JP2872216B1 - マクロの設計方法 - Google Patents

マクロの設計方法

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JP2872216B1
JP2872216B1 JP10063169A JP6316998A JP2872216B1 JP 2872216 B1 JP2872216 B1 JP 2872216B1 JP 10063169 A JP10063169 A JP 10063169A JP 6316998 A JP6316998 A JP 6316998A JP 2872216 B1 JP2872216 B1 JP 2872216B1
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理恵 瀧口
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日本電気アイシーマイコンシステム株式会社
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Abstract

【要約】 【課題】 論理セルと出力端子又は入力端子までのネッ
トが持つ配線情報が、遅延シミュレーションに反映され
ず、また、ダミー素子が入力端子容量を持っているにも
かかわらず遅延シミュレーションには反映されない。 【解決手段】 自動レイアウト工程104は、ダミー素
子のレイアウトライブラリを持っている自動レイアウト
ツールによるマクロの自動レイアウトを実行して、配線
容量付きネットリスト105を作成する。遅延計算工程
106は、配線容量付きネットリスト105を入力ファ
イルとして、遅延計算ツールにより、マクロ内で使用さ
れている論理セル間の配線遅延を計算する。遅延シミュ
レーション108は、ネットリスト102と遅延情報フ
ァイル107を入力として、ダミー素子のライブラリを
有している遅延シミュレータを用いて実際の配線遅延を
考慮した遅延シミュレーションを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマクロの設計方法に
係り、特にマクロの入出力端子への配線性の低下を防止
するためにマクロの外周部に入出力端子としてダミー素
子を配置したネットリストに対して、遅延シミュレーシ
ョンを行うことにより、マクロを設計するマクロの設計
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は従来のマクロの設計方法の一例の
フローチャートである。同図に示すように、従来の設計
方法では、まず、設計者は、回路設計工程1にてマクロ
のネットリスト2を作成する。続いて、遅延シミュレー
ションの工程にてネットリスト2の遅延シミュレーショ
ンを行い、遅延シミュレーション3の結果の良否判定を
する(ステップ3)。その判定により、遅延シミュレー
ション3の結果がOKであれば、ダミー素子追加工程4
にて、ネットリスト2にダミー素子を追加したネットリ
スト5を作成する。
【0003】続いて、ネットリスト5を入力として自動
レイアウト工程6にてマクロの自動レイアウトを行う。
自動レイアウトにより論理セル間に付加される配線容量
の情報を持った配線容量付きネットリスト7を自動レイ
アウトツールから出力する。次に、ダミー素子削除工程
8にて配線容量付きネットリスト7からダミー素子を削
除した配線容量付きネットリスト9を作成する。
【0004】続いて、遅延計算工程10において、上記
の配線容量付きネットリスト9を入力ファイルとして、
遅延計算ツールを用いてマクロ内で使用されている論理
セル間の配線遅延を計算し、遅延情報ファイル11を出
力する。次に、前記のネットリスト2と上記の遅延情報
ファイル11を入力として遅延シミュレーションを行
い、その遅延シミュレーション結果の良否判定を行う
(ステップ12)。
【0005】このとき、遅延シミュレーションの結果が
OKであれば、実際の配線遅延を考慮したマクロの設計
が終了する。ステップ3や12での遅延シュミレーショ
ンの結果がNGであると判定されたときには、回路設計
工程1又は自動レイアウト工程6からやり直す。
【0006】このように、従来の設計方法では、遅延シ
ミュレーション3の終了後、ネットリスト2にダミー素
子を追加する工程と、自動レイアウトツールが出力する
配線容量付きネットリスト7からダミー素子を削除する
工程を必要とする。
