JP2874882B2 - 飲料注出装置 - Google Patents

飲料注出装置

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JP2874882B2 JP1004417A JP441789A JP2874882B2 JP 2874882 B2 JP2874882 B2 JP 2874882B2 JP 1004417 A JP1004417 A JP 1004417A JP 441789 A JP441789 A JP 441789A JP 2874882 B2 JP2874882 B2 JP 2874882B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、飲料注出装置に係り、特に貯液圧力容器内
の飲料をガス圧により冷却管に圧送して冷却・減圧し適
温で注出できるようにした装置に関するものである。
本発明における飲料は、ジュース,ワイン,炭酸飲
料,生ビール等種類を問わないが従来技術および発明の
実施例は生ビールを例にして説明する。
(従来の技術) 生ビール樽から生ビールをジョッキ等に注出する装置
としては、第27図に示すようなものが知られている。第
27図では本体1内の冷却水2中に配設された冷却管3の
一端は注出口である注出コック4に接続され、他端は本
体1外のビール導管5に接続されている。また、貯液圧
力容器である生ビール樽6の取出口7にはディスペンス
ヘッド8が取付けられており、このディスペンスヘッド
8の上部は継手9により上記ビール導管5に接続されて
いる。また、ガス供給源である炭酸ガスボンベ10に取付
けられた圧力調整機構である減圧弁11はガス導管12を介
してディスペンスヘッド8の凸部であるガス導入口13と
接続されている。さらに上記冷却水2は冷凍機構14によ
り冷却され、一部が不図示の氷となって一定量蓄氷され
ている。
しかして、生ビールを注出するには、まず減圧弁11を
所定圧に設定して炭酸ガスンベ10内の炭酸ガスをディス
ペンスヘッド8のガス導入口13より生ビール樽6内に導
入する。これにより、ガス圧によって生ビール樽6内の
生ビールが不図示のサイフォンパイプからビール導管5
を通って冷却管3に供給され、注出コック4を開くこと
により、冷却水2と熱交換を行って冷却されジョッキ等
の容器15に注出される。
ところでこの注出に際しては、細かなクリーム状の泡
を所定量生じさせることが好ましく、これにより生ビー
ルの風味は大きく左右される。この発泡は注出時の炭酸
ガス圧力,飲料温度,注出速度等に関係するものであ
り、生ビールのような発泡飲料中に溶存するCO2ガスボ
リュームの量は飲料温度と圧力によって定まる。すなわ
ち、飲料に作用させる炭酸ガス圧力が一定の場合、飲料
温度が高いほど飲料中に溶解し得るCO2ガスボリューム
が少ないため発泡しやすく、また、注出速度が速く飲料
の流動或いは撹拌度合いが大きいほど発泡しやすい。し
たがって飲料温度に応じた炭酸ガス圧力を生ビール樽6
内に加えておく必要がある。この圧力は飲料温度が高い
ほど高くする必要があり、低すぎると飲料中から遊離す
る炭酸ガスをおさえきれなくなっていわゆる気抜けビー
ルとなってしまい、逆に高すぎるとCO2ガスボリューム
が過大となり、また注出速度が速くなるので注出すると
泡が多くなる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、従来の注出装置は第27図の如く生ビー
ル樽6内の炭酸ガス圧力,飲料温度或いは飲料に溶存す
るCO2ガスボリュームに関係なく一定の冷却度・減圧度
で注出しているため、飲料に作用させる炭酸ガス圧力が
高いと注出速度が速くなって飲料が冷却管3を通る時間
が短くなり冷却水2との熱交換が少なくて冷却が不足
し、逆に圧力が低いと注出速度が遅くなり過冷却されて
しまう。すなわち、例えば夏場等30℃以上の外気温中に
長時間放置された生ビール樽6内の生ビールを注出する
場合は高圧をかけるので冷却不足となり、逆に冬場等低
温の生ビール樽6内の生ビールを注出する場合には冷え
すぎてしまうという欠点があった。
また、近年CO2ガスボリュームの溶存率の高い(以下
高炭酸含有)生ビールの販売が活発化しており、この生
ビールを注出するには飲料に作用させる炭酸ガス圧力を
従来の生ビールよりも高くして飲料から遊離する炭酸ガ
スの発泡をおさえなければならず、したがって前述した
ような冷却不足といった問題が生じ良好な注出できなか
