JP2755408B2 - 電解コンデンサ用封口体およびその製造方法 - Google Patents
電解コンデンサ用封口体およびその製造方法Info
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- JP2755408B2 JP2755408B2 JP1193689A JP1193689A JP2755408B2 JP 2755408 B2 JP2755408 B2 JP 2755408B2 JP 1193689 A JP1193689 A JP 1193689A JP 1193689 A JP1193689 A JP 1193689A JP 2755408 B2 JP2755408 B2 JP 2755408B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、電解コンデンサ用封口体の改良に関し、更
に詳しくは、高い耐有機溶剤性と優れた気密性とを備え
る電解コンデンサ用封口体およびその製造方法に関す
る。
に詳しくは、高い耐有機溶剤性と優れた気密性とを備え
る電解コンデンサ用封口体およびその製造方法に関す
る。
[従来の技術] 電解コンデンサは、小形、大容量、安価で整流出力の
平滑化等に優れた特性を示し、各種電気・電子機器の重
要な構成要素の1つであるが、一般に表面を電解酸化に
よって誘電体とする酸化被膜に変えたアルミニウムフィ
ルムを陽極とし、これと集電陰極とからなる素子を電解
液(ペースト)に含浸し、これを容器に封入して作製さ
れる。
平滑化等に優れた特性を示し、各種電気・電子機器の重
要な構成要素の1つであるが、一般に表面を電解酸化に
よって誘電体とする酸化被膜に変えたアルミニウムフィ
ルムを陽極とし、これと集電陰極とからなる素子を電解
液(ペースト)に含浸し、これを容器に封入して作製さ
れる。
電解コンデンサは、酸化被膜を再生する化学反応を行
いながら使用するものであるため、その特性は使用する
電解液の性質に最も大きく依存する。電解コンデンサ用
電解液としては、エチレングリコールとホウ酸とからな
る電解液が一般的であるが、この種の電解液は縮合水を
生成する水系の電解液であり、酸化被膜誘電体の水和劣
化や高温使用に際しての水のガス化によるコンデンサ外
観不良の発生等の不都合を生じるため、最近では実質的
に水を含有しない非水系の電解液が次第に多く使用され
る傾向にある。
いながら使用するものであるため、その特性は使用する
電解液の性質に最も大きく依存する。電解コンデンサ用
電解液としては、エチレングリコールとホウ酸とからな
る電解液が一般的であるが、この種の電解液は縮合水を
生成する水系の電解液であり、酸化被膜誘電体の水和劣
化や高温使用に際しての水のガス化によるコンデンサ外
観不良の発生等の不都合を生じるため、最近では実質的
に水を含有しない非水系の電解液が次第に多く使用され
る傾向にある。
電解液を含浸した素子を封入する容器は、一端に開口
部を有しアルミニウムのような金属材料からなるケース
を主としてベークライトを基材とする封口体とから構成
される。封口体の基材としては、構造保持特性、価格等
の観点からベークライトが最も一般的に使用されてい
る。製造に際しては電解液を含浸した素子をケースに入
れた後、封口体をケース開口部に嵌着封入して電解コン
デンサ製品が組立てられる。この嵌着を確実にするため
に、ベークライト基材と開口部との間にしばしばゴムシ
ート等が介装される。
部を有しアルミニウムのような金属材料からなるケース
を主としてベークライトを基材とする封口体とから構成
される。封口体の基材としては、構造保持特性、価格等
の観点からベークライトが最も一般的に使用されてい
る。製造に際しては電解液を含浸した素子をケースに入
れた後、封口体をケース開口部に嵌着封入して電解コン
デンサ製品が組立てられる。この嵌着を確実にするため
に、ベークライト基材と開口部との間にしばしばゴムシ
ート等が介装される。
電解コンデンサの性能を向上させ用途拡大を図るため
には、前記したように非水系の電解液の積極的利用を推
進する必要があるが、この種の電解液は封口体基材であ
るベークライトを溶解腐蝕する傾向が強く、電解液の改
良により特性向上を図り得たとしても、コンデンサ製品
の総合性能という観点から見た場合、封口体の劣化に起
因するライフ特性の低下等を避け得ない。
には、前記したように非水系の電解液の積極的利用を推
進する必要があるが、この種の電解液は封口体基材であ
るベークライトを溶解腐蝕する傾向が強く、電解液の改
良により特性向上を図り得たとしても、コンデンサ製品