【0007】次に、従来技術において、ダミー素子をネ
ットリストに挿入する理由を説明する。図7はダミー素
子を持たないネットリストの入力部分のモデル図であ
る。図7において、入力端子15はネット16を介して
論理セルAの入力端子PINに接続されている。論理セ
ルAの出力端子POUTは、ネット17を介して論理セ
ルBの入力端子QINに接続されている。更に、論理セ
ルBの出力端子QOUTは、ネット18を介して図示し
ない他の論理セルの入力端子に接続される。
【0008】図8は、図7のネットリストのレイアウト
図を示す。図8において、論理セルAの出力端子POU
Tは、配線層21を介して論理セルBの入力端子QIN
に接続されている。論理セルBの出力端子QOUTは、
配線層22を介して図示しない他の論理セルの入力端子
に接続されている。
【0009】自動レイアウトツールは、論理セルの入出
力端子同士のみを接続するため、図7における入力端子
15から論理セルAの入力端子PINへの接続は行わな
い。また、入力端子15はレイアウトデータを持たない
ため、図8におけるマクロのレイアウト上での入力端子
は実質的に論理セルAの入力端子PINとなる。
【0010】図8のマクロと他のマクロを接続する場合
を考えると、図8のマクロの入力端子は論理セルAの入
力端子PINであるため、マクロ内部の論理セル配置領
域23の中にマクロの入力端子が存在することになる。
【0011】マクロ内部論理セル配置領域23には、他
の論理セルや論理セル同士を接続する配線層が多数存在
しているため、他のマクロから論理セルAの入力端子P
INへの配線経路を確保しにくくなり、配線性が悪くな
ってしまう。最悪の場合には他のマクロから論理セルA
の入力端子PINへの配線経路が全く確保できないこと
もあり得る。
【0012】このため、図7のネット16と論理セルA
の間にダミー素子とネットを挿入し、レイアウト上での
入力端子をダミー素子としてマクロ周辺の自由な位置に
ダミー素子を配置することによって配線性が悪くなる問
題を解決している。このとき挿入するダミー素子は、配
線層によるレイアウトデータと、ダミー素子セルとして
の入出力端子を持つ論理セルである。
【0013】図9はダミー素子を挿入したときのレイア
ウト図を示す。同図に示すように、論理セルAの入力端
子PINは配線層24を介してダミー素子25の出力端
子AOUTに接続されている。すなわち、自動レイアウ
トツールは論理セルの入出力端子同士の配線を行うこと
ができるので、論理セルAの入力端子PINと挿入した
ダミー素子25の出力端子AOUTは、挿入した配線層
24により接続される。
【0014】このときのダミー素子25をマクロ周辺、
つまりマクロ内部の論理セル配層領域23の周辺に強制
配置することにより、レイアウト上でのマクロの入力端
子15を自由な位置に配置することができる。このよう
に、従来の設計方法では、マクロの入出力端子をマクロ
周辺部に配置し、マクロの配線性を向上させるため、ダ
ミー素子を追加したネットリストを使用して自動レイア
ウトを行う必要がある。
【0015】しかし、自動レイアウト後に自動レイアウ
トツールが出力する配線容量付きネットリスト7は、ダ
ミー素子25を持つネットリストであるため、遅延計算
ツールでの配線遅延の計算をすることができない。これ
は、遅延計算ツールがダミー素子25のライブラリを持
っていないためである。このため、従来の設計方法では
遅延計算ツールによる配線遅延計算の工程の前に、配線
容量付きネットリスト7からダミー素子を削除する工程
8が必要であった。
【0016】図10はダミー素子を追加したネットリス
トの一例のモデル図を示す。図10において、入力端子
28はネット29を介してダミー素子30に接続され、
さらにネット31を介して論理セルAに接続される。ま
た、出力端子38はネット37を介してダミー素子36
に接続され、さらにネット35を介して論理セルBに接
続される。
【0017】従って、入力端子28および出力端子38
は、1つのネット29、37を介してダミー素子30、
36に接続されており、入力端子28および出力端子3
8からネットを介して論理セルに接続されることはな
い。論理セルAはネット32を介して、また論理セルB
はネット34を介してそれぞれその他の論理セルの組み
合わせ33に接続される。
【0018】図11は図10のネットリストのレイアウ
ト図を示す。図11において、マクロ内部の論理セル配
置領域40に配置されている論理セルAは入力端子41
