JP2872026B2 - 方位測定装置 - Google Patents

方位測定装置

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JP2872026B2
JP2872026B2 JP5315065A JP31506593A JP2872026B2 JP 2872026 B2 JP2872026 B2 JP 2872026B2 JP 5315065 A JP5315065 A JP 5315065A JP 31506593 A JP31506593 A JP 31506593A JP 2872026 B2 JP2872026 B2 JP 2872026B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、受信対象目標が発す
る電波を検出し、その方位を特定する方位測定装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図8に従来の方位測定装置の構成を示
す。同図において、1は一定の周期で回転を続けながら
電波を受信する回転式アンテナ受信機、2dは回転式ア
ンテナ受信機1が受信し、出力する受信電波強度信号を
記録するとともに、複数の回転にわたって回転式アンテ
ナ受信機1が受信した受信電波強度信号を方位ごとに加
え合わせる加算器、3は加算器2dで加算した受信電波
強度信号を方位について積分し、受信対象目標の方位を
求める積分計算回路である。
【0003】次に動作について説明する。この種の方位
測定装置は、例えばレーダ等の受信対象目標が発する電
波をとらえ、その方位を測定するために用いられるもの
である。方位測定装置と受信対象目標との位置関係の一
例を図9に示す。同図において受信対象目標24は、自
身のアンテナを回転させつつ所定の周波数の電波を発信
している。方位測定装置21の回転式アンテナ受信機1
は受信対象目標24の電波を受信し、その電波の強度を
方位ごとの受信電波強度信号を出力する。回転式アンテ
ナ受信機1が1回転したときに得られる受信電波強度信
号を、横軸に受信方位、縦軸に受信電波強度をとったグ
ラフで表すと、例えば図2のようになる。
【0004】図2において、回転式アンテナ受信機1の
方位が135°付近に受信電力のピークAがあり、また方
位が250°付近にピークBがある。ピークBは方位につ
いてのごく狭い範囲において高い受信強度を有するもの
で、急峻なピークである。これに対し、ピークAは、方
位について比較的広い範囲(図において数十度程度)に
おいて高い受信強度を有するものである。
【0005】これは、それぞれのピークの条件が異なる
からである。すなわち、ピークAは、回転式アンテナ受
信機1が、利得が最大であるメインローブ22を受信対
象目標24の方向に向けた場合、すなわちメインローブ
の方向23が方位測定装置21と受信対象目標24とを
結ぶ直線Cと重なる場合に生じるものである。このと
き、受信対象目標24のアンテナの図示しないサイドロ
ーブによりもれた送信電力を受信するので、図2に示す
ように受信強度は高くなる。つまり、この場合は受信対
象目標24のアンテナのメインローブの方向26が、回
転式アンテナ受信機1の方向(直線C)を向いていない
場合でも、受信強度は高くなる。なお、ピークAの方位
についての幅は回転式アンテナ受信機1のメインローブ
の幅と対応している。このピークAにより受信対象目標
24の方位を知ることができる。
【0006】一方、ピークBは、受信対象目標24のア
ンテナのメインローブ25が回転式アンテナ受信機1の
方向を向いた場合に生じるものである。このとき、受信
対象目標24から放射された電波が方位測定装置21の
回転式アンテナ受信機1に照射される。回転式アンテナ
受信機1は、この電波をメインローブ22でなく、図示
しないサイドローブで受信する。つまり、この場合は回
転式アンテナ受信機1のメインローブの方向23が、受
信対象目標24を向いていない場合でも、受信強度は高
くなる。ピークBの幅は受信対象目標24のアンテナの
メインローブ25の幅と対応している。なお、回転式ア
ンテナ受信機1のメインローブ22と受信対象目標24
のアンテナのメンローブ25とが対向する場合は、ピー
クAの位置に、よりレベルの高いピークが発生する。
【0007】なお、図2のグラフのピークA、B以外の
範囲は、方位測定装置21の回転式アンテナ受信機1の
サイドローブと受信対象目標24のアンテナのサイドロ
ーブとが対向している状態であり、これらの利得はいず
れも低いため受信電波強度は低くなり、ノイズレベルに
ある。
【0008】ところで、方位測定装置21が測定すべき
受信対象目標24の方位は、回転式アンテナ装置1のメ
インローブ22により生じるピークAが示す方向であ
る。したがって、ピークBは誤った方位を示すことにな
る。方位測定装置21は受信電波強度の高い方位を求
め、受信対象目標24の方位を測定するので、このピー
