JP2873270B2 - 放射線検出器 - Google Patents

放射線検出器

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JP2873270B2 JP6102883A JP10288394A JP2873270B2 JP 2873270 B2 JP2873270 B2 JP 2873270B2 JP 6102883 A JP6102883 A JP 6102883A JP 10288394 A JP10288394 A JP 10288394A JP 2873270 B2 JP2873270 B2 JP 2873270B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射線検出器に関し、
特に放射線取扱施設において作業に従事する人の被ばく
管理に用いられる携帯型の放射線検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】放射線取扱施設においては、個人の被ば
く管理が重要視されている。このような個人の被ばく管
理を行うものとしては、半導体検出素子を用いてX線や
γ線、高エネルギーのβ線などの線量当量(Sv)を測
定する放射線線量計がよく用いられている。
【0003】図7は半導体検出素子を用いた従来の放射
線検出器を示しており、(a)は上面図、(b)は側面
方向から見た断面図である。
【0004】図7において、3つの放射線検出素子(以
下、検出素子と略す)72、74及び76は、銅などの
金属からなる基板70上に配置されている。基板70に
は、信号処理回路(図示せず)が設けられており、検出
素子72〜76は図示しないリード線によってその信号
処理回路に接続されている。なお、72a、74a及び
76aは、それぞれ検出素子72、74及び76の有感
部であり、半導体から成っている。
【0005】検出素子72は、検出面の正面側をフィル
タ82によって覆われている。また、検出素子76は、
検出面の正面側をフィルタ86によって覆われている。
ここで、フィルタ82は、例えばチタン(Ti)フィル
タのような減弱作用の小さいフィルタである。一方、フ
ィルタ86は、例えば鉛(Pb)フィルタのような放射
線の減弱作用の大きなフィルタである。フィルタ82及
びフィルタ86の厚さは、例えば0.5mmである。な
お、検出素子74は、フィルタには覆われていない。
【0006】そして、検出素子及びフィルタは破損防止
のためカバー90によって覆われており、更にカバー9
0の内部は、振動や衝撃に対する耐性を強めるためにモ
ールド材92によってモールドされている。なお、簡単
のため、図7(a)では、カバー90及びモールド材9
2を省略している。
【0007】この従来検出器において、3つの検出素子
は、それぞれ図12に示すような感度のエネルギー依存
性を示す。このような3つの検出素子によって測定した
測定値に所定の演算処理を施すことにより、法令で定め
られた1cm、3mm、70μm線量当量を求めてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図7に
示した従来の検出器はフィルタが各検出素子の正面側に
のみ設けられていたので、側面方向から入射する放射線
に関してはフィルタが作用しないため、低エネルギーの
放射線に対する側面方向の感度が正面方向より相対的に
上昇し、感度分布が不均一になるという問題があった。
【0009】図8は、図7に示した従来検出器の各検出
素子の感度の方向特性を示すグラフであり、241 Amか
ら放射される60keVのγ線に対する感度の分布を示
している。この感度分布は、放射線検出装置の幅方向、
すなわち図7(a)において矢印Aで示す方向に沿っ
た、検出素子72〜76の各々の中心点を通る断面内の
感度分布を示している。なお、これら感度分布は、感度
の絶対値を示したものではなく、各検出素子の検出面の
正面方向の感度を1とした場合の各方向の相対感度を示
している。図8を見ると、正面がPbフィルタのような
減弱作用の大きなフィルタで覆われている検出素子76
の感度分布に、非常に大きな方向依存性があることがわ
かる。
【0010】図12に示す各フィルタ付き検出素子の感
度のエネルギー依存性のグラフからわかるように、Pb
フィルタなどの減弱作用の大きなフィルタで覆った検出
素子とフィルタのない検出素子とは、放射線のエネルギ
