JP2873708B2 - ハンディ型駐車場管理機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、車輌の入出時間を管理して駐車時間を算出
する駐車場管理装置の技術分野で利用されるものであっ
て、特に、駐車可能台数の少ない小規模駐車場（モータ
プール）で使用して好適なハンディ型駐車場管理機に関
する。

〔従来の技術〕

例えば都心の地下駐車場とかデパートや大型スーパー
等の専用駐車場のように、駐車可能台数が多い大規模駐
車場では、通常の場合、車輌の入出管理とその集計管理
を、自動式の入出管理装置とか自動料金精算機並びにコ
ンピュータ等を用いて自動的を行っている。

しかし、例えば個人経営の小規模駐車場のように、上
述した自動化が採算上難しい駐車場の場合は、入出口に
タイムスタンプ等の時刻印字機を設置し、入庫時には係
員が車輌ナンバーを所定欄に記入し、且つ、入庫欄に上
記の時刻印字機を用いて入庫時刻を印字した駐車券を直
接手渡して発行し、また出庫時には、同じく係員が車輌
ナンバーを確認し、且つ、受取った駐車券の出庫欄に上
記の時刻印字機を用いて出庫時刻を印字すると共に、こ
れ等入庫時刻と出庫時刻の時間差から駐車時間を計算し
て、この駐車時間に見合った駐車料金の徴収等を行って
いた。

更に、駐車台数とか駐車時間の集計は、入出口にカウ
ンターを設けたり、駐車券の記録を計算機で集計したり
することによって算出していた。

〔発明が解決しようとする課題〕

従って、混雑時間帯には、上記入出口で行う駐車券の
発行業務とか駐車時間の算出業務と云った各種処理に手
間取って、車輌の入庫と出庫をスムーズに行えなくなる
問題があると共に、自家用とか営業用、並びに、軽車輌
用と云った各種のナンバープレートが存在し、加えて、
数字が不規則で読取りが面倒である点で、係員が車輌ナ
ンバーを見違えて誤記入するミスも多くあって、これが
原因で利用客との間にトラブルが発生すると云った各種
の問題があった。また、駐車台数とか時間数の集計も全
て手作業で行わなくてはならないため、非常に間違いも
多いと云った問題もあった。

而して、本発明の技術的課題は、自動管理装置を一切
使用せずに、係員自らが１台ずつ車輌の入庫処理と出庫
処理を能率良くスムーズに行って、入出庫の混雑を緩和
できると共に、誤記入ミスの多い車輌ナンバーに代え
て、規則的な駐車番号を用いて車輌の確認を的確に行
い、且つ、駐車台数と駐車時間の集計も間違いなく簡単
に行うことである。

〔課題を解決するための手段〕

上記の技術的課題を解決するために本発明で講じた手
段は以下の如くである。

（１） 管理用レコーダの全体を手に持って携帯できる
大きさに構成すること。

（２） このレコーダには、駐車券が差込まれ、且つ、
入庫キーがオンされる度に駐車番号を更新する手段と、
上記差込まれた駐車券に対して上記更新された駐車番号
と入庫時刻を印字する手段と、これ等駐車番号と入庫時
刻から成る入庫データを一緒にメモリに記憶する手段と
から成る入庫処理装置を設けること。

（３） 同じく上記レコーダには、上記印字済みの駐車
券が差込まれて出庫キーがオンされ、且つ、上記の駐車
番号と同じ番号がキー入力されると、上記のメモリから
当該駐車番号を検索して、この駐車番号と一緒に記憶さ
れている入庫時刻を呼出す手段と、この入庫時刻と現在
時刻、即ち、出庫時刻との時間差を計算して駐車時間を
算出する手段と、算出した駐車時間と出庫時刻とを上記
の駐車券に印字する手段と、上記の出庫時刻と駐車時間
を上記のメモリに記憶する出庫データ記憶手段とから成
る出庫処理装置を設けること。

（４） 同じく上記のレコーダに、メモリに記憶されて
いる各データから駐車車輌の総台数と駐車総時間数を集
計して、これ等のデータを専用のカードに印字出力する
集計機能を具備せしめること。