クBによる電波強度の上昇は、電波逆探装置21にとっ
て最も大きな方位測定の誤差要因となる。
【0009】そこで、ピークAとピークBとを区別する
必要がある。ところで、上述の発生原因の違いにより、
これらピークAとBは次の点で異なる性質をもつ。
【0010】(1)ピークAは、回転式アンテナ受信機1
が何回転しようとも、受信対象目標24との位置関係が
変わらない限り、同一方位にピークが現れる。 (2)ピークBは、回転式アンテナ受信機1が回転するご
とに異なる方位に現れる。これは、回転式アンテナ受信
機1の回転周期と受信対象目標24のアンテナの回転周
期とは一般的には同じではないから、受信対象目標24
のメインローブが回転式アンテナ受信機1の方向を向い
たときに、回転式アンテナ受信機1は常に同じ方向を向
いているとは限らないからである。
【0011】この性質に基づき、具体的には加算器2d
及び積分計算回路3において、以下の処理をすることに
よりピークBの影響を除きつつ受信対象目標24の方位
を測定する。まず、加算器2dにおいて、ピークBを低
減し方位測定精度を高くするために、回転式アンテナ受
信機1の回転ごとの受信電波強度信号を方位毎に加え合
わせる。このことにより、ピークAの信号(受信対象目
標24の方位)は回転式アンテナ受信機1が回転するご
とに、電力値が加算されて高く積み上がりレベルが上昇
する。これは上記(1)の性質のためである。他方、ピー
クBの信号(誤差方位)は上記(2)の性質をもつので回
転式アンテナ受信機1が回転するごとにその方位が変化
し、電力値が積み上がらず、レベルは上昇しない。この
ように、加算器2dにより複数回転について受信電波強
度信号を方位ごとに加算することによりピークAとピー
クBとを区別し、ピークBを低減することができる。
【0012】そして、積分計算回路3において、加算器
2dが出力する受信対象目標24の方位を示す信号が積
み上げられた信号に基づき積分計算を行い、受信対象目
標24の方位を高精度に計算する。積分計算回路3は、
具体的には方位について下式で示す積分計算を行い、目
標方位を測定する。 目標方位=Arg[Σ exp{(i*アンテナ方位)*(受
信電波強度)}] 但し、iは虚数単位 Arg()は複素数の位相角度を表す関数である。 上式は、アンテナの方位を受信電波強度で重み付けして
計算しており、受信電波強度が高い方に目標が存在する
ことを意味している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来の方位測定装置
は、上記のように構成されているため、以下のような問
題点があった。すなわち、加算器3は、ピークBのレベ
ルを積み上げないことにより、測定方位の誤差を低減す
る機能を有しているものの、これを取り除く機能はな
い。したがって、アンテナを多数回回転させても依然と
してある程度の大きな誤差が残留し、これにより上式で
得られた目標方位と実際の受信対象目標24の方向との
間に誤差が発生する。
【0014】この発明は上記のような問題点を解決する
為になされたもので、誤差要因を根本的に取り除き、目
標方位をより高い精度で測定する方位測定装置を得るこ
とを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る方位測定
装置は、目標が発する電波を回転しつつ受信して受信強
度信号を出力する回転式アンテナ受信機と、上記回転式
アンテナ受信機が出力する上記受信強度信号から、各回
転について方位ごとに比較してレベルが小さい上記受信
強度信号を選択する選択回路と、上記選択回路の出力を
方位について積分し上記目標の方位を求める方位算出回
路とを備えたものである。
【0016】請求項2に係る方位測定装置は、目標が発
する電波を回転しつつ受信して受信強度信号を出力する
回転式アンテナ受信機と、上記回転式アンテナ受信機が
出力する上記受信強度信号を方位ごとに所望信号と不要
信号とに区別する判定手段と、上記判定手段が出力する
上記所望信号を方位ごとに累積加算する加算器と、上記
判定手段が出力する上記不要信号から、各回転について
方位ごとに比較しレベルが小さい上記受信強度信号を選
択する選択回路と、上記加算器の出力と上記選択回路の
出力とを合成する合成手段と、上記合成手段の出力を方
位について積分し上記目標の方位を求める方位算出回路
とを備えたものである。
【0017】請求項3に係る方位測定装置は、目標が発
する電波を回転しつつ受信して受信強度信号を出力する
回転式アンテナ受信機と、上記回転式アンテナ受信機が
出力する上記受信強度信号を各回転について方位ごとに
比較し中間値を選択するメジアン計算機と、上記メジア
ン計算機の出力を方位について積分し上記目標の方位を
求める方位算出回路とを備えたものである。
【0018】請求項4に係る方位測定装置は、目標が発
する電波を回転しつつ受信して受信強度信号を出力する
回転式アンテナ受信機と、上記回転式アンテナ受信機が
出力する上記受信強度信号に基づき不要信号を抽出する