った。
本発明は、このような観点からなされたものであり、
その目的は、1台の装置でありながら飲料に作用させる
ガス圧力や貯液圧力容器内の飲料温度、或いは飲料中に
溶存するガスボリューム等に関係なく適温かつ良好な泡
立ちで飲料を注出できるようにした飲料注出装置を提供
することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明は上記課題を解決するために、飲料を収容した
貯液圧力容器と、ガス供給源と、このガス供給源から供
給されるガス圧を調整し貯液圧力容器内の飲料に作用さ
せる圧力調整機構と、貯液圧力容器から取出された飲料
を流通させて冷却する冷却管と、この飲料を注出する注
出口と、冷却管の端部あるいは中途に設けられ圧力調整
機構により貯液圧力容器内の飲料に作用させるガス圧に
応じて絞り量が自動的に調整される絞り弁とを具備して
なることを特徴とし、また、飲料を収容した貯液圧力容
器と、ガス供給源と、このガス供給源から供給されるガ
ス圧を調整し貯液容器内の飲料に作用させる圧力調整機
構と、貯液圧力容器から取出された飲料を流通させて冷
却する冷却管と、この飲料を注出する注出口と、冷却管
の端部あるいは中途部に設けられた絞り弁と、この絞り
弁を貯液圧力容器内の飲料に作用させるガス圧に応じて
自動的に作動させて絞り弁の絞り量を調整する絞り手段
とを具備してなることを特徴としている。また、絞り手
段は、貯液圧力容器内の飲料に作用させるガス圧を検知
する圧力変換器と、この圧力変換器からの信号により絞
り弁を作動させる作動装置とからなるものでも良いし、
貯液圧力容器内の飲料に作用させるガス圧を表示する表
示器と、絞り弁を作動させる作動装置と、表示器からの
信号により作動装置を制御する操作部とからなるもので
も良いし、さらに貯液圧力容器内の飲料に作用させるガ
ス圧を検知する圧力変換器と、この圧力変換器で検知し
たガス圧を表示する表示器と、絞り弁を作動させる作動
装置と、表示装置からの信号により作動装置を制御する
操作部とからなるものでも良い。また、圧力調整機構
は、人為的に圧力を調節する一般的な圧力調整弁で実施
される他に、感熱部と、この感熱部の感熱信号により貯
液圧力容器内の飲料に作用させるガス圧を自動的に調整
する圧力制御弁とからなるものであっても良い。
(作用) 上記絞り弁および絞り手段により、貯液圧力容器に作
用するガス圧力が高くても、低くても所定の注出速度で
飲料を供給できるようにした。
(実施例) 以下、本発明の第1実施例を第1図ないし第4図に基
いて説明する。冷却水2中に配設された冷却管16の一端
は絞り弁17の飲料入口18に接続され、他端はビール導管
5を介して貯液圧力容器である生ビール樽6に取付けら
れたディスペンスヘッド8に接続されている。また、圧
力調整機構である減圧弁11を介してガス供給源である炭
酸ガスボンベ10に接続されるガス導管19の下流側は、第
1ガス導管20と第2ガス導管21に分岐しており、第1ガ
ス導管20はディスペンスヘッド8に、また第2ガス導管
21は絞り弁17の加圧口22に接続されている。さらに、上
記絞り弁17の飲料出口23は注出口である注出コック4に
接続されている。
上記絞り弁17は第3図に示すように、飲料入口18,飲
料出口23,加圧口22を有する本体24と、この本体24内に
設けられた弁25およびバネ26とで構成され、前記加圧口
22に供給される炭酸ガス圧力を前記弁25の受圧面27で受
けることにより弁25が上下動できるようになされてい
る。すなわち、加圧口22に供給されるガス圧力が比較的
低い場合には第3図に示す位置に弁25があるが加圧口22
に供給されるガス圧力が高くなると弁25はバネ26の押上
力に抗して押下げられ第4図に示す位置になるのであ
る。この際、弁25が下がると飲料流路28は絞られること
になる。また、上記弁25には段部25aが形成されてお
り、この段部25aがストッパーとなって弁25が所定量以
上、下に下降しないよう(飲料流路28が絞られても最小
すきまは保たれるよう)になされている。
しかして、ビールを注出するには減圧弁11を操作して
生ビール樽6に炭酸ガスボンベ10からの炭酸ガス圧力を
作用させる。この炭酸ガス圧力は前述したように生ビー
ル樽6内のビール温度に応じて設定する必要がある。例
えば冬場等でこの生ビール樽6内のビール温度が比較的
低温であり炭酸ガス圧力が低くて良い場合には絞り弁17
の加圧口22に供給される炭酸ガス圧力も低くなるので、
