JP2873472B2 - 反応性ケイ素基含有ポリエステルの製造方法 - Google Patents

反応性ケイ素基含有ポリエステルの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、反応性ケイ素基を含有するポリエステルを
製造する方法に関する。
ここで反応性ケイ素基とは、水酸基又は加水分解性基
の結合したケイ素原子を含むケイ素原子含有基であっ
て、シロキサン結合を形成し得るものをいう。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題] ラクトンから誘導される脂肪族ポリエステルは、可撓
性及び耐熱性に優れることから、熱可塑性エラストマ
ー、ウレタンエラストマー、接着剤、塗料等の成分、あ
るいは各種ポリマーの可塑剤や変性剤として利用されて
いる。
このような脂肪族ポリエステルの製造方法としては、
通常、水酸基を含む化合物、たとえばグリコール等を開
始剤として用いてラクトンを重合させ、水酸基末端のポ
リエステルを得る方法がよく知られている。そして、こ
の末端の水酸基を他の官能基に変性することにより、各
種用途への展開が図られている。
特に、反応性ケイ素基を末端に有するポリエステル
は、空気中の水分により室温においても架橋硬化すると
ころから、室温硬化性樹脂としてその利用範囲がますま
す広がってきている。
ところで、従来、反応性ケイ素基含有ポリエステルを
得るためには、まずラクトンの重合により所望の分子量
を有する水酸基末端のポリエステルを得、次にこの末端
水酸基を、反応性ケイ素基を導入するのに適した官能
基、例えばオレフィン、イソシアナート基等に変換した
後、これに反応性ケイ素基を導入するといった三段階の
反応を経由する複雑な手順を採る必要があった。更に、
その途中においてそれぞれの反応後に生成物を精製する
必要があるなど、従来法には種々の問題があった。
そこで、本発明の課題は、上記の問題を解決し得て、
重合反応と反応性ケイ素基の導入反応という二段階の簡
単な手順からなり、しかもその途中において反応生成物
を精製する必要のない方法を提供する処にある。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明の反応性ケイ素基含有ポリエステルの製造方法
は、一般式 (式中、Rは炭素数1〜20の2価の有機基、nは0又は
1〜5の整数を示す。) で示されるオレフィン末端ジエステル化合物と、ラクト
ンとを、エステル交換能を有する触媒の存在下で反応さ
せて、分子量が5,000〜50,000であるオレフィン末端ポ
リエステルを得た後に、引き続いて、これに、水酸基又
は加水分解性基を有するヒドロシランを作用させて、ヒ
ドロシリル化反応により、反応性ケイ素基を末端に導入
することを特徴とするものである。
この方法により、反応性ケイ素基を末端に有するポリ
エステルが、重合反応と反応性ケイ素基の導入反応とい
う二段階の簡単な手順により得られ、又、その途中にお
いて反応生成物を精製する手間が省かれる。
なお、一般式(1)で示されるオレフィン末端ジエス
テル化合物とラクトンとを、エステル交換能を有する触
媒の存在下で反応させて、オレフィン末端ポリエステル
を得るに際し、反応系中に存在する未反応ラクトンの量
が、この未反応ラクトン中のエステル結合以外に反応系
中に存在する他のエステル結合に対して、10倍モル当量
を越えることがないように、ラクトンを逐次添加するこ
とにより、末端オレフィンの官能化率の高いポリエステ
ル(エステル結合単位の多いオレフィン末端ポリエステ
ル、すなわち多くのラクトン鎖が挿入されて形成された
オレフィン末端ポリエステル)を得ることができる。
すなわち、反応系中に、最初からオレフィン末端ジエ
ステル化合物に対してラクトンが過剰に存在すると、エ
ステル交換反応によりジエステル化合物中にラクトンが
挿入されて重合する反応とラクトン自身の単独重合反応
とが競争し、末端オレフィンの官能化率が低下してしま
う。そこで、反応系中に存在する未反応ラクトンの量
が、この未反応ラクトン中のエステル結合以外に反応系
中に存在する他のエステル結合(ジエステル化合物のエ
ステル結合及びジエステル化合物に既に挿入されたポリ
ラクトン鎖のエステル結合)に対して10倍モル当量を越
えることがないように、ラクトンを反応系に逐次添加す
ることにより、ジエステル化合物中へのラクトンの挿入
反応が優先され、官能化率の高いオレフィン末端ポリエ
ステルを得ることができる。好ましくは5倍モル当量を
越えることがないように、より好ましくは2倍モル当量