の総合性能という観点から見た場合、封口体の劣化に起
因するライフ特性の低下等を避け得ない。
使用し得る電解液の範囲拡大を実現する電解コンデン
サ封口体の改良はこれまでにも試みられている。例え
ば、特公昭57−38182号には、加硫済ゴムシートと、タ
ルクなどのフィラーを入れたフィラー入りポリプロピレ
ン板とをポリプロピレンまたはポリエチレンを主成分と
するポリオレフィン系ホットメルトフィルムを介在させ
て熱圧着することにより接合させてなる封口板を用いた
ことを特徴とする電解コンデンサが開示されている。ま
た、同公報第2欄第34行〜第3欄第4行には、ブチルゴ
ム(IIR)は材料としては最も安定であるが、腐蝕性の
ある抽出物の遊離が懸念されるため、電解コンデンサ用
封口材としての実用化はあまり進んでいないと記載され
ている。このため、この技術では、目的を達成するため
に次善の材料としてエチレンプロピレンターポリマー
(EPT)を用いて腐蝕しない封口板を得るための検討を
行っている。
サ封口体の改良はこれまでにも試みられている。例え
ば、特公昭57−38182号には、加硫済ゴムシートと、タ
ルクなどのフィラーを入れたフィラー入りポリプロピレ
ン板とをポリプロピレンまたはポリエチレンを主成分と
するポリオレフィン系ホットメルトフィルムを介在させ
て熱圧着することにより接合させてなる封口板を用いた
ことを特徴とする電解コンデンサが開示されている。ま
た、同公報第2欄第34行〜第3欄第4行には、ブチルゴ
ム(IIR)は材料としては最も安定であるが、腐蝕性の
ある抽出物の遊離が懸念されるため、電解コンデンサ用
封口材としての実用化はあまり進んでいないと記載され
ている。このため、この技術では、目的を達成するため
に次善の材料としてエチレンプロピレンターポリマー
(EPT)を用いて腐蝕しない封口板を得るための検討を
行っている。
しかしながら、EPT張りベークの場合、ブチルゴム張
りベークと異なり、比較的ガス透過性が大きいためペー
スト抜けが大きく、また有機溶媒により膨潤性が大きい
ため腐蝕等が発生する可能性を否定し得ない。
りベークと異なり、比較的ガス透過性が大きいためペー
スト抜けが大きく、また有機溶媒により膨潤性が大きい
ため腐蝕等が発生する可能性を否定し得ない。
応用範囲の広い好適な電解コンデンサ用封口体を得る
ためには、介装するゴムシートの耐有機溶剤性、嵌着
性、並びにベーク板との接着性を総合的に勘案する必要
がある。
ためには、介装するゴムシートの耐有機溶剤性、嵌着
性、並びにベーク板との接着性を総合的に勘案する必要
がある。
[発明が解決しようとする課題] 封口体材料として最も安定であるブチルゴム(IIR)
を用いて、真に有効な電解コンデンサ用封口体を実現す
べく検討を重ねた結果、これを封口体に応用するに際し
最も問題となる点は、前記した腐蝕性のある抽出物の遊
離等の点ではなく、一般的なイオウ、無イオウ、キノイ
ド系等の加硫系を用いるものではフェノール系樹脂であ
るベークライトとの接着性が悪く、気密性の高い封口体
を作製することが難しい点であることが分った。ブチル
ゴムの加硫には、前記したものの他にハロゲン化金属ま
たは塩素系ポリマを触媒としてアルキルフェノールホル
ムアルデヒド樹脂を使用した樹脂加硫があるが腐蝕等の
問題より電解コンデンサ用封口体に適切に合致したゴム
シートを得ることはできない。
を用いて、真に有効な電解コンデンサ用封口体を実現す
べく検討を重ねた結果、これを封口体に応用するに際し
最も問題となる点は、前記した腐蝕性のある抽出物の遊
離等の点ではなく、一般的なイオウ、無イオウ、キノイ
ド系等の加硫系を用いるものではフェノール系樹脂であ
るベークライトとの接着性が悪く、気密性の高い封口体
を作製することが難しい点であることが分った。ブチル
ゴムの加硫には、前記したものの他にハロゲン化金属ま
たは塩素系ポリマを触媒としてアルキルフェノールホル
ムアルデヒド樹脂を使用した樹脂加硫があるが腐蝕等の
問題より電解コンデンサ用封口体に適切に合致したゴム
シートを得ることはできない。
よって本発明は、アルキルフェノールホルムアルデヒ
ド樹脂を単身で使用し、高温、長時間加硫を行うか、ま
たは、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂に少量
のチウラム系の加硫促進剤もしくはp−トルエンスルホ
ン酸等の酸性触媒を用いるIIRを使用して、耐有機溶剤
性が高く、気密性が高く、ペースト抜けが少いゴム張り
ベークたる電解コンデンサ用封口体を提供することを目
的とする。
ド樹脂を単身で使用し、高温、長時間加硫を行うか、ま
