して
いるので、補間演算を行なわずに彫刻用画像信号を得る
ことができるという効果がある。
【0072】本発明の第3の方法および装置によれば、
マゼンタ、シアン、およびブラックの各版に対して、主
走査方向に沿った網点セルのピッチが互いに等しくかつ
副走査方向に沿った網点セルのピッチも互いに等しい版
が存在せず、かつ、各版の網点セルの中心が互いに異な
る位置に配置された網点セル配列を設定するので、各版
が多少ずれても網点セル同士の重なり部の割合が過度に
大きくなることが無い。従って、複数の色版の網点セル
同士の重なり部分を低減させることができるという効果
がある。
【0073】第4の方法および装置では、第3の方法お
よび装置の効果に加えて、各色分解画像を1つずつ順次
画像読取装置の同一位置に装着して読取ることによって
各色版に対する彫刻用画像信号を生成しているので、補
間演算を行なわずに彫刻用画像信号を得ることができる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を適用する電子彫刻システム
を示すブロック図。
【図2】色分解画像信号の画素の中心の配列を示す説明
図。
【図3】第1の実施例におけるK版の網点セルの配列を
示す平面図。
【図4】網点セルの中心位置と色分解画像信号の画素の
中心位置を重ねて表示した説明図。
【図5】第1の実施例におけるC版の網点セルと画素の
中心位置とを示す平面図。
【図6】第1の実施例におけるK版とC版の網点セルの
配列を示す平面図。
【図7】第1の実施例において画像濃度が100%の場
合のK版とM版の網点セルの配列を示す平面図。
【図8】第1の実施例における4版の網点セルの配列を
示す平面図。
【図9】第1の実施例における処理手順を示すフローチ
ャート。
【図10】ステップS3の詳細手順を示すフローチャー
ト。
【図11】この発明の第2の実施例における網点セルの
配列を示す平面図。
【図12】第2の実施例において画像濃度が100%の
場合のK版の網点セルの配列を示す平面図。
【図13】第2の実施例におけるK版とC版の網点セル
の配列を示す平面図。
【図14】第2の実施例におけるYMCKの4版の網点
セルの配列を示す平面図。
【図15】第3の実施例におけるM版とY版の網点セル
の配列を示す平面図。
【図16】第3の実施例における網点セルの配列を示す
平面図。
【図17】第4の実施例における網点セルの配列を示す
平面図。
【図18】第4の実施例においてM版の網点セルの位置
がずれた状態を示す平面図。
【図19】色分解画像の位置決めを正確に行なうための
原画入力部を示す概念図。
【図20】図19の原画入力部を用いてグラビア用の版
胴を作成する手順を示すフローチャート。
【図21】色分解画像の位置決めを正確に行なうための
原画入力部の他の例を示す概念図。
【符号の説明】
10…原画入力部 12…原画シリンダ 14…読取ヘッド 15,16…位置決めピン 18…トンボ読取装置 20…画像処理部 22…制御部 23…補間処理部 24…カラーモニタ 26…外部記憶装置 28…マウス 30…彫刻部 32…版胴部材 34…彫刻刃物 CC…C版の網点セル CS…色分解画像 KC…K版の網点セル MC…M版の網点セル OR…原画 Pxk…K版の網点セルの主走査方向ピッチ Pyk…K版の網点セルの副走査方向ピッチ Pi…画素ピッチ Px…網点セルの主走査方向ピッチ Py…網点セルの副走査方向ピッチ RM…トンボ X…主走査方向 Y…副走査方向 YC…Y版の網点セル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 1/40 - 1/409 H04N 1/46 - 1/62 B41C 1/04

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラー画像を表わす複数の色分解画像信
    号に基づいて、各色版に対するグラビア印刷用の版胴部
    材の表面に網点セルを彫刻するグラビア印刷用網点セル
    形成方法であって、 (a)画像平面上に配列された共通の座標位置において