を越えることがないように、ラクトンを反応系に逐次添
加する。
なお、とくに、分子量が5,000〜50,000のポリエステ
ルを得る場合に、この方法により、官能化率の高いオレ
フィン末端ポリエステルを得ることができる。分子量が
5,000よりも小さいポリエステルを得る場合には、この
方法によらなくとも官能化率の高いものを得ることがで
きる。また、分子量が50,000を越えると、末端オレフィ
ンの効果が発現しにくくなる。好ましくは、分子量が2
0,000以下のオレフィン末端ポリエステルを得る場合で
ある。
前記一般式(1)で示されるオレフィン末端ジエステ
ル化合物中のRは、炭素数1〜20、好ましくは1〜6、
の2価の有機基であるが、2価の炭化水素基がさらに好
ましい。このようなジエステル化合物の具体例として
は、例えば、ジアリルフタレート、ジアリルイソフタレ
ート、ジアリルテレフタレート、マロン酸ジアリル、ジ
アリルサクシネート、グルタル酸ジアリル、ジアリルア
ジペート、ピメリン酸ジアリル、ジビニルフタレート、
ジビニルイソフタレート、ジビニルテレフタレート、マ
ロン酸ジビニル、ジビニルサクシネート、グルタル酸ジ
ビニル、ジビニルアジペート、ピメリン酸ジビニル等が
挙げられる。特に、入手のし易さ、取扱いの容易さなど
からジアリルイソフタレート、ジアリルアジペート、ジ
アリルサクシネートが好ましい。
本発明に用いられるラクトンとしては、例えば、β−
プロピオラクトン、ピバロラクトン、α−メチル−β−
プロピオラクトン、δ−バレロラクトン、β−メチル−
δ−バレロラクトン、γ−メチル−δ−バレロラクト
ン、ジメチル−δ−バレロラクトン、ε−カプロラクト
ン、δ−メチル−ε−カプロラクトン、ジメチル−ε−
カプロラクトン等が挙げられる。特に、反応のし易さ等
の点からε−カプロラクトンが好ましい。
本発明に用いられるエステル交換能を有する触媒とし
ては、一般に知られているものを広範に用いることがで
きるが、特に、金属アルコキシドが好ましい。このよう
な金属アルコキシドとしては、例えば、マグネシウムエ
トキシド、アルミニウムイソプロポキシド、ポタシウム
−t−ブトキシド、ジルコニウム−n−プロポキシド、
チタニウム−n−ブトキシド(n−ブチルチタネー
ト)、チタニウムイソプロポキシド(イソプロピルチタ
ネート)、チタニウムアリロキシド(アリルチタネー
ト)、ブチルスズトリメトキシド、ジブチルスズジメト
キシド、トリブチルスズメトキシド、亜鉛ジ−n−ブト
キシド等が挙げられる。特に、入手のし易さ、取扱いの
容易さなどからチタニウム−n−ブトキシドが好まし
い。
反応温度は、触媒活性の点から80〜230℃が好まし
く、100〜200℃がさらに好ましい。
以上のような反応によって得られたオレフィン末端ポ
リエステル生成物に、引き続いて水酸基又は加水分解性
基を有するヒドロシランを作用させて、ヒドロシリル化
反応により、反応性ケイ素基を末端に導入することがで
きる。その際に、ラクトンの挿入反応によって得られた
オレフィン末端ポリエステル生成物には、何ら後処理を
施す必要がない。通常は、ラクトンの挿入反応が終了し
た後に、反応生成物を反応器から取り出すことなく、そ
のままこれにヒドロシランを添加する。
このようなヒドロシランは、下記一般式(2)で表わ
される。
(式中R1は炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20の
アリール基または炭素数7〜20のアラルキル基であり、
2個以上存在するとき、それらは同じであってもよく、
異なっていてもよい。Xは水酸基または加水分解性基で
あり、2個以上存在するとき、それらは同じであっても
よく、異なっていてもよい。aは1、2または3であ
る。) ヒドロシリル化反応の触媒としては、例えば、H2PtCl
6・6H2O、Ptメタル、 RhCl(PRh3、RhCl3、 Rh/Al2O3、RuCl3、IrCl3、 FeCl3、AlCl3、 PdCl2・2H2O、NiCl2、 TiCl4等のような化合物が使用できる。
ヒドロシリル化反応は、通常、0〜150℃で行なわれ
るが、反応温度の調節や反応系の粘度の調整などの必要
に応じて、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラヒド
ロフランなどの溶剤を用いてもよい。
本発明によって得られる反応性ケイ素基含有ポリエス
テルは、空気中の水分等によっても架橋硬化するので、
室温硬化性樹脂として利用することができる。その際、
硬化物を得るためには、シラノール縮合触媒(硬化触
媒)により、加水分解性基を縮合させることが必要であ