不要信号抽出手段と、上記回転式アンテナ受信機が出力
する上記受信強度信号を遅延する遅延手段と、上記遅延
手段の出力から上記不要信号抽出手段の出力を減算する
減算手段と、上記減算手段の出力を方位について積分し
上記目標の方位を求める方位算出回路とを備えたもので
ある。
【0019】請求項5に係る方位測定装置は、目標のア
ンテナのビーム幅より狭いビーム幅をもち、上記目標が
発する電波を回転しつつ受信する回転式アンテナ受信機
と、上記回転式アンテナ受信機が出力する上記受信強度
信号の低周波成分を抽出する低周波ろ波器と、上記低周
波ろ波器の出力を方位について積分し上記目標の方位を
求める方位算出回路とを備えたものである。
【0020】
【作用】請求項1の発明においては、回転式アンテナ受
信機が、目標が発する電波を回転しつつ受信して受信強
度信号を出力し、選択回路が、上記回転式アンテナ受信
機が出力する上記受信強度信号から各回転について方位
ごとに比較してレベルが小さい上記受信強度信号を選択
し、方位算出回路が、上記選択回路の出力を方位につい
て積分し上記目標の方位を求める。
【0021】請求項2の発明においては、回転式アンテ
ナ受信機が、目標が発する電波を回転しつつ受信して受
信強度信号を出力し、判定手段が、上記回転式アンテナ
受信機が出力する上記受信強度信号を方位ごとに所望信
号と不要信号とに区別し、加算器が、上記判定手段が出
力する上記所望信号を方位ごとに累積加算し、選択回路
が、上記判定手段が出力する上記不要信号から各回転に
ついて方位ごとに比較しレベルが小さい上記受信強度信
号を選択し、合成手段が、上記加算器の出力と上記選択
回路の出力とを合成し、方位算出回路が、上記合成手段
の出力を方位について積分し上記目標の方位を求める。
【0022】請求項3の発明においては、回転式アンテ
ナ受信機が、目標が発する電波を回転しつつ受信して受
信強度信号を出力し、メジアン計算機が、上記回転式ア
ンテナ受信機が出力する上記受信強度信号を各回転につ
いて方位ごとに比較し中間値を選択し、方位算出回路
が、上記メジアン計算機の出力を方位について積分し上
記目標の方位を求める。
【0023】請求項4の発明においては、回転式アンテ
ナ受信機が、目標が発する電波を回転しつつ受信して受
信強度信号を出力し、不要信号抽出手段が、上記回転式
アンテナ受信機が出力する上記受信強度信号に基づき不
要信号を抽出し、遅延手段が、上記回転式アンテナ受信
機が出力する上記受信強度信号を遅延し、減算手段が、
上記遅延手段の出力から上記不要信号抽出手段の出力を
減算し、方位算出回路が、上記減算手段の出力を方位に
ついて積分し上記目標の方位を求める。
【0024】請求項5の発明においては、目標のアンテ
ナのビーム幅より狭いビーム幅をもつ回転式アンテナ受
信機が、上記目標が発する電波を回転しつつ受信し、低
周波ろ波器が、上記回転式アンテナ受信機が出力する上
記受信強度信号の低周波成分を抽出し、方位算出回路
が、上記低周波ろ波器の出力を方位について積分し上記
目標の方位を求める。
【0025】
【実施例】
実施例1.以下この発明の一実施例を図について説明す
る。図1は、この実施例1による方位測定装置の構成を
示す図である。同図において、1は一定の周期で回転を
続けながら電波を受信する回転式アンテナ受信機、2a
は回転式アンテナ受信機1が受信し、出力する受信電波
強度信号を記録するとともに、複数の回転にわたって回
転式アンテナ受信機1が受信した受信電波強度から方位
ごとに最小の電力値を選択し、代表値として出力する最
小値計算回路、3は最小値計算回路2aが出力する最小
値受信電波強度信号を方位について積分し受信対象目標
の方位を決定する積分計算回路である。
【0026】次に動作について説明する。図9に示すよ
うに、受信対象目標24は自身のアンテナを回転させつ
つ所定の周波数の電波を発信しており、方位測定装置2
1の回転式アンテナ受信機1は、従来例の場合と同様に
受信対象目標24の電波を受信し、その電波の強度を受
信方位ごとに測定する。回転式アンテナ受信機1が1回
転したときの受信電波の強度は、例えば図2のようにな
る。
【0027】図2に示すように、それぞれのピークの条
件が異なる2つのピークA及びBが存在する。ピークA
は、回転式アンテナ受信機1が、利得が最大になるメイ
ンローブ22を受信対象目標24の方向に向けた場合で
ある。このとき、受信対象目標24のアンテナの図示し
ないサイドローブによりもれた送信電力を受信するので
受信強度は高くなる。つまり、この場合は受信対象目標
24のアンテナのメインローブ25の方向が、回転式ア
ンテナ受信機1の方向(直線C)を向いていない場合で
も、受信強度は高くなる。このピークAにより受信対象
目標24の方位を知ることができる。
【0028】一方、ピークBは、受信対象目標24のア
ンテナのメインローブ25が回転式アンテナ受信機1の
方向を向いた場合である。このとき、受信対象目標24
から放射された電波が回転式アンテナ受信機1に照射さ