〔作用〕

上記の手段は以下の如く作用する。

上記（１）の要素は、レコーダを係員に携帯させる
ことにより、車輌の入出処理を入出口ではなく、車輌を
駐車させたその場所で手早く行うことができるため、車
輌の入出管理を能率良くスムーズに行うことを可能にす
る。

上記（２）の要素は、係員に携帯させるレコーダ
に、駐車番号を決定し、且つ、この駐車番号と入庫時刻
から成る入庫データを記憶及び印字する入庫処理用の全
ての機能を具備させてあるから、入庫処理を車輌を駐車
させたその場所でスムーズに、而も、正確に行うことを
可能にする。

上記（３）の要素は、係員が携帯するレコーダに、
駐車番号を確認する手段と、出庫時刻の記録と駐車時間
を算出する出庫処理の全ての機能を具備させてあるか
ら、出庫処理を車輌を駐車させたその場所でスムーズ
に、而も、正確に行うことができると共に、入庫車輌と
出庫車輌の同一性を確認する手段として、入庫時に決定
される規則的な駐車番号を用いるため、係員による誤入
力の割合を可及的に少くして、トラブルの発生を少く
し、出庫処理を円滑に行うことができ、更に、上記の出
庫時刻と駐車時間から成る出庫データをメモリに記憶す
ることができるため、駐車場の利用状況を正確に記録に
残すことを可能にする。

上記（４）の要素は、係員が携帯するレコーダ自体
に、メモリに記憶された各データから駐車総台数と駐車
総時間数を集計する機能が具備されているから、所定の
期間単位でこれ等を専用のカードに印字出力することに
よって、駐車場の運営状況（運営データ）を手軽に入手
することを可能にする。

以上の如くであるから、上記の手段によって上述した
技術的課題を解決して、前記従来の技術の問題点を解消
することができる。

〔実施例〕

以下に、上述した本発明に係るハンディ型駐車場管理
機の好適な実施例を添付した図面と共に詳細に説明す
る。

第１図に本発明に係るハンディ型駐車場管理機の使用
時の状態を説明した斜視図であって、全体を手に持って
携帯できるように構成したレコーダ１の前後両端面に
は、駐車券Ｔと集計カードAT（第５図参照）の挿入口1a
と、その排出口1bが開口されており、また、上面には、
時刻とか駐車番号、或は、その他の各種メッセージを表
示する表示器２と、挿入された駐車券Ｔと集計カードAT
に対する印字が完了すると点灯する印字確認ランプ３
と、入庫処理を行う時に押す入庫キー４と、出庫処理を
行う時に押す出庫キー５と、駐車番号を入力したり、そ
の他各種データを入力したり変更する場合に用いるテン
キー６と、入力したデータをクリヤする場合に使用する
クリヤキー７と、集計データを得る場合に使用するトー
タルキー８が設けられている。

また、第２図と第３図は上記駐車券Ｔの入庫時と出庫
時の印字例を示した表面図であって、第２図に示した入
庫時には、入庫欄と番号欄に夫々入庫時刻Taと駐車番号
Tbが印字され、また、第３図に示した出庫時には、出庫
欄と駐車時間欄に夫々出庫時刻Tcと駐車時間数Tdが印字
される仕組に成っている。

更に、第５図に示した集計カードATには、集計した日
付に加えて、所定期間単位（例えば１日とか１週間或は
１ケ月）の駐車総台数ATaと、駐車総時間数ATbが集計印
字される仕組に成っている。

第４図は上述したレコーダ１の電気的構成を示したブ
ロック図であって、CPU21とROM並びにRAMから成るメモ
リ22とによって構成した制御部206に対して、バス23を
介して接続したインターフェイス回路24には、前述した
表示器２、印字確認ランプ３、及び、各キー４〜８に加
えて、駐車券Ｔと集計カードATに対して印字を行う印字
装置９と、駐車券Ｔと集計カードATの挿入と抜取りを検
出するカードセンサ10と、挿入された駐車券Ｔと集計カ
ードATのカード送りを行うカード段送り装置11と、基準
時計信号を発信する時計回路12と、電池13が接続されて
いて、いずれもCPU21の監視の基に、上記メモリ22のROM
に格納されているシステムプログラムに従って夫々制御
作動されるように構成されている。