る。そのようなシラノール縮合触媒としては、例えば、
テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネートな
どのチサン酸エステル類;ジブチルスズジラウレート、
ジブチルスズマレエート、ジブチルスズジアセテート、
オクチル酸スズ、ナフテン酸スズなどのスズカルボン酸
塩類;ジブチルスズオキサイドとフタル酸エステルとの
反応物;ジブチルスズジアセチルアセトナート;アルミ
ニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリ
スエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニ
ウムエチルアセトアセテートなどの有機アルミニウム化
合物類;ジルコニウムテトラアセチルアセトナート、チ
タンテトラアセチルアセトナートなどのキレート化合物
類;オクチル酸鉛;ブチルアミン、オクチルアミン、ジ
ブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、
トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキ
シルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピル
アミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、
グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス
(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N
−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾ
ール、1,8−ジアザビシクロ(5.4.0)ウンデセン(7−
DBU)などのアミン系化合物、あるいはこれらのアミン
系化合物のカルボン酸などとの塩;過剰のポリアミンと
多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミド樹脂;過剰
のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成物;γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエ
チル)アミノプロピルメチルジメトキシシランなどのア
ミノ基を有するシランカップリング剤;などのシラノー
ル縮合触媒、さらには、他の酸性触媒、塩基性触媒など
の公知のシラノール縮合触媒等が挙げられる。これらの
触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよ
い。
このような硬化触媒の使用量は、反応性ケイ素基を有
するポリエステル100重量部(以下、単に「部」と記
す)に対して0.1〜20部が好ましく、1〜10部が更に好
ましい。硬化触媒の使用量が少なすぎると、硬化速度が
遅くなり、また硬化反応が充分に進行しにくくなるの
で、好ましくない。一方、硬化触媒の使用量が多すぎる
と、硬化時に局部的な発熱や発泡が生じ、良好な硬化物
が得られにくくなるので、好ましくない。
本発明によって得られる反応性ケイ素基含有ポリエス
テルを用いた硬化性樹脂組成物には、更に、必要に応じ
て、接着性改良剤、物性調整剤、保存安定性改良剤、可
塑剤、充填剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、金属不活性
化剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤、アミン系ラジアル
連鎖禁止剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡
剤などの各種添加剤を適宜添加することが可能である。
[発明の効果] 本発明により、反応性ケイ素基を末端に有するポリエ
ステルが、重合反応と反応性ケイ素基の導入反応という
二段階の簡単な手順により得られる。更に、その途中に
おいて、反応生成物を精製する手間も省かれる。
[実施例] 本発明をより一層明らかにするために、以下に実施例
を掲げる。
実施例1 撹拌棒、温度計、滴下ロート、窒素吹き込み管及び冷
却管を付設した1のガラス製四つ口フラスコを窒素ガ
スで置換した後、モレキュラシーブ4A1/16を用いて乾燥
した4.4ml(20mmol)のジアリルイソフタレートと0.20m
l(0.60mmol)のテトラブチルチタネートを添加した。
