JP2872017B2 - ハンダ付け良否判定方法 - Google Patents

ハンダ付け良否判定方法

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JP2872017B2 JP26397093A JP26397093A JP2872017B2 JP 2872017 B2 JP2872017 B2 JP 2872017B2 JP 26397093 A JP26397093 A JP 26397093A JP 26397093 A JP26397093 A JP 26397093A JP 2872017 B2 JP2872017 B2 JP 2872017B2
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賢治 松橋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハンダ付け良否判定方法
に関し、特に回路基板にハンダ付け作業中の実装部品の
ハンダ付け状態の良否を判定するハンダ付け良否判定方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のハンダ付け良否判定方法
は、ハンダ付け作業が終了した時点で人間の目視または
ハンダ付け外観検査機などを用い、全実装部品のハンダ
付け部位を1点ずつ順次確認してその良否を判定してい
た。
【0003】尚、ここで言うハンダ付け部位とは、被ハ
ンダ接合物のリード,電極,回路導体パターンならびに
ハンダを総称する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この従来のハンダ付け
良否判定方法は、ハンダ付け作業進行中はハンダ付け部
位の良否判定は行えず、ハンダ付けする実装部品を実装
後、即ちハンダ付け作業終了後に人間の目視およびハン
ダ付け外観検査機などを用いて検査したいたので、次の
ような問題点があった。
【0005】(1) ハンダ付け作業中に加熱工具にフラッ
クス等の炭化物が付着した場合は、被ハンダ接合物への
適正加熱が妨げられ、ハンダ付けに必要な絶対熱量の不
足やハンダ付け不良が発生する。
【0006】(2) 加熱工具の摩耗や変形が生じた場合に
は被ハンダ接合物との間に隙間が生じて適正加熱が妨げ
られ、加熱不足によるハンダ付け不良が発生する。
【0007】(3) 上述した(1) および(2) は、人間が介
在しない自動ハンダ付け状態においてはハンダ付け不良
を大量に発生する。
【0008】本発明の目的は上述した問題点を解決し、
ハンダ付け工程の源流に近い作業中においてハンダ付け
不良を検出して不良要因の早期摘出化を可能とし、互換
性の高い安定的なハンダ付け品質を確保するハンダ付け
良否判定方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のハンダ付け良否
判定方法は、回路基板にハンダ付けによって実装部品を
ハンダ付けする場合のハンダ付け状態の良否を判定する
ハンダ付け良否判定方法において、前記回路基板のハン
ダ付け面とは反対側の裏面の所定の少なくとも一点にハ
ンダ付けによる昇熱を感知する感熱センサを圧接してハ
ンダ付け作業時にハンダ付け部位から前記裏面に伝導す
る伝導熱を検出する伝導熱検出手段と、前記裏面の所定
の少なくとも一点にハンダ付けによる加圧力を感知する
感圧センサを圧接してハンダ付けに必要な加熱を被ハン
ダ付け部に供給する加熱媒体による加圧力を検出する加
圧力検出手段と、正常なハンダ付け状態における前記伝
導熱と前記加圧力とを良品マスタとして有し前記伝導熱
検出手段と前記加圧力検出手段の出力を前記良品マスタ
と照合して前記回路基板にハンダ付け作業中の前記実装
部品のハンダ付け状態の良否を判定するハンダ付け良否
判定手段とを備える。
【0010】また本発明のハンダ付け良否判定方法は、
前記ハンダ付け良否判定手段が、前記伝導熱検出手段の
検出値と前記加圧力検出手段の検出値との2種類の検出
値のいずれもが前記良品マスタとの照合により規定の数
値内にある時のみハンダ付け状態を良品と判定する工程
を有する。
【0011】
【実施例】次に、図面を参照して本発明を説明する。図
1は本発明の一実施例の構成図である。本実施例は感熱
センサ2個と感圧センサ1個とを利用する場合を例と
し、ハンダ付け作業における加熱用の加熱工具(加熱媒
体)1と、ハンダ付対象の実装部品2と、実装部品2を
ハンダ付けする回路基板3と、熱電対を利用する2個の
感熱センサ4aおよび4bと、歪ゲージを利用する感圧
センサ5と、感熱センサ4aおよび4bの2つの検出出
力を受けてそれぞれが許容範囲に入っているか否かを基
準値と比較する感熱良品比較ユニット6と、感圧センサ
5の検出出力を受けて許容範囲に入っているか否かを基
準値と比較する感圧良品比較ユニット7と、感熱良品比
較ユニット6と感圧良品比較ユニット7の出力にもとづ
いてハンダ付けの状態の良否を判定する判定ユニット8
とを備える。
【0012】図1において、感熱センサ4aおよび4
b,感熱良品比較ユニット6が伝導熱検出手段を構成
し、感圧センサ5と感圧良品比較ユニット7が加圧力検
出手段を構成し、判定ユニット8が良否判定手段を構成
する。
【0013】図2は、図1の感熱センサ4aおよび4b
の伝導熱と経過時間とを対応させて示す昇温特性図で、
斜線範囲が許容範囲を示し、aが許容上限値,bが許容
下限値で、Pが標準状態を示す。また、図3は図1の実
施例の動作を説明するためのフローチャートである。以
下、図2および図3を併せ参照して本実施例の動作につ
いて説明する。
【0014】図1において、実装部品2が実装される回
路基板3の回路接続ランドパターン上には、あらかじめ
ハンダを盛ったハンダバンプ4が形成してある。さら
に、回路基板3の裏面に実装された部品を避けて所定の
位置に2個の感熱センサ5および6と、感圧センサ7を
圧接し固定しておく。この後、回路基板3上に位置決め
して実装部品2をセッティングする。また位置決めした
実装部品2のハンダ接合部にはフラックスを塗布してお
く。ハンダ付け装置に取付けられた加熱工具1は以上の
準備を完了して実装部品2上のハンダ付け接合位置に降
下接触、あらかじめ求めた適正なるハンダ付け条件の加
圧力、加熱温度および加熱時間にてハンダバンプ31を
溶融、回路基板3の回路接続ランドパターンとのハンダ
付け結合を行う。これらを図3のステップ101,10
2,103に示す。この一連のハンダ付け動作開始時か
ら回路基板3の裏面に配したセンサが検出を開始する。
【0015】感圧センサ5の検出出力を受ける感圧良品
比較ユニット7は、あらかじめ設定する加圧値の許容範
囲と照合し、加熱工具1が正規の圧力で実装部品2に接
触しているか確認する。これを図3のステップ104に
示す。
【0016】また感熱センサ4a,4bは回路基板3上
の実装部品2のハンダ付け部位より発生した伝導熱を検
出、感熱良品比較ユニット6へ検出情報を送出する。こ
の後、図2に示すような、あらかじめ求めておいたハン
ダ付け良品状態における伝導熱の昇温パターンと比較、
規定の許容範囲の温度に達したか否かを判定する。これ
を図3のステップ105に示す。即ち、図2に示すハン
ダ付け時間t1秒後に回路基板3の裏面で検出された伝
導熱が上限値TU℃、下限値TD℃の間に入っているか
否かを判断する。判定ユニット8は、感圧良品比較ユニ
ット7と感熱良品比較ユニット6における比較結果がい
ずれもハンダ付け状態における加熱工具1による加圧力
と伝導熱とが許容範囲にあって良好であるときのみハン
ダ付け状態を良品と判定し、そうでない場合は不良と判
定して所定のアラームを出力するこれらをステップ10
6,107,108に示す。
【0017】このようにしてハンダ付け部品のハンダ付
け状態の良否をハンダ付け進行中に判定することがで
き、ハンダ付け不良の検出及び不良要因の早期摘出を可
能とし高品質のハンダ付けを行なうことができる。
【0018】なお上述した実施例では、感熱センサを2
個かつ感圧センサを1個とした場合を例としたが、これ
らセンサの数はハンダ付けの内容に応じて任意にその数
と配置点とを選定することができる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ハンダ付
け作業を行いながら実装部品の当該ハンダ付け部位から
回路基板の裏面に伝達される伝導熱を検出して正常なハ
ンダ付け状態における伝導熱を検出するとともに、同時
に加熱工具の加圧力を検出してハンダ付け状態の良否を
判定することにより、ハンダ付け作業中において、実装
部品のハンダ付け部位の良否が判定できるだけでなく、
ハンダ付け作業のためのあらゆる条件管理の異常をハン
ダ付工程の源流において検出して対策処理ができ、ハン
ダ付け作業のために用いられる設備の加熱系統および加
圧系統のハードおよびソフトの異常を被ハンダ接合物側
から観測、検出して加熱工具の汚れや機械的な損耗、変
形初期段階で発見でき対策処理でき、高品質のハンダ付
けが確保できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の斜視図である。
【図2】図1の感熱センサ4a,4bの昇熱特性図であ
る。
【図3】図1の実施例の動作を説明するためのフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1 加熱工具 2 実装部品 3 回路基板 4a,4b 感熱センサ 5 感圧センサ 6 感熱良品比較ユニット 7 感圧良品比較ユニット 8 判定ユニット