れる。回転式アンテナ受信機1は、この電波をメインロ
ーブ22でなく、図示しないサイドローブで受信する。
つまり、この場合は回転式アンテナ受信機1のメインロ
ーブの方向23が、受信対象目標24を向いていない場
合でも、受信強度は高くなる。
【0029】ところで、従来例の場合と同様に、これら
ピークAとBは次の点で異なる性質をもつ。
【0030】(1)ピークAは、回転式アンテナ受信機1
が何回転しようとも、受信対象目標24との位置関係が
変わらない限り、同一方位にピークが現れる。 (2)ピークBは、回転式アンテナ受信機1が回転するた
びに異なる方位に強度が高い部分が現れる。これは、回
転式アンテナ受信機1の回転周期と受信対象目標24の
アンテナの回転周期とは、一般的には同じではないか
ら、受信対象目標24のメインローブ25が回転式アン
テナ受信機1の方向を向いたときに、回転式アンテナ受
信機1は常に一定の方向を向いているとは限らないから
である。さらに、ピークBの発生頻度は少なく、回転式
アンテナ受信機1が数回転するうちの1回について発生
する程度である。これは、一般に、回転式アンテナ受信
機1の回転の方が受信対象目標24のアンテナの回転よ
りも高速のためである。
【0031】この性質に基づき、この実施例1は、最小
値計算回路2a及び積分計算回路3において具体的に以
下の処理を行い、誤差要因であるピークBを取り除くと
ともに受信対象目標24の方位を測定する。すなわち、
最小値計算回路2aにおいて、回転式アンテナ受信機1
が同一方位で受信した受信電波強度の内で最小の電力値
を出力する。このことにより、ピークAにあまり影響を
与えずに、ほとんどの場合ピークBを完全に除去するこ
とができる。なぜなら、上記(1)の性質によりピークA
の信号(受信対象目標24の方位)は回転式アンテナ受
信機1が回転を続けた場合でも、一定の方位に必ず電波
強度のピークが現れるから、最小値計算回路2aの出力
もこの方位に必ずピークが存在するからであり、他方、
ピークBの信号(誤差方位)は上述の(2)の性質により
回転式アンテナ受信機1が回転するごとにその方位が変
化し、ピークBの方位の電波強度はノイズレベルからピ
ークレベルの間で変化するからである。したがって、最
小値計算回路2aは最小レベルであるノイズレベルを出
力し、ピークBは消去される。
【0032】最小値計算回路2aの具体的な動作を、図
3に示す受信電波強度を例にとり説明する。図3は回転
式アンテナ受信機1が回転しつつ測定した方位ごとの受
信電波強度のレベルを回転ごとに示す図である。図3
(a)は1回目、同図(b)は2回目、同図(c)は3回目のレ
ベル図を示している。受信対象目標24の方位を示すピ
ークAは方位θAに存在し、方位測定の誤差要因となる
ピークBは方位θBに発生している。同図に示すよう
に、方位θAの受信電波強度は回転に応じてPA1
A2、PA3となる。このうちPA2が最も小さいから、最
小値計算回路2aはこの3回転の代表値としてPA2を出
力する。しかし、レベル的にはPA1、PA2、PA3はほぼ
同じであるから、最小値計算回路2aの処理によっても
ピークAの受信電波強度はあまり低下しない。
【0033】これに対し、方位θBの電波強度PB1、P
B2、PB3については、PB1が最も小さいから最小値計算
回路2aは代表値としてPB1を出力する。したがって、
図3(c)にのみ存在するピークBの電波強度PB3は排除
される。このことによりピークBの受信電波強度は著し
く低下する。最小値計算回路2aは、以上の動作を全て
の方位について行う。
【0034】このように得られた最小値検出回路2aの
出力に対し、積分計算回路3が従来例の場合と同様の積
分計算を行い、受信対象目標24の方位を高精度に計算
する。積分計算回路3は、具体的には下式で示す積分計
算を方位について行い、目標方位を測定する。 目標方位=Arg[Σ exp{(i*アンテナ方位)*(受
信電波強度)}] 但し、iは虚数単位 Arg()は複素数の位相角度を求める関数である。 上式は、アンテナの指向方位を受信電波強度で重み付け
して計算しており、受信電波強度が高い方に目標が存在
することを意味している。上式に用いられる受信電波強
度は、最小値検出回路2aによりピークBが除かれたも
のであるからピークBの影響を全く受けない。
【0035】なお、この実施例1の説明において、最小
値計算機回路2aが複数回転について測定した受信電波
強度について方位ごとの最小値を求める場合について説
明してきたが、これに限らず、最小値に近い値(例えば
小さい方から2番目の値)を求めるようにしてもよい。
また、一定のしきい値を予め定め、このしきい値以下の
電波強度を出力するようにしてもよい。
【0036】また、上記の説明において3回転における
測定値から最小値を求めたが回転数はこれに限らないの
はいうまでもない。また、一定回転数ごと(例えば3回
転ごと)に最小値を求める場合において、1回転、2回
転、3回転、・・・の測定値を、1〜3回転、4〜6回