これを170℃で30分間撹拌した後、引き続いて170℃で撹
拌しながら、モレキュラシーブ4A1/16を用いて乾燥した
150ml(1.35mol)のε−カプロラクトンを、4.4ml(40m
mol)、4.4ml(40mmol)、9.0ml(81mmol)、18.0ml
(0.16mol)、36.0ml(0.32mol)及び78.0ml(0.70mo
l)の6回に分けて、順次、滴下ロートより滴下した。
各々の滴下に際しては、先の滴下の終了後、一定時間毎
に反応混合物をプロトンNMR(核磁気共鳴)により分析
し、滴下したε−カプロラクトンがほぼ消費されたこと
を確認した後に、次の滴下を行なった。全ての滴下は約
3時間で終了し、その後170℃で3時間加熱撹拌した。
得られた化合物をプロトンNMRで分析したところ、第
1図に示すNMRスペクトルが得られ、1分子中にアリル
エステル基を平均1.85個末端に有するポリエステルであ
ることが確認された。更に、VPO(蒸気圧浸透圧法)分
析による数平均分子量は8,000であった。
続いて、フラスコ内の反応生成物(ポリエステル)に
対しなんら後処理を施さずにそのまま内温を60℃に下
げ、モレキュラシーブ4A1/16を用いて乾燥したトルエン
150ml及び塩化白金酸の10%エタノール溶液0.042mlを加
えて撹拌した。これに、メチルジメトキシシラン7.4ml
を滴下ロートにより加え、60℃で3時間反応させた。次
に、過剰のメチルジメトキシシランとトルエンを減圧留
去して、反応性ケイ素基を末端に有する数平均分子量約
8,200のポリエステルを得た。このポリエステルをプロ
トンNMRで分析したところ、第2図に示すNMRスペクトル
が得られた。
実施例2 撹拌棒、温度計、滴下ロート、窒素吹き込み管及び冷
却管を付設した1のガラス製四つ口フラスコを窒素ガ
スで置換した後、モレキュラシーブ4A1/16を用いて乾燥
した4.4ml(20mmol)のジアリルイソフタレートと0.20m
l(0.60mmol)のテトラブチルチタネートを添加した。
これを170℃で30分間撹拌した後、100℃に冷却し、この
温度を保ちながら、モレキュラシーブ4A1/16を用いて乾
燥した100ml(0.90mol)のε−カプロラクトンを、4.4m
l(40mmol)、4.6ml(41mmol)、9.0ml(81mmol)、18.
0ml(0.16mol)、36.0ml(0.32mol)及び28.0ml(0.25m
ol)の6回に分けて、順次、滴下ロートより滴下した。
各々の滴下に際しては、先の滴下の終了後、一定時間毎
に反応混合物をGPC(ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィ)により分析し、滴下したε−カプロラクトンが
ほぼ消費されたことを確認した後に、次の滴下を行なっ
た。全ての滴下は約5時間で終了し、その後100℃で5
時間加熱撹拌した。
得られた化合物をプロトンNMRで分析したところ、第
1図と同様なNMRスペクトルが得られ、1分子中にアリ
ルエステル基を平均1.83個末端に有するポリエステルで
あることが確認された。更に、VPO分析による数平均分
子量は5,500であった。
続いて、フラスコ内のポリエステルに対しなんら後処
理を施さずにそのまま内温を60℃に下げ、モレキュラシ
ーブ4A1/16を用いて乾燥したトルエン100ml及び塩化白
金酸の10%エタノール溶液0.042mlを加えて撹拌した。
これに、メチルジメトキシシラン7.4mlを滴下ロートに
より加え、60℃で3時間反応させた。次に、過剰のメチ
ルジメトキシシランとトルエンを減圧留去して、反応性
ケイ素基を末端に有する数平均分子量約5,700のポリエ
ステルを得た。このポリエステルをプロトンNMRで分析
したところ、第2図と同様なNMRスペクトルが得られ
た。
実施例3 撹拌棒、温度計、滴下ロート、窒素吹き込み管及び冷
却管を付設した3のステンレス製反応容器を窒素ガス
で置換した後、モレキュラシーブ4A1/16を用いて乾燥し
た27.5ml(125mmol)のジアリルイソフタレートと1.28m
l(3.75mmol)のテトラブチルチタネートを添加した。
これを170℃で5分間撹拌した後、引き続いて170℃で撹
拌しながら、モレキュラシーブ4A1/16を用いて乾燥した
943ml(8.5mol)のε−カプロラクトンを、11.0ml(99m
mol)、19.0ml(171mmol)、29.0ml(262mmol)、42.0m
l(379mmol)、64.0ml(578mmol)、95.0ml(875mmo