注出コック4を開けば生ビール樽6内のビールはビール
導管5から冷却管16,絞り弁17の飲料流路28を通って注
出コック4から不図示のジョッキ等に注出される。この
際ビールは飲料流路28内ではあまり絞られないので、注
出速度が遅いといった問題が生じることなく、また冷却
水2との熱交換時間が短くなるので過冷却となることな
く適当な温度かつ泡立ちで生ビールを提供することがで
きる。また、この時ガスおよびビールは、第2図のブロ
ック図に示す如く流れる。
ところが、夏場等外気温が高く、30℃近い高温に昇温
した生ビール樽6内のビールを注出する場合には炭酸ガ
ス圧力を高くしてビールに適したCO2ガスボリュームを
溶存させておかなければならない。したがって、絞り弁
17の加圧口22に供給される炭酸ガス圧力は高くなり弁25
はバネ26の押上力に抗して押下げられる。したがってビ
ールは飲料流路28内で絞られて流速が落ちるので、注出
速度が速いといった問題が生じることなく、また冷却水
2との熱交換時間が従来に比べ長くなるので冷却不足と
なることなく良好な状態でビールをジョッキ等に注出す
ることができる。
なお、本発明は上記一実施例に限られることなく、第
1図で用いた絞り弁17のかわりに第5図に示すような絞
り弁29や第6図に示すような絞り弁30を用いても良い。
すなわち、本発明の第2実施例を示す第5図において絞
り弁29は飲料入口31,飲料出口32,加圧口33を有する本体
34と、この本体34内に設けられたダイヤフラム35と弁36
およびバネ37とで構成され、加圧口33に供給されるガス
圧力をダイヤフラム35で受けることにより弁36が上下動
できるようになされている。したがって、飲料入口31を
冷却管16に、また飲料出口32を注出コック4に、さらに
加圧口33を第2ガス導管21に接続すれば前述の実施例同
様生ビール樽6内のビール温度即ち加圧口33に供給され
る炭酸ガス圧力に応じて自動的かつ連続的に弁36の開度
すなわち、飲料流路38の絞り量が変動するので、良好な
注出が可能となる。
また、本発明の第3実施例を示す第6図における絞り
弁30は飲料入口39,飲料出口40,加圧口41を有する本体42
と、この本体42内に設けられたベローズ43と弁44および
バネ45とで構成され、加圧口41に供給されるガス圧力を
ベローズ43で受け、このベローズ43が伸縮することによ
り弁44が上下動できるようになされている。したがっ
て、飲料入口39を冷却管16に、また飲料出口40を注出コ
ック4に、さらに加圧口41を第2ガス導管21に接続すれ
ば、前述の実施例同様、生ビール樽6内のビール温度即
ち加圧口41に供給される炭酸ガス圧力に応じて自動的か
つ連続的に弁44の開度すなわち、飲料流路46の絞り量が
変動するので良好な注出が可能となる。
また、絞り弁としては、本発明の第4実施例である第
7図および第8図に示すような調整ネジ52を備えた絞り
弁47を用いても良い。この絞り弁47は飲料入口48,飲料
出口49,加圧口50を有する本体51と、この本体51に設け
られて調整ネジ52,バネ53,本体51内に設けられた弁54お
よびバネ55とで構成され、加圧口50に供給されるガス圧
力を受圧面56で受けることにより弁54が上下動できるよ
うになされている。上述した絞り弁17に比べ調整ネジ52
およびバネ53により微調整が可能となるので、前述した
高炭酸含有生ビールの注出の際等に有利な効果が生じ
る。すなわち、飲料入口48を冷却管16に、また飲料出口
49を注出コック4に、さらに加圧口50を第2ガス導管21
に接続すれば、加圧口50に供給されるガス圧力が比較的
低い場合には第7図に示すようになり、逆に高い場合に
は第8図に示すようになるので、バネ53,バネ55のバネ
力により弁54の開度が調節でき良好な注出ができるので
ある。
第9図ないし第11図は本発明の第5実施例であり、冷
却水2中に配設された冷却管16の一端は絞り弁57の飲料
入口58に接続され、他端はビール導管5を介して生ビー
ル樽6に取付けられたディスペンスヘッド8に接続され
ている。また、圧力調整機構である減圧弁11を介して炭
酸ガスボンベ10とディスペンスヘッド8とを接続するガ
ス導管59の途中には、このガス導管59中のガス圧を検知
し電気信号に変換する圧力変換器60が設けられている。
さらに上記絞り弁57の飲料出口61は注出コック4に接続
されている。また、作動装置であるモータ62は絞り弁57
と回転軸65を介して機械的に接続され圧力変換器60から