ーが約200keV以下のところで感度の差が非常に大
きくなっている。このため、減弱作用の大きなフィルタ
で覆われた検出素子では、約200keV以下の低エネ
ルギー放射線に対しては、フィルタで覆われている方向
からの放射線に対する感度と、フィルタに覆われていな
い方向からの放射線に対する感度との差が大きくなる。
従って、検出素子の側面方向から入射した放射線が正面
方向から入射した放射線に比べて過大評価されてしま
い、同じ量の放射線が入射した場合でも、側面方向から
入射する場合の方が測定値が大きくなる。
【0011】なお、図8のグラフでは、チタンなどの減
弱作用の小さいフィルタで覆われた検出素子については
感度分布に顕著な方向依存性が見られないが、これは図
12からわかるように、60keVのγ線に対しては減
弱作用の小さいフィルタがある場合とない場合とで感度
にあまり差がないためである。しかしながら、同じく図
12からわかるように、約30keV以下の放射線に対
しては、減弱作用の小さいフィルタについてもフィルタ
の有無によって感度の差が大きくなるので、減弱作用の
小さいフィルタで覆われた検出素子の場合も感度の方向
依存性が顕著になる。
【0012】このように検出素子の感度に方向依存性が
あると、フィルタつきの検出素子の検出データの信頼性
が低下し、正確な線量当量を求めることができない。
【0013】そこで、検出素子の感度の方向依存性を低
減する方法としては、図9に示すように、検出素子の正
面だけでなく側面部もフィルタで覆う方法が考えられ
る。図において、フィルタ82a及びフィルタ86a
は、それぞれフィルタ82及びフィルタ86と同一材
質、同一厚さであり、各検出素子の側面部を覆ってい
る。
【0014】このように検出素子の側面部もフィルタで
覆ってしまえば、図8に示したような極端な感度の方向
依存性は解消される。しかしながら、より細かく見れ
ば、フィルタに対して垂直に入射する放射線と斜め方向
に入射する放射線とでフィルタを通過する際の経路長が
異なるため、放射線の入射方向によって減弱の度合いが
異なり、この場合も感度に方向依存性が生じてしまう。
【0015】また、他の方法としては、側面方向からの
放射線を遮蔽してしまうという方法も考えられる。すな
わち、側面方向からの放射線を過大評価するよりも、む
しろ完全に遮蔽してカウントに入れないようにしてしま
うという考え方である。
【0016】この例を示した図が図10であり、図10
において、各検出素子72〜76の側面は、基板と同一
材質である銅製のハウジング88a、88b及び88c
によりそれぞれ覆われている。ここで、ハウジング88
a〜88cは、約2mm厚みを有しており、しかも銅製
であるので低エネルギーの放射線に対する減弱作用は極
めて高くなる。
【0017】図11は、図10に示した放射線検出器の
各検出素子の感度の方向特性を示すグラフであり、241
Amから放射される60keVのγ線に対する感度の分
布を示している。この感度分布も各検出素子の正面方向
の感度に対する相対感度の分布を示している。グラフか
らわかるように、検出素子72及び74については、側
面方向から入射する放射線がほとんど遮蔽されている
が、検出素子76は側面方向の感度がかなりある。ま
た、斜め方向から入射する放射線に対して、検出素子7
6の感度の低下が大きい。
【0018】検出素子76の側面方向の感度上昇は、検
出素子76の正面を覆うPbフィルタ86と側面を覆う
銅製ハウジング88cとで、放射線の減弱作用の差がほ
とんどないためであり、これはハウジング88cを厚く
するなどすればある程度低減できる。しかし、検出素子
76の斜め方向の感度が低下している部分は、Pbフィ
ルタ86を通過する放射線についての感度なので、ハウ
ジングを改善してもこの感度低下は依然として残る。
【0019】このように、ハウジングにより側面方向か
ら入射する放射線を遮蔽したとしても、依然としてある
程度の感度の方向依存性は残る。
【0020】また、放射線検出器の使用環境によって
は、検出素子の側面方向から入射する放射線の測定が必
要な場合もあり、側面方向を完全に遮蔽してしまうとそ
のような場合に対応できない。
【0021】本発明は前述の問題点を解決するためにな
されたものであり、感度の方向依存性の小さい放射線検
出器を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本発明に係る放射線検出器は、検出面を同一方向