を有し、論理セルBは出力端子42を有する。
【0019】ダミー素子30は配線層43により論理セ
ルAの入力端子41に接続される。ダミー素子36は配
線層44により論理セルBの出力端子42に接続され
る。入力端子41および出力端子42はレイアウトデー
タをもたないため、ダミー素子30及び36をマクロの
入出力端子として扱い、マクロ周辺の自由な位置に配置
する。
【0020】図12は、図11のマクロの入力端子が他
のマクロ45の出力端子と接続される場合を示すレイア
ウトイメージ図を示す。同図中、図11と同一部分には
同一符号を付してある。図12において、論理セルAの
入力端子として扱うダミー素子30と、他のマクロ45
の出力端子として扱うダミー素子46が配線層47によ
って接続される。
【0021】図13は、自動レイアウト工程終了後に自
動レイアウトツールが出力する配線容量付きネットリス
ト7からダミー素子を削除した配線容量付きネットリス
ト9のモデル図を示す。図13において、ネット50、
ネット32、ネット33、ネット51はレイアウトによ
って付加された配線容量の情報を持つ。
【0022】この配線容量付きネットリストを入力ファ
イルとして、遅延計算ツールを用いてマクロ内で使用さ
れている論理セル間の配線遅延を計算して得られた遅延
情報ファイルと、ネットリストとを入力として遅延シミ
ュレーションが実行される。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記従来の
マクロ設計方法では、遅延計算ツールはネットリストが
持つ論理セル同士の配線に付加されている配線容量のみ
の遅延計算を行うだけであり、入力端子および出力端子
から論理セルまでの配線に付加された配線容量の遅延計
算を行わないため、遅延計算工程10では図13におけ
るダミー素子を削除した配線容量付きネットリストのネ
ット50およびネット51の配線容量を考慮した遅延計
算を行うことができない。
【0024】このため、従来のマクロ設計方法では、図
6のステップ12での遅延シミュレーションには、入力
端子28から論理セルAまでのネット50が持つ配線情
報および論理セルBから出力端子38までのネット51
が持つ配線情報が反映されない。つまり、図11におけ
る配線層43、配線層44の配線容量は無視されてしま
うという問題がある。
【0025】また、従来のマクロ設計方法では、図6の
ステップ3及び12において遅延シミュレーションを行
う遅延シミュレータに入力するネットリスト2にはダミ
ー素子がないため、レイアウト上の入出力端子であるダ
ミー素子が入力端子容量を持っているにもかかわらず遅
延シミュレーションには反映されないという問題もあ
る。
【0026】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
ダミー素子と論理セルを接続している配線層の配線容量
を遅延シミュレーションに反映し得るマクロの設計方法
を提供することを目的とする。
【0027】また、本発明は、ダミー素子のライブラリ
を有する遅延シミュレータにてダミー素子を持たせたネ
ットリストの遅延シミュレーションを行うことにより、
遅延シミュレーションの精度の向上を図ることができる
マクロの設計方法を提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、マクロの入出力端子への配線性の低下を防
止するためにマクロの外周部に入出力端子としてダミー
素子を配置するマクロの設計方法において、ダミー素子
を持たせたネットリストを作成する回路設計工程と、ダ
ミー素子のライブラリを有し、仮の配線容量を考慮した
状態でのネットリストの遅延シミュレーションを実行す
る第1の遅延シミュレーション工程と、第1の遅延シミ
ュレーション工程によるシミュレーション結果が正常で
あるときは、ネットリストを入力として、ダミー素子の
レイアウトライブラリを持っている自動レイアウトツー
ルによるマクロの自動レイアウトを実行して、論理セル
間に付加される配線容量の情報を持った配線容量付きネ
ットリストを作成する自動レイアウト工程と、配線容量
付きネットリストを入力ファイルとして、遅延計算ツー
ルにより、マクロ内で使用されている論理セル間の配線
遅延を計算し、遅延情報ファイルを出力する遅延計算工
程と、ネットリストと遅延情報ファイルを入力として、
ダミー素子のライブラリを有している遅延シミュレータ
を用いて実際の配線遅延を考慮した遅延シミュレーショ