の信号を受け、その回転が制御されるようになされてい
る。
上記圧力変換器60およびモータ62により絞り手段が構
成されている。また、上記絞り弁57は、飲料入口58,飲
料出口61を有する本体63とこの本体63内に設けられたネ
ジ部を有する弁64とで構成されており、上記モータ62に
よる回転軸65の回転が正回転或いは逆回転することによ
り弁64が上下動するようになされている。すなわち、圧
力変換器60が検知した圧力(生ビール樽6に供給される
炭酸ガス圧力)により、そのガス圧力が高くなると部弁
64をと閉じる方向に回転軸65を回転させる信号がモータ
62に送られ、逆にガス圧力が低くなると弁65を開ける方
向に回転軸65を回転させる信号がモータ62に送られるの
である。したがって前述の実施例同様、生ビール樽6内
のビールの温度・種類即ち生ビール樽6に供給する炭酸
ガス圧力に応じて自動的に弁64の開度が変動するので良
好な注出が可能となる。
また、第9図で用いた絞り弁57,モータ62のかわりに
本発明の第6実施例を示す第12図のような絞り弁66,電
磁石67を用いても良い。すなわち、飲料入口68,飲料出
口69を有する本体70と、この本体70内に設けられた弁71
とで構成される絞り弁66と、圧力変換器60と、この圧力
変換器60からの信号を受けて作動する電磁石67とを絞り
手段とし、電磁石67と弁71とを接続して弁71を上下動さ
せるのである。したがって、飲料入口68を冷却管16に、
また飲料出口69を注出コック4に接続すれば前述の実施
例同様良好な注出が可能となる。
また、作動装置としては前述のモータ62や電磁石67に
限らず、図示しないがピストンシリンダ他でも実施可能
であり、さらに圧力変換器60からこれらの作動装置に送
る信号も電気信号に限らず様様な信号・方法での実施が
可能である。
また、上記実施例では第10図に示す如く生ビール樽6
に供給する圧力を圧力変換器60で検知して作動装置を自
動的に制御させてビールの流量調節を行ってきたが、本
発明の第7実施例である第13図および第16図に示すよう
に、上記作動装置をマニュアルで操作しても良い。すな
わち、第9図における圧力変換器60を取り除き操作部72
にて作動装置であるモータ62を作動させるほかは第9図
と同様である。
次にこの動作を説明すると、通常、減圧弁11には第15
図のように目盛が表示されており、生ビール樽6内のビ
ールの温度・種類に応じて中央のハンドルを回して圧力
調整をしているので、この目盛に合わせて第16図のよう
な操作部72のハンドル73を回すことにより作動装置であ
るモータ62を作動させて絞り弁57の絞り量を可変させる
のである。すなわち、第14図における表示器とは減圧弁
11の目盛ということになる。尚、作動装置としてはモー
タ62に限定されるわけではなく、前述の実施例のような
電磁石67やその他の装置でも実施可能である。
また、前述の実施例では圧力調整機構として減圧弁11
を用いて説明してきたが、被検出物の温度を検出する感
熱部74によって自動的に圧力が調整される圧力制御弁75
を用いればほぼ自動的に最適な注出が可能となる。第17
図および第18図はこのような圧力制御弁75を用いた本発
明の第8実施例を示すものである。第17図は第1図にお
ける減圧弁11のかわりに圧力制御弁75を設け、この圧力
制御弁75を制御する感熱部74を生ビール樽6の下側面に
密着取付した他は第1図と同様である。したがって、生
ビール樽6内のビールの温度が変化してもその変化に応
答して炭酸ガスボンベ10から生ビール樽6へ供給する炭
酸ガス圧力が自動的に変化するので、この変化量を生ビ
ール樽6内のビールの種類(例えば高炭酸含有生ビール
であるかないか)により最適になるように設定しておけ
ば、専門的な技術を要さずに安定した温度,流量,泡立
ちのビールを提供することができるようになる。
また、第17図では感熱部74を生ビール樽6の下側面に
密着取付した例を示したが、本発明の第9実施例である
第19図のように感熱部74を生ビール樽6を受ける樽受台
76の上面に不図示のバネ等にて生ビール樽6の底面に密
着するように設けても良いし、本発明の第10の実施例で
ある第20図のように感熱部74を外気にさらしてこの外気
温により圧力制御弁75を制御するようにしても良い。第
19図では第17図同様生ビール樽6内のビールの温度に応
じて圧力制御弁75により生ビール樽6へ供給される炭酸
ガス圧力が調整され、その調整された圧力により絞り弁