に向けて配置された複数の放射線検出素子と、これら各
放射線検出素子を覆い、それぞれ互いに異なる減弱作用
をもつフィルタと、を含み、前記各放射線検出素子によ
る計数値に所定の演算処理を施すことにより放射線の線
量当量を求める放射線検出器において、前記各フィルタ
は、前記各放射線検出素子の有感部を中心とする一様な
厚みの球殻形状をなすことを特徴とする。
【0023】また、放射線検出素子を複数設ける場合
に、各放射線検出素子を検出面に垂直な方向に縦に所定
の間隔を有して積み重ねて配置するとともに、各放射線
検出素子を各々の有感部を中心とする一様厚みの球殻形
状をなすフィルタで覆い、下側の放射線検出素子を覆う
フィルタほど減弱作用を大きいものを用いることを特徴
とする。
【0024】
【作用】本発明は以上のような構成を有しており、放射
線検出素子の有感部を中心とする一様厚みの球殻形状の
フィルタを用いることにより、放射線検出素子に入射す
る放射線が通過するフィルタの厚みが、その放射線の入
射方向に関わりなくほぼ一定となるため、検出素子の感
度の方向依存性が低減される。
【0025】更に、複数の放射線検出素子を縦に積み重
ね、下側の放射線検出素子を覆うフィルタほど減弱作用
の大きいものを用いることにより、複数の放射線検出素
子を平面上に配置する場合と比較して、放射線検出素子
の側面方向が他の放射線検出素子のフィルタによって一
部遮蔽されることによって起こる感度の方向依存性がな
くなる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面に基づき
説明する。
【0027】図1は、本発明に係る放射線検出器の第1
実施例を示しており、(a)は上面図、(b)は側面方
向から見た断面図である。
【0028】図1において、基板10上には、3つの検
出素子12、14及び16が配設されている。基板10
は、銅などから成り、信号処理回路(図示せず)が設け
られている。検出素子12〜16は図示しないリード線
によってその信号処理回路に接続される。なお、12
a、14a及び16aは、検出素子の有感部であり、半
導体から成っている。
【0029】検出素子12及び16は、それぞれフィル
タ22及び26で覆われている。ここで、フィルタ22
は減弱作用の小さいTiフィルタであり、フィルタ26
は減弱作用の大きいPbフィルタである。フィルタ22
及び26は、一様厚さの球殻形状をなしており、それぞ
れ検出素子12及び16の有感部の中心がそれぞれの球
殻の中心となるように配置されている。なお、ここで挙
げたたフィルタの材質はあくまで一例であり、この他に
も、減弱作用の小さいフィルタとしては例えばアルミニ
ウムを用いることもでき、また減弱作用の大きいフィル
タとしては例えば銅やタングステンを用いることができ
る。
【0030】また、本実施例では、JISなどの規格に
適合するように、フィルタの無い検出素子14の有感部
14aの視野として正面方向に対して±60°の範囲が
確保されており、他の検出素子のフィルタによって遮ら
れないような配置となっている。
【0031】なお、本実施例において、検出素子12〜
16は、例えば1辺5mmの正方形形状であり、有感部
12a〜16aは、例えば1辺3mmの正方形形状であ
る。また、フィルタ22及び26は、内径約8mmであ
る。フィルタ22の厚みは、材質がチタンの場合はは約
0.5mmであり、アルミニウムの場合は約2mmであ
る。また、フィルタ26の厚みは、材質によって変わる
が鉛、銅、タングステンの場合0.5mm〜2mmであ
る。
【0032】検出素子12〜16とフィルタ22及び2
6とは、破損防止のためカバー30で覆われている。ま
た、カバー30の内部は、振動や衝撃に対する耐性を向
上させるためにモールド材32によってモールドされて
いる。なお、カバー30及びモールド材32は、放射線
に対する減弱作用の極めて小さい樹脂などから成ってい
る。なお、簡単のため、図1(a)においてはカバー3
0及びモールド材32を省略した。
【0033】このように、本実施例では、検出素子を覆
うフィルタの形状を、検出素子の有感部を中心とする球
殻としたため、有感部に入射する放射線に対しては、入
射方向によらずフィルタの見かけ上の厚みが等しくなる
ため、放射線の入射方向による減弱度合いの差がなくな
る。従って、低エネルギー放射線に対する検出素子の感
度の方向依存性が著しく低減される。
【0034】図2及び図3は、241 Amから放射される