更に上記メモリ22のROMには、駐車券Ｔが挿入口1aに
差込まれ、且つ、入庫キー４がオンされると、RAMに記
憶されている駐車番号を更新して新しい駐車番号を設定
し、この駐車番号Tbと入庫時刻Ta（現在時刻）とから成
る入庫データを表示器２に表示（第１図参照）すると共
に、上記の駐車券Ｔに第２図に示すようにこの入庫デー
タを印字し、且つ、この入庫データを同じくメモリ22の
RAMに記憶せしめる入庫処理用プログラムと、上記の入
庫データが印字された駐車券Ｔが挿入口1aに差込まれて
出庫キー５がオンされ、更に、係員がテンキー６を利用
して駐車券Ｔに印字された駐車番号を入力すると、出庫
時刻Tc（現在時刻）と駐車時間Tdとから成る出庫データ
を表示器２に表示し、更にこのデータを第３図のように
駐車券Ｔに印字し、且つ、上記のRAMに記憶せしめる出
庫処理用プログラムが格納されている。

更に上記のROMには、第５図に示した集計カードATの
挿入に従って、上記のRAMに記憶されている各データか
ら駐車総台数と駐車総時間数を集計して印字する集計用
プログラムも格納されている。

次に、上述したプログラムに従って実行される本発明
の作用を第６図と第７図に記載したフローチャートに従
って説明する。

第６図は入庫処理のフローチャートであって、ステッ
プS1で駐車券Ｔが挿入口1aに挿入され、ステップS2でカ
ードセンサ10がこれを検知し、更に、ステップS3で入庫
キー４がオンされると、レコーダ１のモードが入庫モー
ドに成って、ステップS4、即ち、カード送り装置11によ
る駐車券Ｔの引込み処理が成される。

次のステップS5では、更新された駐車番号（図面では
0035）がセットされ、次のステップS6で入庫時刻とこの
駐車番号から成る入庫データが表示器２に表示され、更
に、次のステップS7でこの入庫データが印字装置９によ
って第２図の如く駐車券Ｔに印字されると共に、次のス
テップS8では上記の入庫データがメモリ22のRAMに記憶
される。

以上の各ステップが終了すると、次のステップS9に進
んで確認ランプ３が点灯し、次いで、カード送り装置11
による排出口1bへの駐車券Ｔの排出と、カードセンサ10
による駐車券Ｔの抜取り検知のステップS10が実行され
ると共に、最後の確認ランプ３の消灯ステップS11が実
行されて入庫処理が完了する。

また、第７図は出庫処理のフローチャートであって、
上述した入庫データ印字済み駐車券Ｔの挿入ステップS1
2と、カードセンサ10による検知ステップS13と、出庫キ
ー５をオンするステップS14が順番に実行され、更に、
上記駐車券Ｔに印字された駐車番号Tbをテンキー６で入
力するステップS15が実行されると、レコーダ１のモー
ドが出庫モードに切換って、メモリ22のRAMに記憶され
た入庫データの検索ステップS16が実行された後、ステ
ップS17に進む。

次のステップS17では、上記RAMに格納された入庫デー
タの中に同一の駐車番号Tbを備えた入庫データがあるか
否かが判断され、或る場合にはカード送り装置11による
駐車券Ｔの引込みステップS18と、上記入庫データの呼
出しステップS19が実行され、次いで、この入庫データ
の入庫時刻Taと出庫時刻Tc（現在時刻）とから駐車時間
Tdを算出するステップS20、出庫時刻Tcと駐車時間Tdと
から成る出庫データを表示器２に表示するステップS2
1、この出庫データを印字装置９が第３図の如く駐車券
Ｔに印字するステップS22、同じく上記の出庫データを
メモリのRAMに記憶するステップS23が順次実行される。

以上の各ステップが実行されると、次のステップS24
に進んで印字確認ランプ３が点灯し、次いで、カード送
り装置11による排出口1bへの駐車券Ｔの排出処理と、カ
ードセンサ10による駐車券Ｔの引抜き検知のステップS2
5が実行され、次いで、表示確認ランプ３の消灯ステッ
プS26が実行されて、出庫処理が完了する。

そして係員は、上記駐車券Ｔに印字された駐車時間Tb
から駐車料金を算出し、これを利用客から徴収したり、
或は、カード等を用いて掛売りしたりサービスしたりす
ることによって、駐車料金を管理する。