ンを行って、設計結果を得る第2の遅延シミュレーショ
ン工程とを含むようにしたものである。
【0029】本発明では、遅延計算工程の遅延計算ツー
ルが、マクロ内で使用されている論理セル間の配線遅延
を計算して遅延情報ファイルを出力し、その遅延情報フ
ァイルを用いて遅延シミュレーションしているため、ダ
ミー素子と論理セルを接続するネットの配線容量を考慮
した遅延計算をして、遅延シミュレーションに反映する
ことができる。
【0030】また、本発明では、上記の第1及び第2の
遅延シミュレーション工程での遅延シミュレーションを
実行する遅延シミュレータはダミー素子のライブラリを
有しており、また、遅延シミュレータに入力されるネッ
トリストはダミー素子を持っているため、レイアウトで
の入出力端子となるダミー素子の入力容量を、遅延シミ
ュレーションに反映することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は本発明になるマクロ設計方法の一実
施の形態のフローチャートを示す。同図において、回路
設計工程101は、回路図入力ツール、論理合成などに
よるネットリスト作成の工程であり、ダミー素子を持た
せたネットリスト102を作成する。
【0032】続いて、遅延シミュレータは、仮の配線容
量を考慮した状態でのネットリスト102の遅延シミュ
レーションを実行し、その良否判定をする(ステップ1
03)。ステップ103での遅延シミュレーションは、
レイアウトの前の工程であるため、実際のマクロの配線
容量ではなく、仮の予測配線面容量を使用して遅延シミ
ュレーションを行う。遅延シミュレータはダミー素子の
ライブラリを有し、ダミー素子のライブラリは、ダミー
素子の入出力端子情報、入力端子容量等を持つ。
【0033】自動レイアウト工程104は、ダミー素子
のライブラリを有した自動レイアウトツールによるマク
ロの自動レイアウト工程である。上記の自動レイアウト
ツールの有するダミー素子のライブラリは、配線層によ
る配線情報のみである。ダミー素子は、レイアウト内で
のマクロの入出力端子として機能する。
【0034】遅延計算工程106は、ダミー素子のライ
ブラリを有した遅延計算ツールによる配線遅延の計算工
程である。この遅延計算ツールの有するダミー素子のラ
イブラリは、ダミー素子の入出力端子情報、ダミー素子
の遅延値、入力端子容量を持つ。
【0035】ステップ108の遅延シミュレーション
は、レイアウト後のマクロ内の実際の配線容量を考慮し
た遅延シミュレーションを行う工程である。遅延シミュ
レータの有するダミー素子のライブラリは、ダミー素子
の入出力端子情報、ダミー素子の論理情報、入力端子容
量情報を持つ。
【0036】次に、この実施の形態の動作について説明
する。まず、設計者は回路設計工程101において、ダ
ミー素子を他の論理セルと同様に扱い、回路設計を行っ
てネットリスト102を作成する。このとき、入力端子
および出力端子は、1つのネットを介してダミー素子に
接続されており、入力端子および出力端子からダミー素
子を介さずに論理セルに接続されることはない。
【0037】また、ダミー素子の入出力端子は、どちら
か一方がマクロの入出力端子に接続し、もう一方が論理
セルに接続される。ダミー素子のすべての入出力端子が
論理セルに接続されてはならない。
【0038】続いて、遅延シミュレーションの工程にお
いて、作成された上記のネットリスト102の遅延シミ
ュレーションを行い、遅延シミュレーションの結果の良
否判定をする(ステップ103)。この遅延シミュレー
ションによる仮配線容量を考慮したネットリスト遅延シ
ミュレーションの段階において、遅延シミュレータはネ
ットリスト102が持つダミー素子のライブラリを持っ
ているため、ネットリスト102が持つダミー素子の遅
延を考慮した遅延シミュレーションを行うことができ
る。
【0039】この遅延シミュレータに追加するダミー素
子のライブラリには、入力信号が“L”の時に“L”を
出力し、入力信号が“H”の時に“H”を出力する論理
およびダミー素子の遅延が0であるという情報を持つ。
【0040】遅延シミュレーションの結果がNGであれ
ば、回路設計工程101からやり直し、遅延シミュレー
ションの結果がOKであれば、ネットリスト102を入
力とした自動レイアウト工程104にて、自動レイアウ
トツールによるマクロの自動レイアウトが実行される。
この自動レイアウトツールによる自動レイアウトの段階
において、自動レイアウトツールはネットリスト102