    各色版の色分解画像を表わす複数の色分解画像信号を準
    備する工程と、 (b)各色分解画像信号を網点セルの位置に関して補間
    演算することによって各色版に対する彫刻用画像信号を
    生成する際に、少なくとも2つの色版の網点セル配列と
    して、同一方向に沿った網点セルのピッチが互いに等し
    く、かつ、前記少なくとも2つの色版の網点セルの中心
    同士が互いの中間に位置する網点セル配列を設定して、
    各網点セル位置における網点セルのサイズを規定する彫
    刻用画像信号を各色版ごとに生成する工程と、 (c)前記彫刻用画像信号に基づいて各色版の版胴部材
    に網点セルを彫刻する工程と、 を備えるグラビア印刷用網点セル形成方法。
  2. 【請求項2】 グラビア印刷用の版胴部材の表面に網点
    セルを彫刻するグラビア印刷用網点セル形成方法であっ
    て、 (a)複数の色分解画像を準備する工程と、 (b)各色分解画像を1つずつ順次画像読取装置の同一
    位置に装着して読取ることによって各色版に対する彫刻
    用画像信号を生成する際に、少なくとも2つの色版の網
    点セル配列として、同一方向に沿った網点セルのピッチ
    が互いに等しく、かつ、前記少なくとも2つの色版の網
    点セルの中心同士が互いの中間に位置する網点セル配列
    を設定して、各網点セル位置における網点セルのサイズ
    を規定する彫刻用画像信号を生成する工程と、 (c)前記彫刻用画像信号に基づいて各色版の版胴部材
    に網点セルを彫刻する工程と、 を備えるグラビア印刷用網点セル形成方法。
  3. 【請求項3】 カラー画像を表わす複数の色分解画像信
    号に基づいて、各色版に対するグラビア印刷用の版胴部
    材の表面に網点セルを彫刻するグラビア印刷用網点セル
    形成方法であって、 (a)画像平面上に配列された共通の座標位置において
    各色版の色分解画像を表わす複数の色分解画像信号を準
    備する工程と、 (b)各色分解画像信号を網点セルの位置に関して補間
    演算することによって各色版に対する彫刻用画像信号を
    生成する際に、マゼンタ、シアン、およびブラックの各
    版に対して、色版間で網点セルのピッチを比較した際
    に、主走査方向に沿った網点セルのピッチが互いに等し
    くかつ副走査方向に沿った網点セルのピッチも互いに等
    しい版が存在せず、かつ、各版の網点セルの中心が互い
    に異なる位置に配置された網点セル配列を設定して、各
    網点セル位置における網点セルのサイズを規定する彫刻
    用画像信号を各色版ごとに生成する工程と、 (c)前記彫刻用画像信号に基づいて各色版の版胴部材
    に網点セルを彫刻する工程と、 を備えるグラビア印刷用網点セル形成方法。
  4. 【請求項4】 グラビア印刷用の版胴部材の表面に網点
    セルを彫刻するグラビア印刷用網点セル形成方法であっ
    て、 (a)複数の色分解画像を準備する工程と、 (b)各色分解画像を1つずつ順次画像読取装置の同一
    位置に装着して読取ることによって各色版に対する彫刻
    用画像信号を生成する際に、マゼンタ、シアン、および
    ブラックの各版に対して、色版間で網点セルのピッチを
    比較した際に、主走査方向に沿った網点セルのピッチが
    互いに等しくかつ副走査方向に沿った網点セルのピッチ
    も互いに等しい版が存在せず、かつ、各版の網点セルの
    中心が互いに異なる位置に配置された網点セル配列を設
    定して、各網点セル位置における網点セルのサイズを規
    定する彫刻用画像信号を生成する工程と、 (c)前記彫刻用画像信号に基づいて各色版の版胴部材
    に網点セルを彫刻する工程と、 を備えるグラビア印刷用網点セル形成方法。
  5. 【請求項5】 カラー画像を表わす複数の色分解画像信
    号に基づいて、各色版に対するグラビア印刷用の版胴部
    材の表面に網点セルを彫刻するグラビア印刷用網点セル