たは、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂に少量
のチウラム系の加硫促進剤もしくはp−トルエンスルホ
ン酸等の酸性触媒を用いるIIRを使用して、耐有機溶剤
性が高く、気密性が高く、ペースト抜けが少いゴム張り
ベークたる電解コンデンサ用封口体を提供することを目
的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、未加硫乃至半加硫のIIRゴムシート
と未硬化乃至半硬化のフェノール(エポキシ)ベーク板
とを一体成形した電解コンデンサ用封口体であって、前
記IIRゴムシートがアルキルフェノールホルムアルデヒ
ド樹脂を加硫剤とする樹脂加硫系に属することを特徴と
する電解コンデンサ用封口体が提供される。
と未硬化乃至半硬化のフェノール(エポキシ)ベーク板
とを一体成形した電解コンデンサ用封口体であって、前
記IIRゴムシートがアルキルフェノールホルムアルデヒ
ド樹脂を加硫剤とする樹脂加硫系に属することを特徴と
する電解コンデンサ用封口体が提供される。
更に本発明によれば、加硫済みIIRゴムシートと未硬
化乃至半硬化のフェノール(エポキシ)ベーク板とを一
体成形した電解コンデンサ用封口体であって、前記IIR
ゴムシートがアルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂
を加硫剤とする樹脂加硫系に属することを特徴とする電
解コンデンサ用封口体が提供される。
化乃至半硬化のフェノール(エポキシ)ベーク板とを一
体成形した電解コンデンサ用封口体であって、前記IIR
ゴムシートがアルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂
を加硫剤とする樹脂加硫系に属することを特徴とする電
解コンデンサ用封口体が提供される。
IIRは未加硫のポリマが市販されており、加硫剤とし
て所定量のアルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂を
混和し、常法に従って未加硫乃至半加硫のIIRまたは加
硫済みIIRを調製する。混和するアルキルフェノールホ
ルムアルデヒド樹脂の量は、5〜20重量部とする。
て所定量のアルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂を
混和し、常法に従って未加硫乃至半加硫のIIRまたは加
硫済みIIRを調製する。混和するアルキルフェノールホ
ルムアルデヒド樹脂の量は、5〜20重量部とする。
ベークライト基材とケース開口部との間に介装される
ゴムシートは、未加硫のものでもよいが、加硫によって
弾性が増加し密着性が向上したものの方が、嵌着を確実
にするという観点からは望ましい。また、アルキルフェ
ノールホルムアルデヒド樹脂を用いる加硫によってベー
クライト基材との接着性の向上を図ることができる。し
かしながら、一般に加硫によって耐有機溶剤性の低下を
招くため、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂を
用いるIIRゴムシートの加硫の程度はこれらの要因を総
合的に勘案し製造する電解コンデンサの用途、目的に応
じて定めるべきである。
ゴムシートは、未加硫のものでもよいが、加硫によって
弾性が増加し密着性が向上したものの方が、嵌着を確実
にするという観点からは望ましい。また、アルキルフェ
ノールホルムアルデヒド樹脂を用いる加硫によってベー
クライト基材との接着性の向上を図ることができる。し
かしながら、一般に加硫によって耐有機溶剤性の低下を
招くため、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂を
用いるIIRゴムシートの加硫の程度はこれらの要因を総
合的に勘案し製造する電解コンデンサの用途、目的に応
じて定めるべきである。
更に本発明によれば、アルキルフェノールホルムアル
デヒド樹脂を加硫剤とする樹脂加硫系に属する未加硫乃
至半加硫のIIRゴムシートに対し、未硬化乃至半硬化の
フェノール(エポキシ)ベーク板を重ね、融着条件下で
一体成形することを特徴とする電解コンデンサ用封口体
の製造方法が提供される。
デヒド樹脂を加硫剤とする樹脂加硫系に属する未加硫乃
至半加硫のIIRゴムシートに対し、未硬化乃至半硬化の
フェノール(エポキシ)ベーク板を重ね、融着条件下で
一体成形することを特徴とする電解コンデンサ用封口体
の製造方法が提供される。
圧力30kg/cm2〜200kg/cm2、温度150℃〜200℃の融着