が持つダミー素子のレイアウトライブラリを持ってい
る。
【0041】自動レイアウトツールはダミー素子をマク
ロの端子として扱い、マクロ周辺の自由な位置にダミー
素子を配置し、マクロのレイアウトを行うことができ
る。自動レイアウト工程104により論理セル間に付加
される配線容量の情報を持った配線容量付きネットリス
ト105が作成され、自動レイアウトツールから出力さ
れる。このとき、ダミー素子の入力端子容量およびダミ
ー素子と論理セル間の配線容量情報も同時に出力され
る。
【0042】続いて、配線容量付きネットリスト105
を入力ファイルとして、遅延計算ツールによる遅延計算
工程106を実行し、マクロ内で使用されている論理セ
ル間の配線遅延を計算し、遅延情報ファイル107を出
力する。このとき、遅延計算ツールはダミー素子のライ
ブラリを有しているため、ダミー素子の入力端子容量お
よびダミー素子と論理セルの間の配線容量情報も考慮し
た遅延計算を行うことができる。
【0043】続いて、ネットリスト102と遅延情報フ
ァイル107を入力として遅延シミュレータを用いて実
際の配線遅延を考慮した遅延シミュレーションを行い、
良否判定をする(ステップ108)。ここで、遅延シミ
ュレータは、ダミー素子のライブラリを有しているた
め、レイアウト上での入出力端子であるダミー素子の入
力端子容量と、ダミー素子と論理セル間の配線遅延を考
慮した精度の高い論理シミュレーションを行うことがで
きる。ステップ108での遅延シミュレーションの結果
がOKであれば、マクロの設計が終了する。一方、ステ
ップ108での遅延シミュレーションの結果がNGであ
るときには、回路設計工程101からやり直すか、又は
自動レイアウト工程104からやり直すこととなる。
【0044】図2は複数の論理セルを組み合わせて、あ
る機能を実現したマクロのネットリストを示す。入力端
子111、112はネットを介してダミー素子113、
114に接続され、さらにネット115、116を介し
て論理セルA、Bに別々に接続される。また、出力端子
127、128はネットを介してダミー素子125、1
26に接続され、さらにネット123、124を介して
論理セルC、Dに別々に接続される。
【0045】従って、入力端子111、112は、1つ
のネットを介してダミー素子113、114に接続され
ており、また、出力端子127、128は、1つのネッ
トを介してダミー素子125、126に接続されてお
り、入力端子111、112および出力端子127、1
28からネットを介して論理セルに接続されることはな
い。論理セルA、Bはネット117、118を介して、
また論理セルC、Dはネット120、121を介してそ
れぞれその他の論理セルの組み合わせ119に接続され
る。
【0046】従来技術ではダミー素子113、114、
125及び126の入力端子容量、ネット115、11
6、123及び124の配線容量を考慮した遅延シミュ
レーションができなかった。
【0047】これに対し、この実施の形態では、ダミー
素子の入力端子容量をライブラリとして遅延シミュレー
タに追加し、ネット115、116、123及び124
の配線容量を遅延情報ファイル107に追加することに
より、ダミー素子113、114、125及び126の
入力端子容量、ネット115、116、123及び12
4の配線容量を考慮した、従来よりも精度の高い遅延シ
ミュレーションを行うことができる。
【0048】図3はダミー素子をもつマクロのネットリ
ストの他の例を示す。図3において、入力端子131は
ネット132によりダミー素子133に接続し、さらに
ダミー素子133はネット134により論理セルAに接
続される。論理セルAはネット135により、マクロ内
部のその他の論理セル136に接続される。出力端子1
41は、ネット140によりダミー素子139に接続さ
れ、さらにダミー素子139はネット138により論理
セルBに接続される。論理セルBはネット137により
マクロ内部のその他の論理セル136に接続される。
【0049】図1における遅延計算工程106の遅延計
算ツールは、図3におけるネット132およびネット1
40の配線容量を考慮した遅延計算を行わないが、ダミ
ー素子133と論理セルAを接続するネット134およ
び論理セルBとダミー素子139を接続するネット13
8の配線容量を計算することができる。
【0050】従来は図3におけるダミー素子133、ダ
ミー素子139、ネット134、ネット138は削除し