また、上記のステップS17でRAMに同一の駐車番号がな
いと判断された場合には、ステップS27に進んで表示器
２に「該当番号なし。駐車番号を再入力して下さい。」
と云ったメッセージを表示し、且つ、差込まれた駐車券
Ｔをカード送り装置11が排出口1bに排出して処理を終え
る。

更に、集計カードATに所定期間中の駐車総台数と駐車
総時間数を記録したい場合には、集計カードATを挿入口
1aに挿入してトータルキー８をオンすると、レコーダ１
のモードが集計モードに切換ってメモリ22のRAMに記憶
されている各データを集計し、これを印字装置９が集計
カードATの各欄ATa,ATbに印字出力できるのであるが、
フローチャートによるこの集計処理の説明は省略する。

尚、上述した本発明に係るハンディ型駐車場管理機
は、これをそのまま各種施設の入出退用管理機とか、各
種施設又は道具類の利用管理機として使用することも可
能である。

〔効果〕

本発明に係るハンディ型駐車場管理機は以上述べた如
くであって、係員がレコーダを手に持ちながら車輌を駐
車させたその場所に行って入庫処理手続きを行うことが
でき、また、出庫処理手続きも同様に行うことができる
から、タイムスタンプ等の時刻印字機を用いて、駐車場
の入出庫口で上記の各手続きを行っていた従来の管理装
置に比較して、入庫、出庫いずれの処理も機能的に、且
つ、迅速に行えて大変便利であると共に、入庫車輌と出
庫車輌の同一性を判断し、且つ、入庫データの呼出しを
行う番号として、本発明では不規則な車輌ナンバーでは
なく、規則的な駐車番号を使用したから、係員による誤
入力の確率が非常に少く、従って、入出庫処理を円滑
に、而も、正確に行うことができるものであって、駐車
場の利用状況を正確に記録に残すことができる点、及
び、駐車総台数と駐車総時間数の集計も的確に行うこと
ができる点と相俟って、特に、自動管理装置の設置が難
しい小規模駐車場で用いて洵に好適なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るハンディ型駐車場管理機の使用例
を説明した斜視図で、第２図と第３図は入庫データと出
庫データを印字した駐車券の表面図、第４図は本発明の
電気的構成を説明したブロック図で、第５図は集計カー
ドの表面図、第６図と第７図は入庫処理と出庫処理の各
フローチャートである。 １はレコーダ、1aと1bは挿入口と排出口、２は表示器、
４は入庫キー、５は出庫キー、６はテンキー、８はトー
タルキー、９は印字装置、10はカードセンサ、11はカー
ド送り装置、Ｔは駐車券、Taは入庫時刻、Tbは駐車番
号、Tcは出庫時刻、Tdは駐車時間、ATは集計カード。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】管理用レコーダの全体を手に持って携帯で
   きる大きさに構成する一方、このレコーダには、駐車券
   が差込まれ、且つ、入庫キーがオンされる度に駐車番号
   を更新する手段と、上記差込まれた駐車券に対して上記
   更新された駐車番号と入庫時刻を印字する手段と、これ
   等駐車番号と入庫時刻を一緒にメモリに記憶する入庫デ
   ータ記憶手段とから成る入庫処理装置を設け、更に上記
   レコーダには、上記印字済みの駐車券が差込まれて出庫
   キーがオンされ、且つ、上記の駐車番号と同じ番号がキ
   ー入力されると、上記のメモリから当該駐車番号を検索
   して、この駐車番号と一緒に記憶されている入庫時刻を
   呼出す手段と、この入庫時刻と現在時刻、即ち、出庫時
   刻との時間差を計算して駐車時間を算出する手段と、算
   出した駐車時間と上記の出庫時刻とを上記の駐車券に印
   字する手段と、上記の駐車番号と駐車時間を上記のメモ
   リに記憶する出庫データ記憶手段とから成る出庫処理装
   置を設けたことを特徴とするハンディ型駐車場管理機。
2. 【請求項２】上記のレコーダに、メモリに記憶されてい
   る各データから駐車車輌の総台数と駐車総時間数を集計
   して、これ等のデータを専用のカードに印字出力する集
   計機能を具備せしめたことを特徴とする請求項（１）記
   載のハンディ型駐車場管理機。