    形成装置であって、 画像平面上に配列された共通の座標位置において各色版
    の色分解画像を表わす複数の色分解画像信号を記憶する
    記憶手段と、 各色分解画像信号を網点セルの位置に関して補間演算す
    ることによって各色版に対する彫刻用画像信号を生成す
    る手段であって、少なくとも2つの色版の網点セル配列
    として、同一方向に沿った網点セルのピッチが互いに等
    しく、かつ、前記少なくとも2つの色版の網点セルの中
    心同士が互いの中間に位置する網点セル配列を設定し
    て、各網点セル位置における網点セルのサイズを規定す
    る彫刻用画像信号を各色版ごとに生成する彫刻用信号生
    成手段と、 前記彫刻用画像信号に基づいて各色版の版胴部材に網点
    セルを彫刻する彫刻手段と、 を備えるグラビア印刷用網点セル形成装置。
  6. 【請求項6】 予め準備された複数の色分解画像を用い
    て、グラビア印刷用の版胴部材の表面に網点セルを彫刻
    するグラビア印刷用網点セル形成装置であって、 同一位置に装着される各色分解画像を1つずつ順次読取
    ることによって各色版に対する彫刻用画像信号を生成す
    る手段であって、少なくとも2つの色版の網点セル配列
    として、同一方向に沿った網点セルのピッチが互いに等
    しく、かつ、前記少なくとも2つの色版の網点セルの中
    心同士が互いの中間に位置する網点セル配列を設定しつ
    つ、各網点セル位置における網点セルのサイズを規定す
    る彫刻用画像信号を読取る彫刻用信号生成手段と、 前記彫刻用画像信号に基づいて各色版の版胴部材に網点
    セルを彫刻する彫刻手段と、 を備えるグラビア印刷用網点セル形成装置。
  7. 【請求項7】 カラー画像を表わす複数の色分解画像信
    号に基づいて、各色版に対するグラビア印刷用の版胴部
    材の表面に網点セルを彫刻するグラビア印刷用網点セル
    形成装置であって、 画像平面上に配列された共通の座標位置において各色版
    の色分解画像を表わす複数の色分解画像信号を記憶する
    記憶手段と、 各色分解画像信号を網点セルの位置に関して補間演算す
    ることによって各色版に対する彫刻用画像信号を生成す
    る手段であって、マゼンタ、シアン、およびブラックの
    各版に対して、色版間で網点セルのピッチを比較した際
    に、主走査方向に沿った網点セルのピッチが互いに等し
    くかつ副走査方向に沿った網点セルのピッチも互いに等
    しい版が存在せず、かつ、各版の網点セルの中心が互い
    に異なる位置に配置された網点セル配列を設定して、各
    網点セル位置における網点セルのサイズを規定する彫刻
    用画像信号を各色版ごとに生成する彫刻用信号生成手段
    と、 前記彫刻用画像信号に基づいて各色版の版胴部材に網点
    セルを彫刻する彫刻手段と、 を備えるグラビア印刷用網点セル形成装置。
  8. 【請求項8】 予め準備された複数の色分解画像を用い
    て、グラビア印刷用の版胴部材の表面に網点セルを彫刻
    するグラビア印刷用網点セル形成装置であって、 同一位置に装着される各色分解画像を1つずつ順次読取
    ることによって各色版に対する彫刻用画像信号を生成す
    る手段であって、マゼンタ、シアン、およびブラックの
    各版に対して、色版間で網点セルのピッチを比較した際
    に、主走査方向に沿った網点セルのピッチが互いに等し
    くかつ副走査方向に沿った網点セルのピッチも互いに等
    しい版が存在せず、かつ、各版の網点セルの中心が互い
    に異なる位置に配置された網点セル配列を設定して、各
    網点セル位置における網点セルのサイズを規定する彫刻
    用画像信号を読取る彫刻用信号生成手段と、 前記彫刻用画像信号に基づいて各色版の版胴部材に網点
    セルを彫刻する彫刻手段と、 を備えるグラビア印刷用網点セル形成装置。
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