てしまうため、入力端子131から論理セルAまでの配
線容量と、論理セルBから出力端子141までの配線容
量は無視されていた。
【0051】一方、この実施の形態では、図3における
ネット134およびネット138の配線容量を考慮した
遅延計算を行うことができるため、図3におけるダミー
素子133から論理セルAまでのネット134が持つ配
線容量、論理セルBからダミー素子139までのネット
138が持つ配線容量が、図1のステップ108での遅
延シミュレーションに反映させることができる。
【0052】このとき、入力端子131とダミー素子1
33を接続するネット132と、ダミー素子139と出
力端子141を接続するネット140の配線容量につい
ては、実際のレイアウト上にはネット132およびネッ
ト140は配線層として存在しないため遅延計算を考慮
する必要はない。
【0053】次に、本発明の他の実施の形態により設計
されるマクロレイアウトについて説明する。図4は本発
明の他の実施の形態により設計されるマクロの一例のレ
イアウト図を示す。この図4のレイアウト図では、ダミ
ー素子の配線層は存在しない。この他の実施の形態で
は、自動レイアウト工程104を実行する自動レイアウ
トツールが持つダミー素子のライブラリには配線層の情
報は無く、ダミ−素子は入力および出力端子の情報のみ
を持つ論理セルとしているからである。
【0054】このようなダミー素子ライブラリを用意
し、レイアウトを行うことによって図4のレイアウトを
実現することができる。図4において、ダミー素子15
0と論理セルAの入力端子152を接続する配線層15
1を入力端子とし、論理セルBの出力端子155とダミ
ー素子153を接続する配線層154を出力端子とする
ことによって、ダミー素子の配線層がなくても、マクロ
の入力端子をマクロ周辺の自由な場所に設定することが
できる。
【0055】また、ダミー素子の配線層を省略すること
により、ダミー素子の入力端子容量をゼロにすることが
できる。このとき、遅延シミュレータおよび遅延計算ツ
ールが持つダミー素子のライブラリの入力端子容量はゼ
ロとしておく。
【0056】図5は図4における配線層151による入
力端子が、他のマクロ160のレイアウトでの出力端子
の配線層161と配線層162を介して接続された場合
のレイアウト図である。なお、ダミー素子163が配線
層154に接続されている。
【0057】図5において、入力端子は配線層151全
体であり、他のマクロ160の出力端子は配線層161
全体であるため、これらの端子を接続する配線層162
は、配線層151と配線層161に対し自由な位置に接
続をすることができるため、マクロ同士の配線性が向上
する。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
遅延計算工程の遅延計算ツールが、ダミー素子と論理セ
ルを接続するネットの配線容量を考慮した遅延計算をす
るようにしているため、従来のマクロ設計手法では、遅
延シミュレーションに反映することができなかった、ダ
ミー素子と論理セルを接続している配線層の配線容量
を、遅延シミュレーションに反映することができる。
【0059】また、本発明によれば、遅延シミュレーシ
ョンを実行する遅延シミュレータはダミー素子のライブ
ラリを有しており、また、遅延シミュレータに入力され
るネットリストはダミー素子を持っているため、従来は
無視されていた、レイアウトでの入出力端子となるダミ
ー素子の入力容量を、遅延シミュレーションに反映する
ことができ、以上より従来に比べてより高精度の論理シ
ミュレーションができ、マクロ設計精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明設計方法の一実施の形態のフローチャー
トである。
【図2】本発明によるマクロのネットリストの一例を示
す図である。
【図3】本発明によるマクロのネットリストの他の例を
示す図である。
【図4】本発明の他の実施の形態によるマクロレイアウ
トの一例を示す図である。
【図5】図4のマクロレイアウトに他のマクロを接続し
たレイアウト図である。
【図6】従来の設計方法の一例のフローチャートであ
る。
【図7】ダミー素子を持たないマクロのネットリストの
一例の入力部分を示す図である。
【図8】ダミー素子を持たないネットリストの一例のレ
イアウト図である。
【図9】ダミー素子を挿入したネットリストの一例のレ
イアウト図である。
【図10】ダミー素子を追加したマクロのネットリスト