条件下で一体成形すれば、未加硫乃至半加硫のIIRゴム
シートを用いて好適な電解コンデンサ用封口体を得るこ
とができる。
条件下で一体成形すれば、未加硫乃至半加硫のIIRゴム
シートを用いて好適な電解コンデンサ用封口体を得るこ
とができる。
更に本発明によれば、アルキルフェノールホルムアル
デヒド樹脂を加硫剤とする樹脂加硫系に属する加硫済み
IIRゴムシートに対し、未硬化乃至半硬化のフェノール
(エポキシ)ベーク板を重ね、融着条件下で一体成形す
ることを特徴とする電解コンデンサ用封口体の製造方法
が提供される。
デヒド樹脂を加硫剤とする樹脂加硫系に属する加硫済み
IIRゴムシートに対し、未硬化乃至半硬化のフェノール
(エポキシ)ベーク板を重ね、融着条件下で一体成形す
ることを特徴とする電解コンデンサ用封口体の製造方法
が提供される。
圧力30kg/cm2〜200kg/cm2、温度150℃〜200℃の融着
条件下で一体成形すれば、加硫済みIIRゴムシートを用
いて好適な電解コンデンサ用封口体を得ることができ
る。
条件下で一体成形すれば、加硫済みIIRゴムシートを用
いて好適な電解コンデンサ用封口体を得ることができ
る。
なお、ジメチルホルムアミド系、γ−ブチロラクトン
系の溶解度の高いペーストを使用する場合は、フェノー
ル(エポキシ)ベーク板から不純物が摘出されるおそれ
があるため、フェノール(エポキシ)ベーク板の外表面
にポリプロピレンもしくはブチルゴム等からなる薄膜シ
ートを貼付してもよい。
系の溶解度の高いペーストを使用する場合は、フェノー
ル(エポキシ)ベーク板から不純物が摘出されるおそれ
があるため、フェノール(エポキシ)ベーク板の外表面
にポリプロピレンもしくはブチルゴム等からなる薄膜シ
ートを貼付してもよい。
[作用] IIRは、ガス透過性が小さくペースト抜けが少く膨潤
され難いため耐有機溶剤性や構造保持能力等の点ではそ
れ自体最も優れた材料であるが、前記したように封口体
のベーク板との接着性が悪く気密性の高いものを作るの
は困難であった。本発明は、IIRの加硫剤としてアルキ
ルフェノールホルムアルデヒド樹脂を用いることによ
り、この接着性の難点の解消を図るものである。
され難いため耐有機溶剤性や構造保持能力等の点ではそ
れ自体最も優れた材料であるが、前記したように封口体
のベーク板との接着性が悪く気密性の高いものを作るの
は困難であった。本発明は、IIRの加硫剤としてアルキ
ルフェノールホルムアルデヒド樹脂を用いることによ
り、この接着性の難点の解消を図るものである。
加硫剤とするアルキルフェノールホルムアルデヒド樹
脂は、フェノール系樹脂からなるベーク板と共通の化学
構造としてフェノール部分を有するため、一体成形に際
し融着が促進され、その結果極めて堅固な一体成形封口
体が形成されると推定される。
脂は、フェノール系樹脂からなるベーク板と共通の化学
構造としてフェノール部分を有するため、一体成形に際
し融着が促進され、その結果極めて堅固な一体成形封口
体が形成されると推定される。
[発明の効果] 本発明によれば、アルキルフェノールホルムアルデヒ
ド樹脂を加硫剤として用いるIIRを使用して、耐有機溶
剤性が高く、気密性が高く、ペースト抜けが少いゴム張
りベークたる電解コンデンサ用封口体が提供される。本
発明による電解コンデンサ用封口体は、耐有機溶剤性が
高いため、電解液の成分としてγ−ブチロラクトン(B
L)やジメチルホルムアミド(DMF)等の有機溶剤を使用
することができ、またEPT張りベークよりペースト抜け
が少いため、長寿命化を図ることができる。
ド樹脂を加硫剤として用いるIIRを使用して、耐有機溶
剤性が高く、気密性が高く、ペースト抜けが少いゴム張
りベークたる電解コンデンサ用封口体が提供される。本
発明による電解コンデンサ用封口体は、耐有機溶剤性が
高いため、電解液の成分としてγ−ブチロラクトン(B
L)やジメチルホルムアミド(DMF)等の有機溶剤を使用
することができ、またEPT張りベークよりペースト抜け
が少いため、長寿命化を図ることができる。
[実施例] 以下に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、
本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。
本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。
ゴムシートの作製 未加硫乃至半加硫のIIRまたは加硫済みIIRを用い、次
のゴム配合比(重量部、phr)によって原料を配合し
た。
のゴム配合比(重量部、phr)によって原料を配合し