60keVのγ線に対する本実施例の各検出素子12〜
16の感度の方向特性を示したグラフである。図2は、
図8と同様、放射線検出器の幅方向、すなわち図1
(a)において矢印Aで示す方向に沿った、検出素子1
2〜16の各々の中心点を通る断面内の感度分布を示し
ている。この感度分布も、各検出素子の正面方向の感度
を1とした場合の各方向の相対感度を示している。ま
た、図3は、放射線検出器の長手方向、すなわち図1
(a)において矢印Bで示す方向に沿った方向の断面内
の感度分布であり、図1(b)において紙面の上を正面
として正面の右から左に向かう方向に見た感度分布を示
している。
【0035】図2及び図3のグラフと図8のグラフとを
比較すれば、本実施例は図7の従来の放射線検出器に比
べて感度の方向特性がよく改善されていることがわか
る。なお、図3において、各感度分布のグラフが左右非
対称となっているのは、他の検出素子を覆っているフィ
ルタの影響を受けるためである。
【0036】このように、本実施例によれば、検出素子
の感度の方向依存性が小さくなるので、検出素子の正面
側から入射する放射線を、入射方向によらずほぼ一様な
感度で検出できる。
【0037】なお、本実施例において、検出素子の配置
は図1に示したものに限られない。例えば図4に示すよ
うに、基板10上に、フィルタ無し(検出素子14)、
Tiフィルタ付き(検出素子12)、Pbフィルタ付き
(検出素子16)の順に検出素子を配置しても、図1に
示した放射線検出器と同様の効果が得られる。放射線取
扱施設においては、床面からの放射線は少なく、水平方
向及びそれより上方向から入射する放射線の割合が高く
なると考えられる。従って、図4の放射線検出器を用い
る場合、放射線検出器を人体に装着するときにフィルタ
無しの検出素子が上になるように縦に装着すれば、フィ
ルタ無しの検出素子14について、他の検出素子のフィ
ルタの影響が小さくできるという利点がある。
【0038】また、本実施例において、フィルタ22及
び26の内部をモールドすれば、更に強度を高めること
ができる。
【0039】なお、本実施例においては、原理上、球殻
状フィルタの中心は検出素子の有感部の中心と一致する
ことが望ましいが、多少ずれた場合でも十分な効果を得
ることができる。例えば、フィルタを半球殻形状として
検出素子を覆う構成とした場合、フィルタの中心と有感
部の中心が多少ずれるが、このような構成でも検出素子
の感度の方向特性をかなり改善することができる。この
ような半球殻形状には、製作が容易になるという利点が
ある。
【0040】図5は、本発明の第2実施例を示してい
る。前述の第1実施例は検出素子を平面上に配置したも
のであったのに対し、この第2実施例は検出素子を縦に
積み上げた構成となっている。
【0041】図5において、銅などから成る基板40に
は検出素子42が配設されている。検出素子42は、減
弱作用の大きいPbフィルタ52で覆われている。Pb
フィルタ52は、検出素子42の有感部42aの中央部
を中心とする球殻形状となっている。
【0042】Pbフィルタ52の上部には検出素子44
が固定されている。そして、検出素子44及びPbフィ
ルタ52を覆うようにフィルタ54が設けられている。
フィルタ54は、減弱作用の小さいTiフィルタであ
り、検出素子44の有感部44aより上の部分は有感部
44aの中央部をを中心とする半球殻形状となってお
り、それより下の部分は円筒形状となっている。
【0043】Tiフィルタ54の上部には検出素子46
が固定されており、更にこれら検出素子及びフィルタの
全体がカバー60で覆われている。
【0044】フィルタ52、54及びカバー60の内部
は、それぞれ樹脂などの減弱作用の小さいモールド材6
2、64及び66でモールドされている。これにより振
動や衝撃に対する耐性が向上されるとともに、検出素子
44及び46の固定を行っている。
【0045】第2実施例では、検出素子を覆うフィルタ
が、下に行くほど(すなわち内側になるほど)減弱作用
の大きなものになっている。この場合、検出素子が複数
のフィルタで覆われることになっても、外側のフィルタ
は検出素子の感度に対してほとんど影響を及ぼさない。
これは、外側の減弱作用の小さなフィルタによる放射線
の吸収が内側の減弱作用の大きなフィルタによる放射線
の吸収に比べ極めて小さいので、外側のフィルタの影響
がほとんど無視できるためである。また、この第2実施
例は、下側に配置された検出素子の正面方向が他の検出
