JP2873846B2 - 電解コンデンサ - Google Patents
電解コンデンサInfo
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
れた弾性封口体を有する電解コンデンサに関する。
バルブ金属箔の表面に誘電体酸化皮膜を設けた陽極箔と
対極である陰極箔との間にセパレータを介在させ、巻回
して駆動用電解液(以下、ペーストと称する)を含浸さ
せたものをコンデンサ素子1とし、このコンデンサ素子
1をケース2内に収納し、当該ケースの開口部からコン
デンサ素子1のリード線4を取り出すと共に開口部を弾
性封口体3で封着した構造を有している。
ジエンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム等が使用された
が、弾性封口体に要求される、(1)ペーストの蒸発乾
燥を抑制する気密性に優れること、(2)長期の高温使
用に対する耐熱性に優れること、及び(3)有機洗浄剤
等に対する耐薬品性に優れること等の諸特性を充分満足
するものではなかったため、近年では、これらの特性が
より優れたエチレン・プロピレンゴム(EPT)、ブチル
ゴム(IIR)等が使用されている。
の使用により、気密性、耐薬品性、及び耐熱性等が改善
されたとは言え、ガス透過性の最も小さいブチルゴムに
おいてさえも気密性は必ずしも充分とは言い難く、ペー
ストが弾性封口体を透過して蒸発乾燥し、コンデンサの
特性の経時変化を十分小さくすることは困難であった。
ることにあり、弾性封口体の材質として、エチレン・プ
ロピレンゴム、ブチルゴム等に代わる新たな材質を用い
ることにより、弾性封口体の気密性を改善し、長期間の
使用にもかかわらず電解特性の経時変化の少ない安定な
電解コンデンサを提供することを目的とするものであ
る。
子を収納したケースの開口部に弾性封口体を封着した電
解コンデンサにおいて、該弾性封口体をイソブチレンと
ジビニルベンゼンと1,3−ブタジエン−2−イソブチル
との共重合体ゴムで構成するものである。
1,3−ブタジエン−2−イソブチルとの共重合体ゴム
は、80〜99モル%、好ましくは90〜98モル%のイソブチ
レンと、0.5〜10モル%、好ましくは1.0〜5モル%のジ
ビニルベンゼンと、1.0〜10モル%、好ましくは1.5〜5
モル%の1,3−ブタジエン−2−イソブチルとを、AlCl3
等のフリーデルクラフト触媒の存在下、−40〜−170℃
で反応させる既知方法を用いて共重合させたのち、共重
合体に対して充填剤及び/又は補強剤等を加え、必要に
応じ熱処理し加硫(架橋)して製造する。充填剤として
は炭酸カルシウム、コロイド粘土、軽質ヒドロオキシ炭
酸マグネシウム、ケイソウ土、二酸化ケイ素、カーボン
ブラック、リトポン、酸化鉛(II)、硫酸バリウム、等
を使用し、補強剤としてはカーボン、軽質ヒドロオキシ
炭酸マグネシウム、酸化ケイ素、コロイド炭酸カルシウ
ム、カーボンブラック、マイカ、クレー等を使用すると
よい。
えば(1)有機過酸化物を使用する方法、(2)硫黄に
対し、チウラムジチオカルバメート系、グアニジン系、
チアゾール系促進剤を単独あるいは併用して加熱処理す
る方法、(3)パラキノンジオキシム(GMF)やパラキ
ノンオキシムジベンゾエート(ジベンゾGMF)を架橋剤
とし、これに鉛丹のような活性剤あるいはMBT、MBTS等
を併用する方法、(4)ブロモメチル−アルキル化フェ
ノール樹脂、アルキルフェノール樹脂に促進剤として塩
化第一スズあるいは塩化第二スズを併用して架橋する方
法、などである。この内、有機過酸化物を用いる方法は
腐食の原因となり易い硫黄やハロゲンを含まないので特
に好ましい方法である。
明は実施例のみに限定されるものではない。
モル%と1,3−ブタジエン−2−イソブチル2.0モル%と
の混合物を、重合反応器中約−100℃で、塩化アルミニ
ウムの塩化メチル溶液を用いて反応させ、イソブチレン
と1,4−ジビニルベンゼンと1,3−ブタジエン−2−イソ
ブチルとの共重合体を製造した。次いでこの重合体にカ
ーボン、クレイ、タルク等を加え、更に有機過酸化物に
より架橋して得られるイソブチレンと1,4−ジビニルベ
ンゼンと1,3−ブタジエン−2−イソブチルとの共重合
体ゴムを弾性封口体として使用した。