た。
実施例1 未加硫乃至半加硫のIIR 100 SRFカーボン 50 ハードクレー 100 ステアリン酸 3 ZnO 10 アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂 13 テトラブチルチウラムジスルフィド 4 実施例2 加硫済みIIR 100 SRFカーボン 50 ハードクレー 100 ステアリン酸 3 ZnO 10 アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂 13 テトラブチルチウラムジスルフィド 4 前記処方により配合した原料を混和し、常法に従って
加工して厚さ1.5mmのゴムシートを作製した。
加工して厚さ1.5mmのゴムシートを作製した。
封口体の作製 前記したように作製した実施例1および実施例2のII
Rゴムシートと未硬化乃至半硬化のフェノール(エポキ
シ)ベーク板とを次の融着条件下で張合わせ、一体成形
して電解コンデンサ用封口体を作製した。
Rゴムシートと未硬化乃至半硬化のフェノール(エポキ
シ)ベーク板とを次の融着条件下で張合わせ、一体成形
して電解コンデンサ用封口体を作製した。
温度 180℃ 時間 20分 圧力 120kg/cm2 電解コンデンサの作製 実施例1による封口体を装着した電解コンデンサ、実
施例2による封口体を装着した電解コンデンサ、並びに
封口体として同じ厚さのEPTを用いる従来の電解コンデ
ンサ(比較例1)を作製した。γ−ブチロラクトン系電
解液をペーストとして使用し、常法により、サイズ22φ
×25、定格80WV、560μFの電解コンデンサを作製し
た。
施例2による封口体を装着した電解コンデンサ、並びに
封口体として同じ厚さのEPTを用いる従来の電解コンデ
ンサ(比較例1)を作製した。γ−ブチロラクトン系電
解液をペーストとして使用し、常法により、サイズ22φ
×25、定格80WV、560μFの電解コンデンサを作製し
た。
第1図に電解コンデンサの断面図を、第2図に本発明
による電解コンデンサ用封口体の断面図を示す。図中、
1は素子、2はケース、3は封口体、4はIIRゴムシー
ト、5はベーク板、6は端子である。
による電解コンデンサ用封口体の断面図を示す。図中、
1は素子、2はケース、3は封口体、4はIIRゴムシー
ト、5はベーク板、6は端子である。
性能試験 実施例1による封口体を装着した電解コンデンサ、実
施例2による封口体を装着した電解コンデンサ、並びに
封口体として同じ厚さのEPTを用いる従来の電解コンデ
ンサ(比較例1)について、高温での長時間使用による
ペースト抜け、静電容量(Cap)の変化、並びに誘電正
接(tanδ)の変化を測定した。
施例2による封口体を装着した電解コンデンサ、並びに
封口体として同じ厚さのEPTを用いる従来の電解コンデ
ンサ(比較例1)について、高温での長時間使用による
ペースト抜け、静電容量(Cap)の変化、並びに誘電正
接(tanδ)の変化を測定した。
ペースト抜き試験結果 110℃で100時間使用後の重量変化として、ペースト抜
け試験結果を次に示す。
け試験結果を次に示す。
実施例1 − 1.8mg 実施例2 − 1.8mg 比較例1 −24.3mg 静電容量および誘電正接の試験結果 110℃で長時間電解コンデンサを使用し、静電容量お
よび誘電正接の変化を経時的に測定した。実施例1によ
る封口体を装着した電解コンデンサについての試験結果
を第3図に、実施例2による封口体を装着した電解コン
デンサについての試験結果を第4図に示す。また、従来
の電解コンデンサ(比較例1)についての試験結果を第
3図および第4図に併せて示す。
よび誘電正接の変化を経時的に測定した。実施例1によ
る封口体を装着した電解コンデンサについての試験結果
を第3図に、実施例2による封口体を装着した電解コン
デンサについての試験結果を第4図に示す。また、従来
の電解コンデンサ(比較例1)についての試験結果を第
3図および第4図に併せて示す。
以上の結果から、本発明による電解コンデンサ用封口
体は、電解液の成分としてγ−ブチロラクトンのような
有機溶剤を使用した場合、EPT張りベークよりペースト
抜けが少く、性能が向上し長寿命化を図ることができる
ことが分る。
体は、電解液の成分としてγ−ブチロラクトンのような
有機溶剤を使用した場合、EPT張りベークよりペースト
抜けが少く、性能が向上し長寿命化を図ることができる
ことが分る。
第1図は電解コンデンサの断面図、第2図は本発明によ
る電解コンデンサ用封口体の断面図、第3図は実施例1
による封口体を装着した電解コンデンサについての試験