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路基板にハンダ付けによって実装部品
    をハンダ付けする場合のハンダ付け状態の良否を判定す
    るハンダ付け良否判定方法において、前記回路基板のハ
    ンダ付け面とは反対側の裏面の所定の少なくとも一点に
    ハンダ付けによる昇熱を感知する感熱センサを圧接して
    ハンダ付け作業時にハンダ付け部位から前記裏面に伝導
    する伝導熱を検出する伝導熱検出手段と、前記裏面の所
    定の少なくとも一点にハンダ付けによる加圧力を感知す
    る感圧センサを圧接してハンダ付けに必要な加熱を被ハ
    ンダ付け部に供給する加熱媒体による加圧力を検出する
    加圧力検出手段と、正常なハンダ付け状態における前記
    伝導熱と前記加圧力とを良品マスタとして有し前記伝導
    熱検出手段と前記加圧力検出手段の出力を前記良品マス
    タと照合して前記回路基板にハンダ付け作業中の前記実
    装部品のハンダ付け状態の良否を判定するハンダ付け良
    否判定手段とを備えることを特徴とするハンダ付け良否
    判定方法。
  2. 【請求項2】 前記ハンダ付け良否判定手段が、前記伝
    導熱検出手段の検出値と前記加圧力検出手段の検出値と
    の2種類の検出値のいずれもが前記良品マスタとの照合
    により規定の数値内にある時のみハンダ付け状態を良品
    と判定することを特徴とする請求項1記載のハンダ付け
    良品判定方法。
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