17を作動させており、第20図では生ビール樽6がある時
間外気中に置かれれば生ビール樽6内のビールはその外
気温近くまで温度が上昇または下降してくることから、
外気温にて圧力制御弁75や絞り弁17を制御するようにな
されている。
また、第17図および第19図,第20図ではは圧力制御弁
75を炭酸ガスボンベ10と隣接して設けたが、これに限ら
ず第21図に示す如く装置内に組込んでも良い。第21図は
本発明の第11実施例であり、この場合は炭酸ガスボンベ
10に低圧弁77を接続してガス導管19から圧力制御弁75に
供給する炭酸ガス圧力を4〜5kg/cm2程度にしておくの
が良い。また、第21図では感熱部74をビール導管5と冷
却管16の間の管路に密着させて、生ビール樽6内のビー
ルが冷却水2と熱交換する前の温度を検知して、圧力制
御弁75や絞り弁17を制御している。この際は外見上は第
1図と同様であるのですっきりとした形となる。
また、第21図のように圧力制御弁75を装置内に組込ん
だ場合でも感熱部74を第17図または第19図,第20図のよ
うに生ビール樽6や外気の温度を検出するように設けて
も良いし、さらには第22図のような方法でも実施が可能
である。第22図は本発明の第12実施例であり、定圧弁77
を介して炭酸ガスボンベ10から供給される炭酸ガス圧力
を樽受台76内で生ビール樽6の底面に密着される感熱部
74によって制御される圧力制御弁75に導き、調整された
炭酸ガス圧力を生ビール樽6と絞り弁17に送って流量の
制御をしている。
ところで、第17図ないし第22図では、絞り弁17を用い
て説明してきたが、これに限定されるわけではなく、第
5図ないし第8図で説明したような絞り弁29,30,47やそ
の他の絞り弁でも実施できることは明らかである。
第23図および第24図は本発明の第13実施例であり、第
23図は第9図における減圧弁11のかわりに圧力制御弁75
を設け、この圧力制御部75を制御する感熱部74を生ビー
ル樽6の下側面に密着取付した他は第9図と同様であ
る。この場合も第17図および第18図で示した実施例と同
様被検出物の温度により生ビール樽6に供給する圧力お
よび絞り弁57の絞りが自動的に調整されるので良好な注
出が可能となる。尚、作動装置であるモータ62および絞
り弁57はこれに限らず様々な方法で実施できることは明
らかである。さらに感熱部74および圧力制御弁75も第19
図ないし第22図のように変更可能である。
さらに、本発明は第25図および第26図に示すように構
成してもよい。第25図は本発明の第14実施例であり第13
図における減圧弁11のかわりに圧力制御弁75を設け、こ
の圧力制御弁75を制御する感熱部74を生ビール樽6の下
側面に密着取付し、さらに圧力制御弁75から生ビール樽
6に炭酸ガスを供給する途中に圧力変換器60を設け、ま
たこの圧力変換器60が検知した圧力を表示する表示装置
78を設けたほかは第13図と同様である。この場合、操作
部72の操作は表示装置78で表示された値に従って行う。
第17図および第18図で示した実施例同様被検出物の温度
により生ビール樽6に供給する圧力は自動的に調整され
るので、表示装置78を見て手動で作動装置を作動させて
絞り弁57を制御すれば良好な注出が可能となる。尚、作
動装置であるモータ62および絞り弁57は当然ながら他の
方法でも実施可能であるし、感熱部74および圧力制御弁
75も第19図ないし第22図のように変更することも可能で
ある。
また、上記実施例では絞り弁を冷却管16と注出コック
4の間に設けたが、これに限定されるわけではなくビー
ル導管5と冷却管16の間や冷却管16の中途部に設けても
良い。さらに、上記実施例では蓄水式の飲料注出装置に
て説明してきたが、生ビール樽6を冷蔵庫の庫内に収容
して冷却する冷蔵庫式の飲料注出装置でも実施可能であ
るし、飲料としては生ビールに限らずジュース、ワイン
等でも良い等、本発明はその主旨を変えない範囲で様々
な変更が可能であることは言うまでもない。
[発明の効果] 本発明は以上説明したように、貯液圧力容器内の飲料
に作用させるガス圧力に応じて絞り弁を作動させ、注出
させる飲料の温度や流量を安定させるので1台の装置で
ありながら貯液圧力容器内の飲料の温度や種類に関係な
く良好な注出が可能になるという効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図は本発明の第1実施例を示すもので、
第1図はその飲料注出装置を一部破断して示す構成図、