転、・・・をそれぞれ組として処理してもよいし、1〜
3回転、2〜4回転、3〜5回転、・・・というように
移動させつつ組をつくり処理してもよい。
【0037】実施例2.なお、上記実施例1において最
小値計算回路を用いて誤差要因となるピークBを除去し
たが、この最小値計算回路とともに加算器を用いて処理
してもよい。図4にこの実施例2による方位測定装置の
構成を示す。同図において、4は回転式アンテナ受信機
1が出力する受信電波強度信号を方位ごとに判定し、所
望波(ピークA)と不要波(ピークB)とに区別し、そ
れぞれ別々に出力する判定器、5は最小値計算回路2a
と加算器2dの出力を方位ごとに合成し出力する合成器
である。回転式アンテナ受信機1、最小値計算回路2
a、加算器2d、積分計算回路3は、実施例1の図1あ
るいは従来例の図8のものと同じものである。
【0038】次に動作について説明する。回転式アンテ
ナ受信機1は回転しつつ受信電波強度信号を判定器4に
対し出力する。判定器4はこの受信電波強度信号を所望
波と不要波、すなわち図2についていえばピークAとピ
ークBとに区別する(ノイズレベルの部分はいずれかに
含まれるようにする)。そして、所望波であるピークA
の信号は加算器2dに対し出力され、複数回転について
累積処理(あるいはその平均をとる処理)を行い、合成
器5に出力する。一方、不要波であるピークBの信号は
最小値計算回路2aに対し出力され、複数回転について
の測定信号のうちの最小値が選択されることによりピー
クBは除去される。そして、合成器5は最小値計算回路
2aと加算器2dの出力を方位ごとに合成し、すべての
方位についての受信電波強度信号として積分計算回路3
に対し出力する。この合成器5の出力は、上述のように
誤差要因であるピークBは除去されている。積分計算回
路3は、実施例1の場合と同様に受信対象目標の方位を
計算し、出力する。
【0039】ところで、判定器4において、ピークA
(信号)であるかピークB(誤差要因)であるかは次の
ように判別する。図3からわかるように、ピークAは回
転ごとのレベルの差は余りないが、他方、ピークBは回
転ごとのレベルの差が著しい。そこで、予め一定のしき
い値を定め、このしきい値よりも変動が大きい場合にピ
ークB(誤差要因)であるとして最小値計算回路2aに
対し出力する。これ以外については加算器2dに対し出
力する。
【0040】あるいは、ピークの広がり(幅)により判
別してもよい。受信対象目標24のアンテナのメインロ
ーブの幅は数度であるのに対し、方位測定装置21の回
転式アンテナ受信機1のメンローブの幅は数十度にもな
り、これに対応してピークAの幅はピークBの幅よりも
非常に広いからである。
【0041】この実施例2によれば、誤差要因となるピ
ークBが完全に除去されるとともに、所望信号であるピ
ークAのレベル低下を防止でき、方位測定精度がより一
層向上する。
【0042】実施例3.なお上記実施例1では、最小値
計算回路2aを使用して、受信対象目標24のアンテナ
のメインローブ25が回転式アンテナ受信機1の方向を
向いた場合に生じる図2のピークBを除去し、方位測定
誤差を低減したが、これに代えてメジアン計算機を使用
しても同様の効果を得ることができる。
【0043】図5は、この実施例3による方位測定装置
の構成を示す図である。同図において、1は一定の周期
で回転を続けながら電波を受信する回転式アンテナ受信
機、2bは回転式アンテナ受信機1が出力する受信強度
信号から複数回転についての方位ごとにメジアン(中央
値)を抽出するメジアン計算機、3はメジアン計算機2
bで算出した受信電波強度を方位について積分し受信方
位を決定する積分計算回路である。
【0044】次に動作について説明する。この実施例3
の動作原理は、測定誤差となるピークBが間欠的に発生
する点に着目し、複数回転についての受信強度信号のメ
ジアンをとることによりピークBを除去するというもの
である。
【0045】この実施例3において、回転式アンテナ受
信機1及び積分計算回路3の動作は実施例1の場合と同
じである。メジアン計算機2bの動作を説明する。受信
電波強度のレベルが図3に示すものであるとき、受信対
象目標24の方位θAの電波強度は、回転ごとにPA1
A2、PA3である。これらを大きい順に並べるとPA1
A3>PA2となる。メジアン計算機2bはこれらの中央
値、すなわちPA3を抽出し、出力する。しかし、レベル
的にはPA1、PA2、PA3はほぼ同じであるから、メジア
ン計算機2cの処理によりピークAの電波強度はあまり
低下しない。
【0046】これに対し、誤差を与える方位θBの電波
強度PB1、PB2、PB3を、大きい順に並べるとPB3>P
B2>PB1となる。メジアン計算機2bはこれらの中央
値、すなわちPB2を抽出し、出力する。このことによ
り、図3(c)にのみ存在するピークBの電波強度PB3
除去される。
【0047】メジアン計算機2bを用いると、誤差信号