とおりとなる。
した高性能ペーストを使用し、弾性封口体はコンデンサ
素子のリード線2本を貫通させた直径10mm、高さ16mmの
円柱形をなし、定格50W・V、22μFの製品である。
ーストの蒸発透過による重量変化を測定した。その結果
を表1に示す。
して著しく気密性を向上させることができ、気密性がよ
いとされるブチルゴムの封口体と比較しても気密性を更
に向上させることができる。
ムを使用する従来のコンデンサ2の130℃における高温
負荷試験を行い、損失値の経時変化を調べた。
値の上昇が著しくなるのに対し、本発明のコンデンサは
損失値の顕著な上昇はなく極めて安定であった。
るため、コンデンサをプリント基板等に取り付けた後、
有機溶媒等により洗浄しても極めて安定であり、影響が
ない。
質としてガス透過性が小さく、耐熱性及び耐薬品性の優
れたイソブチレンと1,3−ブタジエン−2−イソブチル
との共重合体ゴムを使用するため、本発明の電解コンデ
ンサは高温下に長時間連続使用してもペースト蒸気が弾
性封口体を透過するペースト抜けを抑制することがで
き、この結果電解コンデンサの諸特性の経時変化を小さ
くすることができる。またトリクロルエタン等の溶媒洗
浄に対しても影響がない。
も極めて安定な長寿命電解コンデンサを提供することが
可能である。
図である。 1……コンデンサ素子、2……ケース 3……弾性封口体、4……リード線
Claims (3)
- 【請求項1】コンデンサ素子を収納したケースの開口部
に弾性封口体を封着した電解コンデンサにおいて、該弾
性封口体をイソブチレンとジビニルベンゼンと1,3−ブ
タジエン−2−イソブチルとの共重合体ゴムで構成した
ことを特徴とする電解コンデンサ。 - 【請求項2】共重合体ゴムが、90〜98モル%のイソブチ
レンと、1.0〜5モル%のジビニルベンゼンと、1.0〜5
モル%の1,3−ブタジエン−2−イソブチルとの混合物
の共重合体により製造され、充填剤、及び/又は補強剤
を加え、加硫されたものである請求項1に記載の電解コ
ンデンサ。 - 【請求項3】共重合体ゴムが、有機過酸化物で加硫され
たものである請求項2に記載の電解コンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34258289A JP2873846B2 (ja) | 1989-12-28 | 1989-12-28 | 電解コンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34258289A JP2873846B2 (ja) | 1989-12-28 | 1989-12-28 | 電解コンデンサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03201525A JPH03201525A (ja) | 1991-09-03 |
JP2873846B2 true JP2873846B2 (ja) | 1999-03-24 |
Family
ID=18354882
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34258289A Expired - Lifetime JP2873846B2 (ja) | 1989-12-28 | 1989-12-28 | 電解コンデンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2873846B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5467278B2 (ja) * | 2008-12-16 | 2014-04-09 | 日本ケミコン株式会社 | エステル架橋ゴム及びその製造方法、エステル架橋ゴムを製造するための硬化性ゴム組成物及びエステル架橋ゴムを含有する成形体 |
-
1989
- 1989-12-28 JP JP34258289A patent/JP2873846B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03201525A (ja) | 1991-09-03 |
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