の一例のモデル図である。
【図11】ネットリストのマクロレイアウトイメージ図
である。
【図12】他のマクロと接続したマクロレイアウトイメ
ージ図である。
【図13】ダミー素子を削除した容量付きネットリスト
のモデル図である。
【符号の説明】
101 回路設計工程 102ダミー素子を持たせたネットリスト 103、108 遅延シミュレーション結果良否判定ス
テップ 104 自動レイアウト工程 105 配線容量付きネットリスト 106 遅延計算工程 107 遅延情報ファイル 111、112、131、152 入力端子 113、114、125、126、133、139、1
50、153、163ダミー素子 115〜118、120〜124、132、134、1
35、137、138、140 ネット 119、136 その他の論理セルの組み合わせ 127、128、155 出力端子 151 入力端子である配線層 154、161 出力端子である配線層 160 他のマクロ 162 配線層 A、B、C、D 論理セル
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06F 17/50 H01L 21/82

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マクロの入出力端子への配線性の低下を
    防止するためにマクロの外周部に入出力端子としてダミ
    ー素子を配置するマクロの設計方法において、 前記ダミー素子を持たせたネットリストを作成する回路
    設計工程と、 前記ダミー素子のライブラリを有し、仮の配線容量を考
    慮した状態での前記ネットリストの遅延シミュレーショ
    ンを実行する第1の遅延シミュレーション工程と、 前記第1の遅延シミュレーション工程によるシミュレー
    ション結果が正常であるときは、前記ネットリストを入
    力として、前記ダミー素子のレイアウトライブラリを持
    っている自動レイアウトツールによるマクロの自動レイ
    アウトを実行して、論理セル間に付加される配線容量の
    情報を持った配線容量付きネットリストを作成する自動
    レイアウト工程と、 前記配線容量付きネットリストを入力ファイルとして、
    遅延計算ツールにより、マクロ内で使用されている論理
    セル間の配線遅延を計算し、遅延情報ファイルを出力す
    る遅延計算工程と、 前記ネットリストと前記遅延情報ファイルを入力とし
    て、ダミー素子のライブラリを有している遅延シミュレ
    ータを用いて実際の配線遅延を考慮した遅延シミュレー
    ションを行って、設計結果を得る第2の遅延シミュレー
    ション工程とを含むことを特徴とするマクロの設計方
    法。
  2. 【請求項2】 前記ネットリストは、入力端子および出
    力端子が、それぞれ1つのネットを介して第1及び第2
    のダミー素子に接続され、該第1及び第2のダミー素子
    の各入力端子及び各出力端子は、どちらか一方がマクロ
    の入力端子又は出力端子に接続され、もう一方が論理セ
    ルに接続されることを特徴とする請求項1記載のマクロ
    の設計方法。
  3. 【請求項3】 前記ダミー素子のライブラリは、ダミー
    素子の入出力端子情報、ダミー素子の論理情報、入力端
    子容量情報であることを特徴とする請求項1記載のマク
    ロの設計方法。
  4. 【請求項4】 前記自動レイアウト工程は、前記自動レ
    イアウトツールが持つダミー素子のライブラリは、配線
    層による配線情報のみであり、前記ダミー素子を、レイ
    アウト内でのマクロの入出力端子として機能させてマク
    ロのレイアウトを行うことを特徴とする請求項1記載の
    マクロの設計方法。
  5. 【請求項5】 前記遅延計算工程は、前記ダミー素子と
    論理セルを接続するネットの配線容量を計算することを
    特徴とする請求項1記載のマクロの設計方法。
  6. 【請求項6】 前記自動レイアウト工程は、前記自動レ
    イアウトツールが持つダミー素子のライブラリには配線
    層の情報は無く、前記ダミ−素子は入力および出力端子
    の情報のみを持つ論理セルとしてレイアウトすることを
    特徴とする請求項1記載のマクロの設計方法。
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