であるピークBを除去できるとともに、何等かの原因で
回転式アンテナ受信機1の受信電力レベルが一時的に低
下したときでも、受信対象目標についての適切なデータ
を抽出することができる。例えば図3(a)の1回目の受
信電力レベルが何等かの原因で極端に低下した場合で
も、電波強度はPA3>PA2>PA1となり、メジアン計算
機2bはPA2を出力し、不正なレベルであるPA1の影響
を受けない。
【0048】これに対し、最小値検出回路2aを用いる
実施例1の場合では、その低下した値を代表値として出
力するので、ピークAも極端に低下し正しい方位が測定
できなくなることがある。このように、メジアン計算機
2bを用いるこの実施例3によれば、間欠的に発生する
大きな値の誤差(ピークB)と小さな値の誤差(不正デ
ータ)のいずれも除去でき、故障等による一時的な受信
電力の低下に対し、誤動作することがない。
【0049】なお、上記の説明において3回転における
測定値から中央値を求めたが回転数はこれに限らないの
はいうまでもない。また、一定回転数ごと(例えば3回
転)に最小値を求める場合において、1回転、2回転、
3回転、・・・の測定値を、1〜3回転、4〜6回転、
・・・をそれぞれ組として処理してもよいし、1〜3回
転、2〜4回転、3〜5回転、・・・というように移動
させつつ組をつくり処理してもよい。また、実施例2の
ようにメジアン計算機と加算器とを組み合わせてもよ
い。
【0050】実施例4.なお、上記実施例1〜3におい
て誤差要因となるピークBを除去するために、複数回転
の測定データのうちピークBがないデータを選択してい
たが、複数回転の測定データに基づきピークBのみを抽
出し、ピークBを含む測定データから減算することによ
りピークBを除去するようにしてもよい。
【0051】図6にこの実施例4による方位測定装置の
構成を示す。同図において、7は回転式アンテナ受信機
1の出力を1測定周期(1回転)だけ遅延する遅延線、
8は回転式アンテナ受信機1の出力と遅延線7の出力と
に基づき求められた誤差要因の信号を整流し、所定の極
性の信号のみを取り出すリミッタ、9は回転式アンテナ
受信機1の出力を遅延線7及びリミッタ8の遅延時間に
対応して遅延する遅延線、10は回転式アンテナ受信機
1の出力と遅延線7の出力とに基づき誤差要因を抽出す
る減算器、11はリミッタ8の出力と遅延線9の出力と
に基づき測定データから誤差要因を除去する減算器であ
る。回転式アンテナ受信機1及び積分計算回路3は実施
例1〜3のものと同じものである。
【0052】次に動作について説明する。回転式アンテ
ナ受信機1が出力する受信電波強度信号F(t)は3つ
に分配され、遅延線7、遅延線9及び減算器10に入力
される。遅延線7において、受信電波強度信号F(t)
は1つの測定周期(1つの回転周期)に対応する時間
(SP)だけ遅延された後に出力される。ここで、遅延
線7の出力F(t)と回転式アンテナ受信機1が出力す
る受信電波強度信号とを比較すると、回転式アンテナ受
信機1の出力は遅延線7の出力に比べSPだけ進んでお
りF(t+SP)で与えられる。これらF(t)及びF
(t+SP)が減算器10に入力され、処理が行われ
る。
【0053】ここで、時刻tのときの回転アンテナ受信
機1の出力をF(t)とすると、F(t)は次式で表さ
れる。 F(t)=ESM(t)+Radar(t)+C ここで、ESM(t)は、受信対象目標24の方向(図
9の線C)に対する回転式アンテナ受信機1の利得、R
adar(t)は、方位測定装置21の方向(同じく線
C)に対する受信対象目標24の送信電力強度、Cは時
間に依存しない定数である。
【0054】ところで、ESM(t)という関数は、回
転式アンテナ受信機1が一定周期(SP)で回転してい
ることから、SPの周期関数である。すなわちESM
(t)=ESM(t+SP)である。このことに注意し
て減算器10の出力を求めてみる。 (減算器10の出力)=(遅延線7出力)−(回転式アンテナ受信機1出力) =(ESM(t)+Radar(t)+C)-(ESM(t+SP)+Radar(t+SP)+C) =ESM(t)+Radar(t)+C-ESM(t+SP)-Radar(t+SP)-C =ESM(t)+Radar(t)+C-ESM(t)-Radar(t+SP)-C =Radar(t)-Radar(t+SP) すなわち、回転式アンテナ受信機1の影響が消えて、減
算器10の出力には受信対象目標24のアンテナの回転
の影響(誤差要因であるピークB)のみが得られる。
【0055】この遅延線7の出力を、回転式アンテナ受
信機1が出力する、誤差要因であるピークBをもつ受信
電波強度信号F(t)から引き去ると受信対象目標24
からの受信電力強度信号(ピークA)のみのデータが得
られる。そのためには、減算器10の出力をリミッタ8
により整流し、正極性の信号のみを選択する。これは、
遅延線9の出力であるF(t)にに誤差要因が存在する
場合のみ減算器11により処理するためである。