第2図はそのガスおよび飲料の流れを示す説明図、第3
図および第4図は絞り弁の動作を示す説明図、第5図は
本発明の第2実施例を示す一部断面図、第6図は本発明
の第3実施例を示す一部断面図、第7図および第8図は
本発明の第4実施例を示す一部断面図、第9図乃至第11
図は本発明の第5実施例を示すもので、第9図はそん飲
料注出装置の一部破断して示す構成図、第10図はそのガ
スおよび飲料の流れを示す説明図、第11図はその絞り弁
を示す一部断面図、第12図は本発明の第6実施例を示す
一部断面図、第13図乃至第16図は本発明の第7実施例を
示すもので、第13図はその飲料注出装置を一部破断して
示す構成図、第14図はそのガスおよび飲料の流れを示す
説明図、第15図はその減圧弁を拡大して示す正面図、第
16図はその操作部を拡大して示す正面図、第17図は本発
明の第8実施例を示す一部断面図、第18図はそのガスお
よび飲料の流れを示す説明図、第19図は本発明の第9実
施例を示す一部断面図、第20図は本発明の第10実施例を
示す一部断面図、第21図は本発明の第11実施例を示す一
部断面図、第22図は本発明の第12実施例を示す一部断面
図、第23図は本発明の第13実施例を示す一部断面図、第
24図はそのガスおよび飲料の流れを示す説明図、第25図
は本発明の第14実施例を示す一部断面図、第26図はその
ガスおよび飲料の流れを示す説明図、第27図は従来の注
出装置を示す一部断面図である。 4……注出コック注出口、6……生ビール樽(貯液圧力
容器)、11……減圧弁(圧力調整機構)、16……冷却
管、17,29,30,47,57,66……絞り弁、25,36,44,54,64,71
……弁、35……ダイヤフラム、43……ベローズ、60……
圧力変換器、62……モータ(絞り手段)、67……電磁石
(絞り手段)、72……操作部、74……感熱部、75……圧
力制御弁、77……定圧弁、78……表示装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 剛 静岡県沼津市大岡2068―3 東芝機械株 式会社沼津事業所内 (72)発明者 伊東 祐英 静岡県沼津市大岡2068―3 東芝機械株 式会社沼津事業所内 (56)参考文献 特開 昭62−64791(JP,A) 実開 昭50−18647(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B67D 1/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】飲料を収容した貯液圧力容器と、ガス供給
    源と、このガス供給源から供給されるガス圧を調整し前
    記貯液圧力容器内の飲料に作用させる圧力調整機構と、
    前記貯液圧力容器から取出された飲料を流通させて冷却
    する冷却管と、この飲料を注出する注出口と、前記冷却
    管の端部あるいは中途部に設けられ前記圧力調整機構に
    より前記貯液圧力容器内の飲料に作用させるガス圧に応
    じて絞り量が自動的に調整される絞り弁とを具備してな
    ることを特徴とする飲料注出装置。
  2. 【請求項2】飲料を収容した貯液圧力容器と、ガス供給
    源と、このガス供給源から供給されるガス圧を調整し前
    記貯液圧力容器内の飲料に作用させる圧力調整機構と、
    前記貯液圧力容器から取出された飲料を流通させて冷却
    する冷却管と、この飲料を注出する注出口と、前記冷却
    管の端部あるいは中途部に設けられた絞り弁と、この絞
    り弁を前記貯液圧力容器内の飲料に作用させるガス圧に
    応じて自動的に作動させて前記絞り弁の絞り量を調整す
    る絞り手段とを具備してなる飲料注出装置であって、 前記絞り手段は、前記貯液圧力容器内の飲料に作用させ
    るガス圧を検知する圧力変換器と、この圧力変換器から
    の信号により前記絞り弁を作動させる作動装置とからな
    ることを特徴とする記載の飲料注出装置。
  3. 【請求項3】前記圧力調整機構は、前記貯液圧力容器内
    の飲料の温度を検出する感熱部と、この感熱部の感熱信
    号により前記貯液圧力容器内の飲料に作用させるガス圧
    を自動的に調整する圧力制御弁とからなることを特徴と
    する請求項1または請求項2に記載の飲料注出装置。
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