素子によって遮られる構成となっているが、これも検出
素子の感度にほとんど影響を与えない。フィルタの場合
と同様、他の検出素子による放射線の吸収はその内側に
あるフィルタによる吸収に比べて無視できるほど小さい
ためである。
【0046】このように第2実施例によれば、検出素子
の正面側を覆うフィルタを球殻形状としたため、検出素
子の感度の方向特性を改善できるとともに、検出素子を
縦に積み重ねる構造としたため、第1実施例のような隣
のフィルタの影響による側面方向の感度低下(図3参
照)も改善される。
【0047】図6は、241 Amから放射される60ke
Vのγ線に対する第2実施例の各検出素子42〜46の
感度の方向特性を示したグラフである。この感度分布
も、各検出素子の正面方向の感度を1とした場合の各方
向の相対感度を示している。この場合も、従来の放射線
検出器の感度特性のグラフ(図8)と比較すれば、感度
の方向特性が改善されていることがわかる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る放射
線検出器によれば、検出素子の正面側を覆うフィルタの
形状を球殻状としたので、検出素子に入射する放射線が
通過するフィルタの厚みが入射方向によらずほぼ一定と
なるため、検出素子の感度の方向依存性が低減される。
【0049】複数の放射線検出素子を縦に積み重ね、下
側の放射線検出素子を覆うフィルタほど減弱作用を大き
いものを用いることにより、複数の放射線検出素子を平
面上に配置する場合と比較して、放射線検出素子の側面
方向が他の放射線検出素子のフィルタによって一部遮蔽
されることによって起こる感度の方向依存性がなくな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示した図であり、(a)
は上面図、(b)は側面方向から見た断面図である。
【図2】第1実施例の放射線検出器の各検出素子の感度
分布を示したグラフである。
【図3】第1実施例の放射線検出器の各検出素子の感度
分布を示したグラフである。
【図4】第1実施例において、検出素子の配置を変えた
例を示す上面図である。
【図5】本発明の第2実施例を示す断面図である。
【図6】第2実施例の放射線検出器の各検出素子の感度
分布を示したグラフである。
【図7】従来の放射線検出器を示した図であり、(a)
は上面図、(b)は側面方向から見た断面図である。
【図8】図7に示した従来の放射線検出器の各検出素子
の感度分布を示したグラフである。
【図9】従来の放射線検出器の他の例を示す断面図であ
る。
【図10】従来の放射線検出器の更に他の例を示す断面
図である。
【図11】図10に示した従来の放射線検出器の各検出
素子の感度分布を示したグラフである。
【図12】フィルタが無い場合及びTiフィルタ,Pb
フィルタで覆われた場合の各検出素子の感度のエネルギ
ー依存性を示すグラフである。
【符号の説明】
10 基板 12、14、16 検出素子 12a、14a、16a 有感部 22 Tiフィルタ 26 Pbフィルタ 30 カバー 32 モールド材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−227983(JP,A) 特開 平6−34763(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01T 1/00 - 7/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検出面を同一方向に向けて配置された複
    数の放射線検出素子と、 これら各放射線検出素子を覆い、それぞれ互いに異なる
    減弱作用をもつフィルタと、 を含み、前記各放射線検出素子による計数値に所定の演
    算処理を施すことにより放射線の線量当量を求める放射
    線検出器において、 前記各フィルタは、前記各放射線検出素子の有感部を中
    心とする一様な厚みの球殻形状をなすことを特徴とする
    放射線検出器。
  2. 【請求項2】 請求項記載の放射線検出器において、 前記各放射線検出素子は、検出面に垂直な方向に縦に所
    定の間隔を有して積み重ねられて配置されるとともに、
    下側の放射線検出素子ほど減弱作用の大きいフィルタに
    よって覆われることを特徴とする放射線検出器。
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