【0056】一方、回転式アンテナ受信機1の出力を遅
延線9により所定の時間遅延させる。これは、減算器1
0の出力は遅延線7により遅延され、さらにリミッタ8
により多少遅延を生じるから、タイミングの調整をする
ためである。そして減算器11において減算処理がなさ
れる。 (減算器11の出力)=(遅延線9出力)−(リミッタ
9出力) そして、誤差要因が除去された信号が積分計算回路3に
対し出力され、測定方位が計算される。
【0057】この実施例4によれば、受信電波強度を少
なくとも2回測定できれば誤差要因であるピークBを除
去することができる。これに対し実施例1〜3の方法で
は多数回の測定が必要であり、この点実施例4の装置は
優れている。
【0058】以上のように、この実施例4によれば、少
ない測定回数で誤差要因であるピークBを除去でき、方
位測定精度が向上するという効果がある。なお、図6の
減算器11の出力を図8の加算器2dに入力し、測定信
号を累積した後に積分計算回路3で方位を計算するよう
にしてもよく、この場合、測定信号の変動を少なくでき
るので方位測定精度はさらに向上する。
【0059】実施例5.なお上記実施例1〜4では、誤
差要因であるピークBが間欠的に生じる点に着目して、
最小値計算回路2等によりこの誤差要因を除去し、方位
測定誤差を低減したが、これとは別に回転式アンテナ受
信機1のメインローブの幅が、受信対象目標24のアン
テナのメインローブの幅より非常に広いことに着目し、
低周波信号ろ波器を使用して誤差を低減することもでき
る。
【0060】図7は、この実施例5による方位測定装置
の構成を示す図である。同図において、1は一定の周期
で回転を続けながら電波を受信する回転式アンテナ受信
機、2cは回転式アンテナ受信機1が出力する受信強度
信号からその低周波成分を抽出する低周波信号ろ波器、
3は低周波ろ波器2cで抽出した電波受信強度信号を受
信方位と電波強度の関係において積分し受信方位を求め
る積分計算回路である。
【0061】次に動作について説明する。回転式アンテ
ナ受信機1及び積分計算回路3の動作は上記実施例1〜
4のものと同じである。低周波ろ波器2cは、回転式ア
ンテナ受信機1が出力する信号から低周波成分を抽出
し、積分計算回路3へ出力する。ところで、図2からわ
かるようにピークAは立ち上がり及び立ち下がりがゆる
やかで幅も広く、方位軸方向について低い周波数成分を
もつことがわかる。一方、ピークBは立ち上がり及び立
ち下がりが急峻であり幅も狭く、方位軸方向について高
い周波数成分をもつことがわかる。したがって、低周波
ろ波器2cの遮断周波数がピークAの周波数分布とピー
クBの周波数分布との間にくるように設定すれば、ピー
クAを残し、ピークBを除去することができる。このよ
うに、低周波ろ波器2cにより高周波成分を遮断し、誤
差要因となるピークBを除去することができる。
【0062】ところで、ピークAとピークBとで上記の
ような周波数分布特性の差が生じるのは次の理由によ
る。回転式アンテナ受信機1のメインローブ22の幅と
受信対象目標24のアンテナのメインローブ25の幅と
を比較すると、一般的にいって後者の方が狭い。電波の
周波数によっても変化するが、おおざっぱに言ってメイ
ンローブ22は60°程度であるのに対し、メインロー
ブ25は2〜3°程度である。これは、方位測定装置は
広い範囲をサーチする必要がありメインローブは広い方
が望ましいのに対し、レーダ等の受信対象目標は方位探
知精度を向上するためメインローブの幅は狭い方が望ま
しいからである。また、方位測定装置の信号処理のため
にメインローブの形状は正弦波に近い方がよく、メイン
ローブが狭いとその実現が困難なためもある。
【0063】このため、受信対象目標のアンテナの向き
により発生するピークBにおける受信電力強度の変化は
急峻になる。これに対し、回転式アンテナ受信機1の回
転に対応して発生するピークAは、ピークBよりも急峻
でない。したがって、低周波信号ろ波器2cによりピー
クAについての信号のみを通過させ、ピークBについて
の信号を遮断することができる。この方法によれば、実
施例1〜4の場合と異なり、回転式アンテナ受信機1の
1回転の受信電波強度測定により誤差要因であるピーク
Bを除去することができる。
【0064】この実施例5の方位測定装置によれば、1
回転の測定に基づき受信対象目標のアンテナ回転によっ
て発生する誤差信号を除去することができ、方位測定精
度が向上する。
【0065】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、複数回転についての受信強度信号から小さなレベル
を方位ごとに選択する選択回路を備えたので、誤差要因
となる不要信号を除去でき、方位測定精度が向上する。
【0066】また、請求項2の発明によれば、所望信号
と不要信号とを判別する判別器と、所望信号について加
算する加算器と、不要信号について小さなレベルを選択
する選択回路を備えたので、誤差要因となる不要信号を