l)、144.0ml(1.30mol)、217.0ml(1.96mol)及び32
2.0ml(2.91mol)の9回に分けて、順次、滴下ロートよ
り滴下した。各々の滴下に際しては、先の滴下の終了
後、一定時間毎に反応混合物をプロトンNMRにより分析
し、滴下したε−カプロラクトンがほぼ消費されたこと
を確認した後に、次の滴下を行なった。全ての滴下は約
5時間で終了し、その後170℃で1時間加熱撹拌した。
得られた化合物をプロトンNMRで分析したところ、第
1図と同様なNMRスペクトルが得られ、1分子中にアリ
ルエステル基を平均1.86個末端に有するポリエステルで
あることが確認された。更に、VPO分析による数平均分
子量は8,800であった。
続いて、反応容器内のポリエステルに対しなんら後処
理を施さずにそのまま内温を60℃に下げ、モレキュラシ
ーブ4A1/16を用いて乾燥したトルエン1,000ml及び塩化
白金酸の10%エタノール溶液0.26mlを加えて撹拌した。
これに、メチルジメトキシシラン46mlを滴下ロートによ
り加え、60℃で3時間反応させた。次に、過剰のメチル
ジメトキシシランとトルエンを減圧留去して、反応性ケ
イ素基を末端に有する数平均分子量約9,000のポリエス
テルを得た。このポリエステルをプロトンNMRで分析し
たところ、第2図と同様なNMRスペクトルが得られた。
実施例1〜3で得られた反応性ケイ素基含有ポリエス
テルのそれぞれの100部に、オクチル酸スズ3部及びラ
ウリルアミン0.75部をそれぞれ添加して樹脂組成物を製
造した。これらの組成物は室温で硬化した。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例で得られたオレフィン末端
ポリエステル化合物のNMRスペクトル図、 第2図は、本発明の一実施例で得られた反応性ケイ素基
含有ポリエステルのNMRスペクトル図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−37813(JP,A) 特開 昭53−139695(JP,A) 特開 昭61−159419(JP,A) 特開 昭63−6041(JP,A) 特開 平1−252670(JP,A) 特開 平1−218669(JP,A) 特公 昭58−41291(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 63/00 - 63/91 C08G 77/00 - 77/62

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、Rは炭素数1〜20の2価の有機基、nは0又は
    1〜5の整数を示す。) で示されるオレフィン末端ジエステル化合物と、ラクト
    ンとを、エステル交換能を有する触媒の存在下で反応さ
    せて、分子量が5,000〜50,000である未精製オレフィン
    末端ポリエステルを得た後に、この未精製オレフィン末
    端ポリエステルに、水酸基又は加水分解性基を有するヒ
    ドロシランを作用させて、ヒドロシリル化反応により、
    反応性ケイ素基を末端に導入することを特徴とする反応
    性ケイ素基含有ポリエステルの製造方法。
  2. 【請求項2】オレフィン末端ジエステル化合物とラクト
    ンとを反応させて、オレフィン末端ポリエステルを得る
    に際し、反応系中に存在する未反応ラクトンの量が、前
    記オレフィン末端ジエステル化合物のエステル結合及び
    前記オレフィン末端ジエステル化合物に既に挿入された
    ポリラクトン鎖のエステル結合に対して、10倍モル当量
    を越えることがないように、ラクトンを逐次添加するこ
    とを特徴とする請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】前記オレフィン末端ジエステル化合物が、
    ジアリルイソフタレート、ジアリルアジペート及びジア
    リルサクシネートの少なくとも1種であることを特徴と
    する請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】前記ラクトンが、ε−カプロラクトンであ
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】前記エステル交換能を有する触媒が、テト
    ラブチルチタネートであることを特徴とする請求項1又
    は2に記載の製造方法。
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