結果を示す図、第4図は実施例2による封口体を装着し
た電解コンデンサについての試験結果を示す図である。
なお、tanδは120Hzで測定した。 1……素子、2……ケース 3……封口体、4……IIRゴムシート 5……ベーク板、6……端子
る電解コンデンサ用封口体の断面図、第3図は実施例1
による封口体を装着した電解コンデンサについての試験
結果を示す図、第4図は実施例2による封口体を装着し
た電解コンデンサについての試験結果を示す図である。
なお、tanδは120Hzで測定した。 1……素子、2……ケース 3……封口体、4……IIRゴムシート 5……ベーク板、6……端子
Claims (4)
- 【請求項1】未加硫乃至半加硫のIIRゴムシートと未硬
化乃至半硬化のフェノール(エポキシ)ベーク板とを一
体成形した電解コンデンサ用封口体であって、前記IIR
ゴムシートがアルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂
を加硫剤とする樹脂加硫系に属することを特徴とする電
解コンデンサ用封口体。 - 【請求項2】加硫済みIIRゴムシートと未硬化乃至半硬
化のフェノール(エポキシ)ベーク板とを一体成形した
電解コンデンサ用封口体であって、前記IIRゴムシート
がアルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂を加硫剤と
する樹脂加硫系に属することを特徴とする電解コンデン
サ用封口体。 - 【請求項3】アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂
を加硫剤とする樹脂加硫系に属する未加硫乃至半加硫の
IIRゴムシートに対し、未硬化乃至半硬化のフェノール
(エポキシ)ベーク板を重ね、融着条件下で一体成形す
ることを特徴とする電解コンデンサ用封口体の製造方
法。 - 【請求項4】アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂
を加硫剤とする樹脂加硫系に属する加硫済みIIRゴムシ
ートに対し、未硬化乃至半硬化のフェノール(エポキ
シ)ベーク板を重ね、融着条件下で一体成形することを
特徴とする電解コンデンサ用封口体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1193689A JP2755408B2 (ja) | 1989-01-23 | 1989-01-23 | 電解コンデンサ用封口体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1193689A JP2755408B2 (ja) | 1989-01-23 | 1989-01-23 | 電解コンデンサ用封口体およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02194513A JPH02194513A (ja) | 1990-08-01 |
JP2755408B2 true JP2755408B2 (ja) | 1998-05-20 |
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ID=11791545
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---|---|---|---|
JP1193689A Expired - Fee Related JP2755408B2 (ja) | 1989-01-23 | 1989-01-23 | 電解コンデンサ用封口体およびその製造方法 |
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---|---|
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---|---|---|---|---|
JP4947296B2 (ja) * | 2007-03-30 | 2012-06-06 | 日本ケミコン株式会社 | 電解コンデンサ用封口体及び該封口体を用いた電解コンデンサ |
-
1989
- 1989-01-23 JP JP1193689A patent/JP2755408B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH02194513A (ja) | 1990-08-01 |
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