除去できるとともに、所望信号の変動を抑制でき、方位
測定精度がより向上する。
【0067】また、請求項3の発明によれば、複数回転
についての受信強度信号から中間値を方位ごとに選択す
るメジアン計算機を備えたので、誤差要因となる不要信
号を除去でき、方位測定精度が向上するとともに、受信
強度信号が変動した場合でも誤動作を防止できる。
【0068】また、請求項4の発明によれば、不要信号
を抽出する不要信号抽出手段と、受信強度信号を遅延す
る遅延線と、遅延線の出力から不要信号抽出手段の出力
を減算する減算器を備えたので、少ない測定回数で不要
信号を除去でき、方位測定精度が向上する。
【0069】また、請求項5の発明によれば、低周波ろ
波器を備えたので、1回転についての測定に基づき誤差
要因となる不要信号を除去でき、方位測定精度が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1の方位測定装置の構成図で
ある。
【図2】方位測定装置の回転式アンテナ受信機が出力す
る受信電波強度信号の一例である。
【図3】方位測定装置の回転式アンテナ受信機が出力す
る受信電波強度信号について連続する3回転の信号を示
す図である。
【図4】この発明の実施例2の方位測定装置の構成図で
ある。
【図5】この発明の実施例3の方位測定装置の構成図で
ある。
【図6】この発明の実施例4の方位測定装置の構成図で
ある。
【図7】この発明の実施例5の方位測定装置の構成図で
ある。
【図8】従来の方位測定装置の構成図である。
【図9】方位測定装置と受信対象目標との位置関係の説
明図である。
【符号の説明】
1 回転式アンテナ受信機 2a 最小値計算回路 2b メジアン計算機 2c 低周波ろ波器 3 積分計算回路 4 判定器 5 合成器 7 遅延線 8 リミッタ 9 遅延線 10 減算器 11 減算器
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01S 3/00 - 3/72 G01S 7/00 - 7/42 G01S 13/00 - 13/95

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目標が発する電波を回転しつつ受信して
    受信強度信号を出力する回転式アンテナ受信機と、上記
    回転式アンテナ受信機が出力する上記受信強度信号か
    ら、各回転について方位ごとに比較してレベルが小さい
    上記受信強度信号を選択する選択回路と、上記選択回路
    の出力を方位について積分し上記目標の方位を求める方
    位算出回路とを備えた方位測定装置。
  2. 【請求項2】 目標が発する電波を回転しつつ受信して
    受信強度信号を出力する回転式アンテナ受信機と、上記
    回転式アンテナ受信機が出力する上記受信強度信号を方
    位ごとに所望信号と不要信号とに区別する判定手段と、
    上記判定手段が出力する上記所望信号を方位ごとに累積
    加算する加算器と、上記判定手段が出力する上記不要信
    号から、各回転について方位ごとに比較しレベルが小さ
    い上記受信強度信号を選択する選択回路と、上記加算器
    の出力と上記選択回路の出力とを合成する合成手段と、
    上記合成手段の出力を方位について積分し上記目標の方
    位を求める方位算出回路とを備えた方位測定装置。
  3. 【請求項3】 目標が発する電波を回転しつつ受信して
    受信強度信号を出力する回転式アンテナ受信機と、上記
    回転式アンテナ受信機が出力する上記受信強度信号を各
    回転について方位ごとに比較し中間値を選択するメジア
    ン計算機と、上記メジアン計算機の出力を方位について
    積分し上記目標の方位を求める方位算出回路とを備えた
    方位測定装置。
  4. 【請求項4】 目標が発する電波を回転しつつ受信して
    受信強度信号を出力する回転式アンテナ受信機と、上記
    回転式アンテナ受信機が出力する上記受信強度信号に基
    づき不要信号を抽出する不要信号抽出手段と、上記回転
    式アンテナ受信機が出力する上記受信強度信号を遅延す
    る遅延手段と、上記遅延手段の出力から上記不要信号抽
    出手段の出力を減算する減算手段と、上記減算手段の出
    力を方位について積分し上記目標の方位を求める方位算
    出回路とを備えた方位測定装置。
  5. 【請求項5】 目標のアンテナのビーム幅より狭いビー
    ム幅をもち、上記目標が発する電波を回転しつつ受信す
    る回転式アンテナ受信機と、上記回転式アンテナ受信機
    が出力する上記受信強度信号の低周波成分を抽出する低
    周波ろ波器と、上記低周波ろ波器の出力を方位について
    積分し上記目標の方位を求める方位算出回路とを備えた
    